三重(地方参事官)の地域農政情報
地方参事官ホットライン
現場と国との双方の意思疎通を図るため、地方参事官ホットラインを開設しています!
農林水産省では、各都道府県に、農政を伝え、現場の声を汲み上げ、ともに解決する地方参事官を配置しています。
農業者・消費者・行政関係者の皆さまからの、農政に関するご相談、事業や制度へのご質問などを受け付けています。
三重県につきましては、以下の連絡先にお気軽にお問合せください。
地方参事官ホットライン(三重)
電話:059-228-3151
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「みどりの食料システム戦略」(消費者向け)パンフレット&みえるらべる生産者向けチラシ&みえるらべる三重県内取り組み地図
三重県拠点で、みどりの食料システム戦略の消費者向けパンフレットおよびみえるらべる生産者向けチラシ&三重県内のみえるらべる取り組み状況を示した地図を作成しました。
ダウンロードしてご活用ください。
みどり戦略パンフレット(PDF : 514KB)
みえるらべる始めませんか?(生産者向けチラシ)(PDF : 765KB)
地方参事官ニュース(令和7年度)
三重県稲作経営者会議で福井東海農政局次長による講演を行いました
7月29日、福井東海農政局次長は、講師として招かれた三重県稲作経営者会議第40回通常総会(津市:アスト津)で、「一次産業を生かした『楽しい』地域活性化~地域をトルネードしよう~」と題した講演を行いました。
当日は、三重県稲作経営者会議の構成員等約40名が参加し、福井次長が鹿児島県鹿屋市に副市長として在籍していた頃に実践した地域活性化の取り組みをユーモアを交えて面白おかしく紹介しました。
福井次長から、住んでいる地元の人が「何も無い」と言う町にも、その地域の風土に根差した、それぞれの農業や食文化があり、それらを強みとして「トルネード」を合言葉に地域内外の人を巻き込み、とにかく楽しくをモットーに地域活性化に取り組んだ事例の紹介がありました。
また、「無いものを嘆かず、それぞれの地域に『あるもの』や『ウリ』を活用し、農業でもトルネードを起こし、みんなを巻き込んで、楽しい地域活性化を目指しましょう」と呼びかけました。
参加者からは、「楽しく講演を聞くことができた」といった声があり、最後は参加者全員で「トルネード」を唱和して講演を終了しました。
地域を元気にするため、三重県拠点も地域の農林水産資源を活用した地域活性化に取り組んでいきます。
決めポーズの「トルネード!」をする福井次長(7月29日撮影)
講演の様子(7月29日撮影)
消費者に対してお米に関する講演を行いました
7月29日、三重県拠点は、四日市市日永地区市民センターからの依頼を受け、消費者16名に対してお米に関する講演を行いました。
講演では「お米の生産から消費者に届くまでの流れ」「政府備蓄米の仕組み」「水稲収穫量調査」等について、動画を交え分かりやすく説明しました。
消費者からは「備蓄米が店頭に並んでおらず購入できない」「米の価格が上がった要因は何か」等米の価格上昇や政府備蓄米に関する質疑や意見が多く出され、三重県拠点からは「徐々に備蓄米の販売店舗は拡大している」「米の価格が上がった要因については現在検証中である」と回答し、消費者のお米への関心の高さがうかがえました。
三重県拠点は、引き続き消費者の声に耳を傾けながら、丁寧に説明していきます。
米ができるまでの流れについて説明する三重県拠点職員(7月29日撮影)
水稲収穫量調査について説明する三重県拠点職員(7月29日撮影)
講演の様子(7月29日撮影)
農事組合法人丹生営農組合から、節水型乾田直播水稲栽培について説明を受けました
7月28日、三重県拠点は、三重県多気郡多気町の農事組合法人丹生(にゅう)営農組合(以下「丹生営農組合」という。)を訪問し、丹生営農組合、中部電力株式会社事業創造本部(以下「中部電力」という。)(名古屋市)および株式会社ポモナファーム(以下「ポモナファーム」という。)(三重県多気町)が連携して取り組んでいる新たな米の栽培方法等について、関係者と意見交換を行いました。
丹生営農組合は、多気町丹生地区で米、麦および大豆の土地利用型農業を営んでおり、今年度から、中部電力およびポモナファームと連携して、節水型乾田直播水稲栽培による新たな米作りを実証しています。
各社の役割は、中部電力が新たな米作り事業の企画運営、また、ポモナファームがデータ管理等を担っており、丹生営農組合がパートナー農業者として栽培を担当し、3社が連携して多気町のほ場で実証栽培に取り組んでいます。
具体的には、菌根菌やバイオスティミュラント資材(注)等を活用し、乾田直播で湛水管理をせず雨水や最低限の水管理(走水)のみで栽培することで、生産性の向上と低環境負荷につながる米作りを目指しています。
丹生営農組合代表理事の中村 豊實(なかむら とよみ)さんから「これまでの実証栽培で、乾田直播の際、想定以上に播種深度が深くなり(播種深度8センチメートルから10センチメートル)、発芽不良および生育遅れが発生したことや、ほ場を鎮圧していないので後から雑草が生えてくること、また、水はけが良すぎて追加の水管理が必要となったことなどさまざまな課題の確認と対策の検討ができたので、次年度は鎮圧やV溝播種機による播種等の対策の実証を行いつつ栽培面積の拡大を考えている」との発言がありました。
節水型乾田直播水稲栽培は、育苗や水管理に係る労力の省力化や経営の効率化につながるとともに、湛水によらない栽培方法なので、広く普及すれば温室効果ガスの削減に寄与することが期待できます。
三重県拠点は、引き続き生産現場の声に耳を傾け、丁寧な対応と積極的な周知を行っていきます。
(注)バイオスティミュラント資材とは、農作物または土壌に施すことで農作物やその周りの土壌が元々持つ機能を補助する資材。
意見交換の様子(左から:中村代表理事、中部電力職員2名)(7月28日撮影)
節水型乾田直播水稲栽培の実証ほ場を視察する様子(中央:中川地方参事官)(7月28日撮影)
農業生産法人株式会社大国ファーム伊賀農場とSNSで「土の精霊おじさん」として有名な江口さんから、土づくりの大切さについて説明を受けました
7月11日、三重県拠点は、三重県伊賀市の農業生産法人株式会社大国ファーム伊賀農場を訪問しました。
今回の訪問では、農場長の北村 浩(きたむら ひろし)さんとSNSで「土の精霊おじさん」として有名な江口 真(えぐち まこと)さんへ「みどりの食料システム戦略(注)」を説明した後、土づくりの大切さと資源循環型農業に関する話を伺いました。
同ファームは伊賀市で、主に主食用米や白ねぎを酵素肥料や汚泥肥料を施用して栽培期間中化学肥料不使用で栽培しています。
江口さんは、土づくりに対する熱烈な愛情をコミカルに表現する姿がSNSで「土の精霊おじさん」として注目を集め、フォロワー数が10万人を超える酵素農業研究家です。
普段の江口さんは、株式会社大国酵素福住工場(奈良市)で酵素肥料の製造に携わるとともに、酵素肥料を施用する生産者に助言するため、日々全国を飛び回っています。
この酵素肥料は、原料である食品残さや廃糖蜜に水や乳酸菌を混合し嫌気性発酵(真空状態による発酵)させており、袋詰め後に温度が上昇せず、窒素成分が滞留するため、質の高い肥料を作ることができます。
酵素肥料等の有機質肥料を施用することで、化学肥料に頼らない栽培が可能となり、「みどりの食料システム戦略」で2050年までに目指す姿として掲げている、化学肥料の使用量を30%低減する目標の達成に近づくことが期待されます。
三重県拠点は、引き続き生産現場の声に耳を傾け、丁寧な対応と「みどりの食料システム戦略」の積極的な周知を行っていきます。
注:農林水産業に伴う温室効果ガスの放出や、化石燃料由来の肥料の使用量を減らすといった持続可能な食料システムの構築のため、生産性の向上と持続性の両立をイノベーションで実現する中長期的な取組方針(令和3年5月策定)
三重県拠点が「みどりの食料システム戦略」を説明する様子(左:北村農場長、左から二人目:「土の精霊おじさん」として有名な江口さん)(7月11日撮影)
江口さんが資源循環型農業について説明する様子(左:江口さん)(7月11日撮影)
酵素肥料の施用による土壌の質の向上により、青々と生育している白ねぎの様子(7月11日撮影)
津地域農業振興協議会で「食料・農業・農村基本計画」を説明しました
7月4日、三重県拠点は、三重県津農林水産事務所の依頼を受け、津リージョンプラザ(津市)で開催された令和7年度津地域農業振興協議会総会の終了後に「食料・農業・農村基本計画」等を説明しました。
同協議会は、津市の農業、農村振興の推進を目的とし、津市、JA津安芸、JAみえなか、JA三重中央会、三重県津農林水産事務所で構成されています。
中川地方参事官から「食料・農業・農村基本法」、日本農業の課題、具体的な国の施策の方向性、水稲収穫量調査の課題と見直しなどについて説明し、参加者(19名)は真剣な様子で聞いていました。
参加者から「見直し後の水稲収穫量調査は、農産物規格規程の一等相当と考えられる数量等を公表するとのことであるが、当県の場合、一等のみでは参考にならないので、少なくとも二等相当以上の公表をお願いする」と要望がありました。これに対して、中川地方参事官は「今後の調査や公表の方法等については本省で検討されており、三重県の実情を含めて本省へ報告しており、引き続き要望として伝える」と回答しました。
三重県拠点は、今後も「食料・農業・農村基本計画」の周知活動に積極的に取り組んでいきます。
食料・農業・農村基本計画を説明する中川地方参事官(7月4日撮影)
説明の様子(7月4日撮影)
日本政策金融公庫津支店と若手勉強会を開催しました
6月20日、三重県拠点は、日本政策金融公庫津支店(以下「公庫」という。)と当拠点の若手職員による勉強会を開催しました。
この勉強会は、令和5年度から始まり、今年度は2回程度の開催を予定しています。
第1回となる今回は、当拠点から地方参事官室業務と三重県の農業概況を説明し、公庫から資金制度や活動概要等を説明しました。その後、公庫から高温障害により収量等に影響が出ている事業者への対応について意見が出され、自然災害等により農業経営が一時的に悪化した際に活用できる「農林漁業セーフティネット資金」について活発な議論が交わされました。
今後は、農林水産省の補助事業に関する勉強会の開催、農林水産省の施策、公庫の制度資金の活用などに関心のある事業者へ共に出向き活用可能な事業等を紹介するなど、双方が連携して事業者のサポート体制を構築していくことを確認しました。
三重県の農業概況を説明する三重県拠点の若手職員(6月20日撮影)
公庫資金制度等を説明する日本政策金融公庫津支店の若手職員(6月20日撮影)
食料・農業・農村基本計画の周知を行いました
三重県拠点は、本年4月に閣議決定された「食料・農業・農村基本計画」について、三重県内のJAや事業者などに周知を行っています。
6月10日に農事組合法人百笑楽匠(ひゃくしょうらくしょう)(三重県伊賀市)の代表理事 松山 智(まつやま さとし)さん、6月12日にJA多気郡(三重県明和町)の代表理事組合長 西井 正(にしい ただし)さん、6月18日にJAみえなか(三重県松阪市)の代表理事組合長 山本 清巳(やまもと きよみ)さんを訪問しました。
中川地方参事官から各事業者に対し、食料安全保障の強化、環境と調和した食料システムの確立、多面的機能の発揮などを柱とした「食料・農業・農村基本計画」の概要を説明した後、意見交換を行いました。百笑楽匠の松山代表から「農地の維持や規模拡大には、獣害対策や水路等の付帯施設の維持・整備等に対して、さらなる国の支援が必要」、JA多気郡の西井組合長から「食料の安定供給を図る上で、地域農業を支える共同利用施設は維持していく必要があるため、既存の施設を再度整備する体制を作ってほしい」、JAみえなかの山本組合長から「担い手が引き受けやすいよう農地を大区画化したいが、ほ場整備等は地権者に対して受益者負担が生じるため、承諾が得られないなどの課題がある」といった発言がありました。
中川地方参事官から、百笑楽匠に対し「今後、初動5年間で農業構造の転換を集中的に行うとされ、水路や老朽化した施設の更新を図っていく」、JA多気郡に対し「国の施策で100%の建て替えは難しいが、共同利用施設の再編集約や合理化への支援を行っている」、JAみえなかに対し「毎年行われる地域計画のブラッシュアップの話し合いに地権者も参加してもらい、地方公共団体とも連携し、集落の将来像を検討していただきたい」と回答しました。
三重県拠点は、引き続き生産現場の声に耳を傾け、丁寧な対応と積極的な周知を行っていきます。
農事組合法人百笑楽匠との意見交換の様子(右奥:松山代表、左奥:中川地方参事官)(6月10日撮影)
JA多気郡との意見交換の様子(左:西井組合長、右:中川地方参事官)(6月12日撮影)
JAみえなかとの意見交換の様子(6月18日撮影)
下平ファームで意見交換を行いました
5月17日、東海農政局の秋葉局長と福井次長、中川地方参事官は、三重県紀宝町にある水稲やじゃばら(かんきつの一種)、野菜などを生産・販売している下平ファームを訪問し、代表の下平 哲郎(しもひら てつろう)さんと意見交換を行いました。
意見交換では、昨今の米の価格高騰対策、シカによる水稲生産への被害、国による防護柵支援による被害軽減などについて話し合い、下平代表から「現在の米の価格高騰は農林水産省が悪いわけではなく、誰が悪いとも思っていない。資材費の高騰で農家の収入が減少する中で、事業者や消費者に米の価格について考えてもらう良い機会になると思っている」と意見がありました。
ファームの取り組みとして、今後のさらなる温暖化を想定した新たな作物として、ビニールハウスで栽培しているコーヒーやマンゴー、パイナップルなどの育成や栽培状況について説明を受けました。
下平代表(左)と意見交換を行う秋葉局長(中央)と福井次長(右)(5月17日撮影)
下平代表(左)からコーヒーの栽培について説明を受ける中川地方参事官(右)(5月17日撮影)
丸山千枚田「田植えの集い」に秋葉局長と福井次長、中川地方参事官が参加しました
5月17日、農林水産省の「つなぐ棚田遺産」に認定されている三重県熊野市の丸山千枚田に全国各地から田んぼのオーナーら約830人が集まり「田植えの集い」が開催されました。あいにくの雨でしたが、霧がかかる幻想的な風景の中、東海農政局からは、秋葉局長と福井次長、中川地方参事官が参加し、昔ながらの手作業で三重県の育成水稲品種「なついろ」(注)の田植えを行いました。
丸山千枚田は、1,340枚という国内最大規模の枚数を誇る棚田で、平成8年度から「都市住民との交流を深めることにより、一緒に千枚田を守っていこう」という趣旨のもと一般財団法人熊野市ふるさと振興公社がオーナー制度を始め、現在では、全国各地から毎年100組を超える申し込みがあり、田植えや稲刈りなど、農作業を通して、交流が図られています。
6月上旬には、火と音で害虫を追い払う伝統的な農耕行事「虫おくり」、7月上旬には案山子(かかし)作り教室が行われた後、9月上旬頃には「稲刈りの集い」が開催される予定です。
(注)夏の高温に強く、風で倒れにくい、食味が良い、いもち病に強いという特性を持つ三重県農業研究所で開発された品種。
当日の丸山千枚田の様子(5月17日撮影)
田植えをする東海農政局職員(5月17日撮影)
御浜町の新規就農者確保に向けた取り組みについて意見交換を行いました
5月16日、東海農政局の福井次長と中川地方参事官は、御浜町役場でみかんの新規就農者や就農サポートリーダー、御浜町職員等と御浜町の新規就農者確保に向けた取り組みについて意見交換を行いました。
御浜町では「みかん、やったらええやん」と言い合える町を目指し、行政・農家・JAが連携・協力して産地保護に取り組んでおり、就農研修の参加者は、平成24年度から令和3年度の平均が2.4人だったところ、令和5年度には12人まで増加しています。
移住就農希望者に向けた取り組みとして、「みかん農家等への現場インタビューによる就農イメージの具体化や移住情報なども含めたウェブサイトの発信力強化」、「就農フェアの来場者に対して具体的なアドバイスができるよう移住者や先輩農家の参加」、「新規就農者を受け入れるための研修農場や栽培指導者の確保などの体制の構築」など、具体的な報告がありました。
また、今後の課題として、移住就農希望者の増加に伴う研修先農家や農地の確保の必要性などが挙げられ、活発な意見交換を行いました。
意見交換の様子(5月16日撮影)
意見交換を行うみかん農家と御浜町職員(5月16日撮影)
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