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東海農政局

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令和7年度岐阜県学校給食セミナー「学校給食への地場産物・有機農産物等の活用」を開催しました

東海農政局は、8月25日に岐阜市において学校給食セミナー(以下「セミナー」という。)を開催しました。セミナーには、小学校の栄養教諭・学校栄養職員、学校給食会、行政担当者など学校給食事業関係者20名が参加しました。
ほ場見学では、環境調和型農業に取り組んでいる福井農園 園主 福井 博一氏から、害虫を遠ざける効果のある植物を植えたり益虫を呼び寄せる仕組みなど、農薬を使わない栽培方法の他、土壌について団粒構造の土とそうでない土の違いについて圃場の土を例に説明いただき、実際に手で触れて違いを体験しました。
事例紹介では、ぎふ農業協同組合 有機農業推進室 室長 大橋 伸明氏から、JAぎふが独自に推奨している栽培基準「ぎふラル」の紹介と、県内市町と連携した学校給食への有機栽培の農産物の導入事例を紹介いただきました。
オーガニックファーマーズ名古屋 吉野 隆子氏からは、地場産物や有機農産物等を学校給食へ導入する際の課題についてお話がありました。

ほ場見学の様子
ほ場見学の様子

講演の様子
講演の様子

開催概要

テーマ

「学校給食への地場産物・有機農産物等の活用」

開催日

令和7年8月25日(月曜日)

実施場所

  • ほ場見学:福井農園(岐阜市鷺山向井)
  • 講演、事例紹介、意見交換、個別相談:JAぎふ構造改善センター会議室(アグリパーク鈴ケ坂)(岐阜市石谷寺之前65-1)

講演

  • 福井農園 園主 福井 博一(ふくい ひろかず)氏

有機農業の説明と学校給食への導入に向けての提案について講演がありました。
環境調和型農業の実践として、土壌微生物の活性化や堆肥の利用、風通しや日照の工夫、自然豊かな生態系の維持、天敵を利用した害虫抑制など、多角的な取り組みを紹介いただき、有機農業は少量多品目の生産体制が主流となり大量供給が難しいため、学校給食への導入にはグループ化や地域連携が必要とのお話がありました。


事例紹介

  • ぎふ農業協同組合 みどり戦略部 地消地産課 有機農業推進室 次長 大橋 伸明(おおはし のぶあき)氏

行政と連携した学校給食の取り組みについて紹介がありました。
山県市とJAぎふが持続可能な農業と食料の安定供給を実現するため連携協定を結び、有機農業で栽培した「ハツシモ」のご飯を市内の保育園の給食に提供した事例や、岐南町と連携し小中学校へ有機栽培のダイコンを使った料理を提供した事例の紹介等があり、学校給食への地場産物と有機農産物の導入拡大に行政と連携して進めていきたいとお話がありました。


参加者から事前にいただいた質問への回答

  • オーガニックファーマーズ名古屋 代表 吉野 隆子(よしの たかこ)氏

「学校給食に地元農産物や環境に配慮した農産物を増やすための秘訣を教えてほしい。」という質問に対し、「給食センターと生産者間の情報交換が必要で、それを担うコーディネーターを置くことが大事。それぞれの立場で抱えている課題を共有し、何が必要で何が足りないか、どうやったら解決できるかを話し合うことが大切。」と説明がありました。



意見交換

学校給食に必要な量を確保するにはどうしたら良いかとの課題に対し、有機農家は多品目を少しずつ生産していることが多いため、協力いただける農家を募り、一品目だけ多めに作ってもらい集約する方法があるといった意見や、特定の品目を集中して生産している農家もあるため、そうした農家と連携できれば、安定した供給体制を築きやすくなるとの意見が交わされました。

お問合せ先

消費・安全部消費生活課

代表:052-201-7271(内線2815)
ダイヤルイン:052-223-4651