令和4年度北陸農政局管内における食品ロス削減に向けた商慣習見直しを進める事業者の取り組みについて

農林水産省は、令和4年10月30日の「全国一斉商慣習見直しの日」にあわせて、
（ア）食品小売事業者における納品期限の緩和、
（イ）食品製造事業者における賞味期限表示の大括り化（年月表示、日まとめ表示）及び日配品の賞味期限の延長、
（ウ）食品事業者におけるフードバンク・子ども食堂等への食品の提供を
呼びかけるとともに、食品ロス削減や食品リサイクルに取組む事業者を募集しました。
令和4年度の北陸農政局管内（新潟県、富山県、石川県及び福井県）から応募のあった事業者の取り組みをご紹介します。

1．納品期限の緩和（3分の1ルールの見直し）

食品流通業界においては、食品の製造日から賞味期限までの期間（賞味期間）の3分の1以内で小売店舗に納品する慣例、いわゆる「3分の1ルール」があります。このルールのもとでは、賞味期間の3分の1以内で納品できなかったものは、賞味期限まで多くの日数を残すにも関わらず、行き場がなくなり廃棄となる可能性があります。このため、厳しい納品期限を緩和することは食品ロスの削減につながることが期待されます。

北陸農政局管内に本社を置く食品小売事業者においては、納品期限の緩和（または予定）に、21事業者が取り組んでいます。（参考：令和3年10月時点の取組状況は17事業者）
各事業者が納品期限を緩和している品目の詳細につきましては、添付資料1(PDF : 318KB)をご覧ください。

（1）新潟県（9社）
    株式会社一小イチコ
    株式会社ウオロク
    株式会社オーシャンシステム
    株式会社かしわくら
    株式会社キューピット
    生活協同組合コープにいがた
    株式会社ハピー
    原信ナルスオペレーションサービス株式会社
    株式会社マルイ

（2）富山県（5社）
    アルビス株式会社
    株式会社大阪屋ショップ
    株式会社サンショウ
    とやま生活協同組合
    株式会社ヒラキストア

（3）石川県（4社）
    生活協同組合コープいしかわ
    株式会社コメヤ薬局
    マックスバリュ北陸株式会社
    株式会社マルエー

（4）福井県（2社）
    内山薬品株式会社佐々木薬局
    福井県民生活協同組合

（5）非公表（1社）

 ※本社所在県毎に記載

2．賞味期限表示の大括り化・賞味期限の延長

多くの商品の賞味期限は年月日で表示されています。一方で、食品小売事業者の在庫商品よりも賞味期限が前であることが理由で、納品できなかった商品は廃棄の可能性が高まります。このため、賞味期限を年月のみまたは日まとめ（例えば年月日表示の、日を10日単位で統一）にするなど大括り化して表示することにより、在庫商品と納品する商品の賞味期限の差が解消され、食品ロスの削減につながることが期待されます。
また、納品期限の緩和による販売期間の短縮、賞味期限の大括り化による賞味期間の短縮といった課題がある中で、賞味期限を延長することにより、これらを実施しやすくなる効果が期待されます。
北陸農政局管内に本社を置く食品製造事業者においては、賞味期限表示の大括り化及び賞味期限の延長に、22事業者が取り組んでいます。（参考：令和3年10月時点の取組状況は18事業者）
取組事業者名は以下のとおりです。各事業者の賞味期限表示の大括り化及び賞味期限の延長を行っている品目の詳細は添付資料2(PDF : 388KB)のとおりです。

株式会社新野屋（新潟県／菓子製造業）
岩塚製菓株式会社（新潟県／菓子製造業）
株式会社ウーケ（富山県／包装米飯製造業）
亀田製菓株式会社（新潟県／菓子製造業）
株式会社渋谷商店（新潟県／味噌製造業）
直源醤油株式会社（石川県／醤油、その他調味料製造業）
日の出屋製菓産業株式会社（富山県／菓子製造業）
株式会社ブルボン（新潟県／菓子製造業）
株式会社北越（富山県／菓子製造業）
ホリカフーズ株式会社（新潟県／治療食、介護食、災害食・非常食、食肉缶詰、食肉加工品、調理食品等製造業）
有限会社松田卯之七商店（新潟県／雑穀・豆類加工業）
マルシン食品株式会社（新潟県／包装餅、菓子、健康食品等製造業）

※50音順、（）書きは本社所在県及び業態
（注）事業者名を公表しない旨回答のあった事業者を含めると、取組事業者数は、22事業者

3．フードバンク・子ども食堂等への食品の提供

食品ロス削減の取組を実施してもなお発生する期限内食品について、フードバンクや子ども食堂への寄附を行うことは、食品ロス削減の効果が期待されます。
北陸農政局管内に本社を置く事業者においては、フードバンク・子ども食堂等へ食品の提供は、19事業者が取り組んでいます。

 （1）食品メーカー等（8社）
    株式会社ウーケ（富山県）
    亀田製菓株式会社（新潟県）
    株式会社栗山米菓（新潟県）
    日の出屋製菓産業株式会社（富山県）
    福井缶詰株式会社（福井県）
    株式会社ブルボン（新潟県）
    株式会社ホリカフーズ（新潟県）
    株式会社源（富山県）

（2）小売業等（7社）
    株式会社ウオロク（新潟県）
    株式会社大阪屋ショップ（富山県）
    原信ナルスオペレーションサービス株式会社（新潟県）
    株式会社ヒラキストア（富山県）
    株式会社マルイ（新潟県)
    生活協同組合コープいしかわ（石川県）
    福井県民生活協同組合（福井県）

  ※業態毎50音順、（）書きは本社所在県
（注）事業者名を公表しない旨回答のあった事業者を含めると、フードバンク・子ども食堂等へ食品の提供を実施している
事業者数は、19事業者

農林水産省Webサイトにおいて、全国の商慣習見直しに取り組む事業者名と取組状況を掲載しておりますので、ご覧ください。https://www.maff.go.jp/j/press/shokuhin/recycle/221102_17.html（農林水産省へリンク）

4．食品ロス削減・食品リサイクルに向けた取組事例

北陸農政局管内における、商慣習の見直しを含めた食品ロス削減や食品リサイクルの取組事例を紹介します。

賞味期限の延長
日之出屋製菓株式会社（富山県）(PDF : 516KB)

賞味期限の大括り化
株式会社ウーケ（富山県）(PDF : 85KB) 

フードバンク・子ども食堂等への食品提供
株式会社源（富山県）(PDF : 516KB)

全国の事業者の食品ロス削減・食品リサイクルにつながる取組事例を紹介しておりますので、こちらもぜひご覧ください。https://www.maff.go.jp/j/shokusan/recycle/syoku_loss/syokansyu.html（農林水産省へリンク）