わが国の農林水産業・農山漁村の活力を取り戻すためには、農林水産業を産業として強くしていく産業政策のみならず、国土保全といった多面的機能を発揮するための政策も表裏一体で進めて行くことがきわめて重要になっている。このため、政策研究機関として、農林水産業・農山漁村の有する新たな機能・価値を提示するとともに、バイオマス等の地域資源量を把握し、それら地域資源の活用による農山漁村への経済的・環境的効果を定量的に分析することにより、政策部局に対して活力ある農山漁村実現のための政策立案に関する基礎情報を提供していく必要がある。また、国際再生可能エネルギー機関(IRENA)においては、バイオマス等の地域資源の持続的利用に向けて、経済面のみならず、社会・環境面も含めた効果を総合的に評価する研究が実施されており、当研究所の共同研究への参加が強く求められている。 このような研究上の要請に応えるため、国際機関等と連携しながら、生態系サービスを含めた新たな農業・農村の機能・価値に関する研究、GIS等を用いた地域資源の評価手法及び地域経済収支の定量的な分析手法に関する研究を実施する。 |