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農林水産政策研究所

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平成29年度

「主要国の農業戦略と世界食料需給の横断的・総合的研究(EU)」(選考採用:採用実績あり)
世界の人口増加と経済発展が続くなかで、質を変化しつつ量を拡大している食料の生産・消費が引き続き注目される。また、そのような食料需給に関連・影響するところの大きい農業政策や農産物貿易の実態や仕組みに注意することも重要である。このような状況に対応し、我が国の農業政策立案や食料需給の観点から重要な国・地域を対象として、農業や農業貿易に関する政策とその背後にある戦略や食料需給動向の分析等を実施してきており、今後も継続する予定である。
なかでもEUは、その政策動向が、WTOなどマルチの国際農業交渉にも大きな影響を及ぼすとともに、我が国や米国ともEPA交渉を進めているところであり、更にその農業・農政は、先進国型であることと規模の点からみても我が国の政策立案の参考となるものも少なくない。このため、EUの基幹的農業政策CAPの政策内容やその実施と影響、EUが対外交渉に臨む方針について継続的に情報収集・把握し分析する。その際には、EUのなかでの主要農業国をはじめ各国ごとの状況についての情報収集・分析、近年EUの農業政策において重要性を増している環境の要素の背景や内容についての把握・分析も行う。こうした分析を、EUのこれまでの農業・農産物貿易・農業政策・対外対応等の事情に精通した知見にも基づき、EU主要国等の情報収集・分析にも柔軟に対応しつつ実施する。
「主要国の農業戦略と世界食料需給の横断的・総合的研究(ブラジル)」(選考採用:採用実績あり)
世界の人口増加と経済発展が続くなかで、新興国をはじめとする開発途上国の経済発展に伴う急激な需要増加に対して南米や旧ソ連諸国による供給が増加する、また、食肉の消費割合が増加するといった構造的な変化を示しつつ、食料の生産・消費もその内容を変化しつつ量を拡大しており、引き続き食料需給動向は注目されるところである。また、そのような食料需給に関連・影響するところの大きい農業政策や農産物貿易の実態や仕組みのなかでブラジルを始めとする新興国の発言力が増大していることにも注意が必要である。このような状況に対応し、我が国の農業政策立案や食料需給の観点から重要な国・地域を対象として、農業や農業貿易に関する政策とその背後にある戦略や食料需給動向の分析等を実施してきており、今後も継続する予定である。
なかでも、ブラジルは食料純輸出が世界最大の国であるとともに、耕地面積の拡大の余地も非常に大きいことから、その需給の動向や政策の方向は、他の輸出国・輸入国や世界全体の食料需給や政策判断に大きな影響を及ぼす可能性がある。また、その主要生産物も従来のコーヒー、サトウキビから、大豆、トウモロコシ、食肉などへと転換・多様化が進んでいることも注目される。このため、ブラジルの農業生産や政策等について調査・分析する必要性は極めて高いことから、その食料需給や農業・農政に関する情報の収集・分析、食料・農業戦略の研究を行う。具体的には、ブラジルの(1)大豆やトウモロコシ、砂糖、牛肉など主要農産物の需給動向についての情報の収集と分析を行いつつ、(2)農地開発の余地や流通インフラの状況、バイオ燃料など今後の農産物の生産・輸出に影響を与える要因や政策の把握・分析、(3)WTOやEPAなど対外貿易政策に関する情報の収集・分析を行う。
「農林漁業者の所得向上のための新たなバリューチェーンの構築と農林水産物のブランド化に関する研究」(選考採用:採用実績あり)
農林漁業者の所得を向上させ、農林水産業の持続的な発展を図るためには、食の外部化や海外需要にも対応しつつ、国産農林水産物の国際競争力の強化を進め、国産農林水産物の国際的な需要フロンティアの拡大を図っていくとともに、生産・加工・流通過程を通じたバリューチェーンを構築し各段階における新たな価値の創出や地域ブランド化を促進していく必要がある。
このため、農林漁業者の所得向上のためのバリューチェーン構築による高付加価値化に向けての生産・加工・流通の各部門における対応方策の分析、知的財産等を活用した地域ブランド化の定量的効果や促進方策の分析等を行う。
「人口減少・高齢化社会の下での地域特性に応じた農業担い手の育成・再編に関する研究」(任期付採用:採用実績あり)
持続可能な力強い農業構造を実現していくためには、地域特性に応じた担い手の育成・再編が急務となっている。そのために必要な方策を検討するための基礎資料を提供するため、人口減少と高齢化が並進し、農政改革が推進されている下での、各地域の農業構造変動の態様と展開メカニズムを統計分析と実態調査の両面から明らかにする。そのなかでも特に、急増する離農世帯等が所有する農地の受け手として期待されている組織経営体(集落営農組織)に着目し、小規模組織の再編・統合を視野に入れた地域内での組織間連携等に関する調査・分析を行う。また併せて、最新のセンサスデータを用いた新たな農業構造予測モデルの研究開発に参画する。
「農林水産物の需要フロンティア開拓の一環としての輸出促進に関する研究」(任期付採用:採用実績あり)
農林漁業者の所得を向上させ、農林水産業の持続的な発展を図るためには、今後の国際的な食市場の需要動向を的確に見据えながら、国産農林水産物の国際競争力の強化を進め、国産農林水産物の国際的な需要フロンティアの拡大を図る一環として、輸出を促進していく必要がある。
このため、国際的な農林水産物の需要フロンティア開拓の一環としての輸出促進に向けた国産食品・農林水産産物に対する海外の需要に関する定量的な分析、国内外における先進的な食品・農林水産物の輸出の取組について、その成功要因と課題の分析等を行う。

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