農林水産政策研究所ニュース No.351(2025年4月21日発行)
目次
【1】「世界の食料需給の動向と中長期的な見通しについて―世界食料需給モデルによる2034年の世界食料需給の見通し―」を公表しました
【1】「世界の食料需給の動向と中長期的な見通しについて―世界食料需給モデルによる2034年の世界食料需給の見通し―」を公表しました
農林水産政策研究所では、平成20年度より定期的に、10年後を見通した世界食料需給見通しを公表しており、「2034年における世界の食料需給見通し」を公開しました。
https://www.maff.go.jp/primaff/seika/jyukyu.html
「世界の食料需給見通し」とは、10年後の世界の食料需要と供給について、独自に開発した世界食料需給モデルを用いて、定量的に分析したものです。この分析は、将来の食料需給を理解して、政策立案等に役立てるために実施されます。
<概要>
2034年における世界の食料需給見通し-『食料需要の伸びの低下を懸念』
2020年代に入ってコロナ禍や戦争・衝突等等の世界的な不確実性が起こり、その影響から世界経済は減速して回復途上にあるとみられるものの、それらの影響は多方面に及び、世界の農産物等の需給・価格は大きく変動して、これらの収束に向けた道のりはまだ途上にあります。
今後、中期的には、中国の人口減少や経済成長の低下が見込まれるなど、先進国だけでなく途上国の多くの国で、経済成長はより緩やかな成長となります。世界の穀物等の需要面では、今後、食用・飼料用需要の増加は継続しますが、先進国だけでなく中国等の新興国・途上国においても今後の経済成長の鈍化を反映して、穀物等の需要の伸びは低下してCOVID-19以前より緩やかになります。供給面では、穀物や油糧種子の収穫面積がわずかに減る一方で、穀物等の生産量は、主に生産性の向上によって増加する見通しです。
穀物等の国際価格について、中国の畜産物需要の伸びの低下が強まる中で、世界の穀物等の需要量と供給量の増加がほぼ拮抗するものの、穀物・大豆等の価格は低下傾向を強める見通しです。ただし、ウクライナ侵攻の長期化や中東情勢の緊迫化、米国等の農業・貿易政策の不確実性等によっては、2025年以降、穀物等価格が本見通しとは相違する結果になることにも注意が必要です。
*世界の食料需給の動向(2025年4月18日公表) スライド25枚目参照
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