バイオ燃料原材料農産物の需要拡大が農産物の国際価格に及ぼす影響について
プレスリリース
農林水産省
農林水産省(農林水産政策研究所)では、平成20年度より開始した世界の食料需給に関するプロジェクト研究の一環として、バイオ燃料原材料の農産物の需要拡大が農産物の国際価格に与える影響について定量的な分析を行いましたので、その成果の概要をお知らせします。
なお、詳細な内容につきましては、農林水産政策研究所のホームページでも紹介しています。
https://www.maff.go.jp/primaff/seika/jyukyu.html
本研究では、米国におけるバイオエタノール政策が原料作物であるとうもろこし需給へ与える影響を計量的に計測することを目的として、「世界とうもろこし需給予測モデル」を構築し、バイオエタノール需要の拡大がとうもろこし価格に与える影響について試算を行った。
2006/07年度を基準年とし、現行の農業・バイオエタノール政策の継続等一定の前提条件に基づいた2017/18年度までの価格予測(ベースライン予測)と、2007/08年度から米国においてバイオエタノールの生産が行われないケースをシナリオ設定して行った2017/18年度までの価格予測(シナリオ予測)とを比較した結果、シナリオ予測による国際とうもろこし価格は、ベースライン予測の結果に比較して、2007/08年度で22.2%、2017/18年度で36.9%下落する結果となった。
こうしたことから、2007/08年度におけるとうもろこしの国際価格の上昇のうち、バイオ燃料需要の増大が与えた影響は22.2%であった。
なお、この結果は、IFPRI(国際食料政策研究所)※ の影響試算における同年度の試算結果の20%とほぼ同じ水準であった。
※国際食料政策研究所は、FAO等から資金提供を受けた国際的食料・農業政策研究機関であり、世界の多くの専門家からは中立的な立場をとると評価されている。
<添付資料>(添付ファイルは別ウィンドウで開きます。)
お問合せ先
農林水産政策研究所
担当者:主任研究官 小泉達治・政策研究調整官 吉田行郷
代表:03-6737-9000(内線438,254)
ダイヤルイン:03-6737-9077,9027(直通)
Fax:03-6737-9098