「集落営農組織の設立等が地域農業、農地利用集積等に与える影響に関する分析」研究成果の公表について
プレスリリース
農林水産省
農林水産省(農林水産政策研究所)では、平成19年度から導入された水田・畑作経営所得安定対策の下、各地域で集落営農組織の設立等が地域農業や農地の利用集積等に与える影響について継続的に把握・検証するための研究プロジェクトを19年度から実施しています。今回、その2年目の研究成果を取りまとめましたのでお知らせします。
研究成果の概要
平成20年度においては、前年度に引き続き水田・畑作経営所得安定対策の導入を機に立ち上げられた集落営農組織を中心に、全国で77組織(前年度69組織)に対して調査を行い、経営の安定化・発展に向けた動きを把握することに重点を置いた分析を実施しました。
本年度に実施した分析では、19~20年度にかけて経営の安定化・発展が見られた実組織割合(以下に示す(1)~(5)のいずれかの指標で進展が見られた組織割合)は73%となっており、(1)「農地・農作業の引き受け、利用集積の進展」では52%、(2)「機械の共同利用の増加」では42%、(3)「複合部門、多角部門の導入」では39%、(4)「50歳未満オペレーターの増加」では21%、(5)「組織設立後の法人化」では10%となっています。
また、これらを組織の運営目的別に見ると、「農地の維持・保全」を主目的にしている組織では、「農地・農作業の引き受け、利用権集積の進展」の割合が68%と、他の目的の組織に比べて20ポイント以上高くなっています。これに対して、「生産性の向上等による所得の増加」を主目的にしている組織では、「農地・農作業の引き受け、利用集積の進展」よりも、生産性向上に向けた「機械の共同利用の増加」や、所得増加につながる「複合部門・多角部門の導入・拡大」の割合が高くなっています。
このほか、20年度においては、条件不利地域における集落営農組織の特徴と役割、農業機械の利用とオペレーター活動、利用集積や複合部門の導入等における今後の経営展開方向、組織の法人化の課題、組織内での所得の配分等についても分析を行っています。
その他
研究成果の詳細につきましては、農林水産政策研究所のホームページで紹介しています。
https://www.maff.go.jp/primaff/seika/kozo/structure_jp.html
<添付資料>(添付ファイルは別ウィンドウで開きます。)
お問合せ先
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