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農林水産政策研究所

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生物多様性保全に配慮した農産物生産の高付加価値化に関する研究の公表について

プレスリリース

平成22年4月9日
農林水産省

農林水産省(農林水産政策研究所)では、生物多様性に配慮した米生産の取り組み事例全般について整理し定性的分析を行うとともに、その代表的事例として兵庫県豊岡市におけるコウノトリ保全に配慮した米(コウノトリ育むお米)生産について調査し、生物多様性保全に関する属性が高付加価値に結びついているのかを定量的に明らかにしました。

1 分析方法

「生きものマーク(※)」米の生産事例について、インターネット等を通じて情報収集の上、定性的分析を行いました。また、「コウノトリ育むお米」の購入者に対するアンケート調査を実施し、その調査結果について、九州大学大学院矢部光保教授(当所客員研究員)と共同で分析しました。

※「生きものマーク」とは、農林水産業の営みを通じて生物多様性を守り育む取り組みや、その産物を活用した発信や環境教育などのコミュニケーション(必ずしもラベルを産物に貼ることを条件としているわけではない。)を行うことです。

2 分析結果の概要

(1) 生きものマーク米の生産事例
 全国で37事例が確認されました。販売価格は同産地の慣行栽培米と比較し5kg当たり1,000円以上価格差があるものがある一方で、まったく価格差のないものもありました。

(2) 「コウノトリ育むお米」の経済評価

  • コウノトリ保全や育む農法の知識を有する回答者もそれらの知識を有しない回答者も、農薬使用量の削減に多くの金額を支払ってもよいと考えています。
  • コウノトリ保全やコウノトリ育む農法の知識を有する回答者は、それらの知識を有しない回答者よりも追加的に支払ってもよい金額が大きく、水田で見かける生物数の増加については知識を有する回答者だけが追加的な金額を支払うとの分析結果が得られています。
  • この結果、生物多様性保全の取り組みや意義を知ってもらうことで、「コウノトリ育むお米」をより高く買ってもらえることを示しています。

(3) まとめ

  • 話題性もあり一般的に認識されつつある生きものマーク米ですが、生産すれば必ずしも高く売れるわけではなく、生産から販路までの戦略的な取り組みが必要です。
  • 生きものマーク米の高付加価値化のためには、減農薬・減化学肥料や無農薬、有機栽培などの栽培上の差別化が必要です。

3 その他

詳細につきましては、4月23日(金曜日)15時から農林水産政策研究所セミナー室において、九州大学大学院矢部光保教授、生きものマーク農産物の研究者による公開セミナーを開催します。開催案内については、農林水産政策研究所のホームページで紹介しています。
http://www.maff.go.jp/primaff/koho/seminar/2010/index.html

<添付資料>(添付ファイルは別ウィンドウで開きます。)

お問合せ先

農林水産政策研究所

担当者:政策研究調整官 友野、黒木
代表:03-6737-9000(内線256,278)
ダイヤルイン:03-6737-9029(直通)
Fax:03-6737-9098

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