農家民宿等の体験の満足度は、農山漁村地域への再来訪の意向に与える影響が大きい
農山漁村地域に宿泊し、滞在中に地域の食べ物や様々な体験を楽しむ「農山漁村滞在型旅行」は、農山漁村の所得向上を実現する上での重要な柱として期待されています。2020年1月都市住民約2万名を対象に大規模なアンケート調査を行い、農山漁村への旅行での行動や満足度等について調査分析を行いました。
総合的な満足度についてはアウトドアや地元の郷土料理の体験に、再来訪意向については農家民宿等の体験に満足した旅行者ほど高い傾向が示されました(図1、図2)。
注.数値は、各体験の満足度が1単位上昇することによる変化を示す(平均限界効果)。農山漁村地域へ観光目的で宿泊したことのある者751名の無作為抽出。個々の体験への参加の有無や性別、年齢、年収、勤務時間、世帯員数の影響は除去。有意に影響のある体験のみを図示。 |
また、滞在先での体験内容については、農業体験、工芸品作り、交流、農家民宿等を一緒に体験する傾向がある一方(図3、実線)、温泉は単独での需要が強く(図3、点線)、多くの集客が見込める温泉との連携強化が課題となる可能性が明らかになりました。
図3 旅行者の行動(各体験の組み合わせ)の実態
注.より近い線で結ばれた項目ほど、同じ人が選択する機会が多かった体験であることを示す。
この成果の詳細については、農林水産政策研究所Webサイトをご覧ください(以下参照)。
- 農林水産政策研究 第35号(2021年12月)
農山漁村滞在型旅行における旅行者の行動の実態 [リポジトリへのリンク]
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