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東北農政局

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秋田フォトレポート(令和4年度)

令和4年度

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新着情報

  秋田市のバイオガス発電事業者「株式会社ナチュラルエナジージャパン」と意見交換を行いました(3月17日)NEWアイコン

3月17日、秋田市でバイオガス発電に取り組む「株式会社ナチュラルエナジージャパン」を訪問し、代表取締役の天野さんと取締役 統括部長の古田さんと意見交換を行いました。
ナチュラルエナジージャパンは、秋田市内のスーパーやホテル、病院等から野菜くずや期限切れ食品等の廃棄物を受入し、それらをメタン発酵させることでバイオガス発電を行っています。
また、発電の過程で発生する汚泥をコンポスト肥料の原料として、県内の農業法人に提供していますが、肥料価格の高騰で困っている生産者がいる中においても、コンポスト肥料の活用が進まない原因には、汚泥の臭気や、臭気を抑えるためのコスト等の課題があるためとのことです。「コンポスト肥料の普及のためには生産者や行政、関係企業等が一丸となって取り組む必要がある」とお話しいただきました。

代表取締役の天野さん(右)と取締役 統括部長の古田さん 原料保管施設内で説明を受けているところ コンポスト肥料原料の汚泥サンプル

  GAP認証に基づく営農に取り組む農業法人と意見交換を行いました(3月8日)

3月8日、横手市の農事組合法人樽見内営農組合を訪問し、GAP認証について代表理事の渡部一男氏と意見交換を行いました。
GAP取得のきっかけは、「農場内における作業環境の改善」や「従業員の農業に対する意識改革を図るため」と話されていました。取得の際、GAP手法を理解することに苦労したが、組織内の研修をとおしてJGAP及びASIAGAPを取得することにより、役員や従業員及び組合員の意識が変わり、リスクの低減とスムーズな営農につながっているそうです。
また、同法人ではASIAGAPの作業生産工程管理のもと栽培した米をシンガポールやイギリスに輸出しています。

(左から)代表理事 渡部 一男氏、社員 加賀谷 功氏 意見交換の様子 輸出に向け鉄道コンテナに積み込まれる米

  秋田市と由利本荘市のほ場を飛び回る女性農業者と意見交換を行いました(3月7日)

3月7日、秋田市でねぎをメインとしたブロッコリー等の野菜、80キロ離れた由利本荘市で水稲、そばをそれぞれの地で栽培している長谷川麻理子さんからお話を伺いました。
長谷川さんは、秋田県の未来農業のフロンティア育成研修(注)を終え、就農してから今年で5年目を迎えます。
お話しを伺ったハウス内では、無加温で越冬させて通常より大苗仕立てにすることにより早期収穫が可能な「夏扇パワー」ねぎが育っていたほか、「森のめざめ」ねぎの播種作業が行われていました。系統出荷のほかに秋田の今後の気候を考慮し、暖地で主流となっている品種も取り入れつつ、ブランド化した県内産地への連携出荷も行っており、より効果的な販売戦略を模索されています。
また、このほど開催された「全国青年農業者会議」に出席された際、手頃なドローンを見つけたとのことで、国の事業を活用して取得し、ねぎ等の防除に使用したいとのことでした。
(注)秋田県「未来農業のフロンティア育成研修」[外部リンク:秋田県公式ウェブサイト]

「森のめざめ」の播種作業
意見交換の様子 「森のめざめ」の播種作業 順調に育つ「夏扇パワー」

  「秋田のお米で全国の食卓を健康にしたい」(3月7日)

3月7日、湯沢市の米穀卸売業者(株)鈴木又五郎商店を訪問し、あきたこまちの玄米と白米をブレンドした「HAPA RICE(ハパライス)」を販売する鈴木アヒナ麻由(まゆ)専務取締役からお話を伺いました。
麻由さんは、首都圏の大学を卒業後、米国ハワイでセラピストとして働いていた経歴を持ち、「ハワイでは健康や美容を意識して玄米を食べる人が多いことから、日本でも玄米は美味しくて体にも良い効果があると広めたい」との思いから、帰郷後、ハパライスの開発・商品化を開始しました。「HAPA」はハワイ語で「ミックス」を意味しているそうです。
また、「玄米は食物繊維やビタミン、ミネラルの宝庫で、この地元秋田のお米で全国の食卓を健康にしたい。」と話されていました。

鈴木アヒナ麻由 専務取締役((株)鈴木又五郎商店本社前にて) 玄米と白米を同じ炊飯時間で炊けるように独自配合した「ハパライス」 グルテンフリーの「アキタコマチ玄米パンケーキミックス」

秋田県産の飼料用米で元気に育っています(2月21日)

2月21日、北秋田市で日本最大のSPF豚(桃豚)を生産する「ポークランドグループ」を訪問し、代表 豊下さんと専務取締役 佐藤さん、取締役 豊下さんよりお話を伺いました。同社の拠点は鹿角郡小坂町にありますが、防疫やリスク分散の観点から、令和4年3月に「(有)ノースランド」を北秋田市七日市に新設しました。ポークランドグループでは、飼料の国内自給率向上と地域農業の活性化、資源循環型農業の確立を目的に、稲作農家と連携した飼料用米の取り組みを平成19年から行っており、平成30年には日本養豚協会主催の第2回飼料用米活用畜産物ブランド日本一コンテストで農林水産大臣賞を受賞しています。さらに、新たな試みとして飼料用米を4割配合し、「日本のこめ豚」や「あきた美豚」として令和4年4月から販売しています。
豊下代表からは、「国民を守るのは自国の食べ物。輸入の依存リスクに対して、飼料用米は救世主だと思っている。畜産から、日本の食料自給率を高めていきたい。」と、お話を伺いました。

(左から)取締役 豊下 大輔さん、代表 豊下 勝彦さん、専務取締役 佐藤 達也さん 意見交換の様子 飼料用米の状況を説明する田口地方参事官
北秋田市七日市に新設された「(有)ノースランド」の全景(写真提供:ポークランドグループ)   飼料用米を配合した、専用飼料(写真提供:ポークランドグループ)    飼料用米が配合された飼料で元気に育つ豚(写真提供:ポークランドグループ) 

いちごの無加温栽培実証に取り組んでいる事業者と意見交換を行いました(2月17日)

2月17日、秋田市上新城で「JUTAS(ジュータス)」のCOO(最高執行責任者)の倉井さんと東北エリアマネージャーの髙橋さんからお話を伺いました。同社の拠点は東京ですが、縁あって試験栽培施設を秋田に設置することとなりました。
無加温でのいちご水耕栽培に取り組んで2季目となった本年度は、秋田の環境と同社の栽培システムに適した品種を特定されたとのことです。 参入時の初期投資額を極力抑えたいという方針から、市販の汎用材料のみを使用し独自に建設したという同社施設内は、雪景色の外の季節とは異なりいちごの開花最盛期で、結実している株も見られました。生長促進や殺菌目的の電照や IoT機器等の設備を駆使し、遠隔管理と省力化を可能にしています。ハウス内を加温せず、水や肥料も完全循環しているので「環境に優しく、ランニングコストを抑えられるシステム」であり、燃料費や肥料価格高騰の折、「新規就農者も含めて秋田の皆様に勧めたい」とのことです。
倉井 COO からは、「海外のネットワークを活用した米や特産品の輸出、農福連携にも更に取り組んでいきたい」とお話しをいただきました。

倉井COO(右)と髙橋さん 意見交換の様子 施設の外観
開花中のいちご いちごの根張りの状態  市販の資材を使用して作成された架台や循環パイプ 

  羽後町でイチゴの周年栽培に取り組む法人と意見交換を行いました(2月9日)

株式会社こまち野では、園芸用ハウスでイチゴの周年栽培に取り組み、摘み取り体験の出来る観光農園を開園しています。4品種のイチゴを栽培しており、11月から6月までは「紅ほっぺ、かおり野、章姫」を出荷販売するほか、摘み取り体験を予約制で行っています。7月から11月までは夏イチゴの「赤い妖精」を加工用として製菓店などに卸しているそうです。
代表取締役社長の小野雅敏さんによると、「イチゴ栽培では糖度を上げるために寒暖差が必要で、特に雪国では暖房は欠かせないが、例年より燃料の灯油価格が高く経費が掛かり増しとなっている。代替燃料に建築廃材のチップや炭などを利用出来ないか模索している。また、雪国におけるイチゴのハウス栽培技術を普及させるため、興味を持っている方を研修生として受け入れたい。」と話されていました。

小野雅敏代表取締役社長(左)、深川哲男場長 意見交換の様子 高設栽培によるハウス内の様子

雪深い秋田にあって、冬季でも野菜や花が彩ります(2月9日)

2月9日、北秋田市で、山菜のこごみ(くさそてつ)をメインに、エディブルフラワーなどの「つまもの」(日本料理に添える木の葉や山菜、野菜の総称)や多様な野菜を栽培するほか、加工食品を販売する有限会社 栄物産の藤嶋代表と意見交換を行いました。
主力商品のこごみは、代表がオランダで学んだ球根栽培を応用し、北海道から取り寄せた株を冷凍休眠させ、需要が高まる年末頃から出荷できるよう、ハウス20棟に株植えして加温により生育を促しています。こごみの出荷量は生産者としては全国一とのことです。
また、エディブルフラワーは冬を中心に栽培し、冬期間の収益を確保しつつ、従業員の負担軽減のため近隣住民にパック詰めを依頼するなど、工夫をしています。「つまもの」は、コロナ禍で外食需要が減少した影響を受けており、資材価格の高騰など農業経営が厳しい状況が続いていますが、異業種との連携や新たな食材の開発など経営安定に向けた取組を続けていくと意欲的に語っていました。

有限会社 栄物産 代表取締役 藤嶋 佐久榮氏 通年出荷しているエディブルフラワー(食用花) 赤キクイモやトマトなどを原料とした加工品
ハウス内で藤嶋代表(写真中央)から説明を受けているところ ハウスの中で元気に成長するこごみ  主な市場にパック詰めで販売 

  「秋田ミネラル・オーガニック給食をすすめる会」と意見交換を行いました(2月8日)

2月8日、秋田県拠点に「秋田ミネラル・オーガニック給食をすすめる会(通称アキタモクス)」の畠山会長と、神戸副会長にお越しいただき意見交換を行いました。
アキタモクスは、秋田市の協働サポート交付金事業の支援を受けて、次世代を担う子どもたちのために、ミネラル・オーガニック給食を推進するべく、料理教室や各種講演、勉強会等を開催しています。
意見交換では、給食を通じて、家庭では意識して毎日摂取することが難しいミネラル等の栄養を、より身体に負担の少ない無農薬栽培で生産した食材を使って、分け隔て無く子どもたちに摂取してもらいたいという思いで活動しており、そのためには、行政等、関係機関の全員が同じ方向を向いて取り組みを進めていく必要があるとのお話しをいただきました。
今後は、手軽にミネラルを補給できるふりかけ作りや、子どもから大人まで判りやすく無農薬栽培について理解してもらえる紙芝居作り等に取り組んでいきたいとのことでした。

畠山会長(右)と神戸副会長 意見交換の様子1 意見交換の様子2

  「合同会社秋田里山デザイン」と意見交換を行いました(2月6日)

2月6日、中山間地域の活性化に取り組んでいる「合同会社秋田里山デザイン」の大西さんと、保坂さんと約1年ぶりにお会いし、現在の活動状況についてお話を伺いました。
大西さんは、昨年エチオピアに2度訪問し、現地のコーヒー豆を直接輸入しており、今後、現地の様子を撮影したドキュメンタリー映像を上映する等、コーヒー豆の本当の価値を消費者に知ってもらうべく精力的に活動しています。
保坂さんは、野菜等の取引先である地元のレストランのシェフの方々と顔の見える関係性を築き、お店がどんな食材を求めているのかコミュニケーションをとりながら、地元である男鹿市での消費に重点を置いて生産・販売しているとのことでした。
今後は、「事業の地固めとしてコーヒー豆の卸先を開拓しつつ、耕作放棄地の復元面積の拡大と離農者からの農地等の引き受けにも取り組んでいきたい」とお話しをいただきました。
前回の意見交換は(令和3年12月6日)こちら
https://www.maff.go.jp/tohoku/tiiki/akita/photo/r03_ak.html#211206

意見交換の様子 大西さん(右)と保坂さん 男鹿駅前にて

あきたアグリヴィーナスネットワークの活動報告会に参加してきました(1月26日)

1月26日、あきたアグリヴィーナスネットワークの活動報告会が秋田市で開催され、ネットワークのメンバーが日頃の活動や今後のビジネスプランの発表を行いました。
あきたアグリヴィーナスネットワークは、秋田県内で農林水産業に従事し、自ら生産した農産物等を原料にした農産加工などの起業活動に意欲のある女性によるネットワーク組織です。前身となる、あきた女性農業者“起業ビジネス塾”の卒業生を中心に令和元年7月に設立され、民間企業とも連携しながら、加工品の販路拡大などに取り組んでいます。
今回の報告会では、山形県から、やまがた農業女子ネットワーク 「 あぐっと」 のメンバーを迎え、活動事例の紹介やワークショップが行われました。
「ネットワークに“参加”したくなるアイデアとは?」というテーマで行われたワークショップでは「SNSなどでメンバーが楽しく活動を行っている様子を積極的に発信していくべき」「自分で育てた野菜などを持ち寄ってBBQなどしてみたい」などの活発な発言が飛び交っていました。

報告会に参加した「あきたアグリヴィーナスネットワーク」と「やまがた 農業女子ネットワーク(あぐっと)」のメンバー 報告会の様子 あきたアグリヴィーナスネットワークの活動報告パネルブース
6次産業化に取組み、完成させた加工品(シートタイプのトマトスープ) 秋田ファシリテーション事務所 平元 美沙緒 氏の司会進行による、グループによるディスカッション  秋田県農林水産部農業経済課担当者、東北農政局、秋田県拠点の職員での意見交換 

  大仙市の地域活性化に取り組んでいるNPO法人と意見交換を行いました(1月26日)

1月26日、大仙市南外地区で地域活性化に取り組んでいる「NPO法人南外さいかい市」の奥山典勝理事長及び佐々木繁雄事務局長と意見交換を行いました。南外さいかい市は、地域で唯一のスーパーマーケットの廃業で生じた、住民の買い物問題を解決するために設立され、「地域のことは自分たちでやろう!」と始まった公設民営の店舗です。食料品や日用品のほか、地域の農業者が育てた新鮮な野菜などを販売しています。令和元年に店舗運営をスタートさせ、翌年には来店が困難な高齢者を支援するためドア・ツー・ドアの移動販売車を導入するとともに、保健師が同乗し、高齢者の見守り活動も行っています。佐々木さんからは、「令和4年夏から無医地区となったため医療難民が生じないよう地域の高齢者を集め、体操やレクリェーションの場を提供して健康増進を図るなど取組を行っている。」と話されていました。

移動販売車 奥山典勝理事長(左)佐々木繁雄事務局長 意見交換の様子

  仙北市で薬用作物に取り組んでいる農業者と意見交換を行いました(1月25日)

「仙北市薬草生産組合」では、漢方薬の原料になる「シャクヤク、木香、ビャクシ」などの薬用作物栽培に取り組んでいます。
組合長の佐々木英政さんによると「農業収入の増加を図るため複合経営を考えていたところ、仙北市からの勧めもあり農作物と収穫時期が重ならない薬用作物を導入した。栽培品目により収穫までは2年から4年ほどかかり、雑草の除草作業など苦労はあるが、生産した薬用作物は製薬会社に契約価格で買い取られるため、安定した収入を確保できるメリットがある。」と話されていました。
当日は、製薬会社から委託された「ワキョウカツ」の選別作業を行っていました。
佐々木さんは大豆の作業委託を請け負っている「農事組合法人まめっこ角館」の代表理事も兼務しており、農作物と薬用作物の複合経営で周年雇用や収入の増加を図り、地域の活性化を目指しています。

左から佐々木英政組合長、三浦正紀事務局長 ワキョウカツ(ウドの根っこ)の選別作業 意見交換の様子

6次産業化に取組んでいる能代市の女性グループと意見交換しました(1月13日)

1月13日、地域づくりや関係人口の創出、地産地消に関する取組を行っている「ときめき工房・ねま~る」を訪問し、6次産業化に関する取組について意見交換を行いました。
能代市内の女性でつくる「ときめき工房・ねま~る」(同市上町)は2020年7月、地元の農産物を提供しようと佐々木代表を含めた60歳以上の年代の女性7人で結成されました。現在は、地域の伝統的な家庭料理やお菓子などの製造、販売を行っています。また、佐々木代表を含むビール好きの能代市の女性が結集し、地元食材を原料に開発した「ノシロビール彩いろは」は、地元の酒店で限定販売する他、能代市のふるさと納税返礼品にもなっており、現在も品薄になるほどの人気商品になっています。開発に関わった「ときめき工房・ねま~る」の佐々木代表と能登事務局長は「秋田県には魅力的な農産物や人が存在している。園芸メガ団地などの大規模な農業に目がいきがちだが、小さな団体でも頑張っていることを知って欲しい。」とお話してくださいました。

ときめき工房・ねま~る 代表 佐々木 茂子さん(写真左)同事務局長 能登 裕子さん(写真右) 意見交換の様子 ときめき工房・ねま~るにて販売されている能代市の農産物を使用した加工品と伝統おやつ
ノシロビール彩いろはの開発に関わったメンバー(写真提供:ときめき工房・ねま~る) 「ノシロビール彩いろは」のオリジナルクラフトビール「い」の原料として使用するハマナスの花びら(写真提供:ときめき工房・ねま~る)  「ノシロビール彩いろは」が開発したクラフトビール
「い」の原材料 ハマナス×秋田美桜酵母
「ろ」の原材料 ハックルベリー×秋田美桜酵母
「は」の原材料 ねぎ×秋田美桜酵母
「に」の原材料 ポーポー×秋田美桜酵母 

大館市で農業廃棄物を活用したカブトムシの飼育・販売や飼育のノウハウを提供する事業者と意見交換しました(12月21日)

12月21日、大館市で、椎茸の菌床栽培農家等と連携し、廃菌床など廃棄物を利用したカブトムシの飼育・販売に取り組む(株)TOMUSHIの代表取締役COO石田健佑さんと意見交換しました。
同社では、農家等から排出される廃菌床など有機廃棄物をエサに、自社で厳選累代したカブトムシを飼育・販売するほか、菌床栽培農家へカブトムシの飼育に必要なプラントや飼育のノウハウを提供しています。また、地球規模の気候変動や将来的な世界の食料危機を見据え、カブトムシの昆虫食の開発やふんを活用した堆肥づくり、有効微生物の研究も弘前大学と共同で行っています。代表取締役の石田さんは「廃菌床を利用したカブトムシ生産は全国に広がっている。単にカブトムシを販売するにとどまらず、ゴミ問題や食料危機などの課題がカブトムシによって解決できる。」と話していました。

石田健佑代表取締役COO 石田代表(左)と意見交換の様子 試作中のカブトムシ粉末の入ったクッキー[写真提供:(株)TOMUSHI]
処理前の廃菌床[写真提供:(株)TOMUSHI] 廃棄物をカブトムシ用にエサ化するプラント[写真提供:(株)TOMUSHI]  飼育中のカブトムシの幼虫[写真提供:(株)TOMUSHI] 

  鹿角市で交流人口の増加に向けた活動を行っている法人と意見交換を行いました(12月21日)

 12月21日、鹿角市花輪で交流人口の増加や移住促進に向けた活動行っているNPO法人classyの事務局長 松村託磨氏と意見交換を行いました。
同法人は、鹿角市の地域おこし協力隊のOB・OGが移住コンシェルジュとして活動した経験を活かすために平成28年に組織化、平成30年に法人化しました。
現在、正会員14人のうち、7人が築140年の古民家「kemakema」を拠点として活動しています。来訪者に農作業など鹿角での暮らしを体験する機会を提供し、生産者と来訪者の縁づくりを行うほか、市民から寄付を受けた子供服をリユースして交流をしています。また、令和4年10月からは「kemakema」を農泊施設として営業を開始し、市内外の人が気軽に交流できる場となるよう取り組んでいます。松村氏は、地域の活性化に向けたそれぞれの会員の思いを活動として実現するとともに、自前の収益事業等を計画し、継続できる活動等にしていきたいと語っていました。

NPO法人classyの事務局長 松村託磨氏(古民家「kemakema」の前にて) 意見交換の様子 農泊として営業も行っている古民家「kemakema」(宿泊部屋の一部)

  秋田県立大学で県拠点職員が農林水産省の魅力を伝えました(12月14日)

12月14日、秋田県拠点職員が、秋田県立大学生物資源科学部が開催する「業界研究セミナー」に出席し、東北農政局における業務や求められる人物像などを説明するとともに、自らの仕事ぶりを紹介しながら農林水産省の魅力を伝えてきました。
本セミナーは、就職を直前に控える秋田県立大学の農学系の学生を対象に、主に卒業生が就職する業界・業種から講師を迎えて、業界の概要など学ぶセミナーです。
今回は「農業/公務員」をテーマに、東北農政局秋田県拠点職員(卒業生)や秋田県農林水産部職員が講師を務めました。農業に関わる仕事に魅力を感じつつ公務員を志す学生約20名が参加し、熱心に耳を傾けていました。

説明を行う東北農政局秋田県拠点職員 業界セミナー会場の様子 特徴的なオブジェがある中庭(秋田県立大学 秋田キャンパス)

  地域農業振興集会で米政策の進捗状況について講演を行いました(12月14日)

12月14日、能代市文化会館において、あきた白神農業協同組合が主催した「令和4年度地域農業振興確立集会」に田口地方参事官が出席し、「米政策の進捗状況について」と題し基調講演を行いました。
本集会は、白神ねぎを始めとする特産物等、地域農業の更なる振興を目的に開催され、この日は悪天候にもかかわらず農業者や関係者など約100名が参加しました。
田口地方参事官から、主食用米等の需給見通し、価格や在庫の推移、水田農業関連予算等について説明し、農業者からは、自らの営農についての課題や農業者に対する支援制度の内容等について質問があり、地域農業に対する熱意と農業施策への関心の高さがうかがえる集会でした。

会場内の様子 施策について説明する田口地方参事官 発言する農業者(中央)

  「あきた伝統野菜」の次世代継承に取り組む高校生と意見交換を行いました(12月7日)

12月7日、「あきた伝統野菜」(※)を次世代に継承するプロジェクトに取り組む秋田県立大曲農業高校家庭部の生徒の皆さんと意見交換を行いました。
「あきた伝統野菜」の1つである「石橋ごぼう」の生産者が減少していることに着目し、伝統野菜を普及するプロジェクトを平成30年から取り組んで来ました。具体的には、生産面では在校生と地域の生産者に種子と栽培資料を配布し、消費面では地域の保育施設で保護者向けに料理レシピを配布するなど、普及活動を行いました。
生徒の皆さんは、「伝統野菜の普及の取り組み以外にも米粉を使ったグルテンフリーのお菓子づくりなど、他にも挑戦したい。」と話されていました。
(※)(秋田県公式サイト美の国あきたネット「あきた伝統野菜について」から引用https://www.pref.akita.lg.jp/pages/archive/9964

意見交換の様子 左から家庭部顧問の京極ゆう子先生と部員の皆さん 『石橋ごぼう』(提供:秋田県立大曲農業高等学校家庭部)

  有機農業をめざす農業研修生と意見交換を行いました(12月7日)

12月7日、秋田市園芸振興センターにおいて、同センター研修担当の大渕さんに同席いただき、研修生の伊藤咲耶(さや)さんと意見交換を行いました。
伊藤さんは有機農法での就農をめざしており、来年からは市内の法人で有機農業を学んだのちに独立し、本格的に取り組むとのことです。
伊藤さんは、妊娠期間に育児雑誌等で情報を収集するうち食べ物について考えるようになり、家庭菜園をやっていたこともあって有機農業にチャレンジすることとなりました。めざすところは生態系を保全しながら家族で小規模に営農する「アグロエコロジー」であり、更には伊藤さんのような有機農業を選択する人の受け皿になりたいと話されました。

自ら栽培したしゅんぎくを手にする伊藤さん 意見交換の様子 伊藤さん(向かって左) 同センター研修担当大渕さん(中央) 将来展望を語る伊藤さん

大仙市の木質バイオマス関連事業者を訪問し、意見交換を行いました(12月7日)

12月7日、素材生産から製材、売電を地域で一体的に行っている(株)門脇木材協和工場及び(株)大仙バイオマスエナジーを訪問し、秋田県の林業事情や木質バイオマス発電について、意見交換及び施設の見学を行い、みどりの食料システム戦略について情報提供しました。
(株)門脇木材は県内に4工場を展開し、「木は全部使いきる」という精神のもと、山林経営から製材加工を一貫で行っており、西村製材部長から「国産材と今後の対応」について説明を受け、輸出や産学官で取り組んだ「秋田県産スギ材を活用した低コストな畜舎モデル」等について情報提供いただき、田畑工場長から木材加工工場をご案内いただきました。
その後、隣接する(株)大仙バイオマスエナジーを訪問し、君島主任から発電事業について説明を受け、発電関連施設をご案内いただきました。同社は、(株)門脇木材チップ工場等から木質チップ等を調達し、7,050kWの発電規模で約5万MWh/年の送電量がある木質バイオマス発電所であり、送電量は15,000世帯分に相当するもので、年間2.65万トンのCO2削減効果があるとのことです。今後は、灰や余熱の更なる利活用について研究していくとのことでした。
森林資源が豊富な秋田県において、「みどりの食料システム戦略」における「地産地消型エネルギーシステムの構築」を、地域で一体的に行っている取組を学ぶことができました。

(株)門脇木材西村製材部長(右上)から「国産材と今後の対応」について説明 丸太 から自動で製品化する無人製材ライン(ノーマンツインバンドソー) (左上)出荷を待つ秋田杉の製品、(右上)秋田杉を使った低コスト畜舎モデル、(左下)チッパーでチップ化、(右下)できあがったチップ
(株)大仙バイオマスエナジー君島主任から同社の発電事業について説明 発電所内で、発電するための燃料である木質バイオマスチッブについて説明 地域貢献として、近隣事業者と協力して寄贈された余熱利用暖房を完備したバス停

株式会社大潟村カントリーエレベーター公社の施設を見学しました(11月24日)

11月24日、株式会社大潟村カントリーエレベーター公社施設のご案内を山平業務課長と渡辺施設課長にしていただきました。
大潟村カントリーエレベーター公社は昭和45年に創業して以来、農産物(米、小麦、大豆)の受入れから出荷・販売までを一貫して行っており、独自の販路を持っている生産者が多い大潟村の中にあって、村全体の約4割の米を集荷しています。
当日は、これまで目にすることのなかったカントリーエレベーター内部を見学することで、米がどのような過程を経て消費者の元に届いているのかがよく分かり、特に秋田県拠点若手職員は大変業務の参考になりました。

山平業務課長から施設について説明 渡辺施設課長(写真左)から乾燥調製について説明 モミ貯蔵サイロの外観(貯蔵能力は46,000 tで東洋一)
サイロの直径(約7m)と壁の厚さ(約20cm)を再現した円(施設規模はこのサイロが80基) 倉庫内の様子 資源として有効活用されているモミ殻

  農福連携に取り組んでいる東成瀬村の高齢者福祉施設と意見交換を行いました(11月22日)

11月22日、東成瀬村田子内地区で農福連携に取り組んでいる高齢者福祉施設 株式会社 風鈴を訪問し、代表取締役の佐藤 一人(さとう かずと)さんと意見交換を行いました。
2008年に同社を設立した佐藤さんは、「お年寄りたちが生き生きと過ごせるよう、施設の暮らしに身近な農業を生かせないか」との発想から、5年後の2013年に取組を開始しました。
現在、近くの田んぼでの田植えや稲刈りでは、安全面に細心の注意を払いながら、デイサービスを利用する35名の皆さん(平均年齢88歳)がそれぞれできる範囲で作業に携われるようにしています。
このような取組を多くの人に知ってもらい、ネットで小口での事業資金を募ることなどを目的に2021年から始めたクラウドファンディングでは、稲刈り後に約3週間日光で乾燥させた「天日干し」の米に稲わらで作ったリースを添えて支援者に返礼品を送ったところ、全国から反響があったそうです。

意見交換の様子(右が佐藤さん) 鎌で刈り取った稲をわらで束ねる作業(写真提供:(株)風鈴) ユーモラスな名前をつけている返礼品のお米「冥土の土産」

  県北でも『いぶりがっこ(GI登録番号第79号)』づくりが盛んです(11月21日)

11月21日、北秋田市でにんにくや漬け物用の大根を生産している株式会社しらかみファーマーズを訪問し営業担当者と意見交換を行いました。
しらかみファーマーズは、にんにくの生産・販売を事業の主力とし、自社で黒にんにくを製造するほか、他社への加工用向けや市場などへ青果販売を行っています。
また、にんにくの収量アップのため輪作作物として大根を作付けし、加工用大根の販売や自社でのいぶり大根による商品製造を行っています。訪問当日は、ほ場では大根の収穫作業、工場では搬入された大根の洗浄や自社商品向けのいぶし作業が進められていました。同社のいぶり大根漬けは、GI(地理的表示保護制度)登録の「いぶりがっこ」で商品販売しており、県北でもいぶりがっこの製造が盛んになっていることが認知されるよう取り組んでいきたいと話していました。

自社製造商品(黒にんにく、いぶりがっこ) 大根の掘りあげ作業 大根のいぶし工程

令和4年度秋田県農林水産フォーラムが開催されました(11月18日)

11月18日、秋田県主催による「令和4年度秋田県農林水産フォーラム」が2年ぶりに秋田市で開催され、田口地方参事官が出席し、農林水産大臣賞を授与しました。
フォーラムでは、秋田県庁佐藤農林水産部長から認定農業士への認定証書授与と、地域農業の代表として優れた活動をしている3部門(産地、担い手、農山漁村活性)3団体・1個人に「ふるさと秋田農林水産大賞」の表彰が行われ、担い手部門受賞の「農事組合法人細越牧場(三種町)」と農山漁村活性化部門受賞の「三吉農園(仙北市)」が農林水産大臣賞を受賞しました。
また、基調講演及び高校生からのプロジェクト発表(注)が行われ、大曲農業高等学校から伝統野菜の継承に関する取組「細く長く継承したい先人の思い~未来の農業者と育てる伝統野菜(石橋ごぼう)~」、金足農業高等学校からオーガニックコットンに関する取組「繋~ワタで支えるみんなの笑顔~」が発表されました。
(注)プロジェクト発表:生徒自らが課題を発見、解決方法を模索するプロジェクト学習について、成果や課題などを発表すること。(農業高校等の紹介[農林水産省ホームページ])

秋田県農林水産フォーラム入口 「親子で目指す大規模酪農経営」で農林水産大臣賞を受賞した農事組合法人細越牧場の細越氏 「シェア加工所の整備で地域の味と食文化を守る」取組で農林水産大臣賞を受賞した三吉農園の加藤氏
プロジェクト発表をする大曲農業高等学校生 プロジェクト発表をする金足農業高等学校生 県内の優良事例を展示するパネル

日本政策金融公庫秋田支店との業務推進会議を行いました(11月16日)

11月16日、秋田県拠点において、日本政策金融公庫秋田支店と「令和4年度業務推進会議」を開催しました。
日本政策金融公庫秋田支店からは、農業関連の融資状況や業務説明があり、当拠点からは、予算、経営所得安定対策等支払実績、水田農業をめぐる状況、米の生産費や農業産出額等の統計データについて情報提供を行いました。
その後、コロナ禍における融資に関する状況や県内農産物の輸出状況、水田活用の直接支払交付金の交付対象水田の見直しなど、秋田県内の農業について活発な意見交換を行い、今後の秋田県農業への期待や支援等について確認しました。

東北農政局秋田県拠点 田口地方参事官 日本政策金融公庫秋田支店農林水産事業 稲田事業統轄 業務推進会議の様子

羽後町で畜産に取り組む女性農業者との意見交換をしました(11月16日)

11月16日、羽後町田代地区で和牛の繁殖業に取り組む、阿部春華(あべ はるか)さんと意見交換を行いました。
阿部さんは母親の真実さんと二人で作業を分担しながら、2カ所の牛舎で親牛60頭を飼養し年間40頭の子牛の繁殖に取り組んでいます。
今年は、購入している濃厚飼料、牧草及び子牛用の人工哺乳の価格が上昇し、経営に影響してきているそうです。なお、将来は畜産を軸に米作りや園芸など循環する農業に取り組みたいと話されていました。

左から、春華さん、母親の真実さん 飼養している親牛 牛舎の外観

有機農産物等の販売に取組む有限会社ダイサンと意見交換を行いました(11月15日)

11月15日、スーパーマーケットを運営する有限会社ダイサンの「クレタ乱橋(みだればし)店」を訪問し、千葉店長と有機農産物等の販売やみどりの食料システム戦略等について意見交換を行いました。
クレタ乱橋店では売場に農家コーナーを設けて、有機農産物や農薬等の使用を抑えて栽培した野菜等の値札に色づけ表示をして陳列することで、消費者が一般商品と区別しやすいように販売の工夫をしています。
千葉店長からは、販売価格や仕入れロット数の問題等、有機農産物等を販売する上での課題についてもお話しいただきました。

素材にこだわった食品のポップ
千葉店長(左)との意見交換の様子 売場で商品について説明を受けているところ 素材にこだわった食品のポップ

美郷町の漬物製造事業者と意見交換を行いました(11月15日)

11月15日、美郷町で漬物製造業に取り組んでいる「すまっこふぁーむ」代表の梅川 尚季(うめかわ なおき)さんと意見交換を行いました。
梅川さんは、以前バーテンダーをしていた際、「いぶりがっこ」を店で提供したところ評判が良かったことから、「いぶりがっこ」をお酒に合うおつまみとしての商品開発を試みました。
開発された「Smoke Gakko」は、令和2年9月に6次産業化に係る総合化事業計画の認定を受け、町内の「道の駅」やネット通販で販売しています。
今シーズンは、新たに整備した漬物加工所で自ら生産した白首大根を原料に「いぶりがっこ」の漬け込み作業を行います。

意見交換の様子(右側が梅川氏) ウイスキー用に開発した「Smoke Gakko」 新たに導入した汁物にも対応した真空包装機により、商品開発の幅も広がります

大館市比内町でとんぶりを栽培し、独自販売している生産者と意見交換を行いました(11月14日)

11月14日、大館市でとんぶりの栽培、独自販売を行っているとんぶり農園を訪問し、野呂さんご夫婦と意見交換を行いました。
とんぶりは、アカザ科ホウキギ属の一年草で、ホウキギになる成熟果実を加工したものです。現在、大館市の特産品のひとつとして知られる「とんぶり」は、すぐれた栄養価や効能から「畑のキャビア」と呼ばれています。
主産地である大館市比内地区は土壌の水はけがよく、山に囲まれ風が少ないことから、実が落ちやすいホウキギ栽培に適しており、加工処理に必要な豊富な湧き水にも恵まれています。
また、とんぶりが生の状態で加工されるのは、10月から3月までで、フレッシュな味わいを堪能できます。野呂さんは家族経営でとんぶり栽培を行っており、継承を契機に独自販売に切り替え、加工設備の整備を進めており、「大館市で栽培されたとんぶりを全国的にもっと知ってもらい、沢山の人に食べてもらいたい」と話されていました。

エメラルドグリーンのホウキギが一面に広がる畑 収穫されたばかりのホウキギの実 野呂さんご夫婦

リンゴを通して大館市の魅力を海外へアピール(11月9日)

11月9日、大館市で農産物直売所や農業体験等、地域に根ざした様々な分野で活動している陽気な母さんの店(株)を訪問し意見交換を行いました。
陽気な母さんの店(株)では、メンバーが生産するリンゴを地元販売のほか、関東方面へも販路を広げておりますが、更に、海外輸出もその一つとして開拓する必要があると考え、3年前からリンゴの輸出に取り組んでいます。
また、地元のDMO(注)の協力を得て輸出先向け動画を制作し、商品に添えたチラシのQRコードを読み込めば大館市や園地の紹介、生産者の顔が視聴できるようにしました。代表の石垣さんは「リンゴの輸出を通して海外の人から日本の秋田県大館市を知ってもらい、日本に行ってみたいと思ってもらえるようにしたい。そのことがまた地域活性化に繋がる。」とお話してくださいました。
(注)DMO:観光地域づくり法人の略。(観光地域づくり法人とは?[観光庁ホームページ])

陽気な母さんの店(株)の店舗 石垣代表(左)と輸出を担当する高橋さん 意見交換の様子
輸出国向けの動画の一部 店内で石垣代表(中央)と田口地方参事官(右) 独自デザインのタイ向けパッケージ

第145回秋田県種苗交換会が開催されました(10月29日~11月4日)

10月29日から7日間にわたり、秋田県農業協同組合中央会主催による「第145回秋田県種苗交換会」が大仙市で開催され、開会式では東北農政局坂本局長が来賓として出席し祝辞を述べました。
昨年までの2年間は新型コロナウィルスの影響で、「農業機械化ショー」などが中止となり規模を縮小した形での開催でしたが、今年は3年ぶりに通常開催となりました。
品評会では県内各地の農家が生産した農産物等1,350点が出品され、期間中の来場者は91万人(主催者発表)となりました。
最終日の褒賞授与並びに閉会式では、東北農政局原次長が出席し、水稲や野菜など8部門の生産者に農林水産大臣賞の授与を行いました。
秋田県種苗交換会は日本最大級の農の祭典として、明治11年から1度も休会することなく開催されており、来年は潟上市で開催される予定です。

祝辞を述べる坂本東北農政局長 農産物出品展示会場に野菜や果物などで作られたシンボルマークがお出迎え 「農産物出品展示」など が行われた主会場の様子
水稲部門の展示(中央が農林水産大臣賞受賞) 水稲や野菜など8部門から各1点農林水産大臣賞が選ばれました 農林水産大臣賞を授与する原東北農政局次長

未利用魚を活用した魚粉肥料の製造に取組む大潟地域農地・水・環境保全管理協定運営委員会と意見交換を行いました(10月26日)

1026日、大潟村大潟地域農地・水・環境保全管理協定運営委員会が取り組んでいる未利用魚の魚粉肥料加工の作業現場にお邪魔し、関係者の皆さんと意見交換を行いました。
同委員会は、中央幹線排水路で未利用魚を捕獲し魚粉肥料に加工することで窒素やリンを回収し、肥料を村内の景観形成活動に利用することで環境負荷軽減の取組と資源循環を進めています。
お邪魔した当日は、今年に入って53回目の魚粉肥料の製造となり、本年はこれまで合計約2,300キログラムが製造されたとのことです。出来上がった肥料は、村内の主要道路に連なるコスモスロードなどに使用され、毎年きれいな花を咲かせており、多面的機能支払制度を活用した取り組みが継続されています。

(1) 事前に中央幹線排水路で捕獲された鯉やライギョ等の未利用魚 (2) 下処理のため粉砕機で未利用魚を粗砕 (3) 粗砕した魚と米ぬかに内城菌を肥料製造機に投入し熱を加えてかくはん
(4) 12時間ほどの稼働で魚粉肥料が完成し、ふるいで選別 (5) 網目の大きさが違うふるいを通してA品、B品、C品に区分 左から農水環委員会の佐野さん、三戸さん、作業を担っている三村さんご夫妻、谷さん

大仙市の若手農業者と意見交換を行いました(10月24日)

10月24日、大仙市で多品目作物の栽培に取り組んでいる若手農業者の小須田 顕 (こすだ けん)さんと意見交換を行いました。
小須田さんは、千葉県生まれで、母方の祖父が離農し耕作地を手放すことを知り、子供の頃に見た景観を守りたいと思い、2011年に秋田県にやってきました。祖父を手伝ってアスパラガス栽培から始め、今では祖父から引き継いだ農地(210a)のほかに、近隣地域の水稲の農作業も委託(314a)されるまでになっています。
現在は、水稲とアスパラガスを主力に、さといも、ブルーベリー、ダリア及び根菜類など多品目を生産しています。また、飲食業者との直接取引や、直売所及びインターネットでの販売を行うなど年間を通して収入が得られるように工夫しています。

路地栽培のアスパラガス 小須田 顕さん 意見交換の様子

様々な栽培方法を模索して高品質なトマト栽培を目指している農業者と意見交換を行いました(10月18日)

10月18日、湯沢市稲川地区で16棟のハウス(27a)でトマトを栽培している阿部 裕(あべ ゆたか)さんと意見交換を行いました。
阿部さんは、約10年前に会社員から転職し、両親からトマトと水稲の複合経営を引き継いで、専業農家となりました。
トマト栽培では、昨年、ハウス内の一部分に熱が籠ることによる着果不良等を防ぐため循環扇を設置するなど、これまで様々な栽培方法を模索して高品質なトマトの多収を目指しています。
こうして収穫されたトマトは、JA出荷のほかに自宅前で無人販売も行っており、近年は市内の他地区から買いに来るなど徐々に購買者が増えているとのことです。阿部さんは「自分たちが育てたトマトを求めて集まってくれる人たちを見た時、農業のやりがいを一番感じる」と話していました。

阿部 裕 さん 立ち並ぶトマトの栽培ハウス 意見交換の様子(中央が阿部さん)

もみ殻ボイラーで「脱炭素野菜栽培」に取り組む法人と意見交換をしました(10月14日)

10月14日、大仙市南外でもみ殻ボイラーの熱源を利用し、野菜の周年栽培に取り組んでいる株式会社秋田農販と意見交換を行いました。
髙橋浩行代表の話では、「もみ殻ボイラーはもみ殻を自動供給しながら長期間連続運転ができ、化石燃料の代替としてもみ殻を使用することで二酸化炭素の排出を抑えられる環境にやさしいボイラー」とのことです。主力のトマト(恋ベリー)は9月にハウスへ定植し、冬期間はもみ殻ボイラーでハウス内を保温することにより、1年を通して収穫ができるそうです。このほかイチゴ栽培にも力を入れており、長期間収穫可能な「四季なりイチゴを導入し、周年栽培を考えている」と話しておりました。

意見交換の様子(中央が髙橋代表) もみ殻ボイラーの説明 トマトハウス内の様子

畜産業で活躍する女性農業者と意見交換を行いました(10月14日)

10月14日、能代市で馬の生産から精肉販売までを一貫して営む株式会社 桜田畜産を訪問し、代表取締役専務の桜田澄子さんと意見交換を行いました。
桜田さんは和牛農家に嫁ぎましたが、飲食店の娘として育っていたので、畜産に関しては全くの素人だったそうです。しかし、秋田県北部で馬肉文化がある点を活かし、馬の飼育を開始しましたが、和牛の肥育農家だった家族を説得するのに苦労したそうです。
馬肉のおいしさを直接消費者に伝えるため、自ら飲食店やスーパーに売り込みを行うとともに、国道沿いの所有地に直売所をオープンし、5年後には飲食店「さくら亭」をオープンしました。桜田さんは「家族経営を強みにして頑張っている。大事なのは、自分たちのファンを作ること。小さいお店だからこそ多様な経営ができると考えている。」と話されていました。

桜田さんご夫婦(直売所の前で) 牧場直営の馬肉と和牛の飲食店「さくら亭」 さくら亭の人気メニュー「馬トロ丼」
意見交換の様子 夫、正悦さんは生産部門に専念 肥育中の牛の親子

鹿角市で果樹栽培に取り組む佐藤秀果園と意見交換を行いました。(10月7日)

10月7日、鹿角市十和田でリンゴとモモの栽培を行っている佐藤さんご夫婦と意見交換を行いました。代表の佐藤一さんは果樹農業を始めて約40年、その功績は、平成28年度農事功績者表彰でも認められ、ご夫婦で「緑白綬有功章」を受章しています。
また、佐藤秀果園では北限の桃のオーナー制度を実施しています。オーナーは秋田市を中心に、遠くは九州にもオーナーがいるそうで、毎年、夏が終わり秋になると美味しい北限の桃が全国に届けられています。
佐藤さんは、「秋田県鹿角市は昼夜の気温差が大きいために、実が引き締まり、色がよく、そして何より味のいいモモやリンゴが作れる場所、これからも、体力が続く限り様々な品種のリンゴを栽培してみたい気持ちがある。」と今後の意気込みを笑顔で話してくれました。

意見交換の様子 もぎたての「北限の桃」を手に持つ佐藤
さんご夫婦(前列左側)と従業員の皆さん
(令和4年9月11日撮影)
鮮やかなピンク色に染まった「北限の桃」
(令和4年9月11日撮影)

若手職員の研修を兼ねて意欲あふれる三種町の農業法人を訪問しました(10月6日)

10月6日、三種町で水稲、ネギ、枝豆、ソバ、キャベツ等を生産している「(株)こっこちゃんファーム」を訪問し、成田昇代表と意見交換を行いました。
地域の営農組合のメンバー4人で令和2年に立ち上げ、ネギを中心に営農している法人です。「こっこちゃん」というかわいらしい法人名は、「一からスタートし、たまごやひよこのようにこれから成長していく」という思いが込められているそうです。
構成員全員がネギの栽培経験がない状態からスタートし、栽培技術の習得には大変苦労したそうですが、地域の高齢化が進んでいる中で当法人の役割が大きくなっているようです。成田代表からは、「ネギの端境期に出荷できる作物の試験栽培を始めている。米の乾燥調整施設も規模拡大に対応できるようにしている。」また、「若い社員にはより積極的に経営に携わり一緒に会社を作り上げてほしい。」と熱い思いを語っていただきました。
この日は、県拠点へ業務体験に訪れていた東北農政局の若手職員二人も意見交換に同席し、ネギの出荷調整作業も体験させていただきました。

成田代表(右)と意見交換の様子 ネギの調整作業の様子 出荷規格等の説明を受ける東北農政局若手職員
ネギの皮むき作業体験をする東北農政局若手職員 収穫を待つ三種町圃場のネギ 米の乾燥調整施設も見学しました

姉妹で『いぶりがっこ(GI登録番号第79号)』の製造に取り組む女性農業者と意見交換をしました(10月5日)

10月5日、仙北市田沢湖地区で、加工用だいこんの生産と『いぶりがっこ』の製造などに取り組んでいる加藤文乃(あやの)さん、マリさん姉妹と意見交換を行いました。
お二人は、妹のマリさんが経営する農園で無肥料無農薬で生産した加工用だいこんを原料に「美味しさ」にこだわった『いぶりがっこ』を製造しています。「他社の商品より値段の高い物でも美味しければ、また手に取ってもらえる。また、お客さんのアイデアから『いぶりがっこ』を使った新商品が生まれたり、まだまだ『いぶりがっこ』の可能性は広がる。」と話されていました。

意見交換の様子 説明する姉妹(左から文乃さん、マリさん) 加工所の商品コーナー

白神山地の清らかな水で育った棚田米の稲刈りに参加しました。(10月2日)

令和4年2月に「つなぐ棚田遺産」に認定された「橫倉棚田」は、白神山地世界遺産センター藤里館から北に約10kmの山の中腹にあります。この棚田を利用した「棚田オーナー制度」の取組みが平成23年から行われており、10月2日、棚田オーナーや地元農家など関係者17名が集まり、稲刈りが行われました。
棚田オーナー制度を主催する「白神ぶなっこ教室」(佐尾和子代表)の現地コーディネーターとして活動する中嶋厚子さんは「ぶなっこ教室は、宿泊型自然体験教室で、棚田オーナーの運営ほか、ブナ林の散策や登山、川遊びなどの体験プログラムを準備している。昨日も15名の登山者の宿泊があった。白神山地・藤里町にぜひお越しいただき、自然に触れてほしい。」と話されていました。
また、この棚田を所有・管理する市川昭生さんは「今年は田植え後の天候不順で収量は少ないと思うが立派に育ってくれた。この場所での稲作りは250年前からと言われている。この棚田がある地で自分は育ったので、いつまで稲作りができるか分からないがこの棚田を守っていきたい。」と話されていました。

棚田の稲刈りスタートです 昔ながらの手作業で稲を刈り取りました 刈りとった稲は棒掛けにして自然乾燥
稲刈りが終了しての記念撮影 棚田を所有・管理する市川昭生さん(右) 白神ぶなっこ教室の中嶋厚子さん(右)

大館市でダリア栽培を行っている女性農業者を訪問し意見交換を行いました(9月30日)

9月30日、大館市比内町でダリア栽培を行っている女性農業者の渡辺寛子(わたなべ ひろこ)さんと意見交換を行いました。
渡辺さんがダリア栽培を始めたきっかけは、デルフィニウムを栽培していた父親と一緒に作業を行ううちに、自分でも花を栽培してみたいとの意欲が湧き、ダリアの増殖方法(球根、挿し芽繁殖)に興味を持ったことだったそうです。
就農10年目の現在は、2棟のハウス(約10a)で色とりどりのダリア約15品種を栽培しており、通常出荷は7月から始まりますが、ブライダル需要があり、花の日持ちも良くなる9月以降に出荷できるよう工夫した栽培を行っています。また、JA花き部会のダリア専門会会長や地元直売所の出荷生産者代表を務めるなど、地域を代表する女性農業者として日々奮闘しています。渡辺さんは「ダリアの魅力をもっと沢山の人に知ってもらいたい。新しく農業を始めようと考えている人に、少しでもダリア栽培の良さを伝えられれば」とお話してくださいました。

意見交換の様子 収穫したダリアを抱える 渡辺 寛子さん 大輪の豪華なダリア品種「スーパーガール」

鹿角市で農産品加工所「レディースファーム」を設立した代表と意見交換を行いました(9月30日)

9月30日、鹿角市花輪にある農産物品加工所「レディースファーム」代表の米田敦子(まいたあつこ)さんと意見交換を行ってきました。レディースファームは、地元の農協女性部の活動を経て、直売所を設立したのが始まりで、平成12年に農家の主婦10名でスタートしました。
商品は、地元産のリンゴや桃などを利用したお菓子が中心で、特にアップルパイは、鹿角市ふるさと納税返礼品で人気ナンバーワンを誇るなど全国からの注文が絶えません。また、新たに「とびたけのコンフィ」を販売するなど、多様なアイデアと工夫により、多くの新商品を生み出しています。
米田代表からは、「果物や野菜を生産・販売する中では、どうしても生食用に適さないものがでてくる。それらを無駄にしたくないという思いから加工品を増やし販売してきました。今ある地元農産物や原料を活かしながら、新商品開発に繋げていきたい。」とのお話を伺うことができました。

米田さんご夫婦 鹿角市ふるさと納税返礼品で人気ナンバーワン アップルパイ「極」 新たに商品開発した 「とびたけのコンフィ」

「こめらむね」を作った秋田県立大学生と意見交換を行いました(9月29日)

9月29日に、大潟村の秋田県立大学大潟村キャンパスにおいて、「こめらむね」を作った同大学「こめらむね制作委」代表の竹内大(だい)さん、谷口夏鈴(かりん)さん、萩原七佳(ななか)さんと意見交換を行いました。
「こめらむね」は大潟村産の米粉やリンゴジュースを使用した「米のようで米でねども米粉が入ってらラムネだす」のキャッチコピーどおり、米粉を感じるラムネです。
3人は、令和3年の12月から検討、試作を重ねながら今年の6月に発売となりました。製造だけでなく、パッケージデザインも3人で手がけています。
代表の竹内さんは、「レシピを作るのに3ヶ月かかった。米粉の配合量によっては、米粉特有のもっちり感がでてしまい、試行錯誤した。」と話します。現在はハンドメイドで製造数に限界があるため、今後は収益を上げるため製造所を大きくすることを考えており、販路拡大を図り、これからも「秋田の地のモノ」を推進していきたいとのことです。

意見交換の様子 「こめらむね」を作った秋田県立大学生 こめらむね
意見交換の様子 (左から)谷口さん、竹内さん、萩原さん こめらむね

秋田市の「鵜養(うやしない)酒米の郷」勉強会に参加しました(9月16日)

新政酒造株式会社とともに酒米の自然栽培に取り組んでいる秋田市河辺岩見の「鵜養酒米の郷」の勉強会に参加してきました。
当日は、午前中にほ場の生育状況確認に同行し、午後から勉強会として今後の収穫等について作戦会議が行われました。
勉強会は月に一度開催されており、今回は拠点職員も参加させていただき、会員に対し「みどりの食料システム戦略」等の説明を行いました。
ほ場確認では、新政酒造及び会員の各ほ場に足を運び、それぞれで異なる土壌の様子を見ながら栽培上の気づき、今年の改良点、今後の反省点等を会員の皆さんが共有していました。勉強会においても、来年の作付けに生かすべく新政酒造からの提案等に対し会員の皆さんが積極的に発言を行っていました。新政酒造の執行役員の古関さんからは「今年は最後まで農薬を使わずに来れた年。良い収穫が期待できる。」とのお話しがありました。

色づく鵜養地区の田んぼ
色づく鵜養地区の田んぼ ほ場内で生育状況を確認する会員の皆さん ほ場の概況について説明する新政酒造の加藤さん(中央)
説明に熱心に耳を傾ける会員の皆さん 勉強会では「みどりの食料システム戦略」を説明しました 「鵜養酒米の郷」の皆さん

小坂町で農地保全活動を行っている団体と意見交換を行いました(9月14日)

 9月14日 小坂町大地(だいぢ)地区で農地保全活動を行っている大地農地管理組合の代表 小舘康弘氏と意見交換を行いました。
大地地区は、鹿角市に隣接した平たん部と山間部を抱える地区です。平たん部では、地区住民から水田を借受けた生産法人が水稲を作付けしていますが、傾斜地では効率的な営農が難しいため、地区住民が一体となって、ひまわり栽培による農地の保全活動を行っています。
ひまわりは、花が枯れた頃に収穫、乾燥・種取り作業を経て、搾油・瓶詰めしひまわり油を製造し、『大地のひまわり』として参加住民に配布するほか、町内直売所で販売しています。保全活動には、生産法人や地域企業からも応援を受けており、保全作業への参加、重機の無償利用などの協力を得ています。
また、連携する企業が、今夏、隣接する河川敷にブルーベリーを植栽し、遊歩道を設置して公園化する計画もあることから、小舘代表は「地元を元気にしようとこの景観を保全している。今後も地域活性化のため関係者が連携して取り組んでいきたい」と語っていました。

大地農地管理組合の代表 小舘康弘氏 刈り取り時期になったひまわり 製造したひまわり油「大地のひまわり」

JICA青年研修の皆さんが「みどりの食料システム戦略」について学びました(9月12日)

9月12日、秋田県拠点にアフリカ(フランス語圏)5カ国から、各国の将来の農政を担う若手リーダーである農業省及び地方政府職員等9名(JICA研修生)が来庁し、田口地方参事官からJICA研修生に歓迎の挨拶と記念品を贈呈するとともに、東北農政局林田企画調整室長からみどりの食料システム戦略について説明しました。
これは、(独)国際協力機構(JICA)が行なう青年研修において、日本の農業(農業・農村開発(農業政策・技術))について、秋田県内の農業関連施設等を中心に学ぶカリキュラム(8月31日~9月14日)の一環で、日本の農業施策「みどりの食料システム戦略」について理解を深めるために行われたものです。
研修生からは、「日本の自給率が低い理由は何か?」、「国家予算に対する農林関係予算の割合はどの程度か?」、「日本農業の強みは何か?」等多くの質問が出されました。
研修生は、9月14日に秋田市内複合施設において、日本で学んだことを自国で活用するために作成した「アクションプラン」を発表する会を開催し、研修日程を終了する予定となってます。

JICA研修生に「自国の今後の農業について考える際の参考になれば」と挨拶する田口地方参事官 JICA研修生に日本の伝統的工芸品を記念品として渡しました 「みどりの食料システム戦略」について説明する林田企画調整室長
熱心に「みどりの食料システム戦略」について聞くJICA研修生 日本の農業について、多くの質問が出されました 秋田県拠点を訪れたJICA研修生9名(アフリカ5カ国)

農業集落排水を処理した「再生水」で酒造好適米の栽培に取り組んでいる秋田高専と意見交換を行いました(9月1日)

9月1日、秋田市で農業集落排水を処理した「再生水」を水田に通水し、肥料を使わずに酒造好適米の栽培実証に取り組んでいる秋田工業高等専門学校の増田准教授とグローバル地域創生工学専攻の佐々木さん、工藤さんと意見交換を行いました。
同専攻では6年前から栽培実証に取り組んでおり、昨年からは農業集落排水処理施設の近くのほ場で生産者の協力を得ながら「秋田酒こまち」35aを栽培し、約1.4tを収穫、クラウドファンディングを活用して日本酒の醸造にこぎつけました。惜しくも瓶詰めには至らなかったものの、本年産も醸造する予定とのことです。本年産の稲は昨年産に劣らぬ品質とのことで、醸造された日本酒は一般販売されるほか、飲食店でも提供されるとのことです。
増田准教授は、「この技術を社会実装するために、実績づくりとして3年以内に商業ベースに乗せたい。それには規模拡大が必要であり、現在県南部で生産者を探してもらっているところ。今後は酒米の栽培技術を確立し、マニュアルの策定につなげたい。」と語られました。

意見交換の様子 穂を垂れる秋田酒こまち (左から)増田准教授、佐々木さん、工藤さん

鹿角市の大湯観光りんご園を訪問し意見交換を行いました(8月26日)

8月26日、鹿角市でりんごの栽培に取り組んでいる大湯観光りんご園の代表 妹尾 千夏(せお ちか)さんと意見交換を行いました。
妹尾さんは、以前は関東で暮らしており、30歳になったタイミングでUターン、祖父から観光りんご園を継承し、就農して今年で9年目になります。
現在、りんごの品種は、つがる、千秋、ジョナゴールド、北斗、王林、ふじ、トキ及びシナノスイートなどを栽培しており、樹の上で完熟したりんごだけを使い100%無添加、無加糖のりんごジュースも販売しています。また、鹿角市の若手農家グループ「かづのSMILE☆RING-O」の一員でもあり、各農家のりんごをブレンドしたりんごジュースを道の駅などで販売しています。
妹尾さんからは、「りんごの栽培管理は楽しみながら出来ている。農業は楽しいという事を伝えるために、いま活躍している30代から40代の地元の若手農業従事者と高校生の交流があっても良いと思っている。未来の担い手となる高校生に「農業という選択肢」を持ってもらいたい。」と、思いを語っていただきました。

意見交換の様子 妹尾千夏さん(前)、上田千代さん(後)親子 鹿角市の若手農家グループ「かづのSMILE☆RING-O」のメンバー(「かづのSMILE☆RING-O」提供)

4種類の方法できゅうりを栽培している農業者と意見交換を行いました(8月24日)

8月24日、湯沢市酒蒔地区で、4種類の方法により107aできゅうりを栽培している村上 絢一(むらかみ じゅんいち)さんと、意見交換を行いました。
4種類の栽培方法とは、(1)ハウス内の温度・湿度管理に留意して、5月~7月下旬頃まで収穫する半促成栽培、(2)真夏のハウス内で葉や芯への高温障害に細心の気配りをして、8月下旬~11月頃まで収穫する抑制栽培、(3)天候不順などの外的影響を受けやすいため排水対策等に注意して、6月上旬~10月末頃まで収穫する露地栽培、(4)令和3年度から始めた、風よけや病害虫対策を行ない、7月下旬~11月上旬頃まで収穫する防虫ネット栽培、です。
村上さんは、JAこまち青年部の湯沢支部長として新鮮なきゅうりを湯沢市内の保育園にプレゼントするなど、食育活動にも力を入れています。

村上 絢一 さん ビニールハウスで抑制栽培を行っているきゅうり 防虫ネットハウス内での意見交換の様子(一番左側が村上さん)

羽後町で野菜苗の生産と花き栽培に取り組む農業者と意見交換をしました(8月4日)

8月4日、羽後町で園芸用ハウスを利用した野菜苗生産と花き栽培に取り組む、佐々木慎次氏と意見交換を行いました。
佐々木氏は、2月上旬から果菜類、葉菜類及び依頼を受けた作物の苗を生産しています。苗の生産が一段落する9月以降は花きを栽培し、トルコギキョウを冠婚葬祭向けに、ハボタンをお正月向けに切り花で出荷し、ハウスを効率的に活用していると話されていました。また、野菜苗においては、コロナ禍の影響はなく安定した販売が出来たそうです。

意見交換の様子 抑制栽培のトルコギキョウ 育成中のキャベツ苗

営農型太陽光発電(ソーラーシェアリング)に取り組む事業者と意見交換を行いました(8月3日)

8月3日、営農型太陽光発電(ソーラーシェアリング)に取り組む株式会社ベストスカイ代表取締役の小林勉さんと意見交換を行いました。
小林さんは、営農型太陽光発電に取り組むに当たり、周辺地権者の方々から同意を得るための説明や、隣接する他人の水田に太陽光パネルの陰がかからないか、事前に自社システムでシミュレーションをするなど、万全の準備をして臨みました。
意見交換当日は大雨が降っていましたが、写真撮影のタイミングで青空が広がり、稲の真上でソーラーパネルが発電をしている様子を撮ることができました。発電された電気は環境に優しい再生可能エネルギーとして電力会社に売電しています。

意見交換の様子(右側が小林取締役) 営農型太陽光発電に取り組んでいる水田 パネルの下で稲が順調に生育しています

更なる省力化を目指す水稲直播栽培の実証ほ場現地検討会に参加しました(8月3日)

8月3日、大仙市が市内仙北地域の水田において開催した「直播栽培の実証ほ場現地検討会」に参加しました。
同検討会は今年度2回目で、5月下旬に開催された1回目の際に、無コーティングの催芽種子を代かき作業と同時に浅層土中に播種した品種「ゆめおばこ」の生育状況等について、農研機構 東北農業研究センター 今須研究員から、「ヒエの繁茂した箇所とスズメ食害箇所は生育量がやや少ないが、全体としては概ね生育良好。」との説明がありました。
また、「秋田版スマート農業モデル創出事業」としてドローンによる水稲直播一貫体系の実証を行っているほ場では、ドローンによる作業概要や作付け品種「ゆめみのり」の生育状況について、秋田県立大学 西村教授から、「一般的な機械を使う現存技術では経営面積に限界があるので、後継者不足の対策につながってほしい。」とのお話がありました。
参加した約20名の生産者や関係者は、あいにくの悪天候にもかかわらず熱心に聞き入っていました。

説明をする農研機構 東北農業研究センターの今須研究員 無コーティング種子の代かき同時浅層土中播種を行った「ゆめおばこ」
説明をする秋田県立大学の西村教授(中央) 1年を通じ収穫まで人が水田に入らずに、ドローンで作業を行っている「ゆめみのり」のほ場

結いの里communeと地域活性化等について意見交換しました(7月21日)

7月21日、秋田市河辺で農薬を使わずに水稲、大豆、伝統野菜等を生産しながら地域活性化に取り組んでいる「結いの里commune1(ゆいのさとコミューン)」の代表遠山桂太郎(とおやまけいたろう)さん、遠山幸子(とおやまゆきこ)さんご夫妻と意見交換しました。
ご夫妻は、平成26年に東京から移住してきて以来、地域住民との交流を始めとして農作業体験を通じた地域の小中学生や県内の大学生との交流や、生産が途絶えていた沼山大根を県内の二人の農業者とともに復活させるなど積極的に活動を続けてきました。現在は、築200年以上といわれている古民家を再生し、地域の交流拠点とすべく奮闘されています。幸子さんは「古民家の再生は思ったより手強く、資金面でも掛かり増しになるのが悩みの種だが、ここを『古民家commune』として将来的には地域で農村RMO2を目指したい。」とのことでした。
※1「commune」とは「小さな自治体」「人と考えや感情をかよわす」意味を持つ(「結いの里commune」ウエブサイトから引用https://yuinosatocommune.webnode.jp/aboutus/
2 農村RMO(農村型地域運営組織:複数の集落の機能を補完して、農用地保全活動や農業を核とした経済活動と併せて、生活支援等地域コミュニティの維持に資する取組を行う組織のこと)[農林水産省へリンク]

再生途中の古民家 結いの里communeが目指す姿
(結いの里commune提供)
意見交換の様子
遠山幸子さん 冬までに壁を作りたい箇所 遠山夫妻(右側が桂太郎さん)

リーフレタスの水耕栽培に取り組む潟上市の農業者コタッキーファームと意見交換を行いました(7月15日)

7月15日、潟上市でリーフレタスの水耕栽培を中心にえだまめ、大豆、水稲などの生産に取り組むコタッキーファーム代表の小瀧正志(こたき まさし)さんと意見交換を行いました。
小瀧さんは、地元の市役所勤務時代に道の駅併設の産直施設の建設や水耕栽培の普及に携わり、その後、自らも生産者として直接関わるため、勤務先を早期退職し農業に取り組んでいる方です。水耕栽培は初期投資が大きいものの、無農薬で栽培できること、収穫などの作業も腰を屈めず立ったままでき、身体への負担が少ないことなど、時代に合った栽培方法であるとお話をいただきました。

小瀧代表から水耕栽培施設でお話を伺いました 水耕栽培リーフレタス 「えだまめ」は土作りから始めました

全て手作業により味噌・醤油を造っている醸造業者と意見交換を行いました(7月14日)

7月14日、湯沢市岩崎地区で、安政2(1855)年の創業時からほぼ同じ手造りの仕込み方法と地場産の原材料にこだわって味噌・醤油を造っている有限会社 石孫本店と、意見交換を行いました。
岩崎の豊かな水と全て秋田県産の米、大豆及び小麦を使用し、麹蓋での麹づくりや木桶による熟成を行っている蔵元は全国でも希少となっていて、石孫本店では醸造文化を守り継承することを家訓としながら、約10人の職人たちが全て手作業により味噌・醤油を造っているそうです。味噌・醤油の販売は、日本国内のみならず、海外へも行っています。
「味噌醸造の要は麹にある」とされているとのことで、当日は、蔵人の経験と勘によりつくられた米麹と巨大な釜で蒸された大豆や塩を丹念に混ぜ合わせる作業や、醸造蔵の内部などを見学させていただきました。

右から石川裕子社長、石川果奈専務、従業員の髙橋 知見さん 味噌熟成蔵での意見交換の様子
米麹、蒸し大豆、塩を混ぜ合わせる作業 味噌を熟成する天然秋田杉で作られた巨大な木桶

大潟村の若手農業者と東北農政局若手職員が意見交換を行いました(7月12日~13日) 

7月12日、13日に東北農政局若手職員7人が大潟村を訪問し、大潟村の若手農業者6人と意見交換を行いました。
初日は八郎潟地区の国営かんがい排水事業関連施設、たまねぎ圃場、たまねぎ乾燥調製施設等の現地見学を行いました。
2日目は、2班に分かれて意見交換を行いました。東北農政局の若手職員からは、「農業に対する意識が高くためになった。」「大潟村の歴史や大規模なたまねぎ圃場を見ることができて勉強になった。」等の発言がありました。
また、大潟村の若手農業者からは、「良いコミュニケーションが取れモチベーションが上がった。」「色々な話を聞いてもらってありがたかった。」「若手同士同じ未来を見ている気がした。」等の発言がありました。
この意見交換は、昨年、大潟村議会議長から東北農政局に対し「大潟村と東北農政局の若者同士で将来の農業などについて話をする機会を設定してほしい。」という要望があり実現したもので、今年で2回目の開催となりました。

八郎潟農業水利事業所 千田所長(右)から防潮水門等の説明を受ける参加者 JA大潟村営農支援課 斉藤課長(中央上)からたまねぎの選果作業について説明を受ける参加者 たまねぎの圃場で今年の生育状況や収穫作業について説明を受ける参加者
意見交換の様子(1班)
(左側が農政局職員、右側が若手農業者)
意見交換の様子(2班)
(左側が農政局職員、右側が若手農業者)
記念写真
(前列中央の6名が大潟村若手農業者)

あけぼの農園と意見交換を行いました(7月7日)

7月7日、北秋田市の有限会社あけぼの農園の加藤由美子さんと意見交換を行いました。
加藤さんは、夫婦で20年ほど前に福島県から「Aターン」※し、旧合川町(現北秋田市)で就農しました。現在は比内地鶏、羊の飼育、花苗等の生産の傍ら、地元食材をメインとしたカフェを経営しています。
加藤さんは「いまでこそいろいろな就農支援策があるものの、移住を決めた当時はほとんどなく、苦労した。」「これから就農する人には、自分らしく農業をはじめてもらいたい。」とのお話しがありました。また、人手不足のため現状維持が精一杯で新規事業に着手できないこと、農福連携するにあたっての課題等の悩みについても伺いました。
Aターン:県外在住の秋田県出身者が秋田県に戻ってくること。又は、秋田県以外の出身者が秋田に来て住むこと。秋田県版「Uターン」「Iターン」等の総称。

加藤由美子さん(右側手前) カフェも経営しています カフェに併設している花苗やハーブ苗の販売ハウス

上小阿仁村の法人(株)グリーンサポートと意見交換を行いました(6月30日)

6月30日、上小阿仁村で地域の中心的経営体として奮闘する(株)グリーンサポートの秋田事業本部長の北林さんと意見交換を行いました。
当地域では、現在、農地中間管理事業を活用したほ場整備を計画しており、高収益作物の導入も検討されているとのことです。北林さんからは、「その整備されたほ場を利用して地元に若い人を呼び込み、自社で営農の実践研修を重ねた後にそれぞれを独立させたい」という構想についての話がありました。また、農業機械の更新に悩んでいる農家も多いことから、自社で所有している機械をシェアするとともに、生産された農産物の販路を確保していくなど、地域の農家と連携して地元の活性化に努めていきたいと意欲を燃やしていました。

意見交換の様子 秋田事業本部長 北林氏
ライスセンター内の様子1
(左から米の乾燥機3基、大豆そば用乾燥機と選別機)
ライスセンター内の様子2
(左からフレコン用計量器と色彩選別機)

美郷町で国産生薬の栽培に取り組んでいる団体の代表と意見交換を行いました(6月29日)

6月29日、美郷町で国産生薬の栽培に取り組んでいる美郷町生薬生産組合 組合長 加藤征輝(かとう せいき)さんと意見交換を行いました。
加藤さんは、以前からスプレー菊などの花き栽培を行っていたことから、組合設立(2019年1月)の5年ほど前に、美郷町から依頼され、町の気候風土にどのような品目が適合するか、栽培が可能なのか試験段階から取り組みました。
現在、組合の栽培品目は、キキョウ、エイジツ、カンゾウ及びセンブリで、組合設立時から栽培面積は徐々に拡大しているそうです。
加藤さんからは、「キキョウでは、根の部位が使用され、薬の原料として買入れるための規格(乾燥状態で直径1センチ以上及び長さ10センチ以上)が定まっており、収穫後の選別(規格に合わせた加工)は手作業のため、時間と多くの労力を費やすことになる。このため枝分かれの少ない、加工し易い生薬が栽培できれば、目標にしている10アール当たり100キログラムの出荷量確保に向けて前進できますし、そのための栽培方法の確立が課題である。」との説明がありました。

移植直後のキキョウ畑での意見交換の様子 加藤 征輝 美郷町生薬生産組合長 キキョウ(2年目)畑での意見交換の様子

日本酒の輸出に取り組む秋田酒類製造株式会社と意見交換を行いました(6月29日)

6月29日、秋田市の秋田酒類製造株式会社の古木専務取締役、須永営業企画部次長と意見交換を行いました。
日本酒の国内需要が落ちているなかで、同社は「今後伸ばすべきは輸出である」との判断により、10年前から日本酒の輸出に取り組んでおり、現在は17カ国に輸出拡大しています。
須永営業企画部次長からは、輸出にあたっての課題や輸出国別に異なる裏ラベルの表示対応に苦慮されていることなど、実際に携わっている方ならではのお話しを伺いました。
また、古木専務取締役からは、酒造好適米の契約農家との信頼関係が米の品質の維持につながるとのお話しがありました。

古木専務取締役(右から2人目) 須永営業企画部次長(右端)から輸出用の日本酒の説明を受けているところ アメリカ向けの日本酒ラベル

大潟村有機農業推進協議会主催のほ場確認に参加しました(6月23日) 

6月23日、大潟村において開催された大潟村有機農業推進協議会主催のほ場確認に参加しました。
最初に同協議会会長の栢森一夫(かやもりかずお)さんの水田で、栢森さんが自ら改良した乗用除草機の作業の様子、稼働状況を見学し、その後、農研機構の田畑輪換の試験ほとなっている白戸浩栄(しろとこうえい)さんの大豆ほ場で、大豆の生育状況を観察しました。同ほ場は、昨年は水田作の後に緑肥のヘアリーベッチをすき込み、今年は大豆を播種して真空播種機と慣行播種機による生育状況の違いを見ているとのことでした。
約30名の参加者が、栢森さん、白戸さんに積極的に質問するだけでなく、参加者同士で情報交換する姿もみられ、有機農業に対する関心の高さがうかがえました。

乗用除草機による除草作業 質問に答える栢森 光さん(栢森一夫さんのご子息) 転車の角度等の改良を重ねた除草機のアタッチメント部分
拠点職員も積極的に質問して知識を深めます 広大な大豆ほ場 説明を熱心に聞く参加者の皆さん

男鹿市の大規模肥育農家と意見交換を行いました(6月21日)

6月21日、男鹿市で黒毛和牛の肥育に取り組んでいる農事組合法人大進農場の進藤俊人(しんどう としひと)代表と意見交換を行いました。大進農場は2020年に農林水産省の畜産クラスター事業の採択を受け、牛舎2棟を新設するなどして、黒毛和牛約400頭を肥育されており、男鹿市のふるさと納税の返礼品にも選定されている自社ブランド牛「和牛なまはげ」を立ち上げ、Instagram等を通じて販売しています。また、地域で発生する大量のもみ殻の処理を引き受け、牛舎の敷料として活用し、その後は堆肥化して自社の水田に還元するなど、資源循環型農業にも取り組んでいます。
代表の進藤さんは、さらに設備を整え、農業を孫の代まで続けられるようにしていきたいと話していました。

意見交換の様子 進藤俊人代表 新設した牛舎内で説明を受けているところ

湯沢市で農産物の自然栽培に取り組んでいる生産者と意見交換を行いました(6月15日)

6月15日、湯沢市皆瀬地区で自らの農場を「フォレストファーム」(「森林農場」の意味)と称して農薬や肥料を使用せず、より自然に近い環境で農産物を生産している佐藤 力(さとう ちから)さんと意見交換を行いました。
佐藤さんは、2000年に約9年間勤めた農林水産省を退職し、実家に戻って就農しました。就農時から、農薬不使用と有機農法による「あきたこまち」の栽培と米等の農産物のインターネット販売を開始し、2006年からは無農薬無肥料の自然栽培に取り組みました。2022年は、約400a作付けしている水稲のうち約300a(「ササニシキ」と「亀の尾」)は米ぬかのみを苗床に施用しているほか、米以外のベリー類でもほぼ同様の栽培を行っています。
すべてインターネットで販売している自然栽培米は、「粘りの少ないさっぱりした食感」、「米アレルギーの反応が出ない、緩和される」などとして北海道から関西地域までの幅広い顧客からニーズがあり、毎年完売しているそうですが、一方で、「雑草対策にとても手間がかかる農法なので、これ以上面積を増やすことは難しい。当農場の農産物を理解いただける方に利用いただければありがたい。」と話していました。

自然栽培を行っている水田 水田用の除草機 カシス畑での意見交換の様子(一番左側が佐藤力さん)

令和3年度「飼料用米多収日本一」コンテストの表彰状伝達式を行いました(6月9日)

6月9日、令和3年度「飼料用米多収日本一」コンテストで東北農政局長賞(単位収量の部:単収872Kg/10アール)を受賞された秋田県大潟村の樋熊学さんに、田口地方参事官から表彰状の伝達を行いました。
今回の伝達式は、4月21日に秋田県拠点で行われた授賞式に都合により出席できなかったため、樋熊さんのご自宅を訪問して行われたものです。
樋熊さんからは「この度は東北農政局長賞に選出して頂き、大変光栄です。この受賞は、温かい激励とこれからの期待が込められているものと思っています。今後も収量の向上に取り組んでいきたい。」と抱負をいただきました。

表彰状を受け取る樋熊学さん 記念撮影(左から)田口地方参事官、樋熊学さん 受賞を喜ぶ樋熊学さん

横手市でしいたけ廃菌床を利用しカブトムシ等の飼育・販売に取り組む法人との意見交換を行いました(6月7日)

6月7日、横手市十文字でしいたけの菌床栽培を行っているPilz(ピルツ)株式会社と意見交換を行いました。
同社では、菌床栽培で発生する廃菌床を利用して、カブトムシやクワガタなどの飼育・販売も行っています。
代表取締役の畠山琢磨氏は菌床しいたけ栽培に取り組む中で収穫を終えた廃菌床の問題に接し、昆虫飼育なら廃菌床が活かせると思い、秋田県内の昆虫ブリーダー会社に出向いて昆虫の飼育技術を勉強し、自社での飼育を開始しました。現在、外来種及び国内種あわせ50種類、およそ1万匹を飼育しています。
畠山氏は、「これまで廃菌床を処分するにも経費が掛かっていたが、これを活用して利益を上げることが出来れば、新たな雇用も生み出せるし、地域貢献もできる。将来的には、昆虫の糞を園芸肥料にして野菜の栽培を行って、循環型農業を目指していきたい。」と話されました。

自社製造しているしいたけ菌床 カブトムシやクワガタは人気があり、国内外で取引されてます。(寿命を終えた個体は標本としての価値もあります。) 代表取締役 畠山琢磨氏

水稲、えだまめを大規模に取り組む法人とスマート農業の普及について意見交換を行いました(6月7日) 

6月7日、八郎潟町で水稲、えだまめ等の生産に取り組んでいる「農事組合法人ファーム夢未来」の代表理事の石川さん、相談役の土橋さんと意見交換を行いました。同法人は、100haの経営規模を視野に入れ年々規模を拡大しており、えだまめの出荷最盛期には近隣の障害者就労支援センターからも雇用しています。
土橋さんからは「経営を継続していくには100ha規模は必要。その規模を維持するためのスマート農業技術導入を考えている。技術導入の普及にあたっては、弾力的な補助事業がほしい。」という意見をいただきました。
また、同法人の水田において実証を行っている自動給水バルブの稼働状況を見学させていただきました。RTK-GNSSアンテナにより、事務所から4キロほど離れたほ場に設置された水位センサーのデータ(水深、水温)がスマートフォンで確認でき、ほ場管理の労力軽減につながっています。

土橋氏(写真中央)から水位データの説明を受けているところ スマートフォンで確認できる水位データ 敷地内に設置されているRTK-GNSSアンテナ
スマートフォンにデータを送信するための水位センサー 自動給水バルブ

秋田市河辺岩見鵜養(うやしない)地区で田植えが最盛期です(5月25日)

酒米の無農薬無化学肥料栽培に取り組んでいる秋田市河辺岩見の鵜養地区で田植えが進んでいます。
当日は、「秋田酒こまち」、「陸羽132号(通称愛亀)」の田植えが行われていました。田植機が通った後には、乗用除草機を作業する際の目印となる笹が一定の間隔で立てられていました。
新政酒造株式会社 執行役員の古関さんにお話しを伺ったところ、「今年は育苗器の故障で一部に発芽の遅れがあったものの、気温が順調に推移したことから、育苗に大きな生育の障害はなかった。」とのことでした。
田植えと同時に乗用除草機での除草作業が既に始まっており、7月まで毎週1回作業が行われます。

鵜養地区 田植えの様子(秋田酒こまち) 目印の笹

水稲の省力的な直播栽培をめざす実証事業の現地検討会に参加しました(5月23日)

5月23日、大仙市が市内仙北地域のほ場において実施した「直播栽培(無コーティング種子の代かき同時播種)の実証ほ場現地検討会」に参加しました。
本事業は2017年度から行われており、当日は、直進アシスト機能搭載のトラクタで仕上げ代掻きをしながら、無コーティングの催芽種子が同時に浅層土中に播種されました。播種後の水管理は、スマホと連動した水位センサーと自動給水システムを活用し、水稲の省力的かつ安定的な湛水直播栽培の実証を行うとのことでした。

ほ場に設置された実証試験の概要 農研機構東北農業研究センター研究員からの説明(後方は、トラクタと装着された播種機) 無コーティング種子の代かき同時浅層土中播種作業(鎮圧ローラーが種子に泥を塗っていきます)

八郎潟町地域振興協議会主催による「田んぼアート」の田植えが行われました(5月16日) 

5月16日、八郎潟町地域振興協議会(金一義会長)が同町のほ場約1.2haで取り組んでいる「田んぼアート」の田植えを取材しました。
田んぼアートは今年で7年目を迎え、今年のテーマは「竿灯まつりとサキホコレ」です。竿灯演技者の躍動感ある姿と今秋本格デビューする「サキホコレ」の文字を、7種類の苗を使って田んぼに表現するとのことです。
この日、ほ場には地域住民約30人が、事前に色別に張り巡らされたビニールテープを目印に、それぞれの苗を指定された箇所に手植えをしました。田んぼアートを行うに当たって一番苦労した点について金会長は、「田んぼアートの出来映えは、図案の位置を正確に測量することから始まる。5枚の田んぼにデザインするという大規模なものであることから、測量作業は6組で3日間を要し、多くの労力と時間を費やした。」と話されていました。
田んぼアートは、隣接する展望台から斜めに見下ろして鑑賞することを想定しており、図案の設計には技術が必要であるため万全の注意を払って作成しているとのことです。
なお、令和5年は、田んぼアートのほ場が基盤整備の対象地域となるため、お休みさせていただくとのことです。

設計図 田植えの様子その1 田植えの様子その2
田植えが一段落した5月17日の様子 5月25日の様子その1 5月25日の様子その2

三種町農業再生協議会主催の「自動運転田植機・自動運転トラクター実演会」に参加しました(5月11日) 

5月11日、三種町農業再生協議会が町内八日市のほ場で実施した「自動運転田植機・自動運転トラクター実演会」に参加しました。
三種町農業再生協議会では、農家の高齢化や米価の低迷、農業生産資材費等の高騰などにより、省力化・低コスト化が求められる中、スマート農業技術への理解を深めてもらおうと実演会を実施しており、昨年度は直進アシスト田植機とアシストスーツの実演会を行っています。
本年度の実演会では、初めに自動運転機能搭載の田植機とトラクターの性能について説明があり、50aのほ場でロボットトラクターによる耕起作業が、70aのほ場で自動運転田植機による作業が行われました。
GPS機能の位置情報を基に、正確かつスピーディーに無人で作業していくトラクターや田植機に、参加者から驚きの声が上がっていました。

自動運転トラクターの説明を行うメーカー担当者 自動運転機能搭載の田植機 移動式基地局(GPS補正情報の受信)

令和3年度「飼料用米多収日本一」コンテストの表彰状伝達式を行いました(4月26日) 

4月26日、令和3年度「飼料用米多収日本一」コンテストで全国農業協同組合連合会会長賞(地域の平均単収からの増収の部:地域単収557Kg/10アール+258Kg/10アール)を受賞された秋田県鹿角市の関富次さんに、田口地方参事官から表彰状の伝達を行いました。
4月21日に秋田県拠点で行われた授賞式に都合により出席できなかったため、関さんのご自宅を訪問して行われたものです。
関さんからは「毎年、豚ぷん堆肥を施用していることで地力が増していることを実感している。今後も安定して高収量が得られるよう取り組んでいきたい。」と意気込みを語ってくれました。

表彰状を受け取る関富次さん 記念撮影(左から)田口地方参事官、関さん 受賞に満面の笑みの関さん

令和3年度「飼料用米多収日本一」コンテストの表彰授賞式を行いました(4月21日) 

4月21日、秋田県拠点において、令和3年度「飼料用米多収日本一」コンテストで農林水産大臣賞をはじめとする各賞を受賞された秋田県内の受賞者に対し、授賞式を行いました。(新型コロナウィルスの感染防止の観点から全国表彰式は中止)
今回のコンテストでは秋田県内から農林水産大臣賞を受賞した小松田光二さんをはじめ5人の方々が受賞され、田口地方参事官から受賞者の方々に各賞を授与しました。
農林水産大臣賞を受賞した小松田さんは多収品種の「べこあおば」を133アールに作付けし、単位収量973Kg/10アールで日本一となりました。
なお、今回受賞された秋田県内の農業者の方々は、以下のとおりです。都合により授賞式を欠席された皆さんには後日、表彰状を手交することとしています。

単位収量の部
  農林水産大臣賞 小松田 光二 (横手市)
  協同組合日本飼料工業会会長賞 農事組合法人 坊沢営農組合 (北秋田市)
  日本農業新聞賞 上田 隆 (横手市)
  東北農政局長賞 樋熊 学 (大潟村)
地域の平均単収からの増収の部
  全国農業協同組合連合会会長賞 関 富次 (鹿角市)

農林水産大臣賞を受賞された 小松田 光二さん 協同組合日本飼料工業会会長賞を受賞された 農事組合法人 坊沢営農組合の皆さん
日本農業新聞賞を受賞された 上田 隆さん 各賞を受賞された方々との記念撮影

令和3年度「未来につながる持続可能な農業推進コンクール」の授与式が行われました(4月19日) 

4月19日、令和3年度「未来につながる持続可能な農業推進コンクール」で農産局長賞を受賞された、かやもり農産の栢森(かやもり)一夫氏の表彰式が大潟村役場で行われました。
表彰式終了後、大潟村長と秋田県拠点地方参事官を交えて栢森氏と意見交換を行ったところ、栢森氏は元々は農機具メーカーに勤務されており、その間に世界各国を旅し、視察を積み重ねた結果、未来を平和にするためには有機農業が必要だと感じ、現在の有機農業に取り組まれたとお話しいただきました。
有機農業に取り組むには、土作りや用水の水質などにも気を配るとともに、慣行栽培とは違った方法を模索しなければならず、多くの苦労を経験する中においても、人と人との繋がりを大切にして信頼を得られたことで、現在のような営農ができているとのことでした。
現在は大潟村有機農業推進協議会会長として、有機農業の推進と後継者の育成に精力的に取り組まれており、これからの有機農業を担う若手農家の皆さんには、栢森氏ご自身が経験されてきたようにチャレンジ精神を持って取り組んでほしいと仰っていました。

表彰状授与の様子 意見交換の様子1 意見交換の様子2

秋田市で野菜の無化学肥料栽培に取り組んでいる伊藤農園と意見交換を行いました(4月14日) 

4月14日、秋田市で化学肥料を使わずに有機質肥料で野菜の栽培に取り組んでいる伊藤農園の代表伊藤和平(かずひら)さんと意見交換を行いました。
伊藤代表は、45年ほど前にサラリーマン生活にピリオドを打ち、後継者として野菜や花の育苗販売をメインに営農されてきました。膝を痛めたため、一時は廃業も考えたそうですが、大手スーパーから葉物野菜の出荷の打診があり試験的に出荷したところ、好評だったことから、ほうれんそう、しゅんぎくの通年出荷を始めました。伊藤農園の土作りは、鶏糞ペレット、豚ぷん堆肥を使用しており、その中でも豚ぷん堆肥は地域の養豚農家へ委託して作ってもらっているとのことです。
「育苗から手がけているため種子代がかさむものの、種子の仕入れ先から色々な種類の野菜の情報を得ることができる。育苗で培ってきたノウハウを活かして育てた苗により、食味の良い野菜を生産している。それはこれまで頑張って作ってきた土からの贈り物と思っている。」と話されていました。

意見交換の様子 伊藤農園の用土
ハウス内の様子 伊藤代表


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