❷ 事業に至る経緯
1. 荒川総合開発
荒川は、その源を埼玉県長野県及び山梨県の県境甲武信ヶ嶽 (こぶしがたけ) 標高2,483mに発する流域約2,940km2の河川ですが、流域に比して著しく洪水量が多いのにもかかわらず、渇水量は極めて少なく、本河川の水利用は上流山間部の小規模な水路式発電(5発電所)と、荒川中流域の大里郡エリアを対象とした自然取入1ヵ所、揚水機8か所による約3,500haの農業用水をまかなう状況でした。
このため、昭和22年に埼玉県により貯水池計画が立案されたのが荒川総合開発の始まりとなります。
台風等の大出水、また、水不足に悩む農業地域への補給の必要性等から、従来電源開発として行って来たものを更に治水利水の面からも検討することとなりました。
単独開発は小規模な効果しか得られず経済的に不利であることから、二瀬ダムを中心とし発電、農業、治水、観光を目的とした綜合開発計画が立案されました。
その後、県は国による開発を要望し、ダムの位置については、水没補償、地質等から二瀬地点に決まり、有効貯水量は20,000千m3となりました。
二瀬ダムは昭和28年から着工され、9ヶ年を要し、秩父宮妃殿下により秩父湖と命名されました。
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