薬剤耐性菌のモニタリング Monitoring of AMR
(1)動物分野での薬剤耐性モニタリング
農林水産省では、動物分野での薬剤耐性菌の全国的なモニタリングであるJVARM(Japanese Veterinary Antimicrobial Resistance Monitoring System(動物由来薬剤耐性菌モニタリング)(JVARM English)) を1999年より実施しており、JVARMは、WHOの薬剤耐性菌の報告書(Antimicrobial resistance: global report on surveillance 2014)においてモニタリング事例の一つとして例示されている他、厚生労働省から公表されている薬剤耐性ワンヘルス動向調査年次報告書における重要な柱の一つとなっているなど、世界的にもワンヘルスの観点からも大きな役割を果たしています。
JVARMは、主要な抗菌剤に対する動物由来の薬剤耐性菌の動向等を把握し、動物に使用する抗菌剤による人の健康と獣医療に対するリスク評価及びリスク管理の基礎資料を得ることを目的としたもので、
1)抗菌剤使用量(販売量)の調査
2)健康な動物由来薬剤耐性菌の調査(食品媒介性病原菌・指標菌)
3)病気の動物由来薬剤耐性菌の調査(野外流行株)
の3つの調査から成り立っています。
1)JVARMのデータ/ data from JVARM
2)年度ごとの概要報告書
Annual summary reports

(※現在準備中です。準備が完了し次第掲載いたします)
3)JVARM reports





4)材料及び方法 Materials and Methods

(※現在準備中です。準備が完了し次第掲載いたします)
5)人医療現場での薬剤耐性菌のモニタリング
- 厚労省では、院内感染対策に有用な情報の提供を目的として、人医療現場での薬剤耐性菌のモニタリングJANIS(Japan Nosocomial Infections Surveillance、院内感染対策サーベイランス)[外部リンク]を2000年より実施しています。
6)家畜分野と人医療現場での薬剤耐性菌の関連性
- 2012年度より、JVARMとJANISとの連携について検討を進めています。
2014年度までの調査[外部リンク]では、大腸菌について比較しましたが、人医療現場で分離されたものと家畜分野で分離されたもので薬剤耐性菌の傾向は異なっていました(食品安全委員会での発表資料)。
JANISと比較できるようJVARMのデータから作成したアンチバイオグラムは以下のとおりです。
JVARMで調査した大腸菌及びサルモネラのアンチバイオグラム
なお、現在、食品分野での薬剤耐性菌についてもデータベース化が検討されており、これとの連携についても検討していく予定です。