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農林水産政策研究所

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定例研究会(2068回)「農村地域に広がる小中学生の体験教育旅行受け入れ -農村地域の活性化につなげるために-」

どなたでもご参加いただけます。直接会場へお越しください。

日時

平成20年9月2日(火曜日)14時00分~16時00分

場所

農林水産政策研究所 第3会議室

東京都北区西ヶ原2-2-1

報告者

鈴村 源太郎 (農林水産政策研究所 農業・農村領域 主任研究官)

報告内容

  わが国の農村の中には、修学旅行などを通じた小中学生等の受け入れにより、地域活性化に役立てている地域があります。関連して、国では、小学生の農林漁業宿泊体験を進める「子ども農山漁村交流プロジェクト」事業が進められています。近年の修学旅行では「体験学習」の位置づけが高まっており、中でも関心の高い民泊を伴う「農林漁業体験」は、教育的配慮から「ホンモノ」を求める動きが強い。

  長野県飯田市と福島県喜多方市における事例分析によれば、受入農家や地域への波及効果として、経済・非経済それぞれの様々な効果が確認されています。経済効果としては、宿泊を含む体験料金収入が最大で年約50万円程度になっているほか、作業効率が向上した例もあります。非経済効果としては、子供との共感から生まれる感動や手紙のやりとりから元気を得た農家が多く、地域の連帯感や活気などの副次的効果も確認されています。とはいえ、体験教育旅行は、時期的な集中や家族の協力、コストの見直しなど課題も多い。受入は小規模複合経営が中心であるが、現状では農業生産の余剰範囲での対応が望ましいと考えられます。「ホンモノ」の体験を提供するためにも、受入農家のしっかりした農業生産を支える仕組みづくりが必要です。

  本報告では、小中学生を対象とした体験教育旅行が、農業経営あるいは地域コーディネート組織に与える影響側面を実態的に明らかにするとともに、農村地域への経済的・社会的波及効果や今後の展望等について検討することを目的としています。

お問合せ先

企画広報室広報資料課

ダイヤルイン:03-6737-9012
FAX番号:03-6737-9600