3. 施設の工事内容 【神流川沿岸農業水利事業とは?】
神流川頭首工
水争いを解消するために埼玉県営用水改良事業(昭和19~29年)により6カ所あった堰を統合し、神流川筋合口頭首工(現在の神流川頭首工)が出来ました。また、国営埼玉北部農業水利事業(昭和42~55年)等により頭首工の改修、畑地かんがい施設の整備が図られてきましたが、築造後約50年が経過し、老朽化や損傷している部分もみられるため、改修を行いました。
改修前
旧神流川幹線
旧神流川幹線水路は神流川頭首工から取水した水を下流末端水路(九郷、阿保領、牛田)へ分水するための導水路です。水路周辺の整備や分水ゲート等の老朽化がすすんでいたため改修工事を行いました。
改修前
改修後
寄島分水工
旧神流川幹線水路(寄島分水工)看板(PDF : 1,188KB)
沈砂池
沈砂池は取水した水に含む土砂等を水路の断面を大きくすることで流速を緩め土砂等を沈殿させて取り除く施設です。沈砂池も老朽化が進んだため改修工事を行いました。また、周辺の景観に配慮し親水施設として整備を行いました。
改修前
改修後
新神流川幹線
新神流川幹線は神流川頭首工から上里幹線、羽根倉(はねくら)幹線、児玉幹線、及び新児玉幹線へ分水するための導水路です。トンネル、開水路、サイホン等の施設からなります。開水路は磨耗が進み、計画通りの送水が行えないため、表面被覆等の流量を確保する対策を行いました。
改修前
改修後
青柳分水工
新神流川幹線の用水は青柳分水工で上里幹線、児玉幹線に分水されます。現在の分水比と必要な分水比が大幅に異なるため、ゲート等を改修し適切な分水比となるようにしました。
改修前
改修後
上里幹線
上里幹線は、新神流川幹線より青柳分水工で分岐したあとに続く幹線です。開水路、パイプラインの施設からなります。老朽化が進み、過去にはパイプラインの漏水事故が発生したことがあります。漏水は継ぎ手部からの漏水や上載荷重の増加、制水弁等の鋼製施設の劣化によるもので、機能回復を図るため止水バンドによる継ぎ手部補強や内挿管による補強(リフトイン工法、SPR工法)及び制水弁等の取替えを行いました。
上里幹線の漏水状況
プロファイル引込状況(SPR工法)
製管状況(SPR工法)
FRPM管挿入(リフトイン工法)
止水バンド取付状況
設置完了
上里幹線吞口調整池
上里幹線呑口調整池は、農業用水の使用時間が集中する際に不足分を補うために設置されている施設です。既存調整池は築造後30数年が経過しており、老朽化・営農形態の変化(桑畑主体から野菜等への変化)による用水の調整容量の不足・パイプライン本管への空気混入によるエアーハンマー(空撃圧)による管継目からの漏水等の問題が発生していることから、調整池の容量を大きくして、営農実態に応じた施設に改善しました。
改修前呑口調整池
改修前呑口調整池付帯施設
改修後呑口調整池
改修後呑口調整池
児玉幹線
児玉幹線は新神流川幹線から青柳分水工より分岐されて続く幹線水路で、開水路、サイホン、暗渠、トンネル、パイプラインからなる施設です。水路の老朽化がすすんでいることから、開水路においては表面被覆、パイプラインではダンビー工法等を採用して施設の改修を行いました。
改修前
改修後
スペーサー取付状況(ダンビー工法)
ストリップ引込状況(ダンビー工法)
新児玉幹線
新児玉幹線は児玉幹線末端地区の用水不足を補うために新たに作ったパイプラインからなる施設です。児玉幹線と2連化となる水路です。また一部市街地下にパイプラインを埋設するため、 シールド工法を採用しました。
管布設状況
シールドマシン本体
シールド掘削先端部
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農村振興部設計課
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