このページの本文へ移動

農林水産省

メニュー

令和8年度第1回農業農村振興整備部会議事録

1.日時及び場所

日時:令和8年8月4日(火曜日)13時30分~15時24分
会場:農林水産省本館7階第3特別会議室(本714)
(配信会場:同上)

2.議事

(1)今年度の審議事項について
(2)国際かんがい排水委員会(ICID)対応方針案
(3)土地改良事業における経済性評価手法の見直しについて
(4)技術小委員会からの報告事項
    1.「環境との調和に配慮した事業実施のための調査計画・設計の技術指針」の改定について
    2.「農業農村整備に関する技術開発計画」の策定について

3.議事内容

会議次第(PDF : 372KB)

13時30分  開会
三阪計画調整室長  それでは、定刻となりましたので、ただいまより食料・農業・農村政策審議会の農業農村振興整備部会令和8年度第1回を開催いたします。
委員の皆様におかれましては、お忙しい中、御参加いただきありがとうございます。
計画調整室長の三阪でございます。議事の開始まで司会進行を担当させていただきます。よろしくお願いいたします。
本日は15名の委員に御出席を頂いております。福田委員、北室委員、長谷川委員、松田委員はウェブでの御参加となります。なお、本日、河野委員におかれましては、所用により欠席との御連絡を頂いております。
それでは、開会に当たりまして、松本農村振興局長より挨拶申し上げます。
松本局長、よろしくお願いいたします。
松本農村振興局長  皆さん、こんにちは。農村振興局長の松本でございます。
委員の皆様におかれましては、御多忙中のところ時間を調整いただきまして、本日の審議会の方に御出席いただきまして、誠にありがとうございます。 着座にて挨拶を続けさせていただきます。
開会に先立ちまして一言でございます。去る7月28日でございますが、令和8年熊本地震によりまして人的、また建物の崩壊、火災等によりまして、大規模な被害が確認されているところでございます。亡くなられた方々を始めとしまして御冥福を心よりお祈り申し上げますとともに、今なお苦しんでおられる皆様方に関しまして、謹んでお見舞いを申し上げたいと思っております。
農林水産省といたしましても、まずは人命第一を大前提としまして、技術者を中心としましたMAFF-SATの派遣を始めとします、また支援を通じまして、被災地におけます営農継続に向けて全力でお支えする、このような覚悟を持っているところでございます。
話を切り替えまして、本日は年度初めての部会ということで、議題の一つとしまして、本年度の審議事項、こちらの説明を予定しているところでございます。この中におきまして、食料・農業・農村基本法に基づく農業構造転換集中対策期間の始まりや、土地改良長期計画の策定等、我が国の農業・農村を取り巻く情勢が大きく変化していることを踏まえまして、私どもとしましても農業水利施設、こちらが果たしている役割を改めて捉え直すということを考えております。
施設の整備、保全の管理、また機能の発揮、また見方を変えまして人材ですとか体制、あと関係主体との連携を含めまして、将来にわたりまして農業水利施設、こちらの機能を安定的かつ持続的に発揮させていくための農業水利をめぐる施策の在り方につきまして、改めまして御審議賜りたいと考えているところでございます。
詳細は後ほど御説明をさせていただきますが、本年度はこれまでの取組や今後の課題の整理、これをまず行いまして、来年度も継続して御審議賜りたい、このように考えております。
また、本日の議題につきましては、このほか3点ございます。一つ目は、国際かんがい排水委員会での対応方針の関係につきまして、二つ目は、土地改良事業の経済性評価手法の見直しにつきまして、最後の三つ目は、技術小委員会の付託事項の報告、こちらをさせていただく予定でございます。
委員の皆様におかれましては、限られた時間ではございますが、各分野の皆様方の専門的な知見、経験等につきまして、忌憚のない御意見を賜れば幸甚でございます。私からはこのことをお願いを申し上げまして、開会の挨拶とさせていただきます。本日はよろしくお願いいたします。
三阪計画調整室長  松本局長におかれましては、公務多忙のため、ここで退席をさせていただきます。
続きまして、当部会の公表について御説明いたします。
資料は既に農林水産省ホームページで公表しております。議事録については、内容を確認いただいた上で発言者を明記し、後日ホームページで公表させていただきますので、御了承願います。
それでは、議事に移りたいと思います。本日は15時30分までを予定しておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
今回の議事進行に当たっては、全委員から順番に御発言を頂くのではなく、各議題において御意見、御質問のある場合には、挙手にて頂く方式とさせていただきますことをあらかじめお伝えいたします。
なお、報道関係者の方のカメラ撮りは、ここまでとさせていただきます。
以降の議事進行については、西村部会長にお願いします。
西村部会長  西村です。よろしくお願いいたします。
それでは、始めたいと思います。議事の1番、今年の審議事項について、事務局から説明をお願いいたします。
三阪計画調整室長  それでは、資料1-1、PDFのページでいきますと4ページ目になります。御覧ください。
本年度の審議事項、先ほど松本局長より御説明をさせていただきましたが、4点ございます。一つ目が新たな時代における農業水利をめぐる施策の在り方、2点目が国際かんがい排水委員会について、3点目が土地改良事業における経済性評価手法の見直し、4点目が土地改良事業計画の設計基準の改定等(技術小委員会への付託事項)となります。
それでは、本年度の審議事項の1番、新たな時代における農業水利をめぐる施策の在り方について御説明をいたします。
すみません、スケジュールですね。PDFページでいきますと5ページ目を御覧ください。
本日第1回目、8月4日を開催し、以後、現地調査を含めて2回程度開催したいと思っております。
続きまして、PDFのページでいきますと6番、資料1-2を御覧ください。
新たな時代における農業水利をめぐる施策の在り方についてとしまして、検討の背景・目的、検討の視点と書いてございますが、PDFのページの7枚目、こちらの方を御覧ください。参考資料と付けております。こちらを御覧ください。
表紙をめくっていただきまして、次、8ページ目。新たな時代における農業水利をめぐる施策の在り方、検討の趣旨の一つ目となります。食料・農業・農村基本法の改正、食料・農業・農村基本計画の策定、土地改良法の改正等々、土地改良長期計画の策定等により農業生産基盤の整備、保全をめぐる政策は新たな段階に移っております。
その中で、まず農業の方に目を向けますと、農業者の減少、高齢化、これが進む中で、少ない農業者でも効率的かつ持続的な営農を可能とする生産基盤の形成の重要性が増しております。非常に農家の方も少なくなっていく中で、農業構造としましては大規模法人、こういった方々が経営体の方の構成も大きく変わってきている。昔のように家族経営中心ではなくて大規模法人、こういったものもなっていく中で、そもそも農業者の数も減っているというような、農業の構造が大きく変わっている点が一つ。
2点目、右側の方を御覧いただきますと、農村社会という言い方をよくしておりましたが、農業者の減少、高齢化、非農家、土地持ち非農家の増加により、地域社会の構造が大きく変わっております。グラフ、1番上の農業集落当たりの農家率、こちらの方もかなり農村と言いつつも、実際は農家が非常に少数派となっております。
その中で、一方、農地もかなり転用、経済開発の中で進んでいくと、写真にございますとおり、点線で囲っておりますが、排水路がございますが、実はもう都市部の中を抜けていくような排水路というのも数多く、農業用水路も含めてあるところでございます。
続いて、9ページ目を御覧ください。
検討趣旨の2といたしまして、農業水利施設、当然農業水利というものは、一番最初の大きな目的としまして農業用水の安定供給、これに尽きます。上流、ダムから始まりまして頭首工、水路、用水路、そして排水路、排水機場という形で一連の施設を造ってきて、農業用水の安定供給、ひいては農業生産の向上というのに寄与してまいりました。
古くは、少し前になりますと、多面的機能の発揮。当然農業用水だけではなくて、農業用水を通じまして生活用水であったり環境用水であったり消流雪用水、こちらの方もいろいろ使われている中で、防火用水なんかも地域によっては使われていますが、農業用水プラスの機能もあります。
最近になりますと、右側の方の地域のレジリエンス向上と書いていますが、防災・減災、こちらの方の役割が非常に大きくクローズアップされているかと思います。先ほどの1枚目の8ページ目のところで排水路、都市の中を抜けていくような排水路もありましたが、排水機場、こちらの方を造っていますが、排水機場が稼働前と対策後ということで豪雨時の排水、こちらの方で非常に大きな効果、地域の安全・安心、人命、財産を守る、こういった機能というのが発揮されておりますし、また、そういった人命、財産を守るインフラとしての役割というの重要性が増しているところでございます。
よく大雨のときの対応ということで、排水機場や排水路というのが話題になりますが、少し変わった例としまして、渇水のときに、これは令和5年のときになりますが、農業用水施設を活用した浄水場への緊急取水というものもございます。
こちら、雨が降らなくて降雨がなかったため、日本海側から河川に塩水が遡上して、浄水場での取水ができなくなってしまったと。その代わり、より上流側にあります緑の方に、「そうみ」と読みますが、沢海の揚水機場の方から取水をいたしまして、農業用水路を通っていって、最後の部分、浄水場のつながる部分について、これも接続工事をしているんですが、これで緊急取水をかなりの長い間、1か月の間行ったという実績も、農業用水で渇水もやっていますし、排水も当然やっていると、こういった事例もあります。
続いて、10ページ目を御覧ください。
こういったもともと農業用水の安定供給というところが農業水利に求められている機能、当然それを水利を支えるための機能としての施設群というのがございますが、それに加えて、冒頭申しました人口減少に伴う農業者の減少、そして農村社会の変化、そして求められている、農業水利に求められている役割の増大、変わってきている部分があるかと思います。その中で、こういった中でも食料安定供給を発揮しつつ、農業、農村の持続的な発展を図るためにはどういうふうなことが必要かということを御議論いただければと思っております。
書いております論点1から7というのは、こちらの事務局の方で上げておりますので、これにこだわらず、いろんな視点で御意見を頂ければと思っております。
一つ目は農業水利施設の機能をどう評価するかと。いろいろ農業への貢献、役割と農業以外の貢献、多面的機能という言い方もよくされてきましたが、そういった貢献と効果をどのように評価するのか。
論点2としまして、農業構造が大きく変わっていく中、法人というところに変わっていく中での水利用、管理、どういうふうにして省力化と、そういった水の安定、用排水管理を安定的にやっていくのか。
論点3、今年、昨年は非常に高温、渇水というのが日本全国で、春先も話題になりました。そういった高温、渇水時のときでも水を確保、融通できる機能をどのように弾力的な運用も含めてやっていくのか。
論点4、正に豪雨、台風、地震等における農業水利施設の強靱化、そしてリダンダンシーの確保をどう進めていくのか。
論点5、こちら、土地改良長期計画の中でも戦略的な保全管理と書かせていただいておりますが、当然、今の場合でいきますと事故リスクがございますが、その中でもどういうふうにして予防保全をしていくのか、もう一つは、そういった施設をどのように集約、再編を組み合わせながら、農業構造の変化に対応した水管理、水利用というのを進めていくのか。
論点6としましては、いろいろそういった農業水利施設に求められる機能や役割、期待している役割、機能というのが大きく変わってきているかなというふうに私は感じておりまして、その中で、そういった機能発揮を支える人材であったり体制をどのようにやっていくのか。当然そういった中では今、地域の方で行っていただいております水管理の技術というものがあるかと思いますし、そういった支援体制も含めて御議論いただきたいと思います。
論点7としまして、いろいろ農業水利、農業水利施設を支える主体の役割分担、公的管理、また費用負担をどのように考えていくのかと。先ほどの論点1の部分にも若干関連すると思いますが、農業と農業以外の部分の貢献と効果をどのように考えながら、では、そのための機能を発揮していくためにどのような形で関与を、役割分担をしていくのかというところを御議論いただければと思います。
11ページ目を御覧ください。
今後の進め方となります。本日1回目は、まずは議論に向けた共通の話題、若しくは委員の皆様から様々な視点から御意見を頂ければと思っております。第2回目、秋頃に現地調査、これはまだ検討中でございますが、現地調査を経て、3回目、秋頃に行います第3回目におきまして、これまでの取組及び今後の課題を整理したものでまた議論を進めていき、次年度に続けていきたいと思っております。
私の方からの説明は以上となります。
西村部会長  ありがとうございました。
ただいまの説明について、委員の皆様から質問、御意見なりを頂きたいと思いますので、冒頭事務局からお話がありましたが、御意見、御質問のある方は挙手でお願いしたいと思います。あと時間に制約もございますので、お一人3分以内でできれば幸いです。どなたか御意見ある人、よろしくお願いいたします。
それでは、加藤委員、お願いいたします。
加藤臨時委員  ありがとうございます。おおむね農業水利の問題点につきましては、おっしゃるとおりであるというふうに認識しております。特に気候変動下において、どうしても洪水及び渇水の発生確率というのが今後増加する傾向が、基本的には考えられます。従来型のように集中管理というんですかね、大きなダムを造って農業用水に供給するというような方策のみでは、なかなかそういう洪水にも渇水にも対応し切れない場面が出てくると。
今、大学とか研究面の方では、そういう方針ではなくて、むしろスマート農業というものを使った分散型のシステムという方向にシフトしているというふうに考えています。これは大学側の予算が少ないせいもあるんですけれども。どうしても小型、小規模でそれをネットワークでつなげながら自動化、省力化といったものを目指そうという方向性の研究が、大体、多く行われているところではあります。
その方向性は妥当だろうなというふうには認識はしているんですが、今回熊本の地震とかを見ていて、少し心配になっているのは、ネットワークに基本的にスマート農業というのは依存するというか、依頼しているというところが大きくて、それが壊れたときに小規模分散型は本当に大丈夫なのかなというところは、少し心配になりました、画面を見ていて。
そこら辺の、システムを要するに、リダンダンシーという言葉を使われていましたが、冗長性をどう確保するのかという話に多分なってくるのかなと。それは農水省の方からすると、やっぱりコストの効率的な運用というところが大きな課題なのかなと思いますが、そうは言いながらも、やっぱりリスクという観点から見ると、そういう冗長性の方にも少しお金を付けて、やっぱりネットワークの冗長性というか重複化とか、そういったものを少し考えないといけないんじゃないかなというふうに考えています。
方向性としては、だからスマート農業を中心としたネットワーク分散型という方向性は、大きく多分、外していないようには思っております。
以上です。
西村部会長  ありがとうございます。
松下委員から手が挙がっていたと思います。
松下臨時委員  松下です。よろしくお願いします。
私も論点を七つにまとめていただいて、おおむねその方向でよいのだろうなというふうに思っているんですけれども、その論点の精緻化と言ったらいいのか、絞り込みはもう少し精度を上げた方がいいかなと思っています。
例えばですが、第1に論点1の農業水利施設の機能評価についてなんですけれども、例えば基本計画では、生産者には持続的な生産であったり、消費者が入手可能な価格での米の安定供給、そしてその基盤となる水田の維持が重要な課題とされていたと思うんですけれども、土地改良は個々の農家や事業地区だけじゃなくて、生産量や価格を通じて市場全体、すなわち生産者と消費者の双方に影響を及ぼしますし、農地の維持にも関わります。
ですので、個別事業の積み上げ効果に加えて、社会システム全体を捉えたような、そういった包括的な評価をどう構築していくかも重要になってくるというふうに、私は理解しています。
次に、これも論点1と4に関わりますが、言葉でレジリエンスという言葉が出てきます。国の政策文書とかでも強靱性とか、そういった言葉で扱われるかなという気がしますけれども、それが具体的にはどのような状態を指すのかといったものを、より明確にする必要があると思っています。それが災害時の被害軽減なのか、早期復旧を指す言葉なのか、若しくは渇水時にも営農や生活を継続できるような状態を指す言葉なのか、評価すべき機能や必要な施策、その項目の何を取るかによって評価軸も変わってきますので、そういったところを議論を詰めていく必要があるというふうに理解しています。
第3、これが最後になりますが、これは論点2と7に関係しますが、農業と農村の将来像を一体として示す必要があるんじゃないかなというふうに理解しています。この大規模経営体が農業生産を効率的に担っていく際に、例えば農村に誰が住み、御説明でもありましたけれども、もう農村といっても非農家の方が大半を占めるような状況になったときに、誰が住み、農地、水路、里山を含むような国土という観点から、誰がどのように管理していくのかといったものを、そのゴールと言っていいのか、その青写真を明確にしておく必要があるというふうに理解しました。これはコメントになります。私の方からは以上です。
西村部会長  ありがとうございます。
ほかの委員から。
では、藤本委員、よろしくお願いします。
藤本臨時委員  水土里ネットみえの藤本でございます。よろしくお願いします。
私からは現場の実態を踏まえ、事例を交えながら、少し細かい話になるかも分かりませんが、お話しさせていただきます。
ある土地改良区の一例ですが、河川から農業用水を取水して、長い距離を管理しているという改良区があります。この用水路は従前から集落内を通過しており、家庭排水を受けながら農業用水を供給するということで、地域生活と非常に密接に結び付いた役割を果たしています。
しかし、近年、担い手の高齢化、農地の集積・集約化が進む中で、老朽化した水路の維持管理が、土地改良区だけではもう対応し切れない状況が顕在化してきました。さらに、平成の大合併で市町村が広域化したことによって、市町村の担当者が個々の現場に十分に関与できなくなり、従来のようなきめ細かなフォローは難しくなっています。県にも支援を求めますけれども、県としても全ての現場を十分にカバーすることは容易ではないということ状況です。
よくプッシュ型支援と言われますけれども、もちろん地方の現場は、それを求めているわけですけれども、現場で感じていますのは、むしろ行政の関与が今、希薄化しているという実感があります。農業水利施設の中には農業生産のためだけでなく、地域の生活環境や防災面など、公的な役割を兼ね備えたものが数多く存在していると思っています。
こうした施設の維持管理に行政が十分に関与できなくなれば、土地改良区の存続そのものに影響を及ぼしかねないというふうに思っています。そのため、農業水利施設が地域に果たしている多面的な役割を踏まえて、行政がより積極的に関与して、土地改良区を支えるための具体的な支援方策につながるような検討が進められればいいのかなというふうに感じているところでございます。
それともう一点、本当に細かい話です。論点3ですね。高温、渇水対応の部分でございます。近年の異常気象で、夏場の高温対策はどの現場でも本当に大きな課題となっております。三重県の北勢地域では、40度を超すという気温が5日連続で続きました。非常に暑かったわけでございますが、そういったときに必要な水量の確保、融通するというようなことの重要性は、正に御説明のとおり大事なんですけれども、高温が原因となって水需要そのものが増加するという事例が見られます。
その結果、水利権の調整は、これは柔軟な対応を図られていますが、水利施設の稼働時間の増加、これが非常に現場では利いてきているということで、管理費の上昇につながっているということでございます。水はあるんですが、水需要そのものが本当に増えているというような現場実態でございます。こうした観点も踏まえた検討が進められればなというふうに感じているところでございます。
以上です。
西村部会長  ありがとうございます。
今お三方の委員からコメントがありましたが、ここで事務局の方で何かありましたらお願いします。
三阪計画調整室長  加藤先生からコメントという形ですが気候変動、こういったところも含めながら検討、また事例を集めながら整理していきたいと思います。
また、松下委員から絞り込みの精度というところで、こちらの方については言葉の使い方、定義であったり事例の整理の仕方、こちらの精度を上げながら、また検討していきたいと思っております。
あと藤本委員から2点、事例というか、事例とともにそういった公的な管理の部分、またそこはこの審議会の場で御議論いただいて、次の最終的な取りまとめにつながればなと思っております。
以上です。
西村部会長   では、山嵜委員。
山嵜委員  新潟から参りました。生産者側から意見をさせていただきます。山嵜と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
おおむね中身の次第の方は問題ないかと思いますが、スケジュールにある、具体的にお伺いしたいなと思った点が、現地調査とある点は、実際に何をされているのかなというところが、もし決まっているようでしたら、ある程度御紹介していただけると有り難いのかなというふうに思いますので、この後お願いしたいなと思います。
あと、課題等に対してなんですけれども、多面的な利用の洪水対策だったりというところで農地の利用が書いてありますが、現状、農業政策とミスマッチなところもあるかなというふうに思っております。やはり転作等を今推進されている中で、水田を活用しないと、例えば田んぼダムだったりするようなものは、転作をしてしまうと全く機能しなかったりするという面もあるので、そこら辺はやっぱり今の農業政策とマッチするようなところで少し考えないといけないのかなというふうには思っております。
やはり水田を広げるなら広げるで、田んぼダムの利用だったりみたいなものが広がって、治水につながるのかなというふうにも思ってはおりますが、そこら辺、少し難しいというか、乖離するところが出てくるので、どれだけフィックスさせていくところなのかなというふうに思いますので、一考していただければいいのかなと思います。
あと、現場からの声ですが、やはり我々も水利施設の管理等をさせられる場合があるんですが、少し曖昧になっているというか、グレーゾーンになっているような部分があるので、土地改良区さんたちからお願いはされたりはするんですけれども、逆にできないのであればできないと言っていただいて、我々もある程度法人化している組織ではあったりするので、そこがしっかり、ならば代わりに農業法人がやり直すんだというぐらいのことで施策を立てていただける方が、それはもちろん国でしたり県でしたりの御協力がないとできないのかなというふうに思っておりますが、我々ももちろんある程度の収入がないと、そういった行動にはやはり付けなかったりはするので、そういった面で考えていただけるといいのかなというふうに思います。
あと、できればやはり中山間地を置いてきぼりにされると、少し困るのかなというふうに思います。当社は平場で、ある程度条件のいいところで作業させていただいているんですけれども、やはり中山間地から流れてくる水が、飽くまでも平場で使わせていただいているというところなので、そういった面の水利の維持管理というところは、正直中山間地の方は今後、更に減っていくのかなというふうに思うので、維持管理という面では難しいので、その点も踏まえて、少し課題にしていただけると有り難いのかなというふうに思います。
以上です。
西村部会長  ありがとうございます。
次、牧委員にお願いして、その次に木下委員へお願いいたします。
牧臨時委員  説明ありがとうございます。論点について意見を申し上げたいと思います。3点ございます。
まず最初に、論点7ですけれども、役割分担、費用負担、公的関与、ここの部分が今回の検討全体の成否を左右する重要な論点だと考えます。まず誰が受益をしているのかというのを見える化を進めて、都市住民、それから下流域の住民にも農業水利施設の受益構造というものをしっかり理解してもらう仕組みづくりというのが必要になってくると思います。
同時に、論点の1、6、7が表裏一体であると思います。レジリエンス機能を定量評価ということが必要ですし、非農業部門にも伝わる指標の整理が求められます。その際にレジリエンス機能に対する、どうしても定量評価といいますと、少し義務的な意味合いが出てくる可能性があって、そうなったときに、本当に現場でやっている土地改良区ですとか、そういうところに過度な負担が生じないように、現実的な考え方でいっていただけるといいと思います。
また、公的関与というからには、やっぱり財源措置が必要になってきますので、そこは地方行政への支援策とセットで検討すべきだと思います。
それから、論点6、これは土地改良区職員の処遇改善と組織の運営効率化、これが是非不可欠であると思っております。
それから土地改良事業団体連合会、ここがやっぱり技術の継承と現場支援の中枢となってくるべきところだと思っておりますので、そこの全国体制の確立が急務であると考えます。
それから、2点目ですけれども、論点2で農業構造の変化ということですが、ここに営農の変化が加わらないかなと。麦、大豆への転換や、畑作ということになると、用水管理は密にしなくちゃいけませんし、それこそ排水の重要性が増してくるところです。
それから、直播化ですとかドローン防除の関係になると、水管理、水深管理の精度が求められてまいります。ということで、水管理の再整理に反映すべき要素とも考えられます。
それから、3点目ですけれども、こういう議論を前進させるために、伝え方が極めて重要だと思います。おかげさまで女性理事登用で、農林水産省が非常に丁寧な進め方をしてくださったんですね。最初に理事長さん相手の手引みたいなものを作って、それから全体の機運醸成、それから個別訪問、そういう形で国の熱意が伝わるようなやり方をしたので、ずっと0.6%だった女性理事の比率が、今や4%に上がって、200人ぐらいだった女性理事も今1,700人を超え、どこのゲートが閉まらなくなったとか、水路を直さなきゃいけなくなったとか、そういう農業水利施設の話まで、やっぱり地域で話すようになってきました。
我々の応援団が増えるという意味で、非常に有り難い施策だったと思っております。
ということで、概要図を作るときにも、例えば都市側の図を入れ込むとか、何か受益の概念が都市側に伝わるような工夫みたいなものが必要だと思います。このような整理は水土里ビジョンというものの作成プロセスとも重なりまして、受益の見える化とかレジリエンス評価、それから役割分担の再構築を一体的に示す枠組として機能すると考えます。
まとめまして、国民全体で農業水利施設を支える仕組みを再構築するということが、新たな時代の施策の在り方だと考えます。
以上です。
西村部会長  ありがとうございます。
では、木下委員、お願いいたします。
木下臨時委員  今の牧委員の議論と大分関連しています。スライド10の論点の七つなんですけれども、私が着目しているのは論点6と論点7です。かねてより自分の研究というか、論考でこの論点6、7についていろいろ考えたことがあります。
私なりに整理すると、この論点6、7を複合すると、二つの軸があって、この農業水利施設、特に基幹的農業水利施設の方が議論しやすいかなと、末端よりもですね。一つは、この水利施設を支える組織体制をどういうふうにしていくのか、現状維持でいくのか、再編していくのかという組織体制の在り方ですね。それからもう一つは、それに掛かる費用負担、コスト負担の在り方ということで、もっと踏み込んで言うと、そこに公的関与というのをどれだけ現状から強めていくかというところかなと思います。
理論的にはいろいろなオプション、選択肢があると思います。参考までに、私がたまたま今年の3月から5月にかけて全国の土地改良区に大量のアンケートを独自に掛けまして、実はこの論点6、7に関わることを土地改良区の運営者に訊きました。
参考までに申し上げますと、費用負担の問題については、いわゆる公的資金を今以上に拡充して、農家負担金を減らしていくとか、あるいは土地改良区の経営として自前で賄うために、例えば用水料金制度というのを導入していって、土地改良区、あるいはその組合員で負担していくかとか、そういう聞き方をしたんですけれども、圧倒的に8割が公的資金を拡充し、農家負担金を軽減する方向で基幹的農業水利施設を例えば更新事業を進めていくべきだというような意見がありました。
組織体制の在り方については、回答としては反応がやや鈍くて、選択肢としては、例えば地方自治体のような公的機関と共同で新たな広域的な組織を作って、維持管理とか更新事業を進めていくような組織を作るとか、あるいは既存の土地改良区、隣接する土地改良区で合併とか連携で広域化を進めていくとか、あるいは、少し飛躍した話ですが、民間企業と組んで新たな組織を作るとかというふうに訊きました。若干回答がばらけましたけれども、一番賛意が多かったのは、地方自治体などの公的機関と共同で広域的組織を作って事業をするというのが2割程度の回答となりました。
ちなみにですけれども、土地改良区同士の合併、連携というのは13%ぐらいの回答というところで、組織体制の在り方については、いまいち反応が少なかったんですけれども、公的資金を拡充するということについては、当然の結果ですけれども、非常に強い賛同が得られているという現状を御報告いたします。
以上になります。
西村部会長  今お三方からコメントがありましたが、事務局の方で何か今のコメントにあれば。
三阪計画調整室長  山嵜委員からありました中山間地の視点、こちらも忘れずに入れて分析していきたいと思っております。また、なかなかグレーゾーンというか、あと政策との関係、こちらの方も注意しながら検討していきたいと思います。また、現在の現地視察、こちらは幾つか検討しているんですが、どこというところまでまだ、すみません、お示しができないので、できるだけ早くお示ししたいと思っております。
牧委員の方から、順番が前後しますが、営農の変化、これは正にそのとおりだなと思いまして、営農の変化、そういった麦、大豆といったところについては、視点として追加しながら、また資料の方を作っていきたいと思っております。
また、そういった受益の見える化みたいなところ、そういった仕組みづくりというところは、今頂いた意見を参考にしながら、検討を中で進めたいと思います。また、伝え方、こちらの方も、なかなかやはり難しい部分で、チャレンジしないといけない部分かなというふうに思いながら、またここは委員の皆様の御意見を頂きながら考えていきたいと思います。
最後、木下委員からアンケートの紹介も含めまして、アンケートの御紹介も頂きまして、なかなかそういった組織とか、そういった費用の負担の在り方、こちらについても実際の現場での実態というのを紹介いただきまして、こちら、今のお話を聞きながら、また参考にさせていただきながら検討を進めていきたいと思います。
西村部会長  ありがとうございます。
それでは、植田委員と藤原委員と松本委員からコメントを頂いて、この質疑の話は一段落としたいと思いますので、まず、植田委員、よろしくお願いします。
植田委員  全国農業会議所の植田と申します。よろしくお願い申し上げます。
私、香川県出身で香川県に実家があり、両親は他界しており兼業農家であります。その立場からも含め、少しお話しさせていただきたいんですが、農業構造の変化の中で、当然ながら高齢化、非農家の中でも、土地持ち非農家の増加というのがありますが、やはり我々も仕事をして問題になっているのは、そこに住んでいない不在村地主が今多くなってきて、いろいろ権利移動等、問題になっているというふうに思っています。
そういう意味で、私も正にその立場でありまして、私、三つの土地改良区と二つの水利組合に属して、実家は属しております。農地は全て今貸しておりますけれども、使用貸借であります。
それで、ある水利組合ですけれども、当然ながら水路の掃除というのが年に1回あるわけでありますが、不在村でありますので、参加がなかなかできないとなります。その場合、今までの水利費よりも倍以上の負担金を払うようになったわけであります。
それは当然、私、実家があるので当然だと思っておりますけれども、一般的に不在村地主で、もう家も実家に戻る必要もないというような方についての果たして受益者負担、当然地主さんが負担を原則するものだとは思っておりますけれども、もうそこに住んでいない、ましてや、もうだんだん農地に対して希薄になってきていると。そういう人が増えてくる中で、費用負担も含めの在り方というのを一つポイントとして考えていただければなと。もうそこにいないんだと、住んでいない人が多くなっている実態を少し踏まえて考えていただければなと思います。
以上です。
西村部会長  ありがとうございます。
藤原委員。
藤原臨時委員  資料にも書かれているのですが、農業水利施設は農業生産を支える基盤に加えて、地域を支えるインフラとしての役割の重要性に関して,その重要性はどんどん増大していると思います。インフラということは結局、国民共有の財産であるということなので、その認識を一般国民の間で共有しておく必要があると思います。
そのためには、教育と広報、これが重要であると考えていまして、それによって関連する知識と、興味を持った人材を増やしていくことが必要になると思います。 今後、農業に直接携わっている人がますます少なくなっていく中で、そのことは尚更であると感じています。
“飲水思源”という言葉がありますけれども、例えばスーパーで食品、野菜とかを手に取ったときに、それを育てた源にある農地とか水に、自然と思いを馳せることができるような、そのような教育と広報が重要と考えています。
以上です。
西村部会長  では、松本委員、お願いします。
松本臨時委員  松本と申します。よろしくお願いいたします。
本日は私の住む長崎県島原市の現場で感じていることを一人の農業者として、1、2、7の論点について意見を述べさせていただきます。
私の住む長崎県島原市は地下水が豊富ですが、県内には地下水の確保に苦労している地域も多く、ため池は重要な水源となっております。また、人家に近い場所では、非常時の防災用水としても役割を担っております。農業だけではなく、防災面の価値についても、もっと積極的に発信してもよいのではないでしょうか。
2の論点について。中山間地域では傾斜が急で、石積みの農地も多く、大区画化が難しいのが現状です。そのため中山間地域がとり残されないよう、地域の実情に応じた議論をお願いしたいと思います。
また、土地改良区では「水土里ビジョン」の作成が進められておりますが、計画だけで終わることなく、現場で実際に取り組める内容となるよう、実効性を重視することが大切だと思います。さらに、土地改良区だけに任せるのではなく、行政やJAも積極的に関わりながら進めていく体制が必要ではないでしょうか。
7の論点について。管理主体が土地改良区であることは当然ですが、市町村の関与も更に強めていくことが必要ではないかと思います。また、水利施設は農業だけではなく、地域の防災や暮らしを支える大切な財産でもあります。このような公的な役割を踏まえ、地域全体で守っていくという考えの下、一定の費用負担の在り方についても検討して良いのではないかと考えます。
現場の声を大切にしながら、地域全体で農業水利施設を守っていける仕組みづくりを期待しております。よろしくお願いいたします。
西村部会長  ありがとうございます。
こちらの進め方が拙くて申し訳ないんですが、今あともう一方、松田委員に御発言いただいて、今年度の審議事項についての議題を閉めさせていただいて、ほかにも御意見がある方がいらっしゃると思うんですが、それはこの後、2、3、4が終わった後にもう一回時間を取りたいと思います。
それでは、松田委員、お願いいたします。
松田臨時委員  ありがとうございます。論点1についてですが、結果的に論点7にも関係することかと思うんですけれども、論点1は機能をどう評価するか、これはすなわち存在意義のということでもあると思うんです。そうであるならば、その存在意義をどう広く共有するのか、という共有の仕方についての議論を重ねることが必要ではないかと思います。
なぜかといいますと、論点7であります公的関与を住民が理解するためには、農業水利施設がこうした機能を持っているので、だから公的関与が必要なんですよということの理解が 地域全体として必要です。そのためにも存在意義の共有をどう進めるかの議論の積み重ねと実践が必要ではないかという視点です。
以上です。
西村部会長  ありがとうございます。
事務局の方で今の4人の委員からの発言について何かありましたらお願いします。
三阪計画調整室長  4人の植田委員と松本委員、松田委員、そして藤原委員にいろんなコメントを頂きまして、そういった視点を踏まえながら検討、また、やはりそういった広報、教育、伝え方というのは今、多く頂いた意見の中でも一番重要なポイントなのかなと思いましたので、またそこの資料を作りながら御議論いただければなと思います。
西村部会長  欠席の委員からの意見が来ているようでしたらお願いします。
三阪計画調整室長  それでは、本日御欠席の日本消費者協会の河野委員から御意見を事前に伺っておりますので御紹介いたします。
農業者でない立場から、農業水利には日常的に助けられていると感じている。田んぼダムや流域治水、環境保全、冬期湛水による生物多様性への貢献など、農業水利を最大限活用すると多様な役割が果たせる。農業水利の維持管理、整備、機能向上に関して、農業分野での議論にとどめることなく、地域インフラとしての価値向上を念頭に置いて捉え直す視点が必要だと感じた。
農業者の方々の大変さは理解しており、消費者としても支援したいと思っている。多面的な役割も担っていることや、見えにくい効果をしっかり取り上げ、農業水利施設の維持管理の意義を広く認識してもらえるとよい。
以上の御意見を頂いております。
西村部会長  ありがとうございます。そういうことで、先ほど申し上げたような進め方でいきたいと思いますので、この農業水利をめぐる施策の在り方については、ここで一旦閉めさせていただきまして、次の議題2の国際かんがい排水委員会の対応方針についてにいきたいと思います。
事務局の方から説明をお願いいたします。
髙野海外土地改良技術室長  設計課海外土地改良技術室長の髙野です。
資料は資料2、PDFページでは12ページになります。今回の議事の国際かんがい排水委員会(ICID)の対応方針について、この資料に沿って説明させていただきます。
ICIDの今年の活動としましては、10月に第77回国際執行理事会及び第26回全体会議がフランスのマルセイユで開催される予定です。本日はこちらの対応方針について御説明いたします。
1ページ、PDFで14ページを御覧ください。
ICIDの全体概要について御説明します。ICIDはかんがい排水に係る科学的、技術的知見により、食料供給を強化することを目的として、1950年に設立された自発的非営利・非政府国際機関で、日本は国連に加盟する前の1951年から加盟しております。
このページの中ほど、黄色で着色した枠内で示しておりますが、国際執行理事会は毎年開催されており、この下にあります常任委員会、地域作業部会、作業部会・タスクフォースなどに各国のメンバーが参加し、ICIDの政策、運営などに関する議論や技術、情報の交換等を行っております。
この黄色枠の右側にあります関係者会合は、基本的に1年ごとにローテーションで国際執行理事会と併せて開催されており、今年は全体会議が同時に開催されます。
黄色の枠の下にありますが、農業農村振興整備部会につきましては、ICIDに関する事項、かんがい排水の改良発達に関する重要事項を調査、審議することとなっております。今回の執行理事会及び全体会議の対応方針について御審議をお願いしたいものです。
その下のICID会議に対応いただいている日本国内委員会につきましては、学識経験者等をメンバーとしまして、かんがい排水などに関する知見の収集、発信を行って頂いており、19名の方に委員になっていただいております。
7ページを御覧いただきたいと思います。PDFの20ページになります。
こちらに日本国内委員会のメンバーを掲載しております。最下段には渡邉紹裕委員長、2段目には奥田透副委員長、4段目には本日も御参加していただいております加藤委員、その他、御覧の方々に国内委員に参画いただいております。
右側はICID加盟国の地域になります。準加盟国を含めて現在82か国、地域となっております。
2ページに戻っていただきまして、PDFの15ページになります。
こちらが国際執行理事会(IEC)の組織図になります。IECの下に複数の委員会や部会がありまして、日本からの国内委員は赤枠で囲った部会に所属、参画いただいております。詳細は割愛いたしますが、直近の動きとしまして、右下に黒枠で囲っておりますが、スマート技術、リモートセンシングの適用に関する部会が、今回のIECで新たに設立される予定となっております。
次のページ、3ページをお願いします。今回の対応方針について御説明します。
まずIECについてですが、IECの下に各委員会、作業部会がありまして、ここで議論された結果がIECに報告されることとなりますので、各委員会、部会へ日本の国内委員等が分担して対応いたします。
2-1が各委員会、作業部会等への対応方針です。丸の一つ目、かぎ括弧で当局の展開方向と記載しておりますが、これは昨年3月に当NN部会におきましても御審議いただき公表したものでございまして、水田農業の効率的な水利用や多面的機能の発揮、気候変動対策等に関する日本の知見を、各国に提供していくといった方向性を打ち出したものです。
これによりまして、水田かんがいに対する国際的理解の醸成や、限りある水資源の有効利用への貢献を目指しております。
丸の二つ目、このことを踏まえまして、先ほど御紹介した日本国内委員の皆様がそれぞれ所属する作業部会等におきまして、このページ中段ほどに太字で記載しております四つの観点、気候変動等を踏まえた農業水利施設の整備や流域治水対策の推進、農業、農村の有する多面的機能の発揮、世界かんがい施設遺産を活用した地域活性化、農村人口減少下における多様な人材の参画を通じた保全管理の体制強化、こういった観点が各計画や報告書などに盛り込まれまして、ICIDとしての取組が推進されるように、また各作業部会の議論において我が国が不利益が生じないように、適宜意見を表明することとしたいと考えております。
このほかにも各国の最新研究等について情報収集を行い、国内施策の反映の可能性についても検討を行いたいと考えております。
続いて、4ページを御覧ください。
ICID会長選挙への対応方針です。今年は3年を任期とするICID会長の選挙が行われる年でありまして、我が国から国内委員長であります渡邉紹裕京都大学名誉教授が立候補します。渡邉名誉教授が会長へ就任することになれば、日本人として初めてのケースとなりまして、我が国が重視する取組、具体的には水田の多面的機能の国際社会への周知、気候変動対策に関連する本邦企業の海外展開、また、世界かんがい施設遺産の認知度向上による地域活性化、これらの更なる推進が期待されます。
このような重要性に鑑みまして、渡邉名誉教授への支持が得られるよう、しっかり事前準備、当日対応を行うこととしたいと考えております。
続いて、5ページをお願いいたします。
こちらは御参考として渡邉名誉教授の略歴を載せております。渡邉名誉教授はICIDにおいては現在、日本国内委員長のほかに名誉副会長やアジア地域作業部会長を務められておりまして、過去には副会長などを歴任されております。また、国内におきましては、農業農村振興整備部会長や農業農村工学会長等を歴任されており、政策、研究の両面において我が国の農業、農村の振興に尽力されております。
続いて、6ページになります。こちらが第26回全体会議への対応方針です。会議のテーマは「気候変動に直面する水と農業の強靱化」とされております。会議ではハイレベル会合、各セッション、シンポジウム、ワークショップなど多くのイベントが計画されております。これに向けて、私たちの主張したいテーマとして右の欄に掲げておりますが、これを踏まえながら、国内委員から乃田委員、杉浦委員、木村委員、越山委員が我が国の取組を発信していく予定です。
このほかに4名の若手技術者や学生にも参加を頂いて、発表などをしていただく予定です。
その他に星印で掲載しておりますが、国内委員の方々が成果報告書の執筆、ワークショップの議長や運営を担い、イベントを主導することにより、成果の発信を行っていきたいと考えております。
続いて、8ページをお願いいたします。
こちらは副会長選挙について記載をしております。副会長は9名おりまして、任期が3年で毎年3名ずつ改選されております。黄色のハイライト部、今年で任期満了を迎える副会長の3名の後任に7名が立候補しており、選挙が行われる予定です。
続いて、9ページ、報告事項となりますが、世界かんがい施設遺産についてです。こちらは歴史的かんがい施設を認定、登録する制度としてICIDが2014年より開始したものです。これまでに日本の56施設を含めて、世界の200施設が登録されております。左側には対象施設、認定基準を示しておりますが、建設から100年以上の施設が対象で、かんがい農業の画期的な発展などに資するものや、先進的、卓越した技術等が認定基準となっております。
右側には2026年分の登録に向けて施設管理者から応募があった4施設について記載しておりますが、5月にICID本部に申請しました。現在、本部にて審査が行われておりまして、今月中にも結果が通知される予定です。10月のIECにおいて、受賞者に対して認定証の授与が行われます。
最後になりますが、10ページは日本の56の登録施設の一覧で、右側の表には世界の国別の登録数を示しております。
御説明は以上になります。
西村部会長  ありがとうございました。
ただいまのICID対応方針について質問、御意見などあればお願いしたいと思います。先ほどと同様にお一人3分をめどとして、挙手でお知らせ願えればと思いますが、いかがでしょう。
では、藤原委員、お願いします。
藤原臨時委員  基本的な質問と、あとコメントなんですけれども、まず質問で、このICIDの日本国内委員会の例年の活動について教えていただきたいと思います。例えば委員会をどれぐらいの頻度で開催して、どういう議題を検討して、例えば今回、学生派遣とかもありますけれども、ICIDへの派遣学生をどういうふうに決めているか等々についてです。
それから、作業部会でWHMWS、水不足を管理するための取水部会というのにICID日本国内委員が入っていないのは、内容的にあんまり日本と関係ないと判断されているからでしょうか。最後に、今回新たに設立されるスマート技術・リモートセンシング適用部会には、ICID日本国内委員会から人を出す予定でしょうか、これらが質問です。
あとコメントなんですけれども、会長選挙についてです。ICIDが創立されて76年たっていまして、その間、会長が26名で、その26名の会長の出身国を調べてみますと16か国なんです。ICIDの加盟国が43か国であるので、3か国に1か国以上から会長が選出されている計算になります。過去に日本人が会長に就任されていないということと、世界かんがい施設遺産登録数が日本が最大で約3割を占めているということを考えても、是非今回、渡邉先生が会長に選ばれてほしいと思っておりますので、事前準備と当日対応をよろしくお願いしたいと思います。
以上です。
西村部会長  ほかの委員で何か御発言があればお願いしたいと思いますが、いかがでしょう。
牧委員、お願いします。
牧臨時委員  日本の場合、水田農業の方の話をするときに、やっぱり取水量が結構大きいということで、いろいろ話題になっているようなことを聞きますけれども、取水量だけではなくて、日本は水循環をさせながらそれを管理する管理組織を含めてそういうシステムなんだということを評価していただければと思っているんですけれども、土地改良法に基づく組合員による管理というのが、非常に世界的にもユニークじゃないかと思われますので、これを積極的に発信をしていただければと思います。
渡邉国内委員長が今度の会長選に立候補されているという今回のこの機会を通じまして、日本の知見が国際的に共用されるということを是非御期待申し上げたいと思います。
西村部会長  ほかにどなたかございますか。
よろしいですか。
では、今のお二方について、事務局の方から何かあればお願いします。
髙野海外土地改良技術室長  ありがとうございます。まず、藤原委員の御質問にお答えしたいと思います。
まず1点目、ICID日本国内委員会の例年の活動ですが、通常年3回会議を開催しており、1回目では年度当初にICID本部に申請を行う世界かんがい施設遺産候補施設の選定を行っております。2回目は今回も議題に入っておりました毎年開催される国際執行理事会及び関係者会合の対応方針の検討と決定をしております。第3回目では、その会議後に委員の皆様が参加された国際執行理事会、関係者会合の結果報告を議題としております。
また、学生の派遣に関する御質問ですが、今回のICID会議の学生派遣につきましては、一般財団法人の日本水土総合研究所の公益事業と、任意団体であります日本ICID協会が連携して実施しております若手研究者派遣プログラムの一環として実施をされておりまして、選考も両団体が行っております。これに関しては国内委員会は特に関与はしておりません。
2点目の御質問でございますが、ワーキンググループWHMWSに入っていない理由ですが、この部会はウォーターハーベスティングという乾燥地域におきまして、限定的な降雨の中で表面流出を収集したり、また貯留する技術を農業へ利用することに関して議論されていると承知しております。日本ではこのような仕組みは余り主流ではなく、また各委員の御専門とも少し異なるものと理解しておりまして、そういった理由から現在、同部会には国内委員会は所属をしておりません。
3点目、今回新たに設置されますスマート技術・リモートセンシング適用部会につきましては、日本でも様々取り組まれている内容と理解しておりますので、日本国内委員からも同部会に所属していただく方向で調整をしております。
最後にコメントを頂きまして、日本から過去会長を輩出しておりませんので、今回の渡邉委員長の立候補について、事務局としてもしっかり準備、対応を進めていきたいと思っております。
続きまして、牧委員からコメントを頂きましてありがとうございます。正に問題意識は我々も全く同感でございまして、我が国のユニークな水循環をさせながら土地改良区組織が動いて管理して、こういったユニークなシステムを正に今回、渡邉委員長がもし会長に当選すれば、発信を更に強化できると思いますので、我々としてもしっかり国際的な共有を進めていきたいと思っております。ありがとうございます。
西村部会長  ありがとうございました。
では、議題の2はここまでとして、次に議題3の土地改良事業における経済性評価の見直しについて、事務局から説明をお願いしたいと思います。
野村土地改良企画課長  資料はPDFの24ページ目、土地改良事業における経済性評価手法の見直しを御説明させていただきます。
次のページを御覧ください。まず最初に経済性評価手法の基本的な部分を御説明したいと思います。上の箱のところですが、土地改良事業の実施に当たりましては、ここに書いてありますように、事業による全ての効用が全ての費用を償うということが基本要件となっておりまして、総費用総便益比方式により経済性評価を実施しております。
具体的には、右下のイメージ図を見ていただきますと、まず評価の対象範囲としては、水利施設はダム、用水路などが一連の施設として機能を発揮しておりますので、整備対象の施設のみならず、水利施設全体を範囲として、その効果、費用を算定することとしております。
次に、左側の棒グラフを見ていただきますと、下の総費用と上の総便益の評価期間、これにつきましては、工事期間に加えて40年間、これは過去に整備した水利施設の耐用年数を加重平均した期間ですが、これらを合わせて評価期間としております。
水色の総便益のところですが、例えば更新事業でありますと、施設の機能停止により現況に対してどのぐらい作物生産量などが低下するかを金銭換算したものが、ここに書いてある機能維持の効果となります。評価期間中は水色の毎年の年効果額を社会的割引率により現在価値化した上で総和したものが総便益、一方で、このオレンジの下の部分、総費用ですが、評価期間中に必要となる更新費用も全て算入し、これらを社会的割引率により現在価値化したものの総和の金額が総費用ということになります。
この総便益が総費用を上回る、つまりB/Cが1以上で事業の実施が可能となるということでございます。
次のページを御覧ください。PDFでは26ページです。
主な便益の全体像を示しております。まず横軸の左側の土地改良事業による直接的な効果が評価の対象となります。次に縦軸の上側の、生産者に帰着する効果、これは例えば作物の単収増大、品質向上といった作物生産効果のみならず、下にいきますと災害防止など一般国民に帰着する効果についても評価をしているというところです。
今回の見直しでは、赤字の部分を新たに評価の対象とするほか、青字の部分について評価手法の簡素化、合理化を行うものでございます。
次のページ、PDFで27ページを御覧ください。
まず一つ目、新たな効果として不測時の供給熱量維持効果を設定します。上の箱になりますが、土地改良事業の効果として平時の生産性向上のみならず、輸入の途絶等、不測の事態があった場合には、作付転換を通じて、国民に必要な供給熱量を一定程度確保することが可能です。
本効果の算定方法としては、CVMというアンケート手法により、消費者側の視点から評価を行います。具体的には、一番下の横棒グラフのところを見ていただきますと、不測の事態が生じた場合でも、土地改良施設を維持することにより、国内の農地だけで1日に必要な熱量の約8割を供給することができる、これが状況A。反対に土地改良施設の機能が喪失し、供給熱量が約5.5割まで減少する状況Bをそれぞれアンケートで消費者に提示して、状況Aに対して納税に加えて最大幾ら負担することができるか、実際に回答していただいたということです。
このアンケート結果で得られました金額を基に計算したのが、中央の赤い破線の四角内の1,000キロカロリー当たり19.5円という金額でありまして、詳細な計算式は次のページに載せてありますが、例えばかんがい事業でありますと、この右側の用水機能により維持される面積当たりの供給熱量616.2万カロリーと掛け算いたしまして、左側の面積当たりの効果額12万円という単位を算定することになります。
つづいて、PDFの29ページを御覧ください。
二つ目の新たな効果として環境負荷低減効果でございます。基盤整備による機械作業の効率化や再生可能エネルギー施設の導入によりまして、温室効果ガスの排出削減に寄与している効果です。
具体的な効果額の算定方式については、中央に書いております温室効果ガスの排出削減量とCO2単価、このCO2単価は国土交通省等でも採用されている基準を使いまして、これらの掛け算で算出します。
温室効果ガスの排出削減量の算定方法につきましては、下の表の(1)から(4)の類型ごとに土地改良事業によって削減される燃料消費量やメタン排出量をそれぞれCO2換算することで算定することになります。
続いて、PDF30ページを御覧ください。
次は既存効果の算定手法の見直しとして、牧草などの飼料作物の評価方法を見直します。牧草などの飼料作物は、他の農産物と異なりまして家畜の餌となりますので、その増産による効果は、最終生産物である畜産物の生産額の増加という形に変換した上で算定を行っております。
一方で、最近の畜産経営におきましては、飼料を増産しても畜産物、最終的な生産額を増やすのではなく、高騰する輸入飼料に置き換えてコスト削減を図るケースなどが増えておりますので、下の右側のグラフの様に、この削減効果でも評価できるように見直すこととしております。
次のページを御覧ください。
次は荒廃農地発生防止効果の算定手法の見直しです。荒廃農地の発生防止効果につきましては、土地改良事業のうちほ場整備事業のみを対象に評価を行っております。イメージとしては、中央の模式図を見ていただきますと、事業を実施しなかった場合、時間が経過するにつれて荒廃農地がどんどん発生してまいりますが、事業を実施した場合には、この上のところにあるように、作業効率等が向上しますので、事業を実施しない場合と比べて作物生産量が増加するだけではなく、潜在的に耕作放棄地の発生を防止する効果が認められると考えております。
この荒廃農地の発生防止効果を算定するためには、事業実施のあり、なしにおける荒廃農地の発生割合の差分、これが算定の基礎となります。一番下の記載のとおり、現状は個別の地区ごとにそれぞれ農家にアンケートを取って推計を行っておりますが、これを標準的な推計手法に見直します。
次のページを御覧ください。
具体的な荒廃農地の発生割合の推計手法をお示ししております。上の表の(1)、これがほ場整備実施済農地における発生割合、それから下の表の(2)、ほ場整備未実施農地における発生割合、それぞれ中山間地域とそれ以外の区分に分けて推計をいたします。
まず(1)につきましては、この発生割合の考え方に書いてあるとおり、既にほ場整備が完了した地区につきまして、荒廃農地発生割合を追跡調査し、下の折れ線グラフにありますとおり、完了から30年後、この30年という期間は、ほ場回りの用排水路の一般的な耐用年数ということで30年にしておりますが、30年後の累積発生割合を予測しまして、1年当たりの発生率というものをそれぞれ算出いたします。
(2)につきましては、全国の農地面積における荒廃農地発生割合など既存のデータと、それから(1)で求めた発生率を使って推計し、一番下の黄色のセルにありますように、(1)番と(2)番の差分を求めることとなります。
次に33ページを御覧ください。
これが最後になりまして、評価視点の見直しでございます。まず、中央左側の模式図を見ていただきますと、冒頭でも御説明したように、土地改良事業は総費用総便益方式、これが原則でございまして、部分的な改修であっても改修箇所のみならず、一連の水利施設全てに係る総費用と総便益を、それぞれフルスペックで算定しているということでございます。
一方で、右側の模式図を見ていただきますと、長寿命化などのストックマネジメント事業のように、例えば施設の主たる部分が健全度が維持されていたり、今後の営農状況が大きく変わらないような場合につきましては、評価作業の合理化、簡素化という観点からも、総費用は改修箇所のみを対象とし、それから、総便益は、作物生産性の変化ではなく、改修を行わずに今の機能を維持する場合にどのぐらい代替経費が掛かるかということを算定して、その両者の比較によって算定するということも許容することといたします。
以上、五つの見直し事項について御説明いたしましたが、これらの見直しにつきましては、これまでそれぞれの専門分野の先生方から構成される有識者会議で議論してきた内容でございます。今後データの更新など、いろいろなデータが蓄積していくことが考えられますので、必要に応じてその具体的なデータの見直しというのも図ってまいりたいというふうに考えております。
私からの説明は以上です。
西村部会長  ありがとうございました。
ただいまの議題3、土地改良事業における経済性評価手法の見直しについての説明について、質問、御意見などありましたらお願いしたいと思います。今まで同様に挙手でお知らせください。
山嵜委員、お願いいたします。
山嵜委員  御説明ありがとうございました。山嵜です。
内容については丁寧な数字が載っていて、分かりやすいのかなというふうに思っております。ただ、3番の新たな効果の設定のところ、附属のページでいくと5ページの数字が付いているページのところになりますが、温室効果ガスについての算定というところで、少しKPIが多いというか、何か目標値だったり算定する内容が逆に多過ぎるのかなというふうに思って、無理にここまで逆に出す必要があるのかなというふうにも思います。
今、我々も実際現場でいろんなアンケートを農水省の方とやり取りをしたり提出させてもらったりするんですが、少しアンケート数だったりデータ数が余りにも多いので、指標がよく分からなくなっているのかなと思って、何を基調にすればいいのかが少し、余りにデータも多過ぎると、使う人の人間によって全く見た目が変わってしまうので、そこはもう少し精査していただいてもいいのかなというふうに思って、意見させていただこうかなと思います。
1番のほ場の大区画化についてですが、どのくらいを逆に言うと大区画化と呼ぶのかと。普通、我々でいうと、やっぱり北海道ぐらいの区画を持っていないと、それは大区画化ではないんじゃないですかというところもありますし、1畝、2畝みたいな本当に1桁の面積でやられている方は、それがほんの二、三枚増えれば大きいというふうに多分解釈されるでしょうと思いますので、そこら辺をもう少し、逆に言うと、これははっきりと数字を出していただいた方がいいのかなと思いますし、あと農道整備というのが、大分確かに整備されていて、農道が広域化だったりとかしていて、一般道のような形で今使われている農道等も今大分増えてきていますし、逆に使われていない農道も増えているのも事実かなというので、これは実際どの程度の整備というところで見られているのかなというふうに思ったのが一つあります。
あと、3番のほ場の乾田化のメタンについてですが、まだ審議がはっきりしていないような乾田化のシステムでのメタン減少なのかなというふうに思っています。いろんな何か科学的な根拠は提出されてはいますが、正直何か本当にそれでメタンが減っているのかなという、言っても水田から出て発生しているものは、全体からすればほんの数%のはずなので、これはわざわざ載せる必要があるのかなというふうにも思っておりました。
あと、再生可能エネルギーの施設についてですが、これは対象がどのぐらいあるのかなというふうに思ったので、そういった面も逆に、もし次の資料でここが改定されるようでしたら、対象施設なども上げていただけるといいのかなというふうに思いました。
何個もすみません、もう一つだけ最後にお願いします。4番の既存効果の算定方法の見直しのところなんですけれども、ほ場整備という言葉を一応使っていただいていて、見る人間にとっては、これは見やすいものの数字なのかなというふうに思いますが、ただ、今後どのくらいの面積がほ場整備で見込まれているのかみたいな数字が、一緒にグラフ化されていたりして載っていると、このぐらい新たにほ場整備をしますが、減っていくものも、逆に荒廃していくものもあるんですというところの対比になるのかなというふうに思いましたので、そういった面での数値は逆に載せていただきたいなというふうに思いました。
以上です。
西村部会長  ありがとうございます。
では、清水委員、お願いします。
清水臨時委員  清水です。よろしくお願いいたします。
この経済性評価手法については、研究者から見ると、とてもマニアックにいろいろ評価したくなるというところもありますし、現場ではこういう取組も経済性評価してほしいというところもあります。一方、山嵜さんがおっしゃったように、多分これは要らないだろうというか、細か過ぎるというところもあると思います。
その一方で、政策的にやっていくためには算定方法の合理化、簡素化も進めていかなければいけないということも重々承知しております。ただ、この数字を使って土地改良事業をやるだけの価値があるというか、このお金を掛けてもいいという、そういう理由の一つに使われるのであれば、先ほどの議論の中で牧委員がおっしゃったと思うんですけれども、消費者、都市住民も含めた国民全体に納得していただけるような数字として示していく必要があるかと思います。
今回の効果の算定について整理された資料の2ページ、これは全体の26ページになると思うんですけれども、土地改良事業の実施に関しての効果が1枚の図に整理されております。ここに示された様々な効果を、できるものならば経済的に金額として示せることで、国民に対しても説明が様々できるようになって、納得をしていただけるんじゃないかなというふうに思います。しかし、これらの効果の発揮、あるいは効果を国民が実感できるタイムスパンは、事業が対象とする40年という年月や社会的割引率4%の適用とは異なってくる場合もあると考えられます。あるいは不測の事態、不測時のときには非常に大きなインパクトを持つ数字、効果もあるかと思います。
今後この経済的評価を行っていくに当たって、タイムスパンの違い、あるいは不測時のインパクトの大きさみたいなものも考えていけたらと、私も研究者の一人として考えております。
以上、意見でした。
西村部会長  ありがとうございます。ほかに何かございますか。
藤原委員、お願いいたします。
藤原臨時委員  26ページの主な効果の全体像のところで、幾つかコメントなんですけれども、縦軸が生産者に帰着から一般国民に帰着まであって、その真ん中ぐらいに位置すると思うのですが、土地改良事業地域全体、あるいはその周辺地域を含めた住民に対しての直接的な効果として、農業水利施設によって運ばれてきた水が水田に張られることによって微気象調節機能の効果が考えられると思います。 特に夏場の最高気温を抑えるとか、少しの風があれば気化熱で気温が下がるとか、そういう効果をたとえば経済的な効果として電気代の節減として評価できないかなと考えています。
それから、もう一つは、大きな話で、一般国民に帰着して、さらに派生的な効果と位置付けられると思うのですが、土地改良事業をすることによって地域社会が維持されて、国土の均衡ある発展につながるということです。 土地改良事業によって営農が継続されるということは、そこに人が住み続けて、国土の末端まで管理され続けるということになるので、これは国土保全と安全保障の観点から、都市部も含めた国全体にとって不可欠な事業と考えられます。地方で人が働いて暮らし、国土を守り続けるための基礎工事というのが土地改良事業であると捉えて、そのような観点から評価できる手法があればいいと思います。
以上です。
西村部会長  ここで一旦事務局の方から何かあればコメントをお願いします。
野村土地改良企画課長  まず、清水委員と藤原委員の御指摘でございます。私も同じ問題意識を持っております。この2ページ目にまとめたとおりですが、なるべく我々としては土地改良事業の社会的な評価、経済的評価というものを最大限算定して示していきたいという気持ちがございます。
ただ一方で、効果という以上はエビデンスといいますか、しっかりとした因果関係というものを立証しないといけないということでございますので、最後に申し上げたように、御専門の先生方とその辺りはしっかりと議論しながら、こういうものをより広げていけるように我々も努力したいというふうに思っております。
それから、山嵜委員の御指摘にありました特に環境負荷低減効果の部分で、いろいろと指標が多過ぎるというお話もありました。土地改良事業は様々な事業工種がございますので、我々としてもなるべくそれに対応できるように、少しでも広く環境負荷低減効果を取っていきたいというものでございますし、これに使います個別の環境に関わる指標とか経済的な単位というものは、政府全体あるいは環境における学会でそれぞれ充実しているものがございますので、そういうものを取捨選択しながら、より適切に説明できるような効果にしていきたいというふうに思っております。
西村部会長  ありがとうございます。
ほか、委員から何か御発言があればお願いしたいと思います。
では、松下委員、お願いします。
松下臨時委員  松下です。
皆さんからも御指摘があったと思うんですけれども、PDFでいうと26枚目のこの図、これは一つ目の審議事項で論点1から7にもありましたけれども、誰が真の受益者であるかといったことを議論する上で、この図は非常に重要だと思っています。
なかなか算定が難しくて、できていないものもこの中には記されていると思うんですけれども、是非、時間がどれぐらい掛かるかというのは分からないんですけれども、こういったものをやっていく上に当たって、土地改良のこの項目が主要なものであるといったもの、その優先順位等々をしっかりと付けて、少しずつでもしっかりと進捗を進めていくというのが大事だと思いますので、是非ともこの未解明の部分を含めてちゃんと算定していけるように、効果算定を続けてもらえたらなというふうに思いましたということです。これはコメントです。
西村部会長  ありがとうございます。 ほかにはいかがですか。
では、 牧委員、お願いいたします。
牧臨時委員  1事業を進める立場としては、本当に土地改良事業は効果はいろいろあるんだろうなと思う中で、これだけ体系化されだんだんよくなっていくというのは、すごく有り難いことだと思っていて、できる限りうまく効果を見込みながら事業をやっていくべきだと思っております。
その中で水利施設機能保全効果の見直しということで、現場に即した形で見直すというのは、非常にいい方向性だと思います。1か所補修するのに全体を今まで対象にしなきゃいけなかったのは、非常に作業的に大変だったので、ただ、これが実効性がちゃんと伴うように、いろいろ代替手段として見られる項目を検討する必要もあるのかなというような感じがします。
それから、不測時の供給熱量維持効果というのが新たに加わるということで、このように評価の対象をやっぱり公共的価値に広げる方向性というのは、非常に適切であると思います。土地改良の場合は特にそうだと思います。食料安全保障とか防災、環境の基盤インフラとして農業水利施設をこれから位置付けるということで、今後こういう考え方が非常に重要になってくると思います。
西村部会長  ありがとうございます。
では、藤本委員、お願いいたします。
藤本臨時委員  私からは、現場で実際に事業計画を策定している側から申し上げさせていただきますと、様々な効果を検討していただくのは大変有り難いことでございます。特にこの水利施設保全効果の改修箇所のみというここの部分、これは本当に有り難いなというふうに思っているところでございまして、これまで総費用総便益の効果で、この部分改修でいきますと、非常に便益が小さく評価されていたということで、効果が出にくかったというような問題もございましたので、これは有り難いなということでございます。
我々の思いでございますが、実際にしっかりした一定の指標が示されて、使い勝手のいいものにしていただけると、現場としては非常に有り難いということでございますので、よろしくお願いします。
西村部会長  では、事務局の方で今3人の委員からのコメントについて何かあればお願いします。
野村土地改良企画課長  ありがとうございます。松下委員からお話のありましたことにつきましては、我々も重々よくしっかり受け止めまして、優先順位を含めて、これから効果をより広げていけるように努力していきたいというふうに思います。
それから、牧委員、藤本委員からお話のありました現場に即した効果算定の作業がきちんとできるようにということでしたが、これから我々は具体的な運用をもう少しマニュアル等を具体化していく、反映していくということを考えておりますし、また作業につきましても、まだ個人的な検討段階なんですけれども、例えばAIを活用して、より作業を合理化できたりだとか、そういう新しい技術も踏まえまして、現場に沿った対応ができるように努めていきたいと思っております。
以上です。
西村部会長  ほかの委員の方で何かあればお願いします。
では、山嵜委員、お願いします。
山嵜委員  これは意見でも質問でも特にないので、どちらかというと皆さんに御存じいただければと思うんですけれども、土地改良事業とはまた別に我々、実際、耕作地として作業をさせていただいておりますが、どうしてもほ場整備というか、ほ場自体の整備を例年やらざるを得ない状態の方が今大変多くなっております。
当社のほ場枚数でいいますと、恐らく約300枚程度のほ場を有しておりますが、そこに対して、例えば水系のバルブの修理でしたり、ほ場の排水側の整備でしたりというところは、逆に土地改良区さんにお願いしても、それは飽くまでも耕作者の整備条件となっております。それの修繕費だけでも恐らく年間100万から200万円ほど掛かっておりますので、飽くまでもグレーゾーンのもののお金も出ているということも知っていただければなと思います。
今後どんどん、それ以外に排水に関しても基本的にはやはり耕作者、地権者にそれが掛かるのであれば、また別なんですけれども、飽くまでも我々が耕作していく上で、それはどうしても必要なので修繕を掛けているというところが現実でありますので、そういったことが起こっているということだけでも知っていただければなというふうに思います。
以上です。
西村部会長  ありがとうございます。
ほかに何かございますか。
もしないようであれば、1点、私の方で。今回新しく出てきた供給熱量のところでほとんどコメントがなかったので、そこについて一つ、二つお伺いしたいんですけれども、スライドで言うと28辺りに供給熱量の算定方法というのがあるんですけれども、ここのところの数字というのは、作付転換なのか二毛作なのかという辺りが、実は曖昧なまま書かれているような気がするんですね。
例えば大豆なんていうのは、だから二毛作で米、大豆で回しているのか、それとも転換畑にしちゃって大豆のみでやっているのかというのでかなり違ってくると思うんですけれども、その辺のところはこれから整理するということであれば、全然それで構わないんですけれども、そこが疑問に見えたのと、あと、畑作で供給熱量を補っていくとなると、用水じゃなくて排水が日本の場合だと大事になってくるんじゃないかという気がするんですけれども、そこのところはどのようにお考えなのかなという辺りが、見ていて気になりました。
野村土地改良企画課長  ありがとうございます。先に後段の御質問についてですけれども、この資料の紙面上、用水の話しか書いておりませんが、ほかの事業種に関しましても同じ考え方で算定することとしております。
前段の御質問ですけれども、28ページの下の表の中には明確に書いていませんが、540万ヘクタールということで、可能な限り二毛作ができるところは二毛作も換算して入れるようにしております。
以上です。
西村部会長  作付転換というようなことが前の方に書いてあったと思うんですけれども、どちらかというと二毛作を奨励するというようなイメージなんですか。
野村土地改良企画課長  作付転換については、もし不測の事態が起こったときに、今考えられる熱量効率を最大化できる作付ということでございますので、日本全体の作付割合ということで換算していますけれども、可能な限り作付の面積を増やすという意味では、二毛作も含めてこの540万ヘクタールという数字を出しているというところでございます。
西村部会長  分かりました。細かいことですみません。
では、ほか、よろしいでしょうか。
もし御出席の委員から無いようでしたら、欠席の委員からの意見の有無について、もし欠席の方からの意見があればお願いしたいんですけれども。
野村土地改良企画課長  それでは、本日御欠席の日本消費者協会の河野委員から御意見を事前に伺っておりますので、御紹介をいたします。
新たな効果の設定は、改正基本法に位置付けられた食料安全保障の確保及び環境と調和の取れた食料システムの確立の基本理念に沿ったもので、経済性評価において非常に重要な視点である。
また、評価手法の見直しは、昨今の輸入飼料の高騰や行政現場の業務負担軽減等が考慮されており、消費者の視点からも合理的な手法と思われる。時代の関心事に寄り添った評価を示していくことが農業への理解促進につながると感じた。
こういった御意見を頂いております。
西村部会長  ありがとうございます。
では、議題の3についてはここまでにさせていただきたいと思います。議題の1、2、3については、委員の皆様からの御意見を踏まえて対応をお願いできればというふうに思います。
次、議題の4の技術小委員会からの報告についてですけれども、こちらは藤原委員長の方からですね。よろしくお願いします。
藤原臨時委員  技術小委員会委員長の藤原です。
技術小委員会の審議結果を報告いたします。資料4-1を御覧ください。35ページになります。
まず、検討の経緯ですが、令和7年度第3回農業農村振興整備部会において「環境との調和に配慮した事業実施のための調査計画・設計の技術指針」、それから「農業農村整備に関する技術開発計画」の策定に係る付託を受けまして、その後3回、技術小委員会において調査、審議を行いました。最終的に令和8年7月2日の技術小委員会で改定案を取りまとめ、今回御報告させていただくものとなっております。
審議の結果につきまして、まず、一つ目ですけれども、「環境との調和に配慮した事業実施のための調査計画・設計の技術指針」の改定について説明いたします。
改定の背景としましては、本指針は農業農村整備事業における環境との調和への配慮の一環として、生物に配慮した調査、計画、設計、施工、維持管理及びモニタリングを進めるための技術参考資料として定められて、平成27年の最終改定後、11年が経過しております。
前回改定以降に農林水産省生物多様性戦略の改定、環境配慮の原則化から20年間を総括し、有識者からの意見聴取を基に今後の生態系配慮の方向性を提案として取りまとめるとともに、蓄積された配慮の事例、生態系配慮に関する新たな手引等が策定され、これらを指針に反映する必要がございました。
改定のポイントとしましては、一番下に書いております5点になりますけれども、外来生物の定着防止に関する施工時の流出防止策・防除方法等、生態系ネットワークの保全に関する工法、生態系配慮の指導・助言体制の強化、環境DNA技術の活用、ため池廃止時における環境配慮手法、生態系配慮に関する研究事例等の技術情報について記載しております。
なお、改定案につきましては、資料4-2のとおりにまとめております。
続きまして、二つ目、次のページですけれども、「農業農村整備に関する技術開発計画」の策定について御説明いたします。
策定の背景としましては、本計画は土地改良長期計画の政策目標の達成に向けて、実用性に富み、社会に貢献し得る技術開発を推進する観点から、生産基盤の整備等を通じた農村の振興に必要な技術開発の推進方向と具体的方策を取りまとめるものであります。
前回の策定時以降、農業構造転換集中対策期間に対応した農業生産基盤の強化、施設の老朽化等による突発事故の発生に対応した保全管理、増大する自然災害リスクに対応するための農業・農村の強靱化など、農政の転換や社会情勢の変化が進む中、土地改良長期計画を踏まえた技術開発を進めていく必要がございました。
これらを踏まえた策定のポイントとして黄色のところにまとめております。1点目は土地改良長期計画の政策目標の達成に向けた技術開発及び普及の加速化を図るに当たり、農林水産省が先導して、産学官連携による技術開発を推進するための四つの重点分野として、一つ目がスマート農業等の推進のための基盤整備の技術開発、二つ目が老朽化等による突発事故防止対策の技術開発、三つ目が気候変動等に対応した農業用ため池等の防災・減災対策の技術開発、四つ目が地域資源の活用・環境負荷低減の技術開発でございます。これらを定め、大学、研究機関、民間企業等の取組を促し、新技術の開発80件以上を目指すこととしております。
2点目は技術開発の推進に関する具体的な取組方法としまして、一つ目がAI等のデジタル技術のフル活用による魅力ある技術分野の構築、二つ目が新技術の迅速な導入・普及に向けた取組の推進、三つ目が技術開発を促進するための仕組みづくり、四つ目が幅広い分野・世代の技術者及び研究者の確保と育成を明記するとともに、技術開発及び普及状況のフォローアップを行う委員会の設置を位置付けております。
なお、改定案につきましては、資料4-3のとおり取りまとめてございます。
以上、技術小委員会からの報告とさせていただきます。
西村部会長  では、今の技術小委員会の審議結果について質問、御意見などをお願いできればと思いますが、いかがでしょう。
ございませんか。
特にコメントがないようでしたら、これで進めていただければと思います。
それで、一応議題の4まで来ましたので、最初、議題の1番のところで時間が足りないということで、もしかしたら強引に切ってしまったところがあるかもしれないんですけれども、今の議題の1、2、3について、発言しようと思ったけれども、時間切れで切れてしまったという方がいらっしゃいましたら、もう一度御発言をお願いしたいと思いますが、いかがでしょう。遡って議題の1番、2番、3番について何かあれば。
では、加藤委員。
加藤臨時委員  ありがとうございます。1番と、それから最後の技術開発計画と両方に関わる話ではあるんですが、大学側の方で様々な技術開発、あるいは特に環境、僕らの分野ですと水環境の保全との連動性、水田農業における生産と併せた環境保全型農業ですとか持続型農業の保全性、そういったものが研究内容としていろいろなところで進められている段階であります。
日本の農業技術を海外に、移転という言い方はないんですけれども、海外でも使えるというようなところが幾つかありますので、そういった意味では、国際的な価値も日本の農業技術では高いのではないかというふうに考えています。
ただ、若干やっぱり大学というところは非常に予算が限られている。農業水利のこの政策においては、もし今後とも展開するのであれば、プロトタイプの研究から少しミドルサイズの研究展開といったところを今後考えていただかないと、研究から実装の間にかなり大きな壁があると。大学で行った基礎研究がそのまま農水の現場の方で使えるというようなことはまずないというふうに、僕らは認識しています。そこの橋渡しの部分は、今後とも是非農水の方を含めて、大学側も知恵を絞りますけれども、御検討いただきたいというところがございます。
そこが一番最初の農業水利のやはり今後の展開の中で、新しい技術開発がやはり必要だという認識が多分かなり出ていると思うんですけれども、その中で大学等が果たすべき役割というものも、今後とも御検討いただきたいと、継続して御検討いただきたいという、コメントでございます。ありがとうございます。
西村部会長  では、木下委員、お願いします。
木下臨時委員  私が先ほど議題1で発言させていただいた件で、追加して頂きたい視点についてお話しします。私がお話ししたのは、論点6、7に関わって公的関与の在り方ということで、ひょっとしたら今後の議論が公的関与を強めていこうと、ほかの委員の議論を伺うと、強めていこうというような流れになりそうな気がしています。
一方で、そうなってくると、例えば国内的には財政当局、広く言えば国民的な理解を得るということですけれども、端的に話をすれば、財政当局の理解を得られるかどうかということが一つの壁というか、乗り越えなければいけないことかなと思います。
それと同時に、国際的な枠組みで、例えば公的関与を費用面で強めるということになれば、農業保護政策を強めていくということになるのかと思います。そうなると国際貿易ルールの枠組みの中で許容される公的な関与はどこまでかというところのラインも見極めつつ、議論というか、実効性のある政策を組み立てる必要があるということで、なかなか綱渡り的な議論になるのかなというふうに感じています。
以上でございます。
西村部会長  ありがとうございました。
では、清水委員。
清水臨時委員  すみません、私も1のときに発言しそびれたんですけれども、今、私は農学部ではないところ、環境共生学部というところで教えています。学生たちは全く農業について知らないし、関心も正直ないです。食べ物には関心がありますが、土地改良事業といっても、はあ?という感じの子たちばかりです。しかも都会っ子ばかりです。
その子たちに、でも、あなたたちに関係ないことじゃないんだよというふうに、ふだんの生活の中でこの土地改良事業が、あるいは農業が、農村がどう関わっているかという、逆向きと言ったら変なんですけれども、農学ありきでお話しするのではなく、生活の中で農学、あるいは農業、農村がどう関わっているかという話し方をすると、すごく納得してくれますし、自分事として捉えてくれます。
そのとき学生たちを刺激するのは、お得感と危機感です。これは私が仕事で地域づくり、地域おこしを扱ってきた中でも同じですそれが自分事になるときのキーワードになります。
農林水産省及びこの部会も同じなんですけれども、農業及び農家さんだけを相手にしていてはいけないんだと思います。先ほど牧委員もおっしゃっていましたけれども、本日の主な論点の前に課題を整理していただいた中で、農業者の減少、高齢化、非農家、土地持ち非農家が増加していることが指摘されています。相手にする農家さんが減っていることだけを見て対処するんじゃないんです。これからは違う人たちを相手にしていくということを、私たちは考えなきゃいけないのかなと。土地改良区あるいは土地改良事業を進めていく中でのステークホルダーが多様になってきているということを前提に、柔軟に物を言わなくてはいけないのかなというふうに思っています。
本日の資料の中に多面的機能という言葉もたくさん使われているんですが、多面的機能という言葉というか、概念というか、今まで計算されてきた多面的機能はもう古くなってきていると思います。むしろこの部会から、この知見の中から、新しい多面的機能、また同じ言葉を使っちゃいけないんでしょうけれども、を提案していくぐらいの気概があったらいいなと思います。私はこの部会でいつもとても重要な議論に参加させていただいているので、感謝して頑張っていきたいなと思います。
以上です。
西村部会長  ありがとうございます。
議題の1なので、巻き戻すようで恐縮ですが、三阪室長、何かあれば。
三阪計画調整室長  いろいろ今、木下委員、清水委員に頂きましたけれども、御意見、ほかにも加藤委員からも頂きました。技術的な開発というところにいきますと、技術開発計画の中で技術の開発及び普及の加速化というところがありますので、そういった技術をいかに、現場の実装というところも含めながら検討、また開発していきたいと思っております。
また、木下委員、清水委員から頂きました意見、こちらについては、先ほどから委員の皆様が多く指摘されていますそういった広報、伝え方といったところと、そういった新しい概念というふうに清水委員から今頂きましたけれども、そういったところもまた考えながら検討を進めていきたいと思っております。
西村部会長  ありがとうございました。
では、よろしいでしょうか。
大丈夫なようであれば、ここで議事を事務局の方にお返ししたいと思います。御協力いただいた委員の皆様、ありがとうございました。
三阪計画調整室長  西村部会長を始め委員の皆様、長時間にわたり御議論いただき、ありがとうございました。もしこのほか御意見等がございましたら、事務局に言っていただければと思います。
次回の開催についてですが、秋頃11月頃に現地調査を予定しております。追って連絡調整をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
以上をもちまして農業農村振興整備部会を閉会させていただきます。
皆様、誠にありがとうございました。
15時24分  閉会

お問合せ先

農村振興局整備部設計課計画調整室

代表:03-3502-8111(内線5514)
ダイヤルイン:03-6744-2201

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。

Get Adobe Reader