鈴木農林水産大臣記者会見概要
| 日時 | 令和8年7月28日(火曜日)10時27分~10時38分 於:本省会見室 |
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| 主な質疑事項 |
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冒頭発言
大臣
本日、私から2点、御報告がございます。
1点目は、食糧部会の開催についてであります。本日10時から、「米穀の需給及び価格の安定に関する基本指針」の策定に向け、食糧部会を開催をしております。
基本指針においては、備蓄運営に関する事項が含まれます。政府備蓄米は、適正水準が100万トン程度とされている中で、現状は32万トンとなっており、食料安全保障の観点から、適正水準への回復を進めていく必要があります。
このため、本日の食糧部会において、需給見通しに加えて、政府備蓄米の買戻しの検討について、委員の皆様に御議論いただくということ、そして、買戻しの具体的な数量や時期などをどうすべきかという検討を進める上で、市場における流通状況・在庫等の需給動向、令和8年産米の作柄の状況などを勘案し、市場における価格動向への影響がないように留意することを私の方から事務方に指示をしております。
2点目です。太平洋クロマグロの適切な漁獲枠の設定に向けて、メキシコに建設的な姿勢で協議に参加いただくために、ハイレベルでの働きかけを検討してきたところであります。
これにつきまして、今月30日木曜日に、山下副大臣をメキシコに派遣をします。農業・農村開発大臣と、本件について協議することを予定をしております。詳細は、この後、プレスリリースいたします。
本日は私から以上です。
質疑応答
記者
1点目は、今、お話があった備蓄米の買戻しについてですけれども、現時点では、時期や数量の判断は先送りしている状態ですけれども、具体的な判断の基準、特に需給状況の中でどうなった場合に、時期・数量をどう設定されるかなど、何か目途はあるのか教えてください。
大臣
あらかじめ私の方からこういった議論をして欲しいというふうに申し上げることはありませんが、委員の皆様には、買戻しにつきまして、忌憚のない御意見をいただくことを期待をしております。
一般論として申し上げますと、例えば、買戻しのタイミング、そして数量、対象となる年産などについて、御意見があれば、しっかりと伺いたいと思います。
そして、先ほども申し上げましたけれども、7月の下旬から8月の上旬にかけて、主産地においては、稲の出穂期を迎えております。その出穂期の出穂の状況が、8月15日頃には、全国的に見えてきて、その作柄というのが8月末にはおよそ分かってくるかと思いますので、そうした状況をよく踏まえて、どの程度買戻しをするか、そういったことを判断させていただきたいというふうに思っております。
記者
2点目ですが、これも食糧部会に関連するところですが、6月末の民間在庫は過去最大で、一層主食用米の価格下落が懸念される一方で、非主食用米の不足しているという状況は、大臣は以前からおっしゃっている中で、状況は変わっていないと思われますが、それぞれ主食用、非主食用の需給状況をどのように見られているか、改めてお願いします。
大臣
本年6月末時点の令和8年産の作付意向を踏まえて、令和9年6月末の民間在庫量については、263万トンから281万トンと見通しております。現時点では、本年6月末の民間在庫量243万トンと比べ、更に増加すると見通しておりますが、8年産米の作柄の状況や、今後の需要動向にも左右されることから、まずは、米の需給状況について、引き続き、緊張感を持って注視をしてまいりたいというふうに考えております。
その上で、主食用米については、本日公表いたしました令和8年産の6月末時点の水田における作付意向調査結果において、作付面積が136万ヘクタールとなりました。これにより、平均的な単収の場合、令和8年産米の主食用の生産量が、需要量の見通しの上位値である711万トンを上回る732万トンに相当しているということになります。
他方で、飼料用米や米粉用米などの非主食用米については、生産現場からの聴取調査において、需要に比べて生産意向が下回る状況というふうに認識をしております
農林水産省といたしましては、8月20日までは、営農計画書などの変更を可能としております。そうしたことから、改めて本調査結果などのきめ細かな情報提供に努め、多様な米の需要に応じた生産を推進してまいりたいというふうに考えております。
記者
もう1点ですが、民俗研究家の結城登美雄さんが、今月20日に亡くなりましたが、大臣は長く親交が深かったと伺っていますが、御所感があればお願いします。
大臣
結城登美雄さんの御逝去の報に接して、心から哀悼の意を表したいというふうに思います。
結城さんは、東北を中心に農山漁村を丹念に歩き、一人一人の暮らしや地域に受け継がれてきた知恵や文化、営みに深く寄り添いながら、地元学という考え方を通じて、多くの地域に希望や誇りを与えてこられたというふうに考えております。
私自身が農林水産省の職員だった時代に、テレビ番組の企画で対談をさせていただきました。それ以降も、様々に御指導いただいてきております。その際に、私自身、学ばせていただいたことは、先人たちの様々な歴史や思いが受け継がれて、今の一つ一つの集落が何百年も続いてきているということを教えていただきまして、その学びは、経済的合理性だけでは割り切れない、日本という国そのものの成り立ちとか、色んなことも含めまして、私が政治の道を志す理由の一つとなりました。
また、結城氏がプロデューサーを務めておられました「鳴子の米プロジェクト」、これの20周年行事に、昨年末に参加をさせていただきました。その際には結城さんもお見えでしたけれども、その時の会話が、最後のやりとりとなりました。私も久しぶりに結城さんにお会いを、昨年させていただいて、農林水産省の、特にこれから日本の農政を担っていこうという志のある若い職員の皆さんに、結城さんのお話を是非聞いていただきたいということを、結城さんに農林水産省に来て職員向けに講演いただけないだろうかということも持ちかけをさせていただきましたが、現実としてはそれが叶わず、大変残念に思っています。
私自身も今の立場で、現場の一人一人の皆さんの声を大切にしながら、また、その気持ちを、そしてそれぞれの地域のバックグラウンドや歴史、こういったことにも思いをいたしながら、地域に根差した農林水産業と農山漁村の振興に全力を尽くしてまいりたいというふうに考えております。
記者
クロマグロに関してお伺いさせてください。
先ほどの発表で、今月末に、山下副大臣をメキシコに派遣されるという話を伺いました。どういった方と、どんな内容を協議するのか教えてください。
大臣
クロマグロにつきましては、山下副大臣をメキシコに派遣をします。メキシコの農業・農村開発大臣と、本件について協議をさせていただきます。
先日の国際会議の場で、結果として、メキシコがああいった対応になりましたから、それについて、今後、どのような対応が可能なのか、率直に山下副大臣の方から、先方に意見交換と同時に働きかけをさせていただくことになろうかと思います。
記者
食肉関連についてですけれども、先週、発表されましたように、7月の食品価格動向でも、豚肉がまた最高値を更新するような価格高騰が続いておりますけれども、この要因をどう捉えているかというのを、まず1点目お伺いしたく思います。
2点目ですけれども、価格高騰があって、ただ、彼らがどこまで転嫁できているのかははっきりと分からずなんですけれども、エネルギーであるとか、中東情勢を受けて、ほかに資材も高騰していて、どこまで上昇に転嫁できているのかは分かりませんので、そういった農家に対して支援を検討しているかどうか、2点、お伺いできればと思います。
大臣
7月22日水曜日に公表した食品価格動向調査によれば、輸入牛肉(ロース)と国産・輸入を含む豚肉(ロース)の平均小売価格が、いずれも平成15年8月の調査開始以降、過去最高となりました。また、国産牛肉や、鶏肉の小売価格についても、現状、高い水準で推移をしております。
業界関係者からの聞き取りによれば、輸入品については、為替の影響や世界的な需給の引き締まりにより、輸入価格の上昇が見られるということ、また、国産品につきましては、輸入品の価格上昇に伴い、引き合いが強まっていることなどにより、卸売価格が上昇しているということ、こうしたことが、食肉の小売価格の上昇に影響しているというふうに考えております。
また、生産コストの上昇に対しましては、生産コストが販売価格を上回った場合に、その差額の9割を補てんする、養豚の経営安定対策などのセーフティネット対策により、経営を下支えしてまいります。また、現状、すごい暑さの対策、しなければいけません。暑熱対策といたしましては、送風装置や断熱材などの暑熱資材を含め、畜舎の整備や機械の導入を畜産クラスター事業などにより支援をしていきます。
引き続き、畜産経営をめぐる動向をしっかり注視し、下支えすべきところは政策でやらせていただきたいというふうに考えております。
記者
食糧部会の話ですけれども、令和7、8年の需要量が、683万トンとなり、見通しよりも少なかったことがわかりました。
インバウンドを考慮する算出方法に変更したり、期中にも見直しをしたり、精緻化に努めてこられたとは思いますが、それでも民間輸入の増加などもあって、需要を見通すことは難しい状況にあったと思います。
こうして、需要見通しがなかなか当たらない中でも、需要に応じた生産が求められる生産者から、農水省への信頼が揺るがないのか、今回の結果を踏まえた受け止めをお聞かせください。
大臣
令和8年3月の米の基本指針においては、令和7年7月から令和8年6月までの主食用米の需要量を、1人当たり消費量、そしてインバウンド需要の動向、精米歩留まりなど、当時のデータを基に、691万トンから704万トンと見通したところであります。
他方で、同じ時期の主食用米の需要量の実績を見ますと、直近のデータを基に683万トンであったため、今回の基本指針では、3月の需要量の見通しと比べ、8から21万トン下回る乖離が生じているところであります。
このような乖離が生じた要因としては、米価が過去に比べて高い水準にある中で、枠外輸入量が増加をしているということ、そしてまた、価格の低下を期待する実需者などにおいては、国産米の購入量が鈍化する傾向にあったためではないかというふうに考えております。
農林水産省としては、需要量の見通しについて、現在、人口減少や直近1人当たりの精米ベースの消費量の実績、そしてインバウンド需要の動向をできる限り正確に把握した上で、精米歩留まりも考慮する方法としておりますが、今後は、改正食糧法に基づく新たな届出制、そして定期報告による流通実態の把握強化なども踏まえ、更なる精度向上に向けて、取り組んでまいります。
また、生産現場の皆さん、国が出す需要の見通しだけではなくて、各地域の集荷をしていらっしゃる皆さんの販売の動向がどうなのかといったような情報も含めて、地域では共有されているというふうに考えますから、そうしたことを総合的に踏まえて、今後の作付け、考えていただけると大変ありがたいというふうに思います。
報道官
よろしいでしょうか。それでは大臣会見を終了いたします。
以上




