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農林水産省

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簗農林水産大臣就任記者会見概要

日時 令和8年9月18日(金曜日)15時28分~16時34分 於: 本省7階講堂
主な質疑事項
  • (大臣から)農林水産大臣就任にあたって
  • 農林水産大臣就任の抱負と総理大臣からの指示について
  • 日本成長戦略におけるフードテック分野の目標に向けた意気込みについて
  • 森林資源の循環利用を図る意義について
  • 今後の水産政策と大臣が水産関係で携わってきた仕事について
  • 米政策に対する考え方について
  • 備蓄米買戻しの時期・数量について
  • 水田政策の見直しについて
  • 米国産一般流通生鮮ばれいしょの輸入検疫協議について
  • 今後の畜産酪農経営の課題と対策について
  • 諫早湾干拓事業について
  • 農地の基盤整備と中山間地など条件不利地域への支援について
  • LGBT理解増進法について
  • 政治資金収支報告書への不記載の問題について
  • 農地の担い手確保に向けた取組について
  • 食料品の消費税減税に伴う中小農家等への支援について
  • 資材高騰に対するセーフティネット対策について
  • 内閣改造時の役職アンケートについて
  • 地域計画の見直しについて
  • 2030年の農林水産物・食品の輸出目標について
  • 旧姓使用法制化及び選択的夫婦別姓の導入について

冒頭発言

大臣

   この度、農林水産大臣を拝命しました簗和生です。
   農林水産省の最も重要な使命は、国民に食料を安定的に供給することだと考えております。一方で、農林水産業を取り巻く環境は、国際情勢の不安定化や自然災害、気候変動等の影響、人口減少や高齢者の引退による農業者の急減など、大きく変化をしています。
   このような中でも、食料安全保障を強化していくため、国内外の需要拡大を進めるとともに、拡大した需要に対応できるよう、生産基盤を維持し、生産性や付加価値の向上を進めることにより、供給力を強化します。加えて、温暖化等の環境変化に対応できる植物工場や陸上養殖等への投資を促進をします。
   我が国の主食である米については、令和9年度からの水田政策の見直しの骨格を取りまとめたことから、現場の御意見を丁寧に、引き続き、把握をしつつ、今後、支援単価の水準など詳細な制度設計を具体化をしてまいります。また、政府備蓄米の買戻しについては、食料安全保障の観点から、適正備蓄水準への回復を進めていく必要があります。このため、令和7年産米21万トンの買戻しを着実に実行してまいります。
   さらに、令和11年度までの農業構造転換集中対策期間において、農地の大区画化や中山間地域におけるきめ細かな整備、共同利用施設の再編集約・合理化、スマート農業の導入加速化、輸出産地の育成を集中的かつ計画的に推進し、農業の生産性や付加価値を高めることで、収益力向上を後押しします。
   森林・林業分野については、本年6月5日に閣議決定された新たな森林・林業基本計画の下、森林資源の循環利用を促進します。「森の国・木の街」を目指し、林業経営体の育成や森林の集積・集約化を進めるとともに、CLT等を活用した国産材の利用拡大を推進します。
   水産分野については、海洋環境の激変に適応するため、水産資源の調査・評価の強化や、協業化等の推進、新たな操業形態への転換、未来の漁業を担う経営体・人の確保など今後の水産政策の基本となる新たな基本計画の検討を進め、水産業強靱化に向けた大胆な変革を進めます。加えて、漁村の活性化に向けて、地域資源等を活用する「海業」の全国展開を推進します。また、太平洋クロマグロの国際交渉については、関係国への働きかけ等を行い、今後の関係会合における適切な漁獲枠の設定に向け尽力をしてまいります。
   我が国の農林水産業・食品産業は、国民に食料を安定的に供給する役割を果たしながら、地域の経済も支えています。それらが次の世代に確実に継承され、若者が夢と希望を持って取り組めるよう、約2万人の農林水産省職員、一同一丸となって、現場の声にしっかりと耳を傾けながら全力を尽くしてまいりたいと考えております。
   冒頭にあたっての御挨拶といたします。よろしくお願いいたします。


質疑応答

記者

   1点お願いいたします。大臣の今後の抱負と、あと高市総理からどのような指示を受けたのかを教えていただければと思います。


大臣

   私は、今回、大臣を拝命するに当たりまして、一つ大きなテーマを掲げていきたいと思っています。それは、食料安全保障の確保、これを進めるに当たっては、消費者の理解をしっかりと醸成していかなければいけないということであります。
   今、米をめぐって、様々な議論、様々な政策がなされたところでありますけれども、特に適正な米価をめぐって、これから価格をいかに確保していくかということも大きなテーマになっています。その中で、生産者が再生産ができる、再投資ができる、その適正な価格水準を確保すること、そしてまた、それとともに消費者にとってもそれが納得感のある、受入れられる価格であること、この両者をしっかりと作っていくことが、これからの農政の課題であるというふうに思っております。
   これは米だけではなくて、全ての農林水産物であります。これを成し遂げることで、しっかりと未来を見据えて、若い方々も、農林水産業に従事をしたい、そういう思いで参入をしていただけると思いますし、そして消費者にとっても、安定的に、食料やそうしたものが、安定的に自らが消費をできる、そういう環境をつくることにもつながります。これこそが、食と農を守る農林水産政策、この使命でありまして、私はその先頭に立って、消費者理解の醸成という、これまで農林水産省がどうしても手薄であったと、私はそのように思っておりますので、その部分の強化を進めてまいりたいと思います。
   その文脈の中で、私は、大臣に就任する前に、これは議員立法としてでありますけれども、食育基本法の改正を20年ぶりに行うに至りました。ここにおいて、しっかりと消費者の理解を醸成していくこと、特に学校現場において、現場体験も含めた農林水産業の理解の促進をしっかりと教育の中で行うとともに、学校教育課程を卒業した後の大人の食育というテーマを掲げましたけれども、これを生涯にわたって自らの消費行動によって、自国の農林水産業を守っていくんだと、そういう意識を醸成する、そういう国民性をしっかりと作るべく、食育というものにも、農林水産政策の中でしっかり強化をしていきたいと、そのように考えておるところでございます。
   そしてまた、高市総理からの御指示ということでありますけれども、8項目について御指示をいただきました。
   1つ目は、食料・農業・農村基本法に基づき、食料安全保障の確保等を推進するほか、完全閉鎖型植物工場や陸上養殖施設等を展開し、また、米などの安定供給を推進すること。そして2つ目が、資材等の価格高騰対策に取り組むとともに、農業構造転換集中対策期間に集中投資を実施をすること。3つ目が、2030年に5兆円の輸出目標を実現すること。4つ目が、関係大臣と協力して、人口急減地域への支援を強化すること。5つ目は、農林水産物や加工食品の輸入停止への対応に万全を期すること。6つ目は、「ノングルテン米粉」の生産設備を拡充し、海外市場を開拓すること。7つ目が、関係大臣と協力して、肥料の国産化促進など自律性向上に取り組むこと。そして、最後の8つ目が、日本の製品・サービス・インフラの同志国への輸出増加のための取組を行うことであります。総理指示を踏まえて、全力で職務を遂行してまいりたいというふうに考えております。


記者

   冒頭のお話の中にもありましたけれども、日本成長戦略で農水省が中心になるフードテック分野ですけれども、おっしゃったように、4つの領域で高い目標を掲げていらっしゃいます。先日、新しい組織として、フードテック戦略推進グループも発足したばかりですけれども、これから目標に向けた最初の1年ということで、改めまして、大臣の意気込みをお聞かせください。


大臣

   本年7月に閣議決定されました日本成長戦略では、フードテックは戦略分野に位置付けられておりまして、例えば、植物工場については、2040年に世界市場で3割のシェアを取ると、こういうことを目標にしております。こうした目標に向けて、フードテックの取組を戦略的に遂行するために、今、御指摘をいただきましたけれども、今月11日に、省内に「フードテック戦略推進グループ」というものを立ち上げたところでございます。
   今般の大臣の就任に当たりまして、高市総理から、先ほど申しましたように、完全閉鎖型植物工場や陸上養殖施設等の展開を推進することという御指示をいただいたところでございます。また、フードテックは、気候変動等による食料生産の不安定性をカバーして、将来に向けた危機管理投資、成長投資としても重要であるというふうに考えております。
   今後、フードテックへの民間投資が促進をされて、これらの目標が達成できるように、各種施策を強力に推進をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。


記者

   林業についてお聞きいたします。カーボンニュートラル社会に向けて、日本の森林をしっかり手入れし、そこからでてくる木材を活用していくということに対して、広く関心が高まっていると思っております。こういった点について、大臣のお考えをお聞かせ願えればと思います。


大臣

   我が国は、国土の約7割を森林が占めるという森林大国でありまして、森林資源の循環利用をしっかりと進めていくこと、これは、日本列島全体を豊かにすることにもつながるというふうに考えております。
   本年6月に策定した森林・林業基本計画においても、幅広い新規需要の創出、例えば、輸入材の比率が高い横架材等の国産材への転換、また非住宅部門や内装材における国産材の利用拡大、それから木育等を通じた消費者等の理解の醸成、これは食育にも通じるようなことだと思いますけれども、こうした幅広い新規需要の創出と、それから供給面、国産材の供給力の強化を通じて、「森の国・木の街の実現」を図ることというふうにしています。供給力の強化については、森林の集積・集約化、路網の整備、それから再造林、またスマート林業技術の導入と、こういったことを進めているところでございます。
   また、近年増大している山地災害、また大規模な林野火災等に対応するため、森林整備・治山対策の強化、里山林の整備等によって、国民生活の安全・安心を支える森林づくりを進めてまいりたいというふうに思っております。
   概算要求でも、前年度の当初と、それから補正予算を上回るペースで要求をしておりますし、しっかりと、森林・林業を支えるべく、林野庁の政策も充実・強化をして、我が国の林業をしっかりと支えて、国民生活を豊かにしてまいりたいと、そのように考えているところでございます。


記者

   水産関係で1つ質問させてください。
   先ほど冒頭、水産基本計画の策定という話、ありましたが、漁港漁場整備長期計画を含めて、これから改訂作業、半年間が非常に大きな山場を迎えると、大げさに言えば水産業界、非常に未来を決める半年間ということになってくるのですけれども、海洋環境が非常に変化する中で、水産政策としてどのように対応していく必要があるのかということを、大臣のお考えをお聞かせいただきたいのと、併せて、これまで水産関係のお仕事を何かされてきたのかとか、ちょっとやわらかい話ですけれども、好きな魚料理とかあるのかなというのがあれば、蛇足でお伺いできればと思うのですけれども。


大臣

   水産政策では、科学的根拠に基づくTAC、漁獲可能量、これを基本とした資源管理に基づいて、効率的で生産性の高い漁業の実現と、水産業の成長産業化を図るほか、近年の海洋環境の激変を受けた不漁への対応や、海業の全国展開の加速化による豊かで魅力ある浜づくりを進めているところでございます。
   また、魚を作り育てる養殖業の成長産業化や、水産物の付加価値を高める上で必要不可欠な水産加工業の振興も進めているところでございます。
   こうした中、我が国の水産政策の基本的な方針を定めた「水産基本計画」が策定から4年が経過をしておりますので、令和9年に5年ごとの変更時期を迎えるという状況にあります。水産をめぐる情勢の変化を踏まえつつ、令和9年春の新たな計画の策定を目指して、しっかりと検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
   併せて、令和9年春の新たな漁港漁場整備長期計画の策定に向けまして、海洋環境の変化に対応した漁港漁場整備や、国土強靱化等の課題を踏まえた検討を進めてまいりたいというに考えております。
   引き続き、現場の声を丁寧に伺いつつ、海洋環境の激変にも対応できる強い水産業を実現してまいりたいというふうに考えております。
   今、もう1つの御質問をいただいたところでありますけれども、御承知のように、私、栃木県が地元でございまして、海はないんです。ただ、大変、水産物、私、大好きでありまして、よくお寿司屋さんにも行かせていただいております、回転寿司ですけれども。
   それで、非常に漁業、大変、重要な時期に来ていると思います。気候変動等は、全ての農林水産関係に大きく影響を及ぼしておりますけれども、今、御指摘もありましたけれども、海洋環境、これについては、まさに漁場が、これまでのところでは、しっかりと、漁業ができないという状況も、今、生まれてきておりまして、大変、現場でも御苦労されているということであります。これをしっかりと支えていくということ、これも今の水産政策で重要であるというふうに思いますし、またこの水産業、非常に広がりのある雇用創出、こういったものにも寄与しておりますし、また沿岸部ですとか離島においては、まさに基幹産業にもなっております。こうした意味で、我が国にとって、極めて重要な産業でありますので、これもしっかりと予算の確保も含めて、水産政策を進めてまいりたいと思います。現場にも、しっかりと視察に行って、様々な現場の声をしっかりと聞いて、水産政策の在り方をしっかりと見極めて、適切な対応を取ってまいりたいというふうに考えております。


記者

   米関係で2点うかがわせてください。
   1点目、冒頭で大臣、生産者が再生産・再投資可能なことに加えて、消費者が納得できることが大事だということを言及されたかと思います。
   現在、米価格について、4月から運用を始めた食料システム法によるコスト指標ですと、精米5キロで2,800円あまり、利潤を含めると3,000円を超える価格になるかと思います。この水準というのは、消費者が理解できる価格、納得できる価格だと認識されていますでしょうか。もしくは、大臣として、この程度の価格であれば消費者が納得できる価格と考えられている水準があればお聞かせください。


大臣

   農林水産政策として、御承知のように、価格に対して直接にコミットしないということ、これは、前大臣も申しておりましたとおり、私もその考えを引き継いでおります。
   ただ、政策としては、しっかりと需給の安定化を図ると、これによって価格の安定も図ると、こういうようなつながりの中で、しっかりとした適正な価格を作ってまいりたいと、そういう政策であるということを御理解いただきたいと思います。
   その上でですけれども、どれぐらいが適正な価格かということ、これはある種、農林水産省として、何かここをターゲットにしているというような、そんなことを皆さんに伝わってしまうようなことも懸念がありますので、これについては、直接の言及は控えたい、これは御理解をいただきたいと思います。
   ただ、消費者にとって、今、諸物価が高騰している中で、非常に生活が苦しいと、そういう状況がありますので、消費者の皆さんにとって、やはり主食である米が安定的に消費ができる、購入ができる、こういうことをつくっていくということは、農林水産省だけではなくて、政府全体にとっても重要な取組だというふうに思っておりますので、高市総理が進めるこの物価高対策、この中でしっかりやっていきたいと思います。
   ただ、もう1つ言わせていただくと、価格については、先ほど、私、言いましたけれども、資材が上がっているということについては、生産者にとっても非常に大きな問題なんですね。この負担を、生産者だけに強いるというわけにはいきません。当然、消費者に対しても、国民に対しての物価高対策というものを、政権の一番の重要テーマとして取り組んでおりますけれども、決して、そこで消費者にとって価格的に購入しやすいもの、その背後にあるのが生産者に対してのしわ寄せであったり、負担を強いるということであれば、政策として正していかなければいけないと思っています。
   ですから、食料システム法というものを作って、どの段階、生産から、流通から、小売から、そして消費者から、それぞれの段階において、皆さんが納得して、そして、特に生産段階で、再生産ができる、再投資ができる、こういう価格を形成していく、この目的で食料システム法を、今、作ったところでありますので、この目標に向けて、しっかりと様々な政策を打って、消費者も生産者も皆さんも安定して、先を見て、生活ができる、こういうことをつくっていくこと、これがこれから農林水産省にとって、大変、重要なテーマであるというふうに考えております。


記者

   米関連でもう1点うかがわせてください。
   昨日、鈴木前農相が退任会見で、農政、特に米農政について、政権によって発するメッセージが異なっていると受け止められたという言及がありました。
   特に米の増産ということに対して、基本計画で明記されているかと思いますが、慎重姿勢だったり、積極姿勢だったり、生産者の方が受け止めるメッセージが変わっていたかと思います。
   新大臣として、米政策、特に米の増産について、どのような考え方で取り組まれるか、どのような方針で取り組まれるか教えてください。


大臣

   鈴木大臣がお話しされたということで、直接には、私はやはり、前大臣個人の御見解ということもあろうと思いますので、直接的な言及は控えたいと思いますが、前大臣、大変、苦労されたというふうに思います。米の需給の安定化に向けて、これは引き続きのテーマでありますけれども、大変、政策を大きく転換するということもありましたし、非常に苦労された、そういう思いから発せられた言葉なのかなというふうに推察をしているところでございます。
   政策の一貫性というもの、これ、大変重要です。生産者が長期を見越して、安定的に様々な設備を整備をしたり、投資をしたり、こういうことにも関わってくるものでありますので、一貫性を持ってやっていくということ、これが大事であります。
   その上で、増産というお話が、今、ありましたけれども、これは、米全体、主食用米だけではない、こういうものも含めた増産、輸出も含めてですね、こういうことで増産という言葉があったものと承知をしておりますので、主食用米については、しっかりと、それぞれのニーズのあるお米全てでありますけれども、しっかりと需要に応じて生産をしていくということであります。ですから、それは、今、消費が減っているということであれば、それに合わせて、生産側も生産をしっかりとそこに合わせていくということ、これが需要に応じた生産であるというふうに思いますので、需要に応じた生産をやるということについては、一貫して皆さんに伝えていることだというふうに私は考えております。


記者

   3点伺わせてください。先ほどの質問の話の中でも、消費者、そして生産者も納得できる価格というふうにお話がありましたが、これ、具体的にどのように達成していくのか、先ほど、コスト指標の話もありましたけれども、どのように達成していくべきとお考えなのかということと、あと、どちらも納得するというのが、ある意味、判断基準というのは少し難しいところもあるのかなと思うのですけれども、そこら辺はどのように見ていくのか。まず1点目教えてください。


大臣

   高市総理からも、昨日の総理大臣としての会見をされた時に、米の価格というのはマーケットの中で決まっていくのが大原則である、そしてまた、生産者の再生産が可能で、かつ消費者の皆様にも理解が得られるよう、価格水準に落ち着いていくということが重要だというふうに考えているということを総理大臣からお話がありました。これについて、私も全く同じ考えであります。
   適正価格をどのように実現していくかということでありますけれども、先ほど申したように、食料システム法、これはそれぞれの段階の主体が協議をできるということになっています。ですから、その中で、もし自分たちが再生産・再投資ができない水準にあるということであれば、協議を申し入れるということができます。そして、国も、その協議がしっかりなされたかとか、客観的に判断をして、適切な対応を取ることができるようになっています。食料システム法というものを、しっかりと根付かせて、そして、それぞれの段階の皆さんが、自分たちの判断として、これならやっていけると、そして相手側にもしっかりと配慮をして、全ての主体が、長期的に、自分たちの生産等の行為を継続できる、こういうことをしっかりと実現していくというのが、この法の趣旨でありまして、こういう形で、生産者も消費者も納得できる価格というものを実現していきたいというふうに思っております。


記者

   続いて、先ほどの備蓄米の買戻しについてです。今後、備蓄米の水準の回復まで、まだ足りていない状況ですけれども、2回目以降の買戻し、具体的な、どのタイミングで判断していきたいであったりとか、あと、どれくらいの量を買い戻したいであったりとか、そのあたりの考え方、教えていただけますでしょうか。


大臣

   今、御指摘のように、昨年、59万トンを主食用米に放出したことを踏まえて、やはり将来の米の不作や需要急増による供給不足に備えるため、今後、備蓄水準の回復というものを早期に図るということ、これは食料安全保障上の国の責務だというふうに考えております。
   今回、21万トン、これを買戻しをするということが決定をしまして、今日、「見積合せ」をしておるところでありますけれども、これをまず、着実にしっかりと実行すると、そして適正な水準、備蓄全体で約100万トンということで、我々、定めておりますけれども、ここに向けて、これは今の需給状況をしっかりと見極めながら、時期を逸することなく、やはりこれは買戻しができる適切なタイミングの時に、迅速にこれは進めなければいけないと思っていますから、その時期を失うことなく、適切に対応して早期に、可能な限り早期に備蓄水準を回復すると、ここに努めてまいりたいというふうに考えています。


記者

   最後に、水田政策の見直しについて伺いたいと思います。交付金の単価についてなのですけれども、これはどうあるべきとお考えなのかということと、そして次の、今、見直しが進んでいると思うのですけれども、具体的な単価の決め方、どういうふうにお考えなのかというところを教えてください。


大臣

   これは予算に大きく関わるものでありまして、御承知のように、今回の概算要求では、事項要求ということで出しているところであります。
   特に、新たな見直しに伴って、生産現場、これはキャラバン等を自民党の中でもやりましたけれども、非常に、この単価、これをやはり生産者が意欲を持って営農継続したいと思える水準に確保して欲しいという声、これを一番切実な声としていただいたところでありまして、こういう御意見をまず踏まえるということ、そしてこれから、しっかり予算の確保、これも増額確保ということでやっていかなければいけないと思っておりますので、その中で、この単価をしっかりと付けていくと、現行水準以上を確保するということ、これはもう方々で、様々な方がお話をしておりますけれども、農水省としても、しっかりとそれを確保するべく、対応してまいりたいというふうに考えております。
   特に、もう1つ言いますと、令和9年産米、この需給を、しっかりと安定したものにしていく上でも、この単価というもの、大変、重要になるというふうに思っています。ですから、こういうこともしっかりと勘案しながら、単価を定めていくと、これに向けて全力でこれから取り組んでいくと、そのように考えております。


記者

   単価についてなんですけれども、現行水準以上というお話でしたけれども、非主食用米の用途とかによって単価というのはそれぞれ違うと思うのですけれども、いずれもそれ以上を上回るように設定していきたいというお考えということなのでしょうか。


大臣

   それぞれの単価について、現場の声をよく聞いて、皆さんにとっては、当然ながら、現行より下がるということであれば、同じように生産が継続できないという事態に陥ってしまいますから、それを防ぐということで、そしてさらに、その生産振興を進めるべき、自給率を高める、そういった品目もありますので、そこについては、しっかりと生産性の向上を条件としながらも、しっかりとした単価をつけていくと、これはやるべきことだというふうに思っています。


記者

   2点質問があります。1点目が、米国産の生鮮ばれいしょの輸入検疫協議に関することです。本日、説明会の方で、第2ステージの最終段階に当たる対策が必要となり得る病害虫の公表をされるというふうに伺いました。また、今月に入って、農水省の対米関係で貿易協議の担当者の方が行ったときに、改めてばれいしょの手続きを早期にやるようにという要請もあったというふうにも伺っております。
   この問題について、産地側の方からも懸念する声が多々ありますけれども、大臣として、この問題についてどのように臨まれるか、改めて教えてください。


大臣

   米国産の一般流通用の生鮮ばれいしょについては、2020年の輸入解禁要請があって以降、WTO・SPS協定に基づいて、日米両国の検疫当局間で、科学的観点での協議を実施しています。
   ばれいしょは、全国的にも生産されておりまして、農業経営や地域産業だけではなくて、食料安全保障の観点からも重要な農作物であるというふうに認識をしてございます。万が一、国内未発生の病害虫が侵入することとなれば、国内生産に重大な障害が生じる可能性もあります。農林水産省としては、我が国の農業に悪影響を与えるおそれがある病害虫の侵入を許さないとの強い決意の下で、毅然とした態度で協議に慎重に対応していくと、これは変わらず方針としてしっかりと堅持をしてまいりたいというふうに思っております。
   今、もう1つ御指摘のありました、今日、報道があったということですが、9月上旬に農林水産省の事務方が米国を訪問して、関係機関と意見交換を行ったということは事実であるというふうに報告を受けております。相手方もあることですので、個別のやり取りについては差し控えたいというふうに思いますけれども、先ほど申したように、科学的根拠に基づいて輸入検疫協議を実施しているものでありまして、病害虫の侵入を許さないという強い決意の下で、繰り返しになりますけれども、毅然とした姿勢で協議に慎重に対応していくと、このことでございます。


記者

   あともう1つ、畜産酪農関係で伺います。これまで自民党内の方では畜産酪農対策委員長を務められたかと思うのですけれども、畜産酪農業界として、大臣として課題視していることですとか、必要な政策があれば教えてください。


大臣

   大きく2点あります。
   まず1つは、しっかりと海外の情勢に左右されない畜産酪農経営を実現していくという意味では、国産飼料に立脚した畜産酪農経営、これを実現していくということだと思います。その意味で、しっかりと農地をフル活用して飼料生産を図っていくと。ここにおいては、先ほどのお話も関連します。しっかりとした支援単価をつけていくこと、そしてまた、生産性向上のために、ICT化、こういったものも飼料生産において進めることが重要であるというふうに考えます。
   それからもう1つが、需要拡大であります。現下の需給環境、大変に緩和しております。こうした中で、安心して生産者の皆さんが生乳を絞れると、こういう環境を作るためには、何においても、需要拡大の取組、これを関係者一丸となってやらなければいけないと思っております。私が畜酪委員長を党内で勤めていた時に、需要拡大をテーマに議論を進めまして、Jミルクを始めとした関係の8団体が、新たなプロジェクトを立ち上げてくださいました。これに基づいて、今、各種取組を進めていただいておりますので、年内に、党の畜酪委員会においては、検証して、そしてまた御議論をいただくということになっておりますので、そことしっかりと連携をする形で、国として、民間の需要拡大の取組にどのような支援をしていけるか、これをしっかり検討してまいりたいと考えております。


記者

   総理から、米粉の推進の指示があったというふうに、今、お伺いしましたが、米粉のほう、特に需要を拡大していくという課題の面と、原料を安定的に供給する、まさに需要に応じた生産をどう達成するかというところと、それに関しては国内のお米の需給環境、安定している必要があるかなというふうに考えますが、米粉の推進という観点で考えた時に消費拡大面、供給安定面というところの課題、どういったスケジュール面でクリアしていこうというふうにお考えでしょうか。


大臣

   米粉については、これ、非常に潜在的にも可能性のある、特にノングルテン、小麦のアレルギーに悩まれている方に対して、ノングルテンで様々な製品を作っていくということ、これは非常に有益なのかなというふうに思っております。その意味で、様々な政策を農水省としても取り組んできたところでありまして、御指摘のように、総理からも、ノングルテン米粉、これをしっかりと需要開拓をやるようにということで御指示をいただいたところでありますので、これに基づいて対応していきたいと思っています。当然、工場をしっかりと整備をすること、そして、特に輸出においては、開拓していくということが重要でありますので、様々な製品開発も含めて、この米粉については、しっかり力を入れて対応してまいりたいというふうに考えております。


記者

   先ほどと重複するのですけれども、1問質問させていただきます。
   米の適正価格と、農家の離農についての質問をお願いいたします。令和の米騒動を受けて、2025年に米不足から価格が高騰しました。その一方で、今年は米余りで新米などの米価格が下落基調です。生産者に聞きますと、今年が赤字で離農者が増えるという不安の声が上がっています。帝国データバンクが、今月のレポートで、今年は過去最多の倒産件数の可能性が示されています。一方で、先ほど大臣もおっしゃられましたが、消費者は求めやすい価格になることを望んでいます。先ほど、大臣、需給の安定化で価格の安定を図るということをおっしゃられましたが、持続可能な米農家と、消費者にとっての米の適正価格について、先ほど言及がありましたが、もう少しお伺いしたいのと、また米価格が下落基調の影響による農家の離農の可能性についての大臣のお考えについてお伺いできますでしょうか。


大臣

   非常に、この問題は、米価の今のこの水準が、概算金の前年からの低下ということという絶対的な水準で見る米価以上に、ちょうど昨年の概算金含めて、非常に米価が上がったということ、ここから見ると、まさに割合で言うと、概算金が半減しているような県もあるという状況にありまして、こうした乱高下は、生産者にとっては先を見通した経営を営む上で、大変に好ましくないものであります。
   ですから、価格の安定というものをしっかりとやっていく上で、食料システム法を農水省として提出をして、国会で通していただいたわけでありますけれども、これについては、やはり、全ての関係主体が、それぞれに、継続的に、生産なり生活を営める、こうしたことが主眼に置かれておりまして、これについて皆さんが納得できる価格を形成していくということでありますので、この法律をしっかりと回していく中で、適正な価格を作っていくと、これがまず1つであります。そして併せて、適切な需要に応じた生産というもの、これは、関係者一丸となって、また令和9年、しっかりと取り組んでいただく必要がありますので、必要な施策については、現場の意見をしっかりと聞きながら、適切な対応をしてまいりたいというふうに考えております。


記者

   離農の可能性についてはどのように。


大臣

   これはですね、やはり現場を歩いていますと、非常にこの価格の大きな乱高下は、経営を継続していく上で、大変、厳しいという声をいただいておるところでございます。何よりも、食料安全保障においては、生産者が、安定的に、継続的に生産できる環境をつくるということ、そして若い人たちがこれならやっていけると、こういう環境をつくるということが大事でありますので、離農、これについては、しっかりと注視をして、これを防ぐべく、適切な対応を講じていく、これはもう1番重要な政策であるというふうに考えます。


記者

   九州北部の有明海の再生についてお尋ねいたします。二枚貝などの不漁を背景に、長崎県の国営諫早湾干拓事業の開門調査をめぐって法廷闘争が繰り広げられてきたという経緯があり、現在も再生は道半ばとなっています。
   近年の農水大臣は開門によらない有明海再生を目指す方針を示されてきましたが、今後どのように再生に取り組んでいくか、開門調査への考え方も含め、大臣のお考えをお聞かせください。


大臣

   諫早湾の干拓事業をめぐっては、これまでの大臣談話に沿って、開門によらない有明海の再生を目指す考えであります。
   具体的には、令和7年度に創設した有明海再生加速化対策により、各県の漁業団体の取り組みを後押しをしていきたいと考えています。予算状況としては、令和7年度予算、令和8年度予算ともに10億円を計上しているところです。
   それから、現地の訪問等については、相手もあることでありますので、現場の皆様のご都合も考慮しながら、今後、必要に応じて検討してまいりたいと考えておりますが、基本的にはこれまでの大臣の取り組み、これとしっかりと足並みをそろえて対応していく考えであります。


記者

   米政策に関連して、農地の大区画化に繋がるいわゆる基盤整備、圃場整備に関して、大臣の考え方や今後の方向性についてお伺いしたいと思います。一方で、いわゆる中山間地域においては、そうした大区画化が難しい条件不利地が多いもので、そうした中山間地域の対応についてもあわせてお伺いしたいと思います。


大臣

   農地の大区画化については、農業構造転換集中対策で、大きく予算を増やして、国として強力に推進していかなければいけないと考えております。米を始め、生産コストの低減を図るというこの努力は、現場でもやっていただきたいものでありますし、これをしっかりと後押ししていくことは重要であります。
   また、農業者の減少、これについて当然歯止めをかける政策を打っていきますけれども、より少ない担い手に、より広い農地を担っていただくということになりますので、これをしっかりと支援していく、大区画化を支援していくことが重要であると考えております。
   それから、中山間についてでありますけれども、これについては、令和9年度の水田政策の見直しに合わせる形で、中山間地域等直接支払についても見直しを行います。
   今、現場の実態を調査して、支払いの対象地域を拡大するためには、どのような現場のニーズがあるか、拡大をする上で、どのようなニーズがあるのか、それから、様々な要件についても考えなければいけないということもありますし、しっかりと、現場が中山間地域等直接支払を活用していただけること、これに向けて、必要な地方への財政措置等も含めて、適切な対応、今、その議論をちょうどしっかりと行っているところでありまして、水田政策の見直しとともに、しっかりと提示して、現場の皆さんが納得できる、そんな姿をお示しできればと考えております。


記者

   大臣の過去の発言について伺います。
   2021年の党のLGBT理解増進法を議論する会合で、性的少数者について、生物学的に自然に備わっている種の保存に抗ってやっている感じだと発言したということですが、改めまして、まず、事実関係をお聞かせください。


大臣

   これは、私が文部科学省で副大臣をやっているときにも、国会の答弁で申し上げておりますけれども、これは党において、非公開の形式で行われた会議であります。これについては、私の発言のみではなく、そこに参加したすべての関係者の発言した内容等にも関わる話になりますので、非公開というルールで定められている以上、私が公の場でその内容について申し上げることは控えております。


記者

   現状は性的少数者に対してはそのようなお考えをお持ちなのでしょうか。


大臣

   これは農林水産省の大臣として、今、私は答弁しており、これは特に文部科学省ですとかそういうところの所管に関係するものでありますので、こういったことを発言することは控えたいと思います。


記者

   大臣、今朝の事務引き継ぎで、鈴木前大臣の現場を重視する農政、これをしっかり引き継いでいくとおっしゃっておりました。そうした農政を進めていく上でも、そうした理解といいますか、お考えというのは全く関係ないものなんでしょうか。


大臣

   質問の趣旨がちょっと私にはわかりません。


記者

   ではLGBT理解増進法の意義についてはどのようにお考えですか。


大臣

   所管外でありますので、お答えは差し控えたいと思います。


記者

   では最後なんですけども、政治資金収支報告書への不記載の問題が起きて、関与が認定されました議員初の入閣となりました。受けとめをお聞かせください。


大臣

   受けとめですか。これは総理から任命を受けました。この我が国の農林水産業の発展、食料安全保障の強化、こういったことをはじめとして、政策を強力に推進するようにということで、私は職責をいただいて、今、この場に立っております。しっかりとこのいただいた職責を全うして、そして我が国の農林水産業の発展に繋げていくと。このことが、私の今回の職務に当たっての考え方であります。


記者

   不記載の問題についてはもう解決されてると、そのようなお考えですか。


大臣

   私は農林水産省の政策を推進する責任者として、今、この立場に立っておりますので、それをしっかりと全うしていくと、その所存であります。


記者

   先ほど冒頭のお話の中で、今、いろいろ米の話ですとか、いろんな問題のお話がありましたけれども、消費者への理解醸成が手薄だったというふうなことをおっしゃっておりました。どういうところが手薄だというふうに感じてこられたかということと、改めまして、大臣として、どういうふうにそれを強化していくのかということについてお聞かせください。


大臣

   これは様々な観点から議論をしてまいりました。特に農林水産省、これ、主管省庁として食育を担ってまいりましたけれども、関係する省庁が多数あります。特に学校現場の食育が重要だということを申しましたけれども、文部科学省等と連携をしっかりと図っていくことについては、より強力な連携ができるということで、我々、議論をした結果、考えております。
   例えば、学校現場で使う教材の作成にあたりまして、農林水産省の知見をしっかりと生かしたものを作って、この食育の中で、生産現場をより理解していただくような、そういうような教育を実行していくと。こういう意味でも、この両省の連携というものが重要であると。こういったことを1つの例にして、体制をしっかりと作っていく、政策を推進する側の体制を作っていくこと、これは、我が省内においても、人員を充実させたりとか、こういうことも関連してくることでありますけれども、そういう意味で、これから、大きなテーマとして私は掲げて、最終的に食料の安全保障を実現していく上では、消費者の理解が欠かせないと。これは食料・農業・農村基本法の新たな改正をした時にも、しっかりと消費者の役割ということが明記されたものでありますから、これをしっかりと具体化して様々な政策を打っていくと、そういうふうに考えております。


記者

   食料システム法を根付かせたいというお話がありましたが、現状、米ではコスト指標を下回る概算金の地域もたくさんありますが、政府として食料システム法の考え方を根付かせるためにどう対処していかれたいか、現時点で何かお考えがあればお願いします。


大臣

   食料システム法については、あえて申し上げると、適正な価格形成にあたっては、何といっても、どの作物も同じですけれども、需給がしっかりと安定をするということが前提になります。ですから、当然、食料システム法という枠内で、先ほど申したように、様々な主体が、それぞれに納得できる状況を作る上での、例えば交渉協議を申し入れる、これについて、しっかり国として、それが適切になされるかどうか、国としてしっかり関与していくということ、こういうことと加えて、需給環境をつくる中で、様々な従前の農林水産省としての政策、こういうものを打っていくと、こういうことを併せて行っていく必要があるというふうに思っております。いずれにしましても、食料システム法、これがスタートしました。そして、しっかりと生産者の皆さんにとってこれが機能しているということが、実感として伝わるような、そういうような状況を作っていくということが、早期に私は必要だというふうに思っておりますので、今の施行状況を踏まえて、国としての適切な対応を行ってまいりたいと思っております。


記者

   もう1点お願いします。大臣は、昨日、需給が緩和する主食用米について、来年度に向けて需要に応じた生産が徹底されるような対策を打つことが重要という考え方を示されましたが、具体的にどういった対策をお考えでしょうか。


大臣

   これは現場において、やはり、しっかりと需要に応じた生産を徹底していただく、本当にもう今おっしゃったことをそのまま言ってるんですけれども、これしかないんです。その上で、より精緻な需給見通しを、生産現場に示していくということ、こういうことは改善として省内で出してきたところであります。そして先ほど申したように、主食用米以外の生産、こういったものを振興するという必要も、自給率を向上しなければいけない作物との関係もありますので、こういったところに、しっかりと新たな水田政策の見直しの中で支援単価をしっかりとつけていくこと、こういうことを通じて、生産現場、そして関係者一丸となって、需要に応じた生産の必要性というものを、より危機感を持ってこれを認識をして、政策としても強力に推進をしていきたいというふうに思っております。


記者

   農地政策についてお伺いするのですけれども、基幹的農業従事者が100万人を割り込み、地域の農地を引き受ける人手不足も深刻化しています。今後、農業者の確保にはどのように取り組むお考えでしょうか。また、担い手以外の兼業農家や多様な担い手にはどのような役割を期待されているかも教えてください。


大臣

   農業者の減少傾向、これは非常に著しいものがあります。高齢化ということも影響しておりますけれども、何といっても、適正価格、再生産可能な価格というものが形成をされなければ、当然、営農を継続することはできないと、ここにも関連しております。ですから、これは即効性を期待できるものではないのですけれども、様々な政策を、総合的に、適切な方向にしっかりと持っていくということが重要であると考えております。より直接的には、就農については、支援する、就農支援する給付金、こういったものも、適切なこうしたものを講じていく必要もあるというふうに思っておりますし、また多様な担い手というお話もありましたけれども、現場の実情において、こうした方にしっかりと農地の維持、役割を担っていただいているというケースもありますので、これについて、しっかり現場を踏まえて、適切な支援を講じていくということも併せて重要だと考えております。


記者

   中山間地域では、特に農家の減少が深刻で、中山間地域での営農継続や集落機能の維持、そして担い手の確保にどのように取り組まれるお考えか、お聞かせいただきたいのと、あともう一つ、中山間地域等直接支払交付金についても、現場や与党内からは単価の増額を求める声が根強くあります。大臣はどのように単価について考えたいか、お願いします。


大臣

   中山間については、先ほど、御質問いただいたところでありますけれども、我が国の総農家戸数ですとか耕地面積、農業産出額の約4割を占めていますので、食料供給と多面的機能の発揮において重要な役割を担っております。それぞれの中山間地域農業の実情に合わせて、地域の特性を生かした取り組みを後押しすると、こういう方針でこれまで政策を進めてきているところであります。今回の直接支払い等の見直しにおいても、これが現場の皆さんにとって、やはり、これならやっていけるというふうに思える、こうした活用ができる様々な仕組みであったり、或いは単価、こういうものを確保していくということが重要であると思っておりますので、現場をしっかりと、今、省内、調査をしていますので、自民党内でも議論をしました。しっかりと、現場を見て、対応するようにということになっておりますので、どういう形の制度を設計すれば、より利用が進んで、中山間地域を守っていけるか、ここにしっかりと注力をして、適切な対応をしてまいりたいと思っております。


記者

   最後に1問、消費税について伺います。飲食料品の消費税減税で、免税・簡易課税事業者の農業者は、仕入税額負担が減税前よりも重くなり、収入が減る恐れがあります。政府は、農家ごとの売上高に一定の割合を掛けて給付する方針ですが、給付の水準や申請の仕組みについてどのように検討されるお考えなのかと、いつ頃に示されるお考えか、お聞かせください。


大臣

   現状においては、先般、閣議決定された大綱、ここの文言にお示しをしているとおりであります。改めて申し上げますと、特に本則課税に移行することが困難な簡易課税事業者、それから免税事業者である農林漁業者については、個別の売上高を踏まえた金額を給付する仕組みを導入するというふうに考えていたところでありまして、そのように考えております。
   食料品の消費税率の引き下げに伴う対策の具体的内容については、今後の予算編成過程において検討していくということになっておりますので、引き続き、現場にとって負担の増に繋がらない、手続きの意味でも簡易、簡素であるということも重要でありますので、こういったこと、それから事務等に担っていただく、そういった主体に対しては、そうした支援も必要であるということも、鈴木前大臣もお話をされたというふうに認識をしておりますけれども、こうしたことも踏まえて、現場の実情に合わせて、きめの細かいこうした対応が取れるように、しっかりと検討を進めてまいりたいと思っております。


記者

   2点お伺いさせてください。
   1点目、足元の米の状況なのですけれども、今現在、生産地だったり民間の業者においては、去年、取れた米が多く残っていて、新米よりも古米の方が高くなるといった現象も起きております。この価格の下落傾向が続いていることについて、生産の現場からはかなり懸念の声も上がっているかと思うのですけれども、この状況の受け止めと、どのように対策を取られていかれたいかについて伺わせてください。


大臣

   まず、現下の需給、これは過去最大幅の緩和局面にあると、これは令和9年の6月の在庫の見通しというものも出していますけど、こういう状況にも、今、なっております。極めて危機感を持って対応していかなければいけないというふうに思っておりまして、価格下落、これは生産者にとっては営農を継続する上ではどうしても受け入れられない大変厳しい状況に、今、なりつつありますので、しっかりと現場を注視しながら、適切にこの需給を安定させる、この対応を行っていきたいと思います。
   これ、もう、令和9年産の話になりますので、先ほど申しているように、新たな水田政策での対象となる作物への支援単価をしっかりと確保するということと併せて、現場で危機意識を持って、需給の安定化に向けて一体となって需要に応じた生産を展開していただくと、これをしっかりとやっていくべく適切な対応してまいりたいと思います。


記者

   もう1点、先ほど、朝日新聞さんの質問でもありました政治資金収支報告書の不記載の件なのですけれども、この不記載のあった議員を閣僚に登用することについては、野党の議員からも厳しい声がありますし、国民からも疑問視するような声も上がるかと思います。こういった声について、今後、どのように大臣から説明をされていかれたいか、よろしくお願いします。


大臣

   官房長官もコメントを出されていましたけれども、過去2回、選挙を経て、こういう立場をいただいております。しっかりと与えられた職責を全うすると、今回、高市総理から農林水産政策を前に進めよということで、この職責をいただきましたので、しっかりとそれにお答えをして、我が国の農林水産業の発展、これに尽くしていくということ、これ、私の、今、いただいている使命であると、その認識をして職務に邁進してまいる、その所存でございます。


記者

   2点あります。1つは高市総理も上げていたという資材の高騰ですけれども、円安とか世界情勢の悪化によって、どうしようもなくこういうものが上がっている、資材も肥料もそうですけれども、これに対して、どのような対処方法を考えていますか。


大臣

   それぞれ、資材といっても肥料から飼料から様々なものがあります。燃料もあります。それぞれにセーフティネット対策、こういったものがあるものについては、これを安定的に運用して影響を緩和していくということ、これがまず第一になります。また、様々な状況、これは中東情勢等の影響によって、先行き、見通しが見えないと、そういう状況がありますので、様々な価格の動向等も勘案しつつ、適切に対応していくということになろうかというふうに思いますけれども、いずれにしましても、この資材高、これは先ほど私が言ったように、生産者にとって大きな影響を与えているものでありまして、物価高に消費者が苦しんでいるという状況もあれば、生産者にとっても、資材高に苦しんでいるという状況もありますので、生産者のみが負担を強いられるということがないように、適正な価格転嫁という話もありますし、農林水産省として営農を継続できる、そうした支援を、適切に現場を注視しながら行っていきたいと考えております。


記者

   次の質問は、政策ではなくて恐縮なのですけども、今回、組閣でいろんな登用があったと思うのですけれども、アンケートというのが行われたというふうに聞いておりますが、簗さんはどのようにアンケートで書かれたのかというのを教えていただけると嬉しいです。


大臣

   これ、アンケートですね、対外的に公表するものではありませんので、これをつぶさに私はこの場で申し上げるという思いはありませんけれども、もちろん、これまで、皆様ご承知のように、党内で、この農林水産関係については、一番力を入れて私はやってきたというふうに思っております、自分の中でですね。様々な役職もいただいて、様々な議論もリードしてきたという部分もあります。ですから、今回、この職責をいただいたこと、これは本当にありがたいことだと思って、しっかりと職責を全うしてまいりたいと、その思いであります。


記者

   先ほどの質問とも重複するかもしれないのですけれども、地域農業の将来の姿を描く地域計画というのが、令和7年3月までに全国で作られましたが、その結果、10年後に耕作者が不在となってしまう農地が全国で3割ほど出てしまうなど、課題が浮き彫りになっております。
   今後、農地の集積・集約など対策、必要になってくると思うのですけれども、一方で計画策定から1年半経過して、なかなか計画の継続的な見直しですとか、計画の実現に向けた取り組みというのが、なかなか進んでいないという現状もあると聞いております。現場からはマンパワー不足などの声も上がっていますけれども、その辺りの体制整備をどう進めるかも含めて、お考えをお聞かせください。


大臣

   担い手への農地の集約を進めるためには、地域の話し合いを継続していただくということが、まず最も重要だというふうに思っております。これによって、地域計画の完成度を高めていくと、これが今、現場において、大変、重要な課題になっていると思っています。地域計画の見直しにあたっては、市町村等の関係機関において、農地の出し手と受け手の意向把握など、現場活動を強化するとともに、市町村において重点的に見直しを進めていく地域を選定していただいて、国や都道府県が、そのような地域の現場に入って伴走支援を行うことで、地域の関係者と一体となって取組を進めていくことというふうにしているところでございます。
   農林水産省としては、こうした市町村等における現場活動の推進体制の強化を支援するとともに、地域の関係者と一体となって、地域計画の継続的な見直しを推進してまいりたいというふうに考えております。


記者

   先ほど高市総理からの指示で、2030年5兆円輸出目標とありましたけれども、輸出で稼ぐというのは、高市政権になってから言われてることですけど、具体的に今大臣が考える輸出拡大のためにこれをやっていくみたいな考えがありましたらお伺いしたいのですが。


大臣

   今、人口減少によって、国内の需要の減少が見込まれていますので、農林水産業食品産業の発展のためには、成長する世界の食市場を取り込んでいくことが必要であると、これは基本的な認識であります。直近2025年の農林水産物食品の輸出額は1兆7005億円と13年連続で増加をしており、2026年1月から7月までの輸出額についても、1兆423億円と過去最高となっています。2030年5兆円目標の達成のためには、この数字を見ると明らかですが、抜本的なペースアップが不可欠であるというふうに考えています。このため、日系の商流のみならず、現地系のスーパー・レストランなど、未開拓のマーケットを開拓すること、それから東南アジアやイスラム圏等、ブルーオーシャン市場への売り込み強化等による輸出先国の多角化を図る、それから海外の規制や、求められるロットや価格、旺盛な海外需要に対応した、輸出産地や輸出事業者の育成を進めること、そして輸入規制の撤廃緩和に向けた協議の加速化、こういったことを着実に推進をして、世界の食市場を切り開いていきたいと、こういうふうに考えております。


記者

   農水大臣の会見の場ということは承知しているんですけれども、高市内閣の閣僚の一員としてお伺いします。秋の臨時国会前に旧姓使用を法制化する法案の検討が進められています。一方で、旧姓法制化の前には、選択的夫婦別姓の導入の議論が長くされてきました。選択的夫婦別姓導入に関しての大臣の賛否、その理由を教えてください。また旧姓法制化についての考えもあわせて教えてください。


大臣

   これは所管外でありますので、農林水産大臣としての見解は、ここでは一切お答えすることはありません。


記者

   大臣個人のお考えで結構ですので、お願いします。


大臣

   個人としての考えを申し上げる場ではありません。


報道官

  よろしいでしょうか。それでは大臣会見を終了いたします。

以上