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農林水産省

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鈴木農林水産大臣記者会見概要

日時 令和8年6月16日(火曜日)8時38分~8時52分 於:衆議院分館第17委員室前
主な質疑事項
  • (大臣から)「令和7年度食育白書」の閣議決定について
  • (大臣から)輸出関係閣僚会議の開催について
  • (大臣から)鶏卵の安定的な生産・流通対策パッケージについて
  • 輸出関係閣僚会議について
  • 食料品の消費減税による農林漁業者への影響について
  • 農作業事故への対策について
  • 鶏卵の安定的な生産・流通対策パッケージのねらいについて
  • 中東情勢による食品容器及び農業資材への影響について

冒頭発言

大臣

   本日、私から3点、御報告がございます。
    1点目は、食育白書についてです。本日の閣議におきまして、「令和7年度食育白書」が閣議決定されました。
   今回の白書では、食育基本法の制定から約20年が経過をしたことを踏まえまして、特集として、食育基本法のあゆみを取り上げております。このほか、家庭や学校、地域での様々な食育に関する取組について、昨今の食育施策推進をめぐる状況に加え、国民の意識調査の結果や、様々な取組主体による38の事例と11のコラムで紹介をしています。
   食育白書を通じ、多くの国民の皆様に、食や農への理解と関心を深めていただき、日頃の食生活や消費行動などの参考としていただきたいと考えております。詳細は、この後、プレスリリースいたします。
    2点目は、本日、閣議前に開催をしました農林水産物・食品の輸出関係閣僚会議についてです。
   今回の会議では、輸出拡大のペースアップを図るための施策の方向性について議論をし、現地系商流に食い込むための海外支援体制の強化、そして輸出産地の育成による供給力の強化、輸出の伸びが著しい新市場などへの売込みなど、輸出先の多角化について説明をさせていただきました。また、直近の成果といたしまして、農林水産省と厚生労働省が連携をして米国と協議をし、米国向けの牛肉輸出認定施設において、これまで認められてこなかった、寝かせ放血、寝かせて血を抜くということ、と畜場で、これが解禁をされました。これによって、その方式でありますと、ハラール対応も可能となりますことから、そういったことについて報告をさせていただきました。
   最後に、木原官房長官から、本日議論した方向性を新しい成長戦略などに盛り込むとともに、来年度予算概算要求に反映するよう指示がありました。官房長官からの御指示を踏まえて、引き続き、農林水産省が先頭に立ち、関係省庁との協力を得ながら、農林水産物・食品の輸出促進の取組を更に進めてまいります。詳細は、この後、事務方によりブリーフィングを実施をいたします。
    3点目は、鶏卵の安定的な生産・流通対策パッケージについてです。
   先週の、衆議院の農林水産委員会でも答弁をさせていただきましたが、鶏卵については、近年、高病原性鳥インフルエンザが毎年発生するなどによりまして、価格が高水準で推移をしております。これを踏まえて、たとえ鳥インフルエンザが頻発をしたとしても、鶏卵の安定供給を確保することが重要であるため、総合的な対策をパッケージとして取りまとめました。
   内容といたしましては、まず従来から行っていただいている飼養衛生管理の徹底により、より一層の徹底の推進を前提に、お手元に配布をしておりますとおり、まずは大規模農場などにおける分割管理の集中的な推進、そして2点目として、スマート畜産技術による飼養衛生管理・疾病予防対策の高度化、そして3点目として、外食・加工用向けの液卵流通の推進、これを柱としております。
   このうち、特にスマート畜産技術につきましては、AIなどの更なる活用を進めることにより、衛生対策の強化のみならず、畜産農家の負担感の軽減や、生産性の向上が期待をされるというふうに考えております。このため、官民連携をいたしまして、スマート畜産のイノベーションを進め、開発技術の普及を図るため、新たに検討会を立ち上げることとしております。検討会には、私も参加をさせていただきます。詳細は、後ほど、プレスリリースさせていただきます。私からは以上です。

質疑応答

記者

    2点伺わせて下さい。1点目、冒頭発言でいただいた関係閣僚会議の関連で伺います。農産品、食品の輸出は、目標とまだ大きな差があるかと思いますが、今回の閣僚会議を含め、農水省として輸出の施策をどう強化していくか改めて伺わせてください。

大臣

   
   本年1月に、輸出の関係閣僚会議、開催をされておりまして、木原長官から、5兆円目標に向けてペースアップをしっかり図るようにという指示がありました。また、高市総理からも、関係閣僚に対して、海外に出張する際には、農林水産物・食品の輸出促進に貢献するよう御指示がこれまでもあったところであります。まず、こうした今の取組状況について関係閣僚間で共有するとともに、今後の施策の方向性を議論させていただきました。
   輸出拡大の抜本的なペースアップのためには、何よりも現地系の商流の開拓がまず不可欠になります。これはトップセールスをきっかけにして、今後、現地での体制を強化をして取り組んでまいります。そのために、輸出支援プラットフォームへの専門人材の配置など、海外支援体制の強化が必要になります。
   そしてもう一つは、GFP(農林水産物・食品輸出プロジェクト)、これ今、生産者の皆さんと、輸出商社もしくは海外の取引先を結びつける機能がありますけれども、GFPの機能強化による輸出に取り組む事業者の増加や、輸出産地・事業者の規模拡大による大ロットかつ安定的な供給力の強化、こうした取組を強力に進めてまいります。
   そして3点目は、ハラール対応食品の供給強化によるムスリム市場開拓など輸出先国の多角化を強化する必要があります。現状で、例えば、緑茶、お茶のようにマーケットがすごい広がってきていて、そこに対して、供給が、今は現実として追い付いていないという産品もありますし、まだまだ目標に達していない産品もたくさんあります。それぞれごとに、状況が違いますので、きめ細かく対応させていただきたいと思います。


記者

   もう1点、食料品の消費減税の関連でお伺いさせてください。社会保障国民会議で検討されている消費減税について、農業分野で免税事業者や簡易課税事業者が多い農業分野では、懸念が広がっています。こうした事業者の仕入れ税額分の負担が、合計で数千億円になるという民間試算もありますが、こうした農業者への影響について、大臣どのように受け止められていますでしょうか、お聞かせください。

大臣

   農林漁業者の多くは、免税事業者や簡易課税事業者となり得る、売上高が5,000万円以下の経営体です。その数も80万を超えているというふうに承知をしております。食料品の消費税の減税については、特に資材購入時などに負担した消費税について、こうした皆様が円滑に還付を受けることができるのかといった課題があるというふうに承知をしております。
   現状で、食料品の消費税減税の実施に向けて、検討すべき諸課題につきましては、社会保障国民会議において議論を行い、結論を得ることとしておりますが、農林水産省としては、この国民会議の議論、しっかりと見守りつつ、農林漁業者の懸念や課題を受け止めた上で、適切に対応させていただきます。


記者

   農作業事故についてお伺いします。JA共済連が11日に発表した農作業事故発生件数は、前回調査より3割増加していました。国の調査でも死亡事故の増加が目立っていますが、事故を減らすために、国として新たな対策に乗り出す考えはあるか、お願いします。

大臣

   一部で報道されていますとおり、全国共済農業協同組合連合会が4年に1度調査をしている農作業事故件数の推計値が、今月11日に公表され、前回は年間7万件程度であったのが、今回、年間9万件程度に増加をしたということを承知をしております。
   農林水産省が例年実施しております、農作業の死亡事故調査におきましても、令和6年の死亡者数が287人と、前年と比べ51人増加をしてきております。特に問題だと思っておりますのは、5月から9月の死亡者数が前年と比べ52人増加、そのうち21人が熱中症とされておりまして、熱中症を含めた夏季の安全対策が急務というふうに認識をしております。このため、これまでもドローンによる防除やサービス事業者の活用など、夏季、夏の作業の省力化・軽労働化をする体系への転換を、補助事業も活用しつつ進めております。
   また、令和8年度からは、新たに7月から9月までを、「夏の熱中症対策声かけ期間」に設定をいたしております。農業者の皆様に直接、注意喚起を行う取組を強化することとしています。この声かけ期間におけるメインの取組として、地域で農業者に声かけや見守り活動を有志で行っていただく「熱中症等対策声かけ隊」について、昨日より募集を開始をしております。飲料メーカーや農機メーカーなど民間企業の協力も得つつ、普及組織、農業団体、農業高校など全国の関係機関を挙げて活動が盛り上げられるよう、農林水産省が先頭に立って取り組んでまいります。
   やはり大事なことは、なかなか難しいことも承知ですけれども、一人で農作業に行って、気分が悪くなって、そのまま見つからないまま、その調子が悪いということが誰にも伝わらないまま時間が経ってしまうというのが、結果として悲しい結果につながりますから、そうならないように注意喚起、しっかり行ってまいりたいと思います。


記者

   冒頭で、今、説明いただきました鶏卵の件なんですけれども、改めまして、今日も本日午後に、食品価格動向調査で鶏卵の価格が発表されます。最近の鶏卵の価格の状況と、その原因、また、今回いろいろ対策取るということなんですが、やるとなると、昨今、資材も上がっておりまして、鶏卵業者も非常に大変かと思いますが、予算化、更に積み増し等、いつ頃措置していくか、そういったことの検討状況をお聞かせください。

大臣

   
   鶏卵については、本当に、外食、そして加工、またご家庭で消費をされる分も含めて、本当に日本の食生活上、不可欠で欠かせないものというふうになっております。ですので、まずはこの鶏卵の安定供給、これを確保することが重要だというふうに考えております。
   農林水産省としては、鳥インフルエンザが頻発してきたことによって、そこで殺処分されて、結果として供給力が落ちたことが供給の不安定化、そして、結果として価格の高騰につながっているというふうに認識をしておりますので、まずは鳥インフルエンザに対応した飼養衛生管理の徹底、分割管理を進めていきます。こうしたことが第一歩目かと思います。
   これらの取組に加えて、疾病の発生予防や生産性向上につながるスマート畜産技術の活用も進めていくことで、資材高、当然ありますけれども、そうしたことも乗り越えて、生産性が高く、国民の皆様に鶏卵が安定供給ができるような体制というのを、予算も含めて考えていきたいというふうに考えております。


記者

   もう1点です。アメリカとイランが戦闘終結に合意しまして、19日にも覚書を交わすとの報道もあります。食品容器や、その他の高騰などがありましたけれども、そういったものが、今後、この合意によって、供給と価格についてはどのように情勢が変わっていくとお考えでしょうか。

大臣

   まず日本としては、この今回の覚書、合意を、事態の収束に向けた大きな一歩として歓迎をし、今後、今回の覚書が着実に実施をされて、ホルムズ海峡における自由で安全な航行が実際に確保されることを強く期待をしております。
   資材高の、資材などの価格や、供給への影響につきましては、引き続き、状況を注視し、今後の影響を見極めていくことが必要というふうに考えております。いずれにしても、農林水産業、食品産業に従事される皆様が安心して経営を継続いただけるように、資材の安定供給の確保など、引き続き、全力で取り組んでまいります。


報道官

  よろしいでしょうか。それでは大臣会見を終了いたします。

以上