このページの本文へ移動

農林水産省

メニュー

鈴木農林水産大臣記者会見概要

日時 令和8年6月22日(月曜日)11時36分~11時48分 於:本省会見室
主な質疑事項
  • (大臣から)モロッコ、フランス出張について
  • (大臣から)新規食品に関する試食会について
  • モロッコ王立りん鉱石公社会長との会談内容について
  • 日本産農産品の海外流出への対応について
  • 韓国のTPP加盟申請について
  • 生乳の需給調整及び畜産経営の安定に関する法律の改正について
  • メルコスールとの経済連携協定の交渉入りについて

冒頭発言

大臣

   本日、私から2点、御報告がございます。
    1点目は、海外出張の報告になります。6月18日木曜日から6月21日日曜日にかけて、モロッコとフランスを訪問させていただきました。
   モロッコにおいては、肥料原料のりん安を我が国に供給をしていただいているモロッコ王立りん鉱石公社のテラブ会長と会談を行いました。我が国の需要を満たす供給に向けて努力するということをお約束いただいたところであります。また、エル・ブアリ農業・海洋漁業・地方開発・水資源・森林大臣とも会談をしました。りん安の安定供給に向けた両国の連携の強化を確認をするとともに、園芸博覧会への出席依頼や、また我が国の植物工場などの分野における二国間の協力についても、意見交換を行いました。
   また、フランスにおきましては、現地系大手スーパーの幹部や、現地の寿司製造事業者、そして日本食卸の事業者と意見交換を行わせていただきました。寿司などへの日本産米の利用や、日本産農林水産物・食品の取扱いの拡大について、意見交換、こちらからもお願いをさせていただいたところであります。これらの意見交換のほかに、現地系の大手スーパーにおける日本食・日本産米のイベントに出席をさせていただきました。
   国際情勢が不安定な状況にある中で、食料・経済安全保障の観点から、肥料原料の安定調達及び調達先の多角化に向けて取り組むとともに、2030年の農林水産物・食品輸出額5兆円の目標達成に向けて、引き続き、日本産食品、この市場が開拓できるように、精力的に取り組んでまいりたいと考えております。
    2点目になります。新規食品の需要拡大に向けた試食会についてです。日本成長戦略会議の下、17の戦略分野の一つであるフードテックにつきまして、私が座長を務めるワーキンググループにおいて、国内外、とりわけ海外市場の獲得を目指し、施策を展開すべく議論を重ねてまいりました。
   本日15時30分から地下のあふ食堂で開催をいたします試食会においては、新規食品を開発をした事業者の皆様に御協力をいただき、多様な原材料から作られた非動物由来のたんぱく食品や、機能性・栄養に優れた食品など、各社の技術が詰まった食品を用意しております。特に海外市場における需要拡大につなげるために、各国大使館の関係者もお招きをして、実施をさせていただきます。記者の皆様も、是非御参加をいただき、御試食いただければというふうに思います。本日、私からは以上です。

質疑応答

記者

   冒頭、御発言いただいたモロッコへの出張に関して伺います。王立リン鉱石公社の会長と会談されたというお話ありましたが、やりとりの詳細と、安定供給に関して具体的にどういうやりとりをして、どういう返答があったか、可能な範囲でお聞かせください。

大臣

   
   モロッコ王立りん鉱石公社のテラブ会長との間においては、農業の生産に欠かせない肥料原料であるりん安の日本やアジア地域での安定供給に関し、意見交換を行わせていただきました。
   私の方からは、りん安については、昨今の中東情勢も含めまして、様々なものが不透明な中で、特に来年以降の調達について、様々な需要増に対してもしっかりと安定供給いただきたいと働きかけを行わせていただきました。
   テラブ会長の方からは、我が国の需要を満たす供給に向けて御努力いただくということをお約束いただいたところであります。
   またこれは、アジア地域、特に中東情勢の影響を大きく受けておりますので、そうした面からも、我が国が果たすべき食料生産の安定化に向けて、G7の方でも議論をしておりますけれども、そうしたことに向けても、モロッコ側とどのように連携ができるか、こうしたことについても意見交換をさせていただきました。


記者

   先ほど、愛媛県知事から、「紅プリンセス」をめぐる緊急要望を受けていらっしゃいました。改めて、先週もおっしゃっておりましたけれども、問題の受け止めと、今後、愛媛県と連携して、どのような対策をとっていくのか、ということをお聞かせください。

大臣

   
   先ほど、愛媛県の中村知事の方から、「愛媛果試第48号」、商標名で言うと「紅プリンセス」の、中国への流出が疑われる事案に関して、実態把握と今後の対策への支援について、国に対して御要請をいただきました。
   当該品種は、中国に今現在、品種登録出願中であります。日本の優良品種が海外に流出をし、海外での栽培が広がった場合には、主に、日本からの輸出機会の喪失、そして海外ライセンス収入の逸失による損失が生じる可能性があることから、日本産農産物の海外流出は、特に新たな種苗については、深刻な問題というふうに私としては認識をしております。
   また、日本産農産物の海外流出に伴う損出額ですけれども、海外での栽培面積などのデータ制約により試算は難しいですけれども、これまでで最も大きな損出となった事例としては、シャインマスカットの場合、許諾料換算だけで、年間で約200億円弱になるというふうに考えております。
   農林水産省としては、今後、愛媛県が、中国の法律に基づきまして、中国における証拠の収集や、警告状の送付、訴訟などを行う場合に、必要な支援を適切に行ってまいります。
   また、今回の愛媛県だけではなくて、育成者権者の皆さんにとっては、海外における契約の締結、また訴訟を行っていくということ、これは語学や法令の専門知識などが大きな負担となっているというふうに承知をしております。
   農林水産省としては、育成者権者に代わって、日本の優良品種の海外での無断栽培を抑止しつつ、ライセンスを通じて海外からの稼ぎにつなげていく、このために、育成者権を保護・活用する専門性のある育成者権管理機関を、遅くとも8月中までには立ち上げたいというふうに考えております。しっかり愛媛県と連携させていただきます。


記者

   先日、韓国政府がTPPへの加盟を申請するとの報道がありました。韓国は、日本の一部の県からの水産物輸入を停止している中での加盟申請となりますが、韓国のTPP加入による日本の農林水産業への影響について、また水産物輸入停止問題についての、現在の大臣のお考えをお聞かせください。

大臣

   
   韓国側のことについて、仮定のことでありますので、TPPに加入した場合の影響等について、私の方からこの場でコメントすることは差し控えますが、いずれにしても、我々といたしましては、今、輸入が止まっている日本産農林水産物、そして水産品、こうしたものへの解禁に向けては、様々なルートを通して、我々として働きかけを常に行っているところでありますので、これからも、どの国に対してあっても、その方針は変わりはありません。できる限り早く、そういったものの撤廃ができるように、努力をさせていただきます。


記者

   酪農関係について、1問伺います。脱脂粉乳の過剰在庫の削減にかかる費用負担をめぐって、酪農家や関係団体から不公平感を訴える声が上がっています。これを踏まえて、自民党内でも、畜安法の改正も含めて、いろいろ議論を進めている最中ですけれども、農水省として、生乳の需給調整について、どのような認識をお持ちでしょうか。あと、現行の畜安法に対する認識も併せて教えてください。

大臣

   新型コロナウイルス感染症の拡大以降、酪農・乳業の世界においては、牛乳需要の減少に伴う脱脂粉乳の在庫の増加が課題となっております。全国の生乳生産者や乳業者が協調して資金を拠出をして、また、これに対して国も支援をして、脱脂粉乳の在庫低減対策に継続的に取り組んできたところであります。
   しかしながら、そうした状況の中で、生乳生産者などの中には、資金を拠出して、こうした対策に参加をすることなく、需給の安定と乳価の引き上げという恩恵に浴している方が存在するという課題も依然としてあるというふうに考えております。
   このため、令和7年度からは、脱脂粉乳の在庫低減対策への参加を国の主な補助事業の要件とする措置など、いわゆるクロス・コンプライアンスの導入と言っておりますけれども、これをまず、やっておりますし、それによって、生乳生産者間の不公平感の抑制を図ってきているところであります。
   また、こうした中で、現行の「畜産経営の安定に関する法律」に基づいて交付する加工原料乳生産者補給金には、クロス・コンプライアンスが、今現在は及んでおりません。そうしたことについても、この措置の対象とすべきといった声があることも承知をしております。
   農林水産省としては、こうした現場の声や、自民党内での議論もよく踏まえつつ、生乳需給の安定に向けて取り得る対応を検討していきたいというふうに考えております。


記者

   メルコスールとのEPA交渉についてお願いいたします。先日、高市首相がルーラ大統領との間で、交渉入りについて合意をされました。農畜産分野では、影響も懸念されているところでありまして、大臣もかねてから言及されておりますけれども、今回、合意に至ったというところで、改めて御所感と、政府としてどのように交渉に臨むのか、お願いします。

大臣

   メルコスールですけれども、約3億人の人口を持っておりますし、また約3兆ドルの経済規模です。日本産の農林水産物・食品の新規市場開拓先としては、大変有望であるというふうに考えておりまして、日本の農林水産物・食品の輸出促進に資するように、交渉に臨まなければならないというふうに考えております。
   ただ一方で、現場の、我々の、国内の生産者の皆さんの中には、大変、これは特に畜産において、大生産国でありますから、様々な影響を懸念をする声もあるというのはよく承知をしておりますので、いずれのEPA交渉においてもそうですが、重要5品目を始めとした農林水産物のセンシティビティには、よく配慮した上で対応するという方針には変わりはありません。
   そういった方向で、我々としては、今後、交渉がスタートするということになれば、そういう姿勢で臨んでいきたいというふうに考えております。


報道官

  よろしいでしょうか。それでは大臣会見を終了いたします。

以上