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株式会社 日本アクセス
     
日本の伝統食文化を次世代に継承する、食育授業や食品ロス削減の取り組み
株式会社 日本アクセス ぽいんと

食品メーカーと協働し、多様な食材の学び・体験機会を提供

日本アクセスは、2014年から社会科見学を通した食育活動を実施し、2018年から次世代育成を目的に、次世代を担う子どもたちに食の大切さや、「乾物」について学ぶ機会を提供しています。また、将来に向けてエシカル消費の担い手になってもらいたいという目的から、小学校での食育授業を行っています。

日本アクセスは「アクセス乾物乾麺市場開発研究会(AK研)」会員のメーカーと協働し、水分を抜き乾燥させ、旨味と栄養を凝縮した日本の伝統食材「乾物」を題材とした食育活動に取り組んでおり、小学校4~6年生を対象に「乾物」を使った食文化を継承する学び・調理体験を実施しています。

調理体験の様子
調理体験の様子

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これまでの実績とこれからの取り組み

日本アクセスの食育活動は、本社所在地である東京都品川区にて、2018年からスタートしました。2024年度までに、計11校(実施回数:23回)で開催し、参加児童数は約2,200人を超えています。こうした食育活動は、日本アクセスから各学校に提案し、実施しているものです。

今後は、日本アクセスが推進している朝食欠食率改善プロジェクト「朝食向上委員会(仮)」とも連動し、乾物の朝食における活用方法やメニューの紹介も授業内容に取り入れていきたいと考えています。また、小売業の企業などとも連携し、業界一体となった取り組みとして推進していきたいと考えています。

授業風景
授業風景
体験風景
体験風景

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品川区立大井第一小学校での食育授業

2023年には、株式会社日本アクセスと、かつお節を中心に煮干しやチルド食品などを製造販売している「マルトモ株式会社」を講師に迎え、東京都品川区の品川区立大井第一小学校の6年生120人に対して食育授業を実施しました。

1時間目は「日本の伝統食材『かんぶつ』はスゴイ!」をテーマに、前半は高野豆腐やひじき、煮干し、昆布、切り干し大根などの乾物に実際に触れたり匂いを嗅いでもらったりしながら、栄養や保存性といった乾物の良さを紹介し、後半は「お麩」を使ったラスクづくりを行いました。

2時間目には「花かつおのひみつ」をテーマにかつお節に関する授業を行い、和食を切り口にだしについて触れ、花かつおに関するクイズや映像視聴などを行い、その後削り器を使ってかつお節の削り体験と試食をしました。

授業風景
「お麩」を使ったラスクづくりの様子
体験風景
花かつおの削り体験・試食の様子

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広島市立瀬野小学校での食育授業

2024年には、海苔を製造販売する「佐賀海苔株式会社」と、手延べ製法による手延べうどんなど麺類一式を製造販売する「かも川手延素麺株式会社」を講師に迎え、広島県広島市の瀬野小学校の5年生2クラスの67人に対して食育授業を実施しました。

1時間目には海苔をテーマに、前半は海苔の歴史や養殖方法、製造方法や品質などを学び、後半は「焼き海苔」体験を行いました。

2時間目は手延べうどんをテーマに、前半に江戸時代から受け継がれる「手延べ製法」について学び、後半は「手延べうどんづくり」体験を行いました。

焼き海苔体験の様子
焼き海苔体験の様子
手延べうどんづくりの様子
手延べうどんづくりの様子

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食材の有効活用と環境への配慮(食品ロス削減)の取り組みを実践

食品ロスを抑制する4つのフェーズを掲げ、地球環境の維持にも貢献しています。

[フェーズ1]
「ロスを出さない」では、使い切れる食材の量を冷凍で提供することにより、冷凍の特徴である販売期間の長さなどから、消費者視点と流通視点双方で食品ロス削減に貢献しています。

[フェーズ2]
「売り切る」では、商品の滞留化・納品期限オーバーになった際にECサイトを利用してネット販売とリアル販売の相乗効果を図り、食品ロス削減を実現しています。

[フェーズ3]
「配る」では、子ども食堂への支援や、従業員が各家庭で使いきれない食べ物を持ち寄り、フードバンク等に寄贈するフードドライブ等の活動を実施しています。

[フェーズ4]
「リサイクルする」では、廃棄となった食材・食品を飼料や肥料化できる処理事業者に優先委託し、2013年以降70%以上のリサイクル率を達成しています。

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担当者から


「和食」は、2013年にユネスコ無形文化遺産に登録されて以降、「うま味」を上手く活用した栄養バランスの良い食事として国内外で注目を集めています。そんな「和食」に欠かせないものが、「うま味」のもととなる乾物などからとる「だし」です。しかしながら、少子高齢化の影響を受けて乾物の生産量が減少している産地もあり、加えて、顆粒だしや粉末だしの利用により自宅で乾物からだしをとる機会が減ったことで、乾物市場が縮小している事実があります。そこで、私たちは味覚が敏感な子どもたちに、乾物や発酵食品が持つ「うま味」の授業を通して理解を深めてもらうことで、日本が世界に誇る伝統食文化「和食」を後世に継承していくとともに、乾物市場の発展に貢献していきます。

担当者:
広報・サステナビリティ推進部
サステナビリティ推進課
担当:常田 佳奈さん、大関 陽さん

2025年3月現在

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関連リンク

株式会社日本アクセス
アクセス乾物乾麺市場開発研究会