ピーナッツ味噌（ぴーなっつみそ）｜にっぽん伝統食図鑑

発酵食品

茨城県ピーナッツ味噌（ぴーなっつみそ）

分類(大)

農産

分類(小)

その他農産加工品

主な使用食材

落花生、味噌

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主な伝承地域

県内全域

食品概要（特徴・種類）

初夏の早朝に咲いた花が落ちたあと、子房の下の部分が伸びて地中に潜り込み、地中で鞘となり実をつけることからその名がついた落花生は、別名「南京豆」とも呼ばれ、日本には江戸時代に伝わったと言われている。本格的な栽培が始まったのは明治以降で、豆類の中では比較的新しい部類に入る。茨城県産のほか千葉県産が有名で、この両県で全国の生産量のほとんどを占めている。
一般的には煎ったり茹でたりしてそのまま食べることが多いが、茨城県では古くから味噌で味付けしたピーナッツ味噌として食べられてきた。味噌の優しい甘さと、炒った落花生のカリカリとした食感が地元の人たちや多くの観光客から愛されている。一般的に落花生の旬の時期は9月下旬～10月にかけてと言われているが、落花生を加工して作られるピーナッツ味噌は長持ちするため、通年食べることができる。

歴史・文化、関連行事

ピーナッツ味噌は、茨城県で落花生の本格的な栽培が始まった明治以降、市場に出回らない規格外の落花生の活用方法として農家の人たちが考案したのがきっかけで広まった。家庭では、好みの味付けでピーナッツ味噌を作り、常備菜として備えている家庭も少なくない。

製造方法

生の落花生をフライパンに広げ、弱火でじっくり焦がさないようにから煎りしてから、砂糖、はちみつ、酒を入れて、砂糖が溶けるまで焦がさないようにかき混ぜる。砂糖が溶けたら味噌を入れて滑らかになるまで練って、火を止める。生の落花生がない場合は、炒った落花生を使用すれば短時間で作ることができる。

保護・継承の取り組み

家庭でも日常的に食されている他、学校給食で提供されたり、食品スーパーなどでも販売されている。また高校の家庭科の授業ではピーナッツ味噌の作り方を学ぶ機会を設けている。茨城県や販売事業者のウエブサイトによる情報発信なども積極的に行われている。

主な食べ方

ご飯のお供やお茶請けとして、そのままお酒のつまみとして日常的に食されている。食べ方によって味噌や砂糖などの調味料の量を変えて楽しめる。それぞれの家庭ごとに好みの味噌を使うため、味付けも様々で大人から子供まで幅広い世代に好まれている。