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農林水産省

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鈴木農林水産大臣記者会見概要

日時 令和8年7月10日(金曜日)9時15分~9時26分 於:本省会見室
主な質疑事項
  • (大臣から)日本茶等のGI登録について
  • 改正食糧法について
  • 2026年上期の農業事業者の倒産件数について
  • クロマグロの資源管理について
  • 政府備蓄米の買戻しをめぐる報道について

冒頭発言

大臣

   本日、私から1点、御報告がございます。地理的表示の登録についてです。
   本日10日、GI保護制度に登録される「日本茶」、「浜名湖うなぎ」及び「加賀れんこん」の登録証の授与式を行います。
   このうち、後ろにもパネルがありますけれども、「日本茶」につきましては、世界的な抹茶ブームなどを受けて、2019年以降、緑茶の輸出額が過去最高を更新し続けております。これまでお茶の業界団体が中心となりまして、知的財産の保護と、一層の輸出拡大に向けて、GI登録に向けた準備を進めてこられました。
   日本国全体を産地とする産品の登録は、農林水産物では、初めてとなります。今後、日本茶全体としてブランド力の訴求や、他国産との差別化、また模倣品対策の強化が図られ、好調の輸出が更に後押しされることを期待をしております。詳細は、この後、プレスリリースさせていただきます。本日、私からは以上です。


質疑応答

記者

    8日に成立した改正食糧法についてお伺いします。
   改正法では、米の需要に応じた生産を規定しておりますけれども、一方で、主食用以外の米について、需要に対して、今後、不足する見込みが今のところ示されていますが、農家の主体的な判断の中でこういった主食用以外の米の需要を満たすには、水田政策での支援水準などが焦点になると思いますけれども、その点、どのような考え方で、今後、単価などを定めていく予定でしょうか。


大臣

   改正食糧法につきましては、4月3日の国会提出以降、大変充実をした御審議をいただきました。8日水曜日に成立に至ったことに、改めて関係者にも感謝を申し上げたいと思います。
   今後の施行に向けまして、まずは、流通実態の把握強化については、公布後1年を超えない範囲で施行するため、新たな加工・中食・外食事業者などによる届出や定期報告に関して、事業者への丁寧な周知を進めてまいります。
   また、備蓄制度の見直しについては、公布後2年を超えない範囲で施行するため、新たな取組であります民間備蓄に関して、今年度実施いたします実証事業を進めます。その内容を具体化をするために、民間備蓄の関係者との意見交換も踏まえ、制度の詰めを進めてまいります。
   また、今、お尋ねのありました需要に応じた生産の促進につきましては、公布後1年を超えない範囲で施行することとなります。まずは政府が前面に立って多様な米の需要の創造に取り組むと同時に、適確な需給見通しの策定に向けた適時適確な情報の把握を進めてまいります。
   そして、令和9年度以降の水田政策の見直しにおける具体的な支援の単価や要件につきましても、現在、地方で、それぞれの生産現場の皆さんから意見交換を行わせていただき、様々な御意見をいただいております。そして自民党、与党を始め、各党からも様々な御提言をいただいております。
   そういったことも全て踏まえまして、具体的な支援の単価や要件について、予算編成過程を通じて、なるべく早く具体化をさせていただきたいと思います。
   法律、成立いたしましたが、ここからが肝心であります。改正食糧法に位置付けました様々な措置について具体化を進め、国民の主食である米の需給の安定を図り、結果として価格の安定が図られて、主食の安定供給というのが実現をするように、政府として責任を持ってしっかり取り組んでまいります。


記者

   一昨日、東京商工リサーチさんから、農業法人の2026年の上期の倒産件数が、過去30年で過去最多の51件となったとありますけれども、この受け止めと、あと、今後の対応のお考えがあればお聞かせください。

大臣

   民間の調査機関において、上半期の農業事業者の倒産件数ですけれども、2021年度(正しくは「年」)から5年連続で増加をしています。そして、1997年以降の30年間では初めて50件を超えたというふうな発表があったということは承知をしております。
   調査によりますと、個別の農業事業者の倒産要因というのが様々であります。今年の上半期の倒産事例では、施設園芸などの野菜作、あとは養豚などの畜産が多くなっております。
   その背景といたしまして、民間の金融機関やシンクタンクから聞き取りを行ったところによれば、大規模な設備投資を行ったものの、現実として販売が不振、要は生産が思ったように、計画通りいかなかったということになります。あとは、猛暑の影響などによる生産量の減少や技術的な課題、こういったことなどによって、当初の事業計画に対して、収益が上がらず、資金繰りに行き詰まり、倒産に至ったケースが多いというふうに認識をしております。
   また、今、現状というか、ここ最近ずっとそうですけれども、生産資材、だんだんだんだん上がってきております。コストが高騰していることとの関連で言いますと、一般的に、農業者の皆様は、短期借入れによって運転資金を確保して対応することが多いというふうに考えております。ただ、設備投資などで多額の負債がある場合は、追加の借入れなどが難しいという状況もあり、資金繰りが困難となって倒産に至るという場合も、少なくないというふうに考えております。
   農林水産省としては、施設園芸等燃料価格高騰対策や、農林漁業セーフティネット資金などの支援や、また、これからは食料システム法による合理的な費用を考慮した価格形成の推進などの取組により、しっかりと農業経営、下支えさせていただきたいというふうに思います。


記者

   現在行われているクロマグロの国際会議について2点お伺いさせてください。
    1点目が、国内の漁業者からは、資源の回復を実感するという声もある一方で、十分に漁獲ができないという声もあります。今回の会議では、そうした現場の声を交渉にどのように反映させたいとお考えでしょうか。
   もう1点目ですが、仮に大型魚の漁獲枠が拡大した場合、国内の流通量や価格など、消費者への影響についてどのように期待されるかお伺いしたいです。


大臣

    8日から、長崎市にて開催をされております中西部太平洋まぐろ類委員会の関連会合において、太平洋クロマグロの新たな資源管理手法などについて議論が行われます。
   14日火曜日の会議終了までに、交渉の経緯や見通しを今時点で申し上げるということは差し控えさせていただきますが、クロマグロについては、これまでの管理の結果、資源が増加傾向にあるというふうに認識しております。
   このため、資源の状況に応じた漁獲枠が適切に設定をされるよう、特に、大型魚の漁獲枠の増加を目指して、関係各国との意見調整を進めながら、議論を積極的に主導してまいりたいというふうに考えております。
   そして、今まさに交渉事ですので、様々な各国からの御意見というのがあって、それを調整をして、どのような方向でみんなが納得をするかということになりますけれども、仮に大型魚の漁獲枠が拡大した場合、価格の影響ということでありますが、一般的にクロマグロのみならず水産物の市場価格につきましては、需給動向など、様々な要因で変動します。このため、予断を持って、今の段階で何かお答えをするということは困難であるというふうに考えております。


記者

   備蓄米の買戻しの関係で伺います。
   一部報道で、大臣が6月に、官邸サイドの方に備蓄米の買戻しについて打診したけれども、現政権の物価高対策に逆行する可能性があるとして、難色を示されたという報道がされております。その点について、大臣がそういった要請をしたのか、打診をしたのかどうか、事実関係を教えてください。


大臣

   お尋ねの報道については承知をしておりますけれども、施策の検討過程の一つ一つについて、コメントすることは差し控えさせていただきます。


記者

    8月から概算金のほうが各地の産地のほうで提示されることが本格化すると思うのですけれども、また、今月の下旬頃には、産地の作付意向のデータも最新の情報が出てくると思います。
   今後の需給を判断する上で、こうしたデータというのは極めて重要になるかと思うのですけれども、そろそろ農水省として、備蓄米の買戻しの方針について説明する必要も出てくるのかなと思うのですが、その点について今の考えを教えてください。


大臣

   政府備蓄米の今の買戻しにつきましては、これまでも何度も申し上げてきているとおりでありますけれども、主食用米の販売動向や民間在庫の状況、そして非主食用米を取り扱う事業者の原料米ニーズの状況、そして米取引関係者の需給動向等の判断に関する調査結果、また、今、おっしゃっていただいたように、各産地の作付意向、こうしたデータを見ながら、米の基本指針に沿って、今後の需給状況や販売動向を見定めた上で、適切に判断をさせていただきたいと思います。
   備蓄水準100万トン、これは食料安全保障上も必要な水準でありますから、そこの回復に向けてやっていくということには変わりはありません。


報道官

  よろしいでしょうか。それでは大臣会見を終了いたします。

以上