武部農林水産大臣記者会見概要
| 日時 | 令和8年10月20日(火曜日)9時44分~10時02分 於:本省会見室 |
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| 主な質疑事項 |
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質疑応答
記者
本日、審議入りする消費税減税法案についてお伺いします。
先日の参議院予算委員会で、外食業界の支援策として、プレミアム商品券や「Go To Eat」なども選択肢として検討していらっしゃるという答弁がありましたが、検討状況を具体的に教えてください。あと、これらの支援策に対する効果をどのように考えているかお聞かせください。
大臣
外食事業者に対する支援につきましては、外食にも様々な業態があります。生じる影響もそれぞれに異なると考えられますので、事業者の実情を確認しつつ、実際に影響を受ける方々に向けた的確な支援を講じることとしております。
その内容につきましては、予算編成過程において、具体化することとしておりますが、検討に当たりましては、プレミアム商品券や「Go To Eat」も含めて、過去に実施した取組についての蓄積も活かしながら、そうした取組の成果や課題もありましたので、そういったことを留意しながら、「有効な対策の在り方」について、検討を深めてまいりたいと思います。
記者
飲食料品の消費減税に伴い、影響を受ける農家の負担軽減策として、政府が売上高の5パーセント程度を給付して、27年度当初予算額で2,000億円程度とする政府案の報道がありますが、大臣の受け止めについて、お願いいたします。
大臣
御指摘の報道については承知しておりますけれども、「給付の水準」や「総額」等については、政府として決定した事実はありません。
農林水産省としては、先般、閣議決定されました「大綱」に基づいて、農林漁業者等への支援を行うこととしております。今後の予算編成過程において、支援内容について、具体化をしてまいりたいと思います。
記者
先日あった、財政制度等審議会の分科会で提案された農地の関連で伺います。
16日の財政審の分科会で、耕作放棄地ではなくて「耕作困難地」という概念を導入して、集約化すべき農地、再生・活用すべき農地、林地化など農地でなく非農地化すべき農地に区分して、耕作や経営の困難性に応じた対策を講じるべきという指摘がありました。こうした指摘の受け止めと、今後、こういった概念を導入され、検討される可能性があるか、併せて教えてください。
大臣
財政審の財政(制度等)分科会におきまして、今、お話あったように、財務省から、御指摘のような問題提起がなされたことは承知しております。
今回、問題提起された「荒廃農地」、いわゆる耕作放棄地については、農林水産省において、これまでも、食料安全保障の観点から、多面的機能の発揮のため、或いは食料安全保障の確保のため、まず、その発生を防止することと、農地の有効活用の観点から、できるだけ早期の復旧・解消を進めてきたところです。
このため、例えば、「営農を続けて守るべき農地」や、「粗放的利用を行う農地」等を明確にして、地域の実情に応じた最適な農用地保全の取組が行われるように支援しております。
引き続き、各地において、地域における話し合いを踏まえまして、各種施策を活用して、荒廃農地の発生防止・解消に取り組んでまいりたいと思います。
記者
先ほども質問のありました財政審の関連だったのですけれども、備蓄米の運用で、財政審では、今後、備蓄を放出した後の備蓄水準の回復に向けて、MA米を暫定的に活用する方法も提起されました。通常以上の買入れを行えば、需給や価格に影響を与えるおそれがあることなどが理由とされていますが、備蓄の運用は国産米を基本とするとされている中で、農水省として、こちらの提言の受け止めについてお聞かせください。
また、今後、MA米を活用することを検討するお考えがあるかについてもお願いします。
大臣
財政審の財政制度等分科会において、今、お話のあった、問題提起がなされたとは承知をしておりますが、政府備蓄米は、不測の事態が生じた場合に、食料安全保障の観点から、消費者に対し、「国産米」を安定供給するために行うものであります。このため、食糧法第29条では、国内産米穀の買入れを行うと明記しているところです。
農林水産省としては、政府備蓄米について、昨年の59万トン放出も踏まえて、食料安全保障の観点から、将来の供給不足に備えるため、適正水準100万トン程度に向けて、国産米により、備蓄水準の回復を計画的に進めてまいりたいと思います。
MA米の活用については、不測の事態が生じて、政府備蓄米、それと民間在庫の国産米を活用しても、なお供給が不足する場合、いわゆる食料供給困難事態対策法の基本方針に基づいて、政府が保有するミニマム・アクセス米を活用することとしております。それ以外は考えておりません。
記者
もう1点、米の用途別の需給見通しについて、昨日、農水省の会議では、加工用など5つの用途での需給見通しを作成される方針を示されましたが、今後、どのような見通しを作成していかれたいかについてと、また、26年産でも、非主食用米について、需要量の見込みを示す試みをなされたと思いますが、実際として、主食用米からの作付転換が進まなかった課題がありました。2027年産では、こうした需給見通しを活用して、どのように「需要に応じた生産」を促していかれたいかもお聞かせください。
大臣
19日月曜日に、米の「需要に応じた生産」に向けた取組として、米の用途別需給に関する事業者団体会議を開催いたしました。会議では、加工用、酒造用、輸出用、米粉用、飼料用の米について、12の需要者団体に参画いただきまして、各用途の需要動向等について、情報提供をいただいたところです。参画していただいた団体からは、需要に応じた原料米の安定供給に向けて、長期的かつ安定的な取引、それから米粉用の専用品種の種子の安定供給、それから各種調査を効率的に活用した需給見通しの作成に期待する御意見をいただきました。
農林水産省としても、昨日、情報提供いただいた内容を踏まえて、早ければ今月末に食糧部会を開催し、米の用途別需給見通しについて御議論をいただく予定としております。その上で、多様な米の「需要に応じた生産」を進めてまいりたいと思います。
また、26年産の、今のお話ございました、今、述べたとおり、需要者団体会議を開催しまして、情報提供や御意見をいただいたところでありますけれども、主食用のみならず、加工用、米粉、輸出用等の多様な米の「需要に応じて生産」を進めていくことが基本であります。その実現のためにも、用途別需給見通しを示すべく、今、検討を進めている最中ですので、今後、多様な米については、きめ細かい需給状況や、令和9年度以降の新たな水田政策に関する情報を、確実に産地に届けていくために、引き続き、実需者との意見交換を行っていきたいと思います。
このほか、地方自治体ですとか、生産者団体ですとか、都道府県や地域農業再生協議会等ございますので、御意見を伺いながら、現場の皆様に、早め早めの情報提供を行うなど、丁寧かつ迅速に対応を実施していきたいというふうに思います。
記者
最後1点、生乳の需給についてお尋ねできればと思います。
牛乳の消費低迷で、脱脂粉乳の在庫が過剰となっていることで、今後、生乳の需要が落ち込む時期を迎えるに当たっては、生乳の廃棄が必要となる懸念が出ています。Jミルクは、生産者に対して、生産の抑制を呼びかけることとしていますが、大臣としては、こうした現状について、どのように受け止めていらっしゃるかと、また、農水省としては、生産現場に、今後、どのような対応を求めていきたいか、お願いいたします。
大臣
Jミルクが10月2日に公表した、2026年度の生乳及び牛乳乳製品の需給見通しによりますと、2026年度末の脱脂粉乳の在庫は、約9.8万トンになると見込みを発表されています。
このような状況を踏まえまして、Jミルクは、13日火曜日の会見におきまして、脱脂粉乳を飼料用に転用する等の在庫低減対策の対象に、9,000トンを追加する旨、表明されました。
おっしゃったとおり、年末年始の需要が減少する時期に、生乳生産が過剰とならないように、早めに搾乳を止めて、牛を休ませる方法を取り入れていただくほか、生乳を子牛の哺育用に仕向ける量を増やしていただくなどの取組を呼びかけたものと承知しておりますが、これらの取組については、全ての関係者が危機感を持って、危機感を共有しながら、協力して進めていく必要があると認識しています。
農林水産省としても、年末年始に生乳の出荷調整を行った生産者に対しまして、奨励金を交付する対策を実施する予定としております。この出荷調整については、生産者ごとに負担の少ない方法を選択していただいて取り組むことができるので、本事業を積極的に活用していただけるよう、呼びかけてまいりたいというふうに思います。
生乳の需給改善に向けては、需要拡大が重要でありますので、関係者の皆様と協議しながら、国産の脱脂粉乳を使った新商品の開発ですとか、そういったことをしっかりと支援していきたいと思います。
記者
米価格については、消費者は安いほうがいい、一方で、農家はある程度高くないと収入が安定していかないというのが現状かと思います。そこで、両者を両立させるために、米の価格というのは、これまでどおり市場に任せたままでいいのか、そのほか、農家の直接補償、これは考えているのかどうか、見解をお聞かせください。
大臣
米の価格につきましては、需給バランス等、民間の取引関係の中で決まるものです。生産者でありますけれども、生産者が再生産・再投資可能で、かつ、消費者にも理解が得られるような価格水準に落ち着いていくことが重要であると考えています。
こうした状況としていくために、「需要に応じた生産」の推進を図るとともに、食料システム法に基づくコスト指標を活用していただいて、費用を考慮した価格が形成されるように促していきたいと思います。
戸別補償、農業者の所得を補償する直接支払いについては、これ、税金が原資になりますので、国民の皆様の御理解が得られるかどうかということが必要になってきます。と同時に、制度設計する際に、生産性向上に向けた取組に影響を及ぼすのではないかとか、あるいはどういった生産者を対象にするのかとか、あるいは支援の水準をどのように設定するのかなど、慎重に検討する必要があると考えています。
記者
つまり、価格は市場に任せて、戸別補償、直接補償は、現時点では、考えていないということでよろしいですか。
大臣
慎重に検討する必要があると考えています。
記者
米について伺わせてください。
先週金曜日に発表されました、相対取引価格に関連してなのですけれども、こちら26年産として、初めて9月時点での価格が発表されました。これが、前年の同月比で40パーセント減というふうになっているのですけれども、まず、この受け止めについて、伺わせてください。
大臣
16日金曜日に公表した、令和8年産の9月の相対取引は、60キロ当たり2万1,293円と、前年同月比で1万5,602円の低下、おっしゃっていただいたとおり、42パーセント低下していますし、前々年の同月比でも、1,407円の低下となっております。
米の価格については、需給バランス等、民間の取引環境の中で決まるものですから、具体的な価格の受け止めについては、私からは、言及することは差し控えたいと思います。
先ほども申し上げましたけれども、生産者の再生産・再投資が可能となること、それと、かつ、消費者の皆様方に御理解を得られるような価格水準に落ち着いていくことが重要だと考えています。
記者
その上で、この要因というところを考えると、やはり需給がかなり緩和していて、これまでの在庫が積み上がっているという状況があるというふうに思うのですけれども、こういった状況の中で、改めてになってしまうのですが、この買戻しに向けた、大臣、前回の会見の中でも、今後、21万トンの買戻しを進めていかれるというお話されていらっしゃいましたが、この追加の買戻しについては、どういう状況になったらできるというふうにお考えでいらっしゃるかとか、検討状況について伺わせてください。
大臣
政府備蓄米については、昨年の59万トンの放出も踏まえて、食料安全保障の観点から、将来の供給不足に備えるため、適正水準の100万トン程度に向けて、備蓄水準の回復を計画的に進めていく必要があると考えています。
まずは、今もお話いただきましたけれども、9月に成約した令和7年産21万トンの買戻しについて、引渡しに向けた手続きを円滑に進めていきたいと思っています。今後とも、需給の状況を見定めて、適正水準100万トン程度に向けて、着実に回復を進めてまいりたいと思います。
記者
昨日まで、靖国神社で秋の例大祭が行われておりまして、一部の閣僚や国会議員の方が参拝だったりとか、玉串料の奉納をされていましたけれども、大臣は何かされたのかということと、あと、今後、春の例大祭であったりとか終戦の日にも、皆さん参拝する機会があるかと思いますが、それについて、何かお考え、方針などありましたらお聞かせください。
大臣
大臣就任前も、靖国神社に対しましては、個人的に、適切に参拝をしておりましたけれども、今回の令和8年秋季例大祭に関しましては、靖国神社を参拝しておりませんし、玉串についても奉納はしておりません。心の中で秋季例大祭を、英霊に対してお祈りをしたということであります。
今後につきましては、閣僚としてはコメントを控えさせていただきますけれども、個人としては、適切に判断していきたいというふうに思います。
報道官
よろしいでしょうか。それでは大臣会見を終了いたします。
以上




