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米生産についてのQ&A

平成28年5月31日現在

 1.基準値とこれまでの米の検査結果について

 Q1.米の放射性物質の基準値はどのように設定されているのですか。

A1.食品中の放射性物質の基準値は、食品を食べ続けたときに、その食品に含まれる放射性物質から生涯に受ける影響が十分小さく安全なレベル(年間1ミリシーベルト)となるよう定めています。
放射性セシウムの基準値は、「飲料水」「牛乳」「乳児用食品」「一般食品」の各々について、食品の摂取量等を基に設定されています。米は一般食品に含まれ、放射性セシウムの基準値は100ベクレル/kgです。

 

(参考)

放射性セシウムの基準値

食品群

基準値(ベクレル/kg)

飲料水

10

牛乳

50

一般食品

100

乳幼児用食品

50

 ※放射性ストロンチウム、プルトニウム等を含めて基準値を設定

 

 Q2.これまでの検査の結果、基準値を超える米はどのくらいあったのですか。

A2.米については、放射性セシウム濃度が基準値を超えない米のみを出荷するため、作付制限、吸収抑制対策及び収穫後の検査を組み合わせた安全確保の取組を実施しています。
17都県の基準値超過割合は23年産米では2.2 %でしたが、24年産米では0.0008 %、25年産米では0.0003 %、26年産米では0.00002%に減少しました。
27年産米については、福島県の全袋検査も含め、これまでに約1,049万袋の検査が行われ、全て基準値以内でした(平成28年4月26日現在)。

 

米の放射性物質の検査結果(平成28年4月26日現在)

 23年産
基準値超過割合

 24年産
基準値超過割合

 25年産
基準値超過割合

 26年産
基準値超過割合

 27年産

 2.2%

 0.0008%

 0.0003%

 0.00002%

 基準値超過割合

 検査点数

 0%

 1,049万袋

※ 青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、山梨県、長野県及び静岡県

 

  2.28年産米の放射性物質検査について

 Q3.28年産米の放射性物質検査はどのように行うのですか。

A3.28年産米の放射性物質検査は国が定めた検査の考え方(※1)に基づいて行うこととしており、27年4月以降の検査結果等を踏まえ、対象自治体17都県のうち、福島県以外の自治体においては、米が摂取量の多い品目であることや、地域の生産状況を勘案しながら、各自治体が必要に応じて、検査を行うこととなります。
福島県では、上記考え方に関わらず、県内全域において全袋検査を行うこととしています。

 Q4.28年産米の放射性物質の検査結果に基づく出荷制限の設定・解除に関するルールを教えて下さい。

A4.地域で生産される米の全量を把握し、管理計画の下で全袋検査を行う地域では、地域の米を適切に管理・検査する体制が整備されていることから、基準値を下回ったものについては順次出荷することができます(基準値を超過したものについては、隔離・廃棄)。

その他の地域では、基準値を超える放射性セシウムが検出された場合は、基準値を超える放射性セシウムが再度検出され、地域的な広がりが確認された場合に、出荷制限が指示されます。その後、管理計画により地域の米を適切に管理・検査する体制が整備された場合は、出荷制限の一部解除が認められ、基準値を下回ったものを出荷することができます。

 

  3.28年産稲の作付制限について

 Q5.28年産稲の作付制限の対象区域はどこですか。

A5..28年産稲の作付制限は、立入が制限されている帰還困難区域が対象となっており、具体的には、南相馬市、富岡町、大熊町、双葉町、浪江町、葛尾村及び飯舘村の7市町村の一部地域が対象となっています。

帰還困難区域では、稲の作付だけでなく営農を行うことができません。(県及び市町村の管理の下で行う試験栽培は可能です。)

 

  Q6.28年産稲の作付制限区域では、29年産以降の稲の作付はどうなるのですか。

A6.29年産以降の稲の作付については、今後、避難指示区域の見直しの状況を踏まえて検討されることとなります。

 

 4.28年度に農地保全・試験栽培を行う区域について

  Q7.農地保全・試験栽培とは何ですか。作付制限とは何が異なるのですか。

A7.営農が制限されている居住制限区域(※)では、26年度から、「農地保全・試験栽培区域」を設定しました。農地保全・試験栽培区域では、避難指示により区域内での営農が制限されており、一般の生産者の作付はできませんが、帰還困難区域である作付制限区域とは異なり、区域内への立入りが可能であり、可能な範囲で、除染後農地の保全管理や市町村の管理の下での試験栽培を実施します。

※ 避難指示解除準備区域でも、役場機能の移転等避難の状況によっては、農地保全・試験栽培を行うことが可能です。

 

 Q8.28年産米の農地保全・試験栽培の対象区域はどこですか。

A8.28年産米の農地保全・試験栽培の対象区域は、居住制限区域を中心に下表3市町村の一部となっています。

 

【農地保全・試験栽培の対象区域】

市町村名

対象区域

富岡町 居住制限区域
大熊町 居住制限区域及び避難指示解除準備区域
双葉町 避難指示解除準備区域

  

 Q9.農地保全・試験栽培の対象区域では、試験栽培をし、収穫した米は出荷できないのですか。

A9.農地保全・試験栽培区域で栽培された米は、出荷制限区域米穀であり、廃棄することになっています。ただし、管理計画に基づく管理が行われ、全袋検査により、基準値以下が確認されたものについては、試食等は可能です。

 

 Q10.管理計画とは何ですか。

A10.管理計画は、農地保全・試験栽培、作付再開準備及び全量生産出荷管理の対象区域で生産される米の全量管理、全袋検査を行うために、県及び関係市町村が作成する計画です。管理計画のポイントは以下のとおりです。

(1)  地域で稲を作付した全てのほ場を把握し、除染や吸収抑制対策の実施状況を確認して台帳に整理

(2)  台帳に基づき、全てのほ場の作付状況を現地確認

(3)  収穫された米の乾燥、保管場所を把握し、全袋にバーコードを貼付(全量管理)

(4)  全袋(飯米、縁故米を含む)をもれなく検査

(5)  検査の結果、基準値を超える米は隔離・処分し、基準値以下の米は順次出荷

 

 5.28年度に作付再開準備を行う区域について

 Q11.作付再開準備とは何ですか。農地保全・試験栽培とは何が異なるのですか。

A11.営農の再開が可能な避難指示解除準備区域(※)では、作付再開に向けた取組を行いやすいよう、「作付再開準備区域」を設定しました。作付再開準備区域では、住民の帰還や農地の除染等の状況に応じて、県及び市町村が管理計画を策定し、作付再開に向けた実証栽培を実施します。

※ 居住制限区域でも、地域の状況に応じて、作付再開準備を行うことが可能です。

農地保全・試験栽培区域では、避難指示により区域内で営農が試験栽培を除き制限されており、試験栽培で収穫した米についても廃棄となりますが、作付再開準備区域では全量管理の下、実証栽培で生産される米で基準値以下のものは出荷・販売等が可能です。

 

 Q12.28年産米の作付再開準備の対象区域はどこですか。

A12.28年産米の作付再開準備の対象区域は、避難指示解除準備区域を中心に下表7市町村の一部となっています。

 

【作付再開準備の対象区域】

市町村名

対象区域

南相馬市 避難指示解除準備区域及び居住制限区域
川俣町 避難指示解除準備区域及び居住制限区域
富岡町 避難指示解除準備区域
川内村 避難指示解除準備区域
浪江町 避難指示解除準備区域及び居住制限区域
飯舘村 避難指示解除準備区域及び居住制限区域
葛尾村 居住制限区域及び避難指示解除準備区域

  

 Q13.作付再開準備の対象区域では、作付が可能でも、収穫した米は出荷できないのですか。

A13.作付再開準備の対象区域では、実証栽培で生産される米について、管理計画に基づき、県・市町村による全量管理を行い、全袋検査により基準値以下のものは出荷・販売を行うことが可能です。

 

 6.28年産米の全量生産出荷管理を行う区域について

 Q14.全量生産出荷管理とは何ですか。作付再開準備とは何が異なるのですか。

A14.28年産の全量生産出荷管理では、27年産米の作付再開準備の地域が対象となっており、具体的には、平成27年9月5日に避難指示が解除された楢葉町(全域)において、県及び市町村が管理計画を策定し、稲を作付した全ほ場を台帳に整理し、この管理計画に基づき、吸収抑制対策等を徹底するとともに、飯米や縁故米を含む生産量の全量を把握し、全袋検査を行います。

全量生産出荷管理区域では、基本的に対象区域の全域で作付を行い、全量検査で基準値以下となった米は、順次出荷・販売することができます。

 

 7.精米・米ぬか

 Q15.玄米を精米した場合、放射性物質濃度は変わりますか。

A15.農林水産省において、放射性セシウムを含む23年産の玄米(40~160 ベクレル/kg)を用いて精米試験を行い、放射性セシウム濃度を測定しました。

その結果、

(1)精米中の放射性セシウム濃度は、最も高い場合でも玄米中の放射性セシウム濃度の10分の4

(2) 米ぬか中の放射性セシウム濃度は、最も高い場合でも玄米中の放射性セシウム濃度の8倍

となりました。

また、福島県農業総合センターの研究によれば、精米及び炊飯試験の結果、炊飯した米(ご飯)中の放射性セシウム濃度は、玄米中の放射性セシウム濃度の約10分の1となりました。

これらの試験結果から、玄米で基準値以下に管理していれば、精米・炊飯後のご飯の放射性セシウム濃度は基準値を確実に下回ることが分かります。

 

なお、米ぬかについては、食品や飼料、肥料、きのこ菌床用培地等に利用されますが、関係する事業者が、

(1) 玄米中の放射性セシウム濃度に加工係数「8」(玄米中の放射性セシウム濃度に対する米ぬか中の放射性セシウム濃度の比率)を乗じて得られる米ぬか中の放射性セシウム濃度の推計値、又は

(2) 米ぬか中の放射性セシウム濃度の実測値

を踏まえて、米ぬかを用いた製品が用途毎の暫定許容値等を超えないよう管理を行っています。

米ぬかは米油の原料としても利用されますが、農林水産省において、放射性セシウムを含む23年産の玄米(11~150 ベクレル/kg)に由来する米ぬかを用いて米油を製造する試験を行い、放射性セシウム濃度を測定しました。その結果、最も高い濃度の放射性セシウムを含む玄米に由来する米ぬかを用いた場合も含め、米油中の放射性セシウム濃度は全て検出限界値(4 ベクレル/kg)未満でした。

 

 8.生産現場での対応

 Q16.生産現場で留意すべき点はありますか。

A16.  農林水産省では、福島県及び各研究機関と協力しながら、放射性セシウム濃度の高い米が発生する要因とその対策について、研究を進めており、その中間とりまとめを平成23年12月に、その後の研究成果として第1版を平成25年1月、第2版を平成26年3月にそれぞれ公表しました。

 

これらの中で、生産現場における留意事項として、

  1. 土壌中の交換性カリ含量が25 mg/100 gを下回っている水田では、玄米中の放射性セシウム濃度が高い傾向があることから、カリ施肥によって土壌中の交換性カリ含量を25 mg/100 g程度にした上で、地域の慣行の施肥を行うべきこと
    また、稲は生育初期にセシウムを吸収する傾向があることから、同じカリ肥料でも速効性である塩化カリを基肥施用又は分げつ期の早期に追肥することが望ましいこと (なお、土壌中の交換性カリ含量が既に稲作に必要な水準を超えている場合は、カリ肥料の投入量を増やしても効果はありません)
  2. 稲のセシウム吸収には、土壌中の粘土鉱物のセシウム固定力が影響している可能性があり、砂質土、腐植質の多い黒ボク土等の固定力の弱い土壌は注意が必要であること
  3. 耕うんが浅い場合は、土壌表層に放射性セシウムがたまり、表層に根張りが集中し、稲が放射性セシウムを吸収しやすくなるため、深耕等により放射性セシウムを土壌中のより深い部分まで分散させるとともに作土層を拡大して根張りが深くなるよう改善すること

などがあげられています。

 

水田に流入する水については、

  1. 含まれる放射性セシウムのうち、溶存態のセシウムは作物が直接吸収できるのに対して、懸濁態のセシウムは作物が直接吸収し難く、作物への移行は基本的に小さいと考えられること
  2. ため池や水路等の水質調査によると、通常は検出下限値(セシウム134、137とも1 ベクレル/kg程度)未満であり、大雨時などの濁水では懸濁体のセシウムにより濃度上昇が見られることはあるが、一時的なものであること
  3. 調査において、こうした濁水をろ過した水に含まれる溶存態のセシウムは検出下限値未満であったこと

から、水からの影響は限定的だと考えられます。また、カリ肥料等の施用によって水から稲へのセシウムの移行も低減できることがわかったため、水からの移行を低減する観点からもカリ肥料等の施用を徹底することが必要です。

 

一方で、玄米中の放射性セシウム濃度が土壌からの移行だけで説明することが難しい事例も一部にはあることから、水からの影響については、引き続き調査を行うこととしています。

 

上記の研究成果とあわせて、下の資料もご活用ください。

 

 9.損害賠償

 Q17.作付制限や出荷制限による損害は賠償の対象となるのですか。

A17.平成23年8月に決定・公表された「東京電力株式会社福島第一、第二原子力発電所事故による原子力損害の範囲の判定等に関する中間指針」(以下「中間指針」と略します。)において、作付制限や出荷制限(事前出荷制限を含む。)による損害は、以下のとおり定められています。

【出荷制限指示等に伴うもの】(中間指針第5)

  1. 営業損害
    出荷制限指示等の対象となった農林漁業者等に生じた減収分と追加的費用(出荷の断念により生じた廃棄費用、出荷の再開のための除染費用等)※
    ※ 指示等が出される前に自主的に出荷等の制限を行ったことによるもの、指示等の解除後にその指示等により生じたものも含まれます。
  2. 農林漁業等の勤労者の就労不能等に伴う損害(給与等の減収分と追加的費用)
  3. 指示等に基づく検査費用

が賠償すべき損害と認められる。

 

詳細については中間指針をご覧下さい。

また、全量生産出荷管理区域でも、作付を自粛する場合は、市町村が管理計画に位置付け、対象となる生産者に作付自粛を要請すれば、その作付自粛による損害は、中間指針に照らし賠償の対象となることを東京電力に確認済みです。

 

 Q18.風評被害による損害は賠償の対象となるのですか。

 A18.中間指針及び第三次追補において、いわゆる風評被害による損害は以下のとおり定められ、賠償すべき損害と認められています。

【風評被害】(中間指針第7の1及び2、第三次追補第2)
いわゆる風評被害は、「消費者又は取引先が、当該産品等について、本件事故による放射性物質による汚染の危険性を懸念し、敬遠したくなる心理が、平均的・一般的な人を基準として合理性を有している」と認められた場合には、本件事故との相当因果関係が認められ、賠償の対象となる。

 

中間指針では、具体的に、

(1) 本件事故以降に、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、千葉県、埼玉県、岩手県及び宮城県(岩手県及び宮城県にあっては、中間指針策定以降に生じた損害が対象)において産出された食用農林産物(茶と畜産物は別途明記)と、

(2) これらの食用農林産物を主な原材料とする加工品(当該農林産物の重量の割合が概ね50%以上を目安)について、現に生じた買い控え等による以下の損害
     I  )営業損害(減収分と追加的費用)
     II )勤労者の就労不能等に伴う損害(給与等の減収分と追加的費用)
     III)取引先の要求等により実施した検査費用
が賠償すべき損害と認められています。

 

なお、上記の地域以外で生じた風評被害についても、個々の事例又は類型毎に、取引価格及び取引数量の動向、具体的な買い控え等の発生状況等を検証し、その産品や産地の特徴等を考慮して、上記の条件に該当する場合には、本件事故との相当因果関係が認められ、賠償の対象となるとされています。

※ 風評被害とは、報道等により広く知らされた事実によって、消費者又は取引先が、商品又はサービスについて放射性物質による汚染の危険性を懸念し、買い控え、取引停止等を行ったために生じた被害のことです。

※ 買い控え等を懸念し、やむを得ず出荷・作付け等を断念したことで生じた損害も含まれます。

 

詳細については中間指針をご覧下さい。

 

お問い合わせ先

生産局農産部穀物課
担当者:瀧山、澁谷
代表:03-3502-8111(内線4824)
ダイヤルイン:03-3502-5959
FAX:03-6744-2523

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