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農林水産省

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米国の農業政策

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平成31年2月14日更新

1.米国の価格・所得政策

2.2018年農業法のあらまし

1. 米国の価格・所得政策

  • 米国では、1930年代に価格支持融資制度が導入され、更に1973年に農家の再生産を可能とする目標価格と市場価格の差を補填する不足払い制度が設けられた。
  • 1996年農業法では、それまでの生産調整を条件とした不足払い制度が廃止され、これに代わる措置として、農家に対する直接固定支払い制度が導入された。
  • 2002年農業法では、目標価格と市場価格の差額の一部を補填する価格変動対応型支払い制度が導入された。
  • 2008年農業法では、価格変動対応型支払い制度のオプションとして、価格の下落ではなく、収入減少に対応して補填を行う平均作物収入選択プログラムが導入された。
  • 2014年2月に成立した2014年農業法では、直接固定支払い制度、価格変動対応型支払い制度、平均作物収入選択プログラムが廃止され、価格損失補償、農業リスク補償が導入された。
  • 2018年12月に成立した2018年農業法では、2014年農業法の枠組み(価格損失補償、農業リスク補償等)は継続された。

 

(1)価格支持融資制度

穀物等を担保とした農業者への短期融資制度で、その仕組みは次の通りである。
1.農業者は、穀物を担保として政府から融資を受ける。
2.市場価格が融資単価(ローンレート)を上回る場合、農業者は融資を返済し、穀物を返却してもらう。
3.市場価格が融資単価を下回る場合、農業者は返済を免除される代わりに穀物を政府に引き渡す。

  • 適用対象作物:小麦、トウモロコシ、コメ、大豆等

 

価格支持融資制度の仕組み

価格支持融資制度の仕組み

  • Aの場合:融資額と利子を返済し、農産物を市場価格で売却。
  • Bの場合:担保の農産物の質流しを行い融資の返済免除を受けるか、市場価格での融資返済を行いローンレートとの差額分を得るとともに穀物を引き取る。
(注)2018年農業法では、2002年以来、全ての適用対象作物を対象としたローンレートの引上げが行われた。

 

(2)価格損失補償(PLC:Price Loss Coverage)

市場価格が実効参照価格(生産コスト等を勘案して設定)(※)を下回った場合に、実効参照価格と市場価格の差の一部を補てんするプログラム。2018年農業法では、補償水準の指標となる価格の改定が行われた。

価格損失補償2018



(※)実効参照価格(effective reference price):市場価格の5中3平均値の85%又は2014年に定められた参照価格の高い方を上回ることとするが、参照価格の115%を超えない水準。
 

(3)農業リスク補償(ARC:Agriculture Risk Coverage)

当年収入が保証収入(直近5カ年の最高、最低を除いた3年の平均収入の86%)を下回った場合に、保証収入と当年収入の差の一部を補てんするプログラム。過去の作付けの85%が支払い対象。
農業リスク補償 




2. 2018年農業法のあらまし

(1)名称:Agriculture Improvement Act of 2018

(2)適用期間:2019年から2023年までの5年間

(3)主な内容:

  • 2014年農業法の内容から大きな変更はなく、価格損失補償、農業リスク補償などの制度が継続された。他方、価格損失補償の補償水準の指標となる価格の改定(実効参照価格の最大115%)や価格支持融資制度のローンレートの引上げなどの改善(improvement)が行われた。
  • 価格損失補償と農業リスク補償は、これまで一度選択すると変更できなかったが、2018年農業法では、毎年変更することが可能となった。

お問い合わせ先

大臣官房国際部国際地域課

代表:03-3502-8111(内線3474)
ダイヤルイン:03-3502-8089