綾部井堰を拓いた近藤勝由
綾部井堰及び幹線用水路の基礎を作った人
京都府綾部市
1827年(文政10年)~1901年(明治34年)
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由良川が綾部、福知山市域の平野部に入るところに、この地域の主要な取水施設の1つである「綾部井堰」があります。この井堰を守り続け、綾部用水の基礎を築いたのが 近藤勝由でした。
勝由が綾部藩きっての井堰の専門家となったのは、土木好きのうえ、関東地方で発達した河川工事、井堰などについて熱心に研究したからです。
1866年の洪水により、綾部井堰の下流にあった天田井堰が大きな被害を受けました。そこで勝由は、天田井堰と綾部井堰を統合しようと考え、約900メートルの水路を掘り、2つの井堰の水路をつなぐ計画を立てました。困難で無謀な工事だと農民からの反対にあいましたが、勝由は私財を投げうって工事に取りかかりました。勝由は、昼夜現場に立って指揮をとり、わずか40日で完成させました。これにより、綾部用水の基礎が築かれたのです。
その後も井堰は洪水で破損し、1884年に井堰の改修が計画され、当時郵便局長であった勝由に依頼がありました。井堰と関係のない役職にもかかわらず、工事の責任者を引き受け、地域の水不足の解決に力をつくしました。
現存する井堰は、1953年の大災害後に造り替えられたものですが、勝由の行った業績は、綾部井堰の功労者として今なお語り継がれています。
参考情報
- 参考文献:水土を拓いたひとびと 綾部・福知山用排水路改良史
- 関連ホームページ:農業を支えてきた水利施設/京都府中丹広域振興局[外部リンク]
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