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作成日:2015年7月30日

平成27年度リスク管理検討会(第1回)議事概要

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1.日時

平成27年6月29日(月曜日)14時00分~16時30分

2.場所

中央合同庁舎第4号館 12階 共用会議室1219-1221号室

3.出席者

メンバー(敬称略):莇祥子、小倉寿子、鬼武一夫、川崎一平、佐藤博之、手塚義博
農林水産省関係者 

4.議事次第

  1. 開会
  2. 優先的にリスク管理に取り組む有害化学物質の見直し及びサーベイランス・モニタリング中期計画の検討について
  3. 有害化学物質のリスク管理の取組状況について
  4. その他
  5. 閉会 

5.議事概要

メンバーとの情報・意見交換の概要は以下の通り。

○:メンバー及び農林水産省からの発言、→:発言に対する回答

※複数のメンバーから資料2について、分かりやすく、今後の情報提供に活用するべきとのコメントがあった。

(1)開会

・ 大臣官房 審議官(兼消費・安全局)から挨拶

 

(2)優先的にリスク管理に取り組む有害化学物質の見直し及びサーベイランス・モニタリング中期計画の検討について

 農林水産省担当官から、資料1に沿って、優先的にリスク管理を行うべき有害化学物質の見直し及びサーベイランス・モニタリング中期計画の作成の手順及びスケジュールを説明。

 メンバーからの質問、意見はなし。

 

(3)有害化学物質のリスク管理の取組状況について

 農林水産省担当官から、優先リストに掲載している有害化学物質のうち、農林水産省が特に力を入れてリスク管理を推進してきた、ヒ素、カドミウム、鉛、メチル水銀、アフラトキシン、デオキシニバレノール及びそのアセチル体、ニバレノール、貝毒(麻痺性貝毒、下痢性貝毒)、アクリルアミド、多環芳香族炭化水素類、フラン、クロロプロパノール類等について、資料2に沿って、これまでの主な取組、成果、今後の課題について説明。

 ● 取組状況全般について

○ これまでの成果については、コーデックス委員会等に対してもよく貢献していると思う。調査研究で分かった各種の対策を生産現場、消費者にどの様にして提供しているのか。また、消費者への情報提供の仕方について議論したり意見を述べたりできる場があるか知りたい。

→関係者への情報提供について関係4省庁が連携してリスクコミュニケーションを行っているが、すべての関心のある人が参加できる方法や手段で実施するのは大変に難しく、日ごろからの信頼関係の構築が重要と考えている。このリスク管理検討会も、消費者や事業者との重要な情報・意見交換の場の1つである。

○ 消費・安全局の10年間の取組によって各危害要因のリスク管理が進展していることが今回の資料(資料2)でよく見えた。リスクプロファイルだと大部なこともあり全体像がつかみにくかったが、この資料(資料2)は危害要因毎に1枚にまとめてあり、一目で取組が分かる非常によい資料だと思う。このような関係者が相互に理解できる重要な資料の作成は、リスクコミュニケーションのツールの進歩として評価に値する。厚生労働省や食品安全委員会など関係省庁間の科学データに基づく情報のやりとりも、10年前と比較すると改善してきている、さらに進めてもらいたい。

○ 地域性のある食品中の有害化学物質の調査データ等の情報提供について、政府の考え方はどのようなものか。食品製造事業者の立場としては、原料の特性について地域レベルの情報があると原料調達の際に有益であるし、消費者にとっても有益ではないか。

→地域特性がある食品の調査結果の公表は悩ましいところ。ある特定の地域でしか生産されていない特産品は、基本的にはそれぞれの自治体で調査し、リスク管理すべきという考え方があるため、農林水産省が積極的に取り上げて調査することはしていない。一方、実態調査の結果を解析していく際に、結果的に高濃度の食品が特定の地域の食品に絞り込まれる場合もあり得る。そのような場合には、不必要に消費者の不安をあおらないように留意しつつ情報交換を行いたいと考える。

→ リスク管理機関としては、国民の健康保護が第一である。調査の結果、特定の地域の産品で健康への影響が懸念されるのであれば、迅速に結果を公表するべきと考える。リスクベースで考えた場合に、摂取量を勘案すると消費者の健康リスクがそれほど高くない場合や、特定の地域でのみ健康リスクが懸念される場合などでは、情報提供や公表の方法を工夫することもあり得る。いずれにしても国民の健康保護を第一に、産業への影響も考慮しながら進めていく。

○ 例えば国産の水産物を海外に輸出する場合には、どの海域で採取した原料かということまで問われるケースもある。海域ごとのデータを地方自治体や業界が調査してそろえるのは、コスト的にも負担が大きいので、政府で取得したデータについて、公表上問題が無ければ海域の情報等のバックデータまで明らかにして公表してもらえると非常に有用である。

<環境中に存在する危害要因>

● ヒ素

○ 現在実施中の水田土壌とその水田で生産されたコメのヒ素含有実態調査の途中経過として、土壌中のヒ素濃度が高いとコメに移行しやすいといった傾向はあるか。

→土壌中のヒ素濃度とコメ中のヒ素濃度の関係は単純な相関関係ではなく、現時点で、はっきりとは分かっていない。コメ中の無機ヒ素濃度は、土壌中のヒ素濃度だけでなく土壌の性質などの様々な要因が関係していると考えている。

○ コメのヒ素の低減対策には、具体的にどのようなものがあるのか。

→出穂期に好気的水管理を行うとヒ素が低減する一方、カドミウムが増加してくるという難しさがあるので、その他の手段も組み合わせて、ヒ素を低減しつつカドミウム濃度を増加させない方法を現在研究しているところである。

○ 精米にするとヒ素の濃度が減るとあるが、つまりぬか層にヒ素が多くあるということだと思う。ぬかを食用とする場合の取り扱いに関して、今後の指針の中で決められていくのか。

→無機ヒ素の多くが、ぬかの部分に含まれることは事実である。しかし、食品全体からのヒ素のリスクを考えた場合には、摂取量の多いコメ、特に精白米の対策を指針の中で優先して考えている。ぬか漬けなど、ぬかから野菜へのヒ素の移行などの調査は現時点では考えていない。

○ 水田土壌とその水田で生産されたコメのヒ素の3年間の調査は、毎年同じ地点で行っているのか。

→全国で3000地点を3年に分けている。そのため、毎年、別の地点の調査である。同一ほ場でのコメ中のヒ素濃度の経年変化は、別の試験研究の中で、試験場において詳細に調査している。

○ 乾燥ヒジキについて、水戻し等により含まれているヒ素が低減することを製造・加工業者へ情報提供しているが、消費者へも情報提供が必要ではないか。加工業者で調理済みの製品は、実際にヒ素濃度が減少しているのか。また、生ヒジキやヒジキの缶詰などのヒ素を調査したことはあるか。

→パンフレットは製造・加工業者向けではあるが、適切な水戻しの情報については消費者にも有用であり、消費者への情報提供は今後の課題と考えている。また、生ヒジキや缶詰といったいわゆるReady to Eat食品を対象としたヒ素の調査も実施しており、その結果については、今後、情報提供していきたい。

● カドミウム

○ イネについて、カドミウム低吸収性品種の開発が2年前に報告されたが、その後普及しているのか。また、植物浄化用品種というものは、これとは別のものか。

→新品種の普及には、種子の供給の問題もあり、市場流通するまでにどうしても時間がかかる。また、開発したカドミウム低吸収性品種はコシヒカリであるが、全国でコシヒカリを栽培しているのではないため、地域ごとに適した品種が必要。少しずつではあるが着実に普及を進めている。また、浄化用品種はカドミウム低吸収性品種と逆の特性を持った品種であり、カドミウムを吸収しやすい特性を持っている。本品種を水田で栽培し、土壌中のカドミウムを吸収させた後、収穫物を産業廃棄物として廃棄することで土壌のカドミウムを低減できる。

○ カドミウム低吸収性品種の研究事業に参画している立場から、従来育種による地域ごとの普及品種へのカドミウム低吸収性の遺伝子の組み込みは、H30年度を目処に育成を完了する予定である。カドミウム低吸収性品種を導入するにあたり心配なのが、風評被害である。特に、カドミウム低吸収性品種と従来の品種が混在して流通すると、従来の品種では危ないのではないかと消費者の不安を招く懸念がある。カドミウム低吸収性品種の導入方針が産地によって違うと消費者に不安を招くので、品種が混在しないように一斉に切り替えるべきであるという声が上がっている。国が各産地に対し、カドミウム低吸収性品種の円滑な導入を進められるような施策をとれないか。

→リスクコミュニケーションを積み重ねていくことが重要と考えている。 

● ポリブロモジフェニルエーテル類(PBDE類)、パーフルオロオクタン酸(PFOA)及びパーフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)、農薬として使用された履歴のある残留性有機汚染物質

○ PBDE類、PFOA及びPFOS、農薬として使用された履歴のある残留性有機汚染物質については、実態調査の結果をどう考えるのか。また、今後の方針等をどのように考えるのか。農薬として使用された履歴のある残留性有機汚染物質は、サーベイランスの優先度が記載されていないが、優先度は低いという理解でよいか。

→PBDE類、PFOA及びPFOSは工業活動に伴い排出され、環境由来で食品に含まれる化学物質である。海外と比べて国内の含有実態データが不足しているため、実態調査で濃度が高いという結果が得られた場合には、環境省や経済産業省などに排出源対策を求めることを想定していたもの。
PBDE類については、BDE47、BDE99、BDE153、BDE209の4種は欧州が評価した毒性指標値に比べ食品由来の推定摂取量が十分低く、消費者の健康リスクは小さいと考えている。しかし、毒性の情報が十分得られていない分子種があること、10臭素体については現在でも製造・使用実態があることから、情報収集の継続と、優先度は高くないが時間を空けて一定期間後に実態調査をすることは必要と考えている。
PFOSについては、日本人の食品由来の摂取量は欧州が設定している耐容一日摂取量よりも十分に低いと推定しており、すでに国内外で製造・使用も禁止されているためさらなる実態調査は不要と考える。一方、PFOAは製造・使用は禁止されていないことから、体内でPFOAに代謝されると報告されている物質(フルオロテロマー)と併せて情報収集を継続し、必要に応じて調査した方がよいと考えている。
農薬として使用された履歴のある残留性有機汚染物質については、現在、農薬としての使用が禁止されているものを対象としていることから、優先リストには入れたが、中期計画上は位置付けをせず、含有実態調査は行っていない。仮に基準値超過事例の報告が多ければ調査を検討する可能性もあるが、現状での優先度は低い。むしろ、過去に農薬として使われた土地でどのような管理を行うかが重要であり、研究事業の中で各種品目の吸収性や土壌診断法等について検討している。今後とも基準値超過が懸念される一部の産地での取組を支援していく。

<かび毒>

● デオキシニバレノール(DON)及びそのアセチル体

○ DONのアセチル体とはどのようなものか。また、アセチル体の毒性がDONと同等とはどういう意味なのか。

→アセチル体は麦類等の植物体に感染した赤かび病菌がDONを作る過程において、DONを作る前にできる物質(DONの前駆体)で、DONにアセチル基と呼ばれる化学構造が付いた構造をしている。ヒトがDONのアセチル体を摂取すると、腸管内で代謝されてDONが遊離するため、アセチル体はDONと同等の毒性を有すると考えられている。農林水産省では、DONのリスク管理やリスク評価においてアセチル体も無視できないと考えているため、DONとアセチル体の両方を対象に実態調査を継続して実施している。

● パツリン

○ パツリンについては、早い段階からりんご果汁の低減対策や実態調査を行い、濃度が低いことを確認していることは承知している。今後の課題としてあげている結合型パツリンとはどのようなものか。

→厚生労働省の基準値設定を契機として、農林水産省は生産段階の低減対策を指導し、りんご果汁中のパツリンの濃度が低いことを確認した。しかし、近年になり、海外論文* において、パツリンとアミノ酸やたんぱく質が結合した構造を持つと考えられる、結合型パツリンの存在が報告された。また、りんご果汁には透明なものと濁ったものがあり、特に濁ったりんご果汁に結合型パツリンが多く含まれると報告された。国産のりんご果汁は濁ったものが多いことから、結合型を含めたパツリンの実態調査が必要と考えている。ただし、結合型パツリンは従来の分析法では検出できないため、分析法の開発状況なども考慮して実態調査の実施時期等を検討したい。
* 2003年頃の論文と発言しましたが2007年の論文でした。お詫びして訂正いたします。
Baert, K., De Meulenaer, B., Kasase, C., Huyghebaert, A., Ooghe, W., & Devlieghere, F. (2007). Free and bound patulin in cloudy apple juice. Food Chemistry, 100(3), 1278-1282.

● かび毒全般

○ 食品事業者にとっては原材料である一次産品(農水産物)の品質が製品の品質管理の視点から非常に重要である。かび毒の今後の課題に、気候変動が国産農産物のかび毒汚染に及ぼす影響の把握とあるが、具体的にはどのようなことを行うのか。また、食品事業者は、国産原料のみでなく輸入原料も扱うので、輸入農産物のかび毒の分布状況等についても調査して欲しい。

→かびの生育と気温とは密接に関係している。気候変動の影響によって、我が国でも50年後、100年後に気温の上昇が予想されているため、今後の5年間で実施する具体的な課題というよりも、長期的な課題として国産農産物のかび毒のリスク管理を進めていくこととしている。そのため、現在、策定を進めている農林水産省の気候変動適応計画においても、食品安全に関する課題として、かび毒への対応を掲げているところである。
農林水産省としては国産農産物の安全確保を主眼としており、輸入品に関する調査は現時点では考えていない。なお、海外でも気候変動の影響予測に関する調査研究は多数実施され、報告書等が公表されている。

<海産毒>

● 貝毒全般

○ 貝毒はマウス試験法から機器分析法に分析法が変わったとのことだが、産地に必要な分析機器はあるのか。

→分析機器を既に導入している産地と遅れている産地がある。遅れている産地については、当面はマウス試験法と併用しつつ、機器分析法の導入を進めてまいりたい。

○ 産地では貝毒をどのように調べているのか。産地では関心が高く、対策がとられているのかも知れないが、消費者にはそのような情報が分かりにくい。

→貝毒の検査は、全ての産地で実施している。今現在、貝毒が検出されたために、出荷を自主規制している産地もある。貝毒の原因となるプランクトンの発生量を調査することで貝の毒化状況もある程度予測可能であり、予測に基づいて自主検査の頻度を増やすなどの対応をとっている。

→自主規制をしていること自体は消費者には形として見えにくいが、消費者に提供されているものは、産地での検査を実施したもの。

● シガテラ毒

○ シガテラ毒は台風等の外部からのストレスが魚の毒化に影響するようなことはあるか。また、魚が毒化するメカニズムは解明されているか。

→シガテラ毒は、地域性があり南方の海域で発生することが多く、北方の海域で毒化することはほとんどない。毒化しやすい魚種が原因となる毒を持つ藻類を摂取し、その毒を蓄積することでその魚が毒化する。

→シガテラ毒の原因となる藻類は、一つの場所に集中して生育する性質を持っている。原因となる藻類が集中している場所に生息している魚が、藻類を食べた結果として毒化するもの。同じ種類の藻類でも遺伝子のちょっとした違い(株の違い)により毒素を産生する能力に大きな差があり、原因となる藻類が広く分布していたとしても、どこでも毒化するということではない。

<流通、調理、加工などで生成する危害要因>

● アクリルアミド

○ 食品中のアクリルアミドの低減について、事業者が努力しているということについて、製品レベルで見えるような形で消費者に情報提供して欲しい。

→これまでも各食品事業者がウェブサイトやお客様窓口等を通じて低減努力について情報提供をしているところである。食品事業者として情報提供を継続していくことが大切と考えている。

→このようなリスクコミュニケーションについては、誰か一者がやればいいという話ではなく、関係者が常日頃からコミュニケーションをとっていくことが大事であると認識している。

○ アクリルアミドのような非意図的に生成する有害化学物質については、ゼロを求めるような過剰な対応に問題があると考える。食品添加物や農薬など意図的に添加する物質のリスク管理は比較的に難しくないが、非意図的に生成する有害化学物質のリスク管理は難しい。事業者の規模による課題もあり、競争の世界ではあるが、当社の製品には入っていないというような過剰なプロモーションはできない。

○ 家庭調理で生成するアクリルアミドの低減対策について、力を入れて欲しい。食品事業者については、ポテトチップの色が明らかに変わってきたことなどでも企業の低減努力が感じられる。

● アクリルアミド、多環芳香族炭化水素類(PAH類)

○ PAH類とアクリルアミドについて、事業者の低減努力が進展している中で、今後は家庭調理での低減のための調理法研究やデータ収集と消費者向けの丁寧な情報提供が重要と考える。どのような内容になるのかも含めて、今後、本検討会での議論をお願いしたい。

→H25-26年度の研究事業で家庭調理でのアクリルアミドの生成に関する基礎的な知見を収集した。この研究事業で得られた結果を活用しながら、アクリルアミドについて消費者向けにできるだけ早く分かり易く情報を発信したいと考えている。

● 多環芳香族炭化水素類(PAH類)

○ PAH類の海外(EU)の基準値は、かつお節の実際の摂取量を考慮せずに設定しているように見受けられる。かつお節のPAH類の基準値の見直しを申し入れることはできないか。

→かつお節の基準値を他の食品に比べて緩く設定してもらうというのは、現実的に難しいのではないか。かつお節からの出し汁中へのPAH類の移行が非常に小さいことなどを科学的な知見として示し、その用途により規制の対象から除外するよう働きかけるというアプローチが良いのではないか。また、現行の基準値でクリアしている事業者がいるとも聞いている。

→かつお節のPAH類については、現時点でコーデックス基準値は存在しないため、EUで既に設定されている基準値の変更を求めるのであれば、コーデックス委員会に国際基準の策定を求めるというやり方もあり得る。そのためには、産業の振興・輸出促進をしたい者で合意をとり戦略的に進めていくことが重要ではないかと考える。

● 3-MCPD脂肪酸エステル類

○ 3-MCPD脂肪酸エステル類のリスクプロファイルによれば、食品安全委員会は現時点で健康リスクは低いという見解を示している。そのような状況の中で、今後、どのような含有実態調査が必要なのか、そのイメージを教えて欲しい。また、今後の課題として、実行可能な低減方法について言及しているが、国内では海外の報告より油脂中の3-MCPD脂肪酸エステル濃度が低い傾向が確認されている現状において、さらにコストをかけてまで、これ以上の低減対策を検討する必要性があるのか。

→3-MCPD脂肪酸エステル類については、油脂中だけでなく加工食品や調理食品中にも含まれていることが報告されている。欧州食品安全機関(EFSA)は今年の3月に幅広い加工食品に適用できる3-MCPD脂肪酸エステル類やグリシドール脂肪酸エステル類の分析法を公表した。加工食品中の3-MCPD脂肪酸エステルの含有実態についての情報を収集し、必要に応じて国内の含有実態を調査することを検討したい。また、3-MCPD脂肪酸エステル類のリスク評価をEFSAが今年中に実施する予定であり、FAO/WHO食品添加物専門家会議(JECFA)もリスク評価を予定している。食品安全委員会もQ&Aで引き続き国際的な動向を注視していくと表明している。このようなことから、今後も引き続き情報収集する必要性は高いと考えている。また、実際に一部の食品で低減対策がとられていることが報告されているが、3-MCPD脂肪酸エステルの濃度をどれだけ低くできるかだけでなく、低減対策を導入した場合に食品としての品質が保たれていることも重要。品質を保ちながら濃度を低減することは難しいと考えており、引き続き基礎的な情報を収集していきたいと考えている。

○ 食品中の含有実態調査と低減対策は、通常、実態調査を行った後に、必要に応じて低減対策を検討するという順序だと理解しているが、3-MCPD脂肪酸エステル類については同時並行して進めるのか。

→低減対策をするためには事業者の方の協力が不可欠であるため、事業者の方と意見交換等を行いつつ進めていく予定。

● トランス脂肪酸

○ 最近、米国FDAがトランス脂肪酸を含む部分水素添加油(PHOs)を3年間の猶予をもってGRAS(一般に安全と認められる(食品))から外すと公表した件に関して、周囲からトランス脂肪酸の安全性について懸念する声が届いている。関係省庁の対応を注視していたが、期待していた農林水産省のウェブサイトを通じた情報提供が遅かったのは残念であった。新しい情報や報道等が出た際には、速やかにいろいろな手段を使って情報を出して欲しい。また、この件については、マスコミの中にも冷静な報道もあったと感じており、マスコミも巻き込んだ日頃のリスクコミュニケーションが重要であることの証拠であると考える。

 

(4)その他

 次回のリスク管理検討会については8月下旬に開催する予定であり、あらためてメンバーの方々には日程調整をお願いする旨を連絡。

 

(5)閉会

お問い合わせ先

消費・安全局消費・安全政策課
担当者:リスク管理企画班
代表:03-3502-8111(内線4453)
ダイヤルイン:03-3502-8731
FAX:03-3597-0329

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