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令和6年度食料・農業・農村政策審議会 果樹・有機部会(第3回果樹関係) 議事録

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1.日時及び場所

日時:令和7年1月30日(木曜日)12時30分~15時28分
会場:農林水産省農林水産技術会議委員室 

2.議事次第

  1. 開会
  2. 議事
    (1) 果樹農業振興基本方針骨子(案)について 
    (2) その他
  3. 閉会
      配付資料はこちら

3.議事録

午後0時30分 開会



    • 羽石グループ長
      それでは、定刻となりましたので、ただいまから食料・農業・農村政策審議会果樹・部会(第3回果樹関係)を開催いたします。
      委員の皆様におかれましては、大変忙しい中、御出席を賜りまして誠にありがとうございます。
      私、当部会の事務局を務めております農産局果樹・茶グループ長の羽石でございます。この後議事に入るまでの間、進行を務めさせていただきます。よろしくお願いいたします。
      まず本日の会議ですけれども、御案内したとおり、資料はお手元のデバイスで御覧いただきます。委員の皆様のデバイスを御確認ください。
      資料ですけれども、まず議事次第、座席表、配付資料一覧、それから資料1、果樹部会委員名簿、資料2、果樹農業振興基本方針骨子(案)の主なポイント、資料3、果樹農業振興基本方針骨子(案)、資料4、今後の審議の進め方について、それから、参考資料1としまして、第1回、第2回果樹部会及び現地調査における主な意見と論点の整理、参考資料2としまして、現行の果樹農業振興基本方針をお付けしております。それから、稲垣委員と内藤委員から資料を提出いただいておりますので、それもここに載せております。
      以上を保存し、閲覧できる状態としておりますので、御確認いただきまして、ファイルが見当たらない、あるいは開けない等、不具合等ございましたらお近くの事務局員までお声がけください。
      続きまして、本日の委員の御出席の状況でございます。
      本日、現在、本会場に御出席の委員のほか、井上委員がオンラインでの御出席、竹下委員におかれましては遅れてオンラインでの御出席、それから堀切委員、高羽委員は所用により御欠席となっております。
      現時点で、委員及び臨時委員18名のうち15名に御出席いただいておりますので、食料・農業・農村政策審議会令第8条第1項の規定による3分の1以上の出席の条件を満たしておりますので、本部会が成立していることを御報告いたします。
      恐れ入りますが、カメラ撮影はここまでとさせていただきます。
      それでは、ここから林部会長に議事進行をお願いしたいと思います。林部会長、よろしくお願いいたします。
    • 林部会長
      それでは、皆様、今年初めての会となります。どうぞ今年もよろしくお願いいたします。
      これより私が議事を進めさせていただきます。
      議事次第を御覧ください。
      本日の議事は、1、果樹農業振興基本方針骨子(案)について、2、その他の2点となります。
      まず初めに、事務局より果樹農業振興基本方針骨子(案)について御説明いただき、その後、各委員から御質問、御意見を頂戴したいと思います。
      それでは、事務局より骨子(案)について御説明をお願いいたします。
    • 羽石グループ長
      それでは、お手元の資料の2、資料の3に沿って御説明いたします。
      資料の2を御覧ください。
      果樹農業振興基本方針骨子(案)の主なポイントでございます。
      1ページ目でございます。
      新たな果樹農業振興基本方針の策定に当たっての考え方ということで、まず従来の食料・農業・農村基本方針に基づく政策の検証を行いまして、昨年、基本法を改正いたしました。
      現在、新たな食料・農業・農村基本計画の検討を企画部会の方で進んでおりますけれども、5年間で農業の構造転換を集中的に推し進める期間としまして、計画の期間は5年間ということでございます。新たな果樹農業振興基本方針につきましても、5年間の基本方針として定めることとしておりますけれども、永年性作物であるという果樹の特性に鑑みまして、一旦植えると、20年、30年、その期で収穫を続けていくということになりますので、あるいは最初の5年、あるいは品目によってはもっと長い期間、未収益の期間もあるということで、20年先を見据えてどういう木を植えていくのか、省力樹形に転換するのかとか、温暖化の状況を見据えてどういう品種構成、品目でいくのかということも考えながら進めていく必要があるということで、20年程度を見据えた5年間の基本方針として定めるとさせていただければどうかと思っております。
      それから、果実の栽培面積あるいは生産量等の目標を定めることとしておりますけれども、それ以外に、基本方針の実効性を高めるため、施策の有効性を示すKPIについても定めたいと考えておりまして、省力樹形や果樹型のトレーニングファーム等のKPI等を現在検討しているところでございます。
      2ページでございます。
      新たな基本方針の基本的な考え方ということでございまして、現状の課題の把握でございますけれども、まず生産者の減少・高齢化が非常に進んでいて、価格は上昇傾向ですけれども、生産が非常に減少しており、需要に対して生産が応え切れていないということでございます。
      さらに、近年の高温等の影響が非常に激しくなっているということでございます。
      3つ目ですけれども、果樹農業が大きな割合を占める中山間地では、人口減少が都市に先駆けて進んでいるということで、中山間地の地域経済を守るという観点から、果樹農業の地域の基幹産業としての付加価値を高めていくことが重要と考えております。
      最後、4点目、人口減少に伴いまして果実の消費量も減る中で、加工や輸出等の需要は増加しているということで、これらの新たな需要への対応、それから海外から稼ぐ力の強化が必要ということでございます。
      これらに対応しまして、需要に応える果樹の農業の発展に向けて、生産基盤強化の加速が必要ということが基本的考え方と考えております。
      3ページでございます。
      骨子(案)の構成ですけれども、左側に第1から第6までの柱立てがありますけれども、こちらは果樹農業振興特別措置法の法律に基づいて定めることとされている柱立てでございます。
      これのうち、第1につきましては、果樹農業の生産振興に関する事項、それから第5については、流通・加工の合理化に関する事項でございます。
      第2につきましては、面積や生産量等の目標を定めます。
      第3の栽培に適する自然的条件、こちらは、各品目ごとの栽培適地の平均気温あるいは自然災害を避けるための基準等を定めております。
      第4の近代的な果樹園経営の基本的指標、これにつきましては、経営モデルを示すこととしております。
      右側に各項目ごとの施策のラインナップを一覧できるようにまとめております。上から、生産基盤強化の加速化、次に、新たな需要への対応、最後に、果実の流通及び加工の合理化につきまして盛り込むべき施策をこちらに列挙しております。具体的には、後ほど骨子(案)の本体で御説明いたします。
      最後、4ページでございます。
      林部会長から頂きました御指示に基づきまして、本日の果樹部会で御議論いただきたいことを列記させていただいております。今申し上げましたような基本的な考え方、それから現状と課題について、皆様の御意見を伺いたいと思います。それから、骨子に記載しております施策の内容、方向性、それから進め方について、これまでの御意見を反映しているかどうかという点。それから、今後示すことになりますKPIについて、委員の皆様の考えをお聞きしたいということ。それから、最後に、第3の栽培に適する自然的条件、あるいは第4、近代的な果樹園経営の基本的指標、こちらについても皆様からアイデアを頂きたいということでございます。
      続きまして、資料3をお願いいたします。
      果樹農業振興基本方針骨子(案)でございます。
      第1、果樹農業の振興に関する基本的な事項の1、新たな果樹農業振興基本方針の策定に当たっての基本的考え方でございまして、こちらは先ほどパワーポイントで御説明したとおりでございますので、割愛いたします。
      次のページにいっていただきまして、2、果樹農業の生産基盤強化の加速化に向けた施策の推進でございます。
      まず1点目としまして、労働生産性の向上ということで、議論の中でも、ここが一丁目一番地だろうという御意見いただきましたけれども、地域計画に基づいた園地の集積・集約化、それから基盤整備、省力樹形の導入、それからスマート農業、機械化を進め生産性を上げていくということ、あわせまして大規模経営体の育成・参入も進めていくということでございます。
      2つ目が安定生産の脅威となる気候変動等への対応ということでございます。
      近年の夏季の著しい高温等による被害を回避・軽減するということが必要ですので、資材や機材による対応、それから品種の組合せ等による対応、こういうものを進めていきたいと考えております。それから、温暖化に伴ってということもありますけれども、病害虫、それから鳥獣害への対応を進めるということでございます。
      それから、省力樹形を進めるに当たりまして大量に必要となる苗木につきましても、この供給力の強化を進めていく必要があるということでございます。
      3点目といたしまして、担い手の確保・育成、労働力の確保でございます。
      こちらにつきましては、果樹型のトレーニングファームにより新規就農者を増やしていくということ、それから認定農業者だけでは地域を守っていけないということでございますので、多様な農業者によるものも含めて、地域の園地の保全を行っていくということ。それから、労働力不足に対応しましてサービス事業体の活用、それから加工や輸出などの関連産業との協働により作業ピークに対応していくということでございます。
      最後、ここにも大規模な法人経営体の参入を推進ということを書かせていただいております。4ページでございます。
      それから、4つ目の柱としまして、地域の基幹産業としての付加価値の向上ということで、人口が減る中山間地において、若い方々に参入していただくために魅力のある産業とするため、生産者の所得を向上させるとともに、地域経済を守る観点から、関連産業への波及、雇用の創出、地域の活性化など、地域の基幹産業としての果樹農業の付加価値を高めていく取組を推進したいということでございまして、輸出や加工等の関連産業との連携、それから定年者等の地域住民、交流人口の参加、こういうものを進めてまいりたいと考えております。
      続きまして、大きな柱の2つ目ですけれども、新たな需要への対応でございます。
      新たな需要への対応としましては、国内需要と海外需要の2つに分けて記載しております。
      1つ目、国内需要でございますけれども、これまでの高品質な果実の生産、その強みは生かしつつ、多様な消費者ニーズに対応していくということで、比較的手頃な価格で日常的に摂取してもらえるような果実の生産・供給、これを労働生産性の高い栽培体系の転換により進めていきたいということでございます。
      それから、加工等の関連産業との連携によりまして、加工仕向け用の果実の安定生産・供給も進めたいと考えております。
      また、そのような省力化をして作っていくような生果実あるいは加工品、こういうような需要について、流通等の関係者の理解を得ていくことが必要だというふうに考えております。あわせまして、機能性、栄養バランス等の情報発信を行う必要があるというふうに考えております。
      次のページでございます。
      海外から稼ぐ力の強化ということで、一つは、海外でも評価を受けております高品質果実につきまして、海外需要の開拓を更に図っていくということで、防除体系の見直しなど、輸出先国・地域の規制やニーズに対応する産地を育成していくということでございます。
      そしてもう一つが、戦略的な海外展開の推進ということで、果実の輸出と併せまして、優良な品種を戦略的に海外でライセンス化し、これを農業者の稼ぎにつなげるとともに、そのロイヤリティーを更に新たな品種開発に還元するということで、将来的な農業者の稼ぎにもつなげていきたいということでございます。
      次の第2につきましては、生産量、面積、それからKPIについての目標を定めさせていただきます。
      第3につきましては、栽培に適する自然的条件に関する基準、第4は、近代的な果樹園経営の基本的指標を示すこととしております。
      それから、次のページにまいりまして、第5、果実の流通及び加工の合理化に関する基本的な事項でございます。
      1つ目が集出荷・流通対策でございます。
      集出荷施設や選果場の再編集約・合理化などを進めるということ、それから果実やコンテナなどの出荷規格の見直し、それから共同輸送、モーダルシフトなどを進めていきたいと考えております。
      最後に、果実の加工でございます。
      加工仕向けにつきましては、これまで選果の過程で生じる規格外品の一部が流通するというパターンが多かったわけですけれども、生産量の減少に伴いまして加工仕向け果実も不足しているという中で、今後は、規格外品を回すだけではなく、最初から加工用に生産するという形態も進めていきたいと考えておりまして、契約生産などある程度の量を加工に回せるような形を進めていければと考えております。
      また、そのために、機能性ですとか地域の特色により差別化が図られるような商品開発、あるいは加工等の関連産業との連携を促して加工仕向けの果実の確保を進めてまいりたいというふうに考えております。
      最後、第6、その他必要な事項につきましては、自然災害への対応などについて記載したいと考えております。
      基本方針骨子(案)につきましては以上でございます。
      説明はここまででございます。
    • 林部会長
      ありがとうございました。
      それでは、これより意見交換に移ります。
      ただいま御説明いただきましたとおり、骨子(案)の項目立て第1から第6までのうち、第2、3、4については今後示されるということですが、第1のところはある程度詳しく書かれているところであります。
      骨子(案)について、私の方から委員の皆様にあらかじめ御意見を頂戴したい観点を4つ示させていただきました。
      まず第1に、項目の第1のところで書かれています策定に当たっての基本的な考え方、また現状と課題について、漏れはないか、皆様のお考えと合っているかどうか。
      また、第2として、骨子としての施策内容とその進め方について、これまでの委員の皆様の御意見が漏れなく反映しているかどうか。事務局の方で極力盛り込んでいただいているとは思うんですが、補充や御趣旨と違うというところがありましたら、この時点で確認させていただければと思っております。
      観点の3つ目としましては、骨子(案)の第2で今後示されることになっておりますKPIについての御意見があれば伺いたいということであります。
      最後に、観点の四つ目としましては、やはり骨子(案)の第3、第4で、今後示されることになっております、第3、栽培に適する自然的条件に関する基準及び第4、近代的な果樹園経営の基本的指標、この点、今後、文章化していくに当たって、委員の皆様方からのアイデアや御意見を頂きたいということで、あらかじめお願いしているところであります。
      本日は、まず稲垣委員、内藤委員から資料の御提出を頂いておりますので、それぞれの御提出いただいた資料説明と併せて、骨子(案)についての意見をお願いしたいと思います。
      まず稲垣委員からお願いいたします。
    • 稲垣委員
      稲垣提出資料ということで配付させていただきました。
      この資料は二部構成になっておりまして、今、部会長の方から御指示のあったその骨子(案)の内容なり、構えについて4点ほど、それから目標なりKPIを具体的にどんなものをしつらえたらいいのか、そういうことが中心に書いてあります。
      この資料の説明に入る前に、この資料に書き切れなかったことを2点、申し上げたいです。
      1点は、こうやって今基本方針を作っているわけなんですが、今更ながら、現在の令和2年の基本方針の達成状況とか評価を踏まえてやるべきだった、要するに現在の基本方針の状況をよく踏まえてやる必要があるのかなと。特に、改めて今の基本方針を読ませていただいて、2つのワードが刺さりました。いわゆる2haの壁という非常にキャッチーな、目を引くというか、ある意味果樹経営の課題を集約したような言葉があったということですね。それと、果樹経営の生産者なり経営体の束ねでもあり、政策の受皿とか推進に取り組む産地協議会ということが今の基本方針にはあるわけですが、この2つのワードが今回の骨子(案)にないので、その辺をどういうふうに考えたらいいのかなという思いがあります。
      それから、2点目は、この後の骨子(案)の意見の説明に入る前に、今回のこの果樹部会なり、企画部会の委員等もやらせていただいておりますが、改正基本法を踏まえて基本計画なり、こういう基本方針を考えるときに、私が一番ポイントを置いているというか、意識しているのは、今いる経営体、今いる農業者、政策対象でいいますと認定農業者でありますとか認定新規就農者、こういうものにしっかりフォーカスするということが大事なのかなということをこれまでもこの部会なり、また企画部会でも申し上げたわけであります。また、それが地域計画とどう絡んでくるのか、そういう今いる経営体を、とにかく経営体が減るわけですから、そこへしっかりフォーカスする必要があるというのが一点です。
      それから、この果樹部会に出させていただいて、また企画部会に参加して、御案内のように、私は農業委員会なり、認定農業者であるとか、農業法人とか、そういう方を相手にいろいろ仕事をさせていただいているわけですが、今回、審議会に出て、産地ということを企画部会の資料ではかなり出ておりましたし、この部会でも産地ということがありまして、そういう、やや我々、私の仕事は、一枚一枚の農地、一人一人の形態にフォーカスしているわけですが、それを面的な固まりということで、産地という切り口が本当に大事なんだなと思いながら議論に臨んでいるということを、冒頭、すみません、時間掛かりましたが。
      その上で、お手元の資料で、まず基本方針の内容について4点、整理しました。
      基本方針、非常に網羅的に書かれて、大変な御苦労があったと思うんですが、やはりちょっといろいろ読んでいくと、経営の競争力の強化、所得の向上なり成長戦略みたいな視点があってもいいのかなと思うわけであります。この方針が労働生産力の向上なり、気候変動というようなところから入って、そのこと自体は大変大事な問題ではあるんですが、やはり経営の競争力の強化、所得向上なり成長戦略という必要性があると思うわけであります。
      具体的には、規模の拡大、高品質化、収量の拡大、コスト低減などの視点でありますとか、高品質化については新品種の開発やブランディングの視点があるのではないか。また、そのコスト低減の視点については、化学肥料・堆肥の複合的利用であるとか緑肥の活用など、それからあと、オール農水省で今、環境のリスクとかCO2の削減の問題もいろいろなところで議論されているわけで、果樹についてもそれが必要なのではないかということであります。
      2点目は、冒頭、口頭で申し上げましたように、「人」・「経営体」へのフォーカスという観点について、今回の改正基本法なり、その基本計画の最重点の課題はその経営体が激減することにどう対応するのかということだとすれば、その1番目で申し上げたように、経営の競争力の強化、所得の向上であるとか、そういう議論をする際に、人、経営体、さらには産地、そういうものにしっかりフォーカスした議論展開が必要ではないかと思うわけであります。
      この基本方針の冒頭で、生産基盤の強化ということをうたっていらっしゃるわけですが、その生産基盤ということでいうと、最重要の要素はやはり人ではないか、またその人が展開する経営体、そしてその集合体である産地、そういうものの確立・強化の切り口が必要なのかなと思った次第であります。
      冒頭の繰り返しになるわけですが、その人であるとか経営体及び産地にフォーカスをするのであれば、果樹経営の所得向上とか果樹経営の成長戦略のような項目立てが考えられるのではないかとも思うわけでおります。
      その経営体のくくりの中で、冒頭申し上げましたように、認定農業者、認定新規就農者、そして産地という、その対象が特定できるもののその経営意向に沿った対策を具体化するべきではないかと。これは12月の部会でも申し上げたんですが、特に認定農業者の4割がもう65歳以上であることを考えると、その経営継承と、そこへの新規就農の対応等を図るべきではないかということであります。
      再三、今ある経営体ということを強調しているわけですが、それと同じぐらいの比重を持って、参入法人であるとか、スタートアップのような、そこにはいない、既存の形態とは違う新たな主体への対応ということをイコールフィッティングといいますか、同等な位置づけで盛り込んでいく必要があるということを痛感しております。
      あわせて、今申し上げましたようなことは、農業で生計を立てる個人若しくはその企業だけではなくて、兼業とか副業のような零細な主体も果樹農業の構成要素であることを踏まえますと、その位置づけなり対応を明確にする必要があると思うわけであります。
      そのため、3ページに、「多様な農業者による園地の保全管理」という表題があるわけですが、この表題でもちろんいいわけですが、事前に頂いた資料ではここに、「兼業農家や小規模な農家が担い手と一体となって」というような表現があったんですが、それが消えているわけで、もし可能であれば、これの3行目ぐらいから、農業を副業的に営む経営体に加え、兼業農家や小規模の農家など、多様な農業者のようなワーディングが必要なのではないか。結果、園地が保全されるという視点が大事なのかと。
      今申し上げたここに引用しているのは、実は基本計画の骨子(案)の17ページにある表現ぶりをそのまま抜いたのですが、そういう視点がやはり果樹でも必要ではないかということであります。
      それから、この骨子(案)の2点目の関心事項として、果樹産業といいますか、果樹農場固有のマネジメントスクールと、やや言葉がはねている感じはするんですが、そういうものの創設というか、フォーカスしていくことが必要ではないかと思うわけであります。
      果樹に限らず、成長する法人経営には外国人雇用も含めたいわゆる農場長レベル、マネージャー的な従業員の確保、人材というものが必要になっているわけでありまして、単なる作業員を確保・育成するのではなくて、販売管理、情報システム、作業管理を担える総合的な人材の育成確保の視点が必要なのではないか、その果樹分野ということですね。
      そして、その法人経営だけではなく、家族経営であっても、これからは六次産業化であるとか、交流システムであるとか、消費者への個人宅配など、広い分野を網羅した経営能力の育成が必要であり、その果樹産業固有のそのマネジメントをする資質を育成する仕組みなり機関を創設することの検討が必要なのではないかと思うわけであります。
      それから、グローバルバリューチェーンについては、海外市場の開発に当たっては、育成者権でありますとか商標権などを統合した知的財産管理と実需者をつないだバリューチェーンが必要であって、海外の視点、かなり突っ込んで書かれているわけですが、グローバルバリューチェーンの確立の視点が必要ではないかと思うわけであります。
      その際、この例示がふさわしいのかどうか分かりませんが、ピンクレディーだとか、ジャズとかゼスプリ、日本にも展開しているような海外の仕組みを逆に学んで、外に出ていくときの参考にしていく視点というのも必要なのではないかと。この分野は本当に門外漢なんですが、ただ、こういう視点もあるのかなということを書きました。
      大きな2番目の目標なりKPIの設定については、品目ごとの生産量、単収、作付面積の目標設定は今想定されているわけですが、基本計画の方では、国内消費仕向けの目標設定も想定されているわけで、果樹の方でこの国内仕向けを位置づける必要があるのかないのか、そういう議論が必要かなと思います。
      その上で、その目標年度において設定する事項として、冒頭も言いましたけれども、ややその人なり経営体へのフォーカスが必要なのではないかということに関連して、目標についても、これが正しいとかこれでやれということでは毛頭ないんですが、ただ、考え方として、法人経営、主業経営、準主業なり副業経営の数、それから認定農業者、認定新規就農者、その産地もそれを量的にどういうふうに確保していくのかという目標設定が必要なのではないかと思うわけですが、これがないので、その辺御議論を頂く必要があるのかなと思うわけであります。
      その上で、KPIについては、繰り返しになるわけですが、やはり認定農業者、認定新規就農者の意向をしっかり把握した施策の対応、要するにその人たちの経営発展なり、経営維持なり、縮小・廃業、そういう意向をしっかりとらまえた対応が必要なのではないか。
      それから、産地については、これは今の現在の基本方針の中にこういう表現でしっかり書かれていますね。産地全体として維持していく園地と、そうでない園地について議論を踏まえた産地の維持・発展の取組ということが現在の令和2年に作られた基本方針にも明記されておりますので、この考え方というのは今でも古びていないというか、正に今これをやらなければいけないのではないかという認識を持っているわけであります。
      この1とか2、要するに人であるとか産地の意向を踏まえると、そこから経営継承の必要な経営体の数なり状況が分かってくるわけでありますので、それを踏まえた経営継承対策というものを仕組んでいく必要があるということ。
      それからあと、現地視察でお邪魔した長野市の取組のように、機構関連の圃場整備事業、これ抜きには、圃場整備抜きにはなかなか果樹経営が見通せませんので、こういうものをしっかり計画的に導入、施行していく視点が必要なのかなということです。
      それから、トレーニングファームについてたくさん言及があるわけですが、やはり具体的にトレーニングファームの数をしっかり把握をして、トレーニングファームにも非常に取組に幅がありますので、それを分類といいますか、種類分けしていく上での手当てが必要なのかなということであります。
      それから、これは経営局の事業なり、経営基盤強化法に明示されている都道府県段階に法律上、令和4年度から農業経営・就農支援センターというものを明記して、それをいろいろ展開しているわけですが、こういうセンターと我々のような農業団体関係機関及び行政の取組というものをしっかり織り込んでいく中で、地域計画だけではないんですが、その地域計画などを通じてその地域、産地、既存経営体と、新規就農や参入法人の意向をマッチングする場として、こういうセンターや関係機関、行政の機能の発現や発揮の実践を施策としてしっかり仕組んでいく必要があるという認識であります。
      それから、産地協議会についても議論を深める必要があるのかなという問題意識を持っているということを、以上、参考資料として提出させていただきました。
      私からは以上です。
    • 林部会長
      ありがとうございます。
      それでは、次に、内藤委員から資料の御説明と御意見をお願いいたします。
    • 内藤委員
      ありがとうございます。
      今回、参考資料は、林部会長が提示していただいた論点4つある中の3つ目ですので、まず1つ目、2つ目はちょっと口頭で御説明してから、3つ目のKPIのところとしてこの資料を用いながら発言できればと思います。
      1つ目のところでいうと、この骨子の冒頭のところの考え方について、大枠では異論はないんですが、最も重要なのは、ここの温度感であるとおりだとは思うものの、石破総理とかはお米の輸出をしたいとおっしゃっていて、お米の輸出は日本側としてはすごいしたいし、私もしたいんですけれども、国際競争力のポテンシャルという意味ではやはり果樹が最も品質での差別化が既にできていて、チャンスがあるはずであると。
      要は、日本の農産業の中で最も稼げるはずである果樹が生産量の激減によって非常に大きいリスクにあるということ、ここの会議にいる皆様は、私も含めてそれに気付いているんですけれども、地域の現場だとか、一般の世論とかはそこに全く気付いていないと思っています。耕作放棄地は減っているけれども、何とかなるでしょうみたいな感じで思っているのが多分現場の感覚だと思いますので、ここを本当にこれピンチなんですよ、危機なんですよ、でもチャンスがあるんですよということを前面に押し出すような、キャッチーなというか、かなり強い言葉で数字を用いてここを前書きにする必要があるかなというふうに思っていますというところが1つ目の考えです。
      2つ目の内容のところでいうと、内容のところも、おおむね異論はございません。
      ただ、一つちょっと企画部会のところで私発言できていなくて恐縮なんですけれども、骨子の中の戦略的な海外展開の推進のところで、品種の戦略的ライセンスのことを書いてあると思います。私もこれは非常に重要だと思っているんですけれども、追加で、生産への投資だとかオペレーションをやることを日本の農家だとか農業企業がやることも重要であるということも加えた方がいいかなというのは個人的に思っていて、例えばアメリカの、オーストラリアとかで、サンキストは実際やっているのか分からないですけれども、アーモンドの品種を用いてグローバルでの販売をするというときに、アメリカ側は知財を押さえるのに加えて、インベスターがアメリカ側から実際にオーストラリアの農地に投資をして、そこのオペレーションのところも握るという行為によって品種の保護だとか販売の流通のコントロールというのを高めているのがありますので、品種を当然ライセンスするというのはそうなんですけれども、そのライセンス先にいきなり海外の農業法というのができればいいんですけれども、最初の栽培が難しい品目とかは、例えばクボタさんとかは非常に国際でのグローバルでのエクスポージャーもありますし、彼らが実際にその品種の試験ファームを作ったりだとか、実際にその品種が儲かるのであれば、彼らがもう投資をしちゃって、彼らがロイヤリティーを日本側の農研機構とかに還元するという、そういうフローができれば最も日本としては効率的だと思いますので、もう一歩踏み込んで、海外展開においては日本の農家や企業が実際に海外に投資を行ったりオペレーターをやるというようなことも重要であって、それもサポートしていくみたいなことがあってもいいのかなというのは思いました。
      というところがこの内容への御意見でして、それを踏まえて、KPI関連のところを簡単に御説明できればと思います。
      最初当たり前のことを書いている面もあるんですが、KPIで、目的と手段はしっかりと切り分けて考える必要があると思いますというのがここで書いていることですね。
      この成果KPIというのは、もう数値面での、これを何にするかというのは重要なんですが、もうとにかく生産量を確保しましょうでしたら生産量が成果KPIになりますし、もしかしたら生産量とかではなく、そもそも多くの農家の人がいること、生産量ではなくて、小さい農家の人が幸せであるということが最も重要な成果KPIであるならば、これを成果KPIにすることもあると思いますし、仮に、例えば生産量がKPIなのであれば、多様な担い手を保護するだとか、省力樹形をするとか基盤整備をするというのは全部手段であって、その成果を達成するための手段としてそれがあって、なので、ここの目的と手段がごちゃごちゃになってしまうと、この目的につながらない手段に多くの予算が振り分けられたりとかもあると思いますので、その手段が目的に対してどう効いているのかというのを区別しながら考えることが重要だと思います。当たり前のことですね、まず1ページ目でいっています。
      2ページ目にいっていただきますと、ほかの考え方もあると思いますが、私が思うのは、目指すべき姿、大目的というものは、果樹においては大きく2つしかないかなと思っていて、一つは、とにかくもう物が足りなくなってくる時代ですので、生産量を確保する、それによって国民への食料安全保障を維持するというところ、2つ目の塊が収益を拡大していく。その中で今回ちょっとスコープ的に、輸出の金額が多くなればなるほど、基本的には需給バランス的には需要過多の方に寄っていくので、産業としては収益が拡大していくはずでありますので、収益の拡大するというところを輸出をどう伸ばしていくのかというような、その2つを目指すべきであって、その2つを目的としてのKPIに置いて、それを分解していって、手段として何を受けるかみたいな形で考えていっています。
      次のページに行っていただきますと、1つ目は、もうとにかく収穫量、生産量というものを目的のKPIにしていくのが重要だと思っていて、それを、せっかく今回は果樹の基本方針ですので、基本計画の方では果樹というメッシュですけれども、そのメッシュだと具体の施策とかにはつながらないと思うので、やはり品目ごとにやる必要があると思っています。
      例えば、これはりんごの例ですけれども、収穫量というのを収穫量というメッシュだけだと手段と目的がつながりづらいので、収穫量というのは、農地面積、耕作面積×反収であって、耕作面積というのは、経営体のセグメントごとの数×そのセグメントごとの1経営体当たりの面積であると。こういうふうに見ていくと、これは現状の理解というところで、2030年にこのままいくと1形態当たりの面積はそれぞれのセグメントでどうなって、その形態の数がどう減っていくのかというところですね。反収はこのままいくとこうという。これに基づくと、24万t、主には反収の低減というよりは、反収が変わらなかった場合、経営体の数の減少によって24万tものりんごが減っていく、こういう危機的状況にあるというのがまずは現状の認識です。
      次、行っていただきますと、これを、4ページ目で、この数値というのはもういろいろな考え方があると思いますが、仮置きでいきますと、例えば法人の経営体というのは、このままいくと500のままかもしれないけれども、これを800に上げていきましょうみたいなのがここの目的、KPIにあると、じゃ手段としてこの法人の形態が500から800になるためには何があるのかということになりますし、法人の面積というのは4.8ha/経営体を8.7haに上げていくためには、これを目的と置いたときに、手段として基盤整備を行えばこれができるよねだとかが出てきますし、あとはやはり同様に、この産地を支えているのは法人だけではありませんので、兼業農家さんだとか主業農家さんというものをこの生産量を維持するためにどういう役割を果たしていただくのかと考えたときに、考え方としては、そこの数がこのままいくと減っていくという、その数の減少をこういう方法、こういう手段を使うことによって、数を減らすのを止めるのか、それとも数を減らすのを止めながら、兼業農家さんとはいえ、みんなが10%多く栽培をしてくれたら、それも栽培面積を広げるという行為によって大目的の到達に近づきますので、要はこういった形で分解をして、成果KPIを分解した上で手段と目的が一致するようにする必要が品目ごとにあって、少なくともこのぐらいのメッシュでは作らないと、なかなかそこの連動が弱いかなというふうに思っています。
      この次のページに行っていただきますと、ここからが輸出の話で、輸出もどういう成果KPIを置くのか、そしてそれに対して手段をというところはいろいろあると思いますが、りんごでいったら、輸出量をどのぐらい増やしますかというときにトップダウンとボトムアップでの試算がありますよねということを言っていて、次のページに行っていただきますと、例えばトップダウンのアプローチでは、グローバルでのりんごの輸出量を国ごとに見ていったときに、日本は今12位でシェア2%、これをシェア4%取ってトップ10に入りましょうというような観点でトップダウンで目標設定するとしたら360億になりますし、もうちょっと同時にボトムアップでというふうにすると、日本からの輸出先をばーっと見ていって、シェアをこのぐらいまで上げていきましょうというのやると、例えば、今187億円のところを306億円ぐらいまでできるかなみたいなのを擦り合わせながら、輸出のところもゴールを決められるかなというふうに思っています。
      この次のページに行っていただきますと、それらを統合すると、大目的としては、生産量を確保しましょうというところと、輸出によって収益拡大しましょうかと。生産量というのは、恐らく反収を上げていくというような生産性のアップデートと農地の利用効率を上げて更に面積を増やす。それぞれのツリーを下ろしていくと、反収については、今2.1tのものを2.5t/10aにして、さらに農地のところをこのままいくと3万haのところを3.2万haまで何とか減少を食い止めれば、この生産量が維持できるみたいな話ですね。
      そこから伸びてくる手段として、反収を上げるのはもうシンプルで、反収2.1tを2.5tにするためには、単純平均で省力樹形を13%、日本のりんご栽培で導入できれば、反収は0.4t上がりますという話ですし、この次の面積のところはものすごくいろいろな組合せがあると思っています。我々は仮置きで、どちらかというと企業の新規参入で、かつ100ha越えをやるようなところが5件出てきてみたいな、そういう算数で、ここの数字を維持するのが最も投資効率的にもいいんじゃないかなというような形で今こういうふうにしていますが、集団KPIの中には当然、トレーニングファームを何件作ることで、ここの経営者の、このぐらいのセグメントの経営体数がこのぐらい増えてというような、そこの連動が起きると思いますし、多様な担い手の方をこういうような手段でサポートすることで、そこがこうなるというところもあると思いますので、ただし、手段と目的が一致していないものだとか、明らかに経済性が悪いものというところは、しっかりとそこをトラッキングしていくべきだと思っています。
      輸出のところも、仮に350億円というところをりんごで置くとしたら、輸出を伸ばすためには、手段KPIとしてやはり他国さんとの価格差を抑える、これというのは結局省力樹形がつながってきたり、あとは骨子の中でいう流通構造のところ、流通のところのコストを減らすみたいなところとかが手段KPIにいろいろと入ってくるのかなと思っていますし、あとは販路開拓みたいなところでいうと、店舗数をこうしなきゃいけなくて、そのための手段として、GFPさんを筆頭とするいろいろな施策が入ってくるのかなというような、そういった形での大枠での手段と目的の一致ができていて、それがちゃんと意味のある粒度になっていて、その意味のある粒度というのは品目ごとでなければならないですし、生産量というようなメッシュよりは、やはり反収×面積、面積というのはどういう形態が1人何haやるのかという、このぐらいのメッシュまでは持ってこないと、余りKPIとして振り返りをするときとかに、どこの施策が何に効かなかったのか、何に効いたのかという振り返りができなくなってしまうと思うので、そのぐらいにするべきかなというふうには思っています。
      ちょっと長くなりましたが、以上です。
    • 林部会長
      ありがとうございました。
      それでは、ただいまの稲垣委員、内藤委員からの御意見について、事務局からコメントがあればお願いします。
    • 羽石グループ長
      稲垣委員、内藤委員、どうもありがとうございました。
      まず稲垣委員から頂きました御指摘ですけれども、ちょっとこれ一つ一つにお答えすると非常に時間掛かると思いますので、考え方を次の本文を作成するときにいろいろ参考にさせていただきながらやりたいと思うんですけれども、一つ、この骨子もですけれども、その柱立ての立て方に影響する話としまして、一番初めに頂いております、初めから労働生産性の向上とか気候変動の対応といくよりも、経営の競争力の強化、所得の向上から入るということはないのかという御意見について少し考えを述べさせていただきますと、これまで御議論いただいた中で示した現状としまして、果樹につきましては需要に対して生産がなかなか今追い付かない状況ということで、その価格も上昇傾向にあるという中でございまして、果樹生産者の所得を向上させていくというのを一番に書くということではないのかなと思っているといいますか、どんどん人が減り、生産が需要に追い付かないという中であるので、少ない人であっても、国民の需要に対応して生産量を確保していくという観点から、少ない人でも量を生産できる労働生産性を上げていくということを一丁目一番地として書きたいということで書かせていただいていると思っています。
      それから、生産量を確保していくという中で、今非常に大きな問題となっているのが高温障害等ということでございまして、それを2番目に書かせていただいているということでございます。
      そして、その次に、人をやはり確保していかなければならないということで、担い手・労働力の確保ということを3番目に書かせていただいているということでございまして、全体的な考え方としてはそういうことで、こういう今順番にさせていただいておりますので、稲垣委員はじめほかの委員の皆様方からも、こういう順番でいいのかどうかということについても御意見いただければ有り難いかと思っております。
      それから、マネジメントスクールですとかグローバルバリューチェーン、ここら辺についてはまた御議論させていただきまして、本文を検討するときに考えていきたいと思います。
      それから、KPIについても、その人の目標などについては、果樹だけ書くのか、ほかの品目も基本計画で書くのか等もございますので、基本計画との並びで考えていきたいと思っておりまして、どういうことをKPIにするのかについては、この頂いた御意見も踏まえながら、更に議論させていただきたいと思っております。
      それから、内藤委員から頂きました御意見ですけれども、まず1つ目の輸出のポテンシャル、果実が一番大きいということですけれども、生産が減ってピンチという状況にあってということで、それでその生産量を確保していかなければならないということが更にメッセージとして強く出るように本文で考えたいと思います。
      それから、海外、生産への投資も重要という点につきましては、これもまたよく教えていただいて、検討したいと思います。
      それから、最後3つ目、KPIですけれども、まさにこの大目的に対応してどういう成果を目指して、それごとの手段に分解してということで、御指摘のとおりであると思っておりますので、この考え方を参考にさせていただきながら、次の本文を書くときのKPIの検討にこれを生かさせていただきたいと思います。どこまでできるのか分からないんですけれども、御指摘のとおりだと思っておりまして、りんごについてはもう既にKPIを設定していただいておりますけれども、これも参考にさせていただきながら検討を進めてまいりたいと考えております。
      以上でございます。
    • 林部会長
      ありがとうございました。
      本当に、次の準備に大変有益なアイデアをお二人から頂いたと思っております。
      続きまして、赤松委員、御意見をお願いいたします。
    • 赤松委員
      御指名ありがとうございます。
      そうしましたら、議論いただきたいことの4点について、上から順番にコメントさせていただきます。
      私は、常に消費者の立場という視点で聞かせていただいております。
      まず最初の基本的な考え方について、これはこれから文章になっていく、今は箇条書であるという理解でよろしいですか。
    • 羽石グループ長
      はい。
    • 赤松委員
      分かりました。
      一番最後のところに、人口減少により果実の国内消費量が減少する中でと書かれていますが、集団で見たら、確かに人口減少が大きな要因だとは思います。しかし一方で、個人一人一人の消費も減っているのは事実です。最初の会議で、消費が減少する理由にあがっていたと思います。その調査結果の中にやはり価格が高いから、価格のことが消費者の消費の減少の理由として挙がっていたと思います。その後の本文の中には「手頃な価格」という言葉が出てきますので、もしこの箇条書きが文章になっていく際には、人口減少により、だけではなく、そのほかの理由についても言及していただけると幸いです。
      2つ目について、本文で、そこに関係するところを読ませていただきました。輸出よりも、海外よりも日本の国民の方を先に書いていただいたところは感謝申し上げます。
      このままの順番で書いていただけたらと思っており、こちらの基本方針の案については特段意見はないのですが、最初に御説明いただいたパワーポイントの資料は、これはいずれこの概要という形で公開されていくものなんでしょうか。
      もし公開される資料であるならばということで少しコメントさせていただきます。3ページ目のところに、先ほどの基本方針案の新たな需要への対応が少し短くなって示されています。細かいことにはなりますが、太文字で「手頃で日常的に摂取」というところと「果実加工品」のところが強調されています。このように省略して抜粋されると、価格よりも手頃すなわち面倒くさくない、簡単に食べられることが需要への対応と捉えられてしまうのではないかと思っております。
      最初の方の会議でも申し上げましたが、加工食品は幅広くあります。単なるカットフルーツだと問題はないのですが、砂糖を使った加工品においては生果実の代替にはなりません。やはり最初には、消費者の国民の皆さんには生果実の方を食べていただきたいという思いもありますので、抜粋してポンチ絵のような形でまとめる場合には、その点について御配慮いただきたいなと思います。
      3点目のKPIにつきましては、これ先ほども内藤委員がおっしゃってくださったので、同じことになります。企画部会の方でも申し上げました。やはり20年間という大きなスパンを先に見据えて、20年後にどういうことを達成したいのか、そのための5年間の目標、ゴールです。そして、その5年の中で何をするかという、今度は手段の方を検討していくという順番に下ろしていただいかないと、系統立てた計画が立てられないのではないかと思っております。
      最後の20年後のところの目標におきましては、やはり基本法の主な基本的な考え方、一人一人の国民の食料安全保障といったエッセンスを入れたものを設定しないと、法律との関係の整合性が取れないんではないかと思いますので、御検討の際はその辺りも御考慮いただけたらと思います。
      最後の4番目のことについて、私ちょっと専門外ですので、コメントは控えさせていただきます。
      ありがとうございました。以上です。
    • 林部会長
      ありがとうございます。
      続いて、井上委員、お願いいたします。オンラインで御参加と思います。井上委員、つながっていますでしょうか。
    • 井上委員
      すみません、遅くなりました。井上です。聞こえておりますでしょうか。
    • 羽石グループ長
      聞こえております。
    • 井上委員
      ありがとうございます。
      資料の御作成と御説明ありがとうございました。
      今回の部会での議論を4つにまとめていただいておりますが、1、2ともに意見の反映を頂き感謝申し上げます。内容については、特段意見等はございません。
      1点、感想に近いものとなるんですけれども、事前に送付いただいた稲垣委員の資料にあります骨子(案)の内容等について、一番、経営の競争力の強化(所得の向上のための成長戦略の視点)というところで、1番の初めから労働生産性の向上や気候変動へのと続いて、経営の競争力の強化、その際の成長戦略の視点というところ、この部分について大きく共感をいたしました。この骨子(案)の内容の入りとしてはこうなってしまうかと思うんですけれども、この中に、この経営の競争力の強化、経営という部分、こういったところの視点を設けていくことは重要なのではないかと感じました。
      続いて、議論の内容の3のところ、ここに関しては先ほども御発言もありましたが、内藤委員の資料に賛同いたします。特に、内藤委員資料の1ページ目、KPI設計の指針と、ページ4、成果KPIの設定値(案)の進め方に賛同いたします。
      全ての果樹の品目において、この設定値というものを設けるのは非常に複雑で難しくなるかと思うんですけれども、特に主要な品目においては、この設定値(案)のような進め方を行えると非常に有効なのではというふうに感じました。
      最後、総じて、中山間地で僕は野菜の生産を行っているんですけれども、多くの経営体は、経営の観点は持たずに営農を行っているというふうに感じております。この中山間地での経営体の農業経営におけるこの優先順位としては、農村や地域を守ることが最重要であって、その次に経営が来ているというような、そんな感覚を持っています。
      私自身は、新規就農者という立場でこういった方々に本当に快く迎え入れていただいて、たくさんの応援や支援を頂いておりますので、この経営の観点を持たないということを否定しているわけではないんですね。ただ、もうティッピングポイントをはるか昔に迎えておりまして、もう既に事業承継ができないであったりとか、農地を返し始めているというような経営体を本当に多く見かけるようになりました。なので、この中山間地であったりとか地域でのファクトに基づいた地域の生き残りをどのように考えるかということが総論として必要だと思っています。
      果樹生産においては、ほとんどがこの中山間地で行われており、この経営の観点をいかに浸透させるかがポイントだと感じております。地域で成長していく、この新規就農者であったりとか若手の農業経営体というものは、良くも悪くも本当に目立っています。こういった経営体が周辺の農業者にある種の憧れを持たせて、共に巻き込んで産地形成を行っていくという気質を持たせることが重要だと感じております。
      具体的に、どのような農業者に投資をかけていくべきかというふうに考えたときに、簡単にですが、40代以下ぐらいの経営体で、経営の観点、戦略やマーケティング、それから財務、論理的思考、ロジカルシンキングを持つ経営体に投資を行って、こういった経営体をモデル化していくということが必要なのではと思っています。
      このモデルを作るときに更に重要なのは、産地によってこのモデルのつくり方が変わるということですね。なので、各農政局、関東農政局であったりとか東北農政局であったりとか、このブロックごとにこういったモデルを構築して、そして作型などに分けて、更に言うと、この品目別にこういったモデルが分けられると、よりこういったロールモデルを目指して農業界に参入しようという若手の誘致につながるのではないかなというふうに考えております。
      先ほども申し上げましたとおり、この中山間地域の市単位で人口10万人以下の地域においては、既にこの農業で再生産を行おう、再建させていこうというところが難しくなっている地域も多く見受けられます。ただ、このタイミングで改革を行うことによって農業を魅力ある産業に変革させるチャンスでもあるというふうに感じておりますので、この骨子(案)を基に計画、それからさらにこの具体的なアクションプランというところに落とし込んで、より食料安全保障の観点において引き続き豊かな食生活が送れるような、そんな日本になることを望んでおります。
      発言は以上です。
    • 林部会長
      ありがとうございました。
      まさに危機感と、今後これからのビジョンを示していただいたと思います。
      続いて、竹下委員、お願いいたします。竹下委員もオンラインでいらっしゃいますね。竹下委員、聞こえておりますか。
      すみません、では今接続確認していますので、先に岩波委員、お願いいたします。
    • 岩波委員
      岩波です。
      基本的にこの骨子(案)、私のふだん考えていることは網羅されているというところで意見はありません。
      私は技術開発の方なので、生産量を上げるにはどうしたらいいかとか、どんな品質のものを作ればいいのかというようなところが専門ですので、その点で言うと、一番の懸念だったのは、前回も話したんですけれども、省力樹形みたいなものを普及させていくと、今まで手をかけていいものを作ってきたという高品質のものがだんだんなくなってきて、海外の、今内藤委員もありましたように、品質差があるというところのメリットがなくなってくるというところの懸念はあったんですけれども、今回の中で、高品質なものは引き続き作り続けていかないといけないと。高品質なものがある中で、ちょっと手頃なものがあるというところで消費が増えるだろうし、海外との差別化の中でも、国内ではある程度高品質なものを作り続けなければいけないという思いがあります。あとは中山間地で狭い面積でやるには、そこで果実単価を上げるというところが必要になってくるので、そうすると、手をかけて高品質なものを作るというところのすみ分けが必要なんだろうなというふうに思っています。
      省力樹形は大規模経営とセットになっていて、それ以外のところでは、高品質なものを引き続き作って、ブランド化していくというようなところのバランスが大事なんだろうなと思っているんですけれども、基本方針の中では、そこら辺をちゃんと目配りしてあるというところが分かりましたので、いいのかなというように思っています。
      あと、最初の説明で、加工用品種のを契約栽培でという話もありまして、私も加工用品種だと、どこまで手を抜けて、どの程度の労働時間でという研究もしていたんですけれども、契約栽培する場合には、その地域でそれを買い取ってくれるようなメーカーがないとできなくて、どの地域でもそれができるとは限らないので、こういう場合も結構地域によって、産地によって取り組める、取り組めないということがあるので、一概にもう全部、全国同じような取組というのは難しいんでしょうけれども、そこら辺についても地域ごとにこの考えに基づいて取り組むというようなところの内容にはなっているのかなと思っています。
      以上になります。
    • 林部会長
      ありがとうございました。
      接続は大丈夫ですか。
      では、そうしたら、事務局よりコメントがあればお願いいたします。
    • 宇井園芸流通加工対策室長
      園芸流通加工対策室長の宇井でございます。
      先生の皆様方、いろいろとコメントありがとうございます。
      まず、赤松委員の方から、調査結果についても、詳細についてもいろいろ書いた方がいいんじゃないかという御指摘ございました。おっしゃるとおりで、値段が高いということのほかに、剥くのが面倒くさいとか、手が汚れちゃうとか、そういったことでちょっと生果実を敬遠されるという傾向も見られますので、そういったことも丁寧に記述をさせていただく方向で検討したいというふうに思ってございます。
      それから、果物も、砂糖の多いものを摂取するとそれはそれで余りよくないんじゃないかという話もございました。ここも書き方の工夫かと思いますので、そこもいろいろ検討させていただきながら、御相談させていただければと思ってございます。
    • 羽石グループ長
      それから、井上委員から頂きました経営の観点というところですけれども、この基本方針におきまして経営モデルを示すわけですけれども、それが第4のところの近代的な果樹園経営の基本的指標というところで経営モデルを示させていただきまして、この方針に基づいて各都道府県で果樹農業振興のための計画を立てていただきまして、その中でまた県ごとにそういう経営モデルを示していただいて、それを各地域で見ていただいて経営の観点を持っていただくという形でやっていきたいというふうに考えております。
      それから、最後、岩波委員からございましたとおり、省力樹形を進めるということですけれども、高品質果実の生産はやめていくということではなく、引き続き高品質果実の生産を進めながらですけれども、まさにバランスが重要ということで、加工向けに超省力的に栽培するという産地もあれば、高品質果実を引き続き作るという産地もあれば、輸出向けに作っていくという産地もあると、そういう選択肢を各産地、経営体が戦略的に選択していけるようにという形を進めていくのかなというふうに考えているところでございます。
    • 林部会長
      ありがとうございます。
      それでは、続けて川久保委員から御意見をお願いいたします。
    • 川久保委員
      よろしくお願いします。
      私も骨子(案)を大体読んで、言いたかったことは書かれていますので、その辺は問題ないんですが、稲垣委員が言われたこの順番のところでいきますと、やはり人や経営体が後ろに下がるのはどうなのかなというふうには思います。
      例えばこの参考資料1の場合だと、担い手・労働力確保は2番で、3番に気候変動になっていて、順序を逆にされたということなんでしょうか。
      それはともかくとして、2番はやはり労働力でしょうと。1番の労働生産性の最後に、大規模経営体を育成・参入するんだという作り手の話が出てきて、法人じゃなく個人の話である、農家の話であるというのはむしろ流れはいいと思いますので、3番に来るのはちょっと下がり過ぎではないかとは思います。
      あと少し細かいところでいきますと、2番の具体的な生産基盤強化の加速化に向けた施策の推進というところで、1番の労働生産性の向上という中に、いわゆるこの基盤整備の話があって、地域の実情に合ったということで、それはもう長野県での視察で本当によく分かったことなんですが、実際ああいうことをやりたいと思っていても、なかなか実現しない。だけれども、積極的にそういうところに動いてもらいたいという時に、具体的に何を示すのかというところで、補助事業も基本持ち出しゼロでできますよ、というのは一つの売りだと思いますが、それがどれぐらい集落もしくは農家のところまで浸透するのかという、どういうアプローチすればいいのかというようなことを、ここに書くことではないのかもしれませんが、具体化していかないと、芽を育てるというところにならないのではないかという気がします。
      もう一つは、大規模経営体の参入というところで、大規模経営体が参入すれば、非常に低コストな手頃な値段の果物を作ってくれるのではないかと思いますし、また加工品を作るので契約栽培でということも一般の農家よりはすると思うんです。ですので、これもすごく大事なことなんですが、じゃどうすれば法人に参入してもらえるのかという、そこの部分が、今までいろいろやってきているのかもしれませんが、その辺も具体的に考えることが必要ではないかと思っております。
      ですので、私が言っているのは、農地の問題と作り手の問題なんですが、そこを少し具体化していっていただきたいと思います。
      あともう一つ、そのKPIにも関わると思うんですけれども、近代的な果樹園経営の基本的指標ということで、この指標が曖昧だと多分すごい数字になってしまうんですよね。そのときに、例えば収量、何t取れますというのがどれぐらい現実的な数字なのかというのが非常に、先ほど県単位で、産地単位でというふうなお話だったんですが、理想を語り過ぎると過大な目標になってしまって、KPIと齟齬が生じやすいということにもなりますので、その辺は、ここには一律で載っていますが、県単位、産地単位では違うのだと思いますが、現実的な数字を載せてやっていくべきではないかと思います。
      以上です。
    • 林部会長
      ありがとうございました。
      では続けて、菊地委員、御意見をお願いいたします。
    • 菊地委員
      よろしくお願いします。
      私もこの基本方針、骨子に関しては、もうおおむねこのとおりではないかと思いますけれども、一部意見を言わせていただきます。果樹農業者の減少とか担い手とかが減らないためには、所得を上げるということだと先程話がありましたけれども、今までもその所得を上げるような努力は皆さんやってきたと思うんですが、なかなか減少傾向には結びつかなかったと。その中で、やはりもう少し具体的にどうすれば所得が上がるとかというのを入れた方がいいのかなと思っていますし、ただ、さっき赤松さんが言ったとおり果物単価が上がれば、果物の消費が落ちるとよく話を聞きます。生産者、消費者の適正単価はどの位か分かりませんが、昔から果物とスイーツとの競争なのだと言われていました。野菜は健康的に毎日食べなければならないと思っている人が多い中、果物は、単価が高ければ、ちょっと手を引く傾向にあるんだそうです。
      そういうことがあって、単価が上がれば所得が上がるというのは分かりますけれども、やはりさっき内藤さんがおっしゃったとおり反収を上げることだと思います。それに伴う技術の開発を考えていかないと思っております。
      また、土地の集積・集約という話もありましたが、果樹園が転々としていれば当然労働生産性も低くなりますので避けては通れない話だと思います。そういう中で、先ほど稲垣さんにも少しお話しいただきましたけれども、地元農業委員会で土地の集約で土地の売買があります。利用調整会議を開いて嘱託登記していただける制度があったんですが、今年度末で1ha以上の土地でないと、その制度が使えなくなるみたいです。畑、樹園地ではなかなか1ha以上、一気に手放す人というのはいないです。水田地帯の為の制度変更のように思います。畑、樹園地の規模拡大の為にも従来通り制度を残していただければ非常に有り難いかなと思っております。
      また、加工なんですけれども、やはり果樹農園、法人なり個人なりありますけれども、生果実を生産しながら、プラス付加価値を付けるためにいろいろな加工をやって販売する方々はたくさんいると思います。加工の代表的なものと言えば、りんごで作っているシードルとか、ぶどうで作っているワインがあります。そのワインに関しても、今、民間ですが、健全な苗木(ウイルスフリー苗木)を供給しようとするシステムづくりをやっている団体があります。諸外国、特にフランス・イタリアでは国が主導でそういうシステム作りを行い苗木は民間で作る体制が整っているのです。日本ではそこまでの体制がありませんでした。今回、民間団体を立ち上げて、完全ウイルスフリーの苗木を外国から輸入して、苗木業者へ母樹を供給し、苗木の生産行い、ワイナリー及びワインぶどう生産者へ供給する事によって、従来のワインぶどうより収量の増大や糖度アップにより、すばらしいワインになるんだそうです。
      具体的に言うと、北海道にピノ・ノワールという品種があります。現在世界的に注目されている品種で、北海道には諸外国からバイヤーが多く来て見えたり、移住してワインぶどうを栽培する人が多いみたいです。果樹の新規就農者や移住して果樹園を行う人の人口が一番多いのが、ワインぶどう関係だと思っています。今後とも果樹園の後継者、新規就農者、新規参入者の増大には、かなり貢献するのではないでしょうか。
      以上です。
    • 林部会長
      ありがとうございます。
      続いて、小林委員、お願いいたします。
    • 小林委員
      小林と申します。よろしくお願いします。
      私からは5点、意見を申し上げたいと思います。
      1点目が、新たな需要への対応の国内需要の部分でございますが、今皆さんから意見がありましたとおり、地域の現場としては付加価値を上げていかないとなかなか維持が難しいということがある反面、20年という長期の時間を考えたときに、記載いただいているように、手頃な価格で食べていただく、つまり子どもの頃に果物を食べないと、どうしても果物離れが起きてしまうので、ここも重点的にやっていただくということを考えたときに、今書かれていること以外に、市場だったりとか、私たちの産地でもそうなんですが、一定程度いろいろな理由で相当量のロスが出てしまっている現状もあります。これは活用できるものは当然、いろいろな加工だったりとか活用はしておりますが、市場などでも廃棄しないといけないものもあって、例えば子ども食堂だったりとか、もっとほかに果物を食べたいと思っている方々、かつビジネスとして実施するにはなかなか難しい公的な仕組みがあれば、もっと果物を身近に感じていただけるようなことができ得るのではないかとも思っているので、ここら辺の市場だったり、産地でのロスを長期的な国内需要の観点からどう考えていくかということも入れていただいてもいいのかなと感じました。
      2点目が、新たな需要の海外の部分ですが、今、海外展開のみでなく、インバウンドが非常に伸びていて、私たちも販売していると、国内のお客様とはまた全く異なる概念とか買い方をされるということがあります。いろいろな海外の方いらっしゃるんですが、特に果物を朝食にしているという方々も一定程度いらっしゃる中で、大体ホテルに持って帰るために箱買いをしていただくことが多いです。そういったようなインバウンドがこれからも伸びていくことが見通される中で、観光庁などとも連携して、インバウンド需要で、海外展開の前に、インバウンド需要でどう日本のクオリティーを知っていただく機会をいっぱい設けられるかということも是非御検討いただきたいなと思いました。
      3点目が、稲垣委員の資料の果樹特有のマネジメントスクールの創設というところに対して、私も心から賛同いたします。
      私たち、今、福島県において果樹の生産、流通、加工、マーケティング、販売と一貫して担っている会社でございますが、生産をするのももちろん大変なのですが、経営を成り立たせるに当たって、やはり生産の技術だけではなく、経営のノウハウ、知識というものが、デジタルも含めてかなり必要になってきて、私たちも10年近く非常に苦労しながら成長をしていきました。
      なので、ここに書かれているような、いわゆる、端的に言うと果樹版のMBAみたいなイメージだと思うんですが、こういった生産の現場だけではなくて、経営体としてどう育成していくかということを経営の観点から学べるような国主導のものがあったら私たちも非常に有り難いなと感じております。
      4点目、他方で、そういう経営体を育成していくといった場合に、私たちも直面した課題でございますが、農業の特殊性というものがございまして、特に果樹においては、一般的なベンチャーの用語で言うと「死の谷」が長いという課題があります。つまり、育ててから収益になるまで一定程度の時間が掛かる、一般的なテックベンチャーみたいに3年で上場とか、そういったようなスピード感が全く違う、長期で見なければならない経営をしないといけないという特殊性がありまして、この場合、資金調達に非常に苦労します。
      私たちは、外部の資本と御融資と、いろいろと組み合わせてやってはいるんですけれども、この長期で見れる金融の仕組みというのが日本全体で非常に乏しい。そうなったときに、私たちも御融資いただくときに、例えば地銀さんなどから、生産には関与しないでくれと言われるようなことがあります。人的なリソースだったりとか、経営としての体制は整っていたとしても、農業の業界においてなかなか既存の金融の仕組みにおいて、農業で例えば融資をするとかいう金融の流れというのはかなり少なかったというふうに地銀さんから聞いておりまして、そこのリスクが非常に金融機関としては怖いということだったりとか、回収までに相当程度の時間が掛かるというところで、ここがしっかりとスケールしていくに当たって一定の障壁になっているというような現状があるので、この金融の仕組み、補助金ではなくですよ、補助金だとちょっと倒れてしまうということがあるので、補助金ではなく、地域として金融の仕組みをどう考えるかというところを経営体を育成していくのであれば一緒に御検討いただきたいと思っております。
      最後に、5点目、KPIのところでございますが、内藤委員の御意見と重複があるんですけれども、私も、納得できるKPIの設定のためにその前にセオリー評価をしていただいた方がいいんじゃないかなというふうに感じております。KPIというのは結果の測定に使われているもので、セオリー評価はある意味過程の妥当性を検証するものだと理解しています。KPIが達成する目標の数値的な基準を示すものだとすると、なぜそのKPIが重要なのか、KPIを改善するための施策は理にかなっているのかということを、それ自体を検証していく必要があるのではないかと思っておりまして、やはりKPIを設定しても達成できませんでしたねとかで終わっちゃうことがよくあるなと感じていますので、そういったような表面的な数値目標だったり、あと本質的な成果と乖離する可能性があるということが懸念点としてあるので、セオリー評価をしっかりと行って、本当に意味のあるKPIかどうかというところを検証して、適切な指標を選定いただきたいというふうに考えております。
      以上です。
    • 林部会長
      ありがとうございました。よく、役所の広報のKPIでビラを何枚配ったとかいうのがあったりするんですけれども、そうならないようにしたいですね。
      それでは、今の岩波委員、川久保委員、菊地委員、小林委員の御意見について、事務局からコメントがあればお願いします。
    • 宇井園芸流通加工対策室長
      ありがとうございます。
      まず、岩波委員のコメントの中で、加工用の品種であったりとか、あるいはその契約栽培というのは大規模化を進めるというところで一つ有効なんじゃないかと。ただ、その先に、やはり取引をしてくれるところがないとなかなかできないのでというコメントがあったと思います。これはほかの品目、私、野菜も担当しておりますけれども、同じでございますので、そういった取引先さん、つまり実需者とのマッチング、こういったことも併せて進めていくという方向で併せて検討してまいりたいというふうに思ってございます。
      それから、菊地委員からワインの苗木のお話がございました。民間事業者の組織の方からも私も御相談を頂いております。苗木の供給システム、そういったものをお作りになられるということですので、私どもとしてもいろいろな御支援させていただけるようなメニューもございますので、そういったものを通じて引き続き御支援させていただきたいと思いますし、またいろいろな管理のノウハウのところでいろいろ勉強されたいというお話も聞いてございます。そういったところも、いろいろなところ、そういった知見を持っている組織等とも橋渡しをしながら、そういったことについて御支援、促進をしていきたいというふうに思ってございます。
      それから、小林委員から、何点かございまして、まず初めに、子どものときに食べないとやはり食べないよねというお話があったところ、全くそのとおりでございまして、そういった面で食育という概念も2000年代に登場してきたわけでございますけれども、そういったところをやはり、果実についてもそこはほかの品目と違わず同じだと思っておりますので、いろいろな機会があろうかと思いますけれども、まず子どもにもその果実の魅力というものをしっかり覚えていただいて、継続的に食べてもらうような、そういった取組をやっていきたいというふうに思ってございます。
      それから、インバウンドについても御発言ございました。これもそのとおりでございまして、今やもう自動車産業に次ぐ産業は観光産業だというふうに言われているくらい急成長している分野でございます。外国人の方に日本の果実の魅力を知ってもらう、これは非常に大事だと思っております。母国に帰ったときに、日本の果物おいしかったな、どこで買えるのかな、そういったことにもつながるかというふうに思っておりますので、輸出担当部局あるいは観光庁等とも相談をしながら検討してまいりたいというふうに思ってございます。
    • 羽石グループ長
      川久保委員からございました骨子の柱立てですけれども、御指摘のとおり、最初は私どもの案はまず生産性の向上を書いて、その後に人の話を書いておりまして、その後に生産を脅かすリスクとして気候変動等への対応と書いておりました。
      ただ、部会を進める中で、非常に近年の高温障害が激しいと。これに対応しなければ、もう生産性を上げても生産量を確保していくことは難しいのではないかという御意見をたくさん頂きまして、それを踏まえて実はここは順番を入れ替えまして、今、生産性の向上、それからそういう温暖化をはじめとする生産を脅かすリスクへの対応、それから3つ目に担い手・労働力の確保という順番にさせていただきまして、前回からその順番で御説明しているところでございます。ですので、ここにつきましては、委員の皆様の御意見を頂きまして、改めて考えていきたいと思っております。
      それから、基盤整備や大規模経営体の参入、アプローチを具体的にということで、ここにつきましては、本文を書くときにどこまで書けるか検討させていただきたいと思います。
      それから、経営モデルを示すときに、理想的な数字を書いてできないということでは意味がないということでございましたけれども、例えば慣行の樹形であればこれぐらいの収量、省力樹形であればこれぐらいの収量になって、コストがこうなって所得がこうなりますよというようなモデルを示しまして、できれば収益性の高い省力樹形の方への転換を進めていきましょうという形に、県のモデルもそういうふうに作成していただけるように国のモデルは変えていきたいというふうに思っているところでございます。
      それから、菊地委員からございました人を減らさないためには所得を上げるというここの話でありまして、単価を上げると消費が減るので、反収を上げる方向ではないかというお話ですけれども、私どももそういうふうに考えておりまして、近年、生産者が減り、生産面積、生産量が減っておりますけれども、果実の産出額自体は上がっているという状況でございまして、過去から供給過剰という時代を経て生産抑制的に進み、その品質を上げるという方向でずっと進んできたわけでありますけれども、今後はその単価を上げるという方向だけではなくて、その需要に応えるために、量を上げて、それによって所得も上がるという方向を目指していくべきではないかというふうに考えているところでございます。
      それから、最後、小林委員からございました金融のところですけれども……。
    • 淺野課長補佐
      すみません、事務局でございます。
      金融のところについて、小林委員から、ベンチャー、法人は、既存のプレーヤーじゃないとなかなか制度資金、金融の活用もできなくて、スピード感を持った立ち上げというのも難しいということをお伺いさせていただきました。実際、そういった新たなプレーヤーの皆様に参入していただくことは非常に大事だというふうに思っておりますし、法人も、個人の新規就農と同様に、現状の制度資金といたしましては、例えば認定新規就農者、認定農業者、こういったことを認定を受けることによって、既存の各種資金を使うことが可能となっております。ただ、それでもまだまだこれからそのスピード感であったりだとか、もう少し更なる対応が必要というところについては、またこの後、是非個別にも状況などをお伺いさせていただきながら、改めて御相談をさせていただければというふうに思っております。よろしくお願いいたします。
    • 羽石グループ長
      マネジメントスクールあるいはKPIのセオリー評価、この辺のところの勉強をさせていただいて検討させていただきたいと思います。ありがとうございます。
    • 林部会長
      ありがとうございました。
      今、2時5分ですかね。それでは、ここで休憩時間を10分間設けたいと思います。2時15分から再開します。よろしくお願いします。

    午後2時8分 休憩
    午後2時16分 再開

    • 林部会長
      それでは、再開させていただきます。
      前半に続いて、七條委員、御意見お願いいたします。
    • 七條委員
      七條です。
      私の方からは、骨子としての施策内容の部分について、異論はないですが、5点ほど、意見を述べさせていただきます。
      まず1つ目、労働生産性の向上の部分で、農地の集積・集約化とか基盤整備の推進といった項目があると思います。これの進め方については、やはりどうしても産地ごとにやり方は異なってくるのかなというふうに思っています。ターゲットが地域だったり、新たに入ってくる参入者だったりという、そういう視点で変わってくるとは思っていますが、この基本方針の中で明記することができるとするならば、せっかく産地協議会というものがありますので、地域計画との連動性も求められておりますし、そういったところでしっかり検討していくというような文言が足されると少し具体化できるのかなというふうに考えております。
      2つ目が、大規模経営体の育成・参入というところですけれども、生産量の維持に対応するには、人口減少社会の中で1戸当たりの栽培面積の増加というのは避けられないというふうに考えています。大きな法人経営体に大面積で参入してもらうというような意味合いでこちら記載があると思うんですけれども、家族経営体とか、意欲のある個人経営体につきましても法人化等をして、雇用を確保して規模拡大を行うことで経営を安定させていくような、そういったところへの支援、推進というのも必要な視点だと思っていますので、大規模経営体の育成という部分でそういった記述もあるといいなと考えております。
      また、これは意見にはなるんですけれども、関連して、気候変動への対応というところで、もちろん植物体への影響も大きいですが、この高温というのは、作業に従事する人にとっての影響も大きいというふうに考えています。果樹園という性質上、大きな面積を確保しての栽培となると、山の中というと語弊のある言い方かもしれませんが、住まいや倉庫があるところから離れたところが園地ということも多いと思います。そういった中で、雇用して働く方々、作業に従事する方々の労務管理といった視点から、今後休憩所やトイレ等の整備というものも必要になってくると思っています。これは補助事業での支援が必ずしも必要とかではないんですけれども、例えば先ほどから議題にも上がっているように、制度資金や金融の部分でフォローできるような仕組みがあると推進していきやすいと考えております。
      3つ目が気候変動の部分なんですけれども、産地がそれぞれ古くから作ってきた品目でやっていくというのは前提として、どうしても長期的視点での栽培適地が変わるかもしれない可能性はあると思いますし、急にそのときが来たら対応できないというのも非常に問題であると思いますので、長期的視点での対応を検討していく、試験的にでもしていくような記述があるといいのかなというふうに思っております。
      次に、担い手の確保・育成の部分なんですけれども、項目として一通り出てきていると感じていますけれども、やはり前段の文章の部分で、新規就農者に対する取組の記述が主である印象は受けています。多様な担い手という視点で、兼業農家や小規模農家、また大規模経営体の確保が必要であるというのは共通の認識かなと思いますので、そういったところをしっかり確保していくためにこういった取組が必要であるというところが分かるような記述が今後加えられるといいなというふうに感じたところです。
      最後に、流通及び加工の対策というところの集出荷・流通対策の部分なんですけれども、選果場、選果施設の再編・集約・合理化というところで、合理化の部分に含まれると思いますが、機械化やAIの標準装備といいますか、生産現場の省力化に資する取組を進めていけたらと思っていますし、また輸送の合理化という部分で、規格の見直し、共同輸送、モーダルシフト等記載されていますが、あとコールドチェーンも含めて、全体として考えていけるといいな考えています。
      KPIにつきましては、内藤委員はじめ皆さんの意見に賛同します。
      以上です。
    • 林部会長
      ありがとうございます。
      続いて、神農委員、お願いいたします。
    • 神農委員
      それでは、よろしくお願いします。
      労働生産性の向上の記述の中にきちんと全部網羅されております。農地の集積・集約化の重要性は皆さんのおっしゃるとおりでありますし、特に基盤整備の問題も委員さんの方から数々出していただいておりますが、長野へ視察に来ていただいたあの園地、全国でも数少ないということで、いきなり20町歩から何万町歩、何千町歩というところへいくものではありませんが、必要性は感じていただいたかと思いますので、是非全国に広まっていってほしいなと思っています。
      しかしながら、小規模でやるわけではありませんので、どうしても国レベルの予算立てというのが必要になりますし、支援策というものも具体的に示していただくような方針にしていただければ有り難いなというふうに感じております。
      そうしたグラウンド整備が終わると、そこを誰がやるのかということで、後継者の問題になるわけでありますが、実際そういった園地を開発しますと、若い人でも手を挙げてくれる人が随分いらっしゃいます。そういうものに期待し、また教育的な指導というものも地元で先輩たちや先生方にお願いするときちんといくのかなと思っておりますが、一方で、実際、果樹園を守っているのは高齢経営者であり、また家族経営者であり、小規模経営者なんです。20年の視点で捉えているこの計画において、当面、そういった方たちの立場というもの、また位置というものを明確にする、そしてまたそれをどういうふうに支援していくかというのもこの方針には是非入れていただきたいというふうに考えて、これは稲垣委員さんがもう詳しく書いていただいておりますので、兼業農家を大事にするというものの一つでございます。
      それから、基本法の中に、適正価格という言葉を私どももお願いしてやっておりますけれども、実際問題、合理的な価格形成という言葉が入っております。そうしてみると、何が合理的な価格なのかと。先ほども議論ありましたが、りんご1つ50円が高いのか、300円が高いのか。どっちが安いんだか、どうなるのかという適正価格とは何か。基本的には、米を基準にすれば再生産価格です。来年も種つけをして生産に入れる準備金まで備えられるというものでありますし、増加経費を回収できる価格、そして自分の農地も確保できるという経営体の再生産価格を持っていっているわけでありますが、なかなか、記載の中にも比較的手頃な価格という言葉を私は否定はしませんが、この手頃感というのが非常に難しくて、じゃ幾らなのということにもなります。
      そうすると、品質の高位低位の順番から高い低いという果物ではありませんので、そこら辺の整理というのも必要かなと思っていますが、是非適正価格というもの、合理的な価格形成というものについても、この方針の中にないと、農家の所得見込みがない中で、損するけれども農業やりませんかなんて言ってもまず駄目で、資金的裏付けがない限り、農業は持続的経営を目指す産業ではなくなっていってしまいますので、特に果樹はそうです。そこら辺、適正といいますか、合理的な価格形成というものをきちんとした形で記載していただければいいなと。
      KPIについては異論はありません。こういった方針あるいは計画については、KPIは必要だと感じておりますし、1点だけ蛇足を申し上げれば、気象対策あるいは技術的な、要するに高温の中で栽培できる対策を練った園地がどのぐらい広まっていくんだろうかというような計画値も入っていっていただければ有り難いなとは思っております。
      以上でございます。
    • 林部会長
      ありがとうございます。
      続いて、鈴木委員、お願いいたします。
    • 鈴木委員
      よろしくお願いいたします。
      各委員の先生方からいろいろ発言がございましたんで、私の方からこれといってあえて申し上げることはございませんし、今ほど神農委員の方からも適正価格についても意見が出ていますんで、それに私も全く同感だというふうに思っています。
      ただ1点、その中で、最初から御議論が出ていますけれども、労働生産性の向上、第1番目の項目で、生産者の所得向上といいますか、そういった観点があってもいいんじゃないかという話が、所得の観点があってもいいんじゃないかということが出ておりましたけれども、確かにここを見ると、労働生産性というのは、飽くまで労働時間と収入のバランスだというふうに思いますけれども、農地の集積だとか基盤整備、省力化、こういった労働時間を短縮するようなことは書いてあるんですけれども、これを要するにどう生産者の所得向上につなげていくかというところをもう少し書き込んでもいいのかなというふうには思っております。
      ほかの点については、大体こういったことでいいのかなというふうに思うんですけれども、最後1点だけ、今回の御議論の対象になっているのかどうか分かりませんけれども、第5のところで、果樹の流通及び加工の合理化に関する基本的な事項というのがあるんですが、その中で、果実や段ボールなどの出荷規格の見直しというのにちょっと触れているんですけれども、この辺はどういう形で今後進めていくのかというのを、農水省が主体となってやっていくのかということも含めてどういうふうにお考えかというのはちょっとお聞きしたいというふうに思っています。
      以上でございます。
    • 林部会長
      ありがとうございます。
      それでは、ただいまの七條委員、神農委員、鈴木委員の御意見について、事務局よりコメントがあればお願いいたします。
    • 羽石グループ長
      御意見ありがとうございました。
      七條委員からございました生産性向上の基盤整備の進め方、地域ごとに違うけれども、共通して産地協議会が地域計画と連動して検討ということは書けるのではないかということで、御指摘のとおりだと思いますので、本文を書いていくときに検討させていただきたいと思います。
      それから、大規模経営体の参入のところで、意欲のある家族経営体の法人化ということも重要ということでございます。これはまさに大規模経営体の育成というところで、そういうことが含まれると思っておりますので、これも本文で検討させていただきたいと思っております。
      それから、気候変動でその適地が移動してしまうのではないかということについても長期的には検討するということも記載があった方がよいのではという点についても、本文で検討させていただきたいと思っております。
      あと、担い手、新規就農がメインだけれども、大規模経営体、それから小規模農家ということについても含めて書いてまいりたいと思っております。
      それから、神農委員からございました基盤整備、どういうふうに対策、支援策、どういう方策でやっていくのかということについても本文で書いていきたいと思っております。
      それから、高齢農家、小規模農家、兼業農家、こういうものが支えているという御意見、これまでもたくさん頂いておりますので、その点についても書いてまいりたいと思います。
      それから、価格のところですけれども、先ほどからいろいろ議論が出ておりますが、手頃な価格というところをどう書くのか、それから合理的あるいは適正価格というところ、再生産が可能な価格ということでございますけれども、この辺り、その価格の書き方についてはまた本文の記載に向けて御相談させていただきながら、検討してまいりたいと思います。
      それから、最後、鈴木委員からございました所得向上の観点もその生産性向上のところに書き込んでもよいのではという御意見ですけれども、生産性の向上のところで書くということなのか、先ほどから御意見出ておりますとおり、順番をちょっと考えるのか含めて検討させていただきたいと思います。
    • 宇井園芸流通加工対策室長
      七條委員の方から、流通のところでコールドチェーンについてもお話ございました。そういったことも含めて記述ぶりについて検討したいというふうに思っております。
      それから、鈴木委員から、果実やコンテナの出荷規格の見直しについてお尋ねがございました。これにつきましては、第1回のときに各産地の方で、まずはその段ボールの規格を見直し、11パレットに合理的に積めるように関係者の皆さんといろいろ協議を開始されたというようなお話も紹介させていただいたところでございますけれども、そういった取組を私どもとしても後押しさせていただきたいというふうに考えております。
    • 林部会長
      ありがとうございます。
      それでは、続いて寺地委員、御意見をお願いいたします。
    • 寺地委員
      失礼いたします。
      策定に当たっての基本的な考え方でありますとか、その内容等の進め方については特に異論なしということでよろしいかと思いますが、骨子(案)の構成の中で、労働生産性の次に気候変動のことが書いてあるのは、これは私、生産現場の人間としては非常に有り難いです。何回もやはり気候変動のことで、普通でも自然減というのはあるんですよね。果樹から離れていく人、高齢化して、それに新規就農が間に合わないとなるとやはり量は増えないのに、それを上回って気象変動で量が減っていくことを見ると、これは表裏一体のものなので、1番と2番でいいのかなというふうなことを思っております。
      その中で、変動の対応ということで、文章化として2ページにあるんですが、2ページはいいにして、2ページの下の方、気候変動対応ということで3ページにわたるんですけれども、3ページの上の方は私、何度読んでも何か理解ができないというか、文章になっていないような気がしまして、これ、下の病虫害・鳥獣対策、対応の方にも二重に書いてあるところは削減してもいいのかなと思っていて、何が言いたいかといいますと、3行目、地球温暖化の防止を図るため、化学農薬使用量削減に資する病害抵抗性を有する品種等の開発導入を進めると、理解できるじゃないですか。これというのは考慮することで本当に地球温暖化防止が図れるのか。じゃなくて、ここを表現するんであれば、防止を図るために化学肥料の使用量削減並びに化学肥料の低減等の環境負荷軽減、緩和策を進めるとストレートに書いた方が理解しやすいのかなと。
      何かといいますと、地元の農協の方でも、農薬は別にして、化学肥料をやめて、有機質肥料を使おうやという取組を今年から本格的に進めようと。みどり戦略にも合致するしそのうちやらなきゃ駄目だからということで、大手を挙げてやりましょうと理事会で通りまして、全国の農協の何かいいPRになるんじゃないかという、そういう取組をするに当たって、やはりここを私が言ったような文章にした方がいいのかなというふうに思いました。それで、削減に資する病害抵抗性を有する品質等には、下の方に書いてございますんで、そこでカバーできるのかなというふうなこと。
      気象変動で、今年も多分暖冬だと思います。皆さん寒い寒いとおっしゃるんですけれども、鳥取でなしを作っておりますと、雪が降るときは寒いんですけれども、やはり11月から12月にかけて暖かかったものですから、そんなに寒さはないんです。このままいきますと、春が来たときに低温要求量を獲得できているかどうかという心配もあるぐらい。やはり皆さんが地球温暖化に対してもうちょっと敏感に消費者の方も併せて敏感に取り組んでいかないと、食べたい国産の果物がなくなりますよ、そのうちという認識を持ってもらえたら大変有り難いかなというふうなことを思っております。
      以上です。
    • 林部会長
      ありがとうございました。
      続いて、永岡委員、お願いいたします。
    • 永岡委員
      おてつたびの永岡です。
      今回、分かりやすい資料の作成ありがとうございました。
      今回、大枠に関しては私も異論、違和感はないようなところです。
      細かい施策の内容というところで申し上げますと、弊社は人材のサービスをやっている観点で、人材という側面で是非お伝えさせていただければと思います。
      人材の部分で恐らく大きな論点になる部分が2つなのかなと思っていまして、1つ目が物理的な労働力の解消をどうするのかと、2つ目が担い手の育成をどうしていくのかというところだと思っておりますので、その2点に関してちょっと幾つか御意見をお伝えできればと思います。
      1点目の物理的な労働力の解消というところで申し上げますと、弊社のようなサービス事業体の活用であったり、恐らく短期人材の活用という文面も中に入れていただいているかなと思うんですが、こちらを活用していくに当たり、恐らく農家さんによってのITリテラシーの話であったり、業務の標準化ができるできないというところが一つ分岐点になるところにあるんではないのかなと思っております。
      恐らく、前回、井上委員もそういった御指摘もあったかなと思うんですけれども、今現状、農家さんの中でもそういったサービスを使って何とか労働力不足を解消できる農家さんと、そういったサービスにアクセスできない、若しくはアクセスしようと思ってもどうしていいか分からないというような農家さんと格差が結構二分化している部分があるのかなと現場を見ている中で感じております。
      ですので、そういったITリテラシーの部分であったり業務をどう切り分けて、何を外部の方に労働力としてサポートいただくのかというところを、恐らく営農指導であったり、そういったサポートというのも非常に重要になってくるのではないかと現場で実際に活用していくというところを大事にしたときに感じております。
      2点目、物理的な人手不足というところで、2点目で申し上げますと、それこそ前回もちょっとお伝えさせていただいたように、恐らくインフラ面での整備というのが非常に重要になってくると思っております。それこそ寝床であったり、二次交通というところが非常に一番重要、課題として上がってくることが多いのかなと思っています。
      現状ですと、もう本当に農家さんによってちゃんと経営をされていて、しっかりそのコスト分回収できると、採算が合うと思われている農家さんだけそういった寝床のところを先行投資されていたりということも多いと思うんですが、そうなってくると資金力の勝負であったり、農家さんによってのそういった経営の方針によって差が開いてしまうというところがあると考えております。
      結構いろいろな産地見ていると、うまくいっているところはやはり産地で、例えば農協さんがそういった寝床を確保されているであったり、自治体さんが遊休スペースを開放しているであったり、そういった取組がされているところも多いのかなと思っておりますので、そういった地域単位でどうインフラ面を整えていくかというのは非常に重要だと思っておりますし、令和2年の基本方針の方にも環境面ということは既に入れていただいているかと思うんですけれども、引き続きそういった側面も是非入れていただけると、恐らく現場の農家さんからすると活用しやすくなるのではないのかなと。農村地域ですとインフラ面がそもそも外から人が来るということを考えられていないことも多いですので、そういったところがあると非常にいいなと思っております。
      2つ目の論点として、担い手の育成というところなんですけれども、恐らく担い手の育成をしていくに当たり大事なのが、無関心層をどう関心層に変えて、関心層をどう実践者に変えていくかという、恐らく点ではなくて線になっていくようなシームレスな取組をどう行っていくかということが重要だと考えております。
      そこの観点でちょっと3点お伝えできればと思っておりまして、1点目が、恐らくもう既に関心を持っていらっしゃる方々が一定いらっしゃると思っておりますので、そういった方をどう実践者に変えていくかという側面で申し上げますと、前回長野に伺った際にも結構エントリーであったり、説明、御連絡いただく方は多い中でも、実際に就農までいかれた方がかなり数として少なかったことを記憶しております。恐らくそこで落ちてしまった方々が何を懸念されて落ちてしまったのかというところの原因の分析というのも非常に重要になってくるのかなと考えています。正直、もう個々人の個別の事情過ぎるものはもういいと思うんですけれども、そうではなくて改善できるような内容があるようであれば、そちらも反映していけるといいのかなと考えております。
      1点目にもちょっと近くなってくるんですけれども、2点目に関して、農業の魅力の向上や発信というところで取り上げていただいているかと思うんですが、魅力を感じるようにしっかり発信していくということは非常に重要だなと共感しております。それに合わせて、恐らく魅力だけでは就農できない、実践、夢だけでは恐らくちょっと一歩踏み出せないみたいなところはあるのかなと思っておりまして、そこに対しては、恐らく何を不安に感じられているのかという不安の解消の部分も重要なのかなと思っています。
      例えば長野に伺ったときにも、結局農地を借りれるのかどうかであったり、信頼がないところをどうするかであったり、結構ある農家さんも、長野に行ったときにも、いろいろな地域を巡って、ようやくこのエリアを見つけてというような形でかなり足で稼いで御自身が望んでいる場所を見つけられたのかなという印象がありましたので、そういった、恐らくトレーニングファームであったり、いろいろ整備をしていく中で、そこの特徴なども変わってくる部分はあると思っておりますし、就農希望者の方によっても何を払拭して何を不安に感じているかというところは異なってくると思いますので、そこをしっかりシームレスに、どういうペルソナに応じてどういうトレーニングファームがいいのか、どういう産地がいいのかというところが何かシームレスにつながってくるといいのかなと思っています。
      あと、3点目に関しては、恐らく無関心層の育成というところも重要になるのかなと思います。関心層をしっかり実践者に変えていくというところがまずは恐らく手っ取り早くできるところではあるとは思うんですが、一方で、それだけですと小さなパイを取り合っていく消耗戦になってしまう部分もあると思いますので、どう無関心層を関心層、実践者に変えていくかというような何か観点もあるとすごいいいのかなと思っています。
      あと、最後にKPIに関してなんですけれども、内藤委員がおっしゃっていただいたように、何をゴールにするかによって、恐らく人材というところも何が不足していくのかというのがクリアになってくるのかなと思っています。物理的な労働力はどれぐらい不足するので、どう地域外から確保するのかという点になってくると思いますし、担い手という意味合いでも、どれぐらい担い手を育成しなければいけなくて、そうなってきたときに関心層だけで足りるのか、無関心層も必要なのかというような形でブレイクダウンして、恐らく細かいKPIが決まってくると思っておりますので、それに合わせてどうウエイトを変えていくかというところができると、よりいい取組になるのかなと思っております。
      以上になります。
    • 林部会長
      ありがとうございました。
      続いて、中山委員お願いいたします。
    • 中山委員
      こんにちは、中山です。
      まずは、このような大変貴重な場に私を審議委員のメンバーとして入れてくださって、農家の実情をお伝えさせていただいたことを理解してくださり、審議の中に取り組んでいただいていることに心からまず感謝しております。本当にありがとうございます。
      私は難しいことを話すこともできませんし、分かりませんので、私の場合は、私たちが今置かれている現況からお伝えさせていただきたいと思います。
      問題点として、生産者の減少により生産量が少なくなっています。選果機の更新の問題が今挙がってきていまして、現在、糖酸センサーが導入されていますが、選果機の寿命が15年が限界だと今言われております。これはどこの産地も同じだと思われます。
      次に、選果場の運営問題として、どこの選果場もだと思うんですが、交通アクセスが悪い立地がほとんどだと思います。作業員を募集してもなかなか応募されない。また、取扱数量が少なくなったことにより、半日だけの雇用になってしまうことも多いという雇用の問題も今は出てきています。
      次に、運送コストの問題ですけれども、運賃の値上がりはもちろんですが、私たちのこの運賃というのは、1km幾らとかいう単位ではなく、トラック1台チャーターという形で運搬されています。出荷数量が少なくなりトラックに満載することができず、5から6割の積載で運行することが今は増えております。なかなか他の荷を積み合わせるということも現実的には難しく、私たちは熊本から東京、遠くは東北までの輸送となり、経費において、この運賃というものが最も大きなコストになっています。
      このような状況は、私たち九州の果樹産業のみならず、中央から遠く離れた地方においてはどこも抱えている大きな問題であると考えています。地方の主要産業は一部の地区を除き農業だと私は思います。農業の振興なくして地方創生、地域の活性化などはあり得ないんじゃないかなと思っております。
      現場の基盤整備をはじめとする環境づくりは可能であると思いますが、各県または県をまたぐ農産物全てを集荷、選果、運用を担う施設を隣接する拠点を造ってもらうことにより、遠く離れた拠点同士、その間立ち寄ることのできる拠点を結ぶネットワークの構築をすることにより、流通の効率化がなされて運賃を抑えられるのではないかと思います。
      次に、基盤整備のことになりますが、今回の新たな取組やスマート農業、省力化を実現するためには、現状の中山間地域において省力化、機械の導入、または労働力の効率化を図る上で、やはり現在の地形を改良し、区間を整備拡大できる基盤整備というよりも、私はここが重要だと思っているんですが、現在の基盤整備の規模をもっと大きくして、果樹農家の経営の基盤を犠牲にすることなく、周囲に被害をもたらさないで、現時点で荒廃した農地や森林を整備して、農家や新たに新規就農される就農者を入植という考え方で生産地の再編強化を図ることが最善であると考えます。
      果樹専業農家として、自分の周りの農家の考えと課題として、スマート農業をはじめとする省力化に対応する基盤整備の造成に取り組みたいという思いは誰もが持っています。しかし、一番の障害は、未収益期間が5年と言われますが、実際に採算が取れる園となるには10年を要します。現在、経営の基盤である園を新たに造成し直し、その10年間の経営が将来にとってプラスに働くのか、マイナスになってしまうのか、そこに大きな問題、迷いが生じます。これをどのようにして克服するかということが第1の課題と考えています。前にも触れた拠点の話と、これは必要で、欠かすことができないことであると考えています。
      トレーニングファームなどの取組も大変期待されています。その中で果樹産地は、新規就農者の育成とともに、2から3年、私は農家に委託実習で入り込んで、いろいろな技術を学び、農家の厳しさや楽しさも学ぶべきだと思っています。家族経営、その中で果樹産地は新規就農者の育成と家族経営が担っている部分が非常に大きいので、経営の継承等、新規参入者の育成のための支援をやはり国の方にお願いしたいと思っております。
      KPIについてですが、常日頃、私に夫が話してくれることになりますけれども、把握するのは難しいかもしれませんが、消費量がどれだけ必要なのか、それからの逆算になりますが、今までは反収で物事を考えていました。でも、今からは、農業者1人がどれだけ1日当たりもしくは1年間に1人当たりの生産力がどれだけの生産量になるかというふうに考えて数値化しないといけないと私には話して聞かせてくれています。私たちはそれを考えながら営農をやっています。これを数値化して目標にすることはシンプルで分かりやすいように思っています。これは経営の目標でもあるし、目安としても捉えやすいと思っています。
      あと、反収についてなんですが、私たちの産地では、以前、反収100万円を目標に高品質生産を行ってきました。しかし、近年では、その目標が達成できる園地も多くなってきましたけれども、全ての経営面積において高品質生産を行うということは、労力的にも、園地の構造的にも難しく、また品種の更新や果樹園の若返りを目的とした改植により幼木の育成を行う園もある程度必要になり、実際のところ、1人で管理できる面積は、家族経営であれば、4人の労力で4ha、つまり1人1haが限度であり、収穫どきに雇用を入れたとしても、収入においては2,000万から3,000万といったところですが、生産経費が1,500万円以上かかり大変厳しい状況にあるとと思われます。
      次に、温暖化のことになりが、今、日本は温暖化に苦しめられています。去年はさんざんでした。以前は私たちの現場は最適地と言われてきました。これはりんごやなし、くりなどの産地、どこもが言われてきたことだと思います。しかし去年は平均気温が3度高く、最低気温も上がっています。朝晩も暑く、気温が下がらず、昼も気温が上昇する。昼間の温度にばかり目を向けがちですけれども、朝晩温度が下がらないという現象もとても大変なことなんです。これによって生育のシフトに変化が起こっています。現在、どの柑橘産地も果樹産地も掲げている大きな問題です。どんな手段を取っても通用しないというのが現状で、どの産地を見ても克服した人がいませんでした。
      現在、温暖な海岸線においての栽培が中心ですが、最低気温において2から3度低い、標高が高く、それでいて積雪が少ない場所に基盤整備を行い、この温暖化の対策の根本的な対策になるのではないかと考えています。移住しての経営は極論でもありますけれども、私たちもそういうチャンスがあれば、一部地域での営農はやってみようと思っています。この対策がもし行われ、入植という形を取ることができるのなら、独りぼっちの農家も減って、農家同士の交流や切磋琢磨する環境づくりにもなるのではないかと思っています。しかし、当面は灌水施設やいろいろなものでしのぐことしかありません。技術的にも品種の選択に対しても取り組み続けています。
      省力化品種等の開発導入を強力に推進するとありますが、この中で、優良品種への改植の補助事業はとても大事なことなので、省力樹形に偏らないように産地の実情に合わせた優良品種への改植は、果樹農家の経営改善のみならず、日本の果樹の生産量の維持拡大に欠かせないものと思っています。産地に適応した優良品種や栽培方法など、産地の実情に合った改植方法を選択して推進できるよう、国の強力な支援の継続をお願いしたいと思っております。
      あと、スマート農業について、温暖化を中心とする気象の変化に対応するために、点滴灌水よる周年の水管理システムの導入を我が家は計画しております。運用するに当たり、AIを活用し、国内、国外を問わず、管理データの収集、また温暖化対応の技術、施肥管理等に利用したり、また経営の継承や譲渡を行うに当たっても活用できればスムーズに行うことができるんではないかと話しています。技術的な面で夫にしかできないことはとても多く、技術の習得は私は難しいのですが、AIを活用するなら私にも管理ができたり、AIを活用し、AIに頼ることで、自分の精神的な面でも身体的にも楽になるのではと思っています。
      買取価格というか、加工の仕事や消費者の方々に常々お尋ねしたいという思いがあるのですが、加工専用の果実について、kg単価の設定としてどれくらいの価格を皆さんお考えなのかなと思います。私たちの現在の生産環境、減農薬栽培で生産に取り組むとしても、園地の維持、最低限の施肥や管理、収穫に要する人件費を考えると、仲間と議論した結果、例えば今から収穫する甘夏ミカンで考えると、最低でも生産者の手取り価格単価1kg当たり最低でも80円、100円だったら取り組むかもという人がいるかなというのが結論です。
      少し言い方はそれますけれども、この国において、やはり私たち農民の暮らしは質素でつつましいというのが当たり前だというような感じがします。欧米においての農場主というのは既に違った存在になっているような気がします。農産物は安くて当たり前という価値観は、欧米の国々に行けば随分違っているように思います。
      私たち農家も豊かな暮らしを築きたいと思い、明るい未来を見据えて努力しています。明るい未来や展望が見いだせなくなれば、おのずとそこには後継者も誕生せず、経営自体を諦めてしまいます。その点についても、個人の経営も国の成り立ちも同じであると思いますし、地方創生の復興は農業の復興にかかっている意味だと私は思っています。
      長くなりすみません。
      最後になりますが、果樹は、御存知のとおり、取組の成果が出るまでは長期間を要します。今後も継続的な御支援をお願いしたいと思います。支援していただくことで私たち農家も安心して作物を作ることができています。心より感謝いたしております。
      今後も現場、産地の実情をお伝えできればと思いますので、実情を踏まえていただき、政策の展開をよろしくお願いいたします。
      すみません、長くなりました。以上です。
    • 林部会長
      ありがとうございました。
      オンラインでつながっていますかね。それでは、竹下委員、御意見をお願いいたします。
    • 竹下委員
      見えますでしょうか。聞こえますでしょうか。
    • 羽石グループ長
      聞こえます。ありがとうございます。
    • 竹下委員
      よろしくお願いします。
      すみません、今日はちょっとオンラインで失礼させていただいております。
      皆さんのちょっと御意見をいろいろ聞きながら、様々私も勉強させていただくことが多かったなと思います。
      今加工者の方がどういうふうにお考えかという話が直前にあったので、一事業者ではありますが、加工品を扱う業者の視点から少しちょっと私の考えをお話しできればなと思うんですけれども、加工品の果汁等に関して私もよく使いますし、その中で、この場でいろいろとこういった課題があるという発言をさせていただいたこともあるかと思いますが、多くの場合、当然国産だったり、こだわったブランド品に関しては単価が高いというのは、もう共通の認識があるところかなと思っていまして、結局お客様がその価格でも買っていただければ、我々の加工賃も結局積み上げで御提供するという話に最終的にはなってきますので、加工者も生産者も合わせて最終的に消費者の方に御納得いただける商品を生み出せるかどうか、それ次第だと思っています。
      我々加工業者からしてみれば、幾らだったら使えるとかいう話よりも、どちらかというと、安定した数と安定した供給を得られるか、それが加工品につなげられるか、加工品として流通させることができるかというところになってくるんじゃないかなというふうに感じていますので、どういった形であれば安定して、この商品、このブランドのものを一定量作ろうと考えていただけるのかというところが常々気になっているところであります。
      というのをちょっと冒頭に置KPIかせていただいて、今日の議論に関してというところでいきますと、まず1番、基本的な考え方というところに大きく異論等ございませんが、最後の施策の有効性を示すKPIを定めるというところで、KPIを定めて終わりというのではなく、その達成度合いだったりとか、そもそもKPIの有効性自体を検証し、見直しを行っていくことが重要であると思いますので、一枚紙の冒頭のところがやはり一番重要な訴えたいことを書かれるところだと思いますので、もしよければ、その点もここで触れておいていただいてもいいのではないかなというふうに感じました。
      全体のに関しては、皆様からも御発言ありましたが、KPIの達成自体が目標というのではないので、運用するに当たってはそこがすり変わらないようにすべきではないかなというふうに思っていると同時に、先ほど述べましたが、定期的にその進捗を確認して、きっちりと、KPIの達成が遅れているのであれば、手を打ち、有効性の見直し、有効性があるのかどうかというのをもう決めて終わりじゃなくて、きちんとこれは適切でないと判断したら入れ替えるといった具体的な行動も必要じゃないかなというふうに思っています。
      達成に向けて、実際に行動チームの立ち上げがあるんじゃないかなと思っていますが、検証の結果、このKPIは有効だ、最終的な目標達成に向けて、このKPIを観測していくことが目標達成にも期しているというものに関しては、必達とすべく取り組めるような、きちんと仕組み、達成をすることに対するちょっとインセンティブとまで言うと言い過ぎかもしれませんけれども、取り組んでいけるような仕組み化することが大事じゃないかなというふうに思っています。
      あと、骨子(案)全体に関してですけれども、先ほど並びの話というのもあったかと思いますが、骨子(案)の構成に関しては、実際にやはり私個人的にはこの今までの並びでもすっと入ってきますけれども、人手の確保、人の問題というのはどの業界でも課題となっていて、少子化が進む中、正直取り合いである状況を鑑みると、労働生産性の向上より前、1に持ってきてもよい話ではないかなというふうに感じています。
      また、この骨子(案)の構成の中で、新たな需要への対応という話も右側に載っていますけれども、生産者の方が多々いらっしゃって、その大変さは私、加工品としてしか扱っていない身として発言するのは、もう大変さを分かり切れていない状態の者が発言するのだとは思うんですけれども、加工品というのは、やはり生食の方になり、売らない、B級品しかやはり回ってこないというのを常々感じていて、だからこそ安定した量が得られない、だから単価も高くなって商品化もしづらいというので悪循環になっているような気がしています。
      ただ、B級品しか加工に回ってこないというお話をいろいろと、何でなんだろうというのをちょっと聞いていると、やはり生食品に回るA級品を作ることが最上級であるというお考えでおられる生産者の方々が多いような気がしていまして、加工品に回すものをたくさん作ったということは、余り良質なものができていないというふうに考えられているのかなというようなものを感じることもあって、その加工品に回すものを製造するということ自体への抵抗感があられるような気がしておりました。
      ただ、加工品も立派な製品の使い方というか、果樹をいろいろな方に食べていただく一つの道だと思いますし、その重要性の啓蒙に関しても、できればこのトップの3ページのところに入れていただいてもいいんじゃないかなと思いましたし、難しければ、資料3のところについているような、もう少し詳細に書かれた骨子(案)の中で、単なる国内果実への対応というところではなく、そういった加工品用のものを作ることの重要性の啓もう、生産者の方への啓もうという部分も少し触れていただいてもいいんじゃないかなというふうに感じました。
      以上です。
    • 林部会長
      竹下委員、ありがとうございました。
      ここまでで全員の方から御意見を頂きました。ありがとうございます。
      私からも一言だけ申し上げさせていただきます。
      本日、皆様にこの骨子(案)についての御意見を伺いました。大枠、冒頭の第1のところに書いたところにつきましても、基本的な考え方とか現状、課題については御異論のないところで、あとは順番のところについて両論あったと思いますので、この辺は事務局にまた検討していただきたいと思っております。
      さらに、これまで御意見いただいた以外にも、新たに本日、御意見いただいた点については、今後、本文を作る際に盛り込むようにお願いしていきたいと思っています。
      事務局の方から、本文で検討しますと即答いただいた部分、これはお役所としては私すばらしい対応だなと思うんですけれども、その点以外にも、本日具体的に頂いた様々な有益な御意見があったと思いますので、これは今後本文を準備するときに是非取り込むことをお願いしたいと思います。
      私からは以上です。
      事務局からコメントあればお願いします。
    • 羽石グループ長
      御意見ありがとうございました。
      まず、寺地委員の方からはやはり高温障害による生産の減りが人の減りによる生産量減りよりも激しいというお話もありまして、高温の対策が先に来るのがよいのではないかという御意見いただきましたけれども、やはり両論あるということで、また考えさせていただきまして、順番について、あと書きぶりについて皆様に御相談させていただければと思います。
      それから、永岡委員からお話がありましたサービス事業体の活用に当たっては、寝床などの用意ということもネックになるということで、産地で確保するですとか、自治体が用意するとか、そういう方策によってうまく回っているというような優良な事例ということについても本文などで書くということを検討してみたいと思います。
      それから、担い手の確保というところで、何が不安でなかなか入ってこれないのかということについては、やはり果樹については最初の参入のハードルが高いということで、木が植わっている園地を確保できるのか、継承できるのかというところが非常に大きなネックになっているのではないか、それから信州うえだファームでもそういうお話ありましたけれども、そういう観点から園地継承をセットにした果樹型のトレーニングファームを進めていきたいということを書いていきたいというふうに思っているところであります。
      それから、中山委員からお話いただきました。まず、基盤整備のところにつきまして、地形の改良ではなく、現在の園地の形での拡大が重要ではないかというお話だったかと思うんですけれども、御指摘のとおり、あと前回の部会でもお話ありましたとおり、どこもかしこも基盤整備をしてということではないと思っておりまして、基盤整備をした方がよいところ、あるいは今のままでも省力的な効率的な園地への転換は可能なところ、これを見極めてやっていくということが重要だろうというふうに思っております。
      それから、お話がありました優良品種への改植については、非常にその重要性を我々も認識しておりますので、その支援を継続するということはそのとおりだと思っております。
      あと、AIでデータによる作業管理等については、スマート技術の推進ということで進めていくということだと思っております。
      それから、加工用果実のところにつきましては、その次の竹下委員のお話にもありましたけれども、竹下委員の方から、価格よりも安定した量の供給を得られるかというお話があったと思いますので、やはり我々の骨子でも書かせていただきましたとおり、規格外品を回すというだけではなく、価格と量を決めて、最初から契約などで決めて加工用に回すということによって一定の価格が保障され、量も保障されということで、うまく回っていかないかなと考えているところでございまして、生産者への啓蒙という話もありましたけれども、そういう生産者が再生産可能な価格で買うという代わりに生産者側は量を安定的に出すという、こういう関係での加工用果実の確保ということを進めていけないかなというふうに考えているところでございます。
      最後、部会長からございましたとおり、所得の話をどこに書くかということにつきましては検討させていただきまして、また皆様に御相談させていただければと思っております。
      以上でございます。
    • 宇井園芸流通加工対策室長
      加工・流通・消費関係で幾つかコメントを頂戴したと思っています。
      まず中山委員の方から運賃のお話ございまして、県またぎの物流拠点というお話もございました。なかなかそのハード整備ということになると、直ちにというわけにはいかないと思いますけれども、野菜の分野等ではこういった取組も出てきておりますので、そういったものの情報発信をしながら、果樹等の分野でもそういった取組ができないかということを様々な皆様に働きかけをしていきたいというふうに思っておりますし、またソフト面で申し上げますと、県間連携でトラックを融通しあったりとか、システムを組んで合理的に流通させたりとか、そういった取組が始まっております。ですので、そういったものの取組を果樹の分野に取り込めないかということで、こちらの方の働きかけをしてまいりたいというふうに思ってございます。
      それから、消費量からの逆算というお話がございました。これは委員からも御発言ありましたとおり、かなり難しいのかなというふうに思っておりまして、と申しますのも、果実の消費というのはすごく多様性に富んでいると思っています。生果実で食べる場合もあれば、ジュースもありますし、ゼリー、お菓子、それからお酒、非常に多岐に飛んでおりますので、なかなかその消費量を求めて、それから逆算するというのはなかなかハードルが極めて高いのかなと思っているというのが正直なところでございます。
      それから、竹下委員から、加工用果実のプレゼンスを是非高めてほしいというような御発言がございました。加工を担当している私も全く同感でございまして、これはまさに加工品というのは、生果実に一手間も二手間も掛けて付加価値を付けている、そういう存在でありますので、そういったことを消費者の方、生産者のみならず、幅広く認知いただけるような、そういった情報発信にも努めてまいりたいというふうに思っておるところでございます。
    • 淺野課長補佐
      すみません、1点ちょっと補足的に、寺地委員からございました部分についてなんですけれども、1点、地球温暖化の防止のためというようなところで御指摘いただいたところであります。すみません、実際皆様に見ていただいている、今回お示しした骨子(案)のところにはちょっとないかと思いまして、バージョンの違いで手違いでお送りしてしまったのか、お詫び申し上げるとともに、後で改めて御説明申し上げたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
    • 林部会長
      ありがとうございました。
      ここまでのところで委員からの発言は一巡はしておりますが、追加で御意見ある方、前半の方は、後半の方の御意見聞いて更にというのがあるかと思います。
      では、小林委員、お願いいたします。
    • 小林委員
      すみません、1点だけ。
      七條委員の気候変動の部分で、私からも追加で、補足というか意見をさせていただきたいんですが、私たち、2017年頃は、ももの収穫のときに大体5時から11時ぐらいまで普通に働けていたんですが、今もう朝8時以降、ちょっともう外出れませんぐらいの感じになっていて、生産者の皆さん、70代、80代多いですが、気持ちは若いので頑張って無理をされて11時ぐらいまで働くと、毎年、毎年、熱中症が増えています。さらに入院される方も増えていて非常に危険だなと感じています。私たち、朝早くと夕どりするしかなくて、合計1日で収穫できるのが大体4時間ぐらい。人間が活動できる時間としてはそれぐらいかなというふうに感じております。これからその時間がどんどん短くなっていくということと、あと企業が経営体として入ってくると、普通の企業ですと、その環境で労働者を働かせることはできません。なので、労働者の安全の確保の観点を気候変動のところにも是非御検討いただけたら大変有り難いです。
      以上です。
    • 林部会長
      ありがとうございます。
      ほかにどなたかいらっしゃいませんか。よろしいですか。
      例えば、菊地委員から、先ほど嘱託登記の1ha制限の話があったりとか、それぞれの委員の方々から現在農水省が取られている政策ツールの補充とか、改善とか、継続を求めるお声もたくさんあったと思いまして、本日すぐに農水省の方で答えがなかったものについても、是非公開の場で御検討をお願いしますというふうにお願いしたいと思います。
    • 菊地委員
      よろしくお願いします。やはり農地の集約・集積に関しては、基本計画、方針の中にありますとおり、大事なことだと思っているんです。水田はともかくとして、果樹園はそんなに大々的な面積がなく、規模拡大するには、当然賃貸でやるとか、売買を行うことです。売買に関しては当然、土地登記を行います。水田は土地改良によってそんなに筆数ありませんけれども、果樹園というのは昔からのままでかなり筆数あるんですよ。それは当然1筆幾らで登記料が発生します。そういう制度があれば非常に有り難いし、先ほど地元農業委員会の全国組織が全国組織が全国農業会議なので、稲垣さんにも言いましたけれども、是非農水省に働きかけてちょうだいねとお願いしました。よろしくお願いします。
    • 林部会長
      ありがとうございます。
      ほかにもいろいろ、補助金以外の、金融の仕組みですとか経営体の育成についても、多分農水省の中にいろいろな会議や取組がされていると思いますので、農水省の中でも御検討いただければと思います。そういう項目について全体で議論している話と、我々果樹のところで話しているのではやはり粒度が違うので、果樹版の基本計画で、その金融の仕組みをどうやって使い勝手よくするかを示す。先ほど果樹ビジネスのロールモデルを作るというお話があったと思いますが、農水省全体で議論している補助金、金融の仕組み、経営体の育成を果樹の基本計画の中にリンクさせて、是非実効性のあるような支援体制というのを作っていただければなと思っております。よろしくお願いします。
      ほかによろしいでしょうか。
      それでは、ほぼ時間になりましたので以上をもって意見交換を終わりにしたいと思います。
      本日も大変貴重な議論ができたと思います。委員の皆様、大変お忙しい中、御検討いただいて、いいアドバイスを頂きましてありがとうございました。
      最後に、今後の進め方について事務局からお願いいたします。
    • 羽石グループ長
      ありがとうございます。
      今、部会長からお話ありました様々な農水省の制度ということにつきまして、お話ありましたとおり、多岐の分野にわたりまして、担当している部署もそれぞれあるということでございますので、そういうところと話をして、やれるという約束をできるわけではございませんけれども、検討するということは約束させていただきます。
      最後に、今後の進め方について御説明させていただきます。
      資料の4を御覧ください。
      次回のこの果樹部会ですけれども、本日御議論いただきました内容を踏まえまして、基本方針の本文についてお諮りし、御意見を頂きたいと考えております。
      開催時期としましては3月6日、7日、10日、11日、このいずれかを考えておりまして、企画部会との兼ね合いで確定できておらず申し訳ございませんけれども、事務局より改めて日時の御連絡をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
      その後、3月末までに最終回となる第5回果樹部会を開催し、新たな果樹農業振興基本方針に係る答申を頂くということを予定しているところでございます。
      引き続きよろしくお願いいたします。
    • 林部会長
      ありがとうございました。
      議事が終了いたしましたので、本日の審議は以上といたします。
      委員の皆様ありがとうございました。
      最後に、佐藤生産振興審議官様から一言お願いいたします。
    • 佐藤審議官
      佐藤でございます。
      途中からの参加になってしまったことをまずもってお詫びをいたします。
      今ほどいろいろ御議論いただきましたけれども、いろいろな立場の皆様から多様な御意見を頂きました。その中でも、小林委員からもありましたけれども、農作業安全というのは私も担当しておりまして、農作業安全のための指針というのも別途あります。ただ、これは機械作業が中心で、熱中症については、やはりこれは農業だけではなくて、全省庁挙げてその対策というのに取り組んでいるところですし、これも力を入れて進めたいと思っております。
      それから、今日、神農委員あるいは中山委員、竹下委員からも価格についてのお話がありました。適正な価格、合理的な価格というのは、やはり持続性があるということが重要なんだと思います。この価格であれば作ることができる、あるいは運ぶことができる、使うことができる、売ることができる、そして何よりも消費者が買うことができる、これがサプライチェーンとして全体でつながっていくということが大事だと思っておりますし、今回御議論いただいております果樹農業基本方針につきましては、まさにサプライチェーン全体をつないで、果樹農業を振興していくにはどうしたらいいのかということに尽きると思っております。
      本日、御指摘いただきました点ですとか御意見につきまして、また次回、御説明をさせていただくようにいたします。
      本日はありがとうございました。
    • 林部会長
      ありがとうございました。
      それでは、これで進行を事務局にお返しいたします。
    • 羽石グループ長
      本日、御多忙の中、長時間にわたり御議論いただきましてありがとうございました。
      今回のこの部会の議事録につきましては、前回と同様に、皆様に御確認いただいた上で農林水産省のホームページに掲載したいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
      事務局から以上となりますけれども、何か御質問等ございませんでしょうか。
      それでは本日、誠にありがとうございました。次回も引き続きよろしくお願いいたします。ありがとうございました。。

      午後3時28分 閉会

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