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農林水産省

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令和7年度第1回議事録(技術小委員会)

1.日時及び場所

日時:令和7年12月4日(木曜日)

場所:農林水産省第3特別会議室(配信会場:同上)

2.議事

         

            (1)技術小委員会への付託事項について

            (2)土地改良事業設計指針「ほ場整備」の制定について

            (3)「農業農村整備に関する技術開発計画」の策定について

            (4)「環境との調和に配慮した事業実施のための調査計画・設計の技術指針」の改定について      

3.議事内容

議事録(PDF : 553KB)

10時00分開会
○中西計画調整室長 それでは、定刻となりましたので、ただいまより食料・農業・農村政策審議会の農業農村振興整備部会技術小委員会、令和7年度第1回を開催いたします。
委員の皆様におかれましては、お忙しい中御参加いただきまして、ありがとうございます。
計画調整室長の中西でございます。議事の開始まで私の方で司会進行を担当させていただきます。
まず、本年度委員の改選がございました。佐賀大学の弓削教授が御退任となりまして、後任としまして新潟大学の坂田教授に御就任いただくことになりましたので、ここで御報告させていただきます。
今回は委員改選後初めての技術小委員会になりますので、御出席委員の皆様を名簿順に御紹介させていただければと思います。
まず、京都大学大学院農学研究科教授の藤原委員長でございます。
○藤原委員長 どうぞよろしくお願いいたします。
○中西計画調整室長 続きまして、鳥取大学大学院連合農学研究科教授の緒方委員です。本日、オンラインでの御出席となっております。
○緒方専門委員 緒方です。どうぞよろしくお願いいたします。
○中西計画調整室長 続きまして、国立研究開発法人土木研究所寒地土木研究所主任研究員の越山委員でございます。
○越山専門委員 越山です。よろしくお願いいたします。
○中西計画調整室長 続きまして、新任の新潟大学農学部教授の坂田委員でございます。
○坂田専門委員 坂田です。よろしくお願いいたします。
○中西計画調整室長 続きまして、東京農業大学地域環境科学部教授の竹内委員でございます。
○竹内専門委員 竹内でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○中西計画調整室長 続きまして、東洋大学食環境科学部教授の竹田委員です。本日、オンラインでの御出席です。
○竹田専門委員 竹田でございます。よろしくお願いいたします。
○中西計画調整室長 続きまして、秋田県立大学名誉教授の増本委員でございます。
○増本専門委員 増本でございます。よろしくお願いいたします。
○中西計画調整室長 続きまして、三重県土地改良事業団体連合会専務理事の藤本委員です。本日、オンラインでの御出席となっています。
○藤本専門委員 藤本でございます。よろしくお願いします。
○中西計画調整室長 なお、本日、神戸大学大学院農学研究科教授の井上委員、東京農工大学大学院農学研究院准教授の西脇委員におかれましては、所用により欠席という御連絡を頂いております。
それでは、開会に当たりまして、青山農村振興局次長より挨拶申し上げます。
青山次長、よろしくお願いいたします。
○青山農村振興局次長 委員の皆様、おはようございます。農村振興局次長の青山でございます。
本日は、委員の皆様、大変に御多忙のところ、本技術小委員会に御参加いただきまして、誠にありがとうございます。また、日頃より農林水産政策、またとりわけ農業農村整備でありますとかその振興施策につきまして、格段の御理解と御協力を賜っておりますこと、感謝を申し上げます。
農政の関係でございますが、新たな食料・農業・農村基本計画に基づきまして、初動の5年間で農業の構造転換を集中的に推し進めるということとされております。また、施設の老朽化でありますとか気候変動による災害リスクの増大等に的確に対応するために、改正土地改良法が本年の4月1日から施行されているというところでございます。土地改良事業もこれらに即しまして計画的、効果的に実施していくということで、1年前倒しをしまして土地改良長期計画の見直しを行わせていただきました。令和7年度から11年度末までを計画期間とする新たな土地改良長期計画が9月12日に閣議決定をされたというところでございます。こうした状況を踏まえまして、農業の構造転換、また国土強靭化を図るために、今回も概算要求をさせていただいているところでございます。
そうした中でございますが、先週金曜日に令和7年度の補正予算案が閣議決定をされたというところでございます。前年度の規模よりも402億円増となる2,439億円を計上させていただいております。今後、国会で御審議を頂けるものというふうに考えております。引き続き事業の推進に必要な予算の安定的な確保に努めてまいりたいと、このように考えております。
本日の委員会では、継続審議となっております土地改良事業設計指針「ほ場整備」の本文案につきまして、また加えまして、今回より新たに審議いただく農業農村整備に関する技術開発計画、環境との調和に配慮した事業実施のための調査計画・設計の技術指針の項目案等について、事務局より御説明をさせていただくということになっております。
委員の皆様におかれましては、限られた時間ではございますけれども、各分野の御専門ということで、忌憚のない御意見を頂けますようお願い申し上げて、開会の挨拶とさせていただきます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
○中西計画調整室長 では、続きまして当委員会の公表の方法について御説明いたします。
資料は既に農林水産省のホームページで公表しております。議事録につきましては、内容を確認いただいた上で発言者を明記し、後日ホームページで公表させていただくということですので、御了承いただきたいと思います。
それでは、議事に移りたいと思います。本日は12時までの会議を予定しておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
なお、報道関係の方のカメラ撮り、ここまでとさせていただきます。
では、以降の議事進行につきましては、藤原委員長にお願いいたします。
○藤原委員長 藤原です。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、議事次第に従いまして進めさせていただきます。
なお、質問や意見につきましては、各議事の事務局説明後に各自、3分以内で御発言をお願いしたいと思います。
それでは、議事1の技術小委員会への付託事項について、事務局より説明をお願いいたします。
○中西計画調整室長 それでは、資料1について御説明させていただきます。
こちら、今年度の審議事項になっております。昨年度から継続審議となっています土地改良事業設計指針「ほ場整備」の制定、及び8月に開催されました農業農村振興整備部会において付託されました「農業農村整備に関する技術開発計画」の策定と「環境との調和に配慮した事業実施のための調査計画・設計の技術指針」の改定となっております。
本年度は本日を含めまして2回の開催を予定しております。まず、土地改良事業設計指針「ほ場整備」につきましては、本年の3月に予定されております農業農村振興整備部会への報告に向けて審議を進めていければと思っております。「農業農村整備に関する技術開発計画」の策定及び「環境との調和に配慮した事業実施のための調査計画・設計の技術指針」の改定につきましては、来年度の部会への報告を考えておりますので、計3回、技術小委員会で審議を頂く予定としております。
資料の説明については以上になります。
○藤原委員長 ありがとうございます。
何か御質問等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
それでは、次に進めさせていただきます。
議題2の土地改良事業設計指針「ほ場整備」の制定について、事務局より説明をお願いいたします。
○川島施工企画調整室長 施工企画調整室、川島でございます。
土地改良事業設計指針「ほ場整備」の制定について、資料2-1に沿って説明をさせていただきます。
まず、資料3ページを御覧ください。制定スケジュールでございます。
ほ場整備の設計に係る新たな参考資料と位置付けています本設計指針でございますが、本年2月の第2回技術小委委員会での御意見等を踏まえまして、本文の検討を進めてまいりました。10月に4回目の制度検討委員会を開催し、本文中身の議論を経まして、本日、第3回目の技術小委員会にお諮りするものでございます。本日の議論、御意見を踏まえまして、年明け、第5回目の制度検討会を行い、その後4回目の技術小委員会で最終案をお諮りしまして、NN部会に報告、そして制定につなげていきたいと考えております。
資料4ページを御覧ください。前回2月の委員の皆様から頂きました御意見とその対応方針についてまとめております。
まず、傾斜地における水管理のための移動の負担軽減のため、草刈り用の小段だけでなくて、移動路も設置できるように記載すべきではないかという御意見頂きました。これにつきましては、傾斜地等におきまして水管理等の維持管理のための移動の効率性、加味するということで、耕作道や通路等が極端な迂回とならないように配置を適切に検討する旨を本文に記載いたします。
次の、用語については、統一を図ってまいります。
また、「ほ場整備」の「ほ」の字でございますけれども、法令や基本計画等に準拠しまして、原案で進めさせていただきたいと思っています。
次に、大区画化に伴い設置の数が増える給水栓の削減事例について御意見を頂きました。こちらにつきましては、千葉県とか茨城県などの整備実績を踏まえまして、維持管理や水管理の労力軽減のために、かん水に支障を来さない範囲での複数の水口を集約することが有効であるという旨を記載いたします。また、落水口等の排水施設についても同様の記載をいたします。
次に、額縁明渠につきまして、排水だけではなく給水にも活用でき、乾田直播栽培には有効であるという御意見を頂いております。こちらにつきましては、乾田直播栽培を含めまして、大区画ほ場での給水時の水足確保とか落水口からの排水不良に対応する方法として額縁明渠を設置しまして、給水・排水を促すなどの対策を検討する旨記載をいたします。また、明渠はロの字に限らず、農道ターン方式導入時、コの字等も検討するように記載をいたします。
次に田んぼダムを導入する際ほ場周りの排水路の暗渠化が重なった場合にどう対応するのか、両立するのかという御意見を頂いております。こちらにつきましては、田んぼダム導入ほ場におきまして暗渠排水を計画する際に、排水路の下流接続部流下能力を踏まえつつ、計画排水量に基づく適正な施設規模、検討する必要がある旨を記載してまいります。
6ページをお願いいたします。BIM/CIM、3次元データの有効活用について御意見を頂いております。農業農村整備事業で得られたBIM/CIM、3次元データを含めたデータの利活用を促進するために、現在、農研機構の方でデジタルプラットフォームを構築する取組の検討が進められておりますので、まだ試行段階でございますけれども、この状況を記載させていただきたいというふうに思います。
最後に、ICT水管理について、次世代型情報が確実に行き来できるかどうかがポイント、また、ハッキング・クラッキングについて記載が必要であるという御意見頂きました。まず次世代情報の行き来につきましては、情報通信規格への留意について記載いたします。また、ハッキング・クラッキング対策については、セキュリティへの留意について本文に記載してまいります。
次に、7ページでございます。これまでこの技術小委員会の議論の流れをくんでおりますが、2月の委員会からの大きな変化としまして、4月に食料・農業・農村基本計画が策定されました。また、9月に新しい土地改良長期計画も策定されております。食料・農業・農村基本法、また基本計画の中で示されました今後5か年の農業構造転換集中期間の中で、農地の大区画化、また管理作業の省力化に資する基盤整備を積極的に進めるということが明示されております。
この状況を踏まえまして、ポイントのうち、農業農村の情勢変化に係る制定のところに、大区画ほ場整備の設計、また中山間地域の傾斜地区画での設計を新たに追加させていただきました。その他、これまでどおりのポイントであるスマート農業等新技術に係る制度の部分、また農作業安全、維持管理に係る部分は、しっかり本文にも記載をさせていただいています。
次、8ページを御覧ください。土地改良長期計画の全体概要ですけれども、ほ場整備の関係は政策課題の1、生産性向上等に向けた生産基盤の強化のところに当てはまります。土地改良長期計画の本文にも、スマート農業技術とか管理作業の省力化に対応した新たな設計指針を令和7年度に制定すると明記されています。そして、長計の実現に向けて技術面からしっかり後押しを行っていくということで、特に平たん地の農地につきましては、1ヘクタール以上の大区画化を大幅に推進すると明記されております。また、中山間におきましては、条件不利性の改善に必要な農地、水利施設、情報通信環境等の整備を推進する、また、ほ場周りの管理作業、省力化に資する整備を推進すると記載されており、これらを実現させるために、この指針でも対応していきたいと考えております。
次、9ページでございます。指針の構成ですけれども、先ほど御説明させていただいた大区画化ほ場整備が新しく入りました。ほ場整備の推進が可能な平たん地と、それがなかなか難しい中山間地域とでは、行うべきほ場整備の内容が異なってまいります。よって、4章としまして、新たな土地改良長期計画で進めるべきとされた1ヘクタール以上を想定した大区画化を対象にした章を新しく設けました。これまでございました3章につきましては、50アール程度の区画や中小区画、中山間地域や傾斜地等を対象に位置付けて、内容を盛り込んでまいりたいと考えております。
それでは、中身に入っていきます。10ページをお願いいたします。まず、ポイントの一つ目、情勢変化に係る制定で、大区画ほ場整備の設計の部分を説明させていただきます。
大区画ほ場の整備手法として、二つの手法を示しております。
一つ目、大規模な再編整備による大区画化でございます。区画が狭小であったり不整形である場合、また農道・水路の配置や規模が適切でない場合には、農道や用排水路の大規模な再編整備が必要ということで、大区画化を図るための留意点を整理しております。立地条件、農作業条件、水利条件等を検討して、可能な限り大区画化を図ること、また、機械作業の効率化に加えて管理作業の省力化は不可欠であるということ、また、パイプライン化、地下水制御システム、多機能型自動給水栓の導入、将来の営農形態を見据えた整備が必要であるということ、また、大区画化と併せてスマート農業の普及をしっかり進めるということ、暗渠排水などの排水対策が必要であるということ、この辺を留意点として盛り込んでいます。
11ページでございます。後ほど詳しく御説明しますけれども、作業効率等のエビデンスに基づきまして区画配置の手順等を定めております。ほ区の長辺及び短辺がそれぞれ300メートル以上、100メートル以上となるように用排水路や農道を配置することが望ましいとの整理をさせていただいております。また、図-4.2.2にございますように、大区画化に向けた用排水路、農道の配置例も図で示してございます。
12ページでございます。もう一つの整備手法として簡易な整備手法とも言いますけれども、畔抜き工法とか小排水路の移設等による大区画化でございます。
整備前の区画が過去の整備で30アール区画程度、整形済み農地の場合には、畦畔の撤去などにより大区画化を図っていくことが有効である旨を記載しています。30アール区画に整備された農地は全体の7割程度となっておりますので、この方法がだんだん大区画化の主流になっていくと考えております。
本文案を少し紹介しますけれども、畦畔の撤去だけではなくて、営農での支障とか施設の能力を確認しまして、必要に応じて農道や水路の再整備を行う旨を記載をしております。また、維持管理作業の省力化、安全面の観点から用排水路の暗渠化を検討するということ、また整備前の位置ではなくて農道に沿う位置に用排水路を整備することで、均平区を最大で農区まで拡張することができるという点を整理しております。また、5のところでございますけれども、多機能型自動給水栓、額縁暗渠等からの排水にも対応する落水口の整備を検討する、こういったことを留意点として盛り込んでいるところでございます。
次、13ページでございます。作業効率の向上に資する耕区長辺長の設計というところでございます。大区画化の効果発現の観点から、エビデンス、客観的なデータを用いて検証を行った結果をここで記載しております。作業効率の向上のために、トラクター等の作業方向となる耕区長辺長をできるだけ長くすることが望ましいということを、実際の検証結果のグラフも入れて、整理をしています。区画の長辺長が長くなるように、耕区の大区画化を検討する必要があるということでございます。
次に、作業能率向上のための最適な機械の選定ということで、単位時間当たりの作業面積として「作業能率」という考え方を今回初めて記載をさせていただきました。区画規模に応じて最適な機械を選択することで効果が発現するということでございます。区画規模に応じて適正な農業機械を選択した場合には、0.3ヘクタール区画から3ヘクタールへの拡大によって、耕起では3.6倍、収穫では5.7倍に能率が向上するということで、それぞれのシミュレーションを本文にもグラフと共に記載をしているところでございます。
次、14ページでございます。大型機械に合わせた農道、進入路の幅員、隅切りの設計についてでございます。
支線農道、耕作道の幅員につきましては、農業機械の大型化、インプルメントの装着を考慮して、最大幅で設計することが必要であるとしています。コンバイン等の走行効率で3~5メートル程度を標準としておりますけれども、農業機械の導入計画等を踏まえて、2車線相当も含めた拡幅を十分検討の上、決定する必要がある旨を記載しております。
進入路の幅員の決定方法といたしまして、4メートル以上が望ましく、インプルメントも考慮、また留意点としましては、道路の接続部、視認性の確保、スロープでの停止の回避、さらに、方向転換時の安全性向上対策のために、水平部分とか隅切りの設置が必要である旨を記載しております。
15ページをお願いいたします。地耐力向上に向けた整備ということで、大区画化にとっては非常に重要なポイントになります。
まず、暗渠排水の整備でございますけれども、水利計算の際に、大区画化に伴う管の勾配化、管の閉塞等を防ぐために、より大きな管径も含めて検討する必要がある旨を記載をしています。
また、暗渠化に当たっては、管が閉塞することへの対策として、土砂が堆積しないように流速に配慮するということや、勾配が緩くなる長辺方向等の一定区間ごとに、監査桝を設置することが望ましいとの整理をしております。
あわせて、農道ターン方式の導入を記載しておりますけれども、地耐力と農道ターン、どういう関係があるかといいますと、ほ場内で農機の切り返し・旋回を行う場所である枕地で地盤の凹凸とか排水不良の発生が危惧され、その抑制に有効であるため、この農道ターン方式の導入も記載しているところでございます。緩傾斜が望ましいということ、また、登坂部施工では十分な転圧等を行う必要がある旨を記載しております。
次に、16ページをお願いいたします。均平度確保のためのGNSS導入についてでございます。大区画化の際には、中小区画に比べて均平化を図るのがより困難となりますので、造成時・営農時において精度が高く、効率的に整地できる技術を用いる必要があるということでの記載です。
施工段階では、アンテナからの距離によらず高い精度で均平する必要があるということで、RTK-GNSS制御が可能なブルドーザーによる施工を推進するということ、また、省力化を図るために標高マップを作成し、ピンポイントな運土を実施することが可能であるということを整理しております。
営農段階でも高い均平精度を維持する必要があるということで、GNSSレベラーの活用が望ましい旨整理をしています。通常のレーザーレベラーと作業時間を比較すると、4割程度の集約化が図れるとことも記載をしております。
次に、17ページでございます。中山間地域での整備を記載をしております。傾斜地区画での設計についてでございます。
まず、傾斜地での等高線区画の導入でございますが、急傾斜地等で無理に長方形区画を配置しますと、土工量・潰れ地が増加し、畦畔・水路の法面が長大化するといった面がございますので、工事費の低減、営農作業の効率化を図るために、長辺を等高線に合わせた等高線区画の採用を検討する必要がある旨を記載しております。
これによりまして、本文の中段でございますけれども、均平土工が少なく済み、小用排水路の勾配が取りやすくなるということ、また、最適な区画形状・規模・配置、道路・用排水路の配置となるように検討が必要な旨、記載をしているところでございます。
次、18ページを御覧ください。用排水路の管水路化について記載をしております。安全性向上、また維持管理作業の省力化を図るということで、用水路の管水路化が必要であるという旨、また暗渠を基本とする旨を記載をしております。
リモコン草刈機の導入につきましても、維持管理労力の軽減のため非常に重要な手段ですので、その導入を検討するということを基本としたいと考えています。担い手の保有する機種や導入予定の機器の能力を踏まえまして、法面の形状も検討することが望ましいということで、畦畔法面の傾斜角、最大で大体35度とするのが望ましいことも記載してございます。
次に、19ページでございます。除草作業時、足場確保・転落防止のために法面に小段を設置することが重要であるということを記載しています。
また、スマート農業の導入に必要な無線通信環境の確保について、多機能型自動給水栓とか次世代型の水管理システム、自動走行農機、これらに必要な無線通信環境を確保する必要があるということで、LPWAを利用した水管理の自動化や、ローカル5Gを利用した自動走行農機の導入の活用事例を示し、このGNSS使用時の留意点をしっかり記載してございます。
次に、20ページでございます。水田の汎用化についてでございます。麦大豆等の高収益作物等の栽培をするということで、排水性の改良が必要であり、その留意点を本文に記載しております。
次に、21ページでございます。流域治水の観点でも非常に重要となります田んぼダムに取り組むほ場での畦畔の設計について整理をしております。適切な高さのある堅固な畦畔が必要ということで、一般的には30センチ程度でございますけれども、そういった畦畔を造っていく必要があるというところ、これは地域農業を継続していく上でも非常に有効であるということ、また、暗渠排水を導入する場合には、暗渠の計画排水量算定の際に流下に必要な排水量を満足する必要、これは前回、委員の御指摘から頂いた件でございますけれども、記載してございます。
次に、22ページでございます。ここからはスマート農業等の新技術に係る制定に移ってまいります。
まず、ほ場の水管理システムを含めた次世代型水管理システムの導入についてです。次世代型につきましては、ICTを利用して水管理を遠方・自動で制御するもの、また水管理システムにつきましては、ほ場周り、また支線水路レベル、管水路レベル、それぞれございますけれども、それぞれで成り立つシステムをしっかり作っていくというところで、留意点を記載をしております。
用水の不公平配分とか維持管理労力の負担等、課題を整理した上で、適切な整備水準を検討する必要がある、また、様々な関係者がございますので、しっかり意見交換、合意形成を図っていく必要があるということ、さらに、コストも考慮する必要があるということ、加えて、サポート体制の検討が必要であるということ、そして、委員からの御意見ございました次世代型情報が確実に行き来できるように留意すること、ハッキング・クラッキング対策にも留意すること、こちらにつきましても本文の中に記載をさせていただいております。
次、23ページでございます。3次元データの活用、BIM/CIMについてでございますけれども、ほ場整備事業では、計画から維持管理までのフェーズに加え、営農においての各段階でBIM/CIMを活用することで、生産性の向上につながることが期待されており、この情報化施工の工事で得られた座標データをしっかり活用していく、自動走行農機の走行経路設定にも利用することも可能でございます。様々な活用用途があるということ、また、事業計画、ほ場整備の説明資料の中に3次元モデルを活用して説明資料を作っていくことで、関係者の合意形成もしっかり進められる、手戻り防止にも役立つということを記載させていただいております。
次に、24ページでございます。ここからは農作業安全に係る記載内容になってまいります。
まず、除草作業時の足場確保・転落防止のための畦畔法面、小段を設置するということ、こちらは除草作業時の転落防止というところでの重要性について記載をしています。
下の方でございますが、進入路、畦畔、排水路の構成について記載をしていますけれども、転倒・転落要因や障害物の除去も必要であるということで、それぞれ進入路、畦畔等を造る際に十分配慮する必要があるということを記載しております。
次、25ページでございます。自動走行農機の走行や座標のずれに対応した農道の幅員、進入路の設計ということで、進入路の構造につきましては、縦断勾配を通常の12度以下よりも緩勾配とすることを推奨するというところでございます。幅員につきましては、自動走行における測位誤差を考慮して、余裕を持った幅員を設定する必要があるということ、交差部におきましては隅切りということで、機械の大型化に伴い、対象の農業機械に合わせた隅切り長を個別に設定するということ、自動走行農機の走行に適した舗装工法を適用するということで、アスファルト舗装、わだち掘れを軽減する舗装工法ということで、今回は一つ、ジオセル舗装の例を掲載しておりますけれども、このような工法を用いまして対応を図っていく必要があるということを記載しております。
次、26ページでございます。こちらはポイント四つ目の維持管理の負担軽減について記載をしております。法面の維持管理作業の省力化ということで、用排水路の構造は暗渠とすることを基本、また、開水路とする場合には、プレキャストコンクリート製品を導入して、施工性向上に加えて維持管理作業を省力化することが重要であること、またリモコン草刈機や三角畦畔導入を推奨しているわけでございますが、刈払機による除草と比べて所要時間が大幅に軽減、具体的には6割程度削減されるということを記載しています。
27ページでございます。維持管理の続きでございますが、幅広畦畔の導入というところで、維持管理労力の軽減のために、インプルメントを装着したトラクターが走行できる幅広畦畔の設置に積極的に取り組むことが重要であるということを記載しております。また、大区画化に伴い、農業用施設、水口とか落水口を可能な限り削減することが望ましいということも記載をしております。
最後、28ページでございます。その他関係法令や基準等の内容の反映ということで、ほ場整備の設計・施工に当たっては、関係するところが様々ございます。工事及び環境条件に対する規制等、関連する法令を遵守しなければならないということで、資料に関係する主な基準書類の改定状況を記載しておりますけれども、これ以外にも守らなければいけない規制等ございますので、しっかりそれも対応していく必要があるということを本文の中に盛り込んでおります。
以上、駆け足でございましたけれども、資料を説明させていただきました。よろしくお願いいたします。
○藤原委員長 御説明ありがとうございました。
それでは、ただいまの御説明につきまして、何か御質問、御意見等ある方は挙手をお願いします。ウェブ参加の方は直接お声掛けをお願いいたします。どなたからでも結構ですので、よろしくお願いします。
竹内委員、お願いします。
○竹内専門委員 御説明ありがとうございました。私からは、御説明に対する意見というよりも、要望に近いものになろうかと思います。
今年から富山県の公共事業評価の委員をやっておりまして、来年度、富山県の事業の中でほ場の大区画整備をするというお話が出ております。この設計指針が出来上がる前のことになろうかと思いますが、その中で今うたわれている生産コストの低減はとても重要だと思いますが、そのほかにも大区画整備をすることによるアウトカム指標として、例えば単収の増加であるとか、そういったところも何かデータが集められるような枠組みを考えていただければというふうに思います。そうすることによって、多分これから大区画化がどんどん進んでいくんじゃないかなと思います。単収が上がって生産コストが下がるということであれば、より多くの方が大区画化に踏み切っていただけるということになろうかと思いますので、是非とも前向きに御検討願いたい。場合によっては先行事例である富山県で御指導いただけるようなことも考えていただけると、非常に有り難いというふうに思っております。
私からは以上でございます。
○藤原委員長 事務局からのコメント、回答につきましては、何人かまとめてから答えていただきたいと思います。
引き続き質問、コメントある方はお願いいたします。
○緒方専門委員 緒方ですけれども、よろしいでしょうか。
○藤原委員長 緒方委員、お願いします。
○緒方専門委員 6ページのところになります。前回発言をさせていただいた意見に対する対応方針、7番目になりますが、BIM/CIMの利用性拡大というのは是非に進めていただきたいと思いますので、その上でのコメントになります。
農業農村分野においては、農研機構の方で農業農村デジタルプラットフォームのNNDPが進んでいるということで、本文462ページのところに、これが適用された場合にどのようなことができるのかといったところが参考も含めて書かれていますけれども、やはりこれがなされて初めてBIM/CIMが農業農村整備事業に非常に重要な存在で、今後展開しなければならないといったところになろうかと思います。
前回の会議のときでも発言させていただきましたが、やはりこれが各都道府県において適切に運用できるようにするためのシステムが、どのような形で整えられるのかといったところが非常に気になっていたんですけれども、NNDPの方を調べさせていただくと、土地改良区が管理する水土里情報システムとか、あと、農業データ連携基盤のWAGRIとのデータともどうも連携できるということになっているので、是非にこれをできるだけ早く進めていただいて、全国展開できるような研究体制の支援というのも進めていただければというふうに思います。
以上です。
○藤原委員長 ありがとうございます。
それでは、増本委員、お願いします。
○増本専門委員 前回の技術小委員会におけるコメントや意見に対する対応をありがとうございました。私の意見に対しても適切に対応していただいたと思います。
それで、全体を通してコメントをしたいと思います。ここでの「ほ場整備」に対する指針について、とても良い点が2点あると思います。特に、社会情勢の変化の中での対応で今回取り入れたという説明もありました。一方で、昨年度の技術小委員会で検討をしたときの指針の方向性に関して、不足しているところとして、ほ場整備の説明がどうしても平場中心になりがちで、その中で中山間における検討の視点が出てきていないのではと感じてました。
一つ目の対応での良いところは、大区画ほ場整備の指針を出すに当たって、改訂前における指針とか整備方針、あるいは設計基準においてもそうであるように、どちらかというと標準区画の整備において提案されてきたそれまでの知見を繋ぎ合わせる、あるいはその方向性の上での大区画整備を提案して行くというのが多かったと思います。しかし今回、過去の標準区画にとらわれず、特に新しい技術や視点、すなわちいくらか先を見据えた大区画ほ場整備のための区画形状、あるいは用排水路を含めた新たな区画の整備方針が出されたということで、この点はとても良い点だと思います。
次に、二つ目は、先ほど指摘した中山間におけるほ場整備の問題です。現在のようにほ場整備を進展させていくと、全国的な課題に既になりつつありますが、生産基盤整備としての残された課題は、中山間地における様々な問題をどのように解決するかだといえます。その観点からは、今回の改訂で追加的に変更されこととして、大きな章の中で中山間地にも焦点を絞ったうえで、そこの地域を取り上げながら、課題を見つけ出しかつそれをどうやって解決していくかの方向を示したということです。ほ場整備の方向性としては大変良くなったと思います。
事務局含め、指針検討委員会の皆様には感謝の意を表明したいと思います。
以上です。
○藤原委員長 ありがとうございました。
それでは、事務局の方から御返答をお願いします。
○川島施工企画調整室長 ありがとうございます。
まず、竹内委員から大区画化を行った際の効果というところで、単収の増加など、データを得ることができるようにというお話でございました。この大区画化の効果につきましては、土地改良長期計画の方でまず労働生産性の向上という形でフォローアップをしていくことにしております。また、単収については、やはり各地区でのいろんなデータを集めるというところ、大事になってくると思いますので、そこは貴重な御意見として賜りたいと思います。
委員おっしゃっていただいている富山県におきましては、国営の農地整備事業、水橋地区で鋭意工事を進めておりますけれども、ICT技術の導入など、最先端の技術を使うようにしていますが、県営事業にも波及しておりほ場整備の機運が高まっております。貴重な御意見ありがとうございます。
次に、緒方委員からBIM/CIMの関係で御意見をいただいました。NNDP、今、農研機構の方で開発されているということで御紹介しましたけれども、全国共通で使えるものであるべきだというような御意見頂いたと理解をしております。このNNDPは特定の地域ではなくて、全国共通で使用可能なものになるように今開発が行われているということでございます。施設ごとに共通のデータフォーマットを構築できるように、そこは産学官しっかり連携して取り組んでいく必要があるというふうに考えております。このシステム、この仕組みの開発を契機にしまして、より一層このデータの利活用が進んでいくように、しっかり取り組んでいきたいと考えております。
次に、増本委員から良い点ということで御意見を頂きました。本当にありがとうございます。大区画化の整備をしっかり進めていくことを盛り込ませていただいたことが新しい点ですが、それだけではなくて、中山間地域、条件不利な地域も生産基盤としては重要でございますので、そこにおける整備の方針についても、できる限り事例も踏まえて盛り込ませていただいたというところをコメント頂いたと理解しております。最終案に向けてこの方向で内容を詰めていきたいと思います。ありがとうございます。
○藤本専門委員 藤本です。よろしいでしょうか。
○藤原委員長 はい、お願いします。
○藤本専門委員 私の方から現場サイドとしてお話ししたいと思います。
まず、この指針、事業化するために本当によりどころとなりまして、これしっかり普及されるということで、心配せずに使えるようになるものをすごく期待するものなんですが、現場サイドとして少し気の付いたことというか、疑問点もございますので、お話しさせてもらいます。
畦畔構造の部分、これ本文でいいますと81ページなんですけれども、ここで、「水稲栽培に必要な水深の確保の面から支障がなければ、流域治水の取組に係る地域の意向を踏まえて」とありますが、ここの部分、よくわかりませんでした。流域治水の取組の意向を踏まえて低くすることができるってよくわからないという部分と、できればこの部分、現場で実際に起こっていることなんですけれども、標準的な手押しの草刈り機で草を刈る場合、そのブレード幅の関係で裾に刈り残しが出ます。二度手間となる事例が発生していまして、できれば支障がなければ維持管理も考慮して低くすることができるというような視点を入れていただけると、現場としては有り難いなというふうに思います。
それと、2点目でございます。支線農道の部分なんですが、100ページ19行目に「舗装は土砂系舗装を基本とする」、「荷傷み等々、営農阻害要因の除去、走行安定性を考慮し」云々という記述がございます。実際に田面差が小さいとか大きいとか、具体例を書いていただいていますが、現場としては、特に中山間地域で起こっていることなんですが、道路勾配が急になるもので、例えば山からの湧水でその土砂系舗装の表面の砕石等が流亡する事例が発生しています。あるいは、平地であっても、多面の交付金を活用しながらわだちの補修あるいは草刈りなどの維持管理をしているものの、農業者の減少に伴って持続的な維持管理に苦慮しておるというような事例が発生しておりますので、可能であればそこに、「将来の営農形態等を踏まえて」という記述がございますが、「等」で読むんだと言われればそれまでなんですけれども、「将来の営農形態や維持管理等を踏まえ」というような、維持管理の視点を少し入れていただけると現場としては有り難いと思います。
それから、3点目でございますが、管路施設の部分でございます。本文の170ページの3行目、「管路内に土砂が堆積しないような流速を確保できる構造にする」というふうにございますが排水勾配を緩くせざるを得ず、流速を確保しづらい場合というのが現場としては起こります。ですので、流速が出ないのでなかなか流れないという、特に排水路なんですけれども、そのような現場がございまして、実際に現場でやっているのは、この排水路の暗渠の入り口部分と出口に実際にゲートを付けて、そのゲートの操作で水を流しているというような現場もございまして、できれば、ここでさらっと書いてあるんですけれども、何か具体例を、こんなことをすれば流速が出なくても可能なんですというようなものがございましたら、有り難いなと。何か追記できないかというふうに思っておるところでございます。
以上です。
○藤原委員長 ありがとうございました。
引き続いて何か御質問等ございましたらお願いします。
坂田委員、お願いします。
○坂田専門委員 坂田です。私からは3点ございます。
まず、1点目としまして、先ほど増本委員からお話がありました中山間地域のほ場整備については私も非常に共感するところなんですけれども、資料2-1の9ページの指針の構成案、そちらの方には3章、50アール程度区画、中山間地域、傾斜地というふうに明記されておりまして、4章の方には大区画というふうに明記されているんですけれども、本文の方を拝見するとそういうことが箱書きの中に書かれておりませんで、例えば初めて見たときに、大区画ほ場整備をされる方が、3章も4章も両方目を通したほうがもちろんよろしいとは思いますが、4章だけ見ればすぐ分かるというような、また、中山間地域の整備であれば3章だけを見ればいいというふうに、区別できるように箱書きで記載されるとよいかと思いました。
また、2点目につきましては、傾斜地のほ場整備において平行畦畔型等高線区画を記述されているんですけれども、また別の項目として再整備計画というふうにありまして、そちらの方で道路抜き工法型等高線区画の記載があります。ですが、本来であれば将来的な再整備を見越して、平行畦畔型等高線区画を整備するときに道路抜き工法型等高線区画を整備した方がよろしいと思いますので、その点を傾斜地の整備、具体的にページ数を申し上げますと本文案の45ページになりますが、そちらの方に道路抜き工法型等高線区画に関する記述を入れていただければよいのではないかと思いました。若しくは、その「再整備計画の方を参照の上、将来的な整備を検討して整備する必要がある」という記述を記載する方がよろしいのではないかと思いました。
3点目ですけれども、本文案の198ページの写真-3.8.1なんですが、こちらは直営施工で取り組まれている写真のように見受けられましたので、ほ場整備事業で遮水シートを施工されている写真がありましたら、そちらの方に差し替えられる方がよろしいと思いました。
以上です。
○藤原委員長 ありがとうございます。
そのほかございますでしょうか。
越山委員、お願いします。
○越山専門委員 2点ございます。
一つ目は、前回の意見について丁寧に御対応いただき、誠にありがとうございました。それに関して、補足というかコメントですが、資料2-1の5ページ、額縁明渠について御回答いただいたNo.5です。額縁明渠という言葉をその名のとおり受け止めると、片仮名のロの字のような形になります。ターン農道があるようなほ場では、そのような明渠があるとターン農道を使いにくくなるおそれがあるので、ターン農道がある場合は違う形、違う配線の場合も御検討いただく方がいいのではないかと思い、コメントを出させていただきました。
例えば、給水口と排水口をつなげて1つの線にして片仮名のコの字ですとか、まっすぐな1本の筋ですとか、いろんなやり方があると思います。事例としましては、大区画となると例も少ないかもしれないですが、うちの方でもコの字の明渠で調査してた例もございます。この明渠につきましては、ほ場整備前のほ場でも、地下水位制御システムが整備されていないようなところでも、乾田直播栽培の初期の水管理に役立つと思います。
もう一点は水管理システムについてです。ICT水管理では、ほ場レベルや支線レベル、幹線レベルの水管理、配り水のデータが出てくると思います。その使い道としては合意形成のほかにも、将来的ないろんな水の問題を解決するのにそのデータが活用できると思いますので、地域によって誰がそのデータを管理するのか、保管するのか、そういったことも留意した方がいいのではないかと思いました。
以上です。
○藤原委員長 ありがとうございます。
それでは、事務局の方から御説明をお願いいたします。
○川島施工企画調整室長 ありがとうございます。
まず、藤本委員から御意見を頂きました。本文の81ページの畦畔のところでございますが、「流域治水の取組に係る地域の意向を踏まえて、高さを30センチよりも低くすることができる」との記載について、これはどういう意味かという御質問だったと理解をしております。これについては、流域治水で田んぼダムを取り組む場合でも、やっぱり30センチ程度は必要だということですけれども、それに取り組まない場合は30センチよりも低くすることができるという意味で、こういう表現をさせていただいております。ただし、分かりにくいということであれば、修文を考えたいと考えております。
次に、本文100ページでございます。舗装について御意見を頂きました。土砂系舗装を基本とする等の記載について、現場の実態を御説明いただいたと思っています。営農形態だけではなくて、維持管理の面も含めて記載して欲しいとの御意見頂きました。確かに「など」の中に入っていることでございますけれども、維持管理の部分、非常に大事になってきますので、記載内容は再検討したいと思います。
次に、170ページでございます。管理施設の土砂が堆積しないような流速を確保できる構造という部分でございますけれども、実際現場の方では流速が出ないケースも多々見られるということで御意見を頂きました。そういった場合はどのように対応すればいいのかを記載した方がいいのではないかという御意見だったと理解をしておりますので、現場実態に対応できるような記載内容に考えていきたいと思います。
次に、坂田委員からの御意見でございます。3章に中山間のことを書いておりますけれども、中山間についてもう少し文章の中で分かりやすく記載をすればよいのではないかという御指摘だったと思います。新たに大区画化を入れたことにより、4章は大区画化、3章は標準区画や中山間の整備ことを記載しておりますけれども、中山間については、本文の23ページに、しっかりほ場整備の目的と意義のところで中山間に係る内容も記載し、中山間が重要である旨を発信しています。その他にも要所要所で記載をしておりますので、例えば中山間を整備する地域におきましては3章を見ていただく、大区画化を進めていく平場の地域におきましては4章を見ていただく、そういうふうにそれぞれ見れば対応できるようにしているつもりですが、もう一度点検をして、しっかり盛り込まれるようにしていきたいと思います。
二つ目でございますが、道路抜きの等高線区画についてしっかり分かるようにという御指摘でよろしいでしょうか。
○坂田専門委員 本文案57ページに再整備計画というふうにありまして、そちらの方に道路抜き工法型等高線区画の記載があります。一方で、45ページの傾斜地における配置計画というところに平行畦畔型等高線区画があります。本来、その平行畦畔型等高線区画を整備する際に、道路抜き工法型等高線区画を導入を検討する必要があるといいますか、将来的に再整備することを見越して整備をする必要があると思うので、一体的になっている方が再整備のときにもよろしいのではないかと。今の構成ですとそれぞれ別立ちになっているので、再整備計画を十分に認知されないのではないかという懸念です。
○川島施工企画調整室長 では、傾斜地における配置計画にもしっかり記載をするようにしていけば、より分かりやすくなるという理解でよろしいでしょうか。
○坂田専門委員 そちらの方、再整備計画を検討する必要があるということを傾斜地における配置計画のところにしっかり明記していただくか、あるいは構成を変えていただくかということです。
○川島施工企画調整室長 わかりました。貴重な御意見頂きましたので、記載内容を検討したいと思います。ありがとうございます。
三つ目の御意見、198ページの写真が直営施工のように見えてしまうということで、しっかり遮水シートを張っているような写真を漏水対策、抑制対策には示すべきではないかという御意見でよろしかったでしょうか。
○坂田専門委員 ほ場整備事業で例えば建設業者の方が施工されているような。これはいわゆる直営施工で住民の方がされていると思うので、ほ場整備の設計指針としてはそちらの方が適切ではないかと考えました。
○川島施工企画調整室長 わかりました。事例を探していきたいと思います。ありがとうございます。
越山委員から額縁明渠の関係で御意見頂きました。ありがとうございます。おっしゃるように、ロの字だけではなくて、コの字であったりニの字であったり、いろいろなパターンがあると思いますのでそれらが読めるように本文の中にもしっかり記載をしていきたいと思います。
また、水管理システムの関係で御意見頂きました。それぞれの管理区分で得られたデータをしっかり管理していく必要があるという御意見だったと思います。農業用水の管理の範囲、冒頭申し上げましたけれども、ほ場レベルだけではなくて、支線レベル、また幹線レベルがございます。そこで管理者も土地改良区、水利組合、また生産者とそれぞれございますが、各区別で得られたデータは各管理者にとっても、地域にとっても非常に重要になると思いますので、データの有効活用、合意形成を図るだけではなくて、将来に向けても活用していけるように、本文の中にも記載を検討したいというふうに思います。ありがとうございます。
○藤原委員長 そのほか何か御質問ございますでしょうか。
それでは、私の方で細かい点が幾つかあります。1点目が資料2-1の11ページについて、本文案2の「幹線用水路から分岐する支線用水路や支線排水路」となっていて、用水路から支線用水路へは分岐しますけれども、排水路には行かないので、「幹線水路から」とかした方が読みやすいと思います。2点目が18ページです。これは確認ですが、水路形式の選定ということで、これは3.5.1、4.5.1に書かれていますが、用排水路は基本的に暗渠を基本とするという、一歩進まれたということでしょうか。
それから、21ページです。委員の質問があって訂正されたところですが、事前説明でも少しわかりにくかったのでお尋ねしましたが、一番下の段落の「また、田んぼダム導入ほ場で暗渠排水を計画する際には」という記載についてです。お尋ねしたときには、この暗渠排水というのは排水路を暗渠にする場合ということでしたが、暗渠排水というと耕区に埋設する暗渠のイメージがありますので、「排水路の暗渠化を計画する際には」などとした方がわかりやすいのではと思いました。
それから、今回、第4章を新たに作られて大区画化と標準に分けています。それはそれで読みやすいと思いますが、内容のほとんどが重複しています。この設計指針は、PCで見るのであればいいかもしれませんが、もし冊子にして配布するのであれば、かなり厚くなってしまうので、どういうふうにした方がいいかわかりませんが、重複している箇所は、参照する箇所を指定するだけで済ますということも考えられるかと思います。冊子のページを減らす観点では、重複した内容を複数個所に書かないほうがいいと思いますし,読みやすさを優先するのであれば、重複して書く方がいいと思います。
それから、3章と4章は同じように書かれていますが、なぜか用水路のところの順番が違っています。3.6の用水路では、パイプラインが先で、その後,開水路という順番になっていますが、4.6の用水路では、開水路が先で、その後、パイプラインとなっています。なぜ順番を入れ替えているのか疑問に思いました。
以上です。
○川島施工企画調整室長 委員長、ありがとうございます。それぞれ頂いた御意見について御説明させていただきます。
まず、資料2-1の11ページでございます。本文案2のところ、「幹線用水路から分岐する自然用水路や支線排水路」というところが、もうちょっと工夫が必要なんじゃないかという書きぶりに関する、御意見でございました。頂いた御意見踏まえまして、再検討したいと思います。
次に、18ページでございます。「暗渠を基本とする」というところでございますが、やはりこれだけ農家の数、担い手の数が減少している中で、省力化というところは非常に重要な視点だというところで、中山間も特にそうですけれども、維持管理のしやすさ、省力化という観点で、「水路は暗渠を基本とする」ということで、確かに一つ踏み込んでおりますけれども、その方針で進めていきたいという思いで記載をしているものでございます。
次に、21ページでございます。田んぼダムでございますけれども、ほ場の中の暗渠排水とその周辺の排水路を暗渠化するというところは、大きく違う話でございますので、そこはしっかり分かるようにちょっと工夫をしていきたいと思います。その上で、ほ場周りの暗渠化した水路が流水能力を維持できるようにしっかり計画していく必要があるということを、記載をさせていただいているというところでございます。
次に、4点目でございますけれども、3章と4章について御指摘を頂きました。こちらについては、おっしゃるように3章が既存の設計、また中山間を含めたもの、4章が大区画化なのですけれども、完全に異なるものではなくて、2月に示させていただいた3章の案文から、大区画化ほ場の設計を対象としたものとなるように加除して4章としています。ほ区の大きさとか機械の効率性、エビデンスを持って説明できる内容を加筆して、大区画化に特化したものとして整理をさせていただきました。中山間の傾斜地については3章に記載しておりまして、委員長もおっしゃっていただきましたけれども、使う側、ユーザーの読みやすさの観点から、平場で大区画化を進める方々には4章、それ以外、標準的な区画や中小区画であったり、中山間の整備を進める地域にとっては3章を見ていただければ、そこで完結するように整理をさせていただいているものでございます。
最後の点でございますけれども、用水路、開水路とパイプラインのその記載の内容につきましては、内容をいま一度確認をさせていただきまして、誤りがないように適正に記載をしていきたいと思います。
○藤原委員長 わかりました。最後の点は順番が入れ替わっているだけなので、疑問に思っただけです。
そのほか何かございますか。
よろしいでしょうか。
そうしたら、事務局の方では本日頂きました御意見等を踏まえて、御対応をお願いいたします。
○川島施工企画調整室長 御意見ありがとうございました。しっかり内容を精査してまいります。
○藤原委員長 それでは、議題3の「農業農村整備に関する技術開発計画」の策定について、事務局より説明をお願いいたします。
○川島施工企画調整室長 引き続きまして、資料3の技術開発計画の策定に向けてについて、説明させていただきます。
1ページでございます。農業農村整備に係る技術開発計画の位置づけと概要でございますが、土地改良長期計画の政策目標の達成に向けて技術面から後押しをしていくという位置付けで策定をしています。国が先導するという形を取りますけれども、大学、試験研究機関、企業等、連携しながら技術開発を促進していくということでございます。先般9月に新しい土地改良長期計画が閣議決定しましたので、それに向かう形でこの技術開発計画を策定していきます。
次に、2ページでございます。技術開発は、基礎研究、応用研究、開発研究、技術開発の順で展開されて、最終的には活用可能な技術につながっていくというところでございます。対象範囲としましては、開発研究以降、技術開発ということで、実用化される技術の開発、また、実用化技術の課題やコスト的な問題等を解決して、より広範に活用を図っていくための事業化の技術、加えて普及の部分もしっかり焦点を当てて、この計画を策定していきたいと考えています。
資料の3ページ以降では、これまで現行の技術開発計画に即した取組ということで、4点ほど紹介をさせていただきます。
まず、効率的な技術開発ということで、行政、大学、研究機関、民間での連携でございますけれども、左側の官民連携新技術研究開発事業、これは農村振興局所管の支援の事業でございます。複数の民間企業と研究機関が共同研究する形で技術開発を行った場合に、農水省の方で2分の1を補助して、3年間のプロジェクトとして推進をしているところでございます。4年から6年までの3年間で大体10件ぐらい開発が進められています。現在は4件の開発が行われています。
右側は、試験研究機関、基本的には農研機構の農村工学研究部門になりますけれども、農水省の技術会議事務局や農村振興局との間でしっかり情報共有して、意見交換をしながら技術開発を進めていくというスキームでございます。意見交換の中でマッチングを行いまして、国営事業地区、全国各地でございますけれども、そういった地区をフィールドにしまして、技術開発、現場実証を進めているという状況でございます。
次、資料4ページでございます。二つ目は、地域特性に応じた技術開発ということで、農研機構が中心になりますけれども、各地域の特性、ニーズに応じて様々な技術開発が展開されているということ。
三つ目は、技術開発を進めていく上では人材育成・確保が必要になってまいりますので、様々な取組を進めているところでございます。
まず、国、地方公共団体の職員を対象とした専門的技術研修のことでございます。次に、農業農村工学会の方でCPD制度で日常の研鑽を評価しているというところですが、このCPDの制度につきましては、国の工事の入札契約時の評価対象としているところでございます。また、地方農政局では新技術とか新工法の説明会、現地講習会とかも継続的に実施をしているということ、さらに、関係団体でございます建設協会や農業農村工学会が卒論を書いている学生さん対象にした国営地区のフィールドの調査研究支援なされておりますし、農業土木事業協会では学生向けの広報パンフレットを作成しているというところでございます。
四つ目は、新技術の普及促進ということで、技術情報の蓄積や様々な観点から情報発信、重要になってきます。関係団体の方でもデータベースを整理をして、提供しているというような取組が行われているというところでございます。
次に、5ページでございます。新たな計画の検討の方向性について説明していきます。三つの事項を整理をしています。一つ目は、現行の技術開発計画の目標に対する進捗状況、二つ目は、関連する政策、土地改良長期計画等の計画について、三つ目は、基本法や基本計画にある初動の5年間、農業構造転換期間にある重要性など昨今の情勢を踏まえた重視すべき視点、この三つを踏まえまして目指す方向を整理をしていきたいと思います。
6ページでございます。現行の計画の進捗状況でございますが、前の土地改良長期計画における新技術の開発件数の目標を80件以上というふうに規定をしていました。実際のところ、この5年間で88件の新技術が開発されています。この表を見ていただきますと、それぞれ七つの柱ございますけれども、それぞれの開発件数を記載しております。水利施設の保全管理や災害関係の技術開発が非常に多くなっているわけでございますけれども、1番、2番にあるようにスマート農業に係る開発成果が得られ始めていたり、政策的に推進が必要な分野ですので、拡大が必要だということがここで言えることかと思います。
次、7ページでございます。具体的な柱ごとの技術開発の事例を幾つか紹介をいたします。
事例1は、ロボット農機が安全に効率的にほ場間移動できるようなスマート農場の設計、また、デジタルマップを自動生成するツールの開発ということで、農研機構の方で開発された技術でございます。
8ページでございます。事例2、こちらはデータのプラットフォームですけれども、先ほどのほ場整備でもございました。農業農村整備事業で得られた各種データの利活用を促進するために、各種データを一元的に管理・活用するデータ連携システム、農業農村デジタルプラットフォームです。現在、作成に向けて検討が進められていますが、現在、国営事業を実施している2地区で、このシステムの試行版を用いたデータ活用の実証試験が行われていることを紹介いたします。
9ページでございます。事例3、ため池のデジタルプラットフォーム、こちらにつきましても、点検結果でございますとか画像、水位データ、各種データを格納して閲覧できるシステムを構築しているところでございます。地震や豪雨の災害前後の情報を迅速的に把握が可能になってまいります。
10ページでございます。事例4は農業水利施設の戦略的保全管理の柱ですけれども、農業用の機械設備の状態監視ができる開発技術でございます。こちらは過去に先ほど御説明した官民連携の事業を活用して、機械設備を分解することなく劣化状況を見極める技術として、潤滑油診断手法というのを開発しました。ここで掲載した技術はその続編、発展形として、ポンプ設備が円滑に動いているかどうか遠隔から常時監視して、状態を確認するシステムを今回開発したというところでございます。
次に、11ページでございます。繰り返しておりますけれども、この技術開発計画は新しい土地改良長期計画の実現に向けて、技術面からサポートするというところで、この掲げられた四つの政策課題に向かいまして技術を開発していくという立て付けになっております。
12ページでございます。昨今の情勢を踏まえた重視すべき点ということで、大きく二つ分かれますけれども、一つ目は技術開発の分野で説明させていただきます。まず、スマート農業推進のための基盤整備ということで、継続的に開発が進められている技術でございますけれども、大区画化の農地とか中山間地、スマート農業技術の更なる導入・普及が求められているということで、例えばローカル5G未整備地域、中山間等にまだあると思いますけれども、AI技術を活用して情報通信技術の開発を進めていく、先ほどもございました3次元データをうまく利用していく、また、水管理システムについてもそれを発展させていくというところ、加えて、先ほどのNNDPの説明をいたしましたけれども、更には農業者を含む誰もがアクセス可能な包括的なオープンデータプラットフォームの構築が求められているというところでございまして、そちらについて研究開発を進めていく必要があるということで整理しております。
13ページ以降は、老朽化等による突発事故防止対策ということで、一つ目は頭首工のことを記載しています。明治用水頭首工事故がございましたけれども、頭首工の事故要因は多様でございまして、関連する研究開発の蓄積不足の事態の備えが重要であるということで、例として頭首工の安全性評価手法の確立でございますとか、ハード面からは強靱化のための技術開発ですとか、このハード・ソフト両面から技術開発を進めていく必要があるということを整理しております。
14ページは、パイプライン等ということで、こちらも同じような視点でございますけれども、突発事故防止対策として求められる技術ということで、2つ例を掲載させていただいているというところでございます。
次に、15ページでございます。気候変動等の対応、こちらも近年、激甚化・頻発化する豪雨災害がございますけれども、ハード・ソフト両面から防災対策を進めていくということで、被災の可能性とか被災の範囲を予測する手法の開発でございますとか、ため池の堤体に与える影響評価の手法の開発ですとか、こういった取組を進めていきたいというところです。また、地域資源の活用・環境負荷軽減でございますけれども、省エネ化、再エネ化、またバイオ炭の利活用、そういったもので温室効果ガスを削減していく必要があるということで、様々な技術開発を進めていく必要があるということで整理をしております。バイオ炭につきましては現在、国営事業を実施している2地区でこの技術開発に向けた実証試験を進めておりますので、掲載をさせていただいています。
16ページ以降は、取組方法についての整理でございます。新技術導入の迅速化というところでございますけれども、五つの技術をピックアップして、検証してみました。着手から開発、普及に掛かるまで平均で13年程度掛かっているというところでございます。短いもの、長いものあると思うんですけれども、総体的にはそれぐらい掛かってしまっているというところでございます。今回5年間、集中対策期間ございますので、そういったことを踏まえまして、急速な担い手減少、対応した短期間での開発・普及の迅速化が求められているというところで整理をさせていただきました。
17ページでございます。この技術開発を促進するための仕組み作りということでございます。先ほど申し上げた状況を踏まえれば、技術開発・普及に向けた産学官がしっかり連携して取り組んでいく必要、重要性というのは高まっているというところでございます。現行の計画においては、コロナ禍に直面したということもあって、この仕組み作りとか異業種間の交流とか、積極的にできなかったというところもございますので、その取組を強化していく必要があると考えています。
連携強化の動きの例として、行政と大学等の連携ということで、全国各地、国営事業が動いておりますので、そこをフィールドにしまして、大学と国の事業所等との連携による技術開発はしっかり進めていきたいところです。また、関係団体の動きとしまして、設計コンサルタンツなど会員企業等を持つ農業土木事業協会がハブ機能の役割を果たしまして、例えば農政局の技術事務所や農研機構と連携協定を結んで、情報発信とか技術開発、研究開発、現場実装の迅速化に向けた取組が始まったというところで紹介をさせていただきます。
18ページでございます。幅広い技術者・研究者の確保・育成でございますが、農業農村工学会のCPDの登録者数、現在1万4,600人強でございます。5年後どうなっていくかというところで見てみますと、中核となる55歳以下の技術者数が約40%減少するという見通しになっているというところでございます。危機感を持ってしっかり人材育成、取り組んでいかないといけないというところで、そのためにはやはりDX、AIの進展に対応したデジタル化、業務を大幅に効率化していくという視点も重要になってくると思いますので、そこも記載をさせていただいております。
19ページでございます。新しく策定する技術開発計画、目指す方向の基本的な枠組みでございますけれども、基本計画でございますとか土地改良長期計画等を踏まえまして、農業農村が目指す方向を六つ整理をさせていただきました。その実現に向けて、技術開発分野としましては、先ほど来説明しております四つの柱に対して技術開発を進めていく。それを実現するためには、取組方法としまして、迅速化、仕組み作り、あと人材育成、それぞれつながっていきますけれども、取り組んでいくというところ、その際にはAI・デジタル技術をしっかりフル活用し掛け合わせることで、推進の加速化を図っていくという方向性を持って、検討を進めていきたいと考えています。
最後になります。今後のスケジュールでございます。この技術開発計画は令和8年度からの計画期間を見据えておりますので、本日初めてこの技術小委員会の方に諮らせていただいています。今年度末、もう一度諮らせていただいて、その際には計画案を提示し、議論を頂こうと考えています。年度明けまして、6月頃の技術小委員会で計画案を取りまとめ、その後、農業農村振興整備部会に報告し、そして夏頃に技術開発計画を策定するというスケジュール感でやっていきたいと思います。
私からの説明は以上となります。何とぞよろしくお願いいたします。
○藤原委員長 ありがとうございました。
それでは、ただいまの御説明につきまして、何か御質問、御意見等ございましたらお願いいたします。どなたからでも結構です。
○緒方専門委員 緒方ですけれども、よろしいでしょうか。
○藤原委員長 緒方委員、お願いします。
○緒方専門委員 技術開発計画ということで、その促進するための仕組みということがいろいろと整理していただいて、迅速に技術開発を進める方向性というのを示していただいているんだと思います。その中で16ページ、17ページのところを踏まえながら、少し御意見を述べさせていただきます。
技術開発・普及に向けた産学官の連携強化の必要性、それが重要になっているといったところの中で、今二つほど事例を書いていただいていますが、この中でやはり人材育成機関である大学の積極的な関わりとかを考えていったときに、やはりこの官民連携新技術研究開発事業というのは、民間企業の方からの提案を受けるような形で大学が関わることになるんですけれども、そんなに頻繁にこれが起こるものでもなく、かつ、右側の農業土木事業協会といったところの枠の中にも、大学が、やはり事業協会がハブ機能を果たすというのであるならば、なかなか直接的に関わることができないということで、この産学官の連携強化を更に強めるのであるならば、もう少し別の工夫というか、別の仕組みというのも考えていただきながら、関係がより深く取れる体制というのが構築できるといいのかなとは思います。
もう一つが、やっぱり普及までの期間がものすごく掛かっているって、ちょっと私も非常に以前から懸念をしておりまして、結局のところ開発されて現場実装化できるまでに、以前ですと高度化事業とかで検証して、いろんな事業の中に取り込むといったところもあったとは思うんですが、その場合にやはり工法なり技術なりの耐用期間、いわゆる性能保証期間の設定がなかなかしづらいということで、例えば耐用期間20年が求められる工法であるならば、その20年保証をどのような形にしていくのかといったところが検証できなければならない。場合によったら、40年の耐用期間を設定する場合には、40年保証をどこで担保するのかというのを考えないといけないということで、実際的にいろんな事業の中に取り込んでいく場合には、その機能とか効果が期待される期間の検証をどうしていくのかといったところが、最終的な一部の普及ではなくて多くの場所での普及というのを考えているときには、解決しなければならないのではないかなと思います。
例えば現場で20年間これが機能を保持しながら使うことができましたと、実績のみでの評価が今後も続いていくと、この普及とか迅速化というのは進まないと思いますので、例えばモニタリングをしていきながらとか、その性能期間というのを確認していくとか、そういうことも考えられるんだと思うんです。その観点でいくと、やはりこの迅速化を進めるに当たって、どのような方向を考えなきゃいけないのかといったところを、改めて御検討いただければと思います。
その観点でいくと、やはり各開発とか普及に向けてまでの進捗状況の確認をどこかでしていかなければならないと思いますし、場合によっては、進捗状況が非常に良いという場合には、現場実装化を後押しするような何かしらの体制という、援助というか、その補助というものを一つ考えるのかなというふうに思います。なので、それらを皆さんが納得いく形で進めていきましょうといったところを確認するためにも、第三者委員会による進捗評価体制を作るとか、そういうことをちょっと体制として整えていただくと、この辺りが進みやすくなるのかなというふうに思います。
もう一点言わせていただきますと、資料の9ページです。ため池デジタルプラットフォームというのができて、やはりため池という水利施設に関しての情報がかなり見やすくなっているんだと思います。一方で、資料の13ページ、明治用水頭首工の事故を契機とした頭首工の老朽化問題、また事故原因は多様でといったところを書かれていますが、本当、頭首工というのは水源施設として非常に重要な立ち位置にあるにもかかわらず、全容に関する情報がなかなか得られていないというふうに私は認識しておりまして、ため池デジタルプラットフォームが作られたように、頭首工デジタルプラットフォームを作っていきながら、その活用方法というのも検討していただくことも盛り込んでいただくと、非常に有り難いというふうに思います。
以上です。
○藤原委員長 ありがとうございました。
それでは、竹内委員、お願いします。
○竹内専門委員 御説明ありがとうございました。緒方委員と被るところもありますが、資料3ページ目になります。最近、ものすごい技術を持った新しい企業がどんどん出始めています。このような企業の活躍を考えた場合、例えば左側にある官民連携新技術研究開発事業という枠組みの中に当てはめてしまうと、先進的な企業が単体で動きにくくなるんではないかと懸念しており、どこかと組まないと共創に参入できないように見えてしまうので、そこはもう少し工夫の余地があるかなというような気がしました。
もう一つ、資料の2ページ目なんですけれども、実用化・事業化・普及という3段階で進めていくということなんですけれども、これを読む限り、実用化・事業化というところは多分実証だと思います。どこかの現場で実証するというようなイメージだと思うんですが、その次の普及というのは社会実装というところに向かうんだと思います。最近は,社会実装という言葉が非常によく使われるようになっていて、社会実装に持っていくためには,普及の前に、例えば技術的課題だけではなくて、制度的な障壁というのも取り除いていかないと、社会実装にはなかなか至らないのではないかと思っています。そのため,社会実装(普及)に向けた制度的な障壁をなくすというようなところも書き込んでいただけると、より分かりやすくなるのかなというふうに思いました。
以上でございます。
○藤原委員長 ありがとうございました。
ほかにございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
それでは事務局の方から説明をお願いいたします。
○川島施工企画調整室長 ありがとうございます。
まず、緒方委員からの御意見でございますけれども、資料で17ページのところでございます。大学連携や事業協会の取組は、一例として紹介をさせていただきました。産学官が連携してというところで、ここは一つの取組でございますけれども、全体を見てしっかり産学官が連携していけるような仕組みを考えていく必要があるということで、コメントを頂いたと認識しております。そういった観点でしっかりこの計画の検討を進めていきたいと思います。非常に貴重な御意見だと思いました。
次に、普及までの時間が掛かっていることへの御懸念が示された。その中で性能保証の担保とか導入の迅速化についても、検討を進めてもらいたいという御意見を頂いたと思います。こちらについては、例えば先ほど説明している官民連携の事業とか大学連携ございますけれども、国営事業地区をフィールドにしての実用化技術、更には事業化技術の開発に進めていきたいと考えておりますけれども、やはりその連携というところがキーワードになってきますので、いかに迅速化が図れるのかという観点は深掘りしていく必要があるということと、性能保証の担保等も考慮しながら、計画の内容を詰めていきたいと思っております。
三つ目は、この計画を進めていく上で、例えば進捗状況の確認であったり、現場実装を進めていく中での節目節目のどういう状況なのかを確認する必要があるのではないか、その状況によっては(資金の)補助も含めて具体的な支援策が必要なのではないかという御意見であったと理解をしました。この計画に沿って進められる取組というのは、しっかり進捗管理をしていかないといけない、また、その状況についてアドバイスできる仕組みというのが必要なのではないかというふうに御意見頂いたと思いますので、実効性のある計画にするために重要な御意見でございますので、それを念頭に置いてしっかり検討していきたいと思います。
最後に、ため池のデジタルプラットフォームの成果を踏まえ、頭首工でも検討が必要であるとの御意見を頂いたと思います。技術開発分野において頭首工も重要なテーマとしておりますので、しっかりそこはフォローできるように検討を深めていきたいというふうに思います。ありがとうございます。
次に、竹内委員からの御意見ありがとうございました。3ページの官民連携とか、あと行政と研究機関の連携のスキームのページでコメントを頂きました。ベンチャーの方でいろんな技術を持ったところが数が増えてきていてというところ、この官民連携であれば、例えば二つ以上の民間企業がタッグを組んでというようなスキームになっていますので、それじゃちょっと良くないのではないか、もっと工夫が要るんじゃないかというような御意見だったと思います。そこは制度の充実という観点で非常に重要だと思いますので、貴重な御意見として受け止めさせていただきたいと思います。
あと、実用化、実証化、社会実装、それを進めていく上では様々なしがらみというか制度があって、それらの条件をクリアしないとなかなか先に進めないというのが現実でも起こっているということでの御意見だと理解をいたしました。非常に重要な点だと思いますので、それも踏まえて記載内容を検討していきたいというふうに思います。ありがとうございます。
○藤原委員長 そのほか何か御意見等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
それでは、本日欠席の委員からの意見がありましたら、事務局から説明をお願いいたします。
○川島施工企画調整室長 西脇委員から御意見を頂いています。
まず、この資料3の全体につきましては、農業農村が目指す方向を整理いただいた上で、技術開発分野だとか取組方法を明確に示されている点、大変分かりやすく整理されていると感じました。資料19ページに示されている技術開発の分野や取組方法について、それぞれがどの程度目指す方向に貢献したか確認できるように、数値目標を設定いただきますと、より明確で分かりやすい計画になるんではないでしょうかという御意見でございました。
こちらの御意見に対しての対応方針ですけれども、この技術開発計画につきましては、土地改良長期計画の政策目標の達成に向けたものであるということを御説明させていただいております。このため、この土地改良長期計画の方で重要業績指標、KPIを定めておりますので、そこでこの技術開発計画に関係するところもございますし、全体の政策を実現する、KPIを実現するための技術開発の部分でございますので、その進捗する後押しをするものとして計画、整理、策定をしたいというふうに思っていますので、数値目標については土地改良長期計画のKPIと連動しているということで、御理解いただきたいというふうに思います。
以上です。
○藤原委員長 ありがとうございました。
事務局は本日頂きました御意見等を踏まえての御対応をお願いいたします。
 それでは、議題4の「環境との調和に配慮した事業実施のための調査計画・設計の技術指針」の改定について、事務局より説明をお願いいたします。
○中西計画調整室長 それでは、資料4に沿って説明をさせていただきたいと思います。
資料4、1ページ目は、これまでの経緯でございます。
これは平成13年の土地改良法の改正から、環境との調和への配慮ということで、平成13年から16年度にかけて手引きを作成し、取組を行ってきました。平成18年3月には、工種横断的に環境配慮の手法や工法をより具体化した技術指針を策定させていただいております。平成27年には、これまでの実施の事例や、技術指針の各項目の記載を充実する形で改定させていただき、そこから10年ほど経過して、今回改定させていただきたいと考えているということです。
次の2ページ目です。今回の指針改定の背景と主な改定事項でございます。大きく3つのポイントがございます。
一つ目は、令和5年3月に農林水産省生物多様性戦略が改定されておりますので、そちらとの整合を取っていきます。具体的には外来生物の定着防止ですとか、水田等からなる生態系ネットワーク保全、あるいは生物多様性保全の取組の評価・活用といったような項目がありますので、そうした内容について記載を充実させていきたいと考えています。
二つ目は、土地改良事業における環境配慮の原則化から20年が経ったということで、令和2年3月に、今後の生態系配慮の方向性について有識者から意見を頂いて、提言としてまとめています。ポイントは五つありまして、一つ目が生態系配慮の指導・助言体制の強化、二つ目が持続可能な生態系配慮に向けた新技術の開発・活用、三つ目が農地の大区画化・汎用化等への対応、四つ目が中山間地域における生態系配慮対策の推進、五つ目が人が集う地域づくりにつながる生態系配慮の取組の推進ということで、この5項目を頂いていますので、それぞれに対応するような形で深掘りし、内容の充実を図りたいと思っています。
三つ目は、前回の技術指針改定以降の蓄積事例等を追加していくということです。
次の3ページでは、改定スケジュールを書いていますけれども、こちらは技術開発計画等と同じですので省略させていただきまして、次の4ページ目、こちらが技術指針の構成、目次になります。この目次の一番右のところに今回、改定理由ということで、先ほど申しました3点のことをそれぞれどこに盛り込むかということで、全体を整理させていただいているものでございます。
具体的に説明いたしますと、5ページ目以降になります。5ページ目には、第3章生態系ネットワークの保全・形成の基本的な考え方、3.1農村地域における生態系ネットワークにおいて、4.生態系ネットワーク形成の際の留意事項として、外来生物への留意事項を追加していきたいと思っています。また、良好な生態系ネットワークの構築事例も盛り込みたいと思っています。欄外の左のところにある(1)1や(3)が、先ほどの生物多様性戦略との整合、提言への対応、あるいは事例の追加といった項目に当てはまってきますので、以後同じような形で見ていただければよろしいかと思います。
次、6ページ目です。6ページ目は第3章の3.3環境配慮対策の進め方です。
一つ目は、新たに「有識者等による指導・助言」という項目を追加させていただこうと思っています。
二つ目は、3.地域住民等の参画による環境保全活動の取組ということで、これは「環境に関する協議会」というものを作られているケースがありますので、そうした活用などについて記載したいと思っています。
次は、都道府県の「環境に関する協議会」というものを、都道府県単位で立ち上げていただいているのですが、計画段階のみの指導・助言が多いという状況があります。そこで、福井県において、計画調査段階から事業完了後まで一貫した環境配慮検討体制が整備されている事例がありますので、こうした事例を書かせていただきたいと思っています。
次に、7ページ目、第4章調査、計画、4.1調査の項目です。こちらについては、4.1.4注目すべき生物の選定のところで、ほ場整備、水路整備、ため池整備といった工種のところに、「施工時の影響」について書かせていただきたいと思っています。
次に、4.1.5精査方針の作成のところに、新技術として「環境DNA調査」、更にその活用事例を盛り込ませていただきたいと思っています。
また、新たに(5)調査段階における外来生物等への対策という項目を追加して、調査段階の留意点を入れさせていただきたいと考えております。
次に8ページ目です。こちらは4.2計画、4.2.4環境配慮対策の検討という項目でございます。こちらには(3)環境配慮対策の検討という表を入れさせていただいているのですが、こちらに最近、保全対象生物として設定されることが多いドジョウとイシガイ類というものを追加したいと思っています。
次は、区画整理の環境配慮対策の検討例ということで、農地の大区画化等を行っている北海道の妹背牛地区の事例で、一部を土水路として残すといった取組もされておりまして、そうした取組について深掘りして書かせていただきたいと思っています。
9ページ目は、同様にため池廃止時の環境配慮対策の検討事例でございます。こちらも希少植物の生育環境を保全するために、廃止後も水域を存置したこと、あるいは、掘削土は希少生物の生育場所をできるだけ避けて埋め戻すとか、そうした取組を行った広島県三次市の事例を書かせていただきたいと思っています。
次、10ページ目です。こちらには4.2.5環境配慮に係る維持管理計画の検討という項目がございます。一つ目は、「維持管理計画の検討段階における考え方の充実」ということで、維持管理の具体性を高める工夫ですとか、モニタリング計画をあらかじめ策定しておくことの必要性といったものを盛り込みたいと思っています。
次は、二つ目の2.検討に当たっての留意事項のところで、環境配慮施設の種類や数量を考慮しながら、維持管理体制をどうやって構築していくべきかといったようなこと、さらには、維持管理モニタリングの事例として、地域住民主体で取り組んでいただいた山口県南周防地区の維持管理活動の取組を書かせていただきたいと思っています。
次、11ページ目です。こちらからは、第5章設計、施工、5.1設計、5.1.2環境配慮工法の選定といった項目です。こちらには「生態系ネットワーク形成に資する工法選定」といった項目がありますが、そこに新たに「頭首工」と「廃止ため池」という項目を追加したいと思っております。
次に、その工法選定に当たっての留意点ということで、設置実績がある棚田式の魚道ですとか、あるいは二次製品がありますので、そうした事例についても書かせていただければと思っています。
次、12ページ目です。12ページ目は、5.1設計の5.1.5工法等詳細設計という項目でございます。まず一つ目は、生息・生育環境の確保の事例ということで、複数の退避場を魚道の中に設置した事例、二つ目は、水田周辺の生息・生育環境の確保の事例として承水路を設置した事例、さらには、新たに8.外来生物対策を考慮した設計という項目を追加させていただきまして、外来生物が定着しにくい設計ですとか、外来生物を効率良く除去・管理するための設計といったものを書かせていただきたいと思っています。
次、13ページ目です。13ページ目は、5.2施工の5.2.1施工における環境配慮という項目です。一つ目は、4.施工時における配慮というところに、外来生物の流出防止対策の事例や、下にはオオタカへの配慮を書いていますけれども、猛禽類への環境配慮の事例といったものを書かせていただきたいと思っています。
次、14ページ目です。14ページ目は、第6章維持管理、モニタリングという項目がございます。こちらも6.1.1維持管理の留意点に、外来生物による生態系や農業用施設への被害や駆除作業の省力化の事例について、ナガエツルノゲイトウやカワヒバリガイ、あるいはオオカナダモといったものを具体的に取り上げて、その記載を充実させたいと思っています。
次、15ページ目です。一つ目は、6.1.2営農との調和における取組事例ということで、島根県の宇賀荘地区の事例です。こちらでは、一部のほ場において、冬期湛水や深水栽培、中干しの延長といったものを実施されていると同時に、無農薬・無化学肥料による環境にやさしい米作りに取り組まれているということで、そうした一体的な取組、営農面からの取組といったものを書かせていただきたいと思っています。
次の項目、6.2.1モニタリングにおきましては、外来生物に関するモニタリングの際の留意点や、あるいはそのときの基本的に押さえるべき事項を書かせていただきたいと思っています。
次、16ページ目です。16ページ目は、環境保全を契機とした地域づくりに関する事例でございます。こちらは土地改良区が中心となって、民間企業等も参加してグラウンドワーク活動が寒河江下流地域で実施されております。そうした優良な取組についての記載を考えております。
最後、17ページ目です。こちらは今回新規で「技術情報」といった形で追加させていただきたいと思っています。最新の研究事例等につきまして、「技術情報」という形での追加を考えております。具体的に下の方に二つ書かせていただいていますけれども、「ICタグによるカエル等の行動圏調査事例」ですとか、あるいは、右にも書いていますが、3番目に書いています「生息環境の評価手法の研究事例」といった取組を記載していきたいと考えております。
私の方からの説明は以上でございます。
○藤原委員長 ありがとうございました。
それでは、ただいまの御説明につきまして、何か御質問、御意見等ある委員の方はお願いいたします。
○藤本専門委員 藤本ですが、1点よろしいでしょうか。
○藤原委員長 藤本委員、お願いします。
○藤本専門委員 三重県でも法施行後、会議体を設けていろいろ検討も進めております。非常に参考になるのかと思いますので、できる限り多くの事例を載せていただければ、有り難いなというふうに要望させていただきます。
ただ、1点気になることがございまして、資料12ページの外来生物対策を考慮した設計の項目の部分で、一つ目のこのタイワンシジミの詰まりの対策例ですが、三重県で実際にこの横へつなぐ工法を取り付ける工法でやっております。ただ、実際にはやっぱり給水栓で詰まり、非常に苦慮しておるという事例がたくさん発生していますので、これが予防策というのはどうなのかなという気がします。もともとこの下へ取り付ける工法というのも、これどうやって施工するのかなというような疑問も持ちながら考えておりましたが、実際現場でそういうこと起こっていますので、これが対策と言われると少しつらいなというふうに思っています。
以上です。
○藤原委員長 ありがとうございます。
そのほか何かございますか。
増本委員、お願いします。
○増本専門委員 ここでは、様々な環境配慮の上で各種の整備や事業を進めていくことに関連して、いろいろな配慮が行われているとの御説明だったように思います。私は、秋田県において、環境配慮のための情報協議会として、検討委員をここ何年かやってきております。同時に、取りまとめの役割も担いました。その過程で出てきた問題点を一つだけ御紹介して、今後どのように検討・対応されるべきかの議論ができればと思います。
ここでいうところの環境配慮の検討が始まり、それを様々な土地改良事業と関わらせてきてから既に20年を越えることになります。これまで、県内におけるほ場整備、ため池整備、さらには集落排水事業も加え、ここでいう環境配慮の下でそれぞれの事業を受け付け、審議して、開始の許可を行う等の取り組みを、秋田県の事業として実施してきました。もちろん環境配慮と結び付けているため、事業の調査・計画の段階で、どのような生態系と関わっているか、環境保全のための対策はどうか、等のことを調べることが重要ですから、そのため地域の中で専門家を入れた環境検討委員会を構築し、いろいろな調査を行い、その方法、調査内容、結果の評価を行い、具体的な生物種を確かめるまでの作業をやってきました。しかし、環境調査に係る問題として、事業の採択までの調査は精緻なものが行われてきましたが、何年か後に事業が終了すると、その環境調査・検討が終了してしまうことが指摘されてきました。その段階では、「モニタリング」という用語を使っていましたが、事業の採択、実施、完成までの環境配慮は行うけれど、事業終了後には、環境保全の状況や変化はあるのか等の考慮はほとんど行われていない、すなわち事業終了後の環境に関しては誰も見ていない(モニタリングを行っていない)というような問題が出てきました。
一方で、事業完了後にも環境モニタリングを課すというのは、なかなか大変です。そういった意味で、秋田県では、モニタリングをどう考えたらいいかという話になっており、事業が終わっても何年か後、あるいは計画的にモニタリングをすることも必要ではないかということが話題となっています。環境配慮のモニタリングは、取りあえず事業開始までは行っていたところが大半でしたので、事業完了間近の地区も環境情報協議会に呼んで、少しでも上記の意識を高めようと苦慮しているところでした。各方面で、こういった視点も取り上げて欲しいと思います。説明資料の10ページあるいは15ページ、16ページに「維持管理・モニタリング」という言葉がありますが、このモニタリングは生態系の調査ということで、やっぱり同じように事業採択までの調査で終わってしまうと考えられ、それが終わった時期、何年か後にどうなっているかということの視点も大切ではないかと思います。秋田県において検討された事例等、そういった視点も指針の中に入れて欲しいと思います。
以上です。
○藤原委員長 そのほかございますでしょうか。
竹田委員、お願いします。
○竹田専門委員 御説明いただきありがとうございました。
3点ございまして、まず資料2ページに環境DNA等というふうな形で、新しい技術を含めていくという記載があるんですが、今日は環境DNA技術について御説明があったんですが、ほかにも何か今後入れていくものとして想定されているものがあったら、教えていただきたいというところです。
2点目ですけれども、環境DNAについて補足的な手段であるというふうなことが書かれているんですけれども、まだまだ発展中ということもありまして、どこに留意すべきかと、若しくは限界があるかということも簡単に併記していただけると、誤解を生まなくていいのかなというふうに思っております。
3点目はコメントに近いんですけれども、地域の資源や環境を保全する取組に対して、地域住民や行政だけでなく、近年はやはり企業の貢献というのが増えてきていると思います。なかなか人口減少、高齢化の中で地域だけでは支えられないというときに、特に企業の力というのが大きくなってきているところもあると思いますので、そういった事例でグラウンドワークの事例挙げていただいていると思うんですけれども、ほかにもフィットするものがあれば積極的に入れていかれたらどうかというのがコメントでございます。
以上でございます。
○藤原委員長 ありがとうございます。
そのほか何かございますか。
越山委員、お願いします。
○越山専門委員 環境配慮についての改定ということで、付け加えていただけたらと思うことがございまして、発言させていただきます。
大規模水田地帯を見てみますと、環境保全のエリアと営農のエリアは、完全にゾーニングされ、分かれていると思います。そうすると、生産性の向上の方に力を入れていると、当然ながらそういった環境配慮できる場所というのが、かなり限定されますので、できたら営農をしながら水田の生態系ネットワークを保全できるような方法というものがあればいいと思っております。
そこで、先ほどの額縁明渠の話の繰り返しになってしまいますが、給水と排水の促進のほかにも最近では、中干しの延長の場合に落水しても水をためる空間になりますので、生物の避難場所として、もしかすると生態系ネットワークの保全方法として活用できるのではないかと思いました。茨城大の黒田先生の学会発表でも、額縁明渠のところに小魚がいたというお話もありましたし、私どもも北海道の方で明渠を掘ったほ場で調査したところ、ドジョウがいっぱい用水路から入ってきたというお話もあるので、詳しい成果はこれからかもしれないけれども、そういった営農の場で、大区画化された地域で環境と調和した技術が導入できるといいと思いました。
以上です。
○藤原委員長 ありがとうございました。
ほかよろしいでしょうか。
坂田委員、お願いします。
○坂田専門委員 先ほど竹田委員からお話あったことと重複するんですけれども、2ページの土地改良区とグラウンドワーク活動の連携の事例のほかにも、例えば多面的機能ですと関係人口として貢献されるであるとか、最近ですと農村RMOの動きもありますので、そういった例えば移住者の取組もあるかと思いますので、そういった新しい取組での環境配慮の事例も盛り込んでいただけると、拝見したときに良いのではないかと思いました。
また、先ほどの増本委員のお話とも重複するんですけれども、私も県の環境情報協議会に参加させていただく中で、やはり施工後のモニタリングの重要性というのは非常に痛感しておりまして、実際にその現場に見には行くんですけれども、生物、配慮したけれども、生き物がもう余りいなくなってしまいましたということで、そこで一応会は持たれるんですけれども、なかなかそこの次という形につながっていっているのか、その辺りについて御配慮いただければと思いました。
以上です。
○藤原委員長 ありがとうございました。
それでは、事務局の方から御回答お願いします。
○中西計画調整室長 御意見ありがとうございます。
まず、藤本委員からは、タイワンシジミの関係の事例を教えていただきました。これは、現場でなかなかうまくいっていない部分があるということで、是非意見交換させていただいて、我々も現場の状況をもう少ししっかりと掴んでまいりたいと思っておりますので、是非そうした意見交換を通じて解決方法を見い出していければと思っています。
増本委員からは、事業完了後の結果のフォローアップという御意見を頂きました。これは、なかなかレベルに応じて結構な予算が掛かっていくということもあろうかと思いまして、今、私が認識しているのは、例えば県の単独予算を活用し、しっかりとしたフォローアップがされているという話も聞くところですし、あとは、多面的機能支払活動の中で、そうした生物環境のフォローアップをやっていただいている事例もございます。是非そうしたところを今回の中でもどういった記述ができるか、しっかりと検討していきたいと思います。
竹田委員からは、今回、環境DNA以外の新しい技術ということですけれども、ある程度進捗していて、今後実用化が見込まれるものという話になってくると、今のところは、この環境DNAのことを書かせていただこうと思っていまして、それ以外にはなかなかないという状況が正直なところです。この取組を進めるに当たっての留意点等についても、しっかり書き込むべきというコメントを頂きましたので、本文の記載の中でしっかり対応させていただきたいと思います。
あと、企業との連携や、そうした地域住民を巻き込んだ活動についてもコメントを頂きましたので、どのような事例があるか、集めさせていただいて、是非対応したいと思います。
越山委員からは、営農と環境保全との両立ができるような取組をということで、具体的には額縁明渠のような話も頂きました。これについても是非いろいろな知見を教えていただければと思いますので、これも是非意見交換させていただいて、どういったものが書けるのか考えさせていただければと思います。
坂田委員からは、同じく農村RMOなどとの関係性ですとか、多面的機能の関係性ですとか、いろいろと関係される方がおられますという話がございましたので、そちらも、先ほどの繰り返しになりますけれども、そうしたところについてもこれから事例をしっかり集めたいと思いますし、あと、増本委員と同様の結果のフォローの部分については、先ほどのような形で記載の充実を考えさせていただきたいと思います。
貴重な御意見、ありがとうございます。
○藤原委員長 本日欠席の委員から何か御意見がありましたら、御紹介お願いします。
○中西計画調整室長 本日、西脇委員からは、御意見を二つ頂いています。具体的には、資料5ページにありますが、今、事例を掲載しておりますけれども、そこに効果で数字や指標みたいなものがあると分かりやすいのではないか、あるいは11ページ目に、各工法の効果や適用条件、維持管理のしやすさなどといった情報が整理されると、より合理的な工法選択につながるのではないかと思いますといった、この2点を頂きましたので、これについては、本文に記載する際にその反映を考えさせていただきたいと思います。
以上です。
○藤原委員長 ありがとうございました。
それでは、事務局は本日頂きました御意見等を踏まえての御対応をお願いいたします。
本日予定しておりました議事は以上になります。
司会を事務局にお返しいたします。
○中西計画調整室長 藤原委員長を始め、委員の皆様、長い時間にわたりまして御議論いただき、ありがとうございます。このほか御意見等ありましたら、事務局まで御連絡いただければ、対応を考えさせていただきたいと思います。
なお、次回の開催につきましては2月を予定しておりますので、追って連絡、調整させていただければと思います。
では、以上をもちまして技術小委員会を閉会させていただきます。本日はどうもありがとうございました。

12時08分閉会

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