令和7年度第2回議事録(技術小委員会)
1.日時及び場所
日時:令和8年3月4日(水曜日)
場所:農林水産省第3特別会議室(配信会場:同上)
2.議事
(1)土地改良事業設計指針「ほ場整備」の制定について
(2)「農業農村整備に関する技術開発計画」の策定について
(3)「環境との調和に配慮した事業実施のための調査計画・設計の技術指針」の改定について
3.議事内容
10時00分開会
○中西計画調整室長 それでは、定刻となりましたので、ただいまより食料・農業・農村政策審議会の農業農村振興整備部会技術小委員会、令和7年度第2回を開催いたします。
委員の皆様におかれましては、お忙しい中御参加いただきまして、ありがとうございます。
議事の開始まで、私、計画調整室長の中西が司会進行を担当させていただきます。
本日は、藤原委員長、井上委員、緒方委員、越山委員、坂田委員、竹内委員、竹田委員、西脇委員、藤本委員、増本委員、10名全委員の皆様に御出席いただいております。
それでは、開会に当たりまして、青山農村局次長より挨拶を申し上げます。
次長、よろしくお願いいたします。
○青山農村振興局次長 委員の皆様おはようございます。局次長の青山でございます。
本日は、大変お忙しい中、本委員会に御参加いただきまして大変ありがとうございます。
また、日頃より農林水産政策、とりわけ農業農村整備、農村振興施策の推進につきまして、格段の御理解と御協力を賜っておりますこと、ここで厚く御礼を申し上げます。
農業農村整備の関係でございますが、今、国会で予算の審議をしていただいているところでございますけれども、来年度の予算につきましては、農業農村整備関係の予算としましては4,504億円を計上させていただいて、今、御審議いただいているところでございます。
さきに成立しております令和7年度の補正予算2,439億円でございまして、これと合わせますと、前年度から比較しますと442億円の増ということになっておりまして、合計6,942億円の計上ということでございます。
また、今回の国会の冒頭で行われました高市総理の施政方針演説におきましても、農業につきましては、この5年間で農業構造転換集中対策期間ということでありますけれども、別枠予算を確保しまして、農地の大区画化でありますとか、中山間地域におけるきめ細やかな整備を進めて、生産性を抜本的に向上させる、こういった旨が示されております。
引き続き必要な予算を確保しまして、農業の構造転換、国土強靱化に推進してまいりたいとこのように考えております。
本日の委員会では、継続審議となっております土地改良事業設計指針「ほ場整備」、それから農業農村整備に関する技術開発計画、また、環境との調和に配慮した事業実施のための調査計画・設計の技術指針の本文案につきまして、事務局の方から御説明をさせていただきます。
特に、土地改良事業設計指針「ほ場整備」につきましては、先ほどの集中対策期間の肝となる部分でございます。本指針に沿って集中的に大区画化等の取組を進めてまいりたいと考えております。
本日は、農業農村振興整備部会への報告に向け最終的な取りまとめとなりますので、御審議のほどよろしくお願いいたします。
委員の皆様におかれましては、限られた時間でございますけれども、忌憚のない御意見を頂きますよう、よろしくお願い申し上げます。
以上でございます。
○中西計画調整室長 ありがとうございます。
続きまして、当委員会の公表の方法について説明いたします。
資料は、既に農林水産省のホームページで公表しております。
議事録につきましては、内容を確認していただいた上で発言者を明記し、後日ホームページで公表させていただきますので御了承願います。
それでは、議事に移りたいと思います。
本日は、12時までを予定しておりますので、よろしくお願いいたします。
なお、報道関係の方のカメラ撮りはここまでとさせていただきます。
では、以降の議事進行につきましては、藤原委員長にお願いいたします。
○藤原委員長 皆さんおはようございます。藤原です。どうぞよろしくお願いいたします。
早速ですが、議事次第に従いまして進めていきます。
質問、意見につきましては、各議事の事務局の説明後に、各自3分以内ぐらいでお願いいたします。
それでは、一つ目の議事でございます。
土地改良事業設計指針「ほ場整備」の制定について、事務局より説明をお願いいたします。
○川島施工企画調整室長 施工企画調整室長、川島でございます。
設計指針ほ場整備の制定について説明させていただきます。
資料1-1が御説明する資料で、資料1-2が本体の資料になっております。
それでは、資料1-1を御覧ください。
3ページ目、制定スケジュール案でございます。前回、12月4日の技術小委員会以降、1月29日に第5回目の制定検討委員会にて御議論いただいた上で、本日最終案を御審議いただきます。本日、御了解いただきましたら、3月中に農業農村振興整備部会に御報告をして制定という運びにさせていただきたいと考えております。
4ページでございます。前回の技術小委員会で御意見を頂いておりますので、それへの対応方針について説明をさせていただきます。
まず、1番目から3番目は、藤本委員から御意見を頂いておりました。
1番目は、畦畔の構造についてですが、本文では「水稲栽培に必要な水深の確保の面から支障がなければ、流域治水の取組に係る地域の意向を踏まえ、高さを30センチよりも低くすることができる」としておりました。これに対しまして、「流域治水の取組に係る地域の意向を踏まえ」の意図が分かりづらい、田んぼダムを導入しない場合ということかという御意見、また、「地域の意向に踏まえ」に加えて、「維持管理も考慮して」を追記してほしいという御意見を頂いております。対応方針ですけれども、田んぼダムを導入する場合であっても、取組の影響を考慮した上で、畦畔の高さは30センチより低くすることは可能ですので、分かりやすくするために修文いたします。また、維持管理への考慮についても御意見を踏まえさせていただいて、「田んぼダムの取組、草刈り等維持管理の省力化や地域の意向を考慮し、高さを30センチよりも低くすることができる」という修文案にさせていただきたいと思っております。
次、5ページでございます。2番目は、ほ場内農道の種類、舗装についての御意見でございました。資料1-2の本文一番最後の部分ですが「将来の営農形態等を踏まえてアスファルト舗装等の必要性も検討する」としておりましたが、「将来の営農形態等に踏まえて」に加えて「維持管理」も加えてほしいという御意見を頂きました。これに対しては、全体を見直しさせていただき、「土砂流亡・わだち掘れの補修等維持管理の省力化等の観点から、アスファルト舗装等の必要性も検討する」とさせていただいております。「特に、」から、自動走行農機のことを書いておりますけれども、「走行安定性を確保するためアスファルト舗装等が望ましい」という記載とさせていただいております。
次、6ページでございます。3番目は、附帯構造物、除じん施設の関係ですが、本文では「管路内の機能を安全に維持管理するため管路内の土砂が堆積しないような流速を確保できる構造にする」としておりました。これにつきまして、管路内土砂が堆積しないような流速を確保できない場合の対策についても記載をしてほしいという御意見を頂きましたので、修文させていただいております。右側の修正案でございますが、赤字のところ「流速を確保できる構造にできない場合、フラッシュゲートを設け、用排接続により堆積土砂をフラッシングさせる等の対策を行う」とさせていただいた上で、三重県鈴鹿市のフラッシュゲートを設置している事例を載せております。
次、7ページでございます。4番目から6番目は、坂田委員から御意見を頂いておりました。
4番目でございますが、3章、4章がどのようなほ場を対象とするのか分かりやすく示してほしいという御意見でした。これにつきまして、加筆を加えております。まず1章1.2の設計指針の運用のところに、3章、4章それぞれの対象とするほ場を明示した上で、各章の冒頭にもそれぞれ記載をしております。1章1.2でございますが、「新たな土地改良長期計画で目指すべき1ヘクタール以上の大区画化を推進するため、地区または団地の標準的な耕区が1ヘクタール以上となる大区画ほ場整備の設計については、第4章を参照されたい」、「50アール程度区画や中小区画、中山間地域や傾斜地等のほ場整備の設計については第3章を参照されたい」という記載をし、3章、4章それぞれの冒頭にも同様の記載をさせていただいています。
次に、5番目でございます。耕区の形状及び面積ということで、3章、区画設計のところの3番目、傾斜地における配置計画、区画配置の部分で、等高線区画の検討に係る記載をしておりましたけれども、そこの部分に、道路抜き型等高線区画も検討するよう記載をしていただきたいという御意見を頂いておりますので、該当箇所に道路抜き型等高線区画に関する記述を追記いたしました。
次、8ページでございます。6番目は、地下かんがい施設の導入における隣接ほ場への漏水抑制対策として遮水シートの写真を入れていましたが、直営施工の写真だと思われるけれども、建設業者による施工写真に差し替えてはどうかという御意見を頂きました。こちらについては、実際の施工業者の写真を入れさせていただきますけれども、原案の直営施工も否定されないと思いますので、両方、写真を載せていただきたいと思います。
次に、7番目でございます。越山委員から、水管理システム導入における留意点のところで、水管理システム使用時に得られるデータについて、将来の有効活用に向けてしっかり管理するべき旨を記載してほしいという御意見を頂いておりました。こちらについては、「導入後の配水方法、施設管理形態、また、システムから得られる水温や水位、水管理の操作履歴等のデータの最適な水管理への利活用等について関係者を交えて検討し、合意形成を図る」という記載にさせていただきました。
次、9ページでございます。8番目から10番目は藤原委員長からの御意見でございました。
まず、8番目は附帯構造物に関しまして、田んぼダムのところでございます。「田んぼダムの導入ほ場で暗渠排水を計画する際には」としておりましたが、この「暗渠排水」という言葉、表現ではほ場内の暗渠排水管をイメージさせてしまうので、「排水路の暗渠化」という表現にすべきではないかという御意見を頂きました。そのとおりでございますので、「田んぼダムを導入する地区で排水路の暗渠化を計画する場合も」という形で修文をさせていただいております。
次に、10ページでございます。9番目は、区画・用排水路及び農道の配置の部分でございますけれども、「幹線用水路から分岐する支線用水路や支線排水路」としておりましたけれども「幹線用排水路」とすべきという御意見を頂いておりますので、そのような形で修文させていただいた上で、この支線用水路や支線排水路もくっつけることできますので、「支線用排水路」にさせていただいております。
最後10番目でございますけれども、4章の水路区分図で開水路と管水路の順番が逆なので修正すべきではないか、という御意見を頂きました。それにつきましては、御意見のとおり修正させていただきますけれども、ほ場整備で整備する排水路を、管水路、圧力管とすることは基本的には想定されないために、そこは削除させていただきたいと思います。
また、圧力管ではない自由水面を持つ埋設された暗渠とかフリュームは設計基準「水路工」を参考にしまして、開水路形式の中で暗渠等と整理をされておりますので、そのような形にさせていただきました。本文には、水路区分図の前のところに、「水路形式は自由水面を持たず、内水圧を受ける管水路形式(パイプライン)と自由水面を持つ開水路形式(暗渠を含む)に分けられる」とさせていただいた上で、この図を示すことにしております。
以上、御意見に対する対応方針を説明させていただきました。
11ページ以降は、設計指針「ほ場整備」のポイントを整理しております。前回、新たに追加した大区画ほ場の設計や、中山間の傾斜地区画での設計等の詳細を説明させていただきましたけれども、本日は委員会での御意見等を踏まえて修正した部分のみ説明をさせていただきます。修正したところを青の点線で四角で囲んでおります。
15ページになります。こちらは「幹線用水路」としていたところを「幹線用排水路」、「支線用水路や支線排水路」を「支線用排水路」とさせていただいています。
次に、16ページでございます。用排水路の暗渠化に「・管水路化」を追記させていただいております。
次に、21ページになります。先ほど御説明した「道路抜き工法型等高線区画」を追記した部分でございますけれども、本文に追記をするとともに、参考として、「道路抜き工法型等高線区画が満たすべき条件」を追記しております。
次に、22ページでございます。水路形式のところで、「暗渠・管水路を基本とする」としている部分につきまして、制定検討委員会で御意見を頂きました。人口減少、農業者の数が減る中で、省力化や安全性確保の観点から、水路を暗渠化・管水路化を基本とすることは御理解いただきましたが、しっかり留意点を記載するべきだという御意見を頂きましたので、「地形・土壌条件、用排水操作を含む水利条件、環境配慮、建設費・維持管理費含む経済性等を踏まえて総合的に判断し、水路形式を決定する」というただし書きを追記させていただきました。
25ページになります。先ほどの田んぼダムの排水路の暗渠化を計画する場合もというところで修正しております。
26ページは、水管理システムのところでございまして、先ほど御説明した内容を修正させていただいています。
30ページは、先ほどの水路形式と同じで「用排水路の構造は暗渠・管水路を基本」とするところは、ただし書きをしっかり記載しています。
説明は以上になります。
○藤原委員長 ありがとうございました。
それでは、今の説明について何か御意見や御質問等ございましたら、御発言をお願いいたします。どなたからでも結構です。
緒方委員、お願いします。
○緒方専門委員 2点ございます。
まず、資料1-1の7ページ、前回の指摘事項の4番目に該当するところになります。これに関して、今回の対応方針で改定されたもので、第3章と第4章の違いというのがすごく明確になったので、私はこういう書きぶりに賛同するということをまずは伝えさせていただきたいと思います。
続いて、資料10ページになります、ナンバーでいうと10番目のところで、今回のほ場整備の改定の目的が暗渠化とか管水路化といったところで、管水路とかその暗渠といったところがどういうふうな区分の下で、この中で取り扱われているのかといったところが、資料的にも分かりやすくなっていると思いますので、私もこの点については賛同するということを伝えさせていただきます。
以上、2点です。
○藤原委員長 ありがとうございました。ほか何か御意見、御質問等ございましたら、お願いいたします。
藤本委員、お願いします。
○藤本専門委員 三重県土連の藤本でございます。
現場で、補助事業等に携わる者として、この指針は、本当によりどころとなると考えておりまして、前回、非常に細かいことを現場の感覚として申し上げたことについて、修文していただきありがとうございます。まずもってお礼を申し上げます。
1点だけ確認させていただきたいのですが、資料1-2の155ページと156ページです。155ページの落水口でのスクリーンの設置という事例と、156ページのフラッシングの事例は、この場所でいいのでしょうか。フラッシングの事例が落水口の事例の前に来るではないかと思います。要は、除じん施設の文章のとおりに入れると、そこへ入るのではないかと思います。
以上です。
○藤原委員長 ありがとうございます。
今の点につきまして、お願いします。
○川島施工企画調整室長 おっしゃるとおりだと思いますので、事例の場所を前のページの方に移行させていただいて、適切な流れになるように修正させていただきます。ありがとうございます。
○藤原委員長 そのほかございますでしょうか。
竹田委員、お願いします。
○竹田専門委員 東洋大学の竹田でございます。
1点、質問というかコメントになるかと思うんですが、資料1-1の8ページになります。指摘事項7の水管理システムで得られるデータについての活用を書いていただいたのは非常に重要だと思います。ただ、現場ではなかなかこの文字だけでは、どういうふうに活用したらいいかというのが伝わらずになってしまうのではないかという懸念もありますので、もし何か事例がありましたら簡単でいいと思いますので、付け加えていただくとよりよいのではないかと思っております。
以上でございます。
○藤原委員長 資料1-2の本文26ページとか402ページとかには、特に事例はあるわけではないということでしょうか。
○川島施工企画調整室長 現時点では、事例は入っておりません。御意見を頂きましたので、ICTを活用して、例えば現在、こちらで把握している事例では、ポンプがあって、そこから120のほ場が広がっているところに、117、118の給水栓があります。それらを自動化して、用水の配分情報、ほ場への給水情報、そういったものをセンサーで把握をするシステムが作られており、天候などに応じて最適な水管理をするという事例を把握していますので、そういった事例を掲載する方向で検討させていただきます。
○藤原委員長 そのほかにございますか。
越山委員、お願いします。
○越山専門委員 資料1-1の19ページです。農道ターン方式のところで、北海道の農道ターン方式が導入された地区の写真を見て思い出したのですが、ターン農道で旋回をすると、砂利が削れてなくなってしまうので、ターン農道を使わずに、ほ場内で旋回しているような方もおられるというお話を聞いたことがあります。そういう場合も考えると、自動走行農機に限らず、ガイダンスなどを使う場合でも、凸凹の発生抑止というのは大事なポイントであると感じました。
資料1-2の242ページです。参考として大区画ほ場における風浪の影響ということで図が書いてありますが、こちらは赤いラインで農研機構による試算と書いておられます。元をたどっていくと、資料262ページの引用リスト11番のところのものかと思います。農研機構ではなくて、寒地土木研究所の酒井らの文献から引用されたものだと思いますので御確認をお願いします。また、この引用文献のリストでは文献が11個明記されていますが、どれがどこに引用されているのかがわからなかったので、もう一度御確認をお願いいたします。
もう1点、資料1-2の317ページです。表-4.6.3ピーク用水量算定において比較検討する項目というところの、乾田直播初期かん水時という項目が2番目にございます。この備考のところを読んでいきますと、ただし以降のところで、「直後の用水量が増大し、」とあります。これをそのまま素直に読むと初期かん水時直後というふうにも読めますし、乾田直播なので、もしかして播種直後なのかなと思いました。これは何の直後なのかを確認していただけますようお願いします。
長くなりましたが、以上です。
○藤原委員長 ありがとうございました。
今の御質問について、お願いいたします。
○川島施工企画調整室長 まず資料1-2の本文242ページの大区画ほ場における風浪の影響のところでございますが、農研機構ではなく、寒地土木研究所のものではないかと御指摘をいただきました。寒地土木研究所のデータであることが確認できましたので、修正させていただきます。申し訳ございませんでした。
あと、317ページ、用水量の算定のところでございますけれども、乾田直播のただし書きにつきまして、何の直後なのか確認させていただいて、明確にするようにさせていただきます。
御意見ありがとうございます。
○藤原委員長 そのほかございますか。
竹内委員お願いします。
○竹内専門委員 ありがとうございました。
資料1-1の8ページ目の写真ですけれども、これを両方残すことを御検討いただきまして、ありがとうございます。すごくいいと思っています。
ただ、資料1-2の本文183ページに、この写真が二つ並んで入っているんですけれども、この二つの写真の違いを下にキャプションか何かで付けておいていただくと分かりやすいとと思いました。多分、右側の写真の方が、実際にはこれから多面的機能支払交付金を使ってやるというイメージだと思いますので、この辺り何か注意喚起ができるようなキャプションがあるといいと思いました。
以上です。
○川島施工企画調整室長 御意見ありがとうございます。そのようにしっかり説明を加えたいと思います。
○藤原委員長 ありがとうございました。そのほかございますか。
私の方で、字句の問題だと思いますが、資料1-2の156ページ、今回加えていただいたフラッシングのところで「解放」という字ですが「開く放つ」の「開放」ではないでしょうか。
それと、319ページ、これは文章のところで「表-3.6.4」とか「3.6.5」と出ていますが、ここは4章なので「表-4.6.4」、「表-4.6.5」だと思います。
○川島施工企画調整室長 ありがとうございます。修正させていただきます。
○藤原委員長 ほかになさそうでしたら、これで検討を終了したいと思いますが、幾つか検討させていただきますというお答えがございましたので、この後、当委員会としましては、今日頂いた御意見を踏まえて、一部修正を検討させていただきたいと思います。修正につきましては、時間の関係もございまして、委員長一任とさせていただきたいと思います。よろしいでしょうか。
修正した本案を本委員会取りまとめ案としまして、農業農村振興整備部会に報告させていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
それでは、議題2の農業農村整備に関する技術開発計画の策定について、事務局より説明をお願いいたします。
○川島施工企画調整室長 続きまして、資料2-1、資料2-2の技術開発計画の説明をいたします。資料2-1で説明いたしますが、資料2-2は、計画の本文案になっております。
資料2-1でございますが、前回12月4日の技術小委員会では現行計画の振り返りを行った上で、新しい計画の考え方や目指す方向について説明し、御意見を頂戴いたしました。本日は、頂いた御意見を踏まえて、具体的な計画の内容、本文案をお示しするということで御意見を頂戴したいと思います。よろしくお願いいたします。
資料2-1の1、2ページは、計画の概要、位置付けと対象範囲について整理しておりますが、前回と同じですので説明は省略いたします。
3ページでございます。策定に向けた検討ですけれども、右側に関連する計画を整理しておりますが、この技術開発計画は、土地改良長期計画の政策目標の実現に向けて、技術面からアプローチしていくという立てつけになっております。そのほかにも関連する政策や計画がございますので、これらを十分に踏まえた検討が必要であると考えております。前回お示しした計画のラインナップに加えて、上から三つ目にスマート農業技術活用促進法を追加しております。昨年12月に閣議決定されたAI基本計画、こちらも参考にしておりますので記載を加えています。さらに、農研機構の第6次中長期計画も密接に関わってまいりますので、記載をしています。土地改良や建設分野にも密接に関わり、生産性向上の取組として進められている情報化施工やBIM/CIM、i-Construction2.0も関係してまいりますので、記載を追記させていただいております。
次に、4ページでございます。計画全体の構成、目次でございます。
まず、「はじめに」として、計画の策定の背景や必要性について記載をしております。
二つ目は、技術開発を取り巻く現状と課題、六つの項目を後ほど説明しますけれども、問題提起を行っています。
三つ目は、「基本方針」として、目指す方向を示し、農林水産省が先導して進める四つの重点分野の整理をしております。
四つ目は、技術開発計画の実効性を高めるために、基本計画、基本方針に基づいて、技術開発をどのような方法で進めていくのか、具体的な内容の整理をしています。
最後に、「あとがき」及び別表として、土地改良長期計画の目標達成に向け、現時点で予定をしている技術開発のテーマや具体的な開発例を整理するという構成になっております。
それでは、5ページ以降で中身の説明をしてまいります。
まず、現状と課題でございますけれども、六つの項目がございます。五つが国の政策に関係するもの、残りの一つは技術開発独自の課題の整理をしております。
まず、ページの左側について説明いたします。昨年、新しく策定されました食料・農業・農村基本計画において、今後5年間、農業構造転換集中対策期間と位置付け、省を挙げて農業生産基盤の強化を進めるということになっております。あわせて、予算も重点化していくということが示されています。農業農村整備の分野についても、農地の大区画化等の農業生産基盤に係る技術開発と普及の加速化が必要であります。
次に、スマート農業技術活用促進法に対応した新たな基盤整備手法の確立についてです。本法律の方針に基づき、農業農村の整備、特に農地整備の分野についても、ここの箇条書きで記載している取組をしっかり進めていく必要があるということで、新しい手法の確立が求められていると整理しております。
次に、農業水利施設の老朽化による突発事故への対応として、保全管理の在り方について整理しています。箇条書きで示しているように、頭首工等施設の安全性評価の確立、計画的な補修・更新の推進に加え、ロボットやICTを活用した保全管理の効率化が必要であるという整理をしております。
右側に移りまして、気候変動などにより増大する自然災害リスクに対応するため、施設の強靱化をハード・ソフト両面から対応が求められているということ、また渇水や高温への対応、必要性についても整理をしております。
次は、多様な主体の連携による農村の価値、魅力の創出をしっかりしていく必要があるということを整理し、あわせて、再生可能エネルギーやGXの取組を進めていく必要があると整理をしております。
六つ目は、技術開発をめぐる情勢について、現在抱えている課題やその対応の必要性について整理をしております。
前回は、五つの開発事例を抽出し、研究開発から普及までに約13年かかっている例をお示しいたしました。こうした期間をいかに短縮していくかが重要であると考えております。また、農業農村工学系の55歳以下の技術者についても、5年後に38%減少する見通しであると前回説明させていただきましたが、こうした人材面の課題へも対応していく必要があります。これらの課題に対応する手段として、デジタル技術をフル活用して進めていく必要があると整理をしております。
次に、6ページでございます。基本方針について整理をしておりますけれども、土地改良長期計画では目標の達成のために計画的に施策を進めていくということになっております。その上で、農林水産省が先導する形で、技術開発の推進に取り組む重点事項として4つの重点分野を設定しているというところでございます。
次に、7ページでございます。重点分野の一つ目として、スマート農業等推進のための基盤整備技術の開発について、左側に進めるべき技術開発を整理し、右側に具体的な開発事例をイメージしていただけるように例示をしている構成になっております。
一番上の箱の部分でございますけれども、ロボット農機が安全かつ効率的に自動走行できるよう、デジタルマップを自動生成するツールの開発が行われておりますが、こうした高度なスマート農業技術の導入を促進するためには、新しい基盤整備手法の確立に関する技術開発を進めていく必要があると考えております。
次に、四つ目の箱については、ほ場整備に関する内容でございます。冒頭、次長からも発言がございましたが、今後、集中対策期間にほ場整備を着実に進めていくという方針になっており、事業量も増加してまいります。効率的に整備等が進められるように技術面でもしっかり対応をしていく必要があります。一つ目は、ほ場整備工事の効率化を図るためのデジタル技術の活用及び技術開発を位置づけております。具体的には三次元データを活用して、例えば工事の数量算出手法の開発、各種工事の効率化につながる手法の開発が求められているという整理です。
二つ目は、ほ場整備の設計段階の取組でございます。こちらも効率化を図っていくということで、事例を示しております。衛星やドローンを活用して、簡易かつ高精度に農地の大区画化を評価する技術、大区画ほ場の高低差や勾配を適切に把握する技術の開発を進め、あわせて開発された技術をしっかり普及させていくということが重要であると整理しております。情報化施工も現在進めておりますが、更に加速的に導入していく必要があるというと考えております。
また、中山間地域も重要でございます。条件不利地の現場ニーズに対応した、きめ細かな基盤整備を普及していくため、技術面からのアプローチが必要と整理しております。あわせて、小麦などの作物生産に配慮した汎用化水田についても、基盤整備技術の開発が必要であるという整理をしております。
8ページでございます。重点分野2として、老朽化等による突発事故防止対策の技術開発を位置付けております。頭首工、パイプライン等の重要施設について、診断技術の開発が求められており、そこを位置付けております。
また、四つ目の箱については、水利施設全体を対象とした内容になりますが、リスクの高い事故へ対応するための事故の早期発見や迅速な対応を支援する技術の開発ということで、具体的な事例も付けております。頭首工でございますが、水中、不可視領域を含めたデジタルツイン型状態監視、機能診断技術の開発プロジェクトが今年度からスタートしております。事故の予兆の把握、保全管理の高度化等、AI、デジタル技術をしっかり活用して、技術の開発を進めていく必要があると考えております。あわせて、低コストで実施可能なドローン、レーザー等を用いた効率的な調査技術の普及もしっかり進めていく必要があるということを整理しております。
9ページでございます。重点分野3として強靱化に関する取組として、気候変動に対応した農業用ため池等の防災・減災技術の開発について、左側に項目を列挙しています。農業用ため池等について災害、豪雨や地震が発生した時に、迅速な情報収集、判断対応を支援するための技術開発であったり、デジタル技術をしっかり使って施設の管理においても、現場人員の対応を補完するような監視・予測・自動通報技術の開発が求められていると整理をしています。
10ページでございます。重点分野4ですが、「地域資源の活用」、「環境負荷低減の技術開発」という位置づけでございます。
一つ目は、ほ場整備を行う際、土壌改良にバイオ炭を活用し、温室効果ガスを削減する技術の実証が、国営事業の中でも進められており、農業集落排水施設についても、AI等を活用して高度な維持管理技術の開発が求められている点も記載しております。また、省エネ・再エネ技術の普及をしっかり図っていく必要があることも整理しています。
11ページ以降の資料でございますが、こうした重点分野を基本方針の中に定めて、これをしっかり推進していくためには具体的にどういった取組を行っていくのか整理をしております。
まず、取組方針でございますが、農林水産省が先導役となり、関係機関と連携して取組を進めていくこととしています。その中で、四つの分野を定め、進捗を定期的にフォローアップしていくことを重要視しています。さらに、モデルとなる技術や標準化手法を広く発信をしていくというものでございます。関係者の共通認識を醸成し、全国的な技術課題への対応を促進するということにしております。その他の取組方法としては、4つ提示をしており、説明させていただきます。
12ページでございますが、方法の1つ目として、デジタル技術のフル活用をするという整理をしています。右側ですが、施設の安全性評価や、事故の予兆の把握が重要になりますので、新たなモニタリング手法を開発して、それに対応していくこととしています。あわせて、デジタル技術を活用し、リアルタイムでの施設の状態を監視するとともに、将来的な施設の不具合を予測するという観点から、デジタル監視とAI予測モデルの開発を進めていきます。左側ですが、特にほ場整備に関する内容として、BIM/CIMや情報化施工、スマート農業技術を開発、普及していく必要があるという整理です。
こうしたものを支える基盤として、デジタルプラットフォームの構築を進めており、その構築と充実をしっかり図っていくこととしています。
次に、13ページでございます。技術の迅速な導入でございますが、技術開発・普及を加速するためには、ニーズ把握の段階、技術開発の段階、製品化の段階といった各フェーズがございます。それぞれの段階で迅速化に向けた取組を進める必要があります。まず、迅速なニーズの把握については、大学や研究機関が担っているホームドクター機能をしっかり拡大し、農政局等と連携強化を進めていくこととしています。大学、研究機関、民間企業が持っている技術シーズと現場のニーズをしっかりマッチングをさせることで、早期に課題を把握し、解決につなげていくことが非常に重要だという整理です。
その下の内容ですが、ドローンやロボットを活用した施設の点検・監視技術の高度化について整理しています。得られたデータにインフラのデジタルツイン技術を連携させることで、季節や気象条件にあまり左右されることなく、従来よりも短い期間で効果検証が可能になるのではないかという考え方です。
右側の図は、従来の製品化に向けて、プロセスの段階を踏んで技術開発を行ってきたフローです。一方、迅速化が求められる中で、短いスパンで試行を繰り返しながら開発を進めるアジャイル型の手法が重要になります。一番右側のフローでは、今後は試験と並行して改良、普及を行っていく取組を、研究機関と連携しながら進めていくという整理にしています。
続いて14ページでございます。こちらは、仕組みづくりという観点で整理しています。前回も説明しましたが、行政、大学等の研究機関、民間も含めて連携強化をしっかり進めていくことが重要だと考えています。国営事業も全国でたくさん実施していますので、国営事業地区をフィールドに活用して技術開発を進めていく取組を強化していきたいと思っています。
ページ右側は、民間レベルでも行政や研究機関との連携協定を結んだ上で、技術開発を現場に実装していく動きが出てきておりますので、そうした取組が着実に進むよう支援していくこととしています。
また、スライド上には記載していませんが、本文案では、官民による研究資金の充実や、現場実装を促進するための入札制度におけるインセンティブの設定の検討を進めるといった内容も記載しています。
15ページでございます。人材の確保、育成の部分について記載しております。デジタル時代に対応した人材育成を進めていく必要があり、社会人を含む幅広い層に対してアプローチをしていくこととしています。特に、若い技術者にはしっかり参画していただく必要があると考えていますので、分野としての魅力を発信し、若手や、学生が積極的に関われる機会を拡大していく必要があるという整理です。また、農業農村整備や農業農村工学の分野に限らず、異業種との交流を進めることで、新しい発想や技術を取り込み、革新的な技術開発を加速していく必要があるという考え方を示しています。
続いて16ページでございます。全体の取組について、しっかりフォローアップしていく体制を構築していきます。今回、初めてフォローアップ委員会を設置することとしました。この委員会において、各取組の進捗状況や課題を確認し、その評価や改善策を検討していくこととしております。
次に、17ページでございます。前回、委員の皆様から頂きました御意見への対応について説明いたします。
まず、緒方委員から二点御意見を頂いております。一点目は産学官の連携強化が重要であり、大学が直接的に関われる別スキームを検討することで、関係性がより深まる体制を構築できるのではないか、という御意見でした。こちらについては、本文4の取組方法の中で、大学と地方農政局等との連携強化の取組の記載をしています。また、予算成立後になりますが、大学との連携は、全国でモデル地区を設定し、現場の具体的なニーズに応じた技術開発というのを進めていくこととしております。
二点目でございます。技術導入に時間がかかる要因として、性能保証の設定が難しいという点があり、どのような方向性があるのか、改めて検討が必要という御意見でした。また、現場実装を後押しするような体制整備や、支援、補助の必要性、あわせて第三者委員会による進捗評価体制の構築も必要ではないかという御意見を頂いています。こちらについては、取組方法や本文の中へ対応する形で整理し、今後しっかり検討を進めていくという内容を記載しています。
三点目です。ため池のデジタルプラットフォームの取組に関連して、頭首工についてもデジタルプラットフォームを構築し、データが活用できるよう検討してほしいという御意見を頂きました。この点についても、取組方法の中で、農業農村インフラ全体を対象とするデジタルプラットフォームの整備を進めていくこととしており、対応していきたいと考えています。
竹内委員から二点御意見を頂いています。
一点目は、ベンチャー企業が増えてきている中で、官民連携の新技術開発事業について、現在は2社以上で組むことが条件になっている点に関する御意見でした。どこかと組まないと参入できないように見えてしまうので、工夫の余地があるのではないか、という内容です。こちらについては、本事業では民間2社としているところですが、例えば、民間1社と実証フィールド、具体的には土地改良区と連携することで、2社という条件を満たすことも可能であり、運用面でカバーできる部分がありますので、そうした点を含めて、しっかり対応していきたいと考えています。
二点目は、社会実装や普及に向けて、制度的な障壁を取り除く観点も記載してほしいという御意見を頂きました。この点についても重要なご指摘だと考えており、本文章の中で、制度的な障壁への対応についても記載をしています。
最後に、18ページでございます。
今後のスケジュールについて説明します。本日頂いた御意見を踏まえ、令和8年度に計画案についてパブリックコメントを実施したいと考えています。6月から7月頃に第3回目の技術小委員会を開催し、本日の御意見を踏まえた修正案、計画案の取りまとめについて説明した上で、その後、農業農村振興整備部会に報告する予定です。そうした手続きを経て、令和8年度上期に新しい計画を策定できるように進めていきたいと考えておりますので、よろしくお願いします。
説明は、以上になります。
○藤原委員長 ありがとうございました。
それでは、ただいまの御説明に対して何か御意見をお願いします。
坂田委員、お願いします。
○坂田専門委員 御説明ありがとうございました。
資料2-1の6ページになるんですけれども、技術開発の基本方針ということで政策課題4として、農村の価値や魅力の創出ということで、こちらが重点分野4という地域資源の活用・環境負荷低減の技術開発ということになっております。10ページになるんですけれども、こちらに重点分野4の地域資源の活用・環境負荷低減の技術開発として、丸が二つ挙げられております。特に、二つ目につきましては、農業集落排水施設の維持管理の効率化、農道の保全対策などは非常に重要だと思うんですけれども、地域の振興ということで考えますと、生活環境の整備についても、こちらの方に盛り込めないかと個人的に考えるところです。関係人口ですとか、関わりしろを持つという意味では交流施設は非常に重要だと思いますし、どちらかというと、ここの重点分野4に書かれていることは集排であるとか農道、そういうところに偏っているように感じましたので、その点が1点目です。
2点目としまして、昨日、多面的機能支払交付金の第三者委員会に参加させていただいたんですけれども、そちらで評価をする際に、アンケートを個別経営体の方であるとか、大規模経営体の方、市町村の方に御協力いただいている中で、どんどん評価項目が増えてくると、現場の方の御負担も大きくなってくるということで、そこをDX化できればよいというお話もありまして、民間のソフトを活用するというお話もあったんですけれども、またプラスアルファで、こちらの技術開発計画の中でもそういったことに取り組むことができるのかどうか、御検討いただければと考えます。
以上です。
○藤原委員長 ありがとうございました。幾つか質問をまとめてお答えいただきます。
増本委員、お願いします。
○増本専門委員 この技術開発計画案は、本文も完成版に近くなり、充実したものになってきたと思います。特に、資料2-1の4ページ、あるいは16ページの資料で詳しく出てきていますが、フォローアップの取組については新しく挑戦されるとのことで、優れた取組になると考えられます。
1点コメントをしたいと思います。全体の説明の中で、農研機構における取組や技術開発、さらに同機構との協力も含めて、十分に説明かつ強調もされてあり大変分かり易くなっています。一方で、11、14、あるいは15ページの中で、前回の緒方委員のコメントに対する対処方針とその対応の中とも関連するとは思いますが、大学に求められているのは、教育や人材育成、さらにはそれらに関連した行政との協力だけでなく、大学が行う研究上の技術開発に対してもいま少し期待しているような書きぶり、別な言い方では農研機構等に加えて、大学にも研究開発を期待している、あるいは大学で開発された技術開発に関する成果を利用していきたいといった記述も必要ではないかと思います。大学が今後行う研究の深化やさらなる実用的成果の開発や実装にも繋がるのではないかと思うところです。
同時に、その調整役として、農林水産省と関係機関(農研機構や大学)の結び付きを強める立場の学術協会、具体的に言えば農業農村工学会となるかと考えますが、同学会の調整役として役割にも言及するなど、技術開発計画の本文に具体的に記述してもいいのではないかと思います。
以上です。
○藤原委員長 ありがとうございました。
緒方委員、お願いします。
○緒方専門委員 前回のコメントに対していろいろと御検討いただいて、ありがとうございます。
まずは、資料2-1の2ページになるんですけれども、今回の技術開発における範疇というのは、ここの開発から普及までの範疇のところであることを前提とした上でお話をさせていただきます。
資料2-1の11ページになります。この中で、いろいろな技術開発を個別に進めていっていただくということから一歩進んで、それを第三者の立場として確認しつつ、それを前に進めるようにフォローアップしていって普及を早めていくといったこの体制ができるのはすごくいいことだと思います。その上で、主な取組方針の一つ目にあるように、モデル技術や標準化指標というのがやはり出てくるんだと思います。これまでの技術開発においてもそういうものが出てきて、例えば、現在でいくと農業土木事業協会においては水砂噴流摩耗試験というのを標準試験として、補修材料の耐摩耗性を確認するに当たっては、必ずその試験を通さないといけないというのが普通になっています。そういうふうなものがあることによって一定基準の製品というのが世の中に出ていく。以前、2年ほど前だったと思いますけれども、農業水利施設の補修・補強マニュアル「開水路編」で、土地改良事業関係における各種工法の性能というのを評価するに当たって、JIS以外に各種団体、協会が民間団体も含めて規定している基準をクリアしなければいけないという書きぶりから一歩進んで、農林水産省独自基準というのを後半の最後に入れていただくことによって、このようなほかでは認められないけれども、農水省におけるこういう農業水利施設の特徴を踏まえた環境で満足するということが確認できれば、使っていいよというところを明確にするための試験案というのを独自のものとして、最後に入れていただいているんです。
ただし、それはマニュアルから離れてしまうと使えないものになってしまうかもしれません。このようなモデル技術標準化指標というものが出てきたときに、技術開発をするときには、やはりものによるとは思うんですけれども、何かしらの基準をクリアしないと次に進めないというパターンもいっぱいある中で、どこかの団体が決めている基準をクリアしないと次に行けないというのはやはりスピードを遅くしてしまうと思いますから、ある程度こういうフォローアップ委員会なり、学協会による試験方法等の基準化を進めていくことによって、ほかの分野は分かりませんけれども、農業農村工学分野においてはこの基準をクリアすれば、大丈夫です、次のステップに移ることもできますよといった流れを作ることも、迅速化に結び付いていくのだと思います。
ということで、できるならば技術開発の下地となる各基準に対する農林水産省の農業農村整備事業ならではの審査体制とか、標準化手法の確認審査体制とか、何かそういうところも含めた形でのフォローアップ委員会の活用なり、別の組織の立ち上げも含めて、是非御検討いただければなと思うところです。
以上です。
○藤原委員長 ありがとうございました。
それでは、今の3名の委員の御意見、御質問について、事務局から説明をお願いいたします。
○川島施工企画調整室長 委員の皆様ありがとうございます。
まず、坂田委員から、地域振興のところで、例えば、交流施設とか、地域の活性化、生活環境の整備の部分で、技術開発のアプローチができないかという御意見を頂いたと思います。
交流施設については、まず補助事業としてはいろいろな支援策があるということは御承知いただいていると思います。その上で、こういった生活インフラの関係でも、例えば、電力の確保とか、情報通信環境の整備などは必要になってくると思います。そういったものに係る技術開発というのは、この計画の中にも記載をしているところでございます。例えば、資料2-2の別表にあるエネルギー需給最適化のための施設立地・地域EMSを前提とする集落構造計画技術を開発していくとか、地域の活性化に資する開発もございますので、頂いた意見はしっかり受け止めさせていただいて、検討させていただきたく思います。
もう1点、多面的機能支払のアンケートの結果から、何か技術開発の面からサポートできるような取組ができないかという御意見だったと思います。多面的機能支払についても、私が御説明したデジタル技術の活用に関わってくると思います。例えば、デジタル技術のプラットフォームを、現在、開発しているということを御説明しました。農業基盤のデータとか農業水利施設のデータがまずは中心になってきますけれども、その次には集落とか、多面的機能支払の組織での活動に対してのアプリを開発して、デジタルプラットフォームの中に入れて総合連携させて、より良いものを作っていくとか、そういう仕組みを作っていけると思います。貴重な御意見、ありがとうございました。
次に、増本委員から頂戴しました農研機構との連携の部分については、本文に書いておりますけれども、大学への期待、技術開発を求める部分もしっかり記載を入れていくべきではないかという御意見であったと思います。大学連携は重要であり、一緒になって共同開発していくというのはしっかり書かせていただいていますので、大学に対する期待は非常に大きなものがございます。大学の研究をどこまでカバーしていくかというのは議論が必要かと思いますけれども、技術開発計画の中でもしっかり位置付けていきたいと考えています。
また、先ほども御説明しましたが、次年度以降、改めて大学連携をしっかり強化していくために全国各地にモデル地区を作って、予算を確保して取組を進めていくという方向性を持っていますので、具体的な取組を進めていくことにしておりますので、その辺を含めて書きぶりについては研究させていただきます。
また、農業農村工学会が、調整役として、重要な役割を担われているというところで、記載してもいいのではないかという御意見だったと思います。おっしゃるとおり、産学官連携強化や人材の確保・育成を進めるにあたり、それぞれをつなぐ重要な組織だと理解しておりますので、御意見を承りまして検討させていただけたらと思います。
緒方委員から御意見でございました。性能保証の件だと思いますけれども、性能保証については、この中でも課題解決の促進という形で記載をさせていただいているところです。具体的にどうやっていくのかにつきましては、おっしゃっていただいたように、施設の補修・補強マニュアルについて、農業土木事業協会に設置されている専門部会で検討・確認がなされて、工法の品質性能確認が行われていたマークをガイドブックなどに示して、取組が進められていると理解しています。そういったものが、技術全体の取組として仕組みを作れないかという御意見だったと思います。
○緒方専門委員 具体的に言いますと、いろいろ世の中にはJISをはじめ、例えば、土木学会基準とか、JCI基準とか、地盤工学会基準とか、NEXCOとかいろいろなところがいろいろな基準を作って、それをクリアしたらそれを世の中に出していいよ、いわゆる普及を進めるに当たっての標準審査体制とかあるわけです。農業農村整備事業関係というのは、別段そこを使わなくても独自の基準というのを作ってしまってやってしまえばいいということで、その1例というのが事業協会の水砂噴流摩耗試験だと思うんです。
また、補修・補強マニュアルの後半のところには、農林水産省独自基準だったと思うんですが、そういうふうな書きぶりの下に、他学協会で作られた基準というのをこの補修・補強マニュアル用にアレンジしたものとか、独自基準というのも載せていただいています。ただ載ることによって、それをクリアすればある程度の品質のものとしての認証をすることができると。それがやはりどこかがオーソライズするような機関とか、そういう組織とかがあると、非常に我々の分野の中での速度感というのを早めることにはなるんじゃないかということで、そういう組織というのをこういうふうなフォローアップとの関係の下に設立を検討していただくのはどうかというのが先ほどの私の意見になります。
○川島施工企画調整室長 本文には、性能保証の課題解決を促進していくということは明記をさせていただきました。その上で、何を具体的にやっていくかというところで、例えば、審査体制を作ってはどうかという御意見を頂きましたけれども、非常に重要な視点だと思います。技術開発計画には「課題解決を促進する」としていますので、新たに設置するフォローアップ委員会でも、そこは課題として話合いのテーマになってきます。新技術といっても非常に幅が広いので、どこまでを対象にしていくのかという観点でもいろいろな議論あると思いますので、フォローアップ委員会を中心に検討しながら、具体的に何ができるのか、スピード感を意識しながら、研究させていただきたいと思います。
いずれも貴重な御意見を頂きましたので、検討課題とさせていただきます。ありがとうございます。
○藤原委員長 今の御回答について何か引き続いて御質問はございますか。
井上委員、お願いします。
○井上専門委員 神戸大学の井上です。いろいろと取りまとめていただきまして、ありがとうございます。
資料12ページの「農業農村整備におけるデータとAIの好循環の確立」というのは、恐らく我々が近い将来目指すべきイメージの一つを言葉に落としてもらっているのかなというふうに読み取りました。理想はそうですが、人材育成とも関わってくる点ですが、新たなモニタリング手法として、例えば頭首工のパイピング対策でセンサーを入れるとか、カメラを入れるとか、そういったところを新たに取り組むというのはとても必要なことだと思います。最近のはやりでデジタルツインというのも盛り上がってきているのは、大いに積極的に取り組むべき技術なのかなと思っていますが、大事なのは、時系列的にデータを取ったときに、あるいは時系列的に数値解析が答えを出したときに、それがおかしいとか、正しいを判断するのを多分AIに投げる構想なんだと思います。そのAIが合っているかどうかを誰が判断するんですかというところでいくと、人というか技術者です。その方をちゃんと鍛えておかない限り、ChatGPTに答え出してもらってそのとおりに農業が進む、あるいはダムの管理が進むとなる、それは大変危険なことだと思いますので、そもそも論として、AIが出してくる答えを正しいか否かを判断する能力をつけなきゃいけないのが、次の人材育成のところに盛り込まれる話なのかなと思うんですが、その辺りの文言が落ちてませんでした。何となく新しいものをいろいろ取り込んで、それで生活がよくなるというところは分かるんですが、そもそもそこに汗をかく人物というか、将棋の次の一手、最近はよく当たりますけれども、そこに疑問を持てる人がいないと、全部AI任せで将来知りませんということになりますので、責任感あるような言葉が落ちてもいいのかなと思いました。
具体的にどこというのはうまく明示できないのですが、12ページのところ、最後の次世代のところで、現状や変状、データを読めるというところが技術者としての一番面白いところ、大事なところと思いますので、新しい技術と経験とかいったところの融合も何か欲しいと思っていますが、何かコメントを頂ければ幸いです。
○藤原委員長 引き続いて、御質問、御意見をお願いします。
竹田委員、お願いします。
○竹田専門委員 東洋大学の竹田でございます。御説明ありがとうございました。
1点、お伺いしたいんですが、先ほど坂田委員からも、多面的機能支払の話が出まして、日本型直接支払が農業農村を支える非常に重要な政策としてあると思うんですけれども、こちらがどんどん続けられなくなっていくという問題が発生しておりまして、その一つの問題として、やはり事務手続とかモニタリングとか、そういったところの負荷が大きいということがずっと言われてきております。この辺りについて、例えばモニタリングも衛星データを使うとか、そういった技術はもう既に開発され、公表されていると思うんですけれども、それがなかなか普及しない。特に、小規模なところほど、そういった人材もいなくて普及しない。先ほどアプリの開発みたいなこともおっしゃっていたんですけれども、この普及という面にもう少し力を入れた何か書きぶりで、それが農業農村の基盤を支える、本当に人々を支える技術だと、新しいものもそうなんですけれども、そんなに新しくなくても、その普及が非常に大きな効果を生むみたいなところも、少し入れるということも検討していただくということもあるのかなと思いました。
以上でございます。
○藤原委員長 ありがとうございます。そのほかございますか。
竹内委員、お願いします。
○竹内専門委員 農大、竹内です。
私が二つコメントしたところに対応していただきまして、本当ありがとうございます。これに関して全く異存はございません。
私の方からは、文言の使い方が気になったところがありました。「デジタルツイン」という言葉です。資料2-1の中では全く問題ないと思いますが、これを文章として落とし込んで、技術開発計画の中に載せていくというところでは「デジタルツイン技術」であるとか「デジタルツイン化」という言葉に置き換えた方が誤解がないと思っています。
具体的に言いますと、例えば、資料2-2の本文6ページ20行目のところ、3次元測量データからの流れの中で「デジタルツインで仮想化され」というのは、「デジタルツイン技術」とした方がいいでしょうし、13ページも「デジタルツイン技術」がいいんだろうと思います。17ページでは「デジタルツイン化」とかという言葉とした方がいいと思います。この辺り文言のところで非常に細かいところで恐縮なんですけれども、直していただけると有り難いと思いました。
私からは以上です。
○藤原委員長 今の3名の委員の方の御質問、コメントに対して事務局から説明をお願いいたします。
○川島施工企画調整室長 ありがとうございました。
まず、井上委員からの御意見についてでございます。資料の12ページを中心にお話しいただいたと思います。「AI、デジタル技術を活用して」というところなんですけれども、AIが出してくる答えなり、方針なり、それを誰かがしっかりチェックして判断できる、それを行う人材がいないとなかなか難しいんじゃないかという非常に貴重な御意見でございました。それがないとデータとAIの好循環を作っていけないと思いますので、御意見を踏まえ、内容を精査していきたいと思います。
人材育成については、取組方法の中でも仕組みづくりと並列でどういった観点でどういった人材を育成していくかは記載しておりますけれどもAIの回答の妥当性を判断できる人材がいないと、何のために育成しているのかというところがあると思いますので、しっかり盛り込んでいけるように検討させていただければと思います。ありがとうございます。
次に、竹田委員からの御意見です。直接支払活動に関して事務手続が難しく、継続性も課題としてある中で技術開発だけでなく、開発された技術をしっかり使わないと、ワークしないと実際の課題解決には繋がらないという御意見だったと思います。おっしゃるとおりでございます。技術開発計画において、技術の開発がどうしても中心にはなるんですけれども、普及の面も重要視をしておりますので、開発された技術はしっかり使えるようにしていきたいと思います。頂いた御意見を踏まえ、内容を精査させていただければと思います。ありがとうございます。
竹内委員からは、デジタルツイン、デジタルツイン化という言葉の使い方に関する御意見を頂きました。適切な言葉の使い方という観点でも、本文をチェックさせていただいて、必要であれば修正させていただきたいと思います。貴重な御意見ありがとうございます。
○藤原委員長 ほかに何かございますか。
西脇委員、次に竹内委員でお願いします。
○西脇専門委員 農工大の西脇でございます。本日は、丁寧な御準備等をしていただきまして、ありがとうございます。
私見で恐れ入りますが、資料2-2の8ページ目の政策課題4、農村の価値や魅力の創出への対応の部分ですが、こちらの前段の部分は、人の生活等の話がメインになっておりまして、ここに環境負荷低減のような文言がないように感じます。項目としましては、四つ目のポツに「環境への負荷を更に低減するとともに、」という記載がありまして、10ページ目の方の重点分野に移りますと、ここでは環境負荷低減というものをかなり押し出して書かれておりましたので、8ページ目の前段部分のところに環境面についても若干触れられると読みやすくなるのかなというように思われましたので、御検討いただけますと幸いです。
○藤原委員長 ありがとうございます。
竹内委員、お願いします。
○竹内専門委員 一つ提案ですが、井上先生の御意見とつながるところもあると思いますが、資料2-1の15ページの人材育成のところは非常に重要だと思っています。その真ん中のデジタル時代に対応した人材育成の中に、「異分野リスキリングの推進」という記載がありますが、これは、これからは人が少なくなるからデジタル技術をもっと活用しようという文脈の中で出てくる言葉だと思いますが、例えば、異分野だけではなくてシニアの技術者のリスキリングというのも入ってくると、より分かりやすくなると思いましたので、新しい人材だけではなくて、引退したような人材も頑張っていただけるような仕組みづくりという意味では、多分私もそういう人間になっていくと思いますので、リスキリングしていただけるといいかなと思いました。御検討いただければと思います。
○藤原委員長 ありがとうございます。ほかはございますか。
なければ、今の御質問に対して御説明をお願いします。
○川島施工企画調整室長 まず、西脇委員から資料2-2の8ページと10ページのところ、環境負荷低減の部分の記載があったり、なかったりというところだと思います。項目としては、非常に重要でございますので、しっかりリンクするように、内容の確認と必要な修正等を行っていきたいと思います。御意見、ありがとうございます。
竹内委員からの御提案もありがとうございます。人材育成において、シニア技術者の活用についても非常に重要なところかと思いますので、検討させていただければと思います。
○藤原委員長 そうしましたら、これで質問を終了ということにさせていただきます。
事務局は、本日、頂きました御意見等を踏まえて対応をよろしくお願いいたします。
それでは、3番目の議題です。環境との調和に配慮した事業実施のための調査計画・設計の技術指針の改定について、事務局より説明をお願いいたします。
○中西計画調整室長 計画調整室長の中西でございます。
それでは、私の方から環境との調和に配慮した事業実施のための調査計画・設計の技術指針の改定ということで、資料の3-1、3-2に沿って説明させていただきます。
資料の3-1では、前回頂いた御意見とその対応方針でありますとか、今回の改定のポイントをまとめております。資料の3-2では、本文案の新旧の対照表を付けております。本日は、資料の3-1に沿って説明させていただきたいと思います。
資料3-1の1ページ目でございます。こちらは、前回頂いた御意見の中で、大分県の平田地区について、良好な生態系ネットワークの構築事例を付けさせていただいていましたが、実際の効果を数値等で記載すると、より分かりやすいのではないかといった御意見を頂きました。これにつきましては、平田地区で今書けるモニタリングの結果というのを書くとともに、あるいはその下の方にある筑後川下流右岸地区、こちらは個体数の比較を実際に行っておりますので、そうしたものを追記したらどうかと思っています。
具体的には、4ページ目を御覧ください。平田地区のドジョウ、あるいはゲンジボタルなどを取り上げていますけれども、その個体数が増加したとか少なくなったとかというようなことと、その原因といったようなところ、こちらのところまでは分かる範囲で、丁寧に書かせていただきました。
8ページ目の上の方で具体的に佐賀県の筑後川下流右岸地区で、こちらはモニタリング調査を工事完了から1年目と3年目に実施していまして、具体的な個体数が出ていますので、こうしたものは丁寧に、この指針の中に書かせていただいてはどうかと考えております。
1ページ目に戻りまして、二つ目の御指摘です。地域の資源や環境を保全する取組について地域住民や行政だけでなく、近年は企業の貢献が非常に増えてきている。企業が関わった事例があれば積極的に取り入れていただきたいという御指摘をいただきました。こちらについては、滋賀県の東近江市で行われています「魚のゆりかご水田プロジェクト」といったようなものがございまして、ここでも企業の関わりというのがございましたので、これも5ページ目に具体的に書かせていただいています。
5ページ目の真ん中辺りに、企業等との連携ということで、企業、大学、近隣の家族など、水田オーナー等を対象としたイベントの開催や消費者との交流があるといったようなこと、あるいは企業が魚道の材料の提供や補修作業の手伝い等も行っていただいている。さらに、6次産業化に向けた取組としまして、酒造メーカーと連携した酒米の栽培ですとか、酒の販売、あるいは魚のゆりかご水田米の米粉を使った洋菓子の製造販売といったような活動も広がってきていますので、そうした点を今回書かせていただいてはどうかと思って記載しております。
1ページに戻りまして、三つ目の御指摘です。環境DNA調査について、これがどこに留意すべきか、あるいは調査手法の限界といったようなものを解説に丁寧に入れて誤解を生まないようにという御指摘を頂きました。これについても6ページ目に記載させていただきました。6ページ目の上段の部分に、環境DNA調査に関する留意点ということで、生物種の生息確認は、最終的にできる限り採捕調査を実施して確定させることが望ましいといったこと、更には水生昆虫や甲殻類などの生物種は、まだ研究レベルであるといったようなこと、あるいは偽陰性とか偽陽性といった可能性もあることから、データの活用には注意が必要といったことを今回追記させていただいてはどうかと考えております。
次、2ページ目でございます。
四つ目の御指摘です。今回は環境配慮工法を様々書かせていただいているのですが、その選定において各工法の適用条件や維持管理のしやすさといった情報が整理されると、より合理的な工法選択につながるのではないかといった御意見を頂きました。これについては、6ページ目の下段の方に、水田魚道の工法の事例を書かせていただいていますが、工法の概要といったものに加えて、適用に係る留意点や維持管理に係る留意点といったようなものを右に項目として追加させていただこうと思います。各工法につきまして、同様にこのような項目を付けて、できる限りのことを記載させていただきたいと考えております。
2ページ目に戻っていただきまして、五つ目の御指摘でございます。
額縁明渠の関係でございまして、こちらは水をためる空間にもなるため、生物の避難場所となり、生態系ネットワークの保全にもなるのではないかといった御意見を頂きました。まず、額縁明渠で両生類、あるいは水生昆虫を確認したといった事例はございました。一方、こちらの額縁明渠を具体的に生態系ネットワークの保全といったことを目的とした調査結果とか論文というのは確認ができなかった状況でございます。
また、額縁明渠がやはり営農を目的として使われるもので、営農の状況によっては水域がなくなったりといったこともあるため、そうした観点でいうと指針の中に記載することは、今回は見送ることとさせていただければと考えております。
六つ目の御指摘でございます。こちらタイワンシジミの詰まりの対策例でございましたが、給水栓の引込管路構造として、支線パイプラインから横につなぐ工法といったようなものを今回書かせていただいていたんですけれども、この対策だけでなかなか改善できるものではないという難しい点もあるといったようなことで、どういったことを示すのがよいか検討していただきたいという御意見を頂きました。これにつきましては、藤本委員から御指摘を頂きまして、委員にも御協力いただき、現地調査も実際にさせていただきました。その中で、やはりハードの整備に加えて、給水栓の利用上の留意点とか、そういったものも丁寧に記載してはどうかということで、今回書かせていただいております。
具体的には、7ページ目を御覧ください。まず工法等の詳細設計ということで、ハードの面を書かせていただくとともに、その下に維持管理の留意点を書かせていただいています。右の方に利用方法のお願いということで、宮川用水地区では、年に数回給水栓をしっかり開けて、ある程度圧をかけて流すとか、給水の分散利用を行うといったような維持管理の面での様々な工夫もありましたので、こういったことも今回の指針の中では、事例としてしっかり書かせていただいてはどうかと考えております。
3ページ目に戻っていただきまして、七つ目、八つ目、九つ目の御指摘をまとめていますけれども、モニタリングですとか維持管理の課題についてでございます。
主な御意見としまして、七つ目の御指摘がグラウンドワーク、あるいは多面的機能支払活動組織といったような取組に加えて、農村RMOといったような新たな取組もあるので、盛り込んではどうかということ。
八つ目の御指摘が、事業の調査・計画段階では、専門家を交えた委員会等を構築して、様々な評価が行われているが、事業が完了するとそうしたものが終了してしまうということで、事業完了後のモニタリングについて、事例をしっかり充実させていただきたいということ。
九つ目の御指摘が、施工後のモニタリングは非常に重要といったようなことで、こちらも環境配慮の成果があるのか、施工後のモニタリングについても記載いただきたいといったようなコメントを頂きました。
これにつきましては、国とか都道府県、あるいは農村RMO等によるモニタリングの事例というのをそれぞれ充実して書かせていただいてはどうかと考えております。
具体的には、8ページ目以降に、一つ目の筑後川下流右岸地区、こちらは先ほど具体的な個体数評価といったようなことと併せてですけれども、こちらは国の方で行われている事例として書かせていただいています。
次は、8ページ目の下の方で、都道府県によるものということで、新潟県の取組を書かせていただいています。環境情報協議会を設立して、事後調査の現地視察時に指導・助言を行っていただき、県や地元はその指導・助言に基づいてモニタリングをやっていくといったことがありますので、こうした取組を書かせていただいてはどうかと思っております。
次は、9ページ目ですけれども、一つ目の事例としまして、こちらは地元の小学校と土地改良事業団体連合会が連携いただき、毎年モニタリングしている事例を追加させていただいています。その下には、こちら秋田県の藤里町の取組ですが、農村RMOによる活動事例ということで、こちらも農地保全活動の一環としてホタル生息地の草刈りとかをやられておりますので、その事例を追加させていただいています。
次は、10ページ目でございます。
10ページ目の上の方には、こちら多面的機能支払交付金を使用した組織が主体となったモニタリングの事例ということで、青森県の事例です。事業完了後、平成29年からこの多面的機能支払交付金を活用して、毎年モニタリングを実施しているといったことでございます。その下には、簡易調査票の例を書かせていただいています。この簡易調査票には、環境配慮として整備を行った環境配慮施設、ビオトープ、魚道、護岸等様々あると思うのですが、そうしたものが機能しているか、あるいは保全対象生物として設定した生物がどのようなものが生息しているかといったものを簡易的に記録できるような、そうしたシートの例を今回書かせていただいております。
戻っていただきまして、3ページ目です。
3ページ目の一番最後の十番目、新技術の開発・活用ということで、環境DNAが入っているのですが、ほかにも何かありますかといったようなコメントを頂いておりました。これにつきましては、10ページ目の下のところに、ICタグによるカエルの行動圏の調査事例というものがございまして、これを一つ事例として追加させていただきました。これはカエルにタグを埋め込んで、その後にカエルがどこに生息しているかというものを追いかける調査方法になっているわけですけれども、こうしたものを新技術の具体的事例として、今回追加させていただいたらどうかと考えております。
11ページ目からは、今回の改定のポイントということで、簡単に説明させていただきたいと思います。
今回、三つのポイントがございまして、一つ目が農林水産省の生物多様性戦略、これは令和5年3月に改定されておりますので、それとの整合を取るということです。このポイントは外来生物の定着防止ですとか、生態系ネットワークの保全、あるいは農林水産分野の生物多様性保全の取組の評価・活用を行うといったことでございます。
二つ目は、土地改良事業における環境配慮をめぐる課題への対応として、環境配慮原則から20年ということで、有識者から提言という形で取りまとめていただいています。その五つの課題というのが下に書かれていますけれども、それらに対応するような記載を充実したいということでございます。
三つ目が前回の技術指針以降の蓄積事例を追加するということでございます。
12ページ目は目次になりまして、13ページ目から具体的な今回のポイントとしまして、一つ目の農林水産省生物多様性戦略との整合、外来生物の定着防止といったことで、4.1の調査の項目、5.1の設計の項目、6.1の維持管理の項目等々に、その取組の留意点といったものを書かせていただいております。
次、14ページ目です。こちらの一つ目の左の方は、生態ネットワークの保全ということで、事例としまして、一地域で複数の生態系保全工法に取り組んだ地区というのも書かせていただいています。それぞれの生態系の工法が連携して、ネットワーク化していく事例がありましたので、そちらの事例を一つ付けさせていただいています。
右の方には取組の評価・活用といったことで、こちら農研機構が開発しています環境調査と魚類調査のデータを入力することで、魚の住みやすさを自動計算できるようなプログラムというのが出てきていますので、こうしたものを評価・活用という形で追加させていただいています。
次は、15ページ目でございます。土地改良事業における環境配慮をめぐる課題への対応です。一つ目は、生態系配慮の指導・助言体制の強化ということで、福井県の取組になりますけれども、計画・調査から設計・施工、維持管理まで一貫して検討会議に諮っているといった事例を書かせていただきたいと思っています。右の方の二つ目は、生態系配慮に向けた新技術の開発・活用は、今回環境DNAを書かせていただいていますけれども、内容については重複しますので、説明は省略します。
次は、16ページ目でございます。三つ目は、農地の大区画化・汎用化等への対応ということで、これはなかなか事例がまだ集まっていないのですけれども、北海道妹背牛地区において、既存の排水路の一部を土水路として保全するといった形で、回避する計画としたものを事例として書かせていただいています。四つ目は、中山間地域における生態系配慮について、承水路(江)の設置例ということで、新潟県のホトケドジョウ、トノサマガエル、モリアオガエル等についての生息状況というのを事例として出させていただきました。
17ページ目です。五つ目のポイントとして、人が集う地域づくりにつながる生態系配慮の取組の推進ということで、山形県の寒河江川下流地域において、フォトコンテスト、せせらぎフェスティバルといったものへの展開ですとか、あるいは学校への出前授業といったようなもの。印旛沼地区においては、こちらも小中学校の池を活用した、水草の復元ですとか、あるいはそこから発展して、ウォーキングイベントや講話会とか、そうしたイベントまで発展しているといったような事例を付けさせていただいています。
最後、18ページ目になりますけれども、前回の技術指針改定以降の蓄積事例を追加ということでございます。左の方は、ため池の廃止に関して、どうやって植物等を保全していったかというようなことを事例として書かせていただいています。右の方は、複数の魚類退避場の設置による生息・生育環境の確保を図っていきまして、この事例など新たに蓄積されたことを書いてはどうかと思っております。
最後、19ページ目が今後のスケジュールでございます。本日、二回目の審議をいただきまして、この後、頂いた御意見等を踏まえて、農林水産省のホームページ等を通じてパブリックコメントを実施させていただいて、先ほどの技術開発計画と同じタイミングで、7月頃に三回目の審議をお願いして、農業農村振興整備部会への報告といったような形をとらせていただければと考えております。
私の方からの説明は、以上になります。
○藤原委員長 御説明ありがとうございました。
それでは、ただいまの御説明につきまして、何か御質問、御意見はございますか。
坂田委員、お願いします。
○坂田専門委員 お答えを頂きありがとうございました。
資料3-1の8ページの方になるんですけれども、新潟県の環境情報協議会の事後調査実施の例をお示しいただいておりまして、モニタリング、非常に重要ということで、そのモニタリングをした結果、維持管理組織やモニタリング組織への引継ぎ事項について指導・助言を行うとあるんですけれども、最も大事なのは、次に施工するときに、この工法は効果があったのでやるべきだ、これはちょっと見送るべきだというようなフィードバックをかけていくことの方が非常に重要だと思います。
ですので、こちらに事例を書いていただいておりますし、15ページの方には福井県の情報協議会の例もお示しいただいていたり、16ページには新潟県の順応的管理についてもお示しいただいているところなんですけれども、強調していただきたいのは、モニタリング組織などに、そういった維持管理のことを御指導というか示していただくことよりも、施工のときにフィードバックをかけていただくということを強調していただければと思います。
以上です。
○藤原委員長 そのほかございますか。
藤本委員、お願いします。
○藤本専門委員 タイワンシジミの件では、御担当の皆様に現地まで御足労いただきましてありがとうございました。
こうした外来生物は、現地の環境そのものが生息に適しているということで、伊勢の宮川用水地区ではタイワンシジミ大繁殖しているということでございます。こうした中でも、少しでも効果があるということで、物理的な対処方法を記載していただいたことは本当に有り難いですし、それが全てではないということを前回申し上げたわけでございまして、合わせてこの日頃の管理が大切というようなことを御記載いただきまして、ありがとうございます。
現地はそれぞれ違っております。解決に向けてのよりどころとしたいというふうに期待しておりますので、たくさんの事例を記載いただいて、参考にさせていただければと思っております。
○藤原委員長 ほかにございますか。
越山委員、お願いします。
○越山専門委員 前回のコメントに対して、丁寧に御検討いただきありがとうございました。
資料3-2について発言させていただきますが、2-6ページ、スマート農業の導入に伴う基盤整備により想定される生態系の変化の例ということで、表にまとめていただきましたが、これはすごいすばらしい表だなと思いました。今後の整備の進め方や対策を考える上で、事業を進める方、地域の方にとってとても有益になるものだと期待しています。
もう一つは、用語-6ページのところですが、環境配慮に関連して、非かんがい期の用水確保の話がところどころに出てくると思います。その中で、ここの冬水田んぼのところで用水確保、いろいろなやり方、いろいろ調整が必要だというようなお話があるんですけれども、ここで手段の一つのキーワードとして環境用水というものを盛り込んではいかがでしょうか。結構古くなりますけれども、平成21年に農業水利施設を利用した環境用水の水利権取得の手引も発行されて、その後、地域でどういったものの進展があったか、事例が増えたか詳しいことは分かりませんが、そういったやり方もあるのを示してもいいのかなとと思いました。
以上です。
○藤原委員長 井上委員、お願いします。
○井上専門委員 御説明ありがとうございました。
事例を増やせとか減らせとかというところではないという前置きをさせてもらいます。事例はいろいろあって、内容が豊富になってくると、参考になる部分も増えるので、増える方向はいいのかなと思っているんですけれども、魚類、植物がメインであり、鳥がないんです。鳥は対象外なのでしょうかというのが素朴な疑問です。個人的な専門性でいくと、頭首工の改築、名前を出していいと思いますけれども、熊本県の六間堰を改築するときには、サギの営巣地があるので、サギのために音を遮断するとか、工事の時期を考えるとか、そういった対応を取られてきました。そういった例というのがあってもいいのかなと思いました。なぜか鳥がなかったのが少し気になったので、コメントさせていただきます。
以上です。
○藤原委員長 4名の委員の御意見等につきまして、事務局から御説明をお願いいたします。
○中西計画調整室長 ありがとうございます。
まず、坂田委員から、次に施工する際に、どういった事例がしっかりと使えるかといったところに着目して欲しいということでございました。これにつきまして、モニタリングをいろいろと各県でもやっていただいたりとか、そういった事例がありますので、我々の方としてもそうした事例の収集に力を入れ、そこの場ではうまくいった部分、うまくいかなかった部分、両方上がってくると思います。そうしたところの事例を本省の方でも吸い上げて分析して、また返していくといったような、そうした取組をしていきたいと思います。
また、この資料の中では、順応的管理というような項目も作っていまして、管理していく中で、改善を見いだしていくような事例も書いているのですが、そうした点についてもどういった充実ができるのか、考えさせていただければと思います。
藤本委員からは、我々の方が現地の方に行かせていただいて、いろいろ御指導を頂きまして、重ねてお礼を申し上げます。引き続きの御指導、よろしくお願いいたします。
越山委員から、まずスマート農業の整備といったようなことで今回の表のような形で書かせていただいています。これは正にこれからの取組なので、こうした表をまずは取っかかりとして我々は書かせていただいたのですけれども、この内容をより充実していくような形でしっかりと取り組んでまいりたいと思いますので、是非いろいろと御指導いただければと思います。
あと、非かんがい期の用水確保に環境用水の必要性といったようなことも書いてはどうかというコメントもございました。これにつきましては、我々の方で一度引き取らせていただいて、検討させていただければと思います。
井上委員から、鳥の部分について話がございました。確かに、我々の指針が、魚類、貝類、昆虫といったような、我々の工事にダイレクトなところに結構特化して書かれています。実は、資料3-2の5-71ページには、猛禽類への環境配慮というような項目も付けさせていただいてまして、国営事業を実施しているときの環境配慮事例も触れています。この辺の書きぶりの充実も、今後いろいろと考えさせていただきたいと思っております。
以上になります。
○藤原委員長 そのほか質問等ございましたら、お願いします。
増本委員、お願いします。
○増本専門委員 前回のコメントの中では事業完成後のモニタリングも重要であり、そういったものを強調して欲しいということを指摘しましたが、十分に対応していただきありがとうございます。適当な事例の追加も行われ、適切な対応をしていただいたことに感謝申し上げます。
二つ指摘があります。一つ目は、今回の改定ポイントの中の一つとして取り上げられていますが、資料3-1の16ページの事例にあるように、「土地改良事業における環境配慮をめぐる課題への対応」としては、確かに農地の大区画化・汎用化、中山間地の対応というものは出てくるのですが、全体を通じて、環境配慮の検討がほ場や水路であるとか、少し目先を変えてため池等に特化されており、土地改良事業として本来取り扱う必要があり、かつ取り扱うべき様々な「工種」である、頭首工や揚水機場、さらに基幹の施設であるダム等に関しては、環境的配慮が必要というメッセージが弱まっているのではないかと感じるところです。事例は沢山あっても良いと感じるとともに、その辺りを少し加筆できないものかと思うところです。具体的には、資料3-2の現行指針の32ページと33ページには、参考資料としての取扱いの中で、しかも特定外来生物確認地点の状況図という特殊なものではありますが、頭首工、ダムといった各種工種としての用語が出ていますが(ここが唯一と推察します)、残念ながら改定案では参考資料であったことから削除されてしまい、その結果土地改良事業の中で環境配慮として取り扱う広範な対象の視点がなくなってしまっているような、そんな印象も受けます。
二つ目は、一つ目に幾らか関連するかもしれません。生態系を含む環境システムにおける「ネットワーク」という用語が各所で利用され様々に説明してあります。その点は大変重要でかつ賛同するところですが、この用語もどちらかというと用排水路だとか、ほ場システムでの事例が多く、いま少し大きい河川と農業用水路との間の環境配慮の違いであるとか、排水路と用水路におけるネットワーク上の生態系に対する評価の違い、さらには、事例は中々捜しづらいかもしれませんが、流域レベルでのかんがい地区のネットワークとしての役割等、そうした広域の視点や事例も加えていただきたいなと思います。同時に、鳥類の扱いなど先ほどの質疑応答での話題にもなっていましたが、説明や事例が魚類生態系に少々特化しがちであり、最近課題となっている獣害辺りも関係するかもしれませんし、動植物辺りにも検討範囲を拡げることができれば、環境との調和に配慮した事業へ対応した指針となるのではないかと思います。
以上です。
○藤原委員長 ありがとうございました。
それでは、竹田委員、お願いします。
○竹田専門委員 御説明ありがとうございました。今回三つ、私の方でも意見を述べさせていただいたことに対して、大変丁寧に御対応いただきありがとうございました。
1点、質問なんですけれども、先ほど、データ、取組事例を収集されるというふうなことをお話しされていたかと思うんですけれども、そういったものをデータベース化して、更にいろいろなところで、いろいろな方が自由にその事例にアクセスして、知見を深められるとか、参考にできるといったようなことはお考えかどうかというところをお聞かせいただければと思います。
○藤原委員長 ほかにございますか。
竹内委員、お願いします。
○竹内専門委員 事前レクの中で、本文の四角書きの中の書きぶりについて意見をさせていただきました。チェックさせていただきまして、かなり手を入れていただきまして、ありがとうございました。その中で、1か所だけ引っかかったところが、資料3-2の3-10ページの四角囲いの中です。最後の「生態系ネットワークが形成される」だけで終わっているんですけれども、ここは書きぶりを変えて、例えば、その後ろの文章「さらに」を削ってしまっても構わないと思います。「役割を果たしている。この役割を損なわないように配慮する必要がある」というような書き方にすると、指針としての重みが増すと感じました。引っかかったのはここだけです。以上です。
○藤原委員長 そのほかございますか。
私の方で気になった点をお伝えいたします。資料3-2の2-1ページの下から3行目の赤字のところです。「農村地域の長い歴史の中で育まれてきた農地や水路、ため池などの二次的自然は、例えば、台地を切り開いた水路橋のような歴史的な価値を有している。」という文ですが、この「二次的自然は」から「水路橋のような」という繋がりがすっと理解できませんでした。歴史ということで入れられたと思いますが、少し記載を工夫していただきたいと思いました。昔に台地を切り開いた、そのために水路橋を造ったというようなことを言われているのかなということは想像できるのですが、繋がりがすっと理解できなかったもので。
それから、暗渠化とかパイプライン化の話ですが、「パイプライン化」と書かれているところで、「暗渠化・パイプライン化」とした方が適切と思ったところが幾つかありました。例えば、2-6ページの四角の中の三つ目のポツのところ、「水路のパイプライン化により生息場所が」というところです。今回、設計指針『ほ場整備』の改定で用排水路は基本的には暗渠化、パイプライン化するという方針になりましたので、なおさらこの環境配慮が必要になってくると思います。そのようなことから「パイプライン化」だけではなく「暗渠化・パイプライン化」という記載にされた方がいいと思いました。その下のところに同じく「パイプライン化」が出てきているので、同様にされるのがいいと思いました。
それから2-6ページ、スマート農業導入に伴う変化の表の下から三つ目の行のところです。「用排水路のパイプライン化」とありますけれども、右の説明のところには、暗渠化が進みと書かれているので、ここも「暗渠化・パイプライン化」の方がいいと思います。
あと3-8ページの左上の写真ですが、これは水を抜いている状態で、水路底が見えているのか、濁水が流れているのかがよく分からないです。要は何かこういう水路があるということを示したいのだと思いますが、水が流れていることが分かる写真の方がいいと思います。
以上です。
そうしましたら、今までの御質問や御指摘に対して、事務局から説明をお願いいたします。
○中西計画調整室長 ありがとうございます。
まず、増本委員から、全体的にほ場整備とか水路、ため池といったようなところが中心になっており、ダムや頭首工というところが弱まってきているのではないかという御意見を頂きました。基本的に我々が整備を行っているところを中心に、この指針を記載しており、そういった観点が抜けている部分はあるかもしれません。
二つ目に、河川とか水路とかの関わりといったようなことも御意見を頂きました。やはり我々も今後そうした観点でのいろいろな事例も集めていかなければいけないと思うのですけれども、なかなか調査をやろうとすると、実際問題、難しい部分があるというのも、一つ事実であると思います。
一方で、今後、河川の方も河川環境に力を入れていくという方針もも伺っておりますし、そことしっかりと連携を取りながらというのも重要な観点だと思いますので、どういった記載ぶりができるか、また今後の検討課題になるかもしれませんけれども、そういった点から検討させていただければと思います。
あと、竹田委員からデータの活用といったようなことがございました。実際、我々の方で、国営事業を実施しているところで生物調査をやっていて、毎年データは国営の部分を集めたりもします。ホームページで概略は出しているのですけれども、詳細までなかなか出せないという、これは環境省との調整になるんですけれども、要は希少種がどこにいるとか具体的に示せないというようなところもありますが、そうしたデータベースの公表の在り方についてもどういった工夫ができるのかは、引き続き考えさせていただければと思います。
竹内委員からは、冒頭の四角書きの書きぶりについて、これも御指摘のとおりだと思いますので、ほかの部分も含めて、もう一度考えさせていただければと思います。
最後、藤原委員長から、こちらも文章の書きぶりとか、あるいは「暗渠化」といった文言をしっかり追加するようにといった御指摘を頂きました。最後の写真も、御指摘のとおり、なるべく分かりやすい写真を付ける方が良いと思いますので、どういったものを付けていくかということも改めて全体を通して、見させていただいて、対応させていただければと思います。
御意見、ありがとうございます。
○藤原委員長 御説明ありがとうございました。
それでは、本日、頂きました御意見等を踏まえて、事務局の方で対応をお願いいたします。
本日予定しておりました議事は以上になります。皆さん、御意見等頂きまして、ありがとうございました。それでは、司会を事務局にお返しいたします。
○中西計画調整室長 それでは、藤原委員長はじめ、委員の皆様、長時間にわたりまして御議論いただきまして、ありがとうございます。もし今後、改めて御意見等がありましたら、事務局まで御連絡いただければと思います。
それでは、以上をもちまして、本年度最後の技術小委員会を閉会とさせていただきたいと思います。本日はどうもありがとうございました。
12時00分閉会
お問合せ先
農村振興局整備部設計課計画調整室
代表:03-3502-8111(内線5514)
ダイヤルイン:03-6744-2201




