このページの本文へ移動

農林水産省

メニュー

食料・農業・農村政策審議会食糧部会 議事録(令和元年11月20日開催)

PDF版はこちら(PDF : 604KB)

開会

  • 近藤農産企画課課長補佐
    予定の時刻がまいりましたので、ただいまから食料・農業・農村政策審議会食糧部会を開会いたします。
    委員の皆様におかれましては、お忙しいところ、お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
    開会に先立ちまして、本日の委員の皆様の御出席状況でございますが、有田委員、加藤委員及び根本委員におかれましては、所用により御欠席との連絡を事前にいただいております。結果、全体の3分の1以上の委員に御出席をいただいておりますので、食料・農業・農村政策審議会令第8条の規定により、本部会は成立しております。
    それでは、開会に際しまして、平形農産部長よりごあいさつを申し上げます。

農産部長あいさつ

  • 平形農産部長
    農産部長でございます。食料・農業・農村政策審議会食糧部会の開会に当たりまして、一言ごあいさつを申し上げます。
    委員の皆様におかれましては、大変お忙しい中御出席をいただき、ありがとうございます。
    本日は、大臣から諮問事項ということでお諮りをするようにということでございますので、本来であれば、大臣、副大臣、政務官がまいりましてごあいさつを申し上げなければいけないところでありますが、あいにく農林水産委員会ほか、国会、委員会が今ちょうど動いているところでございまして、御容赦をいただきたいと思います。
    はじめに、この夏以降、大雨、台風など、度重なる災害により、お亡くなりになられた方々に心からお悔やみを申し上げますとともに、被災された方々に対しましてお見舞いを申し上げたいと思います。
    農業関係の被害に対しましては、農林水産省としても早期復旧に向けた支援に全力で取り組んでいるところでございます。
    さて、30年産から新たな米政策を進めているわけでございますけれども、これまで以上に需要に応じた生産、販売の浸透を図っていく必要があると考えております。このため、引き続き全国ベースの需給見通しの精査を進めながら、生産現場へのきめ細やかな情報提供、麦、大豆、飼料用米等、地域に合った戦略作物への支援を実施していくと考えております。
    本日の食糧部会では、7月に決めていただきました米穀の需給及び価格の安定に関する基本指針の変更につきまして諮問をさせていただきます。
    先頃公表されました米の作柄状況等を踏まえまして、より実情に即した今後の需給見通しをお示しさせていただきますので、審議を賜りたく思っております。
    また、併せて米穀の新用途への利用の促進に関する基本方針の策定及び畑作物の直接支払交付金の数量単価等の改定につきましても、今後の検討を進めるべく諮問をさせていただく予定でございます。
    委員の皆様の忌憚のない御意見、活発な御議論をお願いいたしまして、あいさつとさせていただきます。よろしくお願いいたします。
  • 近藤農産企画課課長補佐
    恐れ入りますが、カメラ撮りにつきましては、ここまでとさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
    議事の前に、配付資料の確認をいたしますが、皆様方の席の机上にタブレット端末を置いております。今回の部会におきましてもペーパーレス審議会といたしますので、よろしくお願いいたします。
    その上で、お手元には、食料・農業・農村政策審議会食糧部会資料一覧に記載されております「議事次第」、「委員名簿」につきましては紙でお配りし、以下、資料1「諮問(写)」、資料2「米穀の需給及び価格の安定に関する基本指針(案)」、資料3「諮問(写)」、資料4「米穀の新用途への利用の促進に関する基本方針の策定について」、資料5「諮問(写)」、資料6「畑作物の直接支払交付金(ゲタ対策)の概要について」、以下、参考資料の1~5につきましてはタブレット端末で御覧いただきますので、よろしくお願いいたします。
    資料の不足などがございましたらお申し出いただきますようお願いいたします。
    タブレット端末はマウスでの操作のほか、タッチペン、または御自身の指で直接画面に触れても操作いただけます。また、一部文字が小さい資料もございますが、画面上部真ん中のプラスボタンを押していただきますと文字が拡大するようになっております。動作の不具合等が発生した際には、事務方に合図をしていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。なお、紙資料の提供を希望される委員におかれましては、議事進行中でも結構ですので、事務方に御合図いただければと思います。
    よろしいでしょうか。
    また、御発言の際には、目の前に置かれていますマイク機器の下部にございますボタンを押しますと赤色が点灯しますので、その後、御発言下さい。
    それでは、この後の議事進行につきましては、大橋部会長にお願いしたいと思います。

議事

  • 大橋部会長
    このたびはお忙しいところ御参集をいただきましてありがとうございます。
    それでは、議事を始めていきたいと思いますが、本日の審議会の取扱い及び議事の進め方について、まずは確認をさせていただきたいと思います。
    本部会については、審議会議事規則第3条第2項の規定により会議は公開するということとされています。また、本会議における皆様の御意見等につきましては、議事録として取りまとめ、その上で公開をさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
    本日は、米穀の需給及び価格の安定に関する基本指針の変更につきまして、農林水産大臣から食料・農業・農村政策審議会に諮問がありました。事務局から御説明をいただいた後、委員の皆様から御意見、御質問を頂戴した上で、基本指針(案)が適当であるかどうかについて議決をしたいと考えております。
    また、同じく諮問がなされました米穀の新用途への利用の促進に関する基本方針の策定及び畑作物の直接支払交付金の数量単価等の改定につきましては、今後の進め方等に関して事務局から説明を行っていただきます。
    委員各位、それから事務局におかれましても、効率よく議事が進められるよう、円滑な進行に御協力をいただきつつ、活発な御意見を賜れればと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
    それでは、最初に米穀の需給及び価格の安定に関する基本指針の変更について御審議をいただきます。
    まずは、事務局から諮問文書の読み上げを行っていただき、引き続き資料の御説明をいただきたいと思います。

(1)米穀の需給及び価格の安定に関する基本指針の変更について

  • 佐藤農産企画課長
    政策統括官付農産企画課長の佐藤でございます。本日はよろしくお願いいたします。
    それでは、資料1、諮問の写しを読み上げさせていただきます。

    元政統第1203号
    令和元年11月20日
    食料・農業・農村政策審議会会長殿
    農林水産大臣 江藤拓
    諮問
    米穀の需給及び価格の安定に関する基本指針の変更について、主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律第4条第7項において準用する同条第4項の規定に基づき、貴審議会の意見を求める。

    以上でございます。
    続きまして、タブレット端末の資料2の米穀の需給及び価格の安定に関する基本指針(案)について、今年7月に本年から来年にかけての米穀の需給状況を中心とするこの基本指針を策定いただきました。この改定につきまして御説明をするに当たりまして、タブレット端末に参考資料が5つほどあるのですけれども、参考資料1、米の基本指針(案)に関する主なデータというのをまず御説明申し上げてから、基本指針の今回の変更につきまして御説明をしたいと思いますので、まず参考資料1を御覧下さい。
    1ページ目は目次でございます。
    2ページ目を御覧下さい。
    基本指針の改定を今なぜ行うのかということは、今年産のお米の生産状況が概ね見えてきたこの11月に、7月に決めた基本指針の中のデータを新しくするという作業のために行うということで、その1番の元になりますのが、10月15日現在の全国のお米の作況指数でございます。これは既に報道されているとおりでございまして、10月末に公表したところでございますが、全国の作況指数は99ということで、ほぼ平年並みになっております。
    ただ、この2ページの全国の地図を見てお分かりのとおり、地域によってはかなり作柄にばらつきがあるところでございます。北海道、東北、北陸は平年並み以上ということになっておりますが、九州、四国、中国地方を中心に一部の県においては、佐賀県などは作況指数63ということで、大変な不作になっているような地域も見られるところでございまして、全国的には作況にばらつきが出ているところでございます。
    3ページ目をお開きいただきますと、この10月15日現在の予想収穫量、それから作付面積の状況について書いておりますけれども、作況の結果、10アール当たりの予想収穫量は元年産は529キログラム、これは前年とほぼ同じでございます。主食用米の元年産の予想収穫量は727万トン、昨年が733万トンでございましたので、昨年よりも6万トンほど減少することが現時点では見込まれているところでございます。
    4ページ目の作付面積のデータも、これも10月現在で確定をした数値をお示ししております。27年産から書いておりますけれども、表の1番下の列、元年産につきましては、主食用米の作付面積は昨年よりも0.7万ヘクタールほど減少している一方で、備蓄米については増加をしております。主食用米以外の戦略作物というものがいくつかございますが、その中では加工用米、それから飼料用米の減少が少し目に付くといったような状況になっているところでございます。
    5ページ目、6ページ目は、この作付面積の状況を各県別にお示しをしております。47都道府県のうち主食用米の作付けを前年よりも増加させている県は6県ほどございます。そういった状況につきまして、お示しをしているところでございます。
    需給の見通しに関係してくるものとしては、この生産量のほかに価格動向というものがございます。資料の7ページ目には、相対取引価格の推移のグラフをお示ししております。元年産はまだ取引が始まったばかりでございますので、現時点では9月、それから10月時点の全銘柄平均の相対取引価格しかございませんけれども、この折れ線グラフの上から2番目ぐらいになります元年産という赤い文字のところを見ていただければと思います。ほぼ30年産と同水準で、10月現在の相対取引価格は1万5,733円ということで、ほぼ去年と同じような状況になっているところでございます。
    8ページ、9ページには、主な産地品種銘柄別の相対取引価格の推移ですとか、現時点の、まだそういう意味では本当に始まったばかりではありますけれども、各県の主要銘柄の相対取引価格のデータを載せておりますので、後で御参照をいただきたいと思います。
    以上、参考資料1については、とりあえずここまで御説明した上で、続きまして資料2でございます。米穀の基本指針(案)を御覧いただければと思います。今回は7月に決めたものの変更になりますので、変更点につきまして御説明を申し上げたいと思います。
    まず、目次がありまして、第1の米穀の需給及び価格の安定に関する基本方針、ここは7月と全く変わっておりません。
    変わるところが第2でございます。1ページ目に書いてある第2の1は特に変更はございませんので、基本指針の案の2ページ目になりますが、全国の需要実績の確定値というのがございます
    図1に平成30年~令和元年の需要実績の棒グラフがございますけれども、これは7月の時点で変わったところが1点ございまして、需要実績の735万トンというのが7月の時点では734万トンと、1万トン少ない形で速報値ということでお示しをしておりましたが、これが確定値となりました。734万トンは7月の時点は734.4万トンだったのですが、精査をしたところ734.6万トンになりましたので、ここの表記は1万トン変更しているということでございます。
    次のページを見ていただきまして、図2で7月から変わったところを御説明申し上げたいと思います。
    図2は、需要量に関してでございますけれども、まず丸囲み数字1の平成8年から9年以降の需要実績、それから1人当たりの消費量、人口の推移の縦の表がございます。この1番下の30年~元年にかけての需要実績が今申し上げたとおり、7月は734.4万トンだったのが734.6万トンで確定をいたしました。
    丸囲み数字2のところの同じような1人当たり消費量の表がございますけれども、30年~元年にかけてが1人当たり58.1キログラムでございまして、7月は速報値でしたが、同じ数字で確定をしております。元年~2年の57.6キログラムという推計値は7月と同じで、今回令和2年~3年にかけての1人当たりの消費量の見通し、推計値を出させていただいて、これまでのトレンドを踏まえると、残念ながらやはり来年にかけても1人当たり消費量は若干減るということで、57.0キログラムの見通しになっているところでございます。
    その下の丸囲み数字3の表がございます。元年~2年にかけてのデータは7月もお出ししておりましたが、2年~3年にかけてのデータを今回新しく出しているということになります。元年~2年の人口のデータが新しくなりまして、7月にも少し増えております。その結果、元年~2年の需要見通し、全体が7月の時点は726.4万トンとなっていたところが727.0万トンになりました。それから、2年~3年は今回新しくお示しをするものですが、1人当たり消費量が57.0キログラム、人口が1億2,569万1,000人の見通しの中で、米、主食用米等の需要見通しの総量としましては、716.8万トンで約717万トン、今年の需要実績がその下の表2にございますけれども、今年から来年にかけての需要の見通しが727万トンと推計される中で、それよりもやはりさらに10万トンほど減ってしまうのではないかと今見ているところでございます。これが令和2年から3年にかけてのデータを新しくしているところでございます。
    以上のことをまとめたものが資料の4ページ、5ページの表3に整理しておりますので、見ていただければと思います。
    この上の方の令和元年~2年の表は7月の時点でも出しておりましたが、数字が変更になっております。まず、Aの今年6月末の民間在庫量でございますが、7月は速報値でしたけれども、速報値と同じ189万トンで確定をしております。Bの欄の主食用米等の生産量、これが先ほどの10月15日現在の作況に基づき出した数字になりまして、727万トンと今回記載をさせていただいております。7月の時点では昨年の11月時点の見通しで幅を持った数字を書いておりましたが、ここは727万トンになりました。
    その結果、主食用米等の供給量、Cの欄が916万トンとなり、需要量につきましては夏の時点では726万トンと見通しておりましたが、精査したところ727万トンになりましたので、まさにBとDの欄がほぼ一致をしているということで、需給が現時点においては均衡しているということになります。
    したがいまして、令和2年6月末の民間在庫量につきましては、今年6月末と同じ189万トンになる見通しであるということを今回お示しするところでございます。
    その下の令和2年~3年の表については、今回初めてお示しをするものになります。まず、Eの欄はこの来年6月末の民間在庫量の見通し189万トンが入ります。生産量を見るに当たりまして、まず需要量を先に推計した結果、先ほど申し上げたとおり、来年は今年よりも10万トンほど需要量が減ると見込まれるため、Hの欄が717万トンとなります。この717万トンという需要量の見通しとぴったり見合うような形の生産量としては、同数ということで717万トンになるということになります。その場合、在庫量は来年6月末と同じ189万トンになるという計算ができます。
    一方、令和3年ですが、再来年の6月末の民間在庫量として、国民の皆さんに安心して米を供給できる民間在庫の適正な量が180万トンと言われておりますので、その180万トンという在庫量を確保するとすれば、生産量としては708万トンという数字をはじき出すことができます。したがいまして、このFの欄、令和2年産、来年作るお米の生産量としましては、今回708万トン~717万トンという数字をお示しすることとしたいと考えております。
    なお、この表3の注釈の2、これはちょっと今年の特殊性をもって書いております。今年は台風もたくさんございましたが、台風だけではなくて、一部の地域は高温障害に見舞われているような地域もございます。今、一部の地域では1等米の比率が大変低くなっているといったような状況も発生しておりまして、この注2に書いてありますとおり、産地品種銘柄によっては精米歩留まりが例年よりも低下している状況になることなど、あと台風19号のときに、収穫した後に保管していたお米が浸水被害によって提供できなくなるといったような状況も発生していると承知しておりますので、そういった要因があって、実際の主食用米としての流通する数量は、ここにお示しした量よりは減少する可能性があるのではないかと見ておりますので、この注釈を付けさせていただいたところでございます。
    今回の変更点の主要なところは、この第2の以上の数字関係でございました。
    それから、もう1点、念のためでございます。7月になかったデータとして、第3のところなのですけれども、備蓄米に関してでございます。備蓄米の基本的な考え方は全く変えておりません。
    例年どおり、ここに書かれているような方針に基づいて、これからも備蓄運営をしていこうと思っておりますが、6ページの2番のところです。令和元年~2年の備蓄運営ということで、7月の時点では今年産の政府備蓄米の買入れを、例年は6月末で終了しているところを今年は8月まで入札を延長して実施をしたということで、まだ買入契約数量が決まっておりませんでしたので、当初は今年買うと予定をしていた21万トンを買い入れる予定となっていますという記載にしておりました。今回、8月末で入札を終えまして、令和元年産の買入契約数量が19万トンとなりましたので、ここを19万トンとなりましたと記載を変更させていただいております。
    その結果、その2行下、このパラグラフの3行目になりますけれども、保有期間が一定の期間を経過している米については、必要に応じて品質確認を行い、7月の時点では13万トン~21万トンまでの範囲で非主食用に販売すると書いておりましたが、今回、買い入れた数量が19万トンでございますので、この買い入れた数量に見合う形で、ここを11万トン~19万トンまでの範囲というように数字を更新しているところでございます。
    表4のCの欄も7月は13~21と書いておりましたが、11~19と変更させていただきました。
    なお、この備蓄米については、資料の13ページに当たるところで、政府備蓄米の在庫状況のこの棒グラフを更新しておりまして、来年6月末の見込みの年産の構成について新しくお示しをさせていただきました。ここの注釈に書いてありますとおり、来年産も買入予定数量はこの備蓄運営の基本的な考え方に即しまして21万トン、正確に申し上げますと20万7,000トンになる見込みですけれども、これを買い入れる予定としているところでございます。
    以上が米の基本指針の2番、主な変更点を全て御説明を申し上げました。こちらにつきまして御意見を賜れればと思います。
    なお、せっかくですので、本日資料としては参考資料をいくつか付けておりますけれども、参考資料2は今のこの基本指針の第2のところをダイジェストにしたものですので、御参照をいただければと思いますが、参考資料3に米をめぐる関係資料、毎回部会のときにお米に関するデータ等を中心に参考資料でいつも置かせていただいている資料を7月から数字が更新できるものについては、基本的には全て更新させていただいております。
    全てを説明する時間はございませんが、今日、長部委員に御参加をいただいておりますので、1点だけこの参考資料3の69ページ、70ページについて、御紹介をさせていただきます。これは、我々毎年7月に酒造好適米の需要の調査というのをやらせていただいておりまして、その結果を取りまとめたものです。
    食べるお米、主食用米もそうですけれども、残念ながら日本酒の出荷数量、また需要量も実は減ってきているのが現状でございます。日本人はお米も食べないし、日本酒も飲まなくなってしまったというのは大変残念ですけれども、今年の最新の酒造好適米の需要量の調査や日本酒造組合中央会さんの調べを見ても出荷数量は減少しているということになっております。我々の調査は酒造メーカーさんにアンケートをとらせていただいて、数量ベースで8割の酒造メーカーさんから御協力をいただき、回答をいただいておりまして、来年産の酒造好適米の需要量というのは全国で8万7,000~8万9,000トンぐらいということで、今年よりもわずかに減少するということが見込まれているということでございます。
    お米の消費にもつながるということで、日本酒についても、またこの需要量が増えるようなことを、お酒になりますと、国税庁が所管をしているものですから、国税庁などとも連携をしながら取り組んでいきたいと思っているところでございます。
    私の説明は以上でございます。
  • 大橋部会長
    ありがとうございました。
    ただいま事務局から基本指針の案の諮問事項について御説明があったということでございます。この議題が今日のメーンな議題ですので、ある程度時間をとって、可能であれば皆様方全員の委員から御意見を賜れればありがたいと思っております。
    どなた様からでも結構ですので、御意見、あるいは御質問があれば、いただければと思います。
    それでは、金井委員からお願いいたします。
  • 金井委員
    基本指針の需給見通しについては、特に異論はありません。
    この需給見通しが示す内容について、よく分かり易く、問題も含めて説明する必要があると思いますが、元年産の主食用米生産量が727万トンとなっていますけれども、これは作況がよくない状況を踏まえた数量ということで良いか。
  • 佐藤農産企画課長
    ここが100であればそうなったということです。
  • 金井委員
    そのことをベースに考えると、例えば2年産の生産量というのは、708万トンから717万トンとなっています。適正民間在庫量を踏まえるとこういう数字だと思うが、現実的には作付面積で見たら、実際、面積はあまり減っていないわけであり、元年産が平年作だったと仮定したら、2年産は20万トン以上減らさなければいけないという状況だと思う。そういう面では、この需給見通しで示された2年産の生産量は非常に大きな数字だと我々は受けとめる。
    また、我々JAグループも現場のJAも含めて、元年産については、農林水産省と一体的に全力で推進に回ったわけであります。ただ、なかなか現場の理解も得られないところもあり、また、例えば先程の参考資料にありました数字を見れば、確かに備蓄米は19万トンまで落札されたけれども、その分で飼料用米とか、そのほかのものが減っているという実態もある。やはりこれはそういうこともしっかり検証して、どうやってこの2年産の生産量について、需給を安定させるための取組をするかということが大きな課題だと思う。
    そういう面では、主食用米以外のものをしっかり作付けしていくことになると思う。現在、企画部会で基本計画の議論もしており、生産努力目標の設定等もある。食料自給率、カロリーベースで見た自給率の議論もしているが、やはりそういうカロリーベースの自給率で見たら、食料安全保障の観点からすれば、やはり水田をしっかり活用していくということが最も大事であり、特に麦、大豆、飼料用米をしっかり作付けしていくということが最も肝要なことだと思う。
    ただ、それをどうするかということは大変な問題でありまして、昨年もうまくいかなかったというか、今年もなかなか理解を得られない部分も多々あったところもあったわけであり、しっかり地域で取り組みやすいような形を検討していただければと思う。この後、予算対策にもなってくるけれども、水田フル活用に関する交付体系や予算についてはしっかり単価も含めて確保していただきたい。
    また、このまま毎年10万トン需要が減少ということになりますと、近い将来に生産量が600万トン台という数字まで下がってしまうが、それは少子高齢化もある中でやむを得ないとしても、水田をフル活用することについては何としてもしっかりやっていかなくてはいけないと思う。そのことも踏まえて、今、概算要求もいろいろ出ておりますが、とにかく、私はこの需給見通しで示された数字については重く受けとめています。引き続き農林水産省と一緒にこの数字ができるように取り組んでいきたいと思うので、是非これまで以上の御支援と、工夫といいますか、何か良い知恵を出していただければなと思うので、どうぞよろしくお願いいたします。
    以上です。
  • 大橋部会長
    ありがとうございます。
    それでは、染谷委員、お願いいたします。
  • 染谷委員
    染谷です。よろしくお願いします。
    先ほどもありましたが、実際に年々1人当たりの米の消費量が減ってくる。このことを自分ではいろいろと危惧していますが、何が原因なのだろうと考えると、実際にテレビでは米以外の宣伝がいっぱいあります。それと、テレビに出ていたタレントが米は炭水化物、そんなものを食べちゃいけませんよ、身体に悪いって言ったのです。そのテレビを見ていた人が、米はだめなんだと思って、どんどん米を食べなくなるということを心配しているのです。私は米を中心に農業をしているのですけれども、やはり米というのは主食であって、これは大切なものであり、その米を作ることに誇りを持って今までやってきたのですけれど、だんだん米が食べられなくなってくる。米が悪者だという人もいる。
    そういう中で、このまま米を作っていって良いのかなと、そう感じるときもあるのです。それとまた、こうやっていろいろな数字をまとめてくれて、この労力は大変なことだったと思うのですけれど、ではこういう数字が出たときに、どうしたら国民がもっともっと米を食べるようになるのだろうかという、そういう対策も必要ではないかなと思っています。これはメディアで流すのかどうか、それはいろいろあるかと思うのですけれども、日本の国民はメディアに弱く、メディアに流されていると、そう思っています。
    どうしたらこの日本の食、食は1つは文化ですけれど、それをしっかり大事にしていくことができるかということです。「文化を守ることは国を守ることだ」と教えてくれた先生がいます。この米も、日本の文化であって、しっかり守っていく、やはり米は主食として維持していく、そういうことも考えていただけたらと思います。
    以上です。
  • 大橋部会長
    ありがとうございます。
    続いて、それではお願いいたします。
  • 金戸委員
    先ほど御説明いただいた資料の5ページの生産量727万トンは、19万トンを除外しているのか、それとも含めて727万トンなのですか。
  • 佐藤農産企画課長
    備蓄米の19万トンは、需要量には入っているのか、入っていないのかということでしょうか。
  • 金戸委員
    いいえ、需要量の方ではなくて生産量です。
  • 佐藤農産企画課長
    生産の方からは除いています。
  • 金戸委員
    初めから除外しているということですか。
  • 佐藤農産企画課長
    はい。
  • 金戸委員
    では実際は、727万トン+19万トンが実際の生産量だったということですか。
  • 佐藤農産企画課長
    主食用米以外にも飼料用米もございます。備蓄米もございますので、そういうもの全体の生産量は別な数字になります。ちょっとお待ち下さい。
  • 大西生産流通消費統計課長
    生産流通消費統計課長でございます。
    要は主食用に回る分の量ということで計算しますと、この727万トンになるということでございます。それ以外のものも含めて、水稲がどれぐらい植えられているかと言いますと、作付面積で146万9,000ヘクタールございまして、1.7ミリ以上のふるい目で529キロの単収でございますので、777万トンの収穫量がもともとございます。そのうち、主食用に回るものということで把握しているものが137万9,000ヘクタールの作付けに対して、727万トンの主食用として10月15日現在で見込んでいるということでございます。
  • 金戸委員
    はい、分かりました。
  • 佐藤農産企画課長
    すみません、先ほどの参考資料1の3ページにそのデータが載っています。そこに全国の作付面積とお米、いろいろなお米全体の予想収量が777万トンというのが出ております。そのうち主食が727万トンということです。
  • 金戸委員
    はい、分かりました。ありがとうございます。
    前回の会議でも申し上げましたが、やはり生産量が減り、需要も減り、それでも備蓄量はここ7、8年、ずっと91万トンを推移しているというのは、全体量に占める備蓄の割合が高まるわけで、タイト感から相場を上げる力が働くと思います。おにぎりの価格を来月から10円上げられるかと言うと、なかなかそうはいかないわけで、値上げした結果は、販売が減り、お客様の買い上げ点数が減っていくという流れがあります。やはりここ4、5年ずっと価格は上昇基調ですので、そこを緩める対策も採っていただきたいと思います。ただ、平成の初め頃に比べると2万3,000円ぐらいから、1万5,000円ぐらいまでに下がってはきています。トレンドとして下がっているというのは分かっていますが、お客様にとっては、今日の価格が明日も同じであるというところは大事で、消費増税もありましたので、今の消費のマインドは厳しいと思います。
    それから、銘柄米のコンタミ防止対策。例えば、新潟産コシヒカリ使用とか、おにぎりなどの商品に銘柄表示をする場合、国の基準ではDNA検査でコンタミ5%以下という数値がありますが、産地での玄米管理、米屋さんでの精米工程、中食や外食での炊飯工程など、コンタミ防止のために、川上から川下まで徹底した管理をしなければなりません。カントリーエレベーターや精米機などで、例えばコシヒカリとかひとめぼれとか、異なる銘柄の米が通過する共通箇所など、機械の共用部分の清掃の徹底やその記録などは必要だと思います。その裏付けがあって、使う銘柄を表示して販売できますので、それがお客様への訴求力となり、販売促進にもつながると思います。
  • 大橋部会長
    御意見ありがとうございました。
    引き続いて、大桃委員、よろしくお願いします。
  • 大桃委員
    大桃と申します。よろしくお願いいたします。
    今年もそうだったのですけれども、台風ですとか大雨、いろいろな意味で天変地異も含めましてこれから考えられるわけなのですが、高温障害もひどくなってきて、作付けしても少し収量が減るという中で、どのような対策をこれから国として考えていくのかということもお聞きしたいと思います。
    そして、もう1つ、これは明るい兆しではないかなと思うのですけれども、来年オリンピックがありますので、やってきた人たちが日本のお米を、日本食を食べるということで、日本食の世界へのアピールということができるのではないかと思っていました。でも、この数字でいうと727万トンということで、去年よりもちょっと減ってしまったというのが、今出た数字になるかと思うのですけれども、それを少し増やすとか、そういうような見通しに関してはどのようにお考えなのかというのも教えて下さい。
  • 大橋部会長
    ありがとうございます。
    それでは、いろいろ御質問も出ていますので、農林水産省側から御回答をいただければと思いますけれども、佐藤課長よりお願いします。
  • 佐藤農産企画課長
    まず私から御回答できる範囲でしたいと思います。
    金井委員から来年産の水田フル活用に向けてのこの需要量がどんどん減少する中においての危機感について御発言をいただきまして、ありがとうございます。我々も基本的には、残念ながらその需要量が600万トン台というものが見えてきている状況には大変危機感を覚えておりますし、水田農業をこれからも持続可能なものとするために、今までやってきております水田フル活用というものに今一度、力を入れていかねばいけないと思っております。
    参考までに、参考資料3の米をめぐる関係資料の、これは35ページになります。1つその水田フル活用という意味では、主食用米以外の作物の作付けをきちんと推進していただく。需要に応じた生産をその中で考えていただくということなのですが、ここでお示ししているのは、小麦、大豆等の需要の拡大状況ということでございます。金井委員からも麦、大豆、飼料用米の推進という御発言がございました。ここにあるとおり、実は国産の小麦、国産の大豆への需要というのは大変高まってきております。それに対しまして、生産の方が十分追いついていないというような状況もございます。適地適作でございますので、必ずしも全ての水田で麦、大豆が適切に作付けできるわけではもちろんありませんし、ほかの選択肢もあるのですが、まずはこういったニーズのあるものが明確に存在しているので、こうした小麦や大豆を中心としたほかの作物の作付けというものを推進するようなことは、これからも我々としてもやっていきたいと思っております。
    基本計画の議論にも参画いただいている先生方もいらっしゃると思いますので、我々も中長期のこれからの姿を思い描きながら、必要な政策について取り組んでいきたいと思っております。
    それから、染谷委員から需要拡大の御指摘をいただきました。我々も常々大変難しい課題だと思っておりますが、前回の部会のときも申し上げたかもしれませんが、日本人の人口が減る中で、この1人当たりの消費量をいかに下げ止めるかということが大きな課題だと思っております。今、我々もいろいろなデータを分析して、行政としてどういった取組を行うのが効果的なのか、もちろんメディアというのも1つあるのかもしれませんが、それは業界の皆様も含めていろいろな取組も既にしていただいている中で、強制的に米を食べろという法律を作るわけには正直いかないとは思いますけれども、ただ、実はいろいろ調べてみると、若い方は決して米の消費を減らしているわけではなく、今は逆に、学校給食などは昔に比べると大変米飯給食が増えておりまして、全国平均で週3.5回提供されています。
    そういった中で、私も職場の若い職員などに聞くと、別に彼ら、彼女らは米を食べること自体には大変慣れていて、お米は大好きなのです。実は民間の研究者の方のデータを最近見たのですけれども、米の消費を減らしているのは中高年であるという研究結果もあります。その理由は、中高年の方々が昔よりもお米ではなくて、やはり小麦、それから肉の消費を増やしていることが1つの要因ではないかといったような分析をされている研究も見てはいるところでございます。
    どういった層にどういった情報の伝達をしながら、米を食べることの楽しさとか、喜びとか、染谷委員から文化というお話もございましたけれども、そういったことも合わせてアピールをしていくにはどうしたら良いかということを我々も考えていきたいと思いますし、行政としてとり得るべきツールについては、引き続きいろいろな知恵を絞っていきたいなと思います。
    とにかく行政だけではなくて、やはりこれは業界の皆さんとも連携してやらなければいけないことだと思っておりますので、またいろいろな御意見をいただければと思います。
    あまり特定の番組の宣伝になってはいけませんけれども、今度の日曜日にNHKさんで食の起源という新しいシリーズで、第1回目が御飯、お米のことを取り上げると聞いておりますので、そういったものも見ながら、何か良い知恵がないかなということは考えていきたいと思っております。
    金戸委員から備蓄の関係、それからコンタミの関係、御指摘をいただきました。備蓄の数量に関して、またその金戸委員の業界では外食、中食産業ということで、本当に米の大きな実需者であり、大変米を使っていただいているということで、感謝を申し上げておりますが、7月の部会のときも同様の御指摘をいただき、明確に我々も答えるのが難しい分野でありますが、御指摘のとおり、我々も米、御飯の消費が減る中で、家庭用よりもやはり外食、中食向けの消費というのは、まだまだ拡大の余地があるというのは認識しておりますし、そういった外食、中食の方々向けのニーズをきちんと捉えた米の生産というのは、産地の皆さんとも協力して推進をしていく必要はあると思っております。そういった方向につながるような施策については、これからも検討を深めていきたいと思います。
    それから、コンタミの防止の御指摘は、これはまさに実需者の側の、まさにこれもある意味ニーズの1つだと思います。ここにつきまして、金井委員、何か補足があればと思いますけれども、産地でもいろいろな取組はしているところもあると思いますけれども、そういった外食、中食産業の方々からの御指摘がうまく産地にも伝わり、産地の方でも問題意識を持ってコンタミ防止に取り組んでいただけるような、そういう方向には我々としてももっていきたいと思っているところでございます。
    大桃委員の災害リスクの関係は、我々も毎年のように大きな災害があり、農作物や農業機械等への被害が出るたびに、様々な災害対策をしているところですけれども、日頃からのセーフティーネットの充実というのは非常に大事だと思います。この点は、後ほど保険課長が来ておりますので、収入保険等のことを御紹介できればと思います。
    それから、先に後段のオリパラのまさにインバウンドの方々、今年は終わってしまいましたが、ラグビーワールドカップがございました。たくさんのインバウンドの方が来まして、我々も日本にいらっしゃるラグビーファンの皆さんに、この機会に例えば日本の食事、そして日本酒も含めて、是非食べていただきたいということで、PRなどもしてはいたところでございます。
    今、毎年増えている外国人の方々が、大体1人御滞在する平均の期間が数日間、例えば1週間ぐらいと、割と外国の方は長く滞在するので、その1週間の間、3食食べるうちの、例えば2食は必ずお茶碗1杯の御飯を食べていただけると、その分掛ける人数で一定程度の需要増には当然つながると思っておりまして、外国人の方に、例えばおにぎりの美味しさを伝えようというような活動をされている方とかもいらっしゃって、そういう方と一緒に外国人向けのイベントができないかなど、来年に向けてもオリパラに向けても考えているところでございます。
    保険課長から、お願いします。
  • 玉置保険課長
    保険課長の玉置と申します。よろしくお願いいたします。
    本年も台風が頻繁に発生し、水害もありましたけれども、例えば先ほどもありましたように、シラタ、乳白米の発生なども結構あります。高温障害といったことも今後は増えてくる可能性が十分あると思っています。
    これまでも災害につきましては農業共済というもので、米については義務加入という形でやってきましたけれども、この令和元年からは収入保険といったものもできました。米の共済については任意加入という形になってございます。
    米の生産者におかれましては、こういった自然災害とか、高温障害などのいろいろな関係で収量が減少する場合に備えて、この収入保険、共済に入っていただくということが非常に大事だと思っています。それが農業者の備えということで、万全にしていただくための重要なツールだと思っております。
    収入保険につきましては、共済と比べて何が違うかと言いますと、共済の場合は収穫量が減った場合には共済金が出るのですけれども、作況が100だけれども、実は品質が悪いといった場合に、その価格が落ちてしまうとか、そういったものになると、なかなか共済では対応できない部分がございます。これにつきまして、収入保険については、収入の部分での減少を補償いたしますので、そういった収穫量のみならず、乳白などにより品質が低下した場合に、全体の収入が減るといったことにも対応できるということです。
    また、今般の水害においては、倉庫に保管した米が被害に遭い、出荷ができなくなってしまったといったようなことがございました。これについて共済の方は対象ではございません。いわゆる農地に植わっている段階が責任期間でありますが、収入保険であれば、収穫後のお米についても、販売できなくなって収入が減った場合には補償ができるという、あらゆる農家さんが抱えているリスクに対応できる保険となっておりますので、皆様方からも農業者の方に含めて積極的に推進いただくとともに、流通業者などの方も、農業者の方が保険に入っていただくと、皆さんの商売が円滑に進むことになるかと思いますので、是非幅広い普及、皆様方からも御協力をいただければと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
  • 大橋部会長
    金井委員、お願いいたします。
  • 金井委員
    今の収入保険の件ですけれども、こういう立場になると言わなくてはいけないのですけれども、基本的には担い手経営安定法でナラシが入っています。収入保険については青色申告の申告者を対象としていますので、米の現場では非常に難しいです。収入保険に限らず共済に入るということは大事でありますし、収入保険しかないようなことよりも、むしろその青色申告の問題とかナラシの関係、補助率の関係というのをしっかり精査して、また生産現場ではナラシ・収入保険の2つも入ったりするのは難しいので、それはよく調整した上でやっていただかないと、現場はむしろ今の段階では米は収入保険よりもナラシの方が良いという判断をしている。
    だから、そこはよく注意した上で、いろいろと丁寧に現場に説明していただかないと、現場で混乱することが起きても困りますので、どうぞよろしくお願いいたします。
  • 大橋部会長
    収入保険以外の件で、穀物課長からお願いします。
  • 堺田穀物課長
    穀物課長でございます。
    大桃委員から高温障害の対応という点で御質問がありましたので、少し補足をさせていただきます。
    農林水産省といたしましては、この高温障害、お米についてでございますけれども、大きく2つの対応方向で進めております。
    1つは耕種的な生産技術面での対応。それから、2つ目には、高温耐性のある品種の導入。この2つのアプローチで進めております。前者の技術的な部分につきましては、例えば登熟時期の高温が白未熟粒などを増やす影響を与えてしまうので、その高温の時期をできるだけ避ける、作期を少しずらすという対応。それから、登熟の時期の施肥がとても大事です。稲体の葉色を見ながら、少し薄くなってきている場合には適量の施肥を行う。それから、湛水管理、こういった点が技術的にはとても大事なところで、まずはこれを進めているということです。
    それから、2つ目の品種でございますけれども、高温耐性品種というものがいろいろと開発されてきています。例えば、「きぬむすめ」ですとか、「つや姫」という品種も実は高温には強い品種でございます。それ以外にも、「にこまる」ですとか、地域の気象条件に合った品種を開発してきておりますので、先ほど申しました技術的な対応と合わせてこの品種の組合せ、これで温暖化の中でもきちんと対応していける体制を作っていこうということで進めているところでございます。
  • 大橋部会長
    ありがとうございます。
    ほかはよろしいですか。それでは、委員の御意見を続けていきたいと思います。
    では、宮島委員、お願いいたします。
  • 宮島委員
    ありがとうございます。日本テレビの宮島です。
    今日、今回の審議会の本委員を務めさせていただいているのは今年からですので、このテーマの会議が初めてなので、とても変なことを言ってしまったらごめんなさいなのですけれども、表を見まして、こんなにみんなお米食べなくなってしまったのだと、この国の米作はどうなってしまうのだろうかと、とても心配になります。
    分からないのですけれども、長期見通しとか、あるいはこれがこのままいったらどういう悲惨なことが起こるかとか、そういうものはどこかにあるのでしょうか。
    と言いますのは、私は普段から財政とか社会保障の議論に参加することが多いのですけれども、日本の財政は御存じのようにすごく大変な状況で、もっと長期見通しが必要だとかという議論がされていますが、最終的にこんなことになったら困るから、あるいは金利がすごく跳ね上がるからとか、そういう国民に対する、このままいくとこうなるよというアラームはあるわけなのですね。ただ、そのアラームがあっても、なかなか財政赤字って減らないわけですけれども、少なくともそういうアラームはあります。
    あと、医療費の拡大に関しましても、こんなに高額医療が広がってしまったら、今のままではここまで医療費は増えてとか、将来は全国民の若い人たちのうちの何割が医療従事者じゃないと、あるいは介護従事者じゃないと追いつかない。それって普通に考えても無理だよね、こんなに何割もの人が医療だけをやっている国になるのは無理だよねというのが先に見通しとしてあって、そうすると、今いくら医療が便利だからといって、今の状況の医療の受け方を続けていたら持続性がないみたいなことに国民が気づきます。お米に関して、私が物知らずかもしれないのですが、こんなに食べる量が減ったら本当に困るな、残念だな、日本は大丈夫かなと思うところまではいくのですけれども、そこから先、何かこのままいくとどう減るかとか、何が起こるかというところにまで頭が至らないで終わってしまい、やはり危機感はそこで終わってしまって、普通の自分の日常に戻る。あるいは、やはり食べ物って、単に嗜好でみんな選びますので、どうしても昔よりはお米以外にも美味しいものがあると、そっちの方が良いかなと思っている。
    あと、お米を見ると、こうやって、下がっているので、もしかしたら転機はないかもしれませんけれども、例えば学校給食を入れたときには、復活したのかどうかとか、どういう政策が効くかという分析もできると思うのです。先ほど専門家によるとこういう議論もありますというお話があったのですけれども、それを単にある人はこう言っていますではなくて、国として、実際問題として、ファクトとして影響が出ているのは何なのか。仰ったように、高齢者がお肉を食べたからであれば、高齢者の健康との関係でアプローチをすることもできるかもしれませんし、今お話に出た、例えば炭水化物ダイエットって、私もちょっと極端な話だなと個人的には思っているのですけれども、もしもそれが本当に極端なら、国が止めることはできないかもしれないけれども、いやいや、そうじゃなくてと、もうちょっと高齢者はお米を普通に食べた方が健康ですよとか、いろいろなアプローチが考えられると思うのです。
    いろいろ考えますに、政府としての原因の分析や、ここのところに働きかけるのが効果的であるとか、そういうのがどこかにあれば教えていただきたいなと思うのですけれども、いかがでしょうか。
  • 大橋部会長
    御質問はまとめて後で御回答をさせていただければと思います。
    ほか、まず山田委員、その後、藤尾委員お願いいたします。
  • 山田委員
    まずは、今回答申の内容については、私自身は妥当だと考えておりますので、それを表明させていただきます。
    毎回この部会ではこういう議論が結構あるのだと思っていますが、先ほど金井委員が仰られたように、727万トンから717万トン、10万トン減っていますということですけども、これを見ると、やはりこれは2つの要素しかないのですが、1人当たりの米の消費量が減っているのと、人口減、どちらかというと比率でいうと人口減の方が若干多いのかなという感じです。それは後で検証していただければ良いと思うのですけれども、そうすると、人口減の部分って、これはもう米に限らず食品業界全般の話なのです。これを止めるとか何とかという議論はあまり意味がない。
    そうすると、次にあるのは、1人当たりの消費量をいかに今の水準から上げるのか、もしくは下げ止まるのか。ただ、これも高齢化とか何とかという中身の中で、今このトレンドを見て、それを1キロ増やすとかというのは、これはあまりにもなかなか先の見通せない話ではないかと思います。
    ではそうしたときに何ができるかというと、1つはやはり先ほど染谷委員が言ったように、お米をもっと食べましょうというプロモーションという言い方が良いのかどうか分かりませんが、それをどうやるかということ。だけど、これもそうやったからと言って、先ほど言ったように高齢化も進んでいる中で1人当たりの消費量がどんどん増えるなんていうことは、これはあり得ない話です。
    もう1つ、やはり考えなくてはいけないことは、場所を変えるということです。それは藤尾委員がやっていらっしゃると思うのです。外に向かう、海外に向かう、輸出するとかというように、こういう場所を変えて消費を増やすということ。
    あと、3つ目は、これはなかなか難しいのですけれども、先ほど金戸委員が仰られていました、こういう需給バランスのときに、今の価格というのが本当に適正なのかということなのだと思うのです。正直言って、もちろんお米をみんなが食べて高く買うという、これは理想的な話ですけれども、今の現実の中でこのプライスラインが本当に適正なのか。ひょっとしたら、今年は作況指数99で、ほかの地域でもまあまあ前年並みとは言いながら、これからもまた上がれば、間違いなく消費は減ります。これはもう循環するだけの話です。
    だから、この中の価格帯が本当に良いのか。それで、先ほど仰られたように、それは品種によっていろいろ違うのですが、私どものグループでは金戸委員と同じようにお弁当屋さんもやっているのですけれども、結局やはり値段が上がれば、おにぎり1個のグラム数は減ります。だから、そういう部分のマッチングをどうするのかというのを、もっとどうしたら良いのかというのを、やはり民間、政府も含めて考えるというのが、まずは1番手をつけやすい部分ではないかなと私自身も思います。
    以上です。
  • 大橋部会長
    ありがとうございます。
    続いて、藤尾委員、お願いいたします。
  • 藤尾委員
    本当に今、山田委員が言われたとおりでして、この生産量のところなのですが、もともと今年、令和元年産が727万トンということで、これは作況99だったということもありますが、ただ、実際のところ、生産量、先ほど品質が悪いという、高温障害の部分もありまして、やはり今年、1等米の比率が非常に低いのです。
    それによりましてか、やはり我々の工場でもそうですけれども、歩留まりもかなり悪いのです。ですから、この歩留まり減の部分もやはりある程度入れて考えていくと、令和2年産におきましては708万トンから717万トンということで推移していくということで、毎年消費量が10万トンずつ減っているから、生産量の方も同じように減らしていくということが、果たしてこういう環境の中で良いのかどうかというところが私自身も疑問に思っています。
    先ほども意見はありましたけれども、本当に近い将来、これは600万トン台に生産量も突入してしまうし、やっぱりそれで果たして水田を守るという意味でも正しいのかどうか。
    また、今どちらかというと、負のスパイラルに入っていくようなという感じがするのです。さっき、ちょっと値段のことも山田委員からも言われておりましたけれども、値段も過去10年で平成24年産米に次ぐ高さで今推移しているのです。その辺りを考えると、やはりどうしてもこの値段が高くなったことによっての消費減というのも、多分これも大きく影響していると思います。
    それで、特にエンドユーザーからは、今もちろん価格のことも言われてはいるのですが、それ以上にやはり量のことを結構言われておりまして、机上ではこの計算がちょうど需給のバランスが合っているというように多分計算されていると思うのですが、実際のところはどちらかというとタイト感がかなりありまして、エンドユーザーからはかなり不安視された声が上がってきております。
    現にこの30年産もそうですけれども、当社でおきまして、大体年間50万トンぐらいのお米を扱っているのですけれども、当社もこの10月末、30年産を1万トンちょっとしか在庫持っていなかったのです。もう本当にかつかつでやっているのです。
    その状況の中ですから、この元年産におきましては、これだけ歩留まりも悪いし、作況も悪いしということになりますので、来年のこの端境期、本当にもつのかなというような状況です。30年産におきましては、これはもうかなりエンドユーザーさんにはちょっとお願いして、銘柄を変えてもらったりとかしながらぎりぎりだったのです。
    そのような環境ですので、それでまたこのような需給のバランスをぎりぎりに合わすことによって起きてきているのは、やはりエンドユーザーさんも量が不安定だと、安心して本当に使っていきたいということもありまして、それも1つの原因にあるのです。価格が上がったということだけではなくて、量の安定供給がやっぱりされないということもあって、使用量を減らしていくというようなことにつながっているかなと思うのです。むしろ逆に、量をどんどん出せるときの方が、我々もそうですけれども、エンドユーザーさんもどんどん使ってくれたりとか、大盛りにしてくれたり、おにぎりを大きくしてくれたりもしていましたし、また量販店でも新米フェアなどで積極的に売っていこうという姿勢があったのですけれども、ここ近年、逆に、量販店さんも新米フェアなどほとんどないような状況になってきていますし、むしろ逆にそんな急いで売ってしまったら、1年間もつのかと言われるのです。例えば、銘柄によってはもう1年間もっていないので、やはりそういう不安もあって、売る方もだんだん消極的になっていっているのが、余計に消費を減らすことにつながっていっているのではないかなということを私自身は感じていますが、その辺り、やはりもう少し議論をするべきではないかなと思います。
  • 大橋部会長
    ありがとうございます。
    続いて、真砂委員、お願いいたします。
  • 真砂委員
    基本指針の変更についてはこれで結構だと思います。
    少し直接それと関係ない話をさせていただきたいのですけれども、先ほど部長のごあいさつにもありましたように、需要に応じた生産、これは大変重要なことですし、当然なことだと思いますけれども、ただ、御当局に、主食用米も飼料用米も同じ米なので、彼此融通すれば良いではないかというようなお気持ちがあるというような気がしています。それは前回、飼料用米の計画提出期間を6月末から8月末に延ばすというのがありまして、私から、それは需要に応じた生産という考え方と矛盾するのではないかということを指摘したと思うのですけれども、今回の資料を見てみますと、豊作で主食用米が余ったら、翌年飼料用米を増やすというような資料がありまして、これは、かつて3兆円をどぶに入れた過剰米処理の恒久制度化で、問題ではないかと思うのです。需要に応じた生産という観点から見ても、飼料用米を増やすのは、飼料用米需要が増えたときであって、主食用米が余ったときではないはずなので、是非この需要に応じた生産ということをいつも当局が仰って、当然ことだし、重要なことなのですけれども、その考え方は是非制度を作るときにも徹底していただきたいと思うところです。これは要望ですので、特に御回答は必要ございません。
    以上です。
  • 大橋部会長
    ありがとうございます。
  • 藤尾委員
    先ほど、山田委員から、消費の動向についての御説明があったのですけれども、常に私もそのとおりだと思いまして、やはり人口が減って高齢化が進む中で、海外に向けての輸出というのも、もちろん力を入れると同時に、ライフスタイルの変化というのも起きてきております。今まででしたら家庭で主婦がお米を洗って炊いて食べるというのが普通のスタイルだったのですけれども、徐々にですが、パック御飯の方に需要が大分シフトしていっているのです。
    それで、このパック御飯ですけれども、スーパーさんの店頭とか見ていただいたら分かると思うのですけれども、本当にスーパー、コンビニエンスともに、米売り場というのはどんどん縮小しています。コンビニエンスにおきましては、もう精米をどこに置いているか分からないぐらいの状況になっていますけれども、パック御飯の売り場だけはしっかりと広がってきているのです。
    このパック御飯の生産量ですが、ちょうどこの10年前が10万トン弱だったのですけれども、今現在は20万トン弱、19万トンぐらいまで出ておりますので、生産量がこの10年間でほぼ倍になっているのです。
    そういうマーケットもお米の中でもあるということで、是非もっと、このライフスタイルの変化に合わせた部分での消費拡大というのを、私自身は狙っていくべきかなと思いますので、その辺り、以前もこの輸出におきまして、私から農林水産省の皆さんにも1度提案させてもらって、何とかこの輸出用米のバックアップはできないかという議論をさせていただきました。
    結果として、新市場開拓用米ということで、本当に助成金の対象になるような形になっているのですけれども、そういったことも考えて、このパック御飯に関しまして、例えば加工用米としてのくくりに入れるとか、そういうようなことはできないかなと思ったりもするのです。この辺りも1度検討していただきたいなと思います。
  • 大橋部会長
    ありがとうございます。
    農林水産省側からお考えをいただく前に、御意見を一通り伺おうかと思うのですけれども、いかがでしょうか。
    よろしいですか、長部委員。
  • 長部委員
    初めて参加させていただきます。兵庫県の西宮で300年あまりお酒作りをさせていただいております、大関株式会社の長部でございます。
    本来、本業の原料米ですので、もっと詳しく勉強すべきところではございますが、その辺の知見は皆様よりもずっと浅くて、至らない発言もあるかもしれませんが、御了解いただければと思います。
    それから、まずこの場をお借りして、議案に関係のないことを一言だけ申し上げたいのですが、実は御存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、本日付けで大関として社告を出させていただきました。内容は、「大関おいしい甘酒」と申しまして、950gの瓶入り、これを他社で充填をお願いしているわけですが、小さなカビが見つかったと、先週、お客様相談室に電話がございました。サンプル品など、ロット毎の検体をずっと調べたところ、同様のものが散見されましたので、苦情をいただいていますのはまだ1件ですし、人的被害もございませんでしたが、メーカーとしての姿勢は正すべきだということで、緊急の委員会で決めまして、自主回収をさせていただくということにしました。総本数7万本ぐらいになるかと思うのですが、食糧部会にこうして出席させていただく中で、当日こういう社告を出したものですから、一言皆様に御迷惑、御心配をおかけしましたお詫びとともに、今後は襟を正して、きっちりした品質管理を、委託先も含めてしっかりやってまいりたいと思いますので、一言申し上げさせていただきました。申しわけございませんでした。
    お米のことで言いますと、皆さんいろいろな知見をお持ちで、それぞれのお立場で御意見が出ておりましたが、最近非常に心配なのは、やはり、農業に従事なさる方々の高齢化と後継者不足についてです。これは酒屋にとっても致命的なことで、心配しております。また地球規模の気象の変動というのが年々ひどくなっており、昔は10年後、20年後のような予測の中で語られていたことが、ここ1年、2年、まさに私たちの生活を打撃しておりますし、形のあるものとしてはっきり露呈してまいりましたので、その辺の変化の加速が非常に大きくなっているのではないかと思っております。
    算出された今年の数値に関しては、私も御説明を聞きまして、この流れで予測を立てるという目論見で良いのかと思いました。最近では企業がBCPを含め、中長期計画へ天候の不順などを、企業リスクの中に数値化して入れた方が良いのではないかという議論が少しずつ出てきていると聞いております。お米に関してのこのような審議会であれば、今後、国もいろいろな気象データなどの予測値をお持ちだと思いますし、農林水産省と協力していただいて、先ほどお話がありましたように、やはり数値化というのは非常に大切だと思いますので、仮説を立てた上で、目論見を立てる場合の振れ幅と言いますか、そういったところを読み込みに入れても良いのではないかと思いました。
    それから、お米のことで言いますと、私は父が作りました社会福祉法人で保育園をやっておりますが、小さな庭で米作りを行い、子供たちに田植えから稲刈り、自分たちが収穫した米を脱穀して、みんなで炊いて食べるということをしています。この活動を通して、子供たちが「お米って美味しいね」「おにぎり作って」と言うようになったという話がありました。
    これは非常に足元の民間の中の小さなことかもしれませんが、子供の育成、食育、その意識の中に米という存在をきっちり育むということも大切なのではないかを、最近身をもって感じております。お母さんは忙しくて、何でも時短なのです。お料理も化粧も全部時短、研いで洗う米は売れないけれど、無洗米が売れる。今度はパックのお米の方が売れるといように、主婦も仕事を持つようになったことで、だんだん時短の傾向にあります。
    やはりそういう生活スタイル、それから働く女性が増えたという現実がありますので、その中の食生活というのが、私たちの家庭の基盤の中で変わってきております。昔はお母さんが必ず家にいて、帰ってきたら御飯を炊いて、お風呂の用意をするというような家庭の風景がありましたが、そこから変化しています。やはり人口が減る中で、口数が変われば、食品需要も減少しますが、お米というのは、やはり日本人の精神的な文化と伝統と、農家があって、農村地があって、風景があって、山があって、海があってという、日本人の原風景からできたものですので、そういうことだけは形が変わっても、米文化、食文化というところを国の方も意識して、浸透するような活動をお願いできたらと思います。
    農林水産省には、本当に日本酒造組合の中央会を通じ、いろいろ御支援をいただき感謝しております。大きな予算が来年出るような話も聞いております。その予算を足元の原点につながり、1億円が10億円ぐらいの効果になるような施策を根っこのところにつぎ込んでいただければ、10年、20年後に、良い結果になってくるのではないかなと思っております。
    酒屋の立場から申し上げますと、やはり米が原材料になっております。海外の方が非常に伸びまして、昨年は222億円の輸出、と今時点でも前年の同時期よりも10%増という勢いで伸びております。海外への輸出は、これからも伸びていくと思っております。国内の方は、うちの父の世代が飲んでいたような普通酒、本醸造酒というのは、米から作った原酒を加水したりしますので、量は増えます。純米酒とか特定名称酒の消費が増えますとお米がたくさん使われますので、総量は減ってもそこはバランスで何とか使う米の量というのは少し堅持できつつあるのかなと思います。また、気候の変動に伴い、西日本で特に有名な酒造好適米の山田錦という銘柄があり、それを作る農家さんも非常に困っていらっしゃいますし、私も田んぼへ視察に行くと、今年はみんな倒れていまして、視察時期も悪かったのですが、米粒を見ると少し小さめに感じました。これからどんどん気候の変動で、お米が受けるダメージは西日本からずっと北上していくのではないかと思います。酒屋の原点は米ですので、農業の活性化につながるような支援を是非広い目で、深い意味で見ていただければと思っております。
  • 大橋部会長
    ありがとうございます。
    もしよろしければ、平田委員、どうですか。
  • 平田委員
    平田でございます。
    今までの皆さんの議論を生産者としては非常に身につまされるなと思って聞かせていただきました。
    消費がいよいよ700万トンを割れるなという話ですが、消費がどんどん下がっていくということもそうなのですけれども、それが我々産地で言いますと、生産者のマインドの部分で、要するに求められていないということで、その生産マインドをやっぱり減らしてしまっているなということをすごく感じます。
    統計で見たわけではないのですけれども、米の農家の年齢構成を見ると、どうも我々の年代の50代ぐらいの、今中核に来なくてはいけない年代がどうも薄いのではなかろうかという気がします。60代、70代からもしかすると80代の先輩方が非常に元気だということでもあるのですけれども、その世代の方が元気だったことが、我々の世代が表に出るのにちょっと壁になった結果、今の状況になっているような気がしていますもので、もう限界の年になっている方が消費者の皆様、お客様にも求められていないというところに、先ほど来、話があったような天候の何かがあったりすると、いよいよそのとどめになって、リタイアするというところの局面に今来ているというような気がします。
    その意味では、先ほど宮島委員からありました、しっかりしたアラートがあるのかと、どういう将来が来るかもしれないというのが見通せているかということなのですけれども、777万ですか、非主食も含めたその稲作の作付けを農林水産省でどう分析されているか分かりませんが、現場だと、その4分の3ぐらいまでは本当に10年ぐらい経つと減ってしまう可能性はあるのではないかなという肌感覚でいます。生産量が600万トンを割る感じになるのでしょうか。
    これ結構な大変なことです。年齢構成で、その67歳ぐらいが4分の3ぐらいいるのでしたか。今、地域の有力と思われる後継者のいる、有力と思われる経営体には、もう第1次の集約が一巡していて、彼らはもう手いっぱいだと言い始めている状況ですので、今までと同じ作り方、生産技術で掛け合いするというのには、そろそろ無理が出始めるという気がします。いわゆる先端技術を使って省力化をするということの研究ももちろん必要ですけれども、もう何ていうか、抜本的な新しい作り方、今言われているような乾田直播のような、抜本的に労働生産性がものすごく上がるような何かを準備しないと、大変な時代が来るのではないかというようなことを考えたりします。
    価格についても、我々生産者側からすると高いのは助かる話なのですが、このように値段が上昇する局面でどんどん消費が減っていくのを目の当たりにしますと、自分たちの目の前の利益のために、お客さんをどんどん逃がしているということになってしまっているのかなと思いまして、非常に不安を感じるところです。加工であったり、外食であったり、その大きな量を売っていただいているお客様にお届けするような機運がもうちょっと高まるようにするには、やはり消費、もしくは流通の皆さんと、それから産地の間でしっかり情報のやりとりをしていかないと、産地側がいつの間にか自分の足元を自ら崩していたということになりかねないのではないかというような心配をしております。かなり差し迫った状況にあるということをお伝えしたいなと思います。
    以上です。
  • 大橋部会長
    どうもありがとうございました。
    それでは、委員から一通り御意見をいただいたので、農林水産省から何か御回答等あればいただければと思いますけれども、いかがですか。
  • 佐藤農産企画課長
    大変重要な御指摘ばかりをいただいたと認識しております。ありがとうございます。
    最初に、米の需要、消費の関係の御指摘をいくつかいただいております。最初に、今日ちょっと専門家が来ていますので、我々もやみくもに、ただ食べて下さいということが効果があるとは決して思っておりませんので、やはりお米の機能性のようなものをまずどうしっかり伝えていくかというのは重要だと思っています。
    上原室長からまずお答えをお願いします。
  • 上原米麦流通加工対策室長
    米麦流通加工対策室長の上原でございます。
    宮島委員から炭水化物ダイエットのお話もございました。また、消費拡大が非常に重要だというお話、いただいております。
    やはり米の良さを価格的に把握しながら、多様なチャンネルで国民の皆様に伝えていくということが大事だと思っております。お米につきましては、やはり従来から和食の基本でございますし、日本食の良さということの基本になるかと思いますけれども、例えば、機能性成分のGABAと呼ばれる成分が、これはもう健康に良いということで認識をされてございます。血圧を下げるとか、気持ちが少し落ち着くとか、そういう効果を認められているわけでございますので、そういう効果をしっかり検証しながら伝えていくということが重要だと、まずは思っております。
    それ以外にも、例えばガンマオリザノールと呼ばれているもの、これは米の外側の玄米などに特に多く含まれているような物質がございますし、また玄米ということでは、最近、腸内細菌の活性化に効果があるということも言われてきております。
    現在、農林水産省の中でも技術会議事務局というのが研究を行う部署でございますけれども、私ども政策統括官と連携して、玄米を食べて、どのように体の中の血圧が変わるかとか、腸内細菌がどうなるかというのを、これは職員も協力して実施をしているところでございます。
    科学の進歩で、今まではなかなか漠然としたか分からなかった米の効果につきまして、科学的なデータがとれる時代になってきているわけでございますので、そういうものをしっかり把握をして情報発信を行ってまいりたいと思っております。
    また、現在、情報発信につきましても、昨年から「やっぱりごはんでしょ!」運動を展開しております。企業の皆様、団体の皆様と連携しながら情報発信を行っておりますけれども、これは佐藤課長の農産企画課と局内連携しながら、フェイスブック、ツイッターとか、最近はインスタグラムも使いながら多様なチャンネルを使って、お米の情報発信を始めております。また、ホームページも去年設置いたしましたが、これを大幅見直しをしてリニューアルするということを今行っておりますので、そういう観点でも努力をしてまいりたいと思っております。
  • 佐藤農産企画課長
    それから、加えて少しお話をさせていただければと思いますが、皆さんからいただいた中で、特にお米の実需の側である山田委員、藤尾委員や、宮島委員からの御指摘にも、真砂委員の御指摘にも共通すると思いますが、やはり生産現場で思う需要に応じた生産の需要というところと、実需の側の皆さんの思う需要というもののマッチングがちょっとずれてきてしまっているのかもしれないなと、そこをどうきちんと、本当の意味で使う側と作る側の共同作業というか、連携というものをきちんと構築できるような、そういう場作りは行政がやるべき課題なのかなと御指摘を聞きながら感じていたところです。特に藤尾委員からエンドユーザーの側がもうタイト感があると、欲しい米が手に入らないというお声があるとすれば、それは大変危機的な状況でもあります。あと、先ほど平田委員が言ったとおり、これは我々も本当に感じていて、極めて深刻に思っているところですが、やはり担い手が米に限らずですけれども、農業界全体で本当に激減していく中で、持続可能な農業生産というものをどう維持していくかということに対して、今、基本計画の議論の中でも様々な検討はしているところですけれども、宮島委員御指摘のとおり、それをきちんと伝えられていないなというのは少し反省をすべきところではないかと、今感じているところであります。そこは我々ももう少し工夫をしながら取組を進めていかなければいけないかと思っております。
    それから、具体的な御質問で、藤尾委員からパック御飯の御指摘をいただきました。我々もまさにそう思っていまして、パック御飯の需要は国内でも海外でもこれから伸びる可能性がどんどんある、既にパック御飯の生産工場さんもラインを増設したというようなニュースもよく目にするところでございます。
    今、輸出専用のパック御飯の原料米であれば新市場開拓用米として助成の対象にはなるのですが、国内で販売されるパック御飯の原料米はやはり主食用米ということになりますので、現時点においては助成の対象とするのは、率直に申し上げるとなかなか難しいかとは思っているところですけれども、逆にそういう助成措置がなくてもどんどん売れて、それに向けてメーカーさんと共同歩調を合わせて原料米を生産できるような体制というものをどう構築できるかと、そちらの方で何かできる手立てはないかというのは検討していきたいと思うのですが、ストレートに国内向けというのはちょっと難しいかとは思っているところです。
    それから、長部委員から広範な御指摘をいただいてありがとうございます。原料米、我々も実はこの前、酒蔵さん自分たちで原料米を生産もする、「農!と言える酒蔵の会」というグループの方々ともお話をさせていただく機会がありました。原料のところからやはりしっかりと、そういう意味では、酒造業界も原料米の確保というところにもいろいろな御不安を抱えているということだと思いました。
  • 長部委員
    酒造メーカーの側のことで申し訳ございませんが、酒は米と水からできております。米の値段が原価へダイレクトに響くということがありますし、昨今、物流費、人件費が非常に上がってきている中で、非常に値上げしにくい業界なので、値上げをするとすぐ棚から落ちてしまうため、非常に苦しみながら頑張っていることも多いものです。日本酒を國酒と捉えていただけるということですので、國酒を守るという観点から、酒造用の米に対して、何か1つ枠を作っていただくとか、いろいろ問題があるとは思いますが、そういう意識を少し考えていただければありがたいなということと、今、加工用米の複数年契約の制度が途切れてしまっており、この制度は非常にありがたいことでしたので、是非復活していただければと思っております。よろしくお願いいたします。
  • 佐藤農産企画課長
    具体的な御要望をいただきまして、すぐに回答は難しいところはありますけれども、やはりまさにそのニーズがあるところに、きちんと原料としての米を供給するということは、生産現場の皆さん方ともしっかり取り組んでいけるような体制を作っていきたいと思っております。
    なかなか1つ1つにお応えするのは難しいのですけれども、今日の御指摘を踏まえて、また次なる施策の改善に取り組んでいきたいと思っております。
  • 宮島委員
    1つ、最初にしました御質問、できればお答えいただければと思うのですけれども、長期見通しというものがあるかどうか、あるいは農林水産省として原因や分析を一歩突っ込んだ形でされているかどうかということです。もちろんこの世界は長期見通しなんて無理だと仰るのだったら、それはそれでも良いのですけれども、いかがでしょうか。
  • 平形農産部長
    今、宮島委員から話がありましたけれども、今日全般的な御意見をたくさんいただいたところでありまして、この場ですぐ答えられるものがそれほど多くないというのもありますので、次回のまた検討会のときに、こういったことをお話しさせていただく機会があればなと思います。まず、宮島委員が仰った中で、どんな悲惨なことになるのかということなのですが、そもそも何でこの国で米は主食になっているかというと、やはりこれだけ降雨量の多い急峻な地形の中で、今までも先祖から作ってきた中で、品種もかなり改良されています。これに関しては、たしか平成10年の初めのときに農林水産業、あるいは農村の社会的な貢献の価値について日本学術会議でまとめていただきまして、大体これは7兆円ぐらいの価値があるというので、多かったのは水田のダム機能だとか、水を安定的に供給できる機能というのがありました。そういった意味でいうと、水田というのは、食べ物だけではなくて、生活環境にかなり直結している産業ということになっていました。しかしながら、今のような人口減少も含めてなのですけれども、米一辺倒ではない食生活がどんどん進んでいって、米の消費量が落ちてくる中で、今まで8万トンぐらい年間減っていたところが、人口減少社会になったということもありまして、10万トンぐらいになっているということです。
    ではこの先どうなるのかというのは、実は誰もなかなか学術的な意味も含めて見通しされないところがあります。実際、もう600万トンぐらいになると、もうそろそろ麦と同じになるから底打ちするのではないかという方もいらっしゃいますし、いや、同じような傾向で食文化が多様化する限りはだんだん並行するのではないかと言われる方もいて、10年後、20年後はどうなるかというのは、なかなか難しいところではあります。
    ただ、長期的にそういった傾向がある中で、日本の水田というのがなくなっていったときにどうなるのか。1つは食べるかどうかというのは、やはり国民の需要の動向というのがあると思いますし、その動向のところに働きかけていくために、文化の話もございましたし、あるいはパック御飯もそうですし、お酒の甘酒みたいなものもそうですし、いろいろな食べ方の工夫というのはもっとできるのではないか。あるいは外国にもっと出していけるのではないかとか、そういった行き先の多様化みたいなことも含めて、今の生産量を維持し、また、ちゃんとコストに見合ったような価格で出せるのかどうかという、そういったところをやっていくことになるのではないかなと思っています。
    その中で、例えばいろいろ支援だとか補助だとかという話もありましたが、やはりそのときは、その市場の中で需要ができ、それから生産ができ、いろいろな需要の中で主食用があり、パックがあり、あるいは加工がありという、市場の中のせめぎ合いがある中で、あるものについて支援をするというのは、非常に市場を乱すことにもなりますので、なかなかやりづらい一方で、例えば全く新しいものを開発しているだとか、共同研究だとか、そういったものに関しては、やはり新しい市場のフロンティアを拡大する部分については、国としても技術的なもの、実証的なもの、いろいろなものをやっていく必要があるのではないかなと思っています。
    生産数量の配分がなくなって、今年でもう2年も経つわけなのですけれども、踊り場的なところからだんだん、これからどう作っていこう、市場をどう捉まえていこう、そういった意味でいうと、行き当たりばったりで作って、それで市場にどう評価されるかというところから、だんだん結びつきがあって、どの需要にどういう要望があるから自分たちのところは作るんだというように、だんだん変わってきているというのは実感としてございます。それは主食用米以外、加工用米についてという話がございましたけれども、加工用米も一定量以上はもう複数年契約になってくると、政策的な効果はだんだん薄れてくるので、以前あったような助成はやめてきたわけなのです。やはり需要があっての生産というのは、よく言葉で言われますけれども、今は民間の中でそれが具体的に進んでいっているということです。
    今日お示しした資料というのは、基本的にマクロの全体的な数字になっていて、需要毎にどのようになっているかというのは、実はそこのところまでは分析はし切れていません。また、それについて国があまり細かい数字を出すのはどうかということも考えているところでございます。
    ここ何年間からの動きはとにかくしっかり追っていくということと、マンスリーレポート等、分析をしっかりやって、それを見ていただいて、それに対しての市場の動き等を見ていく。その中で足りないところがあれば、国として必要なもの、あるいは何か情報発信なのか、ルール作りなのか、あるいは開発に対しての一部の支援なのかというのはあるかと思いますけれども、そういったことを駆使しながら、安定的な生産に向けていくということです。
    その中で一番心配なのは、やはり平田委員が仰ったように、作る人がいなくなるのではないかということ。需要の減少以上に、多分作る人がいなくなると生産量が落ち込むということになるので、生産を抑えるというよりも、逆に作る方がいらっしゃらなくなるということを我々の中では一番危惧しているところであります。
    そういった意味でいうと、金井委員の仰った中で、主食用以外のものも使いながら、経営として需要のある作物を作っていくと、これも稲作経営というよりも水田経営という意味ではとても大切な部分だなと思っています。
    今日いただいたことにすぐ応えられるものというのはなかなかないのですけれども、我々も行政の中で日々考えながら、まずデータでしっかりとり、皆様にお示しして、行政としても少しでも前向きなことをやっていきたいと考えています。
  • 大橋部会長
    ありがとうございます。
    今、部長からいただきましたけれども、皆さんの御意見はしっかり受けとめていただいて、事務局で御検討をいただく。皆さんもしっかりそこの辺りをフォローしていただければと思っています。
    本部会としては、農林水産大臣から諮問があった米穀の需給及び価格の安定に関する基本指針の変更について、適当かどうかということを御判断していただく必要がございます。
    基本的には、概ね御了解いただいて、ただ、今後についてはいろいろ議論することがあるから、是非この部会等でやっていこうということではなかったかと思いますけれども、その旨の議決でよろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

  • 大橋部会長
    ありがとうございます。
    それでは、異議なしということで進めさせていただきます。
    それでは、食料・農業・農村政策審議会令第8条第2項の規定により、議事の決定に必要とされる出席委員の過半数を超えていますので、本件につきましては適当と認めるという旨の議決をいたします。答申(案)を事務局から配付してもらいますので、御確認をいただければと思います。

(答申案配付)

  • 大橋部会長
    御確認をいただきまして、これにてよろしいでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

  • 大橋部会長
    ありがとうございます。
    それでは、本食糧部会の議決につきましては、審議会の議決とすることとされていますので、後ほど食料・農業・農村政策審議会として農林水産大臣に適当と認める旨の答申をしたいと思います。ありがとうございました。
    あと2つ議題が残っていて、なるべく端的に次進めていただければと思います。

(2)米穀の新用途への利用の促進に関する基本方針の策定について

  • 議事の2は、米穀の新用途への利用の促進に関する基本方針の策定ということで、本基本方針の策定に当たっては、米穀の新用途への利用の促進に関する法律第3条第5項の規定に基づいて、食料・農業・農村政策審議会の意見を聴くこととされているとなっています。
    まずは事務局から諮問文書を読み上げていただいて、引き続き資料の御説明を端的にお願いいたします。
  • 堺田穀物課長
    穀物課長でございます。
    まず諮問を読み上げさせていただきます。資料3を御覧下さい。

    元政統第1222号
    令和元年11月20日
    食料・農業・農村政策審議会会長殿
    農林水産大臣 江藤拓
    諮問
    米穀の新用途への利用の促進に関する基本方針の策定について、米穀の新用途への利用の促進に関する法律第3条第5項の規定に基づき、貴審議会の意見を求める。

    それでは、続きまして、資料をかいつまんで御説明をさせていただきます。
    資料4でございます。
    米穀の新用途への利用の促進に関する基本方針の策定についてということで、資料4の1枚目のスライドを御覧いただきたいと思います。
    米穀の新用途への利用の促進に関する法律の枠組みと表題を打っております。米穀の新用途、現在これは米粉用、それから飼料用の用途への利用ということで進めているところでございますけれども、1つ目の丸に書いてありますように、先ほど申し上げました米穀の新用途への利用の促進に関する法律、これが10年前の平成21年に制定されまして、その法律に基づきまして基本方針を作成しております。
    この基本方針でございますけれども、2つ目の丸にありますように、概ね5年毎に定めることとされています。また、3つ目にありますように、これを策定するときには、5年毎にということでございますけれども、食料・農業・農村政策審議会の意見を聴くこととしているということでございまして、今日は諮問をさせていただいたということでございます。
    今後のスケジュールでございますけれども、このスライドの真ん中右にありますように、本日は諮問ということでして、3月に予定しておりますこの食糧部会において、具体的な基本方針の内容をお諮りし、御議論を頂戴したいと思っているところでございます。
    次のスライドを御覧下さい。
    ここには現行の基本方針の主なポイントを記載しております。米粉用米、それから飼料用米に分けておりますけれども、この米粉用米について、例えば、上の方に書いてありますように、輸入小麦等の競合原料と競争し得る価格での供給であるだとか、あるいは多様な用途に対応した加工技術の改良・開発、それから消費者・実需者に受け入れられる商品の開発、あるいはその米の特性・機能性を踏まえた、より付加価値の高い商品の開発、こういったものを大きな方向性、方針のポイントということで整理をしているところでございます。
    その下に飼料用米のポイントがございます。
    こういったことで、この2つの用途についての取組を基本方針でまとめて、各種施策の推進を図っているということでございます。
    以降、3ページ以降に、米粉用米、それから後ろの方には飼料用米の取組について現状を整理しておりますけれども、今日は時間の関係で米粉用米について触れておきたいと思います。3ページを御覧下さい。
    米粉用米の需要でございますけれども、左側のグラフにありますように、これまで近年2万トン程度で推移しておりましたが、ここのところの米粉使用量、大手食品メーカー、あるいは業務用需要と伸びてきてございます。そういった中で、近年3万トンを超える水準まで伸びてきているということです。
    また、その下にありますように、製粉・加工コストにつきましても、米粉の製造事業者の製粉ラインの改良、あるいは稼働率の向上といったことで、大手の一部企業では、その下に小麦粉と比較しておりますけれども、小麦粉並みの製造コスト、またその米粉の価格も実現してきていると、そういう水準になってきてございます。
    それから、右側にありますように、様々な米粉の加工技術というものも生み出されてきております。新たな利用方法として、米ゲルだとか、アルファ化米粉、こういった粉製品も開発されてきておりまして、これを基にパン、あるいは麺などの市場、こういったものへの利用の拡大が進んできているという状況にあります。
    次の4ページを御覧下さい。
    米粉につきましては、その利用拡大に向けまして、用途別の基準ですとか、あるいはノングルテン米粉の認証制度、こういったものを整備してまいりました。そういった中で、米の特性を踏まえた付加価値の高い商品として、米グルテンが含まれない特性を有する点について、第三者認証制度の運用が開始されて、その需要の拡大につながってきております。商品に適した品種の導入、あるいは生産者と実需者とのマッチング、こういったものを進めながら、この方針に則った取組を実施しているところでございます。
    それから、5ページでございますけれども、今後の基本方針の検討を進めるに当たって、様々な米粉の関係業者からの御意見も聞き取りを行っているところでございます。下にありますように、生産・流通・加工コストの低減をさらに進めていくべきではないか、あるいは右にありますように、新たな市場開拓ということで、輸出をさらに伸ばしていくべきではないか。それから、左下ですね、米粉に適した品種の導入、安定取引の必要性、こういったことも進めていくべきではないかという御意見も頂戴しております。
    こういった意見も踏まえながら、次の基本方針の策定に向けて内部での検討を進め、3月の食糧部会において御議論をいただくべく準備を進めてまいりたいと思っております。
    その次のページ以降は、飼料用米についての現状を整理しておりますけれども、今日は時間の関係上、資料を見ていただくということで、紹介までとさせていただきます。
    以上でございます。
  • 大橋部会長
    ありがとうございます。
    本日、諮問が行われたところですので、事務局においては必要な手続を進めていただくこととして、皆様におかれましては3月の食糧部会で御審議をいただきたいと思いますけれども、これにてよろしいでしょうか 。

(「異議なし」の声あり)

  • 大橋部会長
    ありがとうございます。
    それでは、事務局におかれましては手続を進めていただければと思います。

(3)畑作物の直接支払交付金(ゲタ対策)の数量単価等の改定について

  • 最後に議事の3、畑作物の直接支払交付金(ゲタ対策)の数量単価等の改定ということで、これにつきましては、担い手経営安定法第3条第7項の規定に基づいて、食料・農業・農村政策審議会に聴くということとされておりますので、まず諮問文の読み上げをいただいて、続いて資料の御説明を簡単にお願いできればと思います。
  • 土居下経営安定対策室長
    経営安定対策室長の土居下でございます。
    資料5、諮問を読み上げさせていただきます。

    元政統第1191号
    令和元年11月20日
    食料・農業・農村政策審議会会長殿
    農林水産大臣 江藤拓
    諮問
    農業の担い手に対する経営安定のための交付金の交付に関する法律第3条第4項の数量単価の策定及び同項の調整額の算定に係る農林水産省令の改正について、同条第7項の規定に基づき、貴審議会の意見を求める。

    以上でございます。
    資料6を簡単に御説明させていただきます。
    畑作物の直接支払交付金(ゲタ対策)の概要についてでございます。
    1ページ目でございます。
    ゲタ対策の概要でございます。いわゆるゲタ対策でございますが、担い手経営安定法に基づきまして、諸外国との生産条件の格差により不利がある農産物、麦からそば、なたねまで並んでございます。これら作物を対象にしまして、左下の交付単価のイメージにありますとおり、標準的な生産費と標準的な販売価格の差額分に相当する交付金を認定農業者、集落営農、認定新規就農者のいわゆる担い手農業者に直接交付するものでございます。
    2ページ目を御覧下さい。
    交付単価の算定方法でございます。算定方法につきましては、下の方に算定式がございます。この算定式により統計データ等に基づきまして機械的に算定することとしております。交付単価につきましては、3カ年固定としておりまして、生産現場において中期的な営農計画を立てやすくしてございます。
    今回は、ちょうど令和2年~令和4年、この3カ年の交付単価の改定の年となってございます。こちらにつきまして御検討をお願いしたいと思ってございます。
    次に3ページ目を御覧下さい。
    こちらは、現行の単価の期中改定の経緯を示してございます。今年2月にはTPP11発効に対応しました期中改定、また8月には消費税率改定に伴う期中改定、このような期中改定を行っておりまして、この結果、次の4ページの現行の交付単価になってございます。
    次のページには、これまでの変遷が書かれてございます。
    これから令和2年から今後3年間の交付単価の改定を行っていくということでございますが、改定に当たりましては、食料・農業・農村政策審議会の意見を聴くこととされてございますので、本日諮問させていただきました内容につきまして、食糧部会の下に設置されております経営所得安定対策小委員会におきまして調査、審議を行っていただき、その結果につきましては、小委員会座長に取りまとめていただいた上で、こちら食糧部会に報告させていただきたいと考えております。
    以上でございます。
  • 大橋部会長
    ありがとうございます。
    先ほど御紹介をいただきました経営所得安定対策小委員会というのは、参考資料の5-1に付いておりますので御確認をいただければと思いますが、ただいまの御説明の要領で進めていきたいと思いますけれども、これについてもいかがでしょうか、よろしいですか。

(発言する者なし)

  • 大橋部会長
    ありがとうございます。
    特段御異論ないようですので、この手続で進めていただければと思います。

(4)その他

  • それでは、最後、議事の4、その他として、事務局から何かございますでしょうか。
  • 佐藤農産企画課長
    ございません。
  • 大橋部会長
    それでは、時間が延びてしまって申しわけございませんが、全て終了ということで、最後、本日の議事については、議事録として整理し公開することとなります。この整理についても、私に御一任をいただければと思いますけれども、よろしいですか。

(「異議なし」の声あり)

  • 大橋部会長
    ありがとうございます。
    それでは、進行を事務局にお返ししたいと思います。
  • 近藤農産企画課課長補佐
    大橋部会長、どうもありがとうございました。
    それでは、閉会に当たりまして、平形農産部長よりごあいさつを申し上げます。
  • 平形農産部長
    本日は、長時間にわたり御議論をいただき、ありがとうございました。
    今回の主題であります米穀の需給及び価格の安定に関する基本指針の変更につきまして、御答申をいただきありがとうございます。また、本日諮問いたしました米穀の新用途への利用の促進に関する基本方針及び畑作物の直接支払交付金の数量単価等の改定につきましては、次回食糧部会で御審議、あるいは御報告に向けて手続を進めてまいります。
    本日、大変広範な御意見をいただきまして、今回すぐお答えできることがなかったところもございますが、我々も議論を重ねて皆様のお問い合わせに答えられるように準備をしていきたいと思っております。
    本日は長時間、本当にありがとうございました。
  • 近藤農産企画課課長補佐
    それでは、以上をもちまして、食糧部会を終了させていただきます。
    ありがとうございました。

閉会

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。

Get Adobe Reader