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食料・農業・農村政策審議会食糧部会 議事録(令和7年12月24日開催)

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開会

午後3時00分 開会

  • 国枝企画課長
    それでは、定刻となりましたので、ただいまから食料・農業・農村政策審議会食糧部会を開会いたします。
    委員の皆様方におかれましては、年末のお忙しいところをお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。本日、澁谷委員は遅れてご到着されます。
    それでは、開会に際しまして、広瀬農林水産大臣政務官からごあいさつをお願いいたします。
  • 広瀬農林水産大臣政務官
    皆様、お疲れさまでございます。農林水産大臣政務官の広瀬でございます。よろしくお願いします。
    食料・農業・農村政策審議会食糧部会の開会に当たり、ごあいさつを一言申し上げたいと思います。
    委員の皆様におかれましては、本日は年末の大変お忙しいところご出席を頂きまして、感謝申し上げます。
    米に関しては、引き続き皆様の関心が高い状況ではありますが、足下の令和7年産の需給状況として、店頭価格は高止まる一方で、生産量は747万トンと過去10年で最大規模、本年6月末の民間在庫量も玄米ベースで215から229万トンと直近10年程度で最も高い在庫水準に匹敵する見込みであることから、今後とも需給動向を注視してまいりたいと思っております。
    本日の食糧部会では、麦、大豆などの畑作物に対する直接支払交付金、いわゆるゲタ対策の数量単価の改定案についてご審議を頂くとともに、米の安定供給に係る短期的な対応策や、これを踏まえた食糧法改正の方向性、そして直近の米の需給状況についてもご説明させていただき、皆様からのご意見を頂く予定でおります。
    ゲタ対策の数量単価の改定案につきましては、先日12日に持ち回り開催により諮問させていただき、先週19日に経営安定対策小委員会でご議論を頂いておりますので、その内容も含めてご説明をさせていただき、ご審議の上、答申を頂ければと考えておるところであります。
    また、米の安定供給につきましては、農林水産省では昨年8月に今般の価格高騰の要因や対応の検証について公表し、生産量に関する統計調査の精度向上や需給見通しの算出方法の見直し等、需給の変動に柔軟に対応できる需給見通しの作成に取り組んできたところであります。
    11月には米の安定供給に係る短期対策を取りまとめ、加工業者や中食・外食事業者も含めた流通実態把握の強化や、民間備蓄を含めた今後の備蓄政策についても、本日の皆様からのご意見を含め、関係者のご意見も聞きながら検討を進めることとしております。
    本日の部会においては、生産・流通・消費と、委員の皆様それぞれのお立場から忌憚のないご意見、活発なご議論をお願いし、私の挨拶といたします。
    本日は、どうぞよろしくお願い申し上げます。ありがとうございます。
  • 国枝企画課長
    ありがとうございました。
    広瀬政務官は公務のため、ここでご退席になります。
    カメラ撮りはここまでとさせていただきますので、恐れ入りますが、退室をお願いいたします。
    それでは、この後の議事進行につきましては中嶋部会長にお願いいたします。
  • 中嶋部会長
    中嶋でございます。本日もよろしくお願いいたします。
    それでは、本日の議事の進め方について確認いたします。
    今、広瀬政務官よりもお話がございましたが、ちょっと繰り返しになりますが、確認させていただきます。
    まず、議事の(1)畑作物の直接支払交付金の数量単価の改定につきまして、本年、今月12日に農林水産大臣から食料・農業・農村政策審議会に諮問がございまして、本部会の下に設置されております経営所得安定対策小委員会に調査審議を付託したところでございます。その後、19日に同小委員会が開催されました。
    小委員会でのご議論については平澤座長に取りまとめていただいておりますので、事務局から資料のご説明の後、小委員会での議論についても報告いただきます。その後、委員の皆様からのご意見、ご質問を頂戴した上で、改定案が妥当であるかどうかを議決したいと思います。
    また、議事(2)米をめぐる情勢については、11月に取りまとめられた米の安定供給に係る短期的な対応策、それからこの対応策を踏まえた食糧法見直しの方向性、そして加えて、直近の米の需給状況に関するデータ、これらについて事務局からご報告いただいた後、ご意見のある方からご意見を伺いたいと思います。
    議題が多いため、円滑な議事進行にご協力いただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
    それでは、まず議事の(1)、諮問事項であるゲタ対策の数量単価の改定について、事務局から資料のご説明をお願いいたします。
  • 尾室穀物課長
    農産局穀物課長の尾室でございます。
    畑作物の直接支払交付金の数量単価の改定案、また19日に開催されました経営所得安定対策小委員会での審議内容についてご説明いたします。資料をお配りしておりますので、「資料」と書いてある紙をご覧いただければと思います。
    1ページ目をご覧ください。
    まず小麦、大豆などの畑作物に関しましては国民の食生活に欠かせないものである一方で輸入依存度が高いということで、食料安全保障の面からも生産の増大を図っていくことが不可欠です。そのため、畑作物の直接支払交付金、いわゆるゲタ対策では、法律に基づきまして、諸外国との生産条件の格差により不利のある麦、大豆、てん菜などを対象に、「標準的な生産費」と「標準的な販売価格」の差額を交付することとして、その交付単価については下に書いてあります算定式に基づき算定しております。それぞれのデータについても、統計データ等、公表されているようなものを使って透明に計算しているということでございます。
    2ページ目をご覧ください。
    2ページは現行制度の課題でございます。この制度、平成19年に始まってからデフレな状況が続いていましたが、直近インフレになっています。一方で、統計データを使うということで、今回の計算をするに当たっても、過去の計算方式では令和6年までのデータしか使い得ない。そのため、インフレの状況というのがしっかり反映できないこととなってしまいます。
    また、麦や大豆の価格については、インフレというよりは国際価格の影響とか、そちらの影響が大きいということで、生産費とのギャップというのが拡大するおそれがある。これが課題となっております。
    また、3ページ目をご覧ください。
    今のインフレ以外にもそれぞれ品目別に課題がございまして、てん菜については褐斑病という病気が令和5年に発生しまして、それ以降、その病気の関係でなかなか糖度が上がってこないというような状況になっています。また、でん粉原料のばれいしょについても、これは病害虫、シストセンチュウの抵抗性のある品種を導入しているんですけれども、それに切り替えた後、従来品種と比べてでん粉の含有率が上がらない状況となっています。
    麦については、かび毒の検査について産地の負担が大きくなっているものの、それが生産費の方には反映されていない、こういったような指摘を頂いているところでございます。
    4ページをご覧ください。
    こうした課題を踏まえて、今回、算定方式を一部見直しております。
    一つは、統計の確定値しか用いないのではなく、足下のインフレ動向を反映すべく、令和7年産の生産費と販売価格については直近の物価指数等を用いて推計するという形にしております。また、てん菜とばれいしょについても、糖度、でん粉含有率の基準値を見直すとともに、麦のかび毒検査の費用に関しても単価に反映することとしました。
    5ページ目をご覧ください。
    5ページ目は、ご説明した見直しを踏まえて算出した各品目の平均交付単価であります。
    6ページ目をご覧ください。
    6ページは、5ページ目の単価を基に品質区分別の単価というものを設けております。より良い品質のものを作っていただくために、良い品質のものを作った方というか、良い品質の麦や大豆については品質に応じて単価に差を付けているという形になります。こういうことを通じて、需要に応じた生産へのインセンティブにつながるものと考えております。
    交付単価の改定につきましては、以上でございます。
    続きまして、19日の経安小委における審議内容について、本日欠席の平澤座長の代わりにご報告させていただきます。
    小委において出席していただいた全ての委員から、ゲタ対策の数量単価の改定に対して、妥当とのご意見を頂きました。
    なお、各委員からは関連した意見を頂いております。幾つか紹介させていただきますと、単価改定について、推計値の指標については今後確定値と照合し、大きな誤差が生じているようであれば、何らかの対応を考える必要があるのではないか。
    あとは、今後の人件費の増加や高温下での作業等の影響についても考慮すべきではないか。
    あとは、インフレ動向も踏まえた単価の改定。これは今まで3年毎にやってきたんですけれども、3年毎にとらわれず見直すべきではないかといったご意見も頂いております。
    また、制度全般に関しては、ゲタの制度、あと価格の変動に応じたナラシ制度というのがあるんですけれども、これについても水田政策の見直しの中でも制度の機能はしっかり維持すべきというご意見。
    あとは、生産コストや流通経費を賄った上で再生産が行える農業所得を確保する観点から、ゲタ対策の検討を行うべきといったご意見を頂いております。
    ほかにも幅広くご意見を頂いておりますところ、これらのご意見も踏まえながら今後の算定根拠に関する検証や運用の検討を進めてまいりたいと思います。
    以上で説明を終わります。
  • 中嶋部会長
    ご説明ありがとうございました。
    それでは、ただいまの事務局からのご説明を踏まえまして、委員の皆様にご意見を伺いたいと思います。ご質問、ご意見がある方は挙手をお願いいたします。ウェブ参加の委員も、Teamsの挙手機能にて挙手をお願いしたいと思います。
    いかがでございましょうか。
    それでは、井岡委員お願いします。
  • 井岡委員
    消費科学センターの井岡と申します。どうぞよろしくお願いいたします。私は消費者の立場から申し上げます。
    私、今回、畑作物の直接支払交付金という制度について初めて聞く機会になりました。消費者が国産のものを求める方向は十分にあると思いますが、それは安心感と自給率の低さの懸念から来ているのではないかと思います。しかし、このような対策を実際に国がなさっているということ、どれだけ消費者に届いているかというと、なかなか知る機会がないのが現状かと思っております。
    前回も申し上げましたが、やはり生産者と消費者の乖離が大きいと感じております。昨年改正された食料・農業・農村基本法の14条では、消費者の役割が明記されております。消費者はそのことを理解した上での行動を期待されているにもかかわらず、なかなかこのような応援の政策の情報が消費者に届いていないように思われますので、これを是非お願いしたいと思います。
    今回、これを私が知ってご説明を受けた状況では、とても緻密に策定されていると思いました。小麦や大豆、そばは消費者に身近で、毎日の食生活に欠かせないもので、特に国産志向が強くなっている食品だと思われます。そして、小麦については、それぞれの産地の特徴や等級などで使用方法に違いがあると思いますが、その考慮についてもよく含めて考えられていると思います。
    てん菜とでん粉用ばれいしょ、なたねについては、一般の消費者にはすぐに理解が及ばないことかなとも思います。私ども消費科学センターでは今年度、精糖工業会の協力を得て砂糖の勉強会を2回、また広報紙にも甘味の情報を2回掲載し、学んでまいりました。最近の気候変動や経済の影響を受けながらも生産を担っていってくださる農家がいらっしゃることをもっと知らせていただき、家庭で使用する時の購入や理解が進むことを望んでおります。もちろん私ども消費者団体も、こうした消費者に対する普及啓発促進の一翼を担っていきますので、今後とも関係者との協働により、活動に一層努めていくつもりでございます。
    もう一つだけ手短に申し上げますが、ゲタ対策の「ゲタ」という言葉なんですが、ちょっと若い世代には遠い言葉になっておりまして、「下駄を履かせる」という意味があまり積極的なプラスのイメージが少ないのではと私は考えております。農家にとっては正当な交付金であり、消費者にとっても理解を進めていかなければいけない制度。通称とはいえ、これにマイナスのイメージの言葉があるのは、消費者の理解が進むとはちょっと言いにくいのではないかと思います。誤解を生む可能性もありますので、できれば少々ご検討いただきたいと思っております。
    以上です。よろしくお願いします。
  • 中嶋部会長
    ありがとうございました。ちょっと気が付かなかった視点です。
    まとめてご意見を伺ってから事務局の方からリプライしていただければと思います。
    ほかにいかがでございましょうか。では、小林委員お願いいたします。
  • 小林委員
    株式会社AGRIKOの小林と申します。皆さん、よろしくお願いします。
    弊社は稲作に加え、都市農業や農福連携を主軸とする事業を行っているんですけれども、そういった弊社の事業に対する取材件数、あと「東京都エコ農産物」という、東京で生産される野菜についてなどの取材や登壇も増えており、消費者の国産農産物への需要や関心というのが本当に非常に高まっているなと日々実感しております。
    そのような中で生産者が困ることのないよう、また生産をやめざる状況の方が増えないように、インフレ動向を反映するなど様々な対策、基準値の見直しなどを行い、お示しいただいていること、本当にありがとうございます。
    また、今回丁寧にご説明いただいたおかげで、私は稲作がメインなのであまり知識がなかったのですが、理解を深めることができました。正に今委員の皆様からもお話ありましたけれども、「下駄を履く」というところが私も最初はあまりぴんとこず、どういうものなのかなと思っていたのですが、ご説明いただくことでしっかり理解することができましたし、そういった国産農産物の需要がある中で、それでも生産をやめざるを得ない状況を作らないという意味で、とても大切な仕組だなというふうに感じております。
    もう既にいろいろな工夫を進めていただいているとは思うのですが、統計期間、人件費など国際情勢の状況や価格変動が大きい現状を踏まえますと、統計期間として使われている「7中5」とか「5中3」というのは初めて今回伺ったのですが、その期間がそもそも適正なのか。5年というと、かなりコロナ禍で激動だったと思いますし、7年前にはAIなどの技術もあまりイメージすることができなかった。それほどの激動だと感じますので、引き続き柔軟にご検討いただければ幸いです。
    あと、「ゲタ対策」のお名前についてというところです。若い世代、今農業を頑張りたいという人もすごく増えている中で、なかなかこういったシステムに対して理解が進んでいない。自分も農業者でありながら理解できていない部分があったというところもあり、是非もう少し柔軟に、様々なところと併せて検討いただけると有り難いなと私も感じておりました。ありがとうございます。
  • 中嶋部会長
    ありがとうございました。
    ほかにご意見ございますでしょうか。
    では、稲垣委員お願いいたします。
  • 稲垣委員
    すみません、稲垣でございます。
    このゲタ対策……ちょっと名前は置きまして、の話ですけれども、今の制度を前提にすれば、この単価の算出としては非常にきめ細かくやっていただいており、私自身もちょっと驚いたんですけれども、これ自体、結構なことだというように思っております。
    それを前提に、この機会でございますので、制度面に関わる点、3点ほどコメントさせていただきたいと思います。まず面積払の話、これは資料の1ページ目ですが、これは先払いの性格だということにはなっているんですけれども、結果としては極端に言うと捨作りのようなものまで救済してしまうという可能性があるかと思いますし、そこまでいかなくても生産性の低い耕作者への救済になっているんではないかというような感じがいたします。ここについては金額、やり方も含めて、これでいいのかということは少し問題提起させていただきたいと思います。これとも関連するんですけれども、交付対象事業者について規模要件なしということになっているんですが、これも大体認定農業者とかですから、そんなに小さいところは入っていないのかもしれないんですけれども、やはり交付のための行政経費とか手間を考えることに加えて、生産を合理化していく、生産費を低減していくという観点からも、規模要件というのは求めることをお考えになった方がいいんではないかというように思います。
    それから、これも根本に関わる話なんですけれども、生産費と販売価格の過去の実績、今回の場合は足下の分は推計でやっているわけですが、その差額を用いるということなんですけれども、これだと生産面とか販売面で努力すべきということが考慮されていない。要するに正にありのままの差をそのまま埋めちゃうということになっていますので、ほかの施策でもあるかと思うんですけれども、目標生産費を設けるとか、販売でも販売努力、先ほどからご指摘あるように、国産物に対する需要というのは強いものもあるんで、そういったところを工夫して、少しでも高く売ることによって差額を埋めていくというようなことを少し交付金の単価の算定に当たっても織り込めないかという、これはすみません、ないものねだりかもしれないんですけれども、そこをちょっと問題提起させていただきたいと思います。
    以上です。
  • 中嶋部会長
    ありがとうございました。
    ほかにいかがでございましょうか。
    それでは、山嵜委員お願いいたします。
  • 山嵜委員
    ご苦労さまです。ありがとうございます。何点かお伺いしたいなというところでお話ししようと思ったんですけれども、皆さん言われたとおり、名前の方はどうかなというのもあるんですが、名前は変な話、例えば全国にある農業大学校だったりとか農林高校でしっかりゲタのことを教えていただくだけでも十分広がるのかなと。私もそうですけれども、農業高校でも政策のことは何にも教えてくれませんので、そういった面でちゃんとこれから次の担い手を育てるという意味で、こういったこともいろいろ教えていただける機会をどんどん増やしていただければなと思いました。
    あとゲタ・ナラシに関してなんですけれども、収入保険とのこれからの併用がどうなってくるのかなというところが大切なのかなと。今年度のようにあまりにも米価が上がり過ぎると、先ほど稲垣さんが言われていましたが、捨作りの人たちは本当にやめてしまう人の方が多くなるのではないかというふうにも思いますし、しっかりと転作を推進するのであれば、そこを踏まえて救済するという措置が必要になってくるのかなと思います。
    特に中山間地帯でやられている人たちがゲタを使われている方たちが多いのかなと思いますので、それに対しては土地の多面的利用でしたりというところの加点制などを踏まえて、さらにポイント制で、農産物に対して補助をするのではなくて、その地域で維持をしているという努力に対して生産者に対して補助をしていただけるものでないと今後作っていく人はどんどん減っていくんではないのかなというふうに思っております。
    あと小委員会における委員の意見の方で、2枚目の方でさっきのことが載っていたんですけれども、防除でしたりとか生産のものに対して。これに関しても当社の場合は米が多いので、周りが大豆をやっていたりとか、適期の防除などで問題が多少起きたりはしますが、やはり適地適作ということでちゃんと産地化を進めるべきなのかなというふうに思います。無理に作っても、結局作れなければ意味がないというものもありますし、本来生産物が上がってこそというところがまず補助の大前提なのかなというふうにも思いますので、そういった面で、今回は特に変更点としては難しいかもしれませんが、今後そういうことも踏まえて一考していただけると有り難いのかなというふうに思います。
    ちょっと長々になりましたが、すみません。お願いします。
  • 中嶋部会長
    ありがとうございました。
    ほかにいかがでございましょうか。
    では、藤間委員、徳本委員、山﨑元裕委員ということで。
  • 藤間委員
    JA全中の藤間でございます。
    畑作物の直接支払交付金については直近の生産費高騰分の反映など、生産現場の実感に合った見直しがされていることを踏まえて、妥当と考えております。
    なお、先ほど説明いただきました資料の4ページ目の最下段に、「算定根拠となる統計情報などを検証し、9年度での単価改定の是非も含め、制度の運用を検討」と記載されています。新たな食料・農業・農村基本計画では麦、大豆の生産拡大が掲げられています。増産に向け努力している生産現場の実態を踏まえ、意欲を持って取り組めるような対応を強くお願いします。
  • 中嶋部会長
    ありがとうございました。
    では、徳本委員お願いいたします。
  • 徳本委員
    トゥリーアンドノーフの徳本と申します。
    この畑作の直接支払交付金、非常に我々土地利用型農業にとっては今後ますます重要になる指標かなと思っていまして、先般の農業センサスでも数字が出ていましたけれども、大幅な離農が進んでおりまして、中山間地も本当に水田の流動化が激しくなってくる中で、畑作物との輪作体系というのが非常に重要になってきております。
    そういう中で、いろいろ今回のインフレ動向とかも反映させていただいているんですけれども、それでも小麦が下がってしまうのかというのは率直に少し驚きましたが、やはり今の計算式だとその辺も仕方ないのかなというふうに思いました。
    それで、我々この土地利用型農家の中でいろいろ毎回議論になるのが、さっき適地適作という言葉があったんですが、我々のような日本海側であったり、太平洋側の水田地帯であったり、はたまた北海道であったりということで特に畑作物の生産コスト、生産性というのがかなり変わるので、一方で我々のような日本海側においては多面的機能の維持も含めた転作体系というのを敷いていまして、ここには獣害対策に向けてかなりコストが掛かると。併せて排水対策というところも非常に、特に日本海側は非常にコストをかけているところで、恐らくこの辺の公平性というか、適正な水田維持の観点から、もう少しゾーニングというような発想というのがあり得るのかどうか。
    もちろん、多分これまでも議論がなされていたのかもしれないんですけれども、今後我々も転作体系の中で非常に重要な指標になるので、そういった地域毎のゾーニングという議論の可能性があるかどうか、この辺りもちょっと伺ってみたいと思います。
  • 中嶋部会長
    ありがとうございました。
    それでは、山﨑委員お願いいたします。
  • 山﨑(元)委員
    ありがとうございます。全米販、山﨑でございます。
    今回のゲタ対策につきまして、数量単価の改定ですが、本件については特段の異論はございません。異論はございませんが、9年度からと言われていますが、水田政策の見直しと絡めて質問とお願いを申し上げます。
    今回、令和8年産の畑作物、麦、大豆などの単価が決まります。令和9年産から水田政策の抜本的見直しにおいては、水田活用の直接支払交付金の単価等についても作目に着目して生産性向上に資するよう見直すこととされています。この見直しにより、ゲタ対策も含めて一体的に見直すこととなる可能性が高いと推察しています。
    そこで質問ですが、形式にこだわるものではありませんが、その際にはゲタ対策の単価変更のみを諮問されることになるのかということです。水田活用の直接支払交付金についての見直しは、米麦を含む水田政策に関する重要な政策変更になるという観点から、是非この食糧部会で十分な議論をすべきではないかと考えています。
    このような結論が出ましたとの結果報告に終わることのないよう、できれば複数回見直しの内容等につきまして食糧部会にて議論できるようお取り計らいを頂きたく存じます。よろしくお願いします。
  • 中嶋部会長
    ありがとうございました。
    ほかにいかがでございましょうか。ウェブの方もよろしいですか。
    失礼しました。山田委員、お願いいたします。
  • 山田委員
    山田です。
    皆さんのご意見をいろいろお聞きしておりまして、私もこのゲタ対策自体は、今回の数字といいますか、これは適正ではないかと思っています。ただ、私も勉強不足で大変申し訳ないですけれども、この仕組というのは経営安定が目的なのか、それとも経営所得に対する補塡が目的なのか、この辺がちょっといま一つ分かりづらいと私自身は思っています。要するにインフレ対応ということであれば、それは安定を求めている話だと思います。
    もう一つ、インフレということで、ここがインフレ対策しているのは国際相場や何かと乖離をしているから、そこでスプレッドが開いているからこういう対策をする。一般的に経済原則からすれば、インフレすれば販売価格も増えるわけですから、ここでの差分というのはそんなに生じないはずだけれども、それが生じているのは何なのかという、こういうことだと思います。
    それに対して、こういうやり方が適正なのかどうかということを、今の時点ではこれしかやりようがないと思うのですが、本当にこれでいいのかというのは根本的にもうちょっと考えていく必要があるのではないのかなというような気がちょっと私はいたしました。
    ただ、今の現時点では、ゲタ対策というのはこういうやり方で進めていくしかないのかなと思っています。
  • 中嶋部会長
    ありがとうございました。
    ほかによろしいでしょうか。
    では、樫山委員お願いいたします。
  • 樫山委員
    樫山です。
    このゲタ対策の交付金単価というのは、一時的にこれでいいと思うのは、畑で、例えば東日本の大規模な農地で、高効率な畑で生産する場合というのはこれでいいと思うんですが、西日本におきましては1枚当たりの面積が小さくなっておりまして、低効率な田で生産、転作することが多いわけです。その場合、このゲタ対策だけでは十分とは言えないところもあって、水活での交付金も考慮する必要があると思っております。
    そもそもゲタというのは、海外から入ってくる大豆とか小麦とかというのに対して、競争力のない単価でしか作れない。コストがそもそも高い日本で作るわけですので、その分安過ぎると農家としては生産する魅力を感じられないわけで、こういう対策になっているのかなと思うんですが、先ほど来、ほかの委員の方も言っていらっしゃいますけれども、包括的に水田政策の見直しの中で水活も含めてやらないと、今の現状のような米の単価の時に、この交付単価のゲタの金額と水活の交付単価と合わせたところで、米の価格、単位面積当たりの収益には到底見合わないので、そういう意味では田での転作というのは、やめてしまうのかなと。
    そこで、国として、まず価格形成です。食料に対する価格形成に介入するつもりはないと思うんですけれども、ある程度そこを確保しないから今まで農家が減ってきたわけでございまして、その辺のある程度戦略的な目標数値というのを持っていただいて、水田政策の抜本的な見直しをお願いしたいなというふうに思っております。
    先ほどもありましたとおり、作物に対する助成金、補助金ということではなくて、例えばデンマークとかヨーロッパの方では生産農家が、ある一定の基準をクリアしているという生産農家に対して所得の半分ぐらいを税金で賄うというようなこともされていると思いますけれども、僕たちはお金もうけをしようとして農業をしていることよりかは、国土保全をする目的でお米を作っていまして、米が作れない所、作りにくい所、水が入りにくい所で転作で大豆とか麦を入れている。それで捨作りと言われるんですけれども、それをしなければ耕作放棄地になっちゃうわけです。だから、そういう国土保全に対しての補助金というのは、多面的機能支払というのがあるんですけれども、これは土地改良区に入ってしまっていて、僕ら生産農家にはあまり入ってこない、ほとんど入ってこないので、そういう法人経営体のやっていることをよくよく調べていただいて、国土保全に対して何かしらサポートしていただけるような制度に作り替えていただけないと、食料自給率のうちでも大豆・麦とかいうのがもうどんどん、ほぼないに等しい状態ですので、今後全然広がっていかないのかなということと、それと単価もコストを基に見直しをしていただいているようですけれども、個人農家さんのコストというよりは法人経営体のコストを鑑みてほしいなと。人件費も高騰していますし、あとは社会保険料、厚生年金保険料、そういうのは個人農家さん掛かっておりませんので、そういうのも考慮して単価の見直しをしていっていただきたいなというふうに思います。
    以上です。
  • 中嶋部会長
    ありがとうございました。
    ほかはよろしいでしょうか。
    それでは、委員の皆様から一通りご意見を頂いたところです。農林水産省の方からお願いいたします。
  • 尾室穀物課長
    ありがとうございました。
    まず、井岡委員の方から名称の話がございました。確かに「ゲタ」というのは若い人にはなじみもないですし、良い名称があれば考えていきたいと思っております。
    また、消費者の方にこういう制度の周知をしてこなかったとのご意見もいただきました。確かにそのとおりでございます。我々もそういう機会、どういう機会があるかと考えながら、しっかりやっていきたいと思います。
    また、小林委員から5中3、7中5といったようなものにも柔軟にというようなお話がありましたけれども、先ほどいろいろな検証をしていくという話をしましたが、その中でもしっかり考えていきたいと思っております。
    また、稲垣委員から面積払、捨作りの可能性があるんじゃないか、あと交付対象者の面積要件も考えたらというようなお話、それから生産者の努力が反映されないというか、算定にそれを入れるような課題があるんじゃないかというお話がございました。
    面積払については、そういった指摘は過去にもありまして、例えば、そばの面積払の単価を2万円から1万3,000円に変えるとか、そういった対応を過去にやっております。これもいろいろなご意見を聞きながら柔軟に対応していきたいと思っております。
    また、交付対象事業者については、今現在の制度の加入者の平均でいきますと、大体7ヘクタール程度ということで、それなりに大きな方が対象になっていますので、今のところ、これでもいいのかなと考えております。
    あとは生産者の努力、販売努力の面では、これは今3年に一度の改定としておりまして、その3年間の努力というのは、3年分はメリットを受けられる、そういう制度にしております。ただ、それはデフレ下ではそれでよかったんですけれども、インフレ下ではそれがどうかというようなご意見もあることから、検証することにしておるところです。
    あとは、山嵜委員から収入保険との関係とか中山間、多面的利用に対する補助、樫山委員からもございました。ゲタは制度の目的として、諸外国との収入、生産条件の格差を補正するというのが制度の目的になっておりますので、それで経営安定を図るということになっておりますのは、そういったところで制度の限界というのはあるんですが、一方で多面的機能支払の話とか中山間直払とか水活もございますし、様々な制度で今の日本の農業を支えているということでございますので、そういったものを複合的に考えながら、どういったやり方がいいのかというのは考えていく必要があるのだろうと思っております。
    あとは、徳本委員からゾーニングはどうなのかと。そういった意見もございます。今の制度については、全国一律の単価とすることで、なるべく生産性を上げれば自分のメリットが得られるということで一本の単価にしていますけれども、確かに水田との差、畑の差がありますし、それを今、水活で埋めているというような実態があるということでございますので、全体の中でということかと思っております。
    あと樫山委員から、法人経営体も見てほしいというお話がありました。確かに、今ゲタの単価算定に当たっては個人経営体のものしか見ておりませんけれども、また法人のものを入れてみると、恐らく生産効率的には個人農家全体の平均よりは高くなっているんじゃないかという気がしますので、そこを入れた時にどういうことになるのかというのも見ていかなきゃいけないですし、あと法人経営についてはおそらく所得が上がると人件費が高くなるというような、そういう傾向もありますので、そこのところも、どこを見るのが一番実態に合うのかというのは考えていかなきゃいけないと思っております。
    私からは以上になります。
  • 中嶋部会長
    ありがとうございます。
    それでは、山口部長の方から。
  • 山口農産政策部長
    山﨑委員の方から、今回のゲタとの関連で、水田政策の今後の見直し、これの関係で、併せて食糧部会の方で引き続きご議論をというお話ございました。
    私どもの方、令和9年の見直しに向けて現在検討を行っているところでございまして、年明け以降、本格化していくということになろうかと思います。私どももこの見直しについては大変大きな見直しであろうと思いますので、いわゆる食料・農業・農村審議会の方でご議論いただくということはあろうと思っております。
    食糧部会の場なのか、あるいは企画部会の場なのか、そういったところもありますけれども、何らかの形でご議論を頂くようなことというのは必要かと思いますので、またそのように検討してまいりたいというふうに思います。
  • 中嶋部会長
    ありがとうございました。
    委員の皆様から非常に多岐にわたるご意見を頂きましたので、今ご返答もありましたけれども、農林水産省の方でしっかり受け止めて、今後の検討の参考にしていただければと思います。
    今回の諮問案に関しましては特にご異論はなかったと私は思いますが、そのようなことでよろしいでしょうか。
    (異議なし)
  • 中嶋部会長
    ありがとうございます。それでは、本部会としては農林水産大臣から諮問のあった畑作物の直接支払交付金の数量単価の改定案については、経営所得安定対策小委員会で取りまとめていただいた案で妥当というふうに決議したいと思います。ありがとうございました。
    なお、農林水産大臣への答申につきましては書面にて行うこととなっておりますが、その文面につきましては私にご一任いただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
    (異議なし)
  • 中嶋部会長
    ありがとうございます。
    それでは、続きまして議事(2)米をめぐる情勢について、事務局から資料の説明をお願いいたします。
  • 国枝企画課長
    農産局企画課長の国枝でございます。
    まずは、参考資料の3をお願いします。こちらは、11月28日に官邸に報告をしました短期的な対応策でございます。先般、10月31日の食糧部会でご議論いただいた内容も含めてございます。
    1ページ、2ページが対応策の全体的なまとめです。
    1ページ目の第1番目が生産量に関する統計調査の精度向上です。ふるい目幅の見直しでありますとか、収穫量データの活用、生産者のデータの活用、将来的な人工衛星・AIの活用等を内容としております。
    資料は4から8ページですが、本日は説明は割愛させていただきます。
    2番目が需給の変動に柔軟に対応できる需給見通しの作成でして、食糧部会において何度か委員の皆様方にご議論いただいたとおりの内容でございます。
    11ページに最新の需給見通しを書いています。この中に付記していますけれども、需給の見通しに関しましては、令和8年産の備蓄米の政府買入れ、21万トンの買入れを予定しております。それから、政府備蓄米の放出、全体で59万トンに係る買戻し、買入れも今後の需給状況を見定めた上で行うということ、ここでご議論いただいております。
    それから、第3番目の項目としまして、流通構造の透明性確保のための実態把握の強化です。
    13ページにありますとおり、法律に基づく報告徴求により、在庫量とか相対取引価格等の調査を一定規模以上の集荷業者、卸売業者の方に対して行っております。
    しかしながら、次の14ページのとおり、左側に模式図ございますが、流通の多様化が進んでおると。それから、右側の方、中食・外食の占める割合が増加しておるという状況の変化もございまして、流通の実態の大宗が十分には把握できていなかったということです。
    これに対応して15ページの資料がございますが、これは別の資料で併せて説明をさせていただきます。
    それから、四つ目が今後の備蓄政策についてということでございます。論点等について触れさせていただきます。
    まず17ページでございます。
    食糧法におきましては、生産量の減少により供給が不足する事態に備えるものというふうに定義をされております。生産量が増加していました令和6年に、放出の判断の遅れの要因の一つともなったと指摘をされています。これは食糧部会においても、基本指針の変更等でご苦労をおかけした件です。
    それから、次に18ページが備蓄の水準についてです。
    現在の適正水準は、平成13年当時の需要量900万トンを前提として、今100万トンというふうにされておりますけれども、需要量が現在700万トンとなっておるということを踏まえまして、これについては再検討が必要ではないかという論点でございます。
    それから、次の19ページでございます。こちらは備蓄米につきまして放出を行ったことですけれども、この際の課題として機動性という論点がございました。
    まず一つ目、19ページの方ですけれども、備蓄米の売渡しの機動性。入札による場合、それから随意契約による場合ございましたけれども、いずれも小売・中食・外食事業者への売渡しまでには一定の期間を想定以上に要したということがございます。このことに関しまして、速やかに売渡しを行う観点から、民間の商流の活用についても検討が必要ではないかという論点でございます。
    それから、次の20ページですけれども、機動性の二つ目としまして、備蓄期間の長期化に伴う課題です。現在、ご承知のとおり、5年間の棚上備蓄を行いまして、飼料用としての販売が基本でございますけれども、今回、主食用として活用することになりましたので、保管期間が長期であるゆえに、メッシュチェックによる品質確認等を行いました。このことについて、その保管期間をどうするかということも論点となっておるということでございます。
    また、最後の21ページでございますが、民間在庫、端境期に一定の量がございますけれども、これが供給不足時においては、もう既に契約先が大体決まっておりましたので、供給のバッファーとはならなかったのでどうするかということが論点として提起をされておるということでございます。
    これを官邸に報告をしまして、その後、いろいろ各所の議論を行い、検討を深めました結果として今整理しておりますのが、次の参考資料の4です。
    1ページですが、こちらは先ほどの参考資料3の方と同じものです。流通構造の透明性確保、それから備蓄政策について、赤線が引いてあるところが法律上の手当てが必要です。
    流通の実態把握につきまして、2ページをお願いします。先ほど見ていただいたページでございます。食糧法の届出対象を現行の出荷・販売事業者から、右側に赤色で示しております加工業者、それから中食・外食事業者まで対象にするとともに、届出対象者には在庫量などの定期報告を求めるということを下の方に赤字で書いてございます。これによりまして需給の見通しの精度向上とか、市場動向のより密な情報発信につなげていきたいということです。
    具体的には、これまで食糧法の報告徴求の規定に基づきまして、出荷・販売事業者500トン以上の方でありますとか、卸売業者の方4,000トン以上という基準を設けておりましたけれども、これについてはそれぞれ、例えば300トン以上の方に引き下げる等を検討しています。
    次、3ページをお願いします。
    先ほど提起しました備蓄の定義につきましては、生産量の減少のみならず、需要量の増加等による供給不足にも対応できるように、目的の見直しを検討しております。
    それから、次に4ページですが、民間備蓄の導入に関するところです。
    一定規模以上の取引量を有する民間事業者の方々に対しまして、民間在庫の一定量を備蓄として保有いただく、供給が不足する際にはそれを活用する仕組を検討しております。具体的には、国が示します義務備蓄量、これに対しまして在庫量が常時下回らないようにお願いをする。また、平時には通常どおり市場に販売等をしていただくんですが、供給不足時には国が義務備蓄量を引き下げて、民間の商流を活用して、その量を出していただく。これによって、機動性の課題等に対応する仕組を検討しています。
    この資料にはございませんけれども、この民間備蓄は新しい仕組ですので、この実施に先行して、制度を決める前に、令和8年度におきまして、具体的な制度設計に向けた実証事業を検討しています。様々なご意見を伺いつつ、これから制度の詳細について検討を深めていきたいということです。
    資料の5ページをお願いします。これは官邸に報告した紙にはない部分ですけれども、食糧法における生産調整に関する規定の削除・需要に応じた生産の促進です。
    需要に応じた生産につきましては、かつて行っておりました生産数量目標の配分について、平成30年産からこれを行わない方式に移行をしております。ですが、現在の食糧法におきましては、当時の配分を前提とした生産調整の文言が引き続き存置をされておるということであります。これが法制度上は規定が形骸化をしておるという状況にございます。
    これにつきまして、現在の「需要に応じた生産」という政策を引き続き進めるという観点から、生産調整に関する規定を削除いたしまして、政府は需要に応じた生産を促進すること、それから生産者の皆様には需要に応じた生産に主体的に努力を頂くこと等、前提として国・地方公共団体による情報提供の責務等、これについても食糧法に書き込むということを検討しております。
    なお、一部報道でこのことにつきまして、「事実上の減反政策の法定化である」というようなくだりもあったんですけれども、本改正案の検討の方向には、このような生産調整の規定を削除するということが本旨でありまして、いわゆる減反政策の法定化とか、そのような考え方でではないということは付言したいと思います。
    最後、6ページでございます。これは今までのご説明した内容を整理したものでございます。
    若干補足をいたしますと、真ん中の流通把握のところですが、届出・定期報告等の適正性を担保するための担保措置ということで、例えば罰則の引上げとか、公表でありますとか、このような措置も併せて検討しております。
    これらの内容は、これから検討を深めていくというものでして、本日の委員の皆様からのご意見を踏まえまして、今後検討、詳細を詰めてまいりたいということでございます。
    以上が参考資料3と4でございます。
    あと、流通の動向に関する最近のデータについても若干補足します。参考資料の5をお願いいたします。
    各種データ、最近の行ったものを含め整理してございますけれども、5ページをお願いいたします。本日公表しますデータがこの辺りにございますけれども、11月の流通のデータを幾つか示させていただいています。
    5ページからが11月末現在の出荷・販売段階の民間在庫量の推移でございます。
    6ページが全体ですが、全体としては329万トンで、前年同月に比べて70万トン増加しています。
    これを集荷段階、それから卸売業者段階に分解したものが、次の7ページと8ページです。
    7ページの出荷段階は、前年に比べ47万トン増の247万トンです。前月よりも8万トン差が拡大しています。
    次の8ページは販売段階ですが、22万トン増の82万トンになっています。例年同時期、大体50から60万トン程度である中で、棒グラフを見ていただくとおり、大幅に増加をしておりまして、今後、動向を注視する必要があると考えています。
    9ページは、集荷業者の集荷・販売状況というデータです。集荷につきましては、対前年、少なかった去年に比べれば27.3万トン増加トンの218万トンです。
    また、販売数量は、11月末の段階で37.5万トンですけれども、これは過去5年間で最低の数量となっておりまして、これを合わせますと、民間在庫量、卸売業者の段階の民間在庫量が増加しておることによりまして、川上の集荷業者でも売上げ、販売が鈍っていると考えております。
    次、10ページが卸売業者の方の販売数量です。これは対前年同月比の数字を示したものです。
    新しいものとしまして、11ページ、とう精数量の実績についてでございます。とう精数量につきましては、実際の川下の方に近く、実際の消費動向に近い数字を表していると見ておりますけれども、本年7から11月の累計でいきますと、昨年同時期と比べまして7万トン程度減少しております。特に11月だけのデータを見ますと、赤いグラフでございますが、前年よりも2万トン以上減少しております。
    これら幾つかお示しいたしましたけれども、合わせますと卸業者から先の販売段階が滞っている傾向が見られると考えておりまして、今後よく情報を引き続き注視していきたいと考えています。
    説明は以上でございます。
  • 中嶋部会長
    ありがとうございました。
    この議題の(2)につきましては諮問事項ではございませんが、委員の皆様のご意見を伺いながら今後の事務方での検討に役立てたいということで、こちらにご説明させていただいたということでございます。
    米の安定供給に係る短期的な対応策、食糧法の見直しの方向、それから現在の米の需給の認識について様々な観点からご意見を頂ければというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
    この後、一通り皆様からご意見を伺って、一応それで部会としては閉じたいと思っております。
    宮島委員が先にご退出すると伺っておりますので、先に宮島委員からご発言を頂ければと思いますが、よろしいでしょうか。
  • 宮島委員
    すみません、よろしくお願いいたします。
    まず本当に大きな話題になり、国民も物すごい関心が高い米に関して、いろいろな考察と見直しをしようとしていると思います。
    収量の把握につきましては、もちろん全力でいろいろな方法をと思うんですけれども、参考資料3のところに少しだけ書いてあった人工衛星データやAIを使った、そういう技術の活用でしっかりやるということ、ここは大事にしていっていただきたいと思います。来年度から実証実験をやるということですが、技術の力でしっかりできるということ、非常に期待が持てることですので、しっかり進めていただきたいと思います。
    それから、参考資料の4の方ですけれども、流通の把握の強化では、様々な把握の対象を広げるということは必要なことだと思います。ただ、様々な政策が今そうですが、策として正しくて、やるべきことだとしても、関係者の手間が増えたり、実際には実効性に遠かったり、そういったことがありますと、かえってちゃんと機能しないということがあるなと思っております。極力関係の方々の手間を簡単にできるように、そしてしっかりと容易な形で把握できることにしっかり力を使って、現場がしっかり付いてこられるようにお願いしたいと思います。特に農水省がすごく管理したいという意識が前面に出てしまうように映ってしまってはよくないと思いますので、できるだけ本当に容易にできるということを第一に考えていただきたいと思います。
    それから、先ほど「ゲタ」というワーディングの話が出ました。ワーディングというのは人に伝わる上で物すごく大事だと思っております。その中で今回の見直しは生産調整の規定を削除するということで、方向としては生産者の自主性を生かすという方向の見直しだというふうに理解しています。ですけれども、残念ながら、これまでの単語の使い方の中で、ここが十分適切な形で理解されていない部分があるなと思います。
    具体的には、去年、一昨年ぐらいからの様々な米関連の動きにおいて、増産に一回切って、そして戻したという形に一般から見えたこともあって、「需要に応じた生産」というのが本来の日本語の意味を超えて、実際には需要をしっかりと国が数値で管理し、それに生産者が─まあ、「従う」と言うと、単語が強いんですけれども、そのような、事実上の減反政策というものを想起させるような単語に言葉の印象が変わってしまっているんではないかと思います。
    結果として、せっかく生産調整の規定を削除したのに、見直しの方向が事実上の減反政策を続けると受け取られているという事実もあるわけです。これに対して丁寧に説明するということは大事ですけれども、前も別の側面で言ったんですが、丁寧に説明という状況を受け入れるような状況の人たちばかりではなく、一般の人たちは物すごく短い単語の印象で事態を受け止めると思います。その上では、日本語としては別に間違ってはいないかもしれないし、真意と受け止め方が違うのだとしても、「需要に応じた生産」というワーディングをもっとちゃんと生産者の自主性を生かす、新たに向かっている方向を示す適切な日本語に変えた方が分かりやすいのではないかなと思います。これはご検討いただければと思います。よろしくお願いします。
  • 中嶋部会長
    ありがとうございました。貴重なご意見を伺ったと思います。
    それで、先ほど申し上げたように、できれば皆様からご意見を頂きたいんですが、5時までということになりますと、1人4分でぎりぎりかなと思っておりますので、ちょっと時間管理の方をご協力いただければと思います。
    それでは、順番にとは申しませんので、手を挙げていただければと思いますが、いかがでございましょうか。
    それでは、井岡委員お願いいたします。
  • 井岡委員
    消費科学センターの井岡でございます。
    今回の米不足と米の高騰の混乱について、早速短期的な対策を立てていただいて、大変評価ができると思っております。今回、混乱ではっきりと原因がつかみ切れなかった状況ということも仰っていましたが、それに対しても様々な対策を考慮されているというふうに感じました。方向性としてはよろしいと思います。
    2ページのところの届出の対象を広げることも大切なことだと思います。そして、その定期報告、つまり情報共有することが、より更に重要かと思っております。
    民間備蓄についてですが、民間業者さんにするとメリットがどこにあるのかというところがちょっとまだ見えて、私には分からないんですけれども、通常の民間在庫との違いをはっきりさせて、それに対してメリットがなければなかなかご理解は得られないのではないかと思います。そして、アラートを出す基準なども具体的にご検討いただき、情報共有を定期的にすることが重要だと思います。
    必要なのは柔軟かつ素早い対応かと思います。民間の方がそれの実現で、柔軟かつ素早いのは民間の方が実現が可能ではないかということは理解できます。しかし、備蓄の量や期間など、基本はしっかり決めていただいて、あやふやなところがあると消費者は安心ができないということで、安心が得られなければ米離れが進むのではないかと思います。
    それから、前回も申し上げたんですが、政府備蓄の5年の方ももう少しご検討いただけたらと思います。
    一つ質問なんですが、今回実際に令和2年産と3年産を随意契約で販売をされたわけですが、その品質劣化の状態などがもし分かりましたら教えていただきたいと思います。
    そして、二つ目の質問ですが、その残りが今度飼料米として春に出ていくということなのでしょうかということで、この飼料米についても受入先がどうなっているのかというのを教えていただきたいんですけれども、安定供給をもし望む受入先だったら、本当は安定供給も望まれているのではないかなと考えました。
    消費者は、国産のお米を食べてこその安定供給ということを理解していくことが大切だと思っております。
    以上です。よろしくお願いします。
  • 中嶋部会長
    ありがとうございました。ご質問には一番最後にまとめて答えていただければと思います。
    それで、樫山委員が手を挙げていらっしゃるということですので、先にご発言いただけますか。
  • 樫山委員
    流通段階での数量報告を細かくする必要はあると思いますので、是非進めていただきたいんですけれども、生産者段階にあまり複雑な報告を課すべきではないと思っておりまして、さっきのゲタもそうですし、水活もそうですし、国の政策にのっとって生産者は生産をしているんですが、最近、公的な事務手続というのはすごく煩雑だなというのを感じておりまして、うちも事務員が4人、5人いるんですけれども、その都度その都度、市町村とか県とか国とかとやり取りをするので、極力シンプルな形にしていただきたいなというふうに思っております。
    それと、さっきの備蓄の問題ですけれども、5年備蓄ですと主食用にするには品質の劣化とかメッシュチェックの費用とか、その辺の問題がございますので、備蓄自体を3年にすべきだと個人的には思っております。
    3年にしたところで、そうすると1年に100万トンのままでいきますと、1年に購入する備蓄米の数量は増えると思うんですけれども、是非このタイミングでそうしていただけると有り難いなと思っていますのは、先ほどの短期的な見通しから申し上げますと、来年以降、米の単価が大幅に下がるんじゃないかなと感じております。そこに対して備蓄米の買入れで需要にしていただき、米の単価の下支えをある程度していただかないと、生産、特に法人経営体はそうなんですけれども、先ほど法人経営体、効率が良いようなお話もありましたけれども、私どもの方は100ヘクタールで1,100筆あるんです。かなり非効率な営農をしているわけですけれども、その中で若い社員が頑張ってくれているわけですけれども、今年すごく良かったからボーナス打ったんです。ですけれども、来年単価下がると打てないかもという、もう心配が広がっていて、一般的な大企業、中小企業と比べても法人経営体の農家というのは所得が少ないです。ですので、働いている方々の労働環境や所得形態とかもかなり見劣りする状況になっておりますから、できるだけ下支えするための需要にしていただきたいなというのが一つ。
    それと、3年で回転を速くすることによって、畜産農家さんの飼料に係る経費が販売額の6割から7割掛かっているというふうに聞いております。なので、以前、水活の飼料用米を作ることを推進していたと思うんですけれども、それもあるんですけれども、備蓄米を飼料米に充てることの方がより現実的に畜産農家さんの支援につながるんじゃないかなと思っていますので、回転を上げるということも必要じゃないかなと思っております。
    本当に外部環境に左右され過ぎる水田営農なんですけれども、多分食管法までは戻れないと思うんですけれども、生産者の主体性に任せるとはいっても、国民の命を養う食料を生産しているわけですので、また国土保全をしているわけですので、国が意図的に指標を持って今回の備蓄米の買入れの単価とかも、適正な価格はどれぐらいなのかというのをしっかり模索して検討していただいて決めていっていただきたいなというふうに思っております。
    以上です。
  • 中嶋部会長
    ありがとうございました。
    ほかに。
    それでは、山﨑美穂委員お願いいたします。
  • 山﨑(美)委員
    アグリ山﨑の山﨑です。今日は詳細な説明をありがとうございました。私からは現場の意見として、2点ほど述べさせていただきます。
    まず1点目ですが、流通実態把握の新たな仕組のイメージで、新たな制度の届出対象を出荷量の多い生産者まで拡大し、定期報告を義務付けるということですが、生産者は作ることが主な中で、特に繁忙期は朝早くから夜遅くまで気候に左右される職業です。ですので、月に1回報告というのは、かなりの負担になるのではないかと感じました。
    2点目ですが、今年、状況調査時に回収率が2割程度という中で、先ほど宮島委員も関係者の手間を取らせないよう、また樫山委員もシンプルな報告でと仰っていましたが、定期報告の義務付け、生産者、若しくは事業者などが回答しやすい方法を考えることが重要なのではないかと考えます。
    以上です。
  • 中嶋部会長
    ありがとうございました。
    ほかにいかがでございましょうか。
    それでは、山嵜哲志委員お願いします。
  • 山嵜(哲)委員
    お疲れさまです。ありがとうございます。
    何点かお伺いというか、是非また次回から入れていただけたらいいなと思うんですけれども、若手の立場からという─まあ、若くはないんですが、若手の立場から言わせていただきますと、離農者だったりの数字を是非載せていただかないと、結局これは生産できませんでしたみたいなところで落としどころがなってしまうと、全く本末転倒なのかなというふうに思います。
    お米の生産量は、絶対に作っている人がいるわけであって、その作っている人の数が把握できていないと、この生産量が実際のところの正確な数値になるのかなというふうにちょっと思いますので、その点をもう少し細かに書いていただけるといいのかなというふうに思います。
    あと樫山委員が言われていました備蓄のことですけれども、私も備蓄の量というものはもうちょっと速い回転をしていくべきなのかなというふうに思っております。あと、ただ備蓄量というところで、もう少し増やしてもいいのかなというふうにも思うので、その点また今後の議論になるかと思いますが、一考していただければいいのかなというふうに思います。
    あとアンケートの方で、今後アンケート集計をしていくというところで、アンケートを取られることは大変良いことなのかなと。数値をどんどん追い掛けていただくのは良いことなのかなというふうに思うんですけれども、実際アンケートを答えた生産者でしたり、流通業者の方が、その数値を実際見られる環境、すぐに答えたものがクイックに見られる環境があると、よりアンケートを回答していくのかな。回答率だったりが増えるのかなというふうに思います。ただ、あからさまに答えてくださいというような案内だけだと、我々も答えようがないというのもありますし、より生産者の場合だったら、生産量と農地面積が分かるだけで、反収がただ分かるだけで分かるかなとは思いますので、本当それだけでも送ると、全国平均が我々は、それを答えた人間はすぐ把握できるだったりというのがあると、またいいのかなというふうに思いますので、それはシステム的な問題になるのかなというふうに思いますので、今後またそういったシステムも考えていただければいいのかなというふうに思います。
    以上です。
  • 中嶋部会長
    ありがとうございました。
    ほかにいかがでございましょうか。
    では、徳本委員、その後に藤間委員お願いいたします。
  • 徳本委員
    ありがとうございます。いろいろあるんですけれども、幾つかピックアップして。
    さっき山嵜さんも仰ったんですけれども、需要に応じた生産の生産がそもそもできなくなるんじゃないかというところが見えづらいなと思っていまして、今回の農業センサスの、農家さんが減って、自作農さんが減って大規模化になっていくんですけれども、今のいろいろな農家の減少の数字と、あと基盤整備のセットの話でやっていかないと、恐らく本当の生産力というのが見通せなくて、ここと、多分見ていかないと、特に向こう2030年にかけての生産者の低下と生産力の低下というのがかなり著しいんじゃないかなと現場感としては思っています。なので、そこをこの需給の見通しでデータ上では出せるんですけれども、実際現場でこれからいろいろなことが起きているものをもうちょっとひも付けていかないと、特に生産力というところが我々としては非常に懸念をしているというところが一つです。
    ただ、これは僕も今すぐ答えが出るものじゃないんですけれども、農業センサスの数というのは非常にここにひも付いてくるのかなと。
    あと、さっき米価の話があったんですけれども、これは非常に興味深いデータでして、いわゆる小売の数量は、今小売価格高いんですけれども、落ちていない。ただ、輸入の量が増えていたりとかという中で、ただ、いろいろと流通の中でこれだけ今回概算金とか集荷競争が起きて、非常に高く仕入れた米がいよいよ本当に出口を失って、年明けから逆ざやで流していかないといけないんじゃないかと、いろいろな臆測が飛んでいますけれども、本当に米価の、どういう時期にどういう落ち方をするのか、ちょっとまだ分からないんですけれども、今後米価が下がってきた時に本当の大離農時代といいますか、これ大規模法人も本当に潰れる可能性もありますし、この辺の価格の安定というのを、複数年契約であったり、鳥取が今、生産費払いを全農さんがやっていますけれども、あれの生産原価ベースでの生産費払い、かつ複数年契約、恐らくこういうものが必ずキーになってくるのかなと思っています。そういうものも考えていかなくてはいけなくて、今日は本当に、それこそ全米販の理事長の山﨑委員も来られています。その辺の、逆に率直な流通の方の今後の米価の見通しとかも伺ってみたいです。その辺が本当に危ういんであれば、備蓄米の巻取りというのはもしかしたらもっと早い時期に考えないといけないのかもしれないですし、ちょっとその辺のところを懸念をしています。ただ、方向性としては非常に理解しておりますという感じですかね。
  • 中嶋部会長
    藤間委員、お願いいたします。
  • 藤間委員
    全中の藤間でございます。
    流通実態の把握について、需給と価格の安定を図るためには精度の高い需給見通しが重要ですので、対象範囲を拡大するなどの制度強化の方向に賛同します。
    備蓄制度について、民間備蓄を導入後も、食料安全保障の観点から、制度全体として100万トン程度の現行水準以上を確保する必要があると考えております。
    また、民間備蓄は実施主体の事業者が不利益を被ることのないよう、支援や運用について関係者の意見を十分に踏まえた制度の検討をお願いします。
    食糧法の規定について、生産調整に関する規定を削除した後、需要に応じた生産を法定化するに当たって、国や地方公共団体の役割が後退することなく、生産現場で適切に需要に応じた生産が進むように対応をお願いします。加えて、この見直しが減反であるなど誤解を招く報道がされています。一般的な取引でも、需要が拡大した場合は増産し、供給過剰などにより在庫が増え過ぎた場合は減産するという点について、国として情報発信の強化をお願いします。
    なお、米の需給見通しについて、前回の食糧部会で8年6月末、9年6月末の民間在庫が適正水準と言われる200万玄米トンを大きく上回る数字となっています。また、本日、月毎の在庫量や販売状況なども示されていますが、例年より在庫量が多くなっており、需給安定に向けた取組が必要な状況と認識しています。
    生産者、消費者が納得できる適正な価格形成に向けては需給安定が不可欠であり、国としても需給状況に応じた適切な対応をお願いするとともに、JAグループとしても必要な取組を進めてまいりたいと思います。
  • 中嶋部会長
    ありがとうございました。
    それでは、菅原委員お願いいたします。
  • 菅原委員
    菅原です。よろしくお願いします。
    私からも何点かあるんですが、流通実態の把握について、「出荷量の多い生産者まで拡大」とあるんですが、この出荷量の多い生産者はどのぐらいの量を想定しているのかなというのをちょっとお聞きしたいなと思っていますし、あとは意見も出ていますけれども、届出、報告書を簡単にしていただきたいなと。あと時期も考えていただきたいなと思っています。
    あとは販売に関して、自社で販売している感覚をお伝えしますと、去年はお米の動きが速過ぎて追い付いていなかったんですが、今年は落ち着いて販売ができているなという感覚です。価格についても、高いと言う方もいらっしゃいますけれども、基本的には今の価格で納得して購入してくださる方が多い印象です。
    あとは生産についてですけれども、需要に応じた生産というのは大事なことですし、やっていかなきゃいけないと思っています。需要に応じた生産をしっかり行うことで米の安定供給と価格安定につながると理解しています。ですが、理解はしているんですけれども、これから先の価格、お米の政策がどのようになっていくのか。離農が進んでいる中でどのように生産基盤を維持して、食料安全保障を維持・確保していくのかということを国として示してほしいなと思っています。
    もう一点なんですけれども、ここでの発言が合っているかどうかは分からないんですが、私は岩手県なんですけれども、先日、岩手県で会議があって、それが農振法に基づいて国の指針も変更になったということで、会議がありました。その中で食料の安定供給を確保すべき農地についてというところで、国の面積目標が、令和5年の実績に対して令和17年の目標がマイナス7万ヘクタールというふうに減っていました。そこには世の中の情勢とかトレンド、いろいろな計算方法があると思うんですが、食料の安定供給のための農地が減っていくというのは、とても疑問に感じています。
    ただ、現場の実感でいいますと、実際、優良農地も含めて減っています。優良農地、そして不利な場所も、作付してもイノシシ、クマ、シカの被害があり、どんどん撤退していっています。農地を買ってほしいと言われても、被害が多い、条件が悪ければ買う人もいない、作付もできない。どんどん農地が減っています。食料を作りたくても作れないという現状がありますので、是非ここは国としての方向をしっかり示してほしいと思っています。
    ここが食糧部会の場なので、農地の話とはまた違うかと思いますけれども、農地がなければ生産ができないということ、やはり切り離して考えられないなと思いましたのでお話しさせていただきました。
    以上です。
  • 中嶋部会長
    ありがとうございました。
    ほかに。
    それでは、澁谷委員お願いいたします。
  • 澁谷委員
    澁谷です。米穀店の立場から数点お話をさせていただきます。
    まず、最近の現在の米屋の状況なんですけれども、様々資料をご用意していただいて、在庫だったり価格、販売数量、とう精数、スーパーの販売量とか価格についても幅広く調べていただいてご用意いただいたので、現場の肌感、米穀店の皆様ともちょっと答え合わせをさせていただいたんですけれども、資料上だと、スーパーではそこまで前年に比べて落ちていないような見た目になっていて、大幅に動きが鈍っているわけではないというのは、もしかしたら全体の感じなのかもしれないんですけれども、実際の現場だと新米の動きが本当に厳しくて、例年に比べて在庫が積み上がってしまっているというふうなお声が多く頂いています。
    前回の部会でもお話ししましたけれども、私たち米穀店では、もうこれだけ値上がりしてしまった玄米の仕入れだけでも大変苦労しているんですけれども、動かないとなると、また更に販売数量が厳しくなってくると資金が回らないとか、これから続けていくのが厳しいという状況も出てくると思います。当然、自分たちでしっかりと業務を行っていかなければいけないということを重々理解している上で、消費者の方に安定してお米を届けていくという一つの役割を担っていると我々米穀店も思っていますので、安定したお米の流通先の一つとして、農家さんと一緒になって続けていけるように現在の状況、課題をご理解いただいて、何らか一緒になって対策を考えていただければと思います。
    2点目は、急ぎになってしまうんですけれども、流通実態の把握の新たな仕組のところで、皆様仰られているように、現在の業務のプラスアルファで報告義務があるということになってくると本当に大変だと思います。現在、米穀店でも食品衛生法のHACCPの義務化ですとか米トレサがあって、それだけでも割と負担になっているかなというふうに感じるのに、更にとなると本当に厳しい状況になるのではないかと思います。
    実施に当たっては、該当業者皆さんにしっかりとお話を聞いていただいて、できるだけ負担軽減に努めていただいて進めていただければと思います。大前提として、こうしてしっかりと把握していただくことが大事なことはよく理解しておりますので、できるだけの負担を減らしていただければと思います。
    もう一点、流通の多様化というところで様々お調べいただいているんですけれども、最近だとTikTokとかでもお米が売られているというのが発生したりしていて私もすごくびっくりしているんですけれども、我々が想定しなかったルートでもお米の販路というのが広がっていると思いますので、いろいろとこれからもお調べいただく中では、新たな流通経路というところも見ていただいて、そこが物すごいパワーを持つ可能性もあるということを理解いただいて、把握の実態に努めていただければと思います。
    3点目、民間備蓄についてです。まだ詳細な取決めはこれからになってくると思いますし、民間備蓄の取り入れに関しては異論はないんですけれども、3点ほど、不足が生じるおそれがある場合の判断、放出条件というのはどうなるのかなというふうに思ったりですとか、図を見た感じだと、不足時は、政府備蓄米よりも先に民間備蓄を放出するのかなというふうに見えたんですけれども、そういった認識で合っているのかどうか。
    最後に、お米が余った場合、米価が下がった場合というのはどうなるのかなというふうに感じました。民間備蓄の水準を上げるのか、市場に任せるのか、その点がどうなのかなという。不足時の対策という形で、お米が民間備蓄の対策というふうに考えていらっしゃるかと思うんですけれども、不足時の対策だけではなくて両面で考えるべきではないかなというふうに感じました。
    最後に短く、先ほど徳本さんも仰っていたとおり、外国産米についてです。資料でも頂いているんですけれども、2025年、去年に比べて110倍、米国産が約650倍で、本当に驚くほど大きく膨れ上がっていると思います。SBS入札で落札できなかった分、枠外払ってでもという方が多いとは思うんですけれども、この輸入の数というのは本当に見過ごせなくなってきていて、国内産の需給で表を作っていただいているんですけれども、また別軸で、こういった外国産米のものも入れた需給を入れていただかないと、本当の正確な把握ができないんではないかなというふうに感じますので、是非そういった点も考えて進めていただければと思います。外国産米の流入というのが非常に脅威に感じています。
    以上です。
  • 中嶋部会長
    ありがとうございます。
    ほかにいかがでしょうか。
    それでは小倉委員、それから稲垣委員が手を挙げていらっしゃいました。
  • 小倉委員
    詳細な説明をありがとうございました。武蔵野の小倉と申します。
    需給把握の重要性、その方法としての届出ルール見直し、中食・外食要素を対象に含ませるという見直し、需給把握に向けて非常に良いと思いました。ただ流通把握の推進だったり、管理強化をより強化するのであれば米の取扱いが誰でもできるということではなく、例えば免許制だったりとか規制は必要なのではないかというふうには思います。そういったところの検討もあって良いのではというふうには思います。
    言葉を選ばず体感として現状を話しますと、市場は供給過多、消費の停滞、外米の流入と、三重苦かなと感じていますし、今の制度だけでは、需要というものを完全に管理することは難しいと思います。例えば、外食は業態変更はなかなかできないと思いますが中食、特にコンビニエンスなどでは、小さな店舗内でどれだけ売り上げるかということをフレキシブルに動く業界ですので、具体的には外米の使用だったりとか、米でなく麺、パン類への置き換えなど、環境変化に応じた対応が素早く進んでいくんだろうなと考えております。
    その中で、8年産米での作付調整で、需要に応じた生産というのが維持できるのかというところは一つ心配事としてあります。小売でも外米が入っていますので、小売のところでも更に外米の取扱い数量が上がっていくのか、また価格差によって消費者行動が固定化しないか。固定化というのは、つまり外米や麺、パン類を常用としてずっと食べ続けるということです。こういったところで来年以降の食べるもの、主食というものがもしかして変わってくるのではないかといったところは非常に心配です。
    新聞紙上等の世論を見ていますと、生産者での生産コストについては上がっている、掛かっている、ここはおおむね容認されているんじゃないかと思っていますが、流通の不透明さは、いまだに不満として払拭されてなく、そういった部分に不満を感じている方々は多いというふうに思っております。
    我々はお米を使ってメニュー開発し、原価計算し、販売価格も決めて売っていくわけですが、こういった米の実需者と生産者が、より直接的に数量だったり、複数年契約だったり、再生産コストだったりをやり取りできるような環境というものを整えていくということが非常に重要だというふうに考えておりますので、そういった施策を期待しております。
    以上でございます。
  • 中嶋部会長
    ありがとうございました。
    それでは、稲垣委員お願いいたします。
  • 稲垣委員
    米の安定供給に係る短期の施策、それから食糧法の見直しの方向性についてですけれども、全般的に情報面での対応の話、統計調査の見直しとか、需給見通しの検討とか、流通構造の実態把握、これは結構だと思います。ただ、先ほどからいろいろご指摘あるかと思いますけれども、対象者の負担になるんで、一つはなるべく簡単にする。IT等の利用が必要だと思いますし、それからこれは自戒も含めてというか、反省も含めて言うと、役所ってスクラップ・アンド・ビルドせずに要らない統計を取り続けていたりとか、過多に取る傾向がありますので、その辺はよくよく、本当に必要な情報を取るようにしていただきたいということと、これも先ほどご指摘ございましたけれども、速やかな情報還元、それをお願いしたいと思います。いずれにしても、方向としてはいいんですけれども、実際やる時は大変だと思いますので、しっかり頑張っていただきたいと思います。
    それで、もう一つ、備蓄の話。これも基本的方向は私、賛成なんですけれども、3点ばかりちょっとコメントさせていただきたいんです。生産量の不足以外にも政府備蓄を使えるようなケースがあるだろうということで、その見直しをするということは、そもそも備蓄って大幅な需給の不均衡に対応するというものでしょうから結構ではないかと思いますけれども、ただ政府備蓄というのは本当に虎の子、最後のとりでだと思いますので、生産面での対応では、過去最大の生産の落ち込みとか、そういった事態に対処するというのが決まっていると思うんですけれども、これは何にでも使えるよということになると、少し価格が変動したから出してくれとか、入れてくれとか、そういった議論になりますので、これはもう明らかに最後のとりでなんですから、相当な事態にならなければ使わないと。逆に言うと相当の事態になれば使うということで、相当な事態というのは何かというのを生産面以外にもきちんと検討しておいていただきたいと思います。
    それから、民間備蓄に義務数量を設定するという新しい民間備蓄という考え方についても、需給の不均衡時に迅速に対応する。今回の事態を踏まえて迅速に対応するためには、民間の在庫を使うというのが適当だろうというのは大変理解できるところでございます。
    そもそも、これ若干外れるかもしれない。私の持論ですけれども、需給均衡のバッファーというのは、一に民間在庫、二に輸出入です。輸入ですね、足りない時は。最後に虎の子の政府備蓄に手を付けるという順番だろうということだと思います。
    義務的備蓄量が課されているか否かにかかわらず、まずは、ある程度需給の変動であれば、民間在庫をもって対応していただくというのが筋ではないかというように思っておりますし、それなりの積み上げはしておいていただかなければいけないのかなというように思っております。
    それから、そもそもの虎の子の政府備蓄なんですけれども、今回出してみて分かったことですけれども、在庫というか、備蓄の地域偏在の問題とか、あるいは品質のチェック等々に時間が掛かる等々で、なかなか迅速に届かないと。機動性という言葉ありましたか、機動性に欠けるというところがありますので、この点についてもそういう事態がないことを祈っておりますが、次また政府備蓄に手を付けなきゃならないという時にどうするのか、あらかじめ準備をしておいていただかなきゃいけないんだろうというふうに思います。
    最後、これ本当に価格の問題、さっきからご指摘ありまして、統計見て改めて思ったんですけれども、在庫は、我々が思っている、我々が作っている需給見通しで、こうなるだろうなと思っていたように積み上がっているわけです。ところが、価格の方が全然動いていないって、これは何なんだと。皆さん、やっぱり年明けたら落ちるって仰っていますし、これは卸の方も小売の方も、何かネットのニュースで見ていると、みんな落ちる落ちると仰っているんだけれども、足元全然高止まりしちゃっている。やっぱり価格形成の目詰まりというか、これが起きているのか。これは私なんか、金融マーケットをよくやっていたので、株でも何でもバブルの時ってそうなんですが、みんな一番高いところで万人が売れると思って、挙げ句に大体大暴落するというのはありがちなんですが、いかに何でも米の世界でそういうことがあってもらっちゃ困るんで、安定しないというのは非常に困る。これ何となく、何か制度で、例えば先物システムなのか何なのか、私も全然分からないんですけれども、少しそういった価格形成を円滑化するための、もちろん米の場合は、穀類の場合はなかなか思うようにいかないんだろうと思いますけれども、野菜とか果物とかは頻繁に動きながら、そんなにひどいことは起こらないと。高かったり、安かったりはするんですけれども、それはしようがない、作柄によるんで。何かどうもぎくしゃくしているなと、価格形成がという印象を持っていますので、そこについても少し研究を進めていただければと思います。
    以上です。
  • 中嶋部会長
    ありがとうございました。
    ほかに。
    それでは山﨑元裕委員、そして山田委員の順番でお願いいたします。
  • 山﨑(元)委員
    ありがとうございます。備蓄について少しお話をさせていただければと思います。徳本委員からのお問い掛けについて、後で議長のご判断でと思います。
    まず備蓄なんですけれども、我々民間は備蓄はしてございません。持っているのは在庫だけです。なので、そもそも民間備蓄がバッファーになる余地はどこにもありません。なぜならば、まず大前提として、石油や麦と違いまして、お米につきましては一年一作でございますし、賞味期限が実質1年です。古米になった瞬間に一般的な食品としては在庫とはならなくなっています。もちろん、業務用等で一年古米、場合によったら二年古米使うこともありますが、もともと計画の上での話です。なので、持っていたものが結果的にバッファーになるかというと、それは今の食習慣においてはあり得ないことだと思っています。
    食品の中で、食品と食料というのが全く違うものだと認識しております。我々は米産業であり、食料問題は産業には入らないと思っています。そこはお国のお力だと思っていますが、米産業の育成が多分必要で、価格の安定、あるいは供給量の安定につきましても、産業としての成長が必要だと思っています。これを制度、制度で縛りつけたら、なかなか成長が望めない。そのように感じています。
    本題ですが、ご説明いただきました参考資料4の4ページに、現在お考えになっている仕組のイメージ図、あるいは説明があります。一定規模以上の民間事業者が通常保有している在庫の一部を法律に基づく義務備蓄量として個々の事業者毎に設定されることになります。この義務備蓄の設定ですが、いつの時期を通常在庫量とし、そのうちのどの程度を義務備蓄量と設定されるのでしょうか。ここがよく分からないところです。また、これが非常に極めて難しいことだと思っています。ただ、仮にこれが設定されたとします。4ページの図では、左側の通常時と右側の供給不足時が端的に書き分けられています。しかしながら、実際の商い、ビジネスにおいては徐々に変化していくことがほとんどです。また、供給不足感が予見される状況のもとでは、先々のことを考えた小売等実需の皆様から必要数量プラスアルファを納品、あるいは確保する要請が増加してまいります。そうなれば、在庫は瞬時に義務備蓄量まで減少することが予想されます。その状態で義務備蓄量までを小売等実需の皆様に販売することは法律違反となるのであれば、我々は販売することができなくなります。結果として実需の皆様への供給がこの制度により滞ることを招来することになると考えます。したがいまして、この図のような仕組では、かえって消費者への安定供給を損なうことが予想され、民間備蓄の目的を果たせないことになるのではないかと危惧しています。
    恐らく「そこを柔軟に、早めに早めに義務備蓄量の引下げを判断するから大丈夫」と貴省はお考えになるかと存じます。しかしながら、これまでの経験則におきましてはビジネス判断が先行しがちでありまして、貴省のご決裁は後手に回り、結果として不要な時間や労力を強いられてきました。
    したがって、このような現在計画されている仕組につきましては、是非とも再考していただくよう強くお願い申し上げるところでございます。
    そのほかにも、この義務備蓄量の引下げ、すなわち民間備蓄とされるものの放出のトリガーや手続はどのようにすべきか。在庫経費、そして差損が生じた場合の負担は政府が行っていただけるのかなどなど疑問点は山ほどございます。
    2024年夏に小売店の棚からお米がなくなりましたことは、これは私ども米業界として痛恨の極みです。民間備蓄の仕組がこの失敗を防ぐことに資するならば、私どもにとっても当然必要不可欠なものとなります。それゆえ、実施までの間に民間事業者、また現場の意見を十二分に聞いていただき、それを反映した仕組として実施に移していただきますよう、何とぞお願い申し上げます。
    なお、法律改正に当たりましては、「もう法律ができてしまったので後戻りはできません。」とならぬよう、格別のご配慮をお願いいたしたいと存じます。
    政府備蓄についてでございますが、前回10月のこの場で申し上げましたとおり、民間備蓄米の検討と併せまして、政府備蓄米の現在の5年間棚上げ方式の変更、備蓄米放出の際の販売先はいかようにあるべきか、あるいは買戻し条件は必要なのか、不要にすべきではないか。そもそも備蓄米放出のトリガーをどうすべきか。価格介入を目的として運用していいのかどうかなどなどをしっかり検討していただく必要があると考えております。その際には、私どもも必ず検討の場に加えていただくなど、現場の意見を申し上げる機会を是非ともよろしくお願いいたします。
    以上です。
  • 中嶋部会長
    ありがとうございました。
    それでは、山田委員お願いいたします。
  • 山田委員
    山田です。
    まず、本当に丁寧にご説明いただきまして、ありがとうございました。基本的に私は食糧法の見直しの方向性は賛成をしております。
    この話の中で、いわゆる需要に応じた生産を促進するというのが今回大きなテーマだと思うのですが、そのためには精緻な需給見通しが大前提だと思います。ただ、正直言って、今こういう状況の中でなかなか精緻になっていないのではないかと思っている人が実はいっぱいいて、だからこそ、これを精緻にするためにどういうやり方があるのかということを考えた時に、例えば流通実態の把握の強化とかは手段だと思います。だから、それはそれで方向性としてはいいと思うのですが、先ほど皆さんが言っているように、手間とのバランスもあるので、要するにゴールイメージがどこら辺持つのか、どのぐらい精緻だったらいいのかとか、どういうレベル感なのか。一般企業だと、その辺りのイメージを持った上で、こういうことをどうやるか、その中でバランスをどう取るかというのを考えるので、そういうのもちょっと考えた方がいいのではないのかなと思いました。
    それから、米の今の民間備蓄の話、山﨑委員から詳細なお話。私は、さっき言ったように方向性はその方向性でいいと思っているのですが、制度設計がまだ分からないので、正直言って、これがどういう影響になって、どういうふうになるのかというのは全く分からない。今山﨑委員が詳細にいろいろなことをお話しいただいたので、こういうこともあるのかなというのを実態として今お聞きした次第なのですが、ただ、一つ、私も疑問に思っていたのは、麦の場合の民間備蓄は輸入小麦だけでやっていて、要するに年間の需要に対して参加者がシェア割りして、その何か月分という、結構明快な数字でできているので、それが安定供給につながってやれているということなのですが、私も今の山﨑委員の話じゃないですけれども、どうやって民間のみんな、流通の人たちにそういうものを割り振っていくのかなと。例えばお米の場合は一年に一回なので、我々輸入小麦の場合は毎月じゃないですけれども、来たところでやっていくという感じになりますから、基本的に全く性質も違うし、そこでどうやって何か月分とかやるのか、ちょっとその辺が全くイメージが湧かないので、ある程度この議論は制度設計をちゃんと作って、その上でどういう影響があるかというのを議論した方がいいのではないかなと私は思っています。
    以上です。
  • 中嶋部会長
    ありがとうございました。
    ほかにご発言を希望される方はいらっしゃいますか。よろしいでしょうか。
    ご意見ありがとうございます。最後に、私からも一言だけ。
    流通実態の把握は、かなり現場に負担をかけるんではないかというようなご懸念が出たのは、本当にそのとおりだと思います。ほかの作物でもそうだと思うんですが、情報を集めることにはコストが掛かると。集めた結果、それをどう使うのか。それをどういうメリットを発生させることができるのかという出口の部分もちゃんとご議論していかないと、コストをかけることに対する納得感は得られないんじゃないかなというふうに思います。集めるだけ集めて、それでおしまいかということにはなりません。
    これは価格の形成にも重要な情報にもなるわけでありますし、それから契約を行っていく上でも基本になる情報だと思いますけれども、それを皆さんで作り上げていくという合意ができないと負担感だけになって、そして集めたものも実は正確じゃなくて利用価値のないものになるんじゃないかと思いますので、是非、単に集めるだけということに目的が進まないような、最終的な制度設計の部分も考えた上での実効あるものにしていただければというふうに思いました。
    それから、今回このような対応をしなければいけないのは、今までの何年間の中で最も非常にリスクが高まった状況にあって、リスク対応のための仕組づくりを今検討されているんだと思うんですけれども、それが今起こっていることだけではなくて、今後また起こり得る幾つかのシナリオがあるんじゃないかと思うんですけれども、そういうものにも対応できるような幅の広い検討というものをしていただかないと、今ある問題解決だけではきっと収まらないんではないか。特に何人かの方からご懸念が出ていたように、もしも今後生産力が相当に下がっていった時には、このような足りない状況というのはもっと大きなインパクトを持ってしまう可能性はあります。ただ、一方で余ってしまうというリスクも大いにあるわけですので、それに対する両面の制度設計というのをお願いしたいと思います。これはシナリオ分析をしっかりしていくということではないかというふうに思います。
    議題の前半でゲタのお話もございましたけれども、その改正については米政策の見直しとセットになるんだという認識を示されました。そういう文脈の中で今回の様々な取組というものは位置付けられるというふうに承知しております。この後、委員の皆様からのいろいろなお知恵も頂きながら、政府の方でしっかりとご議論を進めていただければというふうに思っているところです。
    というふうに何かまとめるような意見になってしまいましたけれども、ご質問等もございましたので、役所の方からまずご回答というか、ご意見を頂ければと思います。
  • 国枝企画課長
    委員の皆様、今後の検討に向けて貴重な意見をたくさん頂き、ありがとうございました。残りの時間の中でお答えできる部分だけコメントをしておきたいと思います。お名前とかは不完全かもしれませんけれども。
    宮島委員からありました統計について、技術をしっかり進めてほしいということで、しっかりやっていきたいと考えております。
    それから流通把握の関係でございます。流通把握の関係、負担軽減、特に生産者の皆様、それから新しく関わる川中、川下の方の負担軽減についてご指摘、大分頂いております。これ大変重要なことだと思っております。生産者の方について本当に負担になると思いますが、これは全ての方というわけではなく、必要な範囲で必要な情報を取るということになります。今後検討していきますけれども、例えば年間取り扱うのが100トンとか300トンとか、そういうオーダーで、どれくらいの規模の方に頂けたらいいのかと。それも、頻度についても一律じゃなく、必要なものは月1回のものもあるのかもしれませんけれども、年に1回で十分なものとか、その辺りよく考え、精査して、必要な部分でやっていきたいと思っています。
    また、入力のやり方の簡単性とか、システム化をして入力が簡単にできるようにとか、なるべく手間の少ないようにということはしっかり考えていきたいと考えています。
    それから、備蓄に関して、山﨑委員、それから山田委員に、特に制度設計、まだ詳細なところがよくお示しできていないところがございますので、具体的にどんな設計になるのか、それがないとなかなかしっかり判断できないでありますとか、民間事業者のメリットがどうなのか、井岡委員からもございました。ここの辺り、正に我々も今検討中のところですので、これから検討を進めていく中で、特に山﨑委員からも様々な視点で頂いております、我々気付いていない部分もありますので、よくご意見頂きながら、食糧部会、それ以外も含めて具体的な制度化を進めていきたいと考えています。
    備蓄の中でご質問としてありました論点、一つございました。民間備蓄も含めてですけれども、これは量的な部分で対応するのか、価格の上下についてコントロールすることで対応するかという話ありましたけれども、今のところ考えておりますのは、少なくとも量的な部分について備蓄は対応するというものであって、価格へのご懸念ももちろんありますけれども、備蓄制度については価格の動向について対応する価格政策として行うものではないという原則でこれから検討をしていきたいと考えています。価格については、別の需給のやり方でできる部分をやっていくということになるということが原則と考えております。
    あと、澁谷委員から政府備蓄と民間備蓄の順序の話ございましたけれども、稲垣委員の方からも虎の子という話ございましたけれども、MA等どうするかというところはちょっとありますが、あくまで民間備蓄の方を、いろいろ日頃から情報、アラートを頂く中で、マーケットに影響がないよう民間備蓄の中から対応できるところをしていくと。政府備蓄が一番最後、虎の子というご意見ございましたけれども、というような順序には全体としてはなっていくのかなと考えています。
    それから、生産調整の規定についての処理について、様々ご意見も頂いております。藤間委員から国や自治体の役割が後退せぬようにということございました。情報提供含め、国なり地方公共団体の責務というのは、全く変わるものではありませんし、これからますます重要になると考えていますので、法律の規定、また運用の中でしっかり位置付けていきたいと考えています。
    宮島委員からも「需要に応じた生産」というワーディングについて、我々も一生懸命説明しておるつもりですが、これが本来の意味を超えて違う意味になってしまっておるという貴重なご指摘ございました。生産者の方々、流通の方々皆さんに、意図を理解していただくように伝わる、やり方含めてしっかり考えていかなきゃと思っておりますので、また皆様から見られた時に、こういう表現でいいのか、こういう説明の仕方が通りやすいのかというご意見を引き続き頂きながら改良を重ねていきたいと考えています。
    それから、流通のデータについてのコメントも幾つか頂いております。備蓄の買戻し等についても早くやるべきという徳本委員からのご意見ございましたけれども、これは先ほど申し上げましたとおり、流通の状況を見ながらということでございます。米価の心配についても当然現場でございます。それについても、よく我々も情報を見ながら進めていきたいと考えています。
    それから、価格について、生産者の方、それから流通、消費者の方、納得できるような価格設定という話も澁谷委員の方からもあったかと思いますけれども、ここについては正に供給を安定することが大事ですけれども、食料システム法に基づくコスト指標を作成していくことが、一昨日かな、第1回目の会議ございました。このようなシステムも使いながら、どのくらいの価格の幅が受け入れられるものなのか、安定供給につながっていくのかについても進めていきたいと考えております。
    澁谷委員から外国産米についてのご指摘もございました。資料5の13ページの辺りにデータを掲載してございます。6月、7月頃の量からは減っておりますけれども、量としては去年に比べて大変多い量でございますので、市場価格がどれくらいになっていくのか、またどう把握をして、どう政策的に対応していくのか、大事なことだと考えておりますので、引き続きやり方も含めて考えていきたいと思います。
    ちょっと回答漏れあったかもしれませんけれども、補足はありますか。
  • 中嶋部会長
    どうぞ、久染課長。
  • 久染貿易業務課長
    政府備蓄の運用を担当しております貿易業務課の久染と申します。頂戴しましたご質問とご意見に対してお答えさせていただきます。
    井岡委員から品質劣化についてお尋ねがございました。随意契約を通じた備蓄米の販売につきましては、令和3年産と4年産を28万トン販売しております。そうした中で、長期保管による食味等の変化について全くないというわけではないですけれども、ただ、食品として提供するには問題ない品質だったと考えております。
    稲垣委員、山﨑委員から政府備蓄、今回放出した際の課題、今後の運用についてのご意見を頂戴いたしました。地域偏在やメッシュチェックの実施による販売の遅れといった課題ございますので、今後関係者の皆様のご意見を賜りながら検討を進めていきたいと思っております。
    以上です。
  • 山口農産政策部長
    すみません、宮島委員、ご退席されておられるんですけれども、「需要に応じた生産」のワーディングの部分、こちらについては我々も意を用いて説明をしてまいりたいと思いますけれども、もともとの経緯といたしましても、国の方で政府からの数量の配分というのは平成30年、やめているわけですけれども、その検討の過程の中でも米政策の改革、検討をする中でも、これからというのは需要を、まず輸出も含めて作っていくんだと。要は国の人口は減っていくと、日本の国内の人口は減っていく中で、海外の市場も含めて、米の新しい市場というのをしっかり作っていきながら、その需要というのをそれぞれの生産者の皆様も感じ取っていただいて、それに応じて売れるものを作っていく。そういう発想を「需要に応じた生産」ということで、これまで我々として政策を進めてまいったところでありますけれども、そういったところの理念というのはしっかり分かるように説明をしたいと思いますし、あるいは法律の書き方としても、例えば輸出も含めて需要を拡大していく、あるいは生産者の生産性を向上していく、そういったことも一緒になって中で書かれて、この言葉の意味というのがはっきり分かるようにしていきたいというふうに思ってございます。
    また、民間備蓄に関しまして、山﨑委員の方から実態との関係、ご指摘がございました。この点につきましては、まずメリットの面とかも含めて、当然余分に持ってもらうことになるのか、あるいはいつもの在庫なのか、この辺りもしっかり整理、お話をしていきたいというふうに思いますし、また本来売れるものを一定期間持ってもらうということになりますので、これは政府としての支援というのも必要になってくるというふうに考えております。この辺りも我々しっかり考えていきたいと思いますし、後で、こうだったのにというふうにならないようにしっかりご議論を重ねていきたいと思いますので、是非よろしくお願いいたします。
  • 中嶋部会長
    ほかはよろしいでしょうか。
    委員の皆様から、今の役所からのご回答に対して何か追加でご質問等ございますか。よろしいでしょうか。
    幾つかご疑問点とかありましたですけれども、まだ検討が深まっていない部分もあるので、それに合わせていろいろ対応していくことになるんじゃないかと思っております。
    それでは、活発なご議論、本当にありがとうございました。先ほど申し上げましたが、皆様からのご意見を事務局の方でしっかりとご検討いただきたいというふうに思っております。
    それでは、本日の議事につきましてはこれで全て終了いたしましたので、進行を事務局にお返しいたします。皆様のご協力に感謝いたします。ありがとうございました。
  • 国枝企画課長
    それでは、以上をもちまして本日の食糧部会、終了とさせていただきます。長時間にわたり、ご協力ありがとうございました。

午後5時03分閉会

    お問合せ先

    農産局農産政策部企画課

    代表:03-3502-8111(内線4971)
    ダイヤルイン:03-6738-8961

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