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農林水産省

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令和3年度第1回畜産部会議事概要

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1.日時

令和3年6月24日(木曜日)10:00~12:33

2.場所

農林水産省 第2特別会議室

3.出席委員

三輪泰史部会長、角倉円佳委員、前田佳良子委員、岡本康治委員、小山京子委員、串田雅樹委員、里井真由美委員、須藤泰人委員、
畠中五恵子委員、羽田香弥子委員、馬場利彦委員、福永充委員(全委員リモート出席)

4.概要

フリーディスカッションにおける各委員からの主な発言内容は以下のとおり。



◯西尾委員(代読)
  「持続的な畜産物生産の在り方検討会の中間とりまとめ」について、乳業者の立場から4点意見有り。
   1つ目に、「既存の政策との整合性確保」について。国として、畜産物需要に応え、生産・供給拡大を図るため、畜産振興のための取組を進めていると承知。乳業者としても、生産基盤強化に向け、積極的に支援している。このため、「持続的な畜産物生産の在り方」を生産者に周知するに当たっては、生産が回復基調になってきたことに水を差すことがないよう、政策的な支援や指導をお願いしたい。
   2つ目に「生産者の理解醸成」について。持続的な畜産物生産を推進するにあたり、生産者の理解・協力が必要不可欠である。そのため、行政と生産者の間で意見交換し、共通認識を醸成する必要がある。しかし、環境負荷軽減等に向けた生産者の努力を見える化する取組だけでも、例えば有機JASにより認証が行われているのは点的な存在に過ぎず、点的な取組では商品化が難しい。したがって見える化の取組であれば、生産者が取り組みやすい仕組みを検討いただき、商品化により需要を生み出せれば、環境負荷軽減の取組が進みやすくなるのではないか。また、生産者が意欲をもって取り組むために、既存の政策を見直し政策的な誘導を図ることも必要ではないか。
   3つ目に「温室効果ガス排出削減の取組」について。今後行うべき取組として「牛の脂肪酸カルシウムなど温室効果ガス削減飼料の利用拡大」との記載がある。しかし、温室効果ガス削減飼料の利用拡大推進の前に、消費に影響する生乳の風味変化・牛にネガティブな影響はないか等、科学的な観点から検証が必要ではないか。その検証を経た上で、利用拡大を推進していただきたい。
   最後に、「消費者の理解醸成」について。消費者は畜産物を生産するに当たり、環境への配慮・アニマルウェルフェアへの取組は当然のことと考え、生産者に過大な期待を抱く傾向にある。しかし、消費者の期待に添った生産を行うためには、相当なコストがかかる。したがって消費者に対し、日本の生産基盤の特徴を周知し、持続的な畜産物生産のためにはコストを反映することが必要になるということについて理解醸成をしていただきたい。

◯関村課長
  1つ目の「既存の政策との整合性確保」について、家畜改良増殖目標や酪肉近等で掲げた目標と整合性がとれた形で、今回整理をさせていただいている。引き続き、生産基盤強化を中心に行ってまいりたい。また、「消費者の理解醸成」について、生産者の努力を見える化する取組に関しては、認証ごとにそれぞれ目的がある。その目的に応じて生産をしていくことが重要と考える。必要な情報提供し、理解醸成をしていきたい。


◯冨澤課長
   3つ目の「温室効果ガス排出削減の取組」について。温室効果ガス削減取組として、脂肪酸カルシウムの給与について答えさせていただく。農業由来のメタンは主に水田や、牛のげっぷから排出されている。農業分野の中では01月06日~01月07日程度を占めている。カーボンニュートラルを実現するため、牛からのメタン排出削減が重要。そうした中で、ルーメンバイパス油脂として給与される脂肪酸カルシウムはメタン排出削減に効果があるとされ、牛由来メタン排出削減の方策として取り組むことが重要。一方Jミルクの調査結果等では、乳脂肪中のリノール酸等が、消費に大きく影響する生乳や牛乳の風味に変化が生じる可能性があるとの報告は承知している。風味変化の原因とされる自発性酸化臭の発生は、多価不飽和脂肪酸だけでなく、抗酸化物質等の他飼料成分の給与量とのバランスが影響するとされている。つまり、適切な飼料給与が自発性酸化臭の発生リスクを低減させる。脂肪酸カルシウムの給与に当たっては、適切な給与量の範囲で給与してほしい。また、多角的な観点から調査・情報蓄積に取り組んでいきたい。


◯大熊課長
   4つ目の「消費者の理解醸成」について、当省ではこれまで、消費者への理解醸成のための活動や、業界団体による酪農への理解醸成を支援する等、業界と連携して進めてきた。消費者の立場と近い業界団体の皆様の取組が重要であると考え、今後国としても理解醸成に取り組んでいきたい。


◯犬飼課長
   今年の養鶏・鶏卵行政における検証委員会の報告書がある。養鶏を巡り、会食に参加し、不適切な行為があったとして処分され、皆様にご心配をおかけしたこと、公務員としての適正性を欠いたことを深く反省している。アニマルウェルフェアに関して、流通や消費者といった需要側のニーズを理解し、生産者と意見交換会を実施したい。
   2つ目の「生産者の理解醸成」について、例えばGAPやHACCPがあるが差分審査を行うなど一体的に取り組めるように橋渡ししているところ。それぞれの認証継続のインターバルが異なり、非常に取り組みにくいとの指摘があり、関係者の方と意見交換したい。

◯畠中委員
   畜舎特例法について、非常に期待をしている。一昨年、落雷による火災で畜舎が2棟焼失し、今年の3月に建て直した。建築に入るまで1年要し、その内の半年は建築確認申請で非常に苦労した。新しく建てる鶏舎だけでなく、同じ敷地の以前から建っている鶏舎に対しても、書類や、耐震構造が建設当時の基準と合っているか確認する必要があると言われ、その確認に手間取り、それらが認められないと建てられないと最初言われた。その時に法律があれば、状況は違っていたのではないか。ここ2~3年消防署が畜舎を調べ直し、消火器、スプリンクラーの設置を要請してくる。しかし、消防は高床式鶏舎は2階建てではないか、といった指摘を受けるなど鶏舎の構造等を理解しておらず、労力を要した。また、3,000m2の規定があるが、広くしてほしい。
   持続的な畜産物生産について、現在、(ア)一般的な輸入とうもろこし(イ)生協が取り組んでいる遺伝子組換えでない輸入とうもろこし(ウ)国産とうもろこしの3つを餌として使用している。国産に拘った餌は、今までは輸入と比較し、1トン当たり1万円以上高かった。半年前からの輸入穀物の高騰を受け、現在は逆転し、国産に拘った餌は外国産より安くなった。今後も国産とうもろこし生産の取組を進めていただいて、円高・円安だけではなく、穀物相場にも関係ない、安定した飼料価格を保ってほしい。

◯関村課長
   鶏舎の構造について、生産者の方々からも意見を頂いており、高床式の鶏舎については1階と整理をしている。現場で混乱ないように周知していきたい。また、消防法の関係では消防設備の設置義務が緩和されるよう、消防庁も前向きに検討している。3,000m2を超えると耐火構造が必要になるなど防火基準が高くなる。専門家に意見を伺ったところ、3,000m2までであれば緩和してもよいのではないかとされたため、今回は3,000m2以下で省令を定めることで、ご理解いただきたい。

◯渡邊部長
   消防法の特例については、消防に個別に申請して特例として認めてもらう必要があったが、現在95%近く特例として認めてもらっていることが判明したため、それ自体をルールにしようというもの。消防庁では、現在政令で新たなルールをつくる方向で、現場で個別に判断することがないよう制度改正が進んでいる。

◯冨澤課長
   輸入飼料穀物については、昨年秋まで25kg当たり4ドル下回っていたが、現在では7ドル前後。国内に輸入される水準では、1トン3万円を下回っていたのが、現在4万5千円まで上昇している。遺伝子組換えでないとうもろこしについても値上がりしている。国産の飼料用とうもろこしについては生産振興を進めている段階で、850ヘクタールを超えるところまで生産伸ばせた。飼料自給率を上げ、自給飼料で畜産物を生産できるよう、引き続き取組を推進したい。価格逆転については、子実用とうもろこしを生産している方は、補助金に頼っている面もあるため、畜産部会の方にも、円滑な契約・買い取りに配慮していただき、引き続き取り組みたい。

◯前田委員
   畠中委員と内容がかぶる部分もあるが、まず畜舎特例法については大変私も期待していた。ご苦労と感謝を申し上げたい。
来年の畜産クラスター事業への申請を予定している場合、年内、あるいは7月までに設計図等を行政に提出するスケジュールになっており、入札はおそらく来年6月以降で、その後、着工の流れになると思う。畜舎特例法は来年5月中には施行されるのだが、新制度ベースで設計図を作成して提出して良いのかをお聞きしたい。冒頭からお話しているとおり、木材価格や賃金が上昇しており、我々としても死活問題である。来年クラスター事業にチャレンジしようとする方たちが活用できるようにご配慮いただきたい。
   建築確認については、今までは35日と言わず2ヶ月ほどかかっていたので短縮されるのは大変助かる。一方、畑を畜舎に用途変更するとき、多くの行政機関では年2回の受付になっており、申請して承認されるまで6ヶ月以上、議会と重なった場合などは、1年以上かかってしまうため、申請受付を毎月行ってほしい。また、畜産クラスター事業の受付の締切や、竣工を3月までに行うのがかなり厳しい。畜産クラスター事業は予算が決まってからしか動けないため、全国の方が悩ましいと思っている。
   加えて、昨今の飼料価格の高騰については、予想外であり不安を抱いている。先ほどの話にもあった子実用とうもろこしの生産は、今までは難しいと思っていたが、取組を始めたいと思っている。現在私たちは、自ら餌を作っており、エコフィードを20%、飼料米を15%を餌に混ぜている。これに加えて、今度は子実用とうもろこしも生産して取り組んでいきたい。私たちは20年以上九州管内で、循環型農業を基本とした耕畜連携の取組行っており、エコフィードの生産や野菜生産をすでに始めている。私たちの拠点である阿蘇は過疎化も進んでいるため、私たちに畑をしてくれとの声も多い。子実用とうもろこしもその候補の1つと考えている。補助事業ではとうもろこしの収穫機の導入への支援があると思うが、乾燥施設が生産者から遠く、使えないという場合もあるので、乾燥機への支援もご検討いただきたい。

◯関村課長
   委員からお話のあった畜産クラスター事業については、本事業を活用して畜舎を建築したいという多くの要望をいただいているところ。来年度の畜産クラスター事業の採択スケジュールとしては、従来通り、本年度中に農政局の審査を受け、来年3月に交付決定となる予定である。一方、畜舎特例法については、畜舎建築に当たって、事前に県の審査を受ける必要がある。施行期日である来年5月に向けて、年度初めから審査を開始できるように進めていきたいが、事務を担当する県の職員の理解を得ていく必要があるため、今年度中に審査を開始することは物理的に困難である。また、今後省令で定めることになる新たな畜舎建築の技術基準については、本年秋頃に原案を建築士含め関係者の皆様にお示しし、施行前に設計を始めていただけるようにする予定であり、ご理解いただきたい。また、畜産クラスター事業の採択スケジュールについても、今後検討してまいりたい。

◯渡邊部長
   単純に申し上げると、まだ新しい技術基準が決まっていないため、建築士が依るべき方針がないのが現状である。来年5月の施行期日前に半年間程度、新基準の周知期間を設けたいと思っている。審査を行う県にしても、施行してからでないと新たな事務を行う体制が整わないため、現時点で審査を行うことは困難であることはご理解いただきたい。
   用途変更については、畑を畜舎にする場合は農地転用をするということだが、転用許可申請は本来都道府県に出すものであるところ、市町村に事務が移管されているところも多く、年2回というのはそのような事例と推察する。自治体ごとに申請受付の期間等にも差があるだろう。申請スキームについては地方自治ということもあり、国から指示を出せるものではなく、市町村ということであれば、住民の声であれば、それを受けて対応しやすいと思うので、現場が声を上げることが重要だと思うのでそのようにお願いしたい。

◯冨澤課長
   子実用とうもろこしの生産に対する支援としては、既存の乾燥調整機の改修や新規導入等を措置しているので、ご活用いただきたい。

◯里井委員
   みどりの食料システム戦略に関して、資料4のp14~15に掲載されている新技術(機械・システム)について、生産者の間でどれほど情報共有ができているのか。現場と話していても、新技術について知らないということも多い。また、新技術はコストが高く、どのように導入するべきか分からないという声も聞く。他方、機械を製造している側も販路に困っているという話もある。戦略を長いスパンで実行していくに当たり、現場と開発側のネットワーク作りが重要ではないか。例えば飲食業界では新技術を体験できる展示会の開催があったりするので、農業分野でもこのようなコミュニケーションの場を設けてほしい。

◯岩間課長
   実際に新技術を生産者に使っていただくための情報発信や機会作りについては、令和元年からスマート農業の実証のプロジェクトと進めており、全国148カ所で生産者に実際に使ってもらいながら、データや意見の吸い上げを行っている。また、大規模イベントの開催や新技術の体験動画の掲載等も行われており、今後も生産者に使ってもらえるよう、発信を進めてまいりたい。

◯犬飼課長
   酪農では長時間労働が問題となっており、畜産ICT事業や楽酪GO事業で搾乳ロボットや分娩監視装置等の導入を支援しているところ。また、国としては、畜産クラウドによるビックデータの集約を進めているところ。ビックデータを活用した経営の見える化等については民間企業の力を借りながら進めてまいりたい。

◯馬場委員
   畜舎特例法については、現場からの期待が高いので、早期に活用ができるよう都道府県や建築士を含め、関係者への周知をお願いしたい。
みどりの食料システム戦略については、我々も目指すところの認識は同じだが、やはり戦略目標と生産現場とのギャップが大きいので、地域の実情を踏まえ、政策支援も含む農業者の十分な所得の確保、消費者を含めた関係者の意識転換なども含め、具体的な道筋を示していただきたい。その上で、畜産分野においては、スマート農業や家畜改良、飼養管理に関する技術開発の加速化をお願いしたい。特に堆肥利用については、耕種農家の堆肥利用に対するインセンティブや堆肥の広域的なマッチングといった資源循環や土づくりを強力に推進していただきたい。また、国内の飼料生産基盤の強化関係で言うと、昨今の配合飼料価格の高騰については、短期的には配合飼料価格安定制度の財源確保、長期的には自給飼料の増産のためのコントラクターの強化や水田の有効活用による飼料用とうもろこしや飼料米の生産拡大への支援をお願いしたい。人・農地プランの法制化も議論されているなか、耕種農家と連携した資源循環や、農地を集約したうえでの効率的な飼料生産などの方向性・ビジョンに向けた話し合いに、畜産農家も参画してしっかりコミットできるようにしていただきたい。また、環境負荷軽減に向け、畜産サイドでも取り組むべきことは取り組みつつ、国民理解の醸成に向けた取り組みも進めていただきたい。

◯角倉委員
   本日の議題とはずれるかもしれないが、先日富山県で発生した牛乳による集団食中毒事件を受けて、全国的に牛乳のイメージが悪化するのではないかと危惧している。昨年はプラスワンプロジェクトなどもあり、世間からの関心が高かったが、今年は依然として新型コロナウイルス感染症の影響による需給調整の問題があるにも関わらず、あまり発信がされていないように感じる。

   また、酪農の担い手不足については、女性でも酪農分野に進みたい人材が増えている一方で、生産現場には女性を受け入れる風土が育っていないと感じる。さまざまな人がチャレンジできるような酪農業界になるよう、受け入れ側の環境整備にご協力いただきたい。

◯福永委員
   増頭奨励金や簡易畜舎の整備への支援等、各種施策を実施いただき感謝。
みどりの食料システム戦略については、迅速に方向性をまとめていただき感謝。肉用牛農家としては、GHGの削減等に積極的に取り組んでまいりたい。特に戦略目標にある化学肥料の削減に向けては、畜産業からの良質な堆肥の供給量を増やし、耕種連携することが必要だと考えている。
   そのような中、先日公表されて環境白書における「代替肉」の記述については、農林水産省も監修したとのことで、柔らかい表現となったことは感謝しているが、「代替肉の市場創出を推進する」とされており、新たな食の選択として代替肉を否定はしないが、この記述が国民に日本の畜産は環境に悪影響を与えているというメッセージを与えてしまうのではないかと危惧している。戦略の周知に当たり、国民に誤ったイメージを持たれないようにご配慮いただきたい。

◯犬飼課長
   馬場委員から御意見いただいた家畜堆肥については、一昨年に肥料取締法を改正し、堆肥と化学肥料の混合に係る規制緩和を行い、土づくりの見直しを図ってきたところ。畜産では堆肥の高品質化やペレット化、耕種ではこのような肥料の試用に対して支援を行っており、今後も耕種サイドと連携して堆肥利用を推進してまいりたい。
   また、福永委員から御意見いただいた畜産におけるGHGの排出については、牛のげっぷによるものと家畜排せつ物によるものが大きいが、農林水産省としては、技術開発を進め、「地球にやさしい畜産」をしているということを周知していきたい。

◯大熊課長
   牛乳については、デジタル展示や去年に引き続きプラスワンプロジェクト等を通じ、消費者の信頼回復を図ってまいりたい。また、食中毒事件については、原因究明を行うとともに、再発防止に向けて乳業メーカーに対してしっかり指導してまいりたい。

◯関村課長
   担い手確保については、経営局において新規就農への支援を行っているところ。畜産部では、畜産経営基盤継承支援事業において手厚く支援している。JA全農で行っている事業ともタイアップしながら、今後も経営継承を推進してまいりたい。また、外部支援組織として畜産ヘルパーによる人員確保も支援の一つであると考えており、本年度は雇用確保に向けて、支援を拡充しているのでご活用いただきたい。
   また、代替肉については、今すぐ既存の畜産業と競合するとは考えにくいが、引き続き注視してまいりたい。現在、欧米で家畜の飼養頭数を制限するような議論がされていることについては、そもそも欧米の年間1人当たりの牛肉消費量は10~25kgであるのに対し、日本では7.5kg程度であるため、需要の動向を見定めながら対応してくことが重要だと考えている。

◯冨澤課長
   水田を活用した飼料生産基盤の強化については、各種支援を講じているところだが、労働力の観点からなかなか進まない現状がある。引き続きご地元の農業支援組織と連携しながら、生産基盤を推進してまいりたい。
   配合飼料価格安定制度については、本年の1~3月期の支払が終わった段階で、基金残が約1,300億円あるが、今後も高騰が継続すると財源に対する不安も出てくると思うので、飼料メーカーとも議論しながら必要な支援を検討してまいりたい。
   人・農地プランについては、担当の経営局と連携しながら、畜産農家も参画できるような形で協力を進めてまいりたい。

◯串田委員
   畜舎特例法について、法令として成立したのち今後省令として規定されると思うが、事務の簡素化、コスト低減に向けた取組をよろしくお願いしたい。
   みどりの食料システム戦略については、JAグループ北海道としても重要なテーマ。全道農協組合長会議でも、この内容について採択しておりJAグループとしてもしっかり対応していく必要があると考えている。生産者と消費者の理解醸成が大前提。取組が成果として現れるよう、施策をよろしくお願いしたい。
   持続的な畜産物生産の在り方は、今後、家畜糞尿処理がテーマになってくる。酪農・畜産農家としての処理だけではなく、耕種農家がより活用できるような仕組み作りが重要であるため、耕種農家が利用しやすいような支援体制の拡充をお願いする。
   コロナ禍の中で生乳需給バランス緩和を含め、不安要素がある。実情を踏まえた取組をよろしくお願いする。

◯岡本委員
   持続的な畜産物生産の在り方には大きく期待している。官民連携して進めたいため、今後も前広に情報共有をさせていただき進めたい。
   配合飼料価格安定制度の在り方について、昨今、配合飼料価格が急騰しており、生産者からも補填金の発動が飼料の支払時期とずれる等という相談を受ける。現在の制度については昨年の10月から農水省を中心とし3基金で在り方について検討に着手しているところ。メーカーの基金でも、12月に生産者、飼料メーカーの関係者からなる検討委員会を立ち上げ、いろんな観点から検討進めてきた。もうすぐ最終案が取りまとめられるが、国の制度の今後のあり方などに関する会議について実質的な議論に入っていないという印象。今後どのように進めていくのか聞かせて頂きたい。

◯須藤委員
   今回のみどり食料システム戦略の策定は、日本の国としての決意が現れていて素晴らしい。SDGs農業の推進が今後の農業施策の支援対象となっていくということに注目したい。スマート農業や環境に配慮した農業を目指すことはもちろん必要であり、多様な農業が共存することが最重要。現在の酪農は生乳生産重視になっており、結果、小規模経営のリタイアが多くなっているのではないか。国としては、生乳生産拡大を第一として支援策を打っていると考えているが、今後は、生乳生産の向上への支援だけではなく、小規模経営の多様性をもっと重視し、その評価をインセンティブとして与えられれば、小規模経営のリタイアは減少すると考えている。今はスケールメリット重視で競争を生まないマーケットとなっており、その結果として、小規模酪農や小規模メーカーの活躍に光が当たりにくい構造になっている。酪農家のみならず、オールジャパンで考えていく課題である。
   前々から気になっていたが、牛乳等の表示について保存温度として10℃以下という明記があるが、現実的にこの温度で保冷しているものはまずない。酪農家でもバルククーラーで5℃以下で保存し出荷することになっており、輸送や家庭の冷蔵も含めて10℃ということはないと考えている。この表示が何十年前にできたのかわからないが、今の実情に合っていないと考える。10℃が消費期限のタイトな日数に繋がることにもなるため、消費者の誤解を生むことにもなる。ぜひ農水省としてもどういう経緯でこれが生まれ、使われているのか、調査をしていただいて、明確な実情にあった形での表示に切り替えているべきかと思う。ぜひ検討いただきたい。

◯羽田委員(代読)
   丁寧な情報の提供に感謝。みどりの食料システム戦略など、俯瞰すれば、地球、人類の命の存続である。消費者の価値観変革が必要だが、長期ビジョンで取り組んでいただきたい。価格にコストが載せられるのは当たり前であるという教育が必要。経産省および文科省などとの連携で取り組んでいただきたい。

◯冨澤課長
   配合飼料価格の在り方について、各基金関係者との勉強会ということで昨年10月に開始し、その後、令和3年2月にも開催し、今後の検討の進め方について整理しているところ。制度への期待や、慎重な意見もあった。このような中、飼料の原料価格が高騰し、制度の発動という状況も迎えたため、まず制度の安定的運用の対応準備を進めた。飼料穀物価格が上昇している状況も踏まえながら、制度の必要性や見直しの内容について引き続き各基金団体の皆様、飼料メーカーや農業団体との意見交換を進めていきたい。

◯関村課長
   以前の酪肉近の議論の中で議論された部分もあったが、踏み超えた話もあったようなので、ご意見として承った。

◯渡邊部長
   長時間にわたり活発なご議論に感謝。我々としても委員の皆さんのご意見を踏まえ、今後の畜産行政に活かしていきたい。畜舎法案は、現場の皆さんのご期待が大きく、制度を作った側としては嬉しく思う。来年からの施行が円滑に進むように、なるべく早い段階で新たな基準を示し、スムーズに制度がスタートできるように努力してまいりたい。
   持続的な畜産物生産の在り方については、みどりの食料システム戦略は技術開発がメインであるが、畜産では、牛の飼い方、堆肥の循環、国産飼料の増産など、今ある技術が広く普及をして、地道で身近な努力を積み重ねることにより環境負荷軽減に繋がるところがあるということで、有識者の方々に集まっていただき中間とりまとめができた。身近なところからしっかり取組を進めていきたい。またいろいろとご意見がありましたらこのような場を利用してお伺いしたい。
   最後に私からひとつお伝えしたい。昨年の畜産部会以降、畜産行政においては、養鶏・鶏卵行政に関連して事業者との会食について本年2月25日に6名が国家公務員倫理規定違反で懲戒処分を受けるという事態となった。
   さらに養鶏・鶏卵行政に関し、1月15日に?川元大臣と事業者が贈収賄事件で起訴されたことを受け、1月29日に法曹関係者、ジャーナリスト、学識経験者等の専門性を有する外部有識者を構成員とする「養鶏・鶏卵行政に関する検証委員会」が農林水産省に設置され、養鶏・鶏卵行政に対する国民の信頼を回復できるように、(ア)アニマルウェルフェアの国際基準策定過程、(イ)日本政策金融公庫の融資方針の決定過程、(ウ)鶏卵生産者経営安定対策事業の決定過程について検証が行われ、6月3日に報告書がまとめられた。
   本報告書においては、(ア)養鶏・鶏卵行政については、秋田元代表から?川元大臣等への働きかけも確認されたが、政策が歪められた事実は認められなかった、(イ)秋田元代表、?川元大臣等と職員との会食についても、政策決定の公正性に影響を与えたとは認められなかった、(ウ)他方で今後、養鶏・鶏卵行政に関する国民からの信頼を十分に得ていくためには、行政の透明性を更に向上させることが重要とされたところ。
   このように、政策が歪められたり公正性に問題があったとは認められないとの報告を頂いたが、畜産行政において国民からの信頼を損なうような事態を生じたこと、誠に申し訳なく、この場をお借りしておわび申し上げる。
   7月1日から畜産局が創設されるが、今回の事案を教訓として襟を正し、2度とこのような事態を生じさせぬよう肝に銘じて業務に当たっていかなければならないと考えている。
   なお、鶏卵生産者経営安定対策事業に関しては、先の報告書において「鶏卵生産者経営安定対策事業の評価・見直し等に際し、審議会に諮るなど有識者等の批判や提案を受けられるよう、政策決定プロセスの改善を図るとともに、事業の詳細な実施状況を公表すべき」との提言を頂いたことを受け、農林水産省の改善策として、「鶏卵生産者経営安定対策事業が発動する基準となる価格について、今後、食料・農業・農村政策審議会 畜産部会に諮問し、意見を聴いた上で決定する」ことを、6月15日に公表している。
   今後、この改善策を実現できるよう、できるだけ早く必要な手続を進めていくこととしているので、よろしくお願い申し上げる。
次回の畜産部会からは畜産局として、体制も新たに、畜産行政への信頼を回復すべく尽力してまいる所存でありますので、畜産部会の委員の先生方におかれましては、引き続きよろしくお願い申し上げる。

(以上)



お問合せ先

畜産局総務課調整班

担当者:松井、松野、佐竹
代表:03-3502-8111(内線4888)
ダイヤルイン:03-6744ー0568

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