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日本農林規格調査会試験方法分科会議事録(令和3年2月24日開催)

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1.日時及び場所

日時:令和3年2月24日(水曜日)
場所:web開催(農林水産省第2特別会議室)

2.議題

(1)日本農林規格の制定について
きのこ(ぶなしめじ)中のオルニチンの定量-高速液体クロマトグラフ法の日本農林規格

(2)その他

3.議事内容

午後1時55分開会

 〇長谷規格専門官
それでは、定刻より若干早いですけれども、委員の皆様、おそろいですので、日本農林規格調査会試験方法分科会を開会させていただきます。
事務局の長谷でございます。よろしくお願いいたします。
今回の分科会は、コロナ感染症拡大防止の観点から、ウェブ開催とさせていただいております。
皆様には、御多忙のところ御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
本日は分科会委員7名のうち、折戸委員から欠席という御連絡を受けております。委員の過半数の御出席を頂いておりまして、日本農林規格調査会令第7条第1項の規定に基づき、試験方法分科会は成立していることを報告いたします。
なお、本分科会は公開で行います。傍聴希望を募ったところ、10名の方からお申込みがございまして、本日傍聴されております。
それでは、議事進行を試験方法分科会の森光分科会長にお渡しいたします。

 〇森光分科会長
ありがとうございます。皆さん、聞こえておりますでしょうか。こんにちは。
それでは、初めに、食料産業局、道野審議官から御挨拶をお願いいたします。よろしくお願いいたします。

 〇道野審議官
皆さん、こんにちは。日本農林規格調査会試験方法分科会の開催に当たり、御挨拶を申し上げます。
本日はお忙しい中、試験方法分科会に御出席を頂き、誠にありがとうございます。司会からもありましたように、コロナ禍ということでリモートということになってしまいましたけれども、御容赦お願いいたします。
また、平素より皆様方には農林水産行政に御理解、御協力を賜りまして、改めて厚くお礼を申し上げます。
さて、JAS法につきましては、平成29年の改正によりまして、試験法のJASを制定できるようになりました。そういった試験法で正しく評価して、付加価値の高い産品を正しい適切な価格で取引していただこうと、そういう趣旨でございます。それ以降、べにふうき緑茶中のメチル化カテキンなどの定量法のJASを御検討いただき、今では4つの新たなJASを制定してまいったと、こういう次第であります。
委員の皆様方につきましては、この間、御尽力に対しまして改めてお礼を申し上げます。
機能性成分につきましては、我が国が研究や制度において、かなり他国をリードしているというような状況もあります。そういったことで、農林水産省では機能性成分の定量法について、国際標準化にも向けてISO事務局に新規提案を行っているところでもあります。
本日はぶなしめじのオルニチンの定量法について御審議を頂きます。委員の皆様方におかれましては、それぞれの御専門のお立場から忌憚のない御発言を頂き、十分御審議を賜りますよう、お願い申し上げます。
また、来年度にはリンゴ中のプロシアニジンの定量法についても御審議いただくというふうに事務局から聞いております。このような試験法のJASが更に制定され活用されることにより、我が国の産品の品質の優位性を説得力を持って各国に示し、さらに国産の農林水産物の輸出拡大につながることを期待いたしております。
本日はどうぞよろしくお願いいたします。

 〇森光分科会長
道野審議官、ありがとうございました。
続きまして、調査会の議事録署名人の指名を行います。
日本農林規格調査会運営規程第11条により議事録署名人に分科会長が指名することになっておりますので、今回は五十嵐委員、原田委員にお願いしたいと思っております。よろしくお願いいたします。
それでは、早速議事の方へ入りたいと思います。事務局から資料の確認、審議時の留意事項及び審議内容の公表について、まず御説明を頂きます。よろしくお願いします。

 〇長谷規格専門官
それでは、資料の確認について御説明いたします。本日の資料は、あらかじめ委員の皆様方に送信しておりますので、そちらを御覧いただきたいと思います。
続いて、審議時の留意事項についてでございます。今回はウェブ開催ということもあって、委員の皆様方におかれましては、審議中に御質問など御発言をしたいというときには、まずチャットでその旨をお知らせいただきたいと思います。チャットを見て、森光分科会長が発言者を指名いたしますので、それから御発言していただきたいと思っております。
御発言に際しては、まず、お名前を言っていただくとともに、御発言の最後に「以上です」とか、発言が終わった旨をお知らせいただきたいと思っております。また、御発言のとき以外はマイクをミュートにしていただくようお願いいたします。
審議の途中で、万が一音声が聞こえないとか、不都合が生じた場合には、「音声が駄目」とか「聞こえません」とか、チャットでお知らせいただきたいと思います。または、あらかじめお知らせしている担当者の連絡先までお知らせください。
最後に、議事内容の公表についてでございます。本日の議事の内容は、御発言いただいた方々のお名前を明記の上、後日、農林水産省のホームページで公表いたしますので、御了承願います。
以上でございます。

 〇森光分科会長
ありがとうございました。
それでは、議題1「日本農林規格の制定について」から始めます。「きのこ(ぶなしめじ)中のオルニチンの定量-高速液体クロマトグラフ法の日本農林規格の制定」について審議を開始いたします。農林水産大臣から今回審議する規格に係る諮問を頂いております。資料2を見ていただきますと、その諮問が文章として載っております。
また、本日、審議のため、運営規程第10条第4項により、独立行政法人農林水産消費安全技術センターから松田雄一課長、門倉雅史主任調査官、小岩智弘専門調査官が出席しております。
では、今回審議する日本農林規格制定案について、事務局から説明をお願いします。

 〇石丸食品製造課課長補佐
農林水産省基準認証室の石丸と申します。私の方から資料3について御説明をさせていただきたいと思います。資料3のパワーポイントの資料の2ページ目を御覧ください。
こちらの資料3では、現在のきのこの現状、それから、今回の規格の概要、そして規格による効果の3点をまとめた資料になっております。
まず、現状につきまして、きのこについては需要の拡大が課題として上げられております。具体的には、食料・農業・農村基本計画におきましては、健康志向のある消費者ニーズに対応した商品開発、こういったものを通じて需要の拡大が必要ということが記載されているところでございます。
そして、きのこに含まれるオルニチンは、肝臓の働きを助けるといった機能性が報告されております。この成分の活用に向けては、信頼性の高い試験方法が求められている一方で、きのこに特化したオルニチンの定量の統一的な試験方法というのは、現在までにはまだ存在しておりません。
さらに、2015年に消費者の皆さんが商品の正しい情報を得て選択できるようにするということを目的として、機能性表示食品制度が創設されたところですが、オルニチンが多く含まれるきのこにつきましても、この機能性表示食品制度のさらなる活用が期待されております。この制度では、それぞれの成分の測定方法も届出をする情報に含まれているために、事業者の負担軽減の観点からも、妥当性の検証がなされた公定法が望まれているというところでございます。
2つ目、規格の概要につきまして、今回御提案をさせていただく規格については、生鮮のぶなしめじに含まれるオルニチンの定量に適した試験方法を規定してございます。この試験方法には適用範囲、試薬、装置及び器具、試料調製法、測定手順を含んでおります。規格の詳細につきましては、後ほどFAMICより説明をしていただきます。
最後に、この規格制定による効果について御説明させていただきます。まず、1点目としましては、妥当性が確認された信頼性の高い公定法の活用によりまして、オルニチンが多く含まれる食品として、ぶなしめじの認知度の向上につながるというふうに考えております。また、機能性表示食品の届出を行う事業者の方々の負担軽減にも寄与するものと考えております。
2つ目としまして、公定法の統一的な評価基準を提供して、研究開発を促進させ、その結果として、消費者の皆様の健康志向に対応した様々な多様な商品が生まれることにより、さらなる需要を喚起していくというところにつなげていきたいと考えております。
最後に、ASEANでも非常に健康や食品の機能性について関心が高まっております。こうした地域への輸出に際しても、信頼性の高い定量方法によって成分を定量することで、機能性食品の優位性を示す手助けとなるというふうに考えております。
続きまして、3ページ目を御覧ください。こちらは定量試験方法の中に規定されている事柄の概要を示した一枚図になっております。今回の定量方法は高速液体クロマトグラフ法、HPLC法を使用した方法となっております。この図は規格原案の概略を示したものになりますので、具体的な規格の中身につきましては、申出案の作成に中心的な役割を果たされたFAMICより、説明していただきたいと思います。
なお、今回の規格原案について、1月15日から2月14日にかけてパブリックコメントの募集を行っております。結果につきましては、寄せられた御意見はございませんでした。
また、今回提案する分析方法については、非常に専門的な内容となっておりますので、今回の調査会に先立ちまして、あらかじめ委員の先生方に意見照会をさせていただきました。ここで頂いた意見を踏まえ、パブリックコメントに掛けた段階の案に変更を加えたものが、資料4となっております。具体的には網かけになっている部分が委員の方々から御意見を頂いた箇所であり、赤字になっている部分がパブリックコメント段階の案から、更に技術的な文言修正や委員から頂いた御意見を踏まえ修正を加えた箇所となっております。
それでは、FAMICの小岩さん、よろしくお願いいたします。

 〇小岩専門調査官(FAMIC
FAMICの小岩と申します。よろしくお願いいたします。
共有している資料を資料4に切り替えていただけますでしょうか。
ありがとうございます。
こちらの資料を用いまして、きのこ(ぶなしめじ)中のオルニチン定量法の日本農林規格案について御説明させていただきます。
先ほど説明がありました網かけされている部分、赤字の部分、委員の皆様から御意見を頂いて直した部分を中心に説明させていただきます。
まず、タイトルですけれども、もともとの案では「きのこ中の」としておりましたが、本文の1の適用範囲では「きのこ(ぶなしめじ)」ということになっており、整合性を図るために、タイトルにおいても「きのこ(ぶなしめじ)」としております。
また、タイトルの2行目、もともとの案では「クロマトグラフ法」としておりましたけれども、この用語ですとTLC、そういった方法も含まれるという誤解が生じる可能性がございますので、「高速液体クロマトグラフ法」と修正しております。以下、この本規格案の中で「クロマトグラフ」と記載していたところにつきましては、全て「高速液体クロマトグラフ」と修正いたしました。
続きまして、3番の用語及び定義についてです。こちらにつきまして、本規格で対象とするオルニチンは、L-オルニチンとする旨を記載してはどうかという御意見も頂きました。一方で、L-オルニチンに限定する必要はないのではないかという御意見も頂いたところです。
本規格案の適用範囲につきまして、マトリックスはぶなしめじですので、実際には天然のアミノ酸であるL体のものが測定されてくると考えておりますけれども、分析法としては特にL体、D体を区別するものではございませんので、L体を限定して定量するものではないということで、原案のとおりL体限定の表記はしないよう考えております。
続きまして、次のページの5.2、標準試薬についてです、原案では一文で記載していましたけれども、読みにくいという点があり、a、bと箇条書にして見やすく修正いたしました。
続きまして、下の方の5.5の内標準物質についてです。こちら、要件としまして、ぶなしめじ中の成分と分離しているということも内標準物質に求められる要件でございますので、その旨を追加しました。また、その下にある注記ですけれども、規格の利用者が測定条件を検討する際に参考になるように、試験室間共同実験で用いた内標準物質、そちらの方を例示しております。
続きまして、5.7の一連の標準液、こちらにつきまして、この文章の1行目、右側の「3段階以上の濃度に調製する」と記載しておりますが、3点では少な過ぎるのではないかという御意見も頂きました。このことにつきましては、JIS K 0124、高速液体クロマトグラフィー通則における絶対検量線法及び内標準法という項目において、3段階以上の濃度の標準液を調製するとあります。
本規格では、各実験室において検証後に最適な条件を設定していただくということを想定しておりますので、規格の中では最低限の条件を規定するというように考えており、先ほどのJISの通則から3段階以上という文言を採用しまして、この原案のとおり3段階以上としたいと考えております。
また、同じく5.7の2行目のところの文章ですけれども、原案では「最低濃度を定量下限以上に設定する」としていたところですが、何の最低濃度なのかと、文章が不明確だったので、言葉を足しまして、「標準液の最低濃度は高速液体クロマトグラフ分析装置の定量下限以上に設定する」と修正いたしました。
続きまして、6.4、全量フラスコについてですが、原案では「標準液の希釈」と記載していたところですけれども、より分かりやすくするために、「標準液の調製(5.7参照)」というようにして箇条番号を追加いたしました。また、規格利用者が参考にできますように、共同実験で実際に使用した全量フラスコの容量につきましては、8.1.2という実際の操作手順のところの箇条で、実際の共同実験で使用した全量フラスコの容量を注記で記載しております。
続きまして、7番の試験用試料の調製、こちらの注記につきましてですが、原案では「マイナス30度からマイナス20度で保存された試験用試料は、少なくとも20週間安定した状態を保つことが確認されている」と記載していましたけれども、この表現では、冷凍保存した試料をまた常温に解凍した状態でも20週間安定というふうに誤解される可能性もあるとの御指摘がありましたので、この修正案のとおり、「試験用試料はマイナス30度からマイナス20度の保存環境で少なくとも20週間安定した状態を保つことが確認されている」というふうに文章を修正いたしました。
同じような表現が箇条番号8.1.5にもありましたので、そちらも同様に修正しております。
続きまして、8.1.2につきまして、「内容物を全量フラスコに合わせる」という表現をしておりましたが、より正確に手順に即した表現にするために、「全量フラスコに移す」という表現に修正しております。注記については、先ほども説明したとおり、共同実験で実際に使った全量フラスコの容量をこちらで記載して、規格利用者の利便性に資するようにしております。
続きまして、8.1.5の文言ですけれども、原案では「上層」と記載していた部分ですけれども、こちら、JIS K 0211の分析化学用語(基礎部門)というもので、「上澄み液」という用語が使われておりますので、こちらの用語に修正いたしました。
続きまして、下の8.2.1につきまして、この8.2.1の修正後の箇条のdとe、こちらにつきましては、分析法全体の事前確認であることから、この8.2.1の箇条名に「抽出条件の確認」という文言を追加いたしました。
こちらの8.2.1のbにつきまして、原案では「オルニチンのピークときょう雑ピークの分離が」としていたところですけれども、実際にオルニチンを全く含まないぶなしめじの入手は困難です。一方で、これまで当方で実施してきました妥当性確認調査では、このオルニチンのピークと完全に一致してしまうようなきょう雑ピークの存在の可能性は低いと判断しておりますので、ここの文言を「オルニチンのピークとその前後のきょう雑ピークの分離」というように修正いたしました。
また、その後の文言ですけれども、「分離が測定に支障ないこと」という文言だったところですけれども、主語と述語の組合せを改善すべきという御意見がありましたので、「ピークの分離が測定に支障なく行われること」と修正いたしました。
続いて、箇条番号cのところですが、こちらは次のページの9.1の定量というところで記載していた検量線の相関係数の確認に関する条項ですけれども、この検量線の相関係数の確認については、検量線を作成するたびに実施することが必要でもありますし、この8.2.1という項目、分析装置の測定条件を事前に設定する場合においても重要な要件ですので、こちらの8.2.1の方にも、検量線の相関係数のことについて規定することといたしました。
続きまして、修正後の番号dですけれども、こちらは添加回収試験についてですが、規格利用者の理解に資するように、添加する量について試験用試料と同等濃度相当を添加してくださいということを追記いたしました。
また、この回収率範囲のところの左側の項目名ですけれども、原案では「試験用試料中濃度」としておりました。しかし、これですと、ぶなしめじにもともと含まれている濃度と新たに添加した濃度の合計を意味してしまうということで、間違いのないように「添加濃度」という言葉に修正しております。
また、次の番号eにつきましてですが、こちらについても併行精度を確認する際の併行数について特に規定していなかったところについて、「6回以上」と新たに追記いたしました。
続きまして、次のページの10.1になりますけれども、試験室間共同実験について記載した項目になります。もともとの文章は少し分かりにくかったので、分かりやすいように、「与えられた含有量範囲」というところを「確認された含有量範囲」、「適切でないことがある」というところを「適用できないことがある」というように文章を修正いたしました。
続きまして、附属書の方に移ります。附属書の表、数値の桁数ですけれども、最初は併行標準偏差等は「12.4」などのように3桁で記載していましたが、こちらはIUPACの共同試験のガイドラインに基づき、2桁に合わせました。ほかのところの数値も、同じくIUPACのガイドラインに基づき修正したところです。
また、この資料でいうところの試料3の上から3行目の、例えば1,216というところ、1,000の位と100の位にスペースがありますけれども、こちらにつきましては、日本農林規格の規格票の様式及び作成方法に関する手引きに引用されておりますJIS Z 8301の箇条9、ここにこういったスペースを空けるという定めがありますので、そちらに則った記載としております。
また、下の方にいきまして、新たに注記2というのを設けました。こちら、規格利用者が実際にこの規格を使うときに、機器測定の条件というのを一から検討するのは大変ということで、飽くまで参考ということですけれども、試験室間共同実験で採用された測定条件を例示しております。こちら、3つ例示しておりますけれども、各測定装置で活用できるようにということでLC-MS/MS、蛍光検出器を使ったアミノ酸自動分析計と可視吸光光度検出器を用いたアミノ酸分析計の3装置について、1つずつ条件を参考にということで掲載しております。
最後になりますが、一番最後、参考文献というところが新たに2つ追加しておりますけれども、参考文献1の方につきましては、添加回収試験で添加量について新たに追記した部分の参考文献、3番の方につきましては、併行点数において6回というふうに記載したところの基にした参考文献の方になっております。
資料4についての説明は以上となります。ありがとうございました。

 〇森光分科会長
説明の方、どうもありがとうございます。
それでは、この説明に対しまして、御質問とか御意見がありましたら、よろしくお願いしたいと思います。先ほど長谷さんの方からございましたように、私は今正面にでかいスクリーンがありまして、皆様が御意見したいときにチャットに「はい」でも「意見」でも何か入れていただくと、そこにお名前が出ますので、私の方から順に御指名したいと思います。よろしくお願いいたします。
桃原さんからチャットが入りましたので、桃原委員、お願いいたします。

 〇桃原委員
以前説明いただいたときに私聞き忘れたんですけれども、きのこの含水率のことは何かお考えでしょうか。というのは、含水率が低くなれば、それだけオルニチンの濃度が上がった結果になると思うんですね。その辺、単位はどうしようとしているのかというのを教えていただければと思います。

 〇小岩専門調査官(FAMIC
特に乾燥重量換算で表記するということは考えておりませんで、飽くまで生ものとしての含有量の表記ということで考えております。なので、最終的に単位をmg/kgで表示するというふうに規格原案の9.1のbで記載しておりますけれども、こちらは飽くまで生鮮物そのものとしての含有量の単位となります。

 〇桃原委員
私が業者だったら多分、乾燥したのを持ち込んで調べてもらうことになると思いますけれども、その辺は余り考慮していないということでよろしいでしょうか。

 〇小岩専門調査官(FAMIC
例えばですけれども、日本食品標準成分表なども基本的に乾燥重量換算ではなく、そのものの単位で表示していると思いますので、例えば消費者が、乾燥重量換算でこれぐらいオルニチンが含まれていますよというふうに表示されていても、分からないと思うんですよね。実際やっぱり一番使える分析値というのは、やはり乾燥していないぶなしめじそのものでの濃度になるのかなと、含有量になるのかなと思って考えているところです。
実際にこの規格を検討する際にも、生産者さんとか分析機関さんであるとか、そういった方にも規格の検討委員会の中に入っていただいて検討したところですけれども、今のやり方で一応コンセンサスを得ているところであります。

 〇桃原委員
どうもありがとうございました。了解しました。

 〇森光分科会長
ありがとうございます。よろしいでしょうか。
では、次、チャットに出ています原田委員の方からお願いいたします。

 〇原田委員
森林総合研究所の原田でございます。
今の桃原さんの質問とも多分関係があるようなことになろうかと思いますが、表題について少し質問させていただきます。1の適用範囲に「生鮮のぶなしめじに限る」というふうなことが書かれているんですけれども、そうだとすると、タイトルに生鮮のというようなことを示す必要がないんでしょうかという質問です。
以上です。

 〇森光分科会長
FAMICの方から何か見解はありますか。

 〇小岩専門調査官(FAMIC
先行規格でも、例えば温州ミカンとかいろいろありましたけれども、タイトルに生鮮のとか、そういったことは入れておりませんでした。タイトルにも入れた方がよいということであれば、入れることについて、入れて何か規格の利用者である方とか、関係者に不利益になるようなこととかはありませんので、入れることに特に大きな問題があるわけではないとも思っていますけれども、ちょっとここら辺はJAS室の判断に委ねようと思っております。

 〇森光分科会長
ありがとうございました。

 〇原田委員
了解いたしました。

 〇西川基準認証室長
できましたら、今、生鮮のというところでFAMICの方からお話がありましたけれども、JAS室としても今、最初の質問にもありましたように、やはり生鮮のという形でしっかりと明確にした方がいいということであれば、ほかの先生方の御意見もここでお伺いできればなと思いますので、お願いします。

 〇森光分科会長
どうでしょうか、この件に関しまして、表題からという意味ですよね。ただ、関係書類の1番のところに適用範囲というところでちゃんと明確には出ていますので。いかがでしょうか。御意見のある方はありますでしょうか。
森委員、お願いいたします。

 〇森委員
森です。
私は試験法の妥当性の評価の委員会にも参加しておりまして、もともとこの試験法は非常に軽度な加工は容認する、つまり、乾燥ですとかというのは容認するということで、試験法を作成した経緯がございます。この軽度なというのが生鮮のというのとちょっとどこまでリンクするのかが分からないんですが、単に例えば乾燥品、凍結乾燥であるとか、最近、凍結乾燥した商品もよく販売されております。このような場合にも加工という概念からちょっと外れて、そういうものであっても、適用できる試験法ということを考えていたというちょっと記憶があるんです。
ちょっとFAMICさんにももう一度確認なんですが、そういう、ただ単に乾燥したものというものも含んでいたと記憶しているんですが、いかがだったでしょうか。

 〇森光分科会長
どうでしょう、FAMICの皆様。

 〇小岩専門調査官(FAMIC
ただいまのお話ですけれども、このぶなしめじの件については、乾燥といったものについて含めるといった話はしていなかったと記憶しております。恐らくリンゴとか、先行規格の方で乾燥だとか、あと、ほうれんそうの規格でいうとブランチングとかがあったので、そちらの方ともしかしたらちょっと混同されているのかもしれないなと思います。

 〇森委員
森です。
私もちょっとどこまで検討したか記憶にはないんですが、今後、業者さんの方がそういう乾燥品のようなもの、もしくは流通を簡単にする、もしくは鮮度を保つということを考えて、どちらの方が有益なのかなということも考えていただければなと。特に、一番最初のところで、そういう乾燥等については加工とは考えないという考え方が、ちょっと委員会の中で流れていたような気がするので、私がそこまで十分確認していなかったということかもしれないんですが、皆さんの御意見はいかがでしょうか。

 〇森光分科会長
五十嵐委員はこの件での御意見でしたらお願いします。

 〇五十嵐委員
日本食品分析センターの五十嵐ですけれども、ありがとうございました。説明もありがとうございました。
今の流れ、一連の話ですけれども、最初のタイトルにはないですけれども、先ほど座長の先生が言われたように、適用範囲に「生鮮のぶなしめじ」とありますので、仮に生鮮に限定するということであれば、ここのタイトルにわざわざ入れる必要はないんではないかと。すなわち、日本食品標準成分表でもそういうふうな表現にはなっていないはずですので、というのが1つと、今、森委員がおっしゃられたように、軽度の一次加工というんですか、それも含めるというような厳密な定義をされるのであれば、適用範囲にそのところを記載するというのは妥当かなと思うんですけれども、その辺は、やった共同試験の内容等を見ながら決めていくのかなと、こちらはそう考えます。
以上です。

 〇森光分科会長
ありがとうございます。
松田委員の方からもお願いいたします。

 〇松田委員
もし軽度な加工とか乾燥とかを含めているのであれば、適用範囲にはそれを書かなくてはいけないと思いますね。先ほどもありましたね、水分はどうするのかということもありまして、表示のときに、やはり生鮮の状態なのか、乾燥した状態なのかということを表示するようなことも考えなくてはいけないので、その辺、適用範囲を厳密に決めていただきたいと思います。
この規格の最後には生鮮だけですよね、共同試験の結果が出ているのは。そうすると、もうこの規格的には生鮮のデータが与えられているというふうに考えればいいと、私は思います。

 〇森光分科会長
今の件、FAMICの方、よろしいでしょうか。生鮮のデータしか今回は取っていないということで、言い方を変えると、少し乾燥したのは、特に一次加工的にしたものは、今回の測定サンプルには入っていないという考えでよろしいでしょうか。

 〇小岩専門調査官(FAMIC
おっしゃるとおりで、データを取ったのは生鮮のものだけで、乾燥したもの等はデータを取っておりません。

 〇森光分科会長
ありがとうございます。
そのほか、今の論点をまとめてみますと、先ほど五十嵐委員の方からも言っていただいたように、生鮮のというのが適用範囲でまず書かれているので、タイトルの方にまで遡及しなくてもよいであろうという考えで進めさせていただければと思います。
実を言いますと、私はこのきのこではないですけれども、同じオルニチンの定量をしました。目的としては、どのきのこに一番オルニチンが多いかということを、調べたときに、なるべく生鮮で、すなわちスーパーに並んでいる状態で、これと同じ分析法でやらせていただいたという経緯があります。
ですので、食品成分表の話が出ましたが、干ししいたけとしいたけに分かれている以外は、特に干しとか乾燥という項目はなかったように記憶していますので、今回は恐らくは適用範囲においては生鮮という形でスタートさせていただき、恐らく業者間で要望等があった折に考えるとさせていただきます。きのこ類はやたらと乾燥すると、日持ちはするけれども重量が稼げないとか消費者側には「しなびたきのこ」と映るようです。基本的には皆さん、生鮮で取り扱われていると聞いております。
FAMICとしても多分、特にこのタイトルと適用範囲で、恐らく試験に参加された方たちの中では問題がなかったということでよろしいでしょうか。

 〇小岩専門調査官(FAMIC
大丈夫です。

 〇森光分科会長
ありがとうございます。では、桃原委員の方からありました含水率からスタートしたこの件に関しましては、記載どおりの適用範囲の生鮮という言葉に、ある程度厳密に見えますけれども、限定した形で進めさせていただきます。
それでは、そのほかいかがでしょうか。
これは恐らく五十嵐先生、もしかすると別の質問でありますでしょうか。じゃなくて、同じ質問ですね。
そのほか、この件に関しましていかがでしょうか。
じゃ、次の質問がもしありましたら、よろしくお願いいたします。

 〇桃原委員
森林総研の桃原なんですけれども、試験報告のところ、こういうところにクロマトグラムを付けるというのはあんまりやらないのでしょうか。ピークの分離がきちんとできているかとか、あと、どういうふうに分離したかというのを、クロマトグラムがあると非常に分かりやすかったりして、結果だけが付いていると、どこまできちんとやったのか分からないようなところもあるんですけれども、その辺いかがでしょうか。

 〇小岩専門調査官(FAMIC
クロマトグラムについてなんですけれども、先行の試験方法規格では、ある程度どういったカラムを使うとか、どういった溶離液を使うとか、測定条件がある程度決まっていましたので、その測定条件で測定したときに、どの位置にどのピークが出るという、言ってみれば代表的なクロマトグラムを載せて、実際にこの規格を使うユーザーさんが確認できるようにということで載せていたところです。
本規格につきましては、機器測定の部分は添加回収率であるとか相関係数、検量線であるとか、そういったパフォーマンスの方で縛っておりまして、具体的に、じゃ、どういったカラムを使いなさいとか、どういった溶離液を使いなさいといったことは縛っていないところですので、機器測定の測定条件次第で幾らでもクロマトグラムが変わってしまうところなので、代表的なクロマトグラム、この規格を使って測定したらこんなクロマトグラムになりますよというようなのはちょっとないところなので、それで載せていないところです。

 〇森光分科会長
桃原さんの質問は、試験報告書の方にクロマトグラムを付けるというのは、余りやらないのでしょうかと。

 〇小岩専門調査官(FAMIC
規格ではなく……

 〇桃原委員
規格にのっとって試験した人は試験結果を報告するわけですね。恐らく数値で何グラム中何ミリグラム入っていましたということを報告するわけですけれども、そのときの信頼性を担保するためにチャートと付けるとか、そういうことというのはあまり一般的じゃないのでしょうかという質問です。

 〇小岩専門調査官(FAMIC
この規格を使って分析機関が依頼者に報告書を出すときにということですね。

 〇桃原委員
そういうことになります。

 〇小岩専門調査官(FAMIC
この規格で分析の報告書を提出するときに、どこまで記載、情報を載せなさいみたいなところは、この規格で縛るところではないのかなと。分析機関と依頼者との契約の範囲になるのかなと思っているところですけれども、私としては一般的に、規格にどこまで規定するかという点でいうと、この規格にそこまでこうしなさいと規定する、この規格の守備範囲というか、その範囲の中ではないのではないかと考えているところです。

 〇桃原委員
ありがとうございます。確かに依頼者にこれを送ったからどうなるというわけでもないので。了解しました。
あと、ちょっと別件で、資料3の方も一応コメントなんですが、よろしいですか。

 〇森光分科会長
どうぞ、お願いします。

 〇桃原委員
資料3の3ページ目で、加水分解工程のところに毒劇物も不要と書いていて、希塩酸だから毒劇物じゃないのかもしれないのですけれども、一応塩酸を使っているので、ちょっとその辺、何て書くのが良いのか分からないんですが、コメントしておきます。
以上になります。

 〇森光分科会長
ありがとうございます。
そのほか、いかがでしょうか。

 〇小岩専門調査官(FAMIC
おっしゃるとおりで、希塩酸ということで毒劇物に法律上当たらないということで、このような記載にしております。だからといって、全く危険性がゼロという意味で使われているわけではないんですけれども、一応毒劇物には当たりません。

 〇森光分科会長
ありがとうございます。
どうでしょうか、そのほか御質問等、特に資料4、これが出てきますので、これに関しましていかがでしょうか。
では、意見が出尽くしたということですので、この定量法に関する……
ごめんなさい、五十嵐先生。五十嵐委員、お願いします。

 〇五十嵐委員
2つあるんですけれども、1つは、実際もう規格自体は特に問題ないと思うんですけれども、前に頂いた資料でラボが10機関あって、それで、今回特殊でLCMSとアミノ酸分析計とか、いろいろバリエーションが広うございます。それで、ラボの3なんですけれども、回収率が87%ぐらいで、数値も全般に低くて、かつ3つぐらい結果的には棄却をされているんですね。それで、某メーカーのLCMSを使っていてやられているんですけれども、その辺はこの規格というか分析法に何か適していないんではないかとか、そういう考察というのは、当時やったりはしたんでしょうかというのが1つです。
もう一つだけ。すみません。これはクリプトキサンチンと、それからメチル化カテキンは、既に食品科学工学会誌に掲載されていますけれども、その後、ルテインとかリコペンとかは、ちょっと私がチェックした限りはないんですけれども、このオルニチンについては、この内容を論文化というのは計画をされるんでしょうか。ISOとか今後のことを考えますと、やはり公にしていくという方向はあってもいいのかなと考える次第なんですけれども、ちょっと話がずれているかもしれませんが、2つお願いしたいと思います。

 〇森光分科会長
FAMICの方、お願いいたします。最初の方のラボとしての分析が適しているかどうかというところの点をお願いします。

 〇小岩専門調査官(FAMIC
試験室3というところについてですけれども、まず、回収率及び定量値も全般に低めということで、当方でもいろいろ考えてみましたが、分析条件、例えば機器のメーカーもこのメーカーは1試験室、このメーカーは2試験室みたいな感じで、やっぱりどうしても少ないですし、本体のメーカーの違いもあればカラムも、今回パフォーマンスで縛っているので、各試験室の分析条件がもう一から十まで違うので、どこが要因かというのを本気で追求していくと、もう物すごいことになるので、追試が物すごく必要になるので、そこまでは正直できておりません。
したがって、ちょっと考察が十分になされているかというと、できてはいないですけれども、規格の妥当性につきましては、共同試験で妥当性が確認できたことと、規格本体の方でパフォーマンスできっちり回収率だとか、そういったもので縛っているということで、規格の信用性といったものを担保していると考えているところです。

 〇五十嵐委員
ありがとうございました。理解しました。

 〇森光分科会長
もう一つの論文化の話なんかはいかがですか。こういうときに、先ほど桃原委員が言われたようなHPLCのチャートで代表的なのを載せておいていただけると、研究する側にとっても大変ありがたいんですが、この件に関して何か御計画とかはございますか。

 〇小岩専門調査官(FAMIC
論文につきましては、ちなみにルテインとかリコペンにつきましては、AOACのジャーナルの方に既に掲載されております。オルニチンにつきましては、今後の規格のISOを目指すか目指さないかとか、そういったことも絡んできますので、どういった形でこれを公表していくかというのは、またこれから検討していくところです。

 〇五十嵐委員
ありがとうございました。勉強不足でした。失礼しました。

 〇森光分科会長
ありがとうございます。
そのほか、質問などはありますでしょうか。よろしいですかね。
では、これで質問は出尽くしたということで、きのこに関しまして、「ぶなしめじ中のオルニチンの定量-高速液体クロマトグラフ法」の日本農林規格案について、質問のありましたところは、皆さん、これで納得いただいたということで、原案どおり制定するということでよろしいでしょうか。
それでは、異議ないということにさせていただきまして、中嶋会長に御報告させていただきます。
なお、今後、告示の手続に当たりまして、内容の変更が伴わない文言等や字句の修正がありました場合は、事務局と調整させていただきまして、私の方、分科会長の一任とさせていただきますよう、よろしくお願いいたします。
では、ここで農林水産大臣の諮問に対するJAS調査会の答申について、事務局から説明があるようです。お願いいたします。

 〇長谷規格専門官
事務局の長谷でございます。
本日の分科会において、規格制定案について皆様に御審議いただき、原案のとおり制定することについて御了承いただきました。このことを、まず森光分科会長から中嶋会長に御報告いただいた後、中嶋会長から農林水産大臣宛てに答申していくことになります。委員の皆様には、そのことを御承知おきいただきたいと思っております。

 〇森光分科会長
ありがとうございます。
では、続きまして、議題2、その他ですが、事務局から何かございますか。
本日は特段ないようですので、予定していた議事はこれで全て終了となります。委員の皆様方には、会議の円滑な進行に御協力いただきまして、誠にありがとうございます。また、事前に皆様、いろいろと御意見を頂きまして、どうもありがとうございます。
長谷さんからもありましたように、ウェブオンラインでの会議がJASは初めてということで、これがうまくいくと、来年度、何が起きてもできそうですねという、本会もこの形になるかもしれませんが、今後とも審議の円滑な進行に御協力賜りますよう、よろしくお願いいたします。
それでは、進行を事務局にお返しいたします。

 〇長谷規格専門官
事務局の長谷でございます。
本日は委員の皆様に御審議いただきまして、誠にありがとうございました。
今、森光分科会長からお話があったとおり、JAS調査会として初めてウェブで開催したということで、なかなかうまくいかなかった点もあろうかと思いますけれども、御了承いただきたいと思います。
さて、本日御審議いただきましたきのこ(ぶなしめじ)中のオルニチンの定量-高速液体クロマトグラフ法のJAS案につきましては、速やかに告示できるように、所要の手続を行ってまいりたいと思っております。
以上をもちまして、日本農林規格調査会試験方法分科会を閉会いたします。どうもありがとうございました。

午後2時55分閉会