日本伝統の「泳ぐ芸術品」錦鯉について学ぼう
| 1. 錦鯉の歴史 | 2. 錦鯉の産地 | 3. 錦鯉の輸出 | 4. 錦鯉養殖の一年間 | 5. 映像資料 | 6. 錦鯉を水槽で飼おう!! |
1. 錦鯉の歴史
現在の錦鯉の祖先にあたる緋鯉は、江戸時代の中期ごろ新潟県の中央部に位置する山古志地方で食用として飼育されていた真鯉が突然変異して産まれたと考えられています。
当時の人々は、より美しい、より珍しい鯉を作ろうと改良を重ね、明治期に入ると私たちのイメージする赤と白の錦鯉が生まれました。
現在では、原産地である新潟をはじめ、日本各地で生産されるようになり、80を超える多様な品種が生産されています。
2. 錦鯉の産地
錦鯉養殖を主に行う経営体は全国に512(平成30年)あり、半数以上が新潟県に所在しています。
また、錦鯉の販売尾数でみても約55%にあたる1,508,013尾(令和元年)が新潟県で販売されており、同県は錦鯉の最大の産地となっています。
各地で生産された錦鯉は、全国の愛好家のもとへ販売され、一部の錦鯉は、毎年秋頃から冬頃に各地で開催される錦鯉品評会に出品され、美しさを競い合います。
品評会で優勝した錦鯉には、数百万円~数千万円の値段がつくこともあります。
3. 錦鯉の輸出
錦鯉は国内だけでなく、国外でも人気が高まっており、昨年は48億円を計上して、過去最高の輸出金額となりました。
香港、アメリカ、中華人民共和国、ドイツ、オランダ、インドネシアの上位7か国輸出金額の60%を占めます。
中国や東南アジアでは、特に御三家といわれる品種(紅白、大正三色、昭和三色)が好まれています。
一方で欧米では、比較的小型で手ごろな価格帯で、多様な種類の錦鯉が好まれる傾向にあります。
4. 鯉養殖の一年間
各養鯉場で親となる錦鯉から採卵。
ふ化した稚魚から継続的に選別を繰り返し、2歳魚になる錦鯉は、孵化した稚魚のうちのわずか0.05%と言われています。
2歳魚から販売を始めるのが一般的ですが、中には選別を繰り返し、3歳魚以上に成長させ、品評会向け育てられる錦鯉や、稚魚を生むための親鯉になる錦鯉もいます。
5. 映像資料
下記のリンクより錦鯉の養殖現場について紹介した映像を掲載しています。
是非ご覧になってください。泳ぐ宝石 國魚錦鯉
6. 錦鯉を水槽で飼おう!!
錦鯉の飼育は、家庭でも水槽などの機材があれば飼育することができます。
本項目では、錦鯉の飼育に必要な機材や日々の世話のやり方について紹介したパンフレットを掲載していますので、この機会に錦鯉の飼育に挑戦してはいかがでしょうか。
画像は全日本錦鯉振興会より提供
お問合せ先
水産庁増殖推進部栽培養殖課
担当者:斉藤、生駒
代表:03-3502-8111(内線6825)
ダイヤルイン:03-3502-8489
FAX番号:03-6744-2386