指定種苗品種特徴表示基準
昭和六十二年四月二十八日 農林水産省告示第五百十六号
(種苗法(平成十年法律第八十三号)附則第九条第三項により、同法第五十条第三項の規定により定められた基準とみなされる。)
種苗法(昭和二十二年法律第百十五号)第三条第三項の規定に基づき、指定種苗品種特徴表示基準を次のように定め、昭和六十二年五月一日から施行する。
第1 表示事項
指定種苗の品種の栽培上又は利用上の特徴の識別のため表示すべき事項(以下「表示事項」という。)は、別表のとおりとする。
第2 遵守事項
1 表示事項の表示の方法
第1に規定する表示事項の表示に際しては、種苗業者は、次に規定するところによらなければならない。
(1) 栽培適地(主な適用地域)
栽培適地(主な適用地域)は、(3)の重要な形質に係る表示が適用できる地域を、次の表の左欄に掲げる種類に応じ、それぞれ同表の右欄に掲げる適用地域の区分(以下「地域区分」という。)から選択して記載すること。ただし、必要に応じ、次に掲げるところにより記載することができる。
ア 地域区分に含まれる一部の地域の名称により記載すること。
イ 栽培適地が複数の地域区分を含む場合にあつては、「関東以西」の例のように記載すること。
ウ 栽培適地が標高により限定される場合にあつては、「(平坦地向き)」、「(山間地向き)」の例のように付記すること。
種類 |
適用地域の区分 |
稲(陸稲は除く。以下同じ。)、大麦、はだか麦及び小麦 |
北海道、東北、関東・東山・東海、北陸、近畿・中国・四国、九州・沖縄 |
大豆 |
北海道、東北・新潟県、関東・東山、北陸(新潟県を除く。)、東海・近畿・中国、四国・九州、沖縄 |
(注) 次の表の左欄に掲げる地域区分に含まれる都道府県は、それぞれ同表の右欄に掲げるものとする。
地域区分 |
都道府県名 |
北海道 |
北海道 |
東北 |
青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県 |
関東 |
茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県 |
北陸 |
新潟県、富山県、石川県、福井県 |
東山 |
山梨県、長野県 |
東海 |
岐阜県、静岡県、愛知県、三重県 |
近畿 |
滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県 |
中国 |
鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県 |
四国 |
徳島県、香川県、愛媛県、高知県 |
九州 |
福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県 |
沖縄 |
沖縄県 |
(2) 用途
ア 用途は、次の表の左欄に掲げる種類に応じ、それぞれ同表の中欄に掲げる用途の区分から選択して記載すること。この場合において、必要に応じ、次の表の右欄に掲げる用途の細分を「(飯米用)」の例のように付記することができる。
種類 |
用途の区分 |
用途の細分 |
稲 |
食用、酒造用、飼料用 |
食用については、飯米用、加工用、もち用等、飼料用については、サイレージ用、穀実利用等 |
大麦及びはだか麦 |
食用、ビール・ウイスキー用、飼料用 |
食用については、押麦用、加工用等 |
小麦 |
製粉用、醸造用、飼料用 |
|
大豆 |
食用、油脂用、飼料用 |
食用については、煮豆用、納豆用等 |
イ アの表の中欄に掲げる用途の区分のすべてに該当するものにあつては、アの規定にかかわらず、「区分なし」と記載することができる。
(3) 重要な形質
重要な形質は、別紙の試験方法による試験結果に基づき、次の表の左欄に掲げる項目に応じ、それぞれ同表の右欄に掲げる特性の区分から選択して記載すること。
項目 |
特性の区分 |
まき性 |
春まき、秋まき |
早晩性 |
極早、早、中、晩、極晩 |
稈長 |
極短、短、中、長、極長 |
草型 |
穂数、中間、穂重 |
伸育型 |
有限、中間、無限 |
耐倒伏性、耐冷性、耐寒性、耐雪性、耐病性(稲の縞葉枯病を除く。)及び耐虫性 |
極強、強、中、弱、極弱 |
稲の縞葉枯病耐病性 |
有、無 |
穂発芽性 |
極難、難、中、易、極易 |
玄米又は原麦粒の見かけの品質 |
極上、上、中、下、極下 |
粒の大きさ |
極大、大、中、小、極小 |
粒の色 |
黄、緑、褐、黒、斑 |
粒のへその色 |
白、淡褐、褐、黒 |
(4) 栽培上の注意
ア 重要な形質の特性が、次の表の左欄に掲げる場合に該当するときは、それぞれ同表の右欄に掲げる表示例により栽培上の注意を記載すること。
重要な形質の特性 |
表示例 |
耐倒伏性が弱又は極弱 |
倒伏しやすいので多肥を避けること。 |
穂発芽性が易又は極易 |
穂発芽しやすいので刈り遅れないようにすること。 |
耐冷性又は耐寒性が弱又は極弱 |
冷害(寒害)に弱いので山間高冷地を避けること。 |
耐雪性が弱又は極弱 |
耐雪性が弱いので根雪期間の長い地域を避けること。 |
耐病性が弱又は極弱 |
いもち病に弱いので防除を徹底すること。 縞萎縮病に弱いので常発地での栽培を避けること。 |
耐虫性が弱又は極弱 |
ダイズシストセンチュウに弱いので連作を避けること。 |
イ いもち病の真性抵抗性遺伝子型が不明である稲の品種については、「いもち病耐病性は変化することがあるので注意すること。」と記載すること。また、病原ウイルス別耐病性が不明である大豆の品種については、「地域によつてはウイルス病耐病性が変化することがあるので注意すること。」と記載すること。
ウ 栽培上の注意として、品種の収量成績を記載する場合にあつては、別紙の試験方法により得た収量成績を、次の表示例により記載すること。
収量成績 10アール(a)当たり○○キログラム(kg)
(対コシヒカリ○○パーセント(%))(試験地名:昭○○~○○年○か所平均)
エ アからウまでに掲げるもののほか、必要に応じ、栽培上又は利用上の注意を記載することができる。
2 表示事項の表示上の注意
(1) 表示は、種苗の最小販売単位ごとに、その包装又は容器の見やすい箇所に、印刷又は証票の添付(はり付け及び縫付けを含む。)の方法により行わなければならない。
(2) 表示に用いる文字は、需要者の見やすい大きさ及び書体とするとともに、背景の色と対照的な色としなければならない。
(3) 次に掲げる事項は、表示してはならない。
ア 第1の規定により表示してある事項の内容と矛盾する用語
イ 品種の特徴に関する虚偽又は誇大な宣伝
ウ その他品種の特徴を誤認させるような文字、絵その他の表示
別表(第1関係)
種類 |
表示事項 |
稲 |
1 栽培適地(主な適用地域) 2 用途 3 重要な形質 (1) 早晩性 (2) 稈長 (3) 草型 (4) 耐倒伏性 (5) 耐冷性(栽培適地に北海道又は東北を含む品種に限る。) (6) 耐病性(いもち病に係るもの、白葉枯病に係るもの(栽培適地が北海道又は東北に限られる品種を除く。)及び縞葉枯病に係るもの(栽培適地が北海道、東北又は北陸に限られる品種を除く。)に限る。) (7) 玄米の見かけの品質(用途がもち用又は飼料用に限られる品種を除く。) 4 栽培上の注意 |
大麦及びはだか麦 |
1 栽培適地(主な適用地域) 2 用途 3 重要な形質 (1) 早晩性 (2) 稈長 (3) 耐倒伏性 (4) 耐寒性(栽培適地に東北を含む品種に限る。) (5) 耐雪性(栽培適地に東北又は北陸を含む品種に限る。) (6) 耐病性(うどんこ病に係るもの及び縞萎縮病に係るもの(栽培適地が北海道、東北又は北陸に限られる品種を除く。)に限る。) (7) 原麦粒の見かけの品質(用途がビール・ウイスキー用又は飼料用に限られる品種を除く。) 4 栽培上の注意 |
小麦 |
1 栽培適地(主な適用地域) 2 用途 3 重要な形質 (1) まき性(栽培適地に北海道を含む品種に限る。) (2) 早晩性 (3) 稈長 (4) 耐倒伏性 (5) 穂発芽性 (6) 耐寒性(栽培適地に北海道又は東北を含む秋まきの品種に限る。) (7) 耐雪性(栽培適地に北海道、東北又は北陸を含む秋まきの品種に限る。) (8) 耐病性(うどんこ病に係るもの、赤さび病に係るもの及び縞萎縮病に係るもの(栽培適地が北海道、東北又は北陸に限られる品種を除く。)に限る。) 4 栽培上の注意 |
大豆 |
1 栽培適地(主な適用地域) 2 用途 3 重要な形質 (1) 早晩性 (2) 伸育型 (3) 耐倒伏性 (4) 耐冷性(栽培適地に北海道を含む品種に限る。) (5) 耐病性(ウイルス病に係るもの(栽培適地が北海道に限られる品種を除く。)及びわいか病に係るもの(栽培適地に北海道を含む品種に限る。)に限る。) (6) 耐虫性(ダイズジストセンチュウに係るもの(栽培適地に北海道、東北、関東・東山又は北陸を含む品種に限る。)に限る。) (7) 粒の大きさ (8) 粒の色 (9) 粒のへその色 4 栽培上の注意 |
別紙
試験方法 1 稲の試験方法 (1) 早晩性 別記の標準品種又は当該標準品種との栽培試験によりその属する特性の区分が明らかな品種(以下「比較品種」と総称する。)との栽培試験により、出穂期(穂の一部分(芒を除く。)を葉鞘から抽出している茎が有効茎の40~50%に達した日をいう。以下同じ。)を比較して、その属する特性の区分を判定する。 (2) 稈長 比較品種との栽培試験により、出穂期以降における最も長い稈の地際から穂首までの長さを比較して、その属する特性の区分を判定する。 (3) 草型 比較品種との栽培試験により、出穂期以降における穂数及び穂長を比較して、その属する特性の区分を判定する。 (4) 耐倒伏性 窒素多肥条件による比較品種との栽培試験により、成熟期(約90%のもみが黄化した日をいう。(7)において同じ。)における倒伏の発生程度を比較して、その属する特性の区分を判定する。 (5) 耐冷性 次に掲げる検定方法のいずれかを用いて、比較品種との栽培試験により、不稔もみの発生程度を比較して、その属する特性の区分を判定する。 ア 冷水掛流し法 ほ場の入水側から排水側に供試品種を並べて栽培し、幼穂形成期から穂ばらみ期までの期間(予想出穂期の30~20日前)の一定の時期から約1月間冷水(15~17℃)を灌がいして低温処理する。 イ 短期冷水深水掛流し法 50cm以上の深さの水槽に冷水(約16℃)を満たし、この中にあらかじめポットに栽培して穂ばらみ期に達した供試品種を5日間入れて低温処理する。 ウ 人工気象室利用法 約16℃に調節した人工気象室の中に、あらかじめポットに栽培して穂ばらみ期に達した供試品種を5日間入れて低温処理する。 エ 自然検定法 高冷地等冷害の発生しやすい地域において、耐冷性の特性の区分が異なる複数の比較品種との栽培試験を行う。この場合、比較品種における不稔もみの発生程度の差が明瞭に現れていることを確認しなければならない。 (6) 耐病性 ア いもち病 畑状態のほ場に入梅期以降は種し、窒素多肥条件による比較品種との栽培試験を行い、葉に病斑が生じてから2~3回発病の程度を比較して、その属する特性の区分を判定する。この場合、当該品種の両親品種の来歴及び既存のいもち病菌の菌系の人工接種により真性抵抗性遺伝子型が推定できるときには、当該遺伝子型が同じり病性の品種のり病葉をほ場に散布するか、又は当該り病性品種を合わせて栽培し、いもち病が十分発病していることを確認しなければならない。また、真性抵抗性遺伝子型の推定が困難なときは、試験地におけるり病性品種との栽培試験により発病の程度を判定する。 イ 白葉枯病 次に掲げる検定方法のいずれかを用いて、葉の発病の程度を比較して、その属する特性の区分を判定する。 (ア) 自然発病法 比較品種との栽培試験を行い、止葉について調査する。この場合、り病性品種を合わせて栽培し、白葉枯病が十分発病していることを確認しなければならない。 (イ) 幼苗接種法 供試品種を6~7葉期まで育苗した上で、あらかじめ人工培養した白葉枯病菌の懸濁液に刃物又は束ねた針を浸してから最上位展開葉を傷つけ、約3週間後に当該処理済葉について調査する。また、傷つける代わりに菌懸濁液をコンプレッサーを用い噴霧した約2週間後に調査することができる。 (ウ) 止葉接種法 供試品種を栽培した上で、(イ)の方法により菌懸濁液を浸した刃物又は針を用いて止葉を傷つけ、約4週間後に当該処理済葉を調査する。 ウ 縞葉枯病 次に掲げる検定方法のいずれかを用いて、葉の発病の程度を比較して、その属する特性の区分を判定する。 (ア) 自然発病法 比較品種との栽培試験を行い、調査する。この場合、り病性品種を合わせて栽培し、縞葉枯病が十分発病していることを確認しなければならない。 (イ) 人工接種法 遮光条件の下で供試品種の1.5葉以上の幼苗を透明な密閉の容器の中で育成し、縞葉枯病ウイルスを保毒したヒメトビウンカの雌幼虫を容器の中に2日間放飼した後、当該幼苗を苗床に移植して約20日後に調査する。 (7) 玄米の見かけの品質 比較品種との栽培試験により、成熟期に達した穂から得た玄米を黒色カルトンの上に一重に広げ、皮部の厚薄、充実度、粒ぞろい、光沢、心白及び腹白の程度を総合的に比較して、その属する特性の区分を判定する。 (8) 収量成績 1区画面積6m2以上及び区制2区画以上の栽培試験を2年以上行い、玄米の実収量を調査する。
2 大麦及びはだか麦の試験方法 (1) 早晩性 1の(1)に同じ。 (2) 稈長 1の(2)に同じ。 (3) 耐倒伏性 窒素多肥及び密播の条件による比較品種との栽培試験により、成熟期(全穂数の約80%の穂軸及び粒が黄化した日をいう。(7)及び3の(5)において同じ。)における倒伏の発生程度を比較して、その属する特性の区分を判定する。 (4) 耐寒性 1月から2月までの間、雪害のない状態で低温(北海道-20℃以下、その他-10℃以下)に保ち、茎立期(主稈長が2cm程度となつた日をいう。以下同じ。)における株の被害程度を比較品種と比較して、その属する特性の区分を判定する。 (5) 耐雪性 平年の積雪期間90日以上の地域における比較品種との栽培試験により、茎立期における株の被害程度を比較して、その属する特性の区分を判定する。 (6) 耐病性 ア うどんこ病 比較品種との栽培試験により、登熟期における葉の発病の程度を比較して、その属する特性の区分を判定する。この場合、り病性品種を合わせて栽培し、うどんこ病が十分発病していることを確認しなければならない。 イ 縞萎縮病 前年に縞萎縮病が発病しており、同病ウイルス及び媒介菌の密度が高いことが確認されているほ場において、比較品種との栽培試験を行い、葉の発病の程度及び出穂期における穂ぞろいの良否を比較して、その属する特性の区分を判定する。この場合、り病性品種を合わせて栽培し、縞萎縮病が十分発病していることを確認しなければならない。 (7) 原麦粒の見かけの品質 比較品種との栽培試験により、成熟期に達した穂から得た原麦粒を黒色カルトンの上に一重に広げ、皮部の厚薄、充実度、粒ぞろい及び光沢の程度を総合的に比較して、その属する特性の区分を判定する。 (8) 収量成績 1区画面積10m2以上及び区制2区画以上の栽培試験を2年以上行い、実収量を調査する。
3 小麦の試験方法 (1) まき性 供試品種を春には種して栽培試験を行い、出穂した品種を春まき、また、出穂せず座止したままの品種を秋まきと判定する。 (2) 早晩性 1の(1)に同じ。 (3) 稈長 1の(2)に同じ。 (4) 耐倒伏性 2の(3)に同じ。 (5) 穂発芽性 比較品種との栽培試験により、成熟期に達した穂を採取し、約15~20℃に調節した室(箱)で約5日間水を噴霧し、穂発芽の程度を比較して、その属する特性の区分を判定する。 (6) 耐寒性 2の(4)に同じ。 (7) 耐雪性 2の(5)に同じ。 (8) 耐病性 ア うどんこ病 2の(6)のアに同じ。 イ 赤さび病 比較品種との栽培試験により、登熟期における葉の発病の程度を比較して、その属する特性の区分を判定する。この場合、り病性品種を合わせて栽培し、赤さび病が十分発病していることを確認しなければならない。 ウ 縞萎縮病 2の(6)のイに同じ。 (9) 収量成績 2の(8)に同じ。
4 大豆の試験方法 (1) 早晩性 比較品種との栽培試験により、成熟期(約90%のさやが変色し、かつ、さやの中で粒が動くようになつた日をいう。(3)及び(7)において同じ。)を比較して、その属する特性の区分を判定する。 (2) 伸育型 比較品種との栽培試験により、主茎の先端における花梗の着生の有無及びその発達の程度を比較して、その属する特性の区分を判定する。 (3) 耐倒伏性 窒素多肥条件による比較品種との栽培試験により、成熟期における倒伏の発生程度を比較して、その属する特性の区分を判定する。 (4) 耐冷性 次に掲げる検定方法のいずれかを用いて、比較品種との栽培試験により、稔実さや数又は子実重の低下の程度から、その属する特性の区分を判定する。 ア 人工気象室利用法 日中18℃、夜間13℃に調節した人工気象室の中に、あらかじめポットに栽培して開花し始めた供試品種を20日間入れて低温処理する。 イ 自然検定法 1の(5)のエに同じ。 (5) 耐病性 ア ウイルス病 次に掲げる検定方法のいずれかを用いて、葉の発病の程度を比較して、その属する特性の区分を判定する。 (ア) 自然発病法 比較品種との栽培試験を行い、調査する。この場合、り病性品種を合わせて栽培し、ウイルス病が十分発病していることを確認しなければならない。 (イ) 人工接種法 2~3葉期まで生育した供試品種の上位展開葉にあらかじめ用意したウイルスり病葉の磨砕液をこすりつけ、その後に生育した葉を調査する。この場合、カーボランダムをあらかじめ磨砕液に混入しておくか、又は、こすりつけようとする葉に散布しておくことにより、ウイルス病に感染しやすくするものとする。 イ わいか病 比較品種との栽培試験を行い、作物体のわい化の程度及び葉の黄化の程度を比較して、その属する特性の区分を判定する。この場合、り病性品種を合わせて栽培し、わいか病が十分発病していることを確認しなければならない。 (6) 耐虫性 前年にダイズシストセンチュウによる被害が発生しており、当該センチュウの密度が高いことが確認されているほ場において、比較品種との栽培試験を行い、開花期前後に根部のシスト寄生の程度及び葉の黄化の程度を比較して、その属する特性の区分を判定する。 (7) 粒の大きさ 比較品種との栽培試験により、成熟期に達した粒の大きさを比較して、その属する特性の区分を判定する。 (8) 粒の色 比較品種との比較により、その属する特性の区分を判定する。 (9) 粒のへその色 比較品種との比較により、その属する特性の区分を判定する。 (10) 収量成績 1区画面積12m2以上及び区制2区画以上の栽培試験を2年以上行い、実収量を調査する。 |
別記 標準品種
1 稲
(1) 早晩性
極早 |
早 |
中 |
晩 |
極晩 |
|
北海道 |
きよかぜ |
キタアケ ともひかり はやこがね |
イシカリ キタヒカリ さちほ みちこがね |
巴まさり マツマエ ユーカラ |
|
東北 |
オイラセ ハツコガネ ハマアサヒ |
アキヒカリ ハツニシキ レイメイ |
キヨニシキ ササニシキ ササミノリ トヨニシキ |
コシヒカリ 農林22号 |
|
関東・東山・東海 |
フジヒカリレイメイ |
アキヒカリ コシヒカリ コチヒビキ トドロキワセ トヨニシキ |
アキニシキ 日本晴 ニホンマサリ むさしこがね |
中生新千本 農林22号 ハツシモ ワカゴマ |
|
北陸 |
レイメイ |
アキヒカリ 越路早生 トドロキワセ ホウネンワセ |
コシヒカリ コチヒビキ ニホンマサリ フクホナミ |
アキニシキ 日本晴 |
|
近畿・中国・四国 |
アキヒカリ フジヒカリ レイメイ |
コシヒカリ 日本晴 ニホンマサリ |
金南風 黄金錦 コガネマサリ 中生新千本 |
アケボノ 朝日 |
|
九州・沖縄 |
コシヒカリ トヨニシキ |
黄金晴 日本晴 |
コガネマサリ ニシホマレ ミネユタカ |
ミズホ ミナミニシキ レイホウ |
瑞豊 |
極短 |
短 |
中 |
長 |
極長 |
アキヒカリ キタヒカリ コチヒビキ ツクシバレ みちこがね レイメイ |
アキニシキ キヨニシキ 黄金晴 コガネマサリ 巴まさり 中生新千本 日本晴 ニシホマレ |
コシヒカリ しおかり ササニシキ トドロキワセ トヨニシキ 農林22号 ヤマビコ |
穂数 |
中間 |
穂重 |
ササニシキ トドロキワセ 巴まさり 中生新千本 ホウネンワセ ワカゴマ |
アキニシキ アキヒカリ キタヒカリ 黄金晴 コガネマサリ コシヒカリ トヨニシキ ニシホマレ 日本晴 みちこがね |
朝日 黄金錦 農林22号 フジミノリ |
極強 |
強 |
中 |
弱 |
極弱 |
シンレイ ニシヒカリ ハヤヒカリ むさしこがね |
アキヒカリ イシカリ 黄金晴 ツクシバレ みちこがね レイメイ |
アキニシキ キタヒカリ コガネマサリ トドロキワセ トヨニシキ 中生新千本 ニシホマレ 日本晴 |
きよかぜ ササニシキ 農林22号 ホウネンワセ |
コシヒカリ 農林18号 |
極強 |
強 |
中 |
弱 |
極弱 |
タツミモチ ハマアサヒ はやゆき |
コシヒカリ シモキタ トドロキワセ はやこがね みちこがね ヨネシロ |
アキヒカリ イシカリ キタヒカリ 農林20号 巴まさり トワダ |
ササニシキ トヨニシキ 豊光 |
早生錦 |
ア いもち病
極強 |
強 |
中 |
弱 |
極弱 |
金剛 |
銀河 黄金錦 新雪 トドロキワセ トヨニシキ ほまれ錦 |
アキニシキ アキヒカリ キタヒカリ 黄金晴 コガネマサリ ササニシキ 中生新千本 ニシホマレ 日本晴 農林20号 みちこがね |
アケボノ イナバワセ きたこがね コシヒカリ ユーカラ |
極強 |
強 |
中 |
弱 |
極弱 |
あそみのり 日本晴 |
アキニシキ 黄金晴 コガネマサリ コシヒカリ レイホウ |
金南風 クジュウ 黄金錦 トドロキワセ トヨニシキ 中生新千本 ニシホマレ ヤマビコ |
有 |
無 |
青い空 タマホナミ たまみのり 月の光 星の光 ミネユタカ むさしこがね |
アキニシキ アキヒカリ 黄金晴 コガネマサリ コシヒカリ トヨニシキ 中生新千本 ニシホマレ 日本晴 |
極上 |
上 |
中 |
下 |
極下 |
アキニシキ キタヒカリ みちこがね ムツニシキ ユーカラ |
イシカリ 黄金晴 コガネマサリ コシヒカリ ササニシキ トドロキワセ トヨニシキ ニシホマレ 日本晴 |
アキヒカリ アケボノ あそみのり ツクシバレ トヨタマ 中生新千本 ミネユタカ レイホウ |
金南風 巴まさり レイメイ |
(1) 早晩性
極早 |
早 |
中 |
晩 |
極晩 |
|
北海道 |
ほしまさり |
||||
東北、北陸 |
アサマムギ ナトリオオムギ ホテイムギ リクゼンムギ |
べんけいむぎ ミノリムギ ミユキオオムギ |
岩手大麦1号 |
||
関東・東山・東海 |
アサマムギ カシマムギ ドリルムギ つゆしらず はるな二条 ミサトゴールデン |
サナダムギ 関取埼1号 ミノリムギ あまぎ二条 シラタマハダカ ナカテハダカ |
ハルナムギ ニューゴールデン 赤神力 |
||
近畿・中国・四国 |
ハシリハダカ |
早生坊主 カワホナミ さつきばれ はるな二条 センボンハダカ ナンプウハダカ ヒノデハダカ |
リクゼンムギ あまぎ二条 さつき二条 キカイハダカ サヌキハダカ ビワイロハダカ ベニハダカ |
コウゲンムギ ニューゴールデン シラタマハダカ ユウナギハダカ |
|
九州・沖縄 |
イシュクシラズ 出水早生● |
カワサイゴク カワミズキ 成城17号 はるな二条 佐賀●1号 |
あかぎ二条 あまぎ二条 ダイセンゴールド ミホゴールデン ベニハダカ |
ふじ二条 ふじ二条B. 御島● 九州●3号 ユウナギハダカ |
極短 |
短 |
中 |
長 |
極長 |
ドリルムギ |
ハヤミオオムギ リクゼンムギ さつきばれ つゆしらず キカイハダカ センボンハダカ |
アサマムギ ミユキオオムギ あまぎ二条 イシュクシラズ はるな二条 サヌキハダカ |
ミノリムギ ニューゴールデン ほしまさり シラタマハダカ |
極強 |
強 |
中 |
弱 |
極弱 |
アサマムギ ドリルムギ はがねむぎ イシュクシラズ さつきばれ キカイハダカ センボンハダカ |
カシマムギ ナトリオオムギ べんけいむぎ ミノリムギ あまぎ二条 カワサイゴク はるな二条 サヌキハダカ ヒノデハダカ ユウナギハダカ |
コウゲンムギ しょうきむぎ さつき二条 ニューゴールデン ほしまさり 赤神力 ミナミハダカ |
極強 |
強 |
中 |
弱 |
極弱 |
アサマムギ べんけいむぎ ミユキオオムギ |
サナダムギ ミノリムギ |
水晶関取305号 ハヤチネムギ |
極強 |
強 |
中 |
弱 |
極弱 |
べんけいむぎ ミユキオオムギ |
アサマムギ サナダムギ ミノリムギ |
水晶関取305号 ハヤチネムギ |
ア うどんこ病
極強 |
強 |
中 |
弱 |
極弱 |
ミユキオオムギ キカイハダカ ユウナギハダカ |
カシマムギ べんけいむぎ ミノリムギ カワミズキ 赤神力 サヌキハダカ ベニハダカ |
アサマムギ あまぎ二条 カワホナミ ダイセンゴールド ミサトゴールデン ナンプウハダカ ヒノデハダカ |
極強 |
強 |
中 |
弱 |
極弱 |
イシュクシラズ ニシノゴールド ミサトゴールデン |
センボンハダカ ナンプウハダカ |
アサマムギ ミノリムギ ムサシノムギ カワミズキ サヌキハダカ |
カシマムギ あまぎ二条 つゆしらず ニューゴールデン はるな二条 ふじ二条B. キカイハダカ |
極上 |
上 |
中 |
下 |
極下 |
アサマムギ カシマムギ ミノリムギ イシュクシラズ サヌキハダカ ユウナギハダカ |
サナダムギ ナトリオオムギ べんけいむぎ ダイセンゴールド キカイハダカ センボンハダカ ヒノデハダカ |
はがねむぎ ハシリハダカ はやたむぎ |
(1) 早晩性
極早 |
早 |
中 |
晩 |
極晩 |
|
北海道 |
タクネコムギ |
チホクコムギ ハルヒカリ(春まき) ハルユタカ(春まき) ホロシリコムギ |
イービス |
||
東北、北陸 |
アオバコムギ トヨホコムギ ナンブコムギ フクホコムギ |
キタカミコムギ ハチマンコムギ |
ヒツミコムギ |
||
関東・東山・東海 |
フクワセコムギ |
オマセコムギ シロガネコムギ フクホコムギ |
シラネコムギ 農林61号 |
ミクニコムギ |
|
近畿・中国・四国 |
フクワセコムギ |
オマセコムギ シロガネコムギ 農林26号 |
シラサギコムギ 農林61号 |
||
九州・沖縄 |
アサカゼコムギ シロガネコムギ チクシコムギ ニシカゼコムギ |
農林61号 |
ダンチコムギ |
極短 |
短 |
中 |
長 |
極長 |
シラネコムギ シロガネコムギ チホクコムギ ニシカゼコムギ ハルユタカ(春まき) フクホコムギ |
オマセコムギ チクシコムギ ハチマンコムギ フクワセコムギ ホロシリコムギ |
キタカミコムギ シラサギコムギ ダンチコムギ 農林61号 ハルヒカリ(春まき) |
農林27号 |
極強 |
強 |
中 |
弱 |
極弱 |
アサカゼコムギ |
シラネコムギ セトコムギ チホクコムギ ニシカゼコムギ ハチマンコムギ ハルユタカ(春まき) ホロシリコムギ |
アオバコムギ 農林61号 ハルヒカリ(春まき) フクホコムギ ミクニコムギ |
シラサギコムギ ナンブコムギ 農林27号 |
極難 |
難 |
中 |
易 |
極易 |
アサカゼコムギ オマセコムギ シラネコムギ ニシカゼコムギ 農林61号 ミクニコムギ |
シラサギコムギ チクシコムギ ナンブコムギ 農林26号 農林27号 ホロシリコムギ |
アオバコムギ キタカミコムギ チホクコムギ |
極強 |
強 |
中 |
弱 |
極弱 |
|
北海道 |
タクネコムギ チホクコムギ ホロシリコムギ |
イービス |
|||
その他の栽培適地 |
ナンブコムギ |
キタカミコムギ ハチマンコムギ |
アオバコムギ |
極強 |
強 |
中 |
弱 |
極弱 |
ナンブコムギ |
キタカミコムギ タクネコムギ ハチマンコムギ ホロシリコムギ ムカコムギ |
アオバコムギ イービス チホクコムギ |
ア うどんこ病
極強 |
強 |
中 |
弱 |
極弱 |
ウシオコムギ セトコムギ ナンブコムギ ニシカゼコムギ ハルユタカ(春まき) フクホコムギ ホロシリコムギ |
アサカゼコムギ オマセコムギ シラネコムギ シロガネコムギ チクシコムギ 農林61号 フクワセコムギ |
キタカミコムギ シラサギコムギ |
極強 |
強 |
中 |
弱 |
極弱 |
ウシオコムギ |
チホクコムギ トヨホコムギ ハナガサコムギ |
シラネコムギ セトコムギ チクシコムギ ニシカゼコムギ 農林61号 ホロシリコムギ |
アサカゼコムギ オマセコムギ シロガネコムギ フクホコムギ |
極強 |
強 |
中 |
弱 |
極弱 |
アサカゼコムギ ニシカゼコムギ 農林26号 |
オマセコムギ シラサギコムギ 農林61号 フジミコムギ |
サキガケコムギ フクホコムギ |
(1) 早晩性
極早 |
早 |
中 |
晩 |
極晩 |
|
北海道 |
キタコマチスズヒメ |
キタムスメユウヒメ |
キタホマレトヨスズ |
ツルコガネ ユウヅル |
|
東北・新潟県 |
ワセスズナリ |
ワセシロゲ |
エンレイ オクシロメ ナンブシロメ ライデン |
スズユタカ ミヤギシロメ |
|
関東・東山 |
エンレイ |
スズユタカタチナガハ |
タマホマレ ナカセンナリ フクユタカ |
||
北陸(新潟県を除く。) |
フクシロメ ワセシロゲ |
エンレイ |
|||
東海・近畿・中国 |
エンレイ |
アキシロメタマホマレ |
フクユタカ |
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四国・九州 |
コガネダイズ |
アキシロメフクユタカ |
アキヨシ |
||
沖縄 |
コガネダイズ |
有限 |
中間 |
無限 |
エンレイ キタムスメ スズユタカ タマホマレ フクユタカ |
ワセコガネ |
ツルコガネ デワムスメ |
極強 |
強 |
中 |
弱 |
極弱 |
キタコマチ シロセンナリ タチナガハ タマホマレ トヨスズ |
アキヨシ キタムスメ トヨシロメ フクユタカ ライデン |
納豆小粒 ネマシラズ ユウヒメ |
極強 |
強 |
中 |
弱 |
極弱 |
キタホマレ キタムスメ |
スズヒメ トミスズ |
ユウヅル ユウヒメ ワセコガネ |
ア ウイルス病
極強 |
強 |
中 |
弱 |
極弱 |
デワムスメ |
スズユタカ ヒゴムスメ |
エンレイ シロセンナリ タマホマレ ナカセンナリ フクユタカ |
カルマイ キタムスメ トヨスズ ヒュウガ フクナガハ |
極強 |
強 |
中 |
弱 |
極弱 |
ツルコガネ |
キタコマチ キタムスメ スズヒメ |
コマムスメ トヨスズ ユウヅル |
極強 |
強 |
中 |
弱 |
極弱 |
スズヒメ Peking |
スズユタカ タチコガネ トヨスズ ナカセンナリ ライデン |
エンレイ キタムスメ シロセンナリ タマホマレ 納豆小粒 |
極大 |
大 |
中 |
小 |
極小 |
丹波黒 ミヤギシロメ ユウヅル |
エンレイ トヨスズ |
キタムスメ スズユタカ タチナガハ タマホマレ フクユタカ |
コガネダイズ スズヒメ |
納豆小粒 |
黄 |
緑 |
褐 |
黒 |
斑 |
エンレイ キタムスメ スズユタカ タマホマレ フクユタカ |
早生緑 |
茶小粒 |
丹波黒 中生光黒 トカチクロ |
坂本早生 |
黄 |
淡褐 |
褐 |
黒 |
アキシロメ エンレイ スズユタカ タマホマレ トヨスズ |
アキヨシ 中鉄砲 ツルコガネ フクユタカ |
アキセンゴク キタホマレ キタムスメ |
丹波黒 中生光黒 農林2号 早生緑 |