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農林水産省

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災害の未然防止等に向けた林地開発許可制度の厳正な運用について

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平成30年10月11日付け 30林整治第1095号
林野庁治山課長から各都道府県林務担当部長あて


災害の未然防止等に向けた林地開発許可制度の厳正な運用について、別添のとおり通知する。


〔別添〕


災害の未然防止等に向けた林地開発許可制度の厳正な運用について


森林法(昭和26年法律第249号。以下「法」という。)第10条の2の林地開発許可制度は、従来、森林の土地の開発行為に際して森林の有する機能が確保されるよう、森林の土地の適正な利用を図ってきたところであるが、近年、短時間強雨の発生頻度が増加傾向にあるなど、今後、山地災害の発生リスクが一層高まることが懸念されており、森林の土地の保全に対する国民の要請が一段と高まっているところである。 このような情勢に鑑み、同制度に関しては、「開発行為の許可制に関する事務の取扱いについて」(平成14年3月29日付け13林整治第2396号農林水産事務次官依命通知)、「開発行為の許可基準の運用細則について」(平成14年5月8日付け14林整治第25号林野庁長官通知)、「林地開発許可事務実施要領の制定について」(昭和49年12月17日付け49林野治第2705号林野庁長官通知)等の関係通知によるほか、下記事項に御留意の上、災害の未然防止等に向けた厳正な運用をお願いする。


1 許可基準の厳正な運用

法第10条の2第2項各号に定める許可基準については、関係通知において運用等を示しているところであるが、今後、山地災害の発生リスクが一層高まることが懸念されていることを踏まえ、災害の未然防止等に向けた厳正な運用をお願いする。その際、特に、以下の事項に留意するようお願いする。

(1) 開発行為による災害の未然防止等

開発行為の態様、防災施設の設置計画の内容等については、開発行為による災害を発生させるおそれのないよう、開発行為をする地形、地質、周辺の土地利用の実態等を十分考慮し、地域の実態に則した雨量強度、施工実績を踏まえた排水方式等の採用、土工量に応じた地盤の安定の確保及び工事時期若しくは工法等に係る配慮等適切な措置が講ぜられることが明らかであること。また、想定を超える降雨等が生じた場合についても、事業区域周辺の人家等の保全対象(以下「人家等保全対象」という。)に被害が生じないように配慮されることが明らかであること。

(2) 残置森林等の適正な配置及び保全管理等

森林の残置等については、事業区域からの土砂の流出等による人家等保全対象への被害を極力低減するため、人家等保全対象との位置関係、地形等を十分考慮し、必要な林帯幅を確保した上で適正に配置されることが明らかであること。また、残置森林等については、地域森林計画の対象とすることを原則とし、残置森林等の立地条件、保全上の特性等を踏まえて、保安林の指定、市町村森林整備計画における公益的機能別施業森林区域の設定、市町村等との維持管理協定の締結等により、適正に保全管理されるよう努めること。
なお、森林の造成、法面緑化等については、それによる機能が適正に発揮されない場合は土砂の流出等による人家等保全対象への被害が生ずるおそれがあることから、開発行為の完了の際に、それによる機能が適正に発揮されているか又は適正に発揮される見込みがあるかを十分確認すること。

2 林地開発許可事務の適正な実施

法第10条の2に基づく開発行為の許可、法第10条の3に基づく監督処分等の林地開発許可制度を実施するための事務については、関係通知において要領等を定めているところであるが、今後、山地災害の発生リスクが一層高まることが懸念されていることを踏まえ、災害の未然防止等に向けた適正な実施をお願いする。その際、特に、以下の事項に留意するようお願いする。

(1) 災害の未然防止に係る適正な審査

開発行為の許可の申請に係る審査については、法令等に基づく指定区域の指定に至るまでに把握した災害に関する情報、山地災害危険地区等災害のおそれの高い区域の情報等事業区域に係る災害に関する情報の収集及び分析を行い、必要に応じて学識経験者の意見を聴取するなど、災害を発生させるおそれの有無について適正に判断すること。

(2) 適時適切な指導の徹底

許可に当たって付する条件については、開発行為の施行中における災害の未然防止が図られ、又は災害発生時の適切な対策等が講ぜられるよう、個別の事案に則して具体的かつ明確な内容とすることとし、許可を受けた開発行為の施行に際しては、当該条件に基づき、災害の未然防止が図られるよう、梅雨期、台風期等を考慮して、開発行為の許可を受けた者に対する適時適切な指導を徹底すること。また、災害の発生が確認された場合には、応急復旧等の適切な対策が速やかに講ぜられるよう、開発行為の許可を受けた者に対して必要な指導を行うこと。

(3) 違法な開発行為等への対応の徹底

法第10条の2の許可を受けずに行う開発行為又は許可の条件に反し若しくは偽りその他の不正な手段により許可を受けて行う開発行為(以下「違反行為」という。)については、災害の発生のおそれが極めて高くなることから、違反行為を行う者(以下「違反行為者」という。)に対して直ちに違反行為の是正を行政指導すること。また、当該行政指導を継続しても違反行為の是正が図られない場合には、違反行為者に対して法第10条の3に基づく監督処分を行うなど厳正に対処すること。

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