第21回ASEAN+3農林大臣会合の概要
1.ASEAN+3農林大臣会合について
令和3年10月27日15時30分(日本時間)より、ASEAN+3農林大臣会合がテレビ会議形式で開催され、我が国からは、当会合が就任後初の国際会議となる金子農林水産大臣が出席しました。今回の会合では、食料・農林業分野における新型コロナウイルス感染症からの復旧・発展や、持続可能な農業生産と食料システムの実現に向けたASEAN+3間での協力等について議論が行われました。(参考)出席国等
ASEAN諸国:ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、
ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム
プラス3国:日本、中国、韓国
国際機関:東アジア・アセアン経済研究センター(ERIA)


2.我が国発言等
金子農林水産大臣からは、多くの自然災害や新型コロナウイルス感染症の拡大下における食料安全保障の確保の重要性、APTERR(アプター:ASEAN+3緊急米備蓄)、AFSIS(アフシス:ASEAN食料安全保障情報システム)等を通した我が国からASEAN諸国に対する支援などについて発言しました。また、我が国が本年5月に策定した「みどりの食料システム戦略」は高温多湿の気候条件などが共通するアジアモンスーン地域にも共有できるものであり、バイオマスエネルギーの活用、気候変動対策や農業のデジタル化の推進などの協力を強化することで、持続可能な「食料システム」を実現していくことについても発言しました。
本会合においては、ASEAN各国から日本の協力に謝意が示されるなど、我が国のASEAN地域における食料安全保障や持続可能な「食料システム」の実現への貢献について丁寧に説明することができたと考えます。
また、東京電力福島第一原子力発電所事故により日本産農林水産物・食品に対する輸入規制を維持する国に対し、早期の規制撤廃を要求しました。
3.ASEAN+3農林大臣会合共同プレス・ステートメントのポイント
ASEAN+3農林大臣会合では、以下の内容を含む共同プレス・ステートメントを採択しました。APTERR協定の下での実施状況を評価。新型コロナウイルス感染症の影響下で緊急事態にあるカンボジア、ミャンマー、フィリピンに対する日本と韓国からの5,029トンのコメの拠出に係る取組を評価。
AFSISによるコメ等の商品作物の現状と受給見通しに関して、ASEAN各国への手引きとなる農業商品作物アウトルック報告書の出版と早期警戒情報の公表を歓迎。
ASEAN+3各国が、革新的で持続可能な農業生産と食料システムの達成のための地域活動において協力を強化することを推奨。同時に、これらの目標に至るための万能な解決策はなく、各国の状況に合わせて取り組むものであることを認識。
ERIAによるフードバリューチェーンの強靭化等の研究事業の成果を歓迎。また、デジタル技術の利用促進ASEANガイドライン作成に対する知的支援を評価。
次回会合は2022年にラオスで開催。
添付資料
第21回ASEAN+3農林大臣会合共同プレス・ステートメント(英文・和文(仮訳))(PDF : 211KB)お問合せ先
輸出・国際局国際地域課
代表:03-3502-8111(内線3472)
ダイヤルイン:03-3502-8087