兵庫県兵庫美方地域
農林水産業システムの名称 「人と牛が共生する美方地域の伝統的但馬牛飼育システム」
◇平成31年2月 日本農業遺産認定 ◇令和5年7月 世界農業遺産認定
(写真:美方郡香美町村岡区熊波の風景)
全国に先駆けて牛籍簿を整備し、郡内産にこだわった和牛改良を行うことで、独自の遺伝資源が保全されてきた。但馬牛の飼養は、地域の草原や棚田の維持、農村文化の継承にも貢献。
美方郡の集落は山間部の谷筋にあり、水田面積が小さく積雪が多いため、冬季の出稼ぎ、但馬牛飼育、米作りが農家の生活を支えてきました。
美方郡産但馬牛は、地域産の良質な草を与えられ、山に放牧され、棚田に使役されながら家族同様に大切にされてきました。生産された子牛は農家の重要な収入源であり、古くは嘉永2年(1849)に子牛市を開設した記録があります。明治30年(1897)頃に全国に先駆けて「牛籍簿」が整備され、これが血統登録の基礎となり、全国の和牛改良の先頭に立つ地域となりました。
美方郡では全国の黒毛和種で唯一、郡内産にこだわった改良を続けてきた結果、世界でもここしかない独自の遺伝資源が保全され、黒毛和種の遺伝的多様性の維持に大きな役割を果たしています。
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