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農林水産省

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農業農村整備事業に係る生物の生息状況調査(令和3年度調査)

1 趣旨

   農業用用排水路やため池、水田などは農業生産のための施設であると同時に、様々な生きものにとって重要な繁殖・生息の場ともなっていることから、農業農村整備事業の実施は農村地域の生物多様性に影響を与える側面を有しています。

   このため、平成13年度の土地改良法の改正を踏まえ、環境との調和に配慮した農業農村整備事業の推進を図る必要があり、そのためには、農村地域における生物の生息状況及び経年変化を的確に把握することが必要となっています。

   この一環として、全国の国営事業地区における生物生息状況等について調査を実施し、結果を把握することとしています。

2 調査内容

   国営土地改良事業の調査計画、設計施工等に際して実施した生息状況調査は、以下の内容で実施しています。

         対象生物種:魚類、両生類、甲殻類、貝類等
         調査地区数(R3_地域別):北海道 5地区、東北 8地区、関東 5地区、北陸 5地区、東海 2地区
                                           近畿 4地区、中国四国 6地区、九州 7地区、沖縄 2地区
         調査地点:河川、頭首工、揚水機場、魚道、排水路、農地など

   なお、取りまとめに当たっては、希少野生生物種の生息情報等を公にすることによって環境保全に支障を及ぼすおそれがあるため、地域別に整理しています。

3 調査結果(R3)

 (1) 魚類
      生息状況調査において、139種の魚類が確認されました。
      そのうち、希少種はドジョウ、ミナミメダカなど45種が確認されました。
      主な確認種:オイカワ、モツゴ、ドジョウ、タモロコ、ナマズ

調査
地区
確認種 うち
希少種
調査
地区
確認種 うち
希少種
北海道 3 30 8 近畿 4 42 7
東北 6 74 20 中国四国 4 40 10
関東 4 44 9 九州 7 48 15
北陸 4 41 11 沖縄 - - -
東海 2 36 7


 (2) 両生類
      生息状況調査において、23種の両生類が確認されました。
      そのうち、希少種はアカハライモリ、カスミサンショウウオなど8種が確認されました。
      主な確認種:アマガエル、トノサマガエル、ヌマガエル、ウシガエル、ツチガエル

調査
地区
確認種 うち
希少種
調査
地区
確認種 うち
希少種
北海道 3 3 1 近畿 3 11 4
東北 2 7 3 中国四国 4 7 2
関東 3 8 3 九州 3 13 4
北陸 3 6 1 沖縄 1 3 0
東海 2 7 2

 (3) 甲殻類
      生息状況調査において、46種の甲殻類が確認されました。
      そのうち、希少種はコムラサキオカヤドカリ、ヤシガニの2種が確認されました。
      主な確認種:カワリヌマエビ属、スジエビ、モクズガニ、アメリカザリガニ、サワガニ

調査
地区
確認種 うち
希少種
調査
地区
確認種 うち
希少種
北海道 1 1 0 近畿 4 11 0
東北 5 18 0 中国四国 4 22 0
関東 2 6 0 九州 4 8 0
北陸 3 14 0 沖縄 1 7 2
東海 2 7 0


 (4) 貝類
      生息状況調査において、42種の貝類が確認されました。
      そのうち、希少種はマルタニシ、モノアラガイなど13種が確認されました。
      主な確認種:カワニナ、サカマキガイ、シジミ属、ヒメタニシ、ヒメモノアラガイ

調査
地区
確認種 うち
希少種
調査
地区
確認種 うち
希少種
北海道 1 3 1 近畿 2 23 9
東北 3 15 4 中国四国 4 22 8
関東 4 8 0 九州 5 14 4
北陸 3 20 4 沖縄 - - -
東海 2 13 2


(5) 地域別生息分布図
     上記の確認種のうち、多くの地域で確認された生物種を地域別の生息分布図として整理しました。
     なお、生息分布図は生息状況調査を実施した地区における結果であり、その地域全体を網羅した
     ものではありませんのでご注意ください。

生息分布図(R3年度)(PDF:468KB)

お問合せ先

農村振興局整備部設計課計画調整室

担当者:環境計画班
代表:03-3502-8111(内線5515)
ダイヤルイン:03-3502-4167