国内産農産物における農薬の使用状況及び残留状況調査の結果について(令和2年度及び令和3年度)
令和4年12月23日
農林水産省
農林水産省は、農薬の適正使用を推進し、安全な農作物の生産に資すること等を目的として、農家における農薬の使用状況及び生産段階における農産物中の農薬の残留状況について調査を実施しています。この度、令和2年度及び令和3年度の国内産農産物における農薬の使用状況及び残留状況について取りまとめましたのでお知らせします。
1.調査結果
1.農薬の使用状況について
871戸(令和2年度393戸、令和3年度478戸)の農家に対し、記入簿への記入又は聴取りを行うことで農薬の使用状況を調査しました。
その結果、調査した農家(871戸)のうち、2戸の農家で、使用量又は希釈倍数が適切でなかった事例が確認されました。残りの869戸においては、農薬が適正に使用されていたことが確認されました。
農薬の不適正な使用があった2戸の農家に対しては、地方農政局及び都道府県から、農薬の適正使用の徹底を図るよう指導を行いました。
年度 | 調査 農家数 |
農薬の 総使用回数 |
不適正使用の あった農家数 |
不適正使用の内容別の農家数 | |||
誤った作物に 使用 |
誤った使用量又は 希釈倍数で使用 |
誤った時期に 使用 |
誤った回数で 使用 |
||||
令和2年度 | 393 | 3,687 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
令和3年度 | 478 | 5,004 | 2 | 0 | 2 | 0 | 0 |
2.農薬の残留状況について
871検体(令和2年度393検体、令和3年度478検体)の農産物について、のべ4,436種類の農薬と作物の組合せの残留状況を調査しました。
その結果、令和2年度には食品衛生法(昭和22年法律第233号)に基づく残留基準値を超える農薬を含んだ検体はありませんでした。令和3年度には、農薬の不適正な使用があった農家における検体とは異なる1検体が、残留基準値を超える農薬を含んでおり、その他の検体は、残留基準値を超えていませんでした。
この1検体は、はくさいで、残留基準値(0.2 mg/kg)を超える農薬のアセフェート(0.3 mg/kg)が検出されました。当該はくさいを栽培した農家をさらに調査しましたが、基準値超過の明確な原因は特定できませんでした。
なお、当該農作物を通常想定される量摂取した際の農薬の摂取量は、健康に悪影響を示さないと推定される摂取量と比べ小さいことから、健康に影響を及ぼすおそれはありません。
年度 | 分析試料 検体数 (のべ検体数※) |
残留農薬基準値を超えた検体 | ||||
検体数 | 作物名 | 農薬名 | 残留農薬 基準値 (mg/kg) |
検出値 (mg/kg) |
||
令和2年度 | 1,786 | 0 | - | - | - | - |
令和3年度 | 2,650 | 1 | はくさい | アセフェート | 0.2 | 0.3 |
※のべ検体数:1試料検体について2種類の農薬を分析した場合、2検体として計算。
2.調査結果を受けた対応
1. 農薬の不適正な使用が認められた農家に対して、地方農政局及び都道府県から農薬の適正使用の徹底を図るよう指導を実施しました。
2. 農薬の適正使用を推進するため、令和4年度も同様の調査を実施しています。
<添付資料>
(別添)国内産農産物における農薬の使用状況及び残留状況調査の結果の概要(令和2年度及び令和3年度)(PDF : 197KB)
(別表1)使用状況調査の結果(令和2年度及び令和3年度)(PDF : 131KB)
(別表2)分析の対象とした農薬及びその定量限界(令和2年度及び令和3年度)(PDF : 230KB)
(別表3)定量限界以上の濃度が検出された検体に関する残留状況調査の結果(令和2年度及び令和3年度)(PDF : 218KB)
(別表4)農産物別の残留状況調査の結果(令和2年度及び令和3年度)(PDF : 206KB)
お問合せ先
消費・安全局農産安全管理課農薬対策室
担当者:担当者:濵砂、伊藤
代表:03-3502-8111(内線4500)
ダイヤルイン:03-3501-3965