このページの本文へ移動

農林水産省

メニュー

MAFF TOPICS(2) NEWS 熊本地震から1年 1日も早い復旧・創造的な復興に向けて


水稲から大豆に転換をした水田での収穫風景。
水稲から大豆に転換をした水田での収穫風景。

発災からこれまでの歩み
昨年4月の熊本地震の発生から1年が経過します。
この地震により、熊本県、大分県を中心に、いちご、トマト、花きなどの農作物や、選果場、農業用ハウス、畜舎などの施設が被害を受けました。また、一部の農地では陥没や地割れが生じ、農道、農業用ため池、林地、漁港などにも被害が発生しました。

政府は、地震が起きた直後に「非常災害対策本部」を設け、緊急措置をとったほか、4月17日には「被災者生活支援チーム」を設置。迅速かつ強力に被災者の生活の再建を図る体制をとりました。

農林水産省では、約278万食の食料を提供しました。また、「緊急自然災害対策本部」を設置し、農林水産業の被害状況に応じて必要な対策を検討しました。農林水産大臣は現地調査を5回行い、各分野の専門家を現地に派遣して被害状況を把握し、被災者を支援。さらに、水稲から大豆への作付転換支援など被災農林漁業者の経営再開に必要なさまざまな支援を行いました。単なる復旧にとどまらない創造的復興にも資する支援や、国が県に代わって直轄で復旧を行っているところもあります。

今回の地震対応により、「自助」「共助」「公助」の大切さが注目されました。

「自助」は、農林漁業者が災害に備えて共済・保険に加入し、家庭で食料を備蓄すること。「共助」は、地域で営農再開に向けて取り組むこと。「公助」は、自助、共助ではできないことに、国や地方公共団体が予算を確保して対策を講じることです。

農林水産省は引き続き、被災された方々に寄り添い、単なる復旧にとどまらない創造的復興にも資するように全力で支援を続けていきます。

農林水産業関係の被害額は1,600億円以上
農林水産業関係の被害額は1,600億円以上
資料:農林水産省調べ(平成28年12月14日現在)
地震により陥没した水田に、雨水が溜まっている様子。
地震により陥没した水田に、雨水が溜まっている様子。

ほとんどの水田で作付けが可能
ほとんどの水田で作付けが可能
資料提供:熊本県農産園芸課・技術管理課資料(平成28年6月28日現在)

復旧が進んでいる農林水産関係施設

〈水産物卸売場の再建〉熊本県熊本市
地震によりセリ場の支柱が損壊した「(株)熊本地方卸売市場」 やじるし 再建後
地震によりセリ場の支柱が損壊した「(株)熊本地方卸売市場」(左)と再建後(右)。

〈いちご高設栽培システムの復旧〉熊本県宇城市
被災したハウス、および倒伏したいちご高設栽培システム やじるし 被災農業者向け経営体育成支援事業を活用した復旧後
被災したハウス、および倒伏したいちご高設栽培システム(左)と、被災農業者向け経営体育成支援事業を活用した復旧後(右)。

〈甘しょ貯蔵庫の再建〉熊本県西原村
地震により倒壊した甘しょ貯蔵庫の外観 やじるし 被災農業者向け経営体育成支援事業を活用した再建後
地震により倒壊した甘しょ貯蔵庫の外観(左)と、被災農業者向け経営体育成支援事業を活用した再建後(右)。

〈堤防の復旧〉熊本県熊本市
地震により堤体から海水が漏水している堤防 やじるし 地直轄代行による災害復旧事業により、漏水対策工事を実施した復旧後
地震により堤体から海水が漏水している堤防(左)と、直轄代行による災害復旧事業により、漏水対策工事を実施した復旧後(右)。


取材・文/細川潤子




読者アンケートはこちら