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農林水産省

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18年8月号 文字情報

aff(あふ)agriculture forestry fisheries:August 2018

平成30年8月1日発行(毎月1日発行)


[表紙]
今月の「手」

山下 夕貴ちゃん
高知県四万十市の三里沈下橋にて。今夏初めて四万十川での水遊びを楽しみました。


CONTENTS

  • 連載 私のおもいで弁当[静岡県]vol.4 … 2ページ
  • 特集1 暑さに負けない … 4ページ
  • 特集2 夏を乗りきる … 10ページ
  • 全国の日本一を訪ねて vol.4 … 18ページ
  • MAFF TOPICS … 20ページ
    News
    山の豊かな自然を肌で感じる
    海と地球を体感しよう
    発見・驚き・感動がぎっしり
    非常食がごちそうに変身
  • 読者の声 … 23ページ

今月のクイズ

ナイフを使って果物などに繊細な彫刻を描くタイの伝統工芸を何というでしょう。(答えは23ページ)



広報誌『aff(あふ)』について
農林水産業や農山漁村は、食料の安定供給はもちろんのこと、国土や自然環境の保全、良好な景観の形成などの多面的機能の発揮を通じ、国民の皆さまの毎日の生活において重要な役割を担っております。また、農林水産行政は、生産などの現場に密着したものであると同時に、毎日の生活に深く関わっています。農林水産省では 「aff」を通じ、農林水産業における先駆的な取り組みや農山漁村の魅力、食卓や消費の現状などを紹介しております。

Webサイトのご案内
「aff」は農林水産省のWebサイトでもご覧になれます。
http://www.maff.go.jp/j/pr/aff/

本誌に掲載した論文などで、意見にわたる部分は、それぞれ筆者の個人的見解であることをお断りします。


私のおもいで弁当

子どもたちに伝えたい郷土料理や懐かしいふるさとの食材を使ったお弁当を、著名人が、お弁当へのあふれる想いと共に紹介します。全国のふるさとの美味を、あなたもお弁当に入れてみませんか?


【vol.4】静岡県 静岡おでん

主に牛すじからとっただし汁に、しょうゆで味つけした黒いスープが特徴。そこに黒はんぺんをはじめ、大根やこんにゃくなどの具材が串に刺さって入っている。食べるときには青のりとだし粉をかけるのが定番。

[写真1]
静岡おでん

[写真2]
加藤諒
Ryo Kato

テレビデビューは「あっぱれさんま大先生」。NHK連続テレビ小説をはじめ数々の映画やドラマに引っぱりだこの俳優であり、バラエティー番組でも独特の存在感を発揮する人気タレントでもある。特技のダンスも必見。

[写真3]
加藤諒さんのTHE黒はん弁当


「黒はん」にあうのはおでんだけじゃない!

僕は静岡県静岡市出身で、子どものころから食べている静岡おでんが超ー大好き!実家に帰ったときは、いつも食べています。しょうゆベースの黒いスープがしみた大根や、卵とか牛すじもおいしいけれど、やっぱり具で一番好きなのは黒はんぺんですね。

大学生になって初めて東京に出てきて、白いはんぺんを見たときは、本当に驚きました。名前は同じくはんぺんっていいますけど、まったく違う食べ物ですよね。白はんぺんはスープに浮いてますけど、黒はんぺんは沈んでるから、料理の中での存在感が違う感じ。ちなみに黒はんぺんのことを、僕は「黒はん」って呼んでいます。

静岡おでんは汁物なので、お弁当の具にはちょっと不向きですが、黒はんは万能の食材なので、お弁当のおかずとしてもいけちゃいます。

中学校の給食によく出たんですけど、黒はんの間にチーズをはさんで揚げたり、ちょっと洋風にアレンジしても、黒はんはとってもおいしいんですよね。そうそう、ピーマンが苦手っていう人は、黒はんと一緒に炒めてみてください。不思議なんですけど、ピーマン独特のクセがなくなって甘くなるんです。これに加えて、加藤家の味といえば、ふわっふわの甘い卵焼き。これがお弁当に入ればもう大満足!あとデザートは絶対に欲しいです。このお弁当にあうのは、やっぱりフルーツかな。特にみかんが入っているとテンションが上がりますね!


母の愛情を感じたしらすまぶしおにぎり

高校では給食が出ないので、毎日お昼はお弁当でした。僕には年子のお姉ちゃんもいるので、共働きだったお母さんはすごく大変だったろうなと思います。それにそのころは本当によくごはんを食べていたので大きなお弁当箱を使っていたから、忙しい朝におかずをつめるだけでも手間だったはず。それなのに、これも静岡の名産なんですけど、しらすをまぶした大きなおにぎりが2つ、お弁当箱に入っていたことがあってすごくおいしかったんです。手をかけてもらったことでおいしさも倍増したのかも。こういうことっていつまでも記憶に残るものですね。


[レシピ]黒はんぺんのチーズパン粉フライ

【材料(4人分)】

黒はんぺん…4枚
小麦粉…大さじ3
卵…1個
粉チーズ…大さじ3
揚げ油…適量

【作り方】

  1. 小麦粉、溶いた卵、粉チーズを混ぜたパン粉を別々の容器に用意する
  2. 黒はんぺんを小麦粉、溶き卵、チーズパン粉の順につけていく
  3. 170度の揚げ油で両面、こんがり色がつくまで揚げる(約3分)
  4. 器に盛り付けて完成。冷めてもおいしく、お弁当に最適

監修/飯倉孝枝  取材・文/柳澤美帆  撮影/三村健二


特集1 暑さに負けない 知恵と工夫でうち勝つ

年々、夏の暑さは厳しくなっていますが、気候変動は私たちの生活にどのような影響をもたらすのでしょうか。

[写真]
地球の写真

1.日本の平均気温は、100年ごとに約1.2度上昇

暑い年と冷夏の年を繰り返しながら、平均気温はゆるやかに上昇しています。1990年代からは高温の年が頻繁に。特に東京の年平均気温は、過去100年で約3度上昇しており、ヒートアイランド現象の影響が顕著にあらわれています。

[グラフ1]
日本の平均気温の変化
1981年から2010年平均からの差のグラフ
出典:気象庁


2.巨大台風や豪雪など、異常気象が頻発

ゲリラ豪雨(局地的大雨)や巨大台風、異常高温や竜巻などの発生率が年々増加しています。降雪量は全体的には少なくなるといわれますが、気象庁は「10年に一度」クラスの豪雪が頻繁に起こる可能性を指摘しています。

[写真2]
大気中の水蒸気が増えているため、低温だとドカ雪になりやすい

[写真3]
豪雪時の降雪量の変化予測(日降雪量)
青い領域で降雪が増加
出典:気象研究所


3.地球上の海面水位が約100年で平均19センチメートル上昇

水温上昇による海水の膨張や氷河の融解などによって、1901年から2010年の間に世界の平均海面水位は19センチメートル上昇したと見積もられています。日本では1メートル海面が上昇すると、全国の砂浜の9割以上が失われてしまいます。

[写真4]
海面上昇で「世界で最初に沈む国」といわれる南太平洋のツバル
©Shuuichi Endou(Tuvalu Overview) 全国地球温暖化防止活動推進センターWebサイトより(http://www.jccca.org/〔外部リンク〕)

[グラフ2]
人工衛星搭載の高度計から求めた世界平均海面水位偏差(北緯66度から南緯66度)の推移
赤線は5日ごとの平均値、白線は年平均値を示す
出典:気象庁


4.気候変動の影響で日本の四季がなくなる?

春には桜、秋には紅葉を愛でるなど、日本人の暮らしには四季折々の自然が深く関わっています。しかし、気候変動は日本の四季にも影響を与えており、このままだと春と秋がなくなり、四季が二季になるかもしれません。

[写真5]
桜の開花時期は、気温の変化にともなって早まっています

[グラフ3]
サクラの開花日の経年変化(1953年から2016年)
白線は平年差、青線は5年移動平均、赤線は変化傾向を示す
出典:気象庁


身近なところでこんなことが起こっています
気候変動の影響

気候変動による異常気象は、農畜産物の生育障害や品質低下などを引き起こし、私たちの生活にも影響を与えかねない状況になっています。

畑への影響

高温や強過ぎる日差しなどにより、野菜が受粉せず実ができない、実ができても成熟しない、形がおかしくなるなどの問題が報告されています。また、病害の多発なども報告されています。

[写真1]
トマトの写真
放射状に裂け目が入ってしまうことも

[写真2]
高温で実が成熟しなかったナス(右)

[写真3、イラスト1]
うまく育たなかったり、色づきがまばらになったトマト(※)


畜産への影響

乳用牛は暑さに弱く、一般的に夏は乳量・乳成分が減少しますが、平年を上回る高温により、さらに乳量・乳成分が減るだけでなく、繁殖率が低下することが報告されています。また、高温により、肉用牛や豚の繁殖率、鶏の産卵率にも低下が見られます。

[写真4、イラスト2]
牛は暑さに弱く、熱中症にかかってしまうことも

[グラフ1]
1日あたりの生乳生産量の推移(全国)
出典:農林水産省「牛乳乳製品統計」より作成


果樹畑への影響

年間を通した高温傾向や強い日射の影響により、ぶどうなどの果物で萌芽が遅れる、果実の色づきが悪くなる、日焼けにより果皮が変色するなどの問題が報告されています。また、うんしゅうみかんでは浮皮(うきかわ)と呼ばれる現象が起こっているほか、栽培に適する温度帯の北上が予測されています。

[イラスト3、写真5]
高温によって果実の色づきが悪くなったぶどう(※)

[イラスト4、写真6]
夏の水不足や強い日光で日焼けし、果皮が変色したみかん

[写真7]
高温や強日射で果皮表面が日焼けしたりんご(※)

[写真8]
浮皮果(左)と正常果(右)。みかんの浮皮とは、成熟期の高温多雨が原因で、果皮と果肉が分離してしまうこと


水田への影響

高温によるお米の品質低下などが見られます。中でも多発しているのが白未熟粒や胴割粒。出穂から収穫までの間に平均気温が27度を超えると、米粒が細くなったり乳白化する割合が増えます。さらに、稲に被害をもたらすミナミアオカメムシの分布域が拡大しています。

[イラスト5、写真9]
主に九州に生息するミナミアオカメムシ。近年、関東まで分布域が拡大(※)

[写真10]
でんぷんの蓄積が不足することで、白く濁った白未熟粒(左)ができる。右は正常粒

[写真11]
米粒の胚乳部に亀裂が入っている胴割粒

[イラスト6]
高温によるお米の品質低下のイメージ

イラスト/アライヨウコ  写真提供/農研機構(※印を除く)


気候変動適応策に動き出す
産地の取り組み

気候変動の影響を受けて、亜熱帯果樹の栽培や、より適応性の高い品種への改良など、適応策に取り組む産地があります。

北海道/ワイン用ブドウ品種「ピノ・ノワール」の栽培

農研機構 北海道農業研究センター

北海道では、欧州系高級赤ワイン用ブドウ品種ピノ・ノワールの植栽が加速しています。20年前の北海道では、10月の収穫時期までにピノ・ノワールの熟度が進まず、品質のよいワイン用ブドウを作るのは難しいといわれていました。しかし、温暖化が進むにつれ、生育期間に十分な積算温度(4月から10月までの日平均気温が14度以上)を確保できるようになり、評価が高まっています。

[写真1]
北海道を代表するワイン品種として評価が高まりつつあるピノ・ノワール


千葉県/パッションフルーツの栽培技術の確立

千葉県農林総合研究センター 暖地園芸研究所

1年を通じて温暖な気候の千葉県南部・安房地域。亜熱帯に属する沖縄や九州ほど暑い気候ではないため、気温が高すぎると花芽がつきにくいパッションフルーツの栽培に適しています。10年ほど前から導入され、現在では15軒ほどで栽培。今後は、露地栽培の収量を増やす研究など、低コスト化を目指していく計画です。

[写真2、写真3]
濃厚だが、さわやかな酸味と甘味を持ちあわせたパッションフルーツ


山形県/スダチの耐寒性に着目した試験栽培

山形県庄内総合支庁 産地研究室

温暖化により、柑橘類の栽培適地が北上していることに伴い、山形県では平成22年からさまざまな柑橘類の試験栽培を開始。その結果、スダチが比較的高い耐寒性を持ち、山形県の気候への適応性が高いことが分かりました。高品質を保つ品種や栽培などの研究が継続されています。

[写真4]
柑橘類の中でもスダチの耐寒性は高く、庄内での生産にあっていることが分かった

[写真5]
不織布で覆うことで、冬の寒冷な気候でも越冬が可能


埼玉県/高温耐性のある水稲品種「彩のきずな」の普及推進

埼玉県農業技術研究センター

平成22年に多くの稲が高温障害を受けたことをきっかけに、高温に強い水稲品種「彩のきずな」を開発。平成26年の導入以来、安定した品質と味のよさから、作付面積を伸ばしています。

[写真6]
「彩のきずな」の写真


長野県/レタスのとう立ちリスクのマップ化

長野県野菜花き試験場

日本有数の高原レタスの産地として知られる長野県では、近年、気候変動により、レタスの茎が伸びる「とう立ち」が発生。適応策として、品種ごとに茎の長さと積算気温(収穫までの日平均気温の合算)を調べ、各産地の安定生産に役立てられるように研究が進められています。

[写真7]
レタスの茎が伸びて、とう立ちしてしまった例

[写真8]
茎が伸びてしまうと商品価値が低下してしまう


三重県/亜熱帯果樹アテモヤの栽培技術の確立

三重県農業研究所 紀南果樹研究室

新たな亜熱帯果樹の特産品化を目指して、三重県ではアテモヤの栽培が始まっています。アテモヤはオーストラリア原産で、森のアイスクリームと称される濃厚でクリーミーな、バニラのような風味がある果物です。ハウス栽培が基本ですが、三重は冬も温暖な気候であるため、凍らない程度の加温で済み、コスト面での負担を抑えられています。

[写真9]
アテモヤの大きさは、直径10センチメートルから15センチメートル、500グラム前後

[写真10]
クリーミーでまったりとした甘さは、類を見ないおいしさ


京都府/ヒト用冷感素材を応用し家畜用ウェアを開発

京都府農林水産技術センター 畜産センター

高温化する夏期になると、家畜の体調不良が増加。そのため、京都府では、平成25年から地元繊維メーカー・グンゼとの共同開発を開始し、ヒト用の冷感素材を使った家畜用衣類を完成させました。平成30年6月より販売がはじまっています。

[写真11]
冷感ウエア着用後の体温を示したサーモグラフ。ウエアで覆われていた部分が緑色になっており、体温が低下していることが分かる

[写真12]
ヒト用の冷感素材に注水装置を付け、気化熱により体を冷やす


鹿児島県/亜熱帯果樹アボカドの露地栽培

鹿児島県農業開発総合センター

鹿児島県の南大隅町や奄美大島の瀬戸内町では、現在、アボカドの露地栽培に取り組んでいます。今後ますます加速が予測される温暖化を視野に入れ、亜熱帯果樹の導入を検討し、3年前からアボカドの品種研究を開始。アボカドは受粉させるときに異なる開花型の品種が必要であり、それらの品種の組みあわせや耐寒性、病害虫や台風への対策が進められています。

[写真13]
国産アボカドは貴重で、今後、期待がかかる農作物のひとつ


低コストの技術や長期的な準備が必要

果樹は温暖化の影響を受けやすく、着色不良や発芽不良など、すでにさまざまな問題が生じています。野菜や水稲にも、日焼けや未熟などが見られます。こういった問題に対して、散水や遮光ネットなどの対抗策がありますが、人手もコストも甚大で、容易には導入できない現状があります。経済的かつ安定的な対策が求められる中、まずはコストを抑えた技術や方法の開発が第一の課題となっています。また、高温でも育てやすい品種の導入、さらには、亜熱帯果樹の研究・導入など、温暖化の問題を長期的な視点でとらえ、準備を進めることも重要です。

[写真14]
杉浦俊彦(すぎうら・としひこ)さん
農研機構 果樹茶業研究部門 園地環境ユニット長。温暖化が果樹などの農作物に与える影響やその対策、今後の課題について、研究を進めている。

取材・文/池田菜津美


特集2 夏を乗りきる

熱中症の知識や、普段の生活の中で取り入れやすい手軽な暑さ対策を身につけ、夏を元気に乗りきりましょう。

[写真1]
夏のイメージ写真


水分とミネラルの摂取が熱中症予防のポイント

毎年5万人以上の人が熱中症で救急搬送されていることをご存じですか?

人の体は汗をかいて、皮膚から熱を逃がすことで体温の上昇を抑えています。ところが、平熱に保つために汗をかくことで、体内の水分や塩分が減少したり、血液の流れが滞ったりすることで体温の調節機能がうまく働かないと、体温が異常に上昇して熱中症が起こります。重症化すると死に至る危険性もあるので、決して軽視できません。

熱中症患者が最も増えるのは、梅雨が明けて急に暑くなる7月から夏真っ盛りの8月いっぱいまで。今年は気温が平年を上回っており、さらに注意が必要です。

熱中症を予防するには、暑さを避けて、水分と塩分を上手に補給することが大切。汗をかくと、水分とともにミネラルも失われてしまうため、一緒に補給することを忘れずに。ミネラルとは、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、カリウムなどのことで、スポーツドリンクなどのほか、野菜や果物から摂ることができます。

[グラフ1]
発生場所ごとの熱中症搬送人員数
平成29年/総搬送人員数:52,984人
・住居:37.0パーセント/19,603人
・公衆(屋内):8.3パーセント/4,385人
・仕事場1(工場や道路工事など):10.7パーセント/5,648人
・仕事場2(農作業など):2.8パーセント/1,490人
・公衆(屋外):13.9パーセント/7,351人
・道路:13.5パーセント/7,131人
・教育機関(幼稚園~大学):7.6パーセント/4,037人
・その他:6.3パーセント/3,339人
出典:平成29年10月消防庁発表資料

[グラフ2]
熱中症による救急搬送状況
平成29年5月1日から10月1日確定値
・5月:3,401人
・6月:3,481人
・7月:26,702人
・8月:17,302人
・9月:2,098人
7、8月が圧倒的に多い
出典:平成29年10月消防庁発表資料


Part1.熱中症予防

熱中症予防には、体内の水分と塩分のバランスを保つことが大切です。汗をたくさんかいたら、意識して水分と塩分を補給しましょう。

水分が2パーセント減ると…

症状
のどの渇きを感じ、運動能力が低下しはじめる。汗が止まらない。めまいが起こる。筋肉がこむら返りを起こす。

対処法
涼しい場所へ移動して服をゆるめて体を冷やし、水分・塩分を補給する。


水分が3パーセントから4パーセント減ると…

症状
イライラや食欲不振。皮膚の紅潮、疲労困ぱい、頭痛や吐き気が起き、体がだるくなる。

対処法
涼しい場所へ移動して服をゆるめて体を冷やし、水分・塩分を補給。症状が改善しなければ、すぐに病院へ。


水分が5パーセント以上減ると…

症状
意識が朦朧としたり、言語が不明瞭になる。けいれんを起こしたり、身体動揺を起こす。

対処法
首・脇の下・足の付け根などを氷や水で冷やし、すぐに救急隊を要請する。


塩分が不足すると…

発汗などで体の中の塩分が足りなくなると、頭痛や吐き気、痛みをともなう筋肉のけいれん(熱けいれん)などが起き、体調が崩れてしまいます。


[イラスト1]
塩分:0.3パーセントから0.4パーセント
水分:55パーセントから60パーセント
体内の水分量の割合は年齢によって変化します。上記の数値は成人の場合。高齢者の水分量は50パーセントから55パーセント、新生児は約80パーセントです。


まずは予防
農作業の強い味方

[イラスト2]
麦わら帽子の写真

[写真1]
コンディションセンサーTC-200(株式会社タニタ)
熱中症予防指針にあわせて危険度を5段階に分類し、異なる警告アラームで知らせる。

[写真2]
マイファンモバイル(大作商事株式会社)
首にかけるパーソナル扇風機。薄型・軽量で、デスクに置ける卓上スタンド付き。

[写真3]
フリージー(鈴木油脂工業株式会社)
衣類や寝具にスプレーすると、エタノールの気化熱により冷湿布を貼ったように涼しくなる。

[写真4、写真5]
しろくまのきもち(株式会社ビッグウイング)
水に浸して首に巻く冷却スカーフ。高分子ポリマーが水分を気化し、涼しさを長時間持続。

[写真6]
ヤケーヌ(株式会社丸福繊維)
紫外線を跳ね返す高機能糸を使用し、UVカット率は96パーセントから98パーセント。顔全体からデコルテまでを守る。

[写真7]
サンステラ・クールベスト(田中産業株式会社)
背中と両脇のポケットに特殊製法の保冷剤を入れ、熱中症を予防するベスト。

[写真8]
クールコアタオル(COOL CORE LLC)
独自開発の構造で、生地に吸収された水分が気化熱を発生させて冷却効果を長持ちさせる。

[写真9]
涼かちゃん(株式会社丸福繊維)
軽量で遮熱性に優れた帽子。大きなツバで背中までカバーでき、特殊素材で紫外線を98パーセントカット。


Part2.塩を知る

塩は、体内で、胃腸での消化吸収を助けたり、脳や体に刺激や命令を伝える働きをします。また、細胞と体液の間の圧力を一定にするなど、重要な役割を担っています。

塩は大きく分けて3種類

塩には、大きく分けると岩塩、湖塩、海水塩の3種類があります。岩塩は、地殻変動によって陸に閉じ込められた海水が長い時間をかけて結晶したもの。湖塩は、死海やカスピ海などの塩湖で採れる塩、海水塩は、海水から採れる塩のことです。

[写真1]
海水塩

[写真2]
岩塩

[写真3]
湖塩

意外と知らない塩のふしぎ

粒の大きさで塩味が変わる?

同じ種類の塩を食べても、粒の大きさが違うと口の中で溶ける時間に差が出るため、早く溶ける方がしょっぱさを強く感じます。

[イラスト1]
粒が小さいと溶けるのが早く、粒が大きいと溶けるのが遅い


塩は味が変わったり、腐ったりしない?

塩は腐らないため、賞味期限はありません。品質も変化しませんが、塩は匂いを吸収しやすく、固まりやすいので、保存する場合は密閉性の高い容器に入れ、風通しのいい乾燥した場所に置きましょう。

[イラスト2]
塩と密閉容器のイラスト


水でも熱湯でも溶ける量は変わらない?

塩は水の温度にほとんど影響を受けないので、温度によって溶解度があまり変わりません。ミョウバンが0度の水と100度のお湯で溶ける量に約120グラムの差があるのに対し、塩はほんの2グラムの差です。

[グラフ1]
水100グラムに溶ける塩とミョウバンの量


日本古来の塩作りを伝える
世界農業遺産 奥能登の揚げ浜塩田

石川県珠洲市で行われている日本で唯一の「揚げ浜式製塩法」。海辺の砂を使って濃い塩水を作るという、奈良時代以前から続くこの製塩法は、平成20年に国の重要無形民俗文化財に指定されました。

昭和初期までは自然浜を利用していましたが、現在は粘土を固めた人工の塗浜に海水を撒き、砂を乾燥させて濃い塩水を作っています。

珠洲市を含む能登地域では製塩業のほか、地域特有の伝統的な農林水産業と、それに密接に関わって育まれた文化や景観が受け継がれてきました。それが認められ、平成23年に「能登の里山里海」が世界農業遺産に認定されました。

[写真4]
揚げ浜式製塩法の様子

[写真5]
海岸から海水を汲み、塩田まで運ぶ。桶に貯めたものは、塩田の上に散布する

[写真6]
塩水を含んだ砂を広げて、8時間ほど乾燥させたものを塩田の中央に集める

[写真7]
集めた塩を木の箱の中に入れ、上から海水をかけて濃い塩水を作る

[写真8]
濃い塩水を荒焚きし、竹炭・黒炭・砂が層になった桶でろ過する

[写真9]
ろ過した塩水を16時間鍋で本焚きし、煮つめて塩を結晶させる

[写真10]
鍋から取り出し、4日間寝かせてにがりを切る。不純物を取り除いてできあがり

写真/株式会社奥能登塩田村


海水から塩を作ろう

用意するもの:海水 (なるべくきれいな海水を用意)、コーヒー用フィルター、ドリッパー、ほうろう鍋か土鍋、木のしゃもじ

[写真11]
コーヒー用フィルターを使って海水をろ過し、ゴミなどを取り除く。

[写真12]
鍋に移して1時間ほど強火で加熱。結晶が見えたらしゃもじでかきまぜながら煮つめる。

[写真13]
水分が約10分の1になったら火をとめて冷まし、コーヒー用フィルターでろ過する。

[写真14]
鍋に戻して弱火でかきまぜながら煮つめ、水分が残っているうちに火をとめる。

[写真15]
コーヒー用フィルターで水分を十分に切ったら、天日乾燥する。下に落ちた水分が「にがり」。

[写真16]
サラサラになるまでフライパンで火を通す。2リットルの海水から50グラムほどの塩ができる。

豆腐も作ってみよう

[写真17]
にがりを豆乳に加えて加熱し、冷蔵庫で冷やせば、自家製豆腐ができる。

文/石井栄子


Part3.野菜でクールダウン

暑さで食欲が落ちる夏。みずみずしい野菜をたっぷり食べて、水分&栄養補給を心がけましょう。

[写真1]
夏野菜のイメージ写真

おいしく食べて暑さを乗りきる

熱中症の予防で大切なのは水分の補給。飲料だけでなく、野菜からも水分を補給することが可能で、特に夏野菜には身体を冷やす効果もあります。きゅうり、トマト、レタスは汗で失いがちなカリウム、ピーマンはビタミンC、ゴーヤはカリウム・ビタミンCに加え、食欲を高める独特の苦み成分を含み、どれも夏にぴったりです。暑い時季に陥りがちなのが、1食を麺だけで済ませてしまうなど糖質に偏った食生活。ビールや清涼飲料で食事量が減るのも夏バテ原因のひとつです。特に不足しやすいのがタンパク質やビタミンB1、C。ビタミンB1は糖質の代謝に必要な栄養素で、夏こそ多めに取りたいもの。ビタミンCはストレスで消耗しやすく、暑さや紫外線に悩まされる夏には必須です。

夏を乗りきるおすすめの野菜は、タンパク質やビタミン類をバランスよく摂れる枝豆です。また、夏野菜の代表ともいえるトマトの赤色の色素リコペンは抗酸化物質で、ストレスや紫外線などで生じた活性酸素を抑えます。疲労物質の代謝に役立つクエン酸や、うまみ成分のグルタミン酸も多く、夏バテ解消に適しています。暑い時季は夏野菜をたっぷり使ったカレーや、麺類には卵や肉、野菜を添え、一皿でも栄養補給ができるように心がけましょう。体が疲れているときは酸味や香辛料、香味野菜を活用し、食欲を刺激するのも効果的。冷たいものに偏らず、温かい料理も取り入れ、胃腸をいたわることが大切です。

[写真2]
冷やし中華のイメージ写真

監修

[写真3]
日笠志津(ひがさ・しづ)さん
女子栄養大学栄養学部准教授

博士(栄養学)、管理栄養士。食用植物のビタミンやミネラルの含有量、調理や保存に伴う数値の変動などをキーワードに、食品学、栄養学、食生活学を専門に研究を行っている。

主要野菜の水分量ランキング

この時季にスーパーで手軽に購入できる野菜を選び、可食部100グラム中に含まれる水分量を比較してみました(調理すると水分量は変化します)。それぞれの野菜に含まれる栄養素も紹介します。

文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」

1位:チンゲンサイ

[イラスト1]
チンゲンサイ:中1株/96.0立方センチメートル

主な栄養素
ベータカロテン、ビタミンC、ビタミンEなど、抗酸化作用を発揮する栄養素をバランスよく含む


2位:レタス

[イラスト2]
レタス:葉3~4枚/95.9立方センチメートル

主な栄養素
整腸作用に効果的な食物繊維、動脈硬化予防に役立つ葉酸が含まれる


3位:きゅうり

[イラスト3]
きゅうり:中1本/95.4立方センチメートル

主な栄養素
利尿作用があるカリウムが豊富。香気成分のピラジンは血栓予防の働きがあるといわれる


3位:りょくとうもやし

[イラスト4]
りょくとうもやし:2分の1袋/95.4立方センチメートル

主な栄養素
便秘改善に役立つ食物繊維の供給源。手頃な価格で購入できるのも魅力


5位:セロリ

[イラスト5]
セロリ:1本/94.7立方センチメートル

主な栄養素
独特の香り成分であるアピインには鎮静作用があり、イライラを抑える効果が期待できる


6位:だいこん

[イラスト6]
だいこん:直径7センチメートル、厚さ2.5センチメートル/94.6立方センチメートル

主な栄養素
デンプン分解酵素がデンプンの消化を促し、胸やけや胃もたれの予防に効果的


7位:ゴーヤ

[イラスト7]
ゴーヤ:中2分の1個/94.4立方センチメートル

主な栄養素
抗酸化ビタミン類やカリウム、食物繊維が豊富。血糖降下作用があるといわれている


8位:トマト

[イラスト8]
トマト:中2分の1個/94.0立方センチメートル

主な栄養素
抗酸化作用が強く、動脈硬化を予防するリコペンや、美肌効果があるビタミンCが豊富


9位:ピーマン

[イラスト9]
ピーマン:小3個/93.4立方センチメートル

主な栄養素
豊富なビタミンC、ベータカロテンが免疫力を強化。加熱調理後も安定した抗酸化作用を持つ


10位:なす

[イラスト10]
なす:中1個/93.2立方センチメートル

主な栄養素
紫色の皮に含まれるポリフェノールには、活性酸素の働きを抑制する作用がある

取材・文/池田菜津美


Part4.もっとスイカ

夏の風物詩といえば、スイカ!よく冷えたスイカの甘い果汁とシャリっとした食感は、夏バテ気味の体を癒してくれます。水分が豊富なので、熱中症予防にもぴったりです。

監修:株式会社萩原農場(スイカとメロンの専門種苗会社)

[QRコード]
http://www.suika-net.co.jp/〔外部リンク〕

スイカのおもな栄養成分と効能

カリウム、ベータカロテン、リコペン、シトルリン(アミノ酸の一種)

血圧上昇を抑えるカリウムが含まれるので、高血圧化予防に効果が期待できます。またシトルリンにはむくみや利尿効果も。赤肉スイカに含まれるベータカロテンとリコペンには抗酸化作用があるといわれます。

[写真1]
スイカのイメージ写真

食べるときに塩を振るのはなぜ?

味覚が舌に伝わる速さはそれぞれ異なり、しょっぱさは甘さより速く伝わります。スイカに塩をかけると、しょっぱさを感じた後に甘さを感じられるため、甘さがより引き立つというわけです。


おいしいスイカの見分け方

[写真2]
ヘタをチェック
ヘタがへこんでいて、まわりが盛り上がっているものを選ぼう

[写真3]
叩いてみる
ポンポンという音がすれば食べごろ

[図1]
模様と色で判断
・しま模様が多くて、色が濃い:甘さが強い
・しま模様が少なくて、色が薄い:甘さが弱い


不公平にならない上手な切り方

[写真3、写真4、写真5、写真6]
中央部の甘いところが均等に行きわたるようにカットします


種を避ける切り方

[写真7]
しま模様に対して垂直にスイカを横半分に切る

[写真8]
白い筋(維管束)に沿って切り分けると、種は表面に見えるだけで果肉の中には入らない

[写真9]
こんなユニークなカット方法も!


いろいろな種類

[写真10]
黄肉スイカ
表皮が緑で果肉が黄色いスイカ。別名クリームスイカとも呼ばれます。糖度は赤い果肉と変わらず、さわやかな香りを楽しめます。

[写真11]
種なしスイカ
戦後、日本で開発された種のないスイカ。以前は甘味が少なく、あまり流通していませんでしたが、現在では甘味も種ありと同等程度に改良されています。

[写真12]
黄皮スイカ
表皮が黄色で、果肉が赤色という珍しい大玉スイカ。糖度は12度程度と甘味も十分にあります。

[写真13]
黒皮スイカ
黒に近い深緑色の表皮を持つ、ちょっと変わったスイカ。みずみずしく真っ赤な果肉がおいしく、高級スイカとして贈答品にも利用されます。

こんな変わりダネもあります

生育途中で型にはめて、人工的に四角くなるように育てたスイカ。三角やハート形、ひょうたん形なども作られています。

[写真14]
ハート形のスイカ
写真提供:サプライジングファーマーズ株式会社

[写真15]
四角いスイカ
写真提供:サン・フルーツ

ムダにしない活用術

赤くて甘い部分を食べたら捨ててしまいがちなスイカですが、薬効があるシトルリンは皮に近い白い部分に豊富に含まれているので、捨ててしまってはもったいない。白い部分を浅漬けにしたり、きんぴらにしたりと、料理に活用してみてください。

[写真16]
スイカの皮の部分

まるでアート作品のようなスイカカービング

果物や野菜のカービングは、ナイフ1本で繊細な模様や文字を彫るタイの伝統工芸。JA全農とっとりは、鳥取県の名産品であるスイカを使ったカービングの動画を公開しています。まるで魔法のような職人技には、思わず目を奪われます。

[写真17]
スイカカービングの写真
制作:カービングパフォーマー meica

[QRコード]
https://www.youtube.com/watch?v=t7f6PoGvswo〔外部リンク〕


あっぱれ 全国の日本一を訪ねて vol.4

最高気温日本一!高知県 四万十市

四万十川を中心とした美しい景色で知られるだけでなく、国内最高気温を記録した場所でもある四万十市※。豊かな水と太陽の光の恩恵を受けて、農業も盛んに行われています。
※2018年7月22日現在

暑さと豊かな水源を農業に生かした地域

四万十市で、国内観測史上最高となる気温41.0度を記録したのは、2013年8月12日のこと。それまで埼玉県熊谷市と岐阜県多治見市が日本一暑い場所として知られていましたが、その記録が6年ぶりに更新されました。

41.0度となった西土佐地区は、愛媛県との県境に近い内陸部。山に囲まれているため海からの風が届きにくく、空気が滞留して気温が上昇しやすい環境なのです。

四万十川の中流域にあるこの地区には、川の支流も多く流れ、水がとても豊か。暑いからこそ、伝統的な川遊びや漁法などが今に受け継がれ、太陽の光と水が重要な役割を果たす農業が産業の中心となっています。

[写真1]
四万十川で水遊びの様子

[図]
高知県 四万十市
【DATA】北西は愛媛県、東南は太平洋に面し、四万十川が市の中心を通って太平洋に注いでいる。川漁や川遊びなど、川とともにある暮らしが今も息づいている。


四万十市ってこんなところ

その1 豊かな自然

[写真2]
「日本最後の清流」として名高い四万十川が流れ、1年を通して気候が温暖なため農業や漁業が盛ん。しょうがやなすなどの野菜や、川の恵みである鮎やアオノリが特産物として有名です。


その2 トンボの種類密度日本一

[写真3]
世界初のトンボ保護区「トンボ王国」では、多くの種類のトンボを見ることができ、その数なんと77種類!1年を通してトンボが住みやすい環境作りをしています。


その3 星空の街

[写真4]
旧環境庁が全国から選んだ「星空の街」の中で、高知県で唯一認定されました。肉眼はもちろん、360ミリの反射望遠鏡を備えた天文台からも美しく輝く星々を眺められます。
© 四万十天文台


日本一にズームイン

栽培に適した環境でしょうがに惚れて就農

四万十市は、代々続くしょうが農家が多いのですが、私は兵庫県の尼崎市出身で、Iターンで就農しました。しょうが農家でアルバイトをしたことが縁だったのですが、しょうがに惚れたと言えるのかもしれません。

熱帯エリアが原産のしょうがは、高温多湿の環境を好みます。高知県はしょうがの日本一の産地ですが、中でも四万十市は夏が暑く、四万十川の伏流水にも恵まれているので、しょうが作りの適性地だと思います。

さらに、収穫してすぐに出荷する新しょうがの場合は、砂地であることが大切です。砂地で栽培すると繊維が少なく、生で食べたときにサクサクした歯ごたえのある新しょうがができます。


手をかけて育てたしょうが
多くの人に届けたい

しょうがは繊細な植物なので、おいしく作るためには温度管理や砂のかぶせ方、水はけなど、気を配ることが多いですが、それも含めて楽しみながら栽培しています。

私は高知県で育成された「土佐一」という品種を栽培しています。生で食べると独特のピリっとした辛みとみずみずしさがあり、とてもおいしいと思います。

農業は食べてくださる消費者の皆さんがいてこそ。試行錯誤しながら「おいしい」と喜んでいただける新しょうがを作っていきたいです。

[写真5]
ハルキ農園 春木 英さん・麻衣さん
就農5年目。四万十川の中州にある土地を借りて、年間約20トンの新しょうがを夫婦二人で栽培。


農家おすすめ!しょうがの食べ方

サラダのアクセントとして千切りにした野菜やハムとあえたり、冷奴の薬味に。甘酢漬は、指の先くらいの大きさにカットすると、より食感を楽しめます

[写真6]
サラダ、冷奴、甘酢漬の写真


ビニールハウスの中で温度や砂などを適正に管理

[写真7]
気温を調整し、雨などから砂地を守るためにハウスで栽培されるしょうが。葉は2メートル近くまでのびる


新しょうがの収穫は手作業で傷つかないよう丁寧に

[写真8]
新しょうがは裂けやすいので、上手に収穫するためには経験と技が必要。抜いたら急いで茎をカットして洗浄へ


洗いながら表面を整えてツルツルの白肌に!

[写真9、写真10]
専用の機械で水をかけて砂を落とした後、さらに手で「はかま」と呼ばれる硬い部分を取り除いてキレイにする


取材・文/柳澤美帆 撮影/キッチンミノル


MAFF TOPICS

「MAFF TOPICS」では、農林水産省からの最新ニュースなどを中心に、暮らしに役立つさまざまな情報をお届けいたします。

NEWS1

山の豊かな自然を肌で感じる

鳥取県で「山の日」記念全国大会

8月11日の「山の日」は、山に親しむ機会を作り、山の恵みに感謝する日として、2016年に定められました。今年は8月10、11日の両日、鳥取県で山の日記念全国大会が開かれます。記念行事やさまざまなイベントを通じて、自然とともに暮らす素晴らしさと自然保護の大切さを全国に伝えていきます。

登山、トレッキング、ハイキングなど山の楽しみ方は色々あります。また、緑が広がる山々は、新鮮な空気を吸ったり、さまざまな植物を見て楽しんだりと、心身をリフレッシュするには絶好の場です。この夏は、山々からの恵みを感じに足を運んでみませんか。

[写真1]
山の写真

[写真2]
2人引きのこぎりでの丸太切り体験

[写真3]
多彩なステージプログラム

[写真4]
ツリークライミングの体験コーナー

※写真はすべて昨年度のものです。


山の日記念全国大会in鳥取

日程:8月10日(金曜日)、11日(土曜日・祝日)
場所:鳥取県米子市、大山町
内容:記念式典、トークセッション、歓迎フェスティバル(森の恵み感謝祭、里の恵み感謝祭、ステージイベントなど)

[QRコード]
http://mountainday-tottori.jp/〔外部リンク〕


未来に残したい全国の巨木を選定

林野庁は、全国の国有林内の巨樹・巨木の中から、次世代への財産として残していくべき木を「森の巨人たち百選」として選定しています。選ばれた巨木は、地域住民による協議会によって、保護柵や表示板の設置、周辺の環境整備などの保護活動が行われています。

長い年月をかけて年輪を重ねてきた巨木は、自然の神秘や生命の力強さを感じさせる大切な存在。古くからの言い伝えが残されている木や、ご神木として信仰の対象になっている木も多くあります。そんな、巨木の生命力や癒しのパワーを感じに、旅に出掛けてみるのもいいかもしれません。

森の巨人たち百選

[写真5]
乙部の縁桂(おとべのえんかつら)(北海道乙部町/北海道森林管理局)
木の幹が絡みあって1本の木となっている。地元の人びとからこの木に触ると良縁に恵まれると崇められている。

[写真6]
脇野沢千年ヒバ(青森県むつ市/東北森林管理局)
根元に大岩を抱き込んだ姿が印象的。名前には1000年、2000年と生き抜いてほしいという願いが込められている。

[写真7]
弘法大師のさかさ杖(長野県東御市/中部森林管理局)
約1000年前、弘法大師が諸国行脚で峠を越えた際、茶屋に置き忘れた杖が根付いたという言い伝えがある。

[写真8]
シラヌタの大杉(静岡県東伊豆町/関東森林管理局)
伊豆半島第一級の古木で、樹齢は推定1000年。近くにはモリアオガエルが生息する「シラヌタの池」がある。

[写真9]
大悲山(だいひざん)の三本杉(京都府京都市/近畿・中国森林管理局)
古くから白鷹竜王の宿るご神木として守られてきた。京の都から大悲山峰定寺(ぶじょうじ)への道しるべにもなっていた。

[写真10]
四万十源流の大モミ(高知県津野町/四国森林管理局)
四万十川の源流点がある不入山(いらずやま)の巨木。不入山は江戸時代、一般の人の立ち入りや樹木の伐採が禁じられていた。

[写真11]
サキシマスオウノキ(沖縄県竹富町/九州森林管理局)
地面近くの根が板のようになる「板根(ばんこん)」が群を抜いて大きく、日本最大のサキシマスオウノキと見られる。


「フォレスト・サポーターズ」募集

「フォレスト・サポーターズ」に参加してみよう

近年、日本の森が元気を失っています。フォレスト・サポーターズは、都市部の人や企業にも参加を呼びかけ、みんなで森のために行動することを目指して誕生しました。サポーターに登録した多くの人が「森にふれよう」「木をつかおう」「森をささえよう」「森と暮らそう」の4つのアクションを実行しています。皆さんもサポーターになって一緒に森を支えていきませんか。

[画像1]
フォレスト・サポーターズのロゴ

詳しくはWebサイトをご覧ください。
[QRコード]
http://mori-zukuri.jp/foresapo〔外部リンク〕


NEWS2

海と地球を体感しよう

「海」に焦点を当てながら、地球の過去から未来までを学べるイベント、「海の地球ミュージアム2018」が東京・六本木で行われています。展示されているデジタル地球儀「触れる地球」は、まるで宇宙から見ているような感覚で、地球の様子や迫力を、実際に触って感じることができます。また、ザトウクジラやマンタ、ジンベエザメなどが泳ぐ姿を、プロジェクション・マッピング技術で会場に投影したり、黒潮の魚たちが泳ぐ水槽を設置したりするなど、地球の大部分を占める海について紹介します。

さらに、親子向けに海と地球についてのワークショップ「子ども地球教室」も実施。「触れる」体験や海の映像、展示を通じて、地球や環境について学べるイベントです。

[写真1]
黒潮の流れ

[写真2]
エルニーニョの影響

[写真3]
地球温暖化の未来

[写真4]
手で回すように画像を動かすことができる


デジタル地球儀とは

現在の雲の様子や、地球の温暖化、台風・津波の発生過程など、さまざまな姿を映し出すことができる地球儀形のディスプレイ

[写真5]
デジタル地球儀
© Earth Literacy Program


海の地球ミュージアム2018

日程:9月2日(日曜日)まで開催中
場所:六本木ヒルズ展望台(森タワー52階)
展望台入館料:一般1,800円、高校生・大学生1,200円、4歳から中学生600円、シニア(65歳以上)1,500円

[QRコード]
https://tcv.roppongihills.com/jp/exhibitions/earthmuseum2018/index.html〔外部リンク〕


NEWS3

発見・驚き・感動がぎっしり

子ども向けの参加体験型イベント「丸の内キッズジャンボリー2018」が8月14日から3日間、東京国際フォーラムで開催されます。

「教えて!水のこと!水の大辞典」では、水が私たちのところに届くまでの意外な秘密や謎が、クイズや映像を通じて分かります。他にも、生き物と自然のつながりやお箸の使い方、食事のマナーが楽しく学べる講座など、さまざまなワークショップが行われます。自由研究の題材探しはもちろん、新たな発見や今までにない体験もできるので、親子で足を運んでみてはいかがでしょうか。

[写真6]
水について学べるさまざまな体験がいっぱい

[写真7]
「ビーズひろいゲーム」でお箸の使い方を学ぶ

※写真はすべて昨年度のものです。


丸の内キッズジャンボリー2018

日程:8月14日(火曜日)から16日(木曜日)
場所:東京国際フォーラム
入場無料

詳しくはこちら
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http://www.tif-kids.jp/2018/〔外部リンク〕


NEWS4

非常食がごちそうに変身

8月30日から9月5日は、防災週間です。大規模災害への備えで大切なのが、家庭での食料の備蓄。缶詰やレトルト食品を多めに買って定期的に食べ、使った分を買い足していくローリングストック法なら、いざというときに賞味期限切れ、という失敗を防げます。非常食をアレンジして、普段の食事でおいしく食べられるレシピを考案した大学のゼミも。防災週間にあわせて、皆さんも食料を使いながら備える工夫をはじめましょう。

[写真8]
レシピを考案した、愛知学院大学の学生たち

[写真9]
さばの缶詰を具に使った春巻き

[写真10]
保存用ビスケットを使ったティラミス

[写真11]
アルファ化米とさんま蒲焼缶詰を使ったのり巻き

レシピについて詳しくはこちら
[QRコード]
http://www.maff.go.jp/tokai/shohi/seikatsu/iken/attach/pdf/recipe-18.pdf〔PDF〕


クイズの答え

カービング

素材は、本誌17ページで紹介したスイカ以外に、メロン、にんじん、きゅうり、だいこんなどさまざま。果物や野菜からできているとは思えない美しさと、ナイフ1本ではじめることができる手軽さから、世界中で楽しまれています。

初心者でもできる簡単なものもあるので、世界にひとつだけの作品を作ってみてはいかがでしょうか。

[写真12]
カービング作品その1

[写真13]
カービング作品その2


取材・文/丸山 こずえ



編集・発行 農林水産省大臣官房広報評価課広報室
〒100-8950 東京都千代田区霞が関1-2-1
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FAX:03-3502-8766

編集協力 株式会社文化工房
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編集/中村麻由美、小尾悠梨子、糸瀬早紀、 藤田紫糸、小竹結女、小野沢啓子、三邉晶子
アートディレクション/釜内由紀江
デザイン/石川幸彦、清水桂