18年10月号 文字情報
aff(あふ)agriculture forestry fisheries:September 2018
平成30年10月1日発行(毎月1日発行)
[表紙]
今月の「手」
弘果りんご連絡協議会 青年部部長 安田 英広さん
りんご生産量日本一の青森県弘前市郊外に広がる畑にて。
撮影/キッチンミノル
CONTENTS
- 連載 私のおもいで弁当[山形県]vol.6 … 2ページ
- 特集1 りんご … 4ページ
- 特集2 柿 … 14ページ
- 全国の日本一を訪ねて vol.6 … 18ページ
- MAFF TOPICS … 20ページ
News
ジビエの情報が盛りだくさん
「木づかい」イベントが目白押し
全国各地の「実り」大集合
みんなで農業を体験しよう
食の縁結び甲子園で熱戦
漁業のデータ活用に
- 読者の声 … 23ページ
今月のクイズ
りんごを保存する木箱は、何の木でできているでしょうか。(答えは23ページ)
広報誌『aff(あふ)』について
農林水産業や農山漁村は、食料の安定供給はもちろんのこと、国土や自然環境の保全、良好な景観の形成などの多面的機能の発揮を通じ、国民の皆さまの毎日の生活において重要な役割を担っております。また、農林水産行政は、生産などの現場に密着したものであると同時に、毎日の生活に深く関わっています。農林水産省では 「aff」を通じ、農林水産業における先駆的な取り組みや農山漁村の魅力、食卓や消費の現状などを紹介しております。
Webサイトのご案内
「aff」は農林水産省のWebサイトでもご覧になれます。
https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/
本誌に掲載した論文などで、意見にわたる部分は、それぞれ筆者の個人的見解であることをお断りします。
私のおもいで弁当
子どもたちに伝えたい郷土料理や懐かしいふるさとの食材を使ったお弁当を、著名人が、お弁当へのあふれる想いと共に紹介します。全国のふるさとの美味を、あなたもお弁当に入れてみませんか?
【vol.6】山形県 しそ巻き
夏に収穫した青じそを保存食にした家庭の味。味噌に砂糖を入れて甘くし、もち米粉、好みでごまやくるみ、一味唐辛子などを入れて青じそで巻き、楊枝などに刺して油で揚げる。ご飯のお供に、お茶請けに、お酒のアテにも。
[写真1]
しそ巻き
[写真2]
ウド鈴木
Udo Suzuki
1970年生まれ。山形県鶴岡市出身。お笑いコンビ・キャイ~ンのボケ担当。バラエティ番組に多数出演し、本当か芸なのか分からないボケぶりで人気に。農業高校出身なので、今夏は金足農業高校の躍進ぶりに感動した。
[写真3]
ウド鈴木さんのう米(まい)弁当
東北の「食の都」鶴岡はおいしいものであふれてる
僕の実家は、山形県の鶴岡市でお米を作っている農家です。畑では、母や祖母が家で食べる分の野菜もいろいろ作っていたので、食卓にはいつも自家製の食材で作ったおかずがたくさん並んでいました。
鶴岡のおいしいものを挙げたらキリがないですが、一番思い出すのは、どんがら汁かな。寒ダラをぶつ切りにして、白子とか、アラを余すところなく全部入れて酒粕で味つけしてあるんです。あとは、クチボソカレイとかよく食べました。それと、しょんびき。塩引きの鮭のことを、鶴岡ではそう呼んでました。やっぱり東北だから、しょっぱい味のものが多かった気がします。
忘れちゃいけないのが、しそ巻き。味噌に砂糖を入れて甘くして、それをしそで巻いて油で揚げてあるものです。この味がいいあんばいで、ご飯がすすんじゃうんですよね。
お弁当の主役はご飯!今秋、新しい庄内米が誕生
鶴岡は出羽三山と海に囲まれた広い庄内平野にあるんですけど、去年、テレビ番組で庄内平野をドローンで撮影してくれたんです。そうしたら田んぼがまさしく田(でーん)と広がっていてすごくキレイでした。やっぱり鶴岡は米どころなので、お米が本当においしいです。
高校時代は母と祖母にお弁当を作ってもらっていましたが、白いご飯がドンとあって、豚肉の生姜焼きとか甘い卵焼きとか、ご飯が食べたくなる味つけのおかずが入っていました。それと、ご飯の真ん中に筋子がのってることが多かったです。筋子そのものもおいしいんですけど、その味がしみたところのご飯がこれまたたまらない。マネージャーさんが鶴岡に来たときに「ご飯が冷めてもうまい」って言ってくれたのは嬉しかったです。これはすごい褒め言葉!どう食べてもいつ食べてもおいしいってことですもんね。
僕は農家の長男だから、本当は実家を継がなきゃいけなかったんです。でも今は、弟の孝征(たかゆき)がお米を作っていて、今年の秋に「雪若丸」っていう山形の新しいブランド米が本格デビューします。粒が大きい新食感のお米ということなので、ぜひみんなに食べてほしいです。
[レシピ]しそ巻き~くるみとカシューナッツ~
【材料(4人分)】
青じその葉…36枚
A
味噌…150グラム
きび砂糖…90グラム
はちみつ…大さじ1
小麦粉…大さじ4
白すりごま、酒…各大さじ1
七味…少々
B
くるみ(細かく刻む)…40グラム
カシューナッツ(細かく刻む)…20グラム
揚げ油…適量
つまようじ…12本
【作り方】
- 耐熱ボウルにAを入れよく混ぜ、ふわっとラップをかけて500ワットで3分加熱
- 1にBを加えさらによく混ぜ、バットに移し平らにのばし冷蔵庫で30分冷やす
- 洗って水をふきとったしその裏側に、2を小指ぐらいの量をのせ、葉の付け根からくるくると巻き、1本のつまようじに3個ずつ刺す
- 130度から140度の低温でゆっくり揚げる。しその葉が色鮮やかになったら油を切り完成
監修/飯倉孝枝 取材・文/柳澤美帆 撮影/三村健二
特集1 りんご 今ではなじみの禁断の果実
アダムとイブの神話やニュートンの万有引力の法則にも登場するりんごは、私たちにとってなじみが深く、身近な果物です。
[イラスト1]
ニュートンのイラスト。
イラスト/見杉宗則
中央アジアから世界に広がり約150年前に日本へ
りんごは中央アジアのコーカサス地方が原産です。その歴史は古く、約4000年前にはすでに栽培されていたといわれています。紀元前300年ごろのギリシア時代には、接ぎ木などの栽培法が研究されており、ローマ時代にはデザートとして食べられていたのだとか。16世紀から17世紀ごろにヨーロッパ各地に広まった後、17世紀に大勢のヨーロッパ移民によってアメリカに伝わり、そこで盛んに品種改良が行われました。
日本に導入されたのは1871(明治4)年。北海道開拓使次官がアメリカから75品種の苗木を持ち帰り、農林水産省の前身である内務省勧業寮が全国に苗木を配布して、国内でりんごが広く栽培されるようになったのです。
[写真1]
イギリスの物理学者、アイザック・ニュートンが「万有引力の法則」を発見するきっかけになったりんごの木。その子孫は日本にも寄贈され、小石川植物園(東大理学部附属植物園)などで見られます
写真:東京大学大学院理学系研究科附属植物園
生産量日本一は青森県
国内生産の半数以上を占め、生産量日本一を誇る青森県。今から約140年前に、当時の内務省勧業寮から3本の苗木が配布され、県庁構内に植えられたのが、青森県のりんご栽培の始まりといわれています。
夏でも涼しく朝晩の寒暖差が大きいなど、気候と土壌がりんご栽培に適していたことから、積極的に作付面積の拡大や品種改良を推し進め、不動の「りんご王国」の地位を築くに至りました。
アジアを中心に輸出拡大
国産りんごの輸出は急増しており、2015年産(9月から翌年8月)では過去最高の3万6304トンを記録しました。2016年には、すべての果実の輸出量のうち、りんごの占める割合が約8割となっています。中でも青森県産りんごの輸出量が多く、海外でも高い評価を受けています。
輸出先としてはアジアが中心。国・地域別に見ると台湾、香港、タイの順で多く、半数以上を台湾が占めています。大玉で発色がきれいな日本のりんごは高級感があることから、現地では春節などの贈答用として人気が高いようです。
[図1]
都道府県別りんごの生産量
- 青森県:415,900トン
- 長野県:149,100トン
- 山形県:47,100トン
- 岩手県:39,600トン
- 福島県:27,000トン
- 秋田県:23,500トン
- 群馬県:8,760トン
- 北海道:7,740トン
- 宮城県:3,050トン
- 岐阜県:1,700トン
- 全国計(2017年産):735,200トン
出典:農林水産省「2017年産りんごの結果樹面積、収穫量及び出荷量(概数)」
[グラフ1]
2017年産国産りんご輸出先内訳(2018年7月現在)
- 台湾:23,506トン
- 香港:8,006トン
- タイ:695トン
- ベトナム:299トン
- その他:489トン
- 合計:32,995トン
出典:財務省貿易統計(2017年9月から2018年7月)
[グラフ2]
国産りんご(全国)輸出量の推移
旬と種類
種類が非常に豊富で、味や色、形などさまざま。
世界では約15000種、日本では約2000種類が栽培されており、一年中おいしいりんごが食べられます。
イラスト/アライヨウコ
紅玉
小ぶりで、香りが豊か。果肉は黄白色で果汁が多く、酸味が強い。料理やお菓子の材料などにも適している。
[写真1]
写真提供/左:青森県りんご果樹課、右:築地市場ドットコム
秋映(あきばえ)
「千秋」と「つがる」をかけあわせた長野県のオリジナル品種。果汁たっぷりの濃厚な味わい。完熟すると黒っぽい色になる。
[写真2]
写真提供/築地市場ドットコム
金星
黄金色の果皮で甘みが強く、香りがいい。果肉は硬く、シャリっとしたさわやかな歯ざわり。果汁が豊富。
[写真3]
写真提供/左:青森県りんご果樹課、右:フーズリンク
王林
福島県で「ゴールデンデリシャス」と「印度」をかけあわせて作られた黄色系りんご。酸味が弱く甘い口当たりで、さわやかな香りが特徴。
[写真4]
写真提供/左:JA全農りんご情報局、右:フーズリンク
ジョナゴールド
アメリカで「ゴールデンデリシャス」と「紅玉」をかけあわせて作られた品種。果肉は黄白色で「紅玉」に似た酸味と濃厚な味。
[写真5]
写真提供/左:JA全農りんご情報局、右:フーズリンク
シナノゴールド
「ゴールデンデリシャス」と「千秋」をかけあわせて作られた長野県生まれの黄金りんご。サクサクと引き締まった歯ごたえ、甘みの中に柑橘類のようなさわやかな酸味がある。
[写真6]
写真提供/左:フーズリンク、右:築地市場ドットコム
陸奥(むつ)
青森県で「ゴールデンデリシャス」と「印度」をかけあわせて作られた品種。大きいものではなんと1kg近いものもある。
[写真7]
写真提供/左:青森県りんご果樹課、右:フーズリンク
シナノスイート
長野県で「ふじ」と「つがる」をかけあわせて作られた品種。大きめの長円形。果汁たっぷりでとても甘い。
[写真8]
写真提供/左:JA全農りんご情報局、右:果物ナビ
サン陸奥
実が大きく独特の香りを持つ、さわやかな酸味のりんご。「陸奥」に袋をかけず育てることで、黄から黄緑色の外観になる。
[写真9]
写真提供/フーズリンク
サンふじ
甘みと酸味、歯ごたえのバランスが絶妙な人気品種。蜜が入りやすく、果汁もたっぷり。
[写真10]
写真提供/築地市場ドットコム
[イラスト1]
国内生産量1位を誇る人気の品種「ふじ」は年間を通して流通していますが、比較的多く出回るのは11月から1月。また「つがる」は、8月下旬から9月にかけて出荷されます。
[イラスト2]
「サンふじ」や「サン陸奥」など、サンと表示してあるものは無袋(むたい)といって、袋がけせずに栽培しています。果皮の色は鮮明ではないものの、コクがあっておいしいりんごです。
「1日1個のりんごは医者を遠ざける」
りんごが栄養豊富であることを表すイギリスのことわざです。りんごは高血圧など生活習慣病の予防に効果がある食物繊維やカリウムを含有。ほかにも虫歯予防や老化防止効果なども期待されています。
主な成分と効能
- カリウム:ナトリウム(塩分)を体外に排出し、血圧の上昇を防ぐ
- リンゴ酸:貧血の予防に効果が期待できる
- ビタミンC:体の酸化を防ぎ、鉄分の吸収を高める
- ポリフェノール:動脈硬化や花粉症、アトピー性皮膚炎などを抑える作用がある
- 食物繊維:食後のコレステロールの吸収や、血糖値の急激な上昇を抑える作用がある
[写真11]
りんごの断面
日本で初めて。りんごの機能性表示食品「プライムアップル!(ふじ)」
パッケージに「内臓脂肪を減らす」と表示された大玉りんご「プライムアップル!(ふじ)」は、生果のりんごとしては日本初の機能性表示食品です。りんごにはポリフェノールの一種であるプロシアニジンが含まれており、1日当たり110ミリグラムを摂取すると、内臓脂肪が減ることが分かっています。プライムアップル!(ふじ)を300グラム(果皮と果芯を除く)摂取すると、この目安量に達することが明らかになっています。
[写真12]
「プライムアップル!(ふじ)」
栽培の工夫:生産現場を訪ねて~青森県弘前市~
りんご生産量日本一を誇る青森県弘前市。郊外の藤崎町で代々りんご農家を営む生産者、安田さんの畑を訪ねました。
取材協力:弘果弘前中央青果株式会社
[写真1]
畑には、50年以上も実をつけているりんごの古木もあります
[写真2]
訪れた日はつがるの葉摘み作業の真っ最中。実の周りの葉を摘み、太陽光を浴びさせます
手作業の積み重ねでおいしいりんごを届ける
津軽平野のほぼ中央に位置し、霊峰・岩木山を望む弘前市郊外の藤崎町は、りんごの代表品種ふじの発祥の地として有名。肥沃な土壌と昼夜の寒暖差、日当たりのよい地形など、りんご栽培に絶好な環境に恵まれ、このあたりで作られたりんごは、国内外で高く評価されています。
安田さんは、家業のりんご農家を継いで14年。代々続く約6ヘクタールの農園で、早生ふじやつがる、きおう、ジョナゴールドなど、10種類のりんごを栽培しています。冬の剪定に始まり、春に行う受粉や摘花、夏の実すぐりや袋かけなど、秋に収穫を迎えるまで、1年を通して手作業がほとんどです。
「一番難しいのは毎年同じ品質を保つこと」と話す安田さん。私たちがおいしいりんごを食べられるのは、こうした生産者の苦労の賜物なのです。
[写真3]
安田英広さん
年間およそ10トンを出荷。約6000名を擁する弘果りんご連絡協議会の青年部部長を務めている。
[写真4]
アカマツ(一部はスギ)の木箱に入った色鮮やかなつがる
りんご栽培ならではの工夫(時期はふじの場合)
- [写真5]
剪定/1~3月:りんご農家の1年は剪定からスタート。樹勢調節はりんごの質を左右するため、吹雪でも欠かせません。
- [写真6]
実すぐり(摘果)/5~6月:大きくておいしいりんごを作るため、3~5芽に1つの実になるように、不要な実を取ってしまいます。
- [写真7]
袋かけ/6~7月:着色をよくし長く貯蔵できるようにするために、実に袋をかけます。収穫の15日ほど前に袋をはずします。
- [写真8]
玉まわし(ツルまわし)/10~11月:りんごの実の反対側に太陽を当て、色が全体にきれいにつくように実を回転させます。
日本最大級のりんご市場
[写真9]
収穫したりんごの一部は選果場へ運ばれ、糖度や大きさ、色などを判別する光センサーに通して分けられた後、競りにかけられます。弘前市にある弘果弘前中央青果株式会社は、選果場と冷蔵庫を兼ね備えた日本最大級のりんご市場。10月から11月のピーク時には、1日およそ12万箱(1箱20キログラム)ものりんごが競りにかけられます。
[写真10]
すぐに出荷しないりんごは巨大冷蔵庫で保存。酸素濃度と温度を調節する特殊なCA貯蔵技術により、長期に鮮度を保ちます
加工の工夫:素材を生かしてさらにおいしく!
ジュースやアップルパイなどの加工品をご紹介。果実そのものの味わいや食感、香りなど、りんごのよさを楽しめるよう、さまざまな工夫が凝らされています。
密閉搾りで味や香りを最大限に生かす:ジュース
りんごを搾る際の大敵は、酸化して茶色く変色すること。そのため、りんごジュースには、酸化防止剤が入っていることも。JAアオレンの「密閉搾り」は、無酸素状態の装置ですりおろしているため、変色することがなく、酸化防止剤などが必要ありません。りんごそのままの味や香りを楽しめるジュースになっています。
[写真1]
「希望の雫」。青森県産りんごを100パーセント使用。ふじやジョナゴールド、王林などの品種をブレンド
JAアオレン
青森県弘前市大字外瀬2-2-1
電話:0172-33-7520
営業時間:9時から17時
休み:土日祝日、お盆、年末年始
[QRコード1]
http://www.aoren.or.jp/〔外部リンク〕
[写真2]
青森で生産されるりんごは、9月に収穫されるつがるをはじめ、10月のジョナゴールド、紅玉、陸奥、11月のふじなどがあります。生産するりんごジュースは、JAアオレンに集まるこれらのりんごを絶妙にブレンドし、おいしさを引き出しています
りんご本来の味わいを楽しめるお酒:シードル
kimoriシードルは、丹精込めて育てたりんごを、人が集まるお酒の席でも楽しんでほしいという思いから生まれた商品です。素材本来の味わいを生かすため、皮ごとすりおろした果汁を使用。果実感を残したまま、ゆっくり発酵させるので、りんごの香りが口いっぱいに広がり、丸ごとのおいしさが凝縮されています。
[写真3]
スイートとドライの2種類。酸味と甘みのバランスがよいサンふじを主に使用し、スイートは1か月ほど、ドライはさらに1週間から2週間長めに発酵させています
[写真4]
皮ごとすりおろした無濾過製法で果実感たっぷり。炭酸は発酵時に発生するものだけを溶け込ませているので、口当たりが優しく、飲みやすい
弘前シードル工房 kimori
青森県弘前市大字清水富田字寺沢52-3(弘前市りんご公園内)
電話:0172-88-8936
営業時間:9時から17時
休み:なし
[QRコード2]
http://kimori-cidre.com/〔外部リンク〕
こだわりの製法でりんごのよさを引き出す:りんご飴
日本初のりんご飴専門店「ポムダムールトーキョー」。りんごの味と食感を楽しめるりんご飴にこだわり、ひとつずつ手作業で製造しています。重要なのはりんごと飴のバランス。例えば、実の柔らかい「つがる」は、飴も柔らかめに。素材のよさを技術と経験で引き出す、りんご飴づくりを目指しています。また、全国各地へ出張販売も実施。
[写真5、写真6]
150度から160度に熱した飴をまとわせるとりんごの皮が焼かれ、飴が新たな皮になります。飴の食感や口溶けがおいしさのカギ(上)
1番人気はプレーン。従来のりんご飴では感じられない、食感や味わいに驚くはず(右)
ポムダムールトーキョー
東京都新宿区新宿5-9-12 KIビル2階
電話:03-6380-1194
営業時間:13時から23時(木曜は20:00まで、ラストオーダーは閉店30分前まで)
休み:なし
[QRコード3]
https://www.pommedamourtokyo.com/〔外部リンク〕
種類はいろいろりんごの街で食べ比べよう:アップルパイ
りんご生産量日本一を誇る弘前市では、ケーキ屋やパン屋、カフェやレストランなどで、さまざまに工夫を凝らしたアップルパイを味わうことができます。りんごの食感や酸味、シナモンやバターの風味など、お店のこだわりによって同じりんごでも味わいのバリエーションはとても豊富。「弘前アップルパイガイドマップ」を片手に、りんご産地ならではのご当地スイーツを食べ比べてみてはいかがですか?
[写真7]
程よい酸味とバニラの風味をきかせて、りんごを軟らかく煮詰めた「ボンジュール」のアップルパイ
(青森県弘前市城東中央3-1-3/電話:0172-88-7557)
[写真8]
ふじにバターとシナモンを加え、香り豊かに焼き上げた「洋菓子工房ノエル」のアップルパイ
(青森県弘前市品川町2-2/電話:0172-35-7699)
[写真9]
皮ごと1個使い、アーモンド、カスタード、クリームチーズの3種類のクリームを加えた「フランス食堂シェ・モア」の「まるごとりんごチーズ風味パイ」
(青森県弘前市代官町53-2/電話:0172-33-7990)
[写真10]
りんごの街をPRしようと始まった「弘前アップルパイガイドマップ」。掲載されているアップルパイは、なんと47種類
弘前観光コンベンション協会のWebサイトからダウンロード可能
弘前市立観光館
青森県弘前市大字下白銀町2-1
電話:0172-37-5501
営業時間:9時から18時
休み:年末年始(臨時開館あり)
[QRコード4]
http://hirosaki-kanko.or.jp/〔外部リンク〕
取材・文/池田菜津美
家でできる工夫:カンタン!おいしい!食べ方と保存法
家でりんごをおいしく食べるためのヒントをご紹介します。「皮をむくのが面倒」という方は、時短カットをぜひお試しあれ。
見分け方のコツ
- 皮に張りがある
- さわやかな香りがする
- 全体が色づき、お尻の部分に緑色が残っていない
- 形が左右対称
- 指で軽く弾いてみて、澄んだ音がする
- 持つと見かけより重く感じる
[写真1]
りんごの写真
[イラスト1]
甘いりんごは、お尻まで色づいてますよ
[写真2]
お尻まで赤い
[写真3]
お尻が緑色
かんたんに切る方法
最も一般的なクシ切りよりも、さらに時短できるのが「垂直カット」。上から井の字のように包丁を入れれば、芯の部分が残ります。「輪切り」も時短で、捨てる部分が少ないエコなカット方法。皮も栄養が豊富なので、しっかり洗って皮もおいしく食べましょう。
垂直カット
[写真4]
線のように切れば、あっという間にでき上がり。
[写真5]
垂直カットされたりんごの写真
うさぎりんごの切り方
[写真6]
くし形にカットして芯を取ったら、皮に山形の切れ目を入れる
[写真7]
切り目を入れた方から、山形のところまで皮をむく
[写真8]
うさぎりんごのでき上がり!
輪切り
[写真9]
りんごの輪切りの写真
[写真10]
輪切りしたりんごを型で抜くと、お弁当のワンポイントに
上手な保存方法
乾燥を防ぐために密封して冷蔵するのが基本。りんごは成熟を促進するエチレンガスを出すので、渋柿や硬いキウイフルーツなどを一緒に入れると追熟させることができます。
切る前
[写真11]
ポリ袋に入れて密封したり、ラップで包んで冷蔵庫の野菜室で保存すれば、鮮度を保てます。じゃがいもと一緒に入れると、りんごが成熟するときに発生するエチレンガスによって、じゃがいもの芽が出るのを抑えることができます。
切ったあと
[写真12]
レモン汁に漬けておくと、酸化で変色するのを防ぐことができます。
茶色く変色してしまったら
[写真13]
果汁100パーセントのオレンジジュースに10分ほど浸してみましょう。ビタミンCの作用で、もとの色に戻ります。
りんごの自動販売機をご存じですか?
エム・ヴイ・エム商事は、青果物の販売会社です。りんごの消費量が年々減少していることに着目し、原因を探っていると「1個食べるのが大変」、「切るのが面倒」など、食べ方に一因があることが分かりました。そこで誕生したのが、カットしたりんごを袋に密閉した「アップルスイーツ」。せっかく手軽な食べ方を開発したのだから、販売方法も手軽にと、自動販売機を導入しました。「新鮮なりんごをもっと手軽に味わってほしい」という思いが込められています。
[写真14]
みずみずしいりんごをいつでも買えると評判に。今では設置台数が増え、東京や大阪のいたるところで見るようになりました
[写真15]
スナック感覚で楽しめるフルーツを開発。「アップルスイーツ」は国産りんごを専用工場でカット・袋詰めしています
[写真16]
エム・ヴイ・エム商事
石田希世士さん
代表取締役社長。農業イノベーション最先端の地アメリカをはじめ、世界各国に足を運び、農産物業界のあり方を調査。良質な野菜や果物を消費者に届ける農産物業界の発展に尽力する
特集2 柿
10月26日は柿の日。正岡子規が、明治28年10月26日に始まる奈良旅行で詠んだ「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」の句に由来します。古くから日本人に愛された柿の魅力に迫ります。
[写真1]
法隆寺と柿の写真
奈良時代から親しまれ万病に効く健康食品
柿は代表的な秋の味覚のひとつ。一説には、氷河期の終わりに中国大陸から渡来したとか。「古事記」や「日本書紀」にも登場しており、奈良時代には食用とされていたようです。
柿は、ビタミンCやカロテン、カリウムなど、栄養が豊富です。風邪や生活習慣病、がんの予防、美肌や二日酔いにも効果があるとされ、昔から「柿が赤くなると医者が青くなる」ということわざがあるほど。
柿の旬は10月から11月。ハウスもの、冷蔵ものも含めると8月から1月ごろまで楽しめます。
代表的な柿の品種は富有、次郎、西村早生、平核無(ひらたねなし)など約20種類。中でも生産量が多いのが富有で、甘柿生産量の約80パーセントを占めています。渋柿では平核無の生産量が多く、渋柿の約80パーセントを占めています。
[グラフ1]
柿の都道府県別収穫量
- 和歌山県:47,500トン
- 奈良県:32,900トン
- 福岡県:18,000トン
- 岐阜県:14,600トン
- 愛知県:12,800トン
- 新潟県:10,300トン
- その他:89,900トン
- 全国計(2017年度):225,300トン
出典:農林水産省「2017年産西洋なし、かき、くりの結果樹面積、収穫量及び出荷量(概数)」
種類
柿は甘柿と渋柿に大別され、さらに甘柿は「完全甘柿」、「不完全甘柿」に、渋柿は「完全渋柿」、「不完全渋柿」に分けられます。
完全甘柿
甘柿の中で、種が入らなくても渋みが抜けるものを完全甘柿といいます。甘みが強いのが特徴です。
次郎
[写真2]
丸みのある四角形。種はほとんどなく、果肉は甘いが果汁は少なく硬め。しっかりした歯ごたえが特徴。
富有
[写真3]
奈良県が主な産地。丸形で、果肉は柔らかくて果汁が多く、甘みが強い。出荷は10月下旬ごろから。
不完全甘柿
甘柿の中で、種が多く入ると渋みが抜けるものを不完全甘柿といいます。渋抜きをして出荷します。
禅寺丸
[写真4]
神奈川県川崎市麻生区原産の日本最古の甘柿。果肉にゴマ状の斑点が入ると食べごろ。
西村早生
[写真5]
出荷量は福岡県が全国1位。9月下旬から10月上旬に出荷。熟すと果肉にゴマ状の斑点が入るのが特徴。
完全渋柿
渋柿の中で、種が入っても渋いままのものを完全渋柿といいます。渋抜きすると程よい甘みになります。
愛宕
[写真6]
愛媛県が原産地。縦長で少し先がとがった形。干し柿にして食べる。収穫期は11月中旬から12月中旬。
西条
[写真7]
中国地方特有の非常に珍しい品種。丸くて縦長の形と4本の溝が特徴で、果汁が豊富。
不完全渋柿
種が入ると種の周辺だけ渋みが抜ける渋柿を不完全渋柿といいます。渋抜きをすれば甘くなります。
平核無
[写真8]
扁平で四角い形をした果汁豊富な種なし柿。渋抜きをして出荷する。10月中旬から11月に出回る。
刀根早生
[写真9]
奈良県で平核無の枝変わりとして発見された柿。程よい硬さで果汁豊富。9月下旬から10月中旬が旬。
甘柿と渋柿はどう違う?
柿の渋みのもとは、水溶性タンニン。これが口の中で溶けると渋く感じます。甘柿も幼果のときには渋みがありますが、収穫時にはタンニンが水溶性から不溶性に変化するため渋みがなくなります。渋柿も、アルコールや炭酸ガスを使って処理(渋抜き)することで、タンニンが不溶性に変化して甘くなります。また、干し柿にしても渋みは抜けます。
[図1]
- 未熟果の甘柿:水溶性タンニン(溶けて渋い)
- 熟果の甘柿:水溶性タンニン(溶けない)
- 未熟果の渋柿:水溶性タンニン(溶けて渋い)
- 熟果の渋柿:水溶性タンニン(溶けて渋い)
- 未熟果の渋柿と熟果の甘柿を渋抜き:水溶性タンニン(溶けない)
文/石井栄子
産地のプロに聞きました
選び方と食べ方
おいしい柿の見分け方
- ヘタと果実の間にすき間がない
- ヘタがきれいな緑色
- 全体が色づいている
- 持ったときに重さを感じる
- 皮に張りとツヤがある
- 硬すぎず、柔らかすぎず、硬さが均一
[写真1]
柿の写真
上手な保存方法
[写真2]
常温だと2日ほどで柔らかくなります。水で濡らしたティッシュペーパーをヘタの上に置いてラップで覆い、ヘタの部分を下にして冷蔵庫の野菜室で保存すれば、追熟を抑えることができます。
家で追熟するには
[写真3]
柿が硬い場合はりんごと一緒に袋に入れると、エチレンガスというりんごの植物ホルモンの作用で、追熟が促されます。
あさくらの柿を守れ!
浸水被害を乗り越えて
全国有数の甘柿の産地、福岡県朝倉市。昨年7月の九州北部豪雨で大きな被害を受けました。山の斜面に多く分布する柿園に流木や土砂が流れ込み、筑前あさくら農業協同組合災害復興対策室の濱崎俊充課長によると、柿部会メンバーの柿園計300ヘクタールのうち71ヘクタールが被害を受けたといいます。1年経った今も復旧作業は続いています。
「朝倉の柿は肥沃な筑後川流域の南向きの斜面で育ち、明るいオレンジ色と、渋抜きをしなくても甘い果肉が自慢。消費者の皆さんのおいしいという声が一番の励みになります。たくさん食べて朝倉の柿を応援してほしいですね」(濱崎さん)
[写真4]
土砂の運び出しは今も続いています
[写真5]
ファンのために、被災直後の出荷を実現しました
魅力いろいろ
新鮮な柿だけでなく、干し柿をはじめとした加工品も種類豊富。新しい品種も登場しています。
新しい加工品
[写真6]
柿のジュース
全国展開の「果汁工房 果琳」では、毎年10月ごろに柿のジュースを期間限定販売
[写真7]
市田柿ミルフィーユ
南信州地域で江戸時代から続く市田柿の干し柿に、濃厚なバターをサンド
株式会社マツザワ
伝統的な干し柿
[写真8]
ころ柿
能登を代表する特産品として有名な干し柿。独特な風味と果肉の美しい飴色が特徴
[写真9]
あんぽ柿
水分が50パーセント程度と柔らかいのが特徴。富山県の三社柿を使ったあんぽ柿が有名
ひと口サイズの新品種
[写真10]
ベビーパーシモン
直径3センチ程度と非常に小さい柿。種がなく皮ごと食べられ、甘みが強い
こんな食べ方もあります
柿のシャーベット
[写真11]
熟れ過ぎてしまった柿は、そのまま冷凍してシャーベットに。あまり溶かしすぎず、半解凍にしてシャリシャリとした食感を楽しみましょう。
柿のプリン
[写真12]
柿と牛乳をミキサーで混ぜて冷やすだけ。柿に含まれるペクチンがカルシウムとあわさることでプリンのように固まります。柿と牛乳の比率は2対1。
監修/JA筑前あさくら
あっぱれ 全国の日本一を訪ねて vol.6
柿の生産量日本一!奈良県 五條市
柿は古来から日本で栽培されていた果物です。五條市は生育に適した土地柄を生かして一大産地となり、農家をはじめ関係者が一体となって高品質の柿を生産しています。
地域をあげて柿の生産にまい進して日本一に
柿は古くから奈良で栽培され、食べられていました。大正時代になると五條市の西吉野町に多くの柿が植えられて栽培が本格化。昭和40年代には急峻地などにも木を植えて作付面積を増やし、新しい品種も導入していきました。日本一の産地となった今は、刀根早生、平核無、富有などの品種を年間約2.5万トン収穫しています。
このように規模を拡大できた理由には、五條市が奈良盆地にあって気温の寒暖差があるなど、品質の良い柿が育つ条件がそろっていたこと、さらには、全国一の柿の産地を目指して地域の農家が連携したことが挙げられます。またこの連携によって若手の育成が実り、後継者が多く育っていることでも注目されています。
[写真1]
柿収穫の様子
[図]
奈良県 五條市
【DATA】紀伊半島のほぼ中央に位置し、北西部で大阪府と和歌山県に隣接。吉野熊野国立公園や国定公園などの豊かな自然と数々の史跡を有する。
五條市ってこんなところ
その1 柿がまちのシンボル
[写真2]
柿の形をしたドーム形の「柿博物館」は、柿のさまざまな情報が得られる県の施設。その他に、市公式キャラクターは柿をモチーフにしているなど、まち全体が「日本一の柿のまち」を発信しています。
その2 柿の葉寿司発祥の地
[写真3]
塩漬けにして運ばれたサバを薄切りにしてごはんにのせ、乾燥を防ぐために身近にあった柿の葉で包んだという柿の葉寿司。諸説ありますが五條市を含む吉野川流域が発祥とされています。
その3 日本最古の民家「栗山邸」
[写真4]
築410余年。建築年が分かっている建物の中で、日本最古の民家とされる国の重要文化財です。今も江戸時代の街並みと風情を残す五條市の新町通りの東口に立っています。
日本一にズームイン
農家が一体となって販売にまで目を凝らす
曽祖父の時代、この地域では、主にみかんと柿を生産していました。しかし、みかんに比べて柿の出来栄えが非常に良く、東京の市場で高く評価されたこともあって、柿の生産が盛んになりました。
私は五條市の柿農家の強みは、組織力にあると感じています。農家は柿を作って終わりではなく、連携して選果場の運営や、販売にも関わっているので、市場をより身近に意識した生産が可能となっています。また前年の収穫を踏まえ、今年の栽培をより良くするための指導をするなど、全農家が一体となって、五條市の柿ブランドを支えています。
さまざまな可能性にチャレンジ中!
五條市にはハウス柿の生産に取り組む農家もいます。露地柿が出回る前の7月上旬から9月中ごろまでが収穫時期。露地柿よりも甘く、トロリとした食感が特徴で、糖度は高いものだと20度以上にもなります。これはメロンより甘いということです。
また近年力を入れているのが輸出です。昨年は作柄が悪かったのであまりふるいませんでしたが、一昨年は75トンを出荷しました。現在は100トンを目指して奮闘しています。
とはいえ、私たちの販売の主力は国内です。まずは日本のお客さまに満足していただける柿を生産するために力を尽くしていきます。
[写真5]
西吉野柿部会 部会長 北田 哲也さん
272軒の柿農家を束ねる柿部会の部会長。50歳以下の青年部会員が70人以上と若手が多いことで全国の農家から注目されていて、アニキ分的存在。
生だけじゃない!魅力いっぱいの加工品
あんぽ柿(干し柿)はもちろん、柿の優しい甘さを生かしたジャムや、柿をかたどった見た目も可愛らしい柿もなかなど、加工品のバリエーションも豊富です
[写真6]
柿ジャムの写真
[写真7]
柿もなかの写真
大量に収穫される柿の出荷に大活躍
[写真7、写真8]
西吉野柿選果場では機械が自動でキズや色味、大きさなどを識別。1日200トン以上の柿を箱詰め・梱包まで行う
先輩農家による講習会を実施
[写真9]
先輩農家が技術指導を行い、若手を育てている。これが「日本一後継者が多い産地」といわれる理由のひとつ
全国でも珍しいハウス柿を生産
[写真10]
刀根早生という品種をハウスで栽培。露地ものより早く収穫できるため、ほかの産地に比べ長期間の出荷が可能に
取材・文/柳澤美帆 撮影/大久保恵造
MAFF TOPICS
「MAFF TOPICS」では、農林水産省からの最新ニュースなどを中心に、暮らしに役立つさまざまな情報をお届けいたします。
NEWS1
ジビエの情報が盛りだくさん
野生のシカ、イノシシなどによる農作物の被害は全国で毎年約200億円に上り、農山村地域に深刻な影響を及ぼしています。そこで、被害を防ぐために各地で捕獲が進められるとともに、捕獲したシカやイノシシの有効な活用法として、ジビエ料理に利用して地域の所得につなげる取り組みが注目を集めています。
ジビエとは、フランス語で野生鳥獣の肉を意味する言葉。日本でも古くからイノシシなどを料理に使う文化がありますが、最近では、高タンパク低カロリーのヘルシーな食材として人気が高まっています。
このほど開設されたジビエに関するポータルサイト「ジビエト」では、「探す」、「行く」、「知る」の3つのポイントから情報を提供しています。「探す」では、フレンチからラーメンまで、おいしいジビエ料理が食べられる店、「行く」では、全国各地で開催されるイベントや体験ツアーなどを紹介。また、「知る」では、肉の流通過程や衛生管理の取り組みなどが分かります。
ジビエについて、少しでも身近に感じてもらえるよう、さまざまな切り口でその魅力をお伝えしています。ぜひご覧ください。
行く
[写真1]
気軽にジビエ料理を楽しめる店を紹介
[写真2]
狩猟から解体まで実際に見学できるツアーも
探す
[写真3]
赤身肉で脂身が少なくヘルシーなシカ肉料理
知る
このマークは安全の目印
より安全なジビエを提供するため、認証マークが誕生しました。
処理工程や衛生管理などの審査をクリアした処理施設から、提供されているという証しです。
今後このマークのついたジビエが増えていくことが期待されます。
[画像1]
国産ジビエ認証のロゴマーク
[画像2]
「ジビエト」のロゴマーク
ポータルサイト「ジビエト」はこちら
[QRコード1]
https://gibierto.jp/〔外部リンク〕
NEWS2
「木づかい」イベントが目白押し
日本は世界でも有数の森林国。木材を使うことは、森林のサイクルを保ち、地球温暖化の防止にもつながります。木を使う意義を皆さんに伝えるため、林野庁は、暮らしの中に木製品を取り入れる「木づかい運動」を展開中です。
「木づかい推進月間」である10月は、木材や森林に親しむさまざまなイベントが繰り広げられます。東京都の「木と暮しのふれあい展」では木製品の展示販売、木工体験などが行われ、大人から子どもまで楽しめます。
このほかに今年は、通販サイト「楽天市場」が木のおもちゃやインテリアを集めた特設ページを開設。この機会にイベントやショップで木製品に触れ、木のある暮らしの良さを実感してみませんか。
[写真4]
樹木の種類を当てるクイズに挑戦
[写真5]
親子で木製のいす作り
[写真6]
木の魚を使った釣り体験
写真提供/東京木材問屋協同組合
※写真はすべて昨年度のものです。
木づかい推進月間のイベントについてはこちら
[QRコード2]
https://www.rinya.maff.go.jp/j/riyou/kidukai/event.html〔外部リンク〕
楽天市場の特設ページはこちら
[QRコード3]
https://event.rakuten.co.jp/area/japan/kidukai/〔外部リンク〕
NEWS3
全国各地の「実り」大集合
日本中の旬の農林水産物が集まる農林水産祭「実りのフェスティバル」が11月2日と3日の2日間、東京都豊島区のサンシャインシティで開かれます。
新鮮な野菜や果物の即売、試食・試飲を楽しめる都道府県などのブースのほか、農林水産祭の天皇杯を受賞した農林水産業者を紹介する「天皇杯コーナー」、農林水産省の施策を紹介するコーナーなどが設けられます。また、ポニーやウサギ、全国のゆるキャラと触れあえる企画もあり、日本全国の豊かな実りを1カ所でたっぷり楽しめるお祭りです。皆さんのご来場をお待ちしています。
[写真7]
全国の特産品をPR
[写真8]
会場内にはたくさんのゆるキャラも
[写真9]
都道府県のブースでは旬の野菜や果物を販売
※写真はすべて昨年度のものです。
農林水産祭「実りのフェスティバル」
日時:11月2日(金曜日)10時から17時/11月3日(土曜日)10時から16時
場所:サンシャインシティ ワールドインポートマートビル4階 展示ホールA
入場無料
詳しくはこちら
[QRコード4]
http://www.affskk.jp/〔外部リンク〕
NEWS4
みんなで農業を体験しよう
全国の農業者が集まり、都会の子どもたちに農業の魅力を発信する「第9回ファーマーズ&キッズフェスタ2018」が11月10日と11日、東京都千代田区の日比谷公園で行われます。
農業者がこだわって育てた自慢の農産物や加工品の販売、新鮮な食材を使ったグルメ、親子で学べるワークショップなどを通じて、子どもたちに日本の農業と食を紹介するイベントです。来場者も一緒に参加できるステージ企画、動物と触れあえるコーナー、農業機械の乗車体験などもあり、楽しみながら農業を身近に感じることができます。ぜひご家族でお出掛けください。
[写真10、写真11]
農業機械の乗車やパクチーの収穫を体験
[写真12]
干し柿作りに挑戦する子どもたち
※写真はすべて昨年度のものです。
[画像3]
第9回ファーマーズ&キッズフェスタ2018
日時:11月10日(土曜日)、11月11日(日曜日)10時から16時
場所:日比谷公園(大噴水広場、第2花壇、小音楽堂、にれの木広場)
入場無料
詳しくはこちら
[QRコード5]
http://farmerskids.jp/〔外部リンク〕
NEWS5
食の縁結び甲子園で熱戦
高校生が料理のアイデアと腕を競う「食の縁結び甲子園全国大会」が11月10日、島根県松江市で開催されます。
出雲大社がある縁結びの地・島根で開かれるこの料理コンテストは、今年で3回目。出場チームは、地元の食材と島根の食材を組みあわせたオリジナル料理を考案し、大会でプレゼンテーションと調理を行います。
今回の課題は、島根県特産のこめたまご、しいたけ、しじみから2品以上を使った「地域を元気にする!“一汁ワンプレートの縁結び創作料理”」。書類審査を通過した10チームの手によるアイデア料理に注目です。
[写真13]
調理に取り組む高校生たち
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優勝校の「縁(えにし)御膳~食で結ぶ思い~」
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昨年優勝した北海道三笠高校のメンバー
※写真はすべて昨年度のものです。
NEWS6
漁業のデータ活用に
「地域の漁業を見て・知って・活かすDB(データベース)」が公開されました。このDBは誰でも利用可能で、地域の漁業を集落単位で分析することができます。DBのもとになる情報は、5年ごとに行われる調査「漁業センサス」の結果によるものです。今年は漁業センサスの実施年に当たり、漁業や漁村の実態を把握するため、水産業を営む全世帯・法人を対象に調査が行われます。結果は、今後水産業に関するさまざまな施策に生かされます。
例えばこんなことが調べられます
静岡県の地域別漁業就業者数
- 中部:1,795人
- 西部:1,556人
- 伊豆:1,479人
- 東部:902人
出典:農林水産省「2013年漁業センサス」
[イラスト1]
漁業のイメージイラスト
[写真16]
2018年漁業センサスのパンフレット。データのもととなる調査を今年実施
クイズの答え
アカマツ
りんごの木箱は、積み上げて使うことから強度が求められ、それに適した硬いアカマツが使われるようになったといわれています。
また、最近では、棚や机などに改造して使われています。丈夫で使い勝手が良く、木の温かみを感じられるので人気なのだとか。木箱は通販などで簡単に手に入るので、ひと味違ったオリジナルの家具を作ってみてはいかがでしょうか。
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名前の由来にもなった赤い樹皮が特徴
[写真18]
棚や机などに改造して使われている
取材・文/丸山 こずえ
編集・発行 農林水産省大臣官房広報評価課広報室
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アートディレクション/釜内由紀江
デザイン/石川幸彦、清水桂