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農林水産省

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野村農林水産大臣記者会見概要

日時 令和4年8月26日(金曜日)11時15分~11時27分 於: 本省7階講堂
主な質疑事項
  • (大臣から)APEC食料安全保障担当大臣会合について
  • (大臣から)サステナウィークの開催について
  • 飼料の価格高騰対策について
  • APEC食料安全保障担当大臣会合について
  • 輸入小麦の価格高騰対策について
  • 北方四島周辺水域における操業枠組協定の現在の状況について

冒頭発言

大臣

  本日、私から2点、御報告がございます。
  1点目でありますが、本日、オンラインで開催される、APEC食料安全保障担当大臣会合に出席をいたします。ですから、この記者会見を時間通りとさせていただきたいというふうに思っております。ロシアによるウクライナ侵略の収束が見通せない中、APECの一員として、日本の立場を発信し、議論に貢献したいと考えております。結果につきましては、会議終了後、改めて事務方からお知らせをいたします。
  2点目でありますが、9月17日土曜日から27日火曜日まで、「サステナウィーク2022」を開催いたします。これは、「みどりの食料システム戦略」の一環で、全国各地の企業や団体とともに、消費者に情報発信を行うイベントです。農林水産省が、消費者庁、環境省と連携して行う「あふの環プロジェクト」として実施いたします。詳細は、この後、プレスリリースいたします。本日、私からは以上この2点でございます。

質疑応答

  • 飼料の価格高騰対策について(1)

記者

  家畜の餌となる飼料の価格上昇対策についてお伺いします。岸田首相は先週の物価・賃金・生活総合対策本部で、飼料価格の動向を踏まえて引き続き畜産物の価格上昇の抑制を図るよう言及されました。現行の補填基金への積み増しなのか、あるいはその新たな対策を打ち出すかなど、飼料高の抑制策の検討状況について伺えればと思います。

大臣

  何回もこの記者会見でも御質問等がありましたし、今、党の方でも御議論をいただいておりますが、この飼料価格の高騰は、畜産に大きな影響を及ぼしており、4月の総合緊急対策で(配合飼料価格)安定制度の異常補填基金の積増し435億だったと思うんですが、積増しを行いました。また、8月15日には総理から今後の飼料価格の動向を踏まえた必要な対応を指示されまして、現在、党とも擦り合わせをしながら、検討を進めているところでございます。もうしばらくしたら、ある程度、皆さん方にも御報告できる時期が来ると思いますが、まだ最終の、今、詰めに入っているところでございます。

  • 飼料の価格高騰対策について(2)

記者

  先ほどの質問と関連するんですけども、その飼料対策のことで、配合飼料ではなくて輸入の粗飼料、牧草とか粗飼料の価格が上昇していて、何とかして欲しいという声もあると思うんですけれども、一方で農水省は基本計画で、粗飼料は(自給率)100%を目指すという目標を掲げていて、そういう中でなかなかその輸入粗飼料に、直接的に何かこう手当するのは難しいんじゃないかっていう声もあります。そこら辺、大臣はどのように考えているでしょうか。

大臣

  輸入粗飼料に対する支援というのは、これは特に酪農家を中心に多いんですけれども、ただやっぱり輸入粗飼料に対しての支援というのはなかなか。国としては自給飼料の増産をお願いしていて、一方では、今度は輸入粗飼料に対する支援を、今が窮屈だからということでお話があるんですけれども、当然何らかの対応も検討を進めていかなきゃいかんのですが、要はこの国産粗飼料の生産利用拡大について、草地の整備なり、あるいは牧草の収量・品質の向上、こういったようなことについて引き続き必要な予算の確保をしたいというのがあります。それと担当部局に指示しましたのは、要はただ粗飼料を作りましょう、作ってくださいというようなことではなくて、仕組みを考えてくれと。特に北海道ではコントラクター組織、こういったものを作りながら、全体でやっていくという、底上げをしていくということを、やっていただいておりますので、北海道のコントラクター組織などを学びながら、仕組みづくりも考えて欲しいということを申し上げております。何でそんなこと言うかといいますと、いつも皆さん方には、私は鹿児島のことしか分からないもんですから、鹿児島のことを申し上げるんですが、今度、経済連がちょうど200町歩、草地を借り上げて、農地を借り上げて、そして粗飼料の増産をするということを計画をしております。もう200町歩を借り受けておりますから、そういったようなことを団体の方でもやるというような、いろんな工夫をしていただかないと、農家だけに粗飼料を作れ作れと言ったところでなかなか仕組み作りをしてあげないと先に進まないなと、こんなことも思っております。これらを合わせ技としてやらせていただきたいと思っています。


記者

  そうすると、なかなか輸入粗飼料の価格を抑制するというような、直接的な輸入粗飼料に対する支援っていうのはなかなか考えにくいということでしょうか。

大臣

  そこは今検討中です。どういうことができるのかですね、そのものに対する対策というのはなかなか厳しいと思いますよ。私はもう最初から団体の皆様方にもそんなことしたら、政策と逆行するではないですかということを申し上げてるんですが、ただ、やっぱり今大変なこの値上がりの状況ですから、どうするかというのは今、事務方の方でも検討をしてもらっておりますが、まだ答えは出しておりません。


  • APEC食料安全保障担当大臣会合、輸入小麦の価格高騰対策について

記者

  先ほど冒頭で御報告がありましたAPECのオンライン会議の参加について、食料の安定供給に向けて、大臣としてどういったことを強調して訴えたいのかというのをまず1点お願いします。
  また2点目が、小麦の価格高騰対策で15日に総理からも、価格を据え置くよう指示があって現在検討中ということでしたが、またいずれ予定されている物価対策の会議での報告を目指しているのか、スケジュール感については、現時点ではどのようにお考えでしょうか。

大臣

  今お話ありましたAPECの食料安全保障担当大臣会合では、我が国としてどのような主張を行っていくのかっていう御質問だったと思うんですが、会合では、世界の食料安全保障は深刻な状況にある中で、農業生産基盤を持続可能な形で強化することの重要性を主張したいと。それが一つ。そのために、生産現場の知恵を活用すべきと発言する予定にいたしております。
  それからもう1点は何だったかね。


記者

  物価高騰対策で小麦の価格据え置きについて、どういったスケジュール感を。

大臣

  これは小麦等を意識されてお話がされたのか、他のものなのか分かりませんが、要はいずれにしましても、9月上旬に具体策を取りまとめていきたいというふうに今、農水省の方では考えていて、その方向で、対応策の具体化を検討しておりまして、まだ今、一生懸命詰めに入ってる状況でございまして、まだ皆さん方に御報告する状況ではありません。


  • 北方四島周辺水域における操業枠組協定の現在の状況について

記者

  サハリン政府に日本政府がお金を払わなかったということですね。ロシアが安全操業協定を破棄してからもう数ヶ月経ちますけども、今北海道の羅臼の漁師たちは9月の安全操業開始を控えてですね、このままの状況で漁に出られるのかどうかと、一体あれは農水省の方でどういう話になってるのかという不安の声が上がってますけど、ちゃんとロシア側と交渉はしてるのかですね。それともこのまま漁はできないで終わってしまうのかですね。もう9月控えてるんですが、今どのような状況にあるのか、お答えください。

大臣

  今お話がありましたように、北方4島周辺地域での操業枠の枠組み協定につきましては、6月にロシア側からサハリン州との協力事業の未払いを理由に履行停止を一方的に発表されました。しかしながら、これは官房長官も答えておられるんですが、外交に関わる話でありますので、現状、そしてまた今後の見通しについては、答えは控えさせていただきたいと思いますが、鋭意協議をやってるという最中でございます。


記者

  漁業ができるように、できる方向で協議はしているということですか。

大臣

  いや、やはり9月中旬以降の、今おっしゃったように、漁期を迎えるのがまずホッケ漁ですから、ホッケ漁をはじめとする協定のもとでの操業は行われるように関係省庁と連携して適切に対応していきたいということでございます。具体的な内容につきましては先ほど申し上げたように外交に関わる問題でございますので、もうしばらくお待ちいただきたいと思いますが、一番はもうみんな分かっておるのは、ホッケ漁がもう中旬から始まるなというのはみんな分かっておりますし、それからもちろん漁業者の方々も、一時も早く決めてくれと、こういう気持ちだろうと思います。急いでやりたいと思っています。


報道官

  よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。

以上