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農林水産省

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野村農林水産大臣記者会見概要

日時 令和4年9月13日(火曜日)11時04分~11時29分 於: 本省7階講堂
主な質疑事項
  • (大臣から)農林水産物・食品輸出本部会合及び香港輸出支援プラットフォーム立上げ式について
  • 輸入小麦の政府売渡価格の緊急措置について
  • 中国からの稲わら輸入の今後の見通し及び国内需要への影響について
  • IPEF閣僚会合について
  • 食料・農業・農村基本法の見直しについて
  • 飼料の価格高騰対策について
  • 国後島周辺におけるホッケ漁について
  • 優良肉用子牛生産推進緊急対策事業について
  • 牛乳等の値上げによる影響等について

冒頭発言

大臣

  今日、私の方から1点、御報告がございます。本日午後に農林水産物・食品輸出本部会合及び香港輸出支援プラットフォーム立上げ式を開催いたします。輸出本部会合では、改正輸出促進法の10月1日施行に向けて、同法の新たな支援策を農林水産物及び食品の輸出に関する基本方針に反映すること等について諮ります。また、香港に設置される輸出支援プラットフォームの立上げ式については、本部会合の開始に先立ち、日本と香港とをオンラインでつないで開催をいたします。政府としては、改正輸出促進法の施行を契機に2025年に2兆円、2030年に5兆円、皆さん御承知のとおりですが、輸出額目標を掲げており、今回の基本方針の変更で加えられる輸出支援プラットフォームの立上げによる事業者への支援等の取組により、目標の達成を目指してまいります。本日私からは以上であります。

質疑応答

  • 輸入小麦の政府売渡価格の緊急措置について

記者

  先週9日に決定した物価高対策についてお伺いします。小麦の価格を10月期を据え置いたものの、次の4月期に直近1年分を反映させる形だったと思います。何らかの対策がなければ、状況や見方によっては値上げの単なる先送りとなりますが、改めて今回どうしてこのような形をとられたのでしょうか。また、単なる先送りにならないためには、どのような政策が必要とお考えでしょうか。

大臣

  先送りというふうに言われるとあれなんですが、要は、小麦が急激に上がるという激変緩和措置として、小麦の改定は4月と10月なんですけれども、10月の改定を据え置くということで総理の方からも先般発言があったところでございまして、先送りとおっしゃったけど、何か課題があっての先送りではなくて、4月の価格並みに据え置いたということですから。できるだけ物価がそれに基づいて上がらないようにという配慮でやっております。小麦の国際価格を見ますとね、本年3月に大変急騰したんですよ。しかしその後の小麦の国際価格を見ておりますと、ウクライナ侵略以前の水準に小麦の相場は戻っています。落ち着いています。ですからそういったように、いつもそうなんですが、上がったり下がったりが小麦の相場ではあるものですから、今回上がったからといって、そしてそれを売渡価格に反映させるということでは、また消費者の皆さん方に急激な高騰を強いるような形になりますので、今回は10月分は据え置いたということでございます。今申し上げたように、国際相場の変動を国内価格に伝達するというのが今の制度ですから、そのままスライドして上がってきたのですが、今回はそれはやめて、4月の改定時と同額で売り渡しをしようということで、今回、この算定期間を延長することで、政府売渡価格の急激な変動を抑制すると。4月並みの価格でまた売り渡すわけですから、10月分以降も。ということが一つ。それからもう一つ質問がありましたよね。


記者

  その先送りにならないためにはどのような施策が必要と考えでしょうか。

大臣

  小麦の価格というか相場がどうなっていくのかは、なかなか分かりません。算定期間が、来年4月に(価格)改定になりますので、それまでの(令和5年)3月の第1週までとなりますのでね。国際価格の動向をよく見ないと、上がるのか下がるのか、あるいは現行のままでいくのか、ちょっとまだ判断がつかないのでよく見ていく必要があると。ですから今回は据え置いたということでございます。


  • 中国からの稲わら輸入の今後の見通し及び国内需要への影響について

記者

  二つ伺いたいんですけど、話題が全然違うので分けて伺います。1点目は、中国からの稲わらの輸入の件です。先週の会見でも大臣はおっしゃっていましたけれども、大連での行動制限が続いていて、検疫などの作業ができない状況が続いておりますけれども、今後の見通しと国内農家の必要量の確保には影響がないのかというところをお願いいたします。

大臣

  この稲わら問題というのは今回が初めてじゃないんですけれども、数字的なことを申し上げますと、国内での需要量、稲わらを使用しているのは、大体70万トンなんですけれど、さらに20万トンを中国から輸入をしております。畜産農家にとっては毎日与えるわけですから、これが途絶えると、大変国内の畜産農家に与える影響というのは大きいんですが、私も地元の農家にも聞きましたけれども、今のところはそんなに心配するようなことにはなっていないということでございます。この稲わらについても、前々から申し上げているように、国内ではあり余っている。ただ、一部の地域、特に私の地元の南九州だとかそういう一部のところでは全く不足してるんですけれど、国全体で見たときには稲わらは余ってるんですよ。特に米地帯の東北、北陸は、いくらでもというか稲わらはあるわけですから、そういったところの広域流通を考えていかないと、こういったようなことが起こった時に、バタバタしなければならないということになってくると思うんです。現在のところは、御心配のようなことはならないし、そしてまた、それぞれ稲わらを扱う業者あるいは団体もあるわけですが、例えば経済連だとか全農もそうなんですが、もし万が一の時には、オーストラリアのストロー、こういったことも念頭に置きながら、内々に話をしているというふうにも伺っております。ですから、緊急事態が発生したときには、前の時もそうだったんですが、稲わらが不足したときにオーストラリアのストローを輸入したんですが、代替品としてですね。そういうことも、今、輸入する人たちからは検討がされているというふうに聞いてますので、万が一の時にはそういうことも出てくるのではないかと、こういうふうに思います。しかしもうすぐ出来秋ですから、国産の稲わらが、もうあと10月になりますと稲刈りが始まって、そして国産稲わらが潤沢にというか、出てくる時期ですから、ここ1ヶ月をどう乗り切っていくかというのが、現場の畜産農家やあるいは輸入業者の皆さん方のお考えではないかなと思います。


  • IPEF閣僚会合について

記者

  2点目なんですが、話題かなり変わりまして、IPEFの件で伺います。インド太平洋経済枠組みの件ですね。先週末、アメリカで閣僚会合が開かれまして、全14か国が正式交渉を始めることで合意しました。共同声明には農業についても書いてありまして、食料安全保障での協力ですとか、あと農産物輸入での障壁の排除に向けた手続きの改善とかそういったことが書いてありまして、今後の交渉では、SPSとか食品安全関連の規制が議題になるんじゃないかとも言われておりますけれども、大臣、今後の交渉課題はどのようなことだとお考えでしょうか。

大臣

  今おっしゃったような項目が、今後交渉のテーブルに乗るんだろうと思いますが、ただ今回のIPEFの中で、私なんかがほっとしているのは、大体こういったような会合では、必ず関税削減の要素というのを入れてあるんですが、今回これが入っていないということで、農業団体の皆さんや、あるいは我々この農林に関心のある議員の皆さん方もそれが入っていなかったと。といいますのはアメリカがTPPから抜けて、そして新たなこういう組織を作ったわけなので、その中で関税削減の要素が入ってくるのではないかとこんなふうに思っていたのですが、入ってこなかったと。このことについては、皆さん、農家の皆さん含め団体の皆さんもほっとされているのではないかというふうに思います。ですから、今後の議論の進展というか、課題というか、中心になってくるのは、食料の安全保障の確保、それから農林水産物の輸出の拡大、それから持続可能な農業生産の推進、こういったようなことが課題になってくるのではないのかなとこんなふうに思います。


  • 食料・農業・農村基本法の見直しについて

記者

  先週9日の金曜日に食料安定供給・農林水産業基盤強化本部も設置されて、農業基本法の改正に向けた議論が始まりましたが、改めてこちらについて大臣の受け止めをお伺いしたいのと、会合の中で、大臣の冒頭の御発言で、国民的なコンセンサスをとっていくという話もありましたが、農業従事者だけでなく、消費者ですとか、いろんな視点を取り入れるために、今後どういった合意形成の場が必要になってくるとお考えかお願いします。

大臣

  私の記者会見の中でも、また総理もおっしゃっておられたのが、国民的コンセンサスを得るために、各界各層の意見をいただくというのが一つ。それから丁寧に進めていく、こういう発言があったというふうに記憶しておりますが、それらについてですね、国民的なコンセンサスを得るためには、やっぱり各界各層のいろんな方々の御意見をいただかなければならないというふうに思っておりまして、それをいつやるのかとか、どういうメンバーなのかとかいうのはなかなか、まだ今の段階では、申し上げられないんですが、役所の中で現在人選などをしているということはもう間違いないんで、近いうちに開く予定で今人選を進めているところでございます。


記者

  それは近いうちにそうした識者なのか、まだ誰かっていうのはあれですけれども、そうした方を集めた意見交換みたいなものが開かれるということで、よろしいでしょうか。

大臣

  そうです。


  • 飼料の価格高騰対策について

記者

  あと1点、9日に物価高対策として畜産農家に対する飼料の価格の据置きも公表されましたけれども、先週鹿児島に帰られるというお話でしたが、実際に生産者の方と意見交換などをされて、現場ではどのようにその対策を受け止めているとお考えでしょうか。

大臣

  もちろん餌高っていうのは、畜産農家の皆さん方が一番に抱えている課題だというふうに思いますが、先週ちょうど土曜、日曜帰りましたときに、そういったような質問というのはなくて、今度の10月6日から始まる全国(和牛能力)共進会の県代表の壮行会だったもんですから、皆さんからは、自分たちの牛が県代表に選ばれたということで、お祝いのような気分で、今おっしゃったような質問は出なかったんです。ただ我々は、森山先生と私が呼ばれて行ったんですけども、餌のこともやっぱり触れなきゃいかんだろうということで、今の状況の中では、餌価格については、10月から、10月、11月、12月、この3ヶ月間については、現状の価格ということで、これもさっきの小麦でありませんが、価格は据え置きたいという方針でありますということだけは、御心配の向きがあったもんですから、そういうアナウンスだけはしました。


  • 国後島周辺におけるホッケ漁について

記者

  ホッケ漁の解禁についてお伺いします。16日に解禁されるホッケ漁が日ロ間の調整に時間がかかっていて出漁できないんじゃないかというような報道がありました。16日の解禁が難しいのかどうかということ、またそれから日ロ間の調整がどういった点で遅れているのか、今後の解禁時期の見通しであったりとか、漁業者、消費者への影響について教えてください。

大臣

  特に地元紙を中心に、ホッケの解禁の日が見送られるというのは、報道そのものは承知をいたしておりますけれども、この北方四島周辺水域操業枠組協定に基づく我が国漁船の操業が可能となるように、様々な調整をいたしてることはこれはもう御承知のとおりでありまして、したがって、今の御質問に対しては、予断を持ってお答えすることは差し控えたいと思いますが、いずれにしても、これはもう漁業者の皆さん方も一番心配されてることですから、農林水産省としては、関係省庁、特に外務省等と連携してしっかりと対応してまいりたいと。今のところは遅れるとか遅れないとか、まだ、今、協議をしている最中でございますのでね、そういった意味におきまして、その話の中身っていうのは、我々は知るところじゃないんですけれども、どういったような話し合いになってるのかっていうのは、ちょっと予断を持って申し上げることはできない。申し訳ないです。


  • 優良肉用子牛生産推進緊急対策事業について

記者

  肉用子牛の価格急落についてちょっとお伺いします。国の方では奨励金交付事業を始めているかと思いますけども、その発動基準の見直し等もしているんじゃないかというふうに聞いてるんですけど、その検討状況等が分かれば教えていただければと思います。

大臣

  今これは生産者の不安がやっぱりありますから。それで各セリ市で価格が落ちているもんですから、繁殖農家を中心にして、非常に心配をしている向きもあります。しかし全国的に見て、高い市場もあれば、あるいは特に沖縄とか宮崎とか、鹿児島もそうなんですが、他の地域に比べると安いということで、地域差もあるということはもう御承知のとおりなんで、こういったところでですね、どういうような子牛対策をやったらいいかということで、まだ中身は固まっていませんけれど、何らかの対策をやらなければいけないだろうということは、役所の中でも、また私の方からも指示をしているんですけれど。ただ、今申し上げたようないろんな課題があるということは事実です。一つの課題は、さっき言ったように、全国一律でやってますから、そうなると高いところ安いところの、そういった不平等感が出てくるというところをどうするかとか。他にもちょっとあるんですけれど、いろんな課題をクリアするためにどうするかというのは、まだ確定したものはありませんが、近日中には、やっぱり農家の皆さんが心配しているので、何とか答えを出していきたいというふうに思います。


記者

  確認なんですけど、発動基準の見直しも一つの選択肢というか、今おっしゃってることはそういうことだというふうに理解してよろしいですか。

大臣

  そうですね。一つは全国一律を、もうはっきり言いますと、ブロック単位に見直すかとか、あるいは今、(1頭当たり)1万円と3万円という形(の奨励金)で発動してるんですけれど、これでいいのかということ、この二つをポイントというか、課題にしながら検討を進めているということです。


  • 牛乳等の値上げによる影響等について

記者

  昨日、一部乳業メーカーの方で牛乳の値上げ11月からというのが発表されましたけれども、酪農の皆さんの苦境っていうのもいろいろ伝えられている中でありまして、一方でこれぐらいの値上げではとてもコストの増加を吸収できないっていうような声もある中でですね、今回の値上げが一方で需要を落とすような可能性もありますので、大臣の受け止めとですね、今後の酪農への支援の在り方など、改めてお聞かせください。

大臣

  11月からですね、指定団体とメーカーとの交渉によって、(飲用乳価が)10円上がるというのは決まってございます。これはもう御承知のとおりですが、それで明治あたりが11月1日からの牛乳等の値上げを発表したことは、これも存じておりますけれども、我々も言ってるのは、そういう生産コストの上昇を価格に転嫁していくということは、これは重要なことだと思うんです。そのまま据え置くということも、またメーカーに大変な負担をかけるということもありますので、継続した取引ができるためには、それは必要、重要なことだと思っております。ただ出荷価格の上昇による需要への影響については、現時点ではいくらに上がるのか、それもメーカーが上げて、そしてなおかつ今度は、小売りさんたち、あるいはスーパーだとか、そういうところがどのぐらい上げるのかというのは、これはもうそれぞれの経営によって違うものですから、あるいは牛乳、飲料の中身も違うものですから。それぞれの経営方針があって、あるいはまたスーパーさんでは、お店の方針があって、そして価格を決めていかれるので、一律的にどのぐらい上がるとか、今はもうメーカーさんが生乳を買うときは10円(値上げ)というのは決まっておりますけど、そこから先、メーカーが牛乳にしたり、いろんな飲み物にして出す時には、それぞれの経営政策がありますので、これはなかなか把握はできないし、これからそういう小売さんなりスーパーなりというのは経営方針に基づいて決めていかれるんだろうと、こんなふうに思っておりまして、このことについても、現時点では、よく我々が使う言葉ですけど、予断を持って、お答えすることはなかなか難しいと。これはもう予断を持たなくても難しいです。


報道官

  よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。

以上