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農林水産省

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野村農林水産大臣記者会見概要

日時 令和4年9月30日(金曜日)10時59分~11時21分 於: 本省7階講堂
主な質疑事項
  • (大臣から)「木材利用促進月間」について
  • 国際的な米の価格動向について
  • 水際対策の緩和に伴うアフリカ豚熱の対策について
  • 食品ロスの削減について
  • 総合経済対策の策定指示について
  • 食料・農業・農村基本法の検証について

冒頭発言

大臣

  私の方から1点、御報告がございます。「木材利用促進月間」についてであります。昨年、いわゆる「都市(まち)の木造化推進法」が改正されまして、10月が「木材利用促進月間」となっておりまして、10月8日が「木材利用促進の日」と決定されたところでございます。既に9月1日付けのプレスリリースで紹介しておりますが、農林水産省としましては、官民連携してシンポジウムや木工体験等のイベントの開催、木材を利用した優良建築物等の表彰の実施、情報誌やバズマフでの情報発信を行います。国民の皆様にも、この機会にぜひ木の良さに触れていただき、木材利用の意義について理解を深めていただきたいと思います。私からは、以上でございます。

質疑応答

  • 国際的な米の価格動向について

記者

  世界的な米の価格についてお伺いします。先日インドが米の一部輸出制限に踏み切ったほか、タイとベトナムが輸出米の値上げに向けた協議を始めるとの一部報道がございます。米は小麦や大豆とか他の食糧に比べて比較的価格が安定しているというふうにされてきましたけれども、ここへ来て価格の上昇圧力が強まっています。世界的な米の価格についての現状認識をお聞かせください。

大臣

  今の御質問では輸出大国のインドが一部米の品種の輸出制限に踏み切ったほか、タイとベトナムも値上げ方向に向けた協議が進んでいると、こういう話も伺っておりますが、米の輸入制度につきましては、皆さんも御存知だと思いますが、我が日本ではミニマム・アクセス米、これが77万トンということで、これは国家貿易により国が一元的に輸入いたしておりますために、米輸出国の価格が国産の米価に影響を与えることはないと。これはもう一元的に国が77万トン輸入しておりますので、全く価格に影響はないという認識であります。なお米の国際価格の指標になっているのは、タイ米の輸出価格でございまして、タイでの市場が一つの指標になっておりますので、9月現在でありますが、大体440ドルから460ドル。これは1トン当たりでありますけれども、推移いたしておりますので、あまり大きな変動はないし、昨年と比べてもあまり変動はないということでございましたので、今御懸念のように、一部の国では値上げとか、あるいは輸出を制限しているとかというのがありますけれども、国内の米の価格にはほとんど影響はないというふうに思っていただいて結構でございます。


  • 水際対策の緩和に伴うアフリカ豚熱の対策について

記者

  ASF、アフリカ豚熱の対策について伺います。来月11日から水際対策が緩和され入国者数の上限も撤廃されるなど、あるいはこれまで国際便が飛んでなかったところにも国際便が来るということで、訪日客の増大が予想されています。ということはつまり、お土産品含めて、感染症、特に動物の感染症も入ってくる機会が増えるということだと思います。これまで農水省は、ASFを入れさせないための対策を強化してきたと思いますが、この度の入国者制限の撤廃など水際対策の緩和に伴って、ASF対策について何か強化したり、変化したり、何か考えてらっしゃることありますでしょうか。

大臣

  アフリカ豚熱、アジアの中では、幸いにして日本と台湾だけがいわば侵入していないという、唯一、日本と台湾だけでありますが、他には全て入ってきております。大変我々も心配をして、これを阻止するということで、農水省を中心に取り組んできておりました。その中でいろんな形で人が持ち込むもの、あるいはその人たちの物品が持ち込むもの、いろいろありまして、これは人間の目で見た方がいいというものについては、家畜伝染病の侵入リスクに対応するために、防疫員の増員も行ってまいりました。それからもう一つ非常に有効なのが、物品等について、なかなか包んであると分からないということで、検疫探知犬を相当増やしました。これが今回の国葬の時にテレビで何回も出てきたようでありますが、探知犬が非常に活躍をしておりまして、この探知犬がいろんな形で水際対策をやっており、家畜防疫員と探知犬のこの両方で今やっているところでございます。ただ、これは目に見えない代物でありますので、どういう形で入ってくるのかというのは大変我々も危惧しておりますが、今のところは日本のこういう二つの人間の検査員とそれから探知犬で何とか防いでいるというのが実情であります。今週だったんですけれども、ポーランドの農業大臣とのバイ会談がありましたが、その時、ポーランドも(鳥インフルエンザの発生が)今増えつつあるというお話をお伺いしまして、日本は素晴らしいと、よく防ぎ切っていると、こういうお話をいただきました。いつまで本当に持ちこたえられるかというのは、これは誰にも分かりません。どういう形で入ってくるのかというのもありますし、郵便物で入ってくる場合もあるし、あるいは人間が靴についた土を運んできて、それでウイルスが侵入してくる場合もありまして、いろんなことを想定しながら、農水省では体制を整えておりますけれども、もう入ってこないでということも、私どもの立場としては実務的にできないものですから、祈っておるしかないなと思っております。ですから、可能な限り想定できることややるべきことは全てやっているということで御理解をいただきたいと思います。


記者

  これまで国際便を受け入れなかったところにも、お客さんこれも来ると思うんですけど、そういうところに何か体制を拡充したり、あるいは検疫体制を整え直したり、そういうことはあるんでしょうか。

大臣

  今回からインバウンドの皆さんが増えてくるということで、もちろん役所の方ではいろいろシミュレーションをしながらやっておりますが、人間が運んでくるというものまでは、なかなか止めきれないということもあります。しかしながら、先ほど言いましたような探知犬だとか、人間の目で分からないところは探知犬の匂い(嗅覚)で、何とかこれを防ぐというようなことしか今のところはできないわけですから、ありとあらゆる可能性のあるものについては排除していくということで、水際での対策を強化してきていると、今のところはそういうことしか言えませんね。それは今までも入ってこなかったということの証左でありますから。だからこれは成功しているというふうに、日本も台湾も思っておりますので、今後もこれを継続してやっていくという以外にないと思います。


  • 食品ロスの削減について

記者

  明日から食品ロス削減月間でもありまして、昨日も大臣が直接事業者に対して、食品ロスの削減について呼びかけを行われましたけれども、今後のそういった取組の強化についてお伺いしたいと思います。これまでもロスの削減や納品期限の見直しに取り組む企業を農林水産省として公表や募集をしていましたけれども、今後更に今食料品の価格が高騰する中で、もう一歩進んだ取組も必要になってくるかと思います。農林水産省として今後検討している取組などあれば、お伺いできればと思います。

大臣

  昨日も会議の席上でも私は申し上げたんですが、なかなかフードロスについては、いろいろ制度的な見直しもしていかなきゃならないだろうと。あとは、食品メーカーの人たちや実際売っておられるような小売の方々にもお願いしなければならないことも多々ありますが、ぜひ見直していただきたいなと言ってお願いしましたのが、納品期限の見直し、「3分の1ルール」というのがありまして、その取組をちょっと見直してみようと。皆さん方もスーパーなんかで手に取って御覧になると非常に賞味期限が短いとか、私も自分でスーパーに、あるいはコンビニに行って買うんですけれど、必ずそれはいつまで賞味期限があるのかというのを見ておりますが、そういったものをやっぱり消費者の皆さんは、非常に注意深く見ていただいております。ただ、私はいろんな農業関係の現場を見ていきますと、特に養豚でありますけれども、食品残さを豚に与えておられますが、1回見に行きました時にはまだ賞味期限が来てないものがたくさん積まれているわけです。特にパンだとか、弁当だとか、こういったようなものがたくさん積まれておりまして、それを豚に餌としてやっているわけですけど、まだまだ人間の口に入るものが、食品残さという形で他のものに使われているという現実的な今の状況があります。ですからそういった納品期限の見直し、こういったものの取組を徹底、あるいは拡大を昨日もお願いをしたところでございまして、今そういう意味では、それぞれの業界の方々の御理解を得ていると。今後具体的にどういう形で、この納品期限などを見直しをしていくのかというところが肝要になってきますので、納品期限の緩和をできない理由はないと、こういうようなお話も昨日の声の中ではありましたし、一方のフードバンクからは、寄付後の食品を適正に管理していることを、メーカーさんなり企業にも知って欲しいと。いわばいい加減な管理をフードバンクでやっているのではないかとかいう疑義の念もあったんですけれども、まずはそういったことを払拭しながら、両方で努力していく必要があると思います。要は、そういう納品期限の見直しをしていただければ、相当のロスが減ってくると、こんなふうにも思っておりますので、そういうコストの削減なり、あるいは生活困窮者を助けるという意味においても、食品企業等にも強くお願いをしているところでございます。ぜひこれはやっていきたいというふうに思っております。


記者

  今、最も取り組むべきは、そういった納品期限の緩和が農水省としてより推進していくということでよろしいでしょうか。

大臣

  そうですね。納品期限を緩和しようと。御存知だと思いますが「3分の1」ルールというのがあって、今それは商習慣となっているんですけども、そういうものを撤廃して、あるいはこれを緩和していこうということでございまして、そうすることによって、物が作った人たちの意思も通じていくし、それから消費者の皆さん方にも、やっぱり食べ物ですから、きちっとしたものが届けられるということになっていくと思います。


  • 総合経済対策の策定指示について

記者

  本日の閣議で岸田首相から総合経済対策の策定について関係閣僚に指示があったかと思うんですけれども、農水分野で何か指示があったのか、それについて教えてください。

大臣

  総理からお話がありましたのは、四つの柱ですけれども、その中で、総理からおっしゃっていただいた中で、一つは、物価高騰・賃上げへの取組、二つ目が、円安を生かした地域の「稼ぐ力」の回復・強化、三つ目が、いつも言っておられる新しい資本主義の加速、四つ目が、国民の安全・安心の確保、この四つの柱として、具体的な政策の検討を進めて、10月中には各省庁取りまとめてくださいと、こういう御指示をいただきました。今申し上げましたのは、まさしく柱のところでありまして、この中身について、もう少し総理の意図するところを読み砕いて、そして省内で検討していこうと思っておりますが、何しろおてぱら(手元にないの意)なもんですから、検討がまだ進まないというか、前にまだ踏み出せないところですけれど、各省庁にそういったものが具体的に下ろされてくるというふうに思います。それだけの答弁しか今の段階ではできませんので、お許しを願いたいと思います。


  • 食料・農業・農村基本法の検証について

記者

  昨日、農水省が審議会を開きまして、基本法の検証の議論を始めたと思うんですが、委員の方々からは農産物の価格低迷が後継者不足を招いたとかですね。農産物への価格転嫁の必要性などを指摘する声がありました。改めて大臣、どのような問題意識で検証を進めるべきと考えでしょうか。

大臣

  昨日は、初めての(審議会委員の)皆さん方との会合でございましたので、それぞれ各委員の方々の思いをそれぞれ出してくださいということで、今からテーマを絞り込んでいかれると思うんです。昨日もお聞きになっていたと思うんですけれども、審議会の中に部会ができまして、その中で本格的な議論を重ねていかれるというふうに思っております。ですから、昨日出された意見というのはそれぞれの専門分野からの今考えているような課題、そういったようなものは出されたというふうに思っております。私が嬉しかったのはですね、農家の方だったか、福島の方だったですかね、私もほとんど最後までいたんですが、その中で法人経営の方だったんですが、今年は今までになく高校、新卒の方とか、あるいは農業大学校卒業生の方々だとかということで、もう8人も法人を訪れて、採用されるのはその中の何人かなんでしょうけど、今までこんなことはなかったと。だから若い人たちが、いわば農業に対する魅力を感じてきているのかなということをその方はおっしゃっておられました。ただ、統計的なものから判断していきますと、どんどん高齢化が進み、そして若い人たちが担い手として入ってきている数が少ないと。こういうことを役所の方からも、今の現状の状況を説明した後だったものですから、いやそうじゃないよと、現場はこういうことも起こっているよということを、その法人の方は言いたかったんだと思うんですが、ですから業種によっても、あるいはまた地域によっても違うのかもしれませんが、もう若い人たちが入ってこない、どんどん高齢化が進んで、この先、農業はもう崩壊していくぞという大学の先生もおられましたけれども、私個人は地元を見ておりますと、あんまりそんなことは考えないんですけど。だから、作目というよりも、経営内容によってやっぱりそういうところもあるだろうし、あるいは他の地域によってもやっぱりそういうところがあるだろうと思いますから、全体的の底上げということよりも、どこにポイントを置いて、そういう若い人たちを農業に引きつけていくかということを、これは審議会委員の皆さん方が議論されることですが、私は、農業というのはまだまだ魅力のある分野なんだろうというふうに個人的には思います。


報道官

  よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。

以上