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農林水産省

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野村農林水産大臣記者会見概要

日時 令和4年10月21日(金曜日)9時36分~9時46分 於: 本省7階講堂
主な質疑事項
  • (大臣から)「国際科学諮問委員会」の開催について
  • 水田活用の直接支払交付金の見直しについて
  • 米の作付転換について
  • 財政制度等審議会における農林水産分野の議論について

冒頭発言

大臣

  1点だけ私の方から御報告がございます。来週の火曜日10月25日ですが、「国際科学諮問委員会」の第1回会合を都内で開催することになりました。本委員会では、「みどりの食料システム戦略」に関連して、日本で開発され、使われている技術を、アジアモンスーン地域の農林水産業を持続可能なものに転換していくために、どのように活用していくか、日本の技法をどう広めていくかということについての議論をいたします。具体的には、水田からのメタンガスの排出を削減する「中干し期間の延長」、いわゆる水を入れない「中干し」というのがありますが、「中干し期間の延長」などの日本の技術をアジアモンスーン地域に広げていくため、各国の専門家としっかりした議論をしていきたいと考えております。詳細は、この後、プレスリリースいたします。本日の私の方からの報告は以上でございます。

質疑応答

  • 水田活用の直接支払交付金の見直しについて

記者

  一昨日の米の政策のブリーフィングの資料にですね、水田活用交付金の交付対象の見直しについて、全国の農家から意見や要望などを聞いて、最終的に取りまとめたということが書かれてあったんですけれども、その中にレンコン栽培は水張りに該当しないのかなど、いろんな疑問等書かれてあったんです。北海道の農家さんもですね、何をもって水張りに該当するのかどうかというルールですね。そういう具体的なルールが決まらないとですね、今後も水張りの機能を維持するか、水田の機能を維持するか、それとももう畑地化するかですね、なかなか決められないという声があがっておりまして、道庁の方も、この宙ぶらりんな状態もうそろそろ何とかして欲しいという声も出てるんですけれども、年内、いつ頃にこの具体的なルールですね、その意見とか要望を聞いていつ頃までに決められるのか、5年間の猶予はありますけれども、早く決めて欲しいという声が結構あがっておりますので、それについてお願いします。

大臣

  水田活用の直接支払交付金に関わる現場のいろんな課題がございました。したがいまして、今年の4月1日から調査を行いました。そして5月に中間締切をして、7月に最終締切をして、今取りまとめを行っているところです。ですから、こういったところでどういう問題が出てくるのかということを議論してもらいますが、いずれにしても水張りの確認方法ですね。自分で自主申告していくのか。どういう形でこの水張りの確認をしていくのかというのが、今後の交付対象水田のルールの具体化の中身になってくるもんですから、大変微妙な話にもなってくると、こんなふうに思っております。したがいまして、与党の方でもこれらについての議論を進めていただいておりますので、与党との調整を図りながら、具体化されたルールはできるだけ速やかに周知するということにさせていただいております。ですから、早い時期、7月には取りまとめが終わったわけですから、それから計算していくと、おおよそ(遅くとも)年内にということにはなると思いますけど。


  • 米の作付転換について

記者

  お米についてお伺いします。昨日ですね、農水省は来年産の米について、今年の米と同面積の作付けならば、需給が均衡するという見通しを示しましたけれども、これにつきまして改めて産地に求められる対応はどう考えるのかということと、そうなると転作作物は、面積拡大というよりはいかに定着させるかが課題になると思うんですけれども、それに向けて、飼料用米の助成見直しも含めて、転作支援の見直しをどう進めるのかお聞かせください。

大臣

  昨日開かれました食糧部会において、令和5年産の主食用米の生産量として、669万トンという見通しが示されました。これは令和4年産米と同水準の生産量であります。各産地においては、この全体の需給見通しを踏まえつつも、自らの産地の主食用米の在庫の状況、あるいは販売の見通しなどを踏まえて、需要に応じた生産に必要な作付転換を考えていただきたいと思っているところでございます。


記者

  転作支援の見直しについてはどのように進めますでしょうか。飼料米とかですね、転作作物の助成ですね。水田活用交付金などの見直しです。

大臣

  今までずっとこんな長い期間やってきた水活(水田活用の直接支払交付金)ですから、そんなに大幅な変更というのは考えにくいというか、これはまた現場に混乱を来すようなことになるのも良くないですから。だから水田を活用して生産している米、あるいは麦・大豆などをいずれも需要に応じた生産を進めていただくことが大切でございます。したがって、今後は、日本で自給の非常に低い、麦、大豆、飼料作目、こういったことを重点的に品目としてやっていただこうということはもう前から申し上げているところでございますので、こういった需要に応じた生産というのは、米もそうでありますけれども、他の作目についても、需要が多くて輸入しているものについては、必要な作付転換を考えていただきたいと、こんなふうに思います。


  • 財政制度等審議会における農林水産分野の議論について

記者

  一昨日開かれました財政審で、委員からは米の政策の関連で、補助金の在り方について、主食用米から先ほどお話もありました転換支援で期待した成果が出ていないとか、ディスインセンティブを働かせるような形で補助金を出すべきじゃないかとかそういったその見直しを求める声が複数出ていたということなんですけれども、こうした米政策の補助金制度の見直しはこれまでもずっと指摘はされていたかと思うんですが、この受け止めと今後の予算編成への対応についてお伺いできればと思います。

大臣

  財政制度等審議会の中の財政制度分科会の歳出改革部会において議論が行われたということは、今年も承知はいたしております。各委員の個別の意見については、これは財政審の話ですから、コメントは差し控えさせていただきたいと思いますが、今後まとめられる審議会の御意見を伺った上で、現場にとって必要な予算をしっかりと確保していくと。これに尽きると思いますので、今一生懸命、さっきの質問とも関連するんですけども、特に水活(水田活用の直接支払交付金)については、財政審でもいろいろと意見が出ているということは聞いておりますので、今ちょうど調査が終わって、見直しを進めておりますので、それと関連した形で予算の要求もしていきたいというふうに思っております。


報道官

  よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。

以上