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農林水産省

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野村農林水産大臣記者会見概要

日時 令和4年11月11日(金曜日)9時13分~9時31分 於: 本省7階講堂
主な質疑事項
  • (大臣から)第41回全国豊かな海づくり大会への出席について
  • (大臣から)第45回全国育樹祭について
  • 令和4年度第2次補正予算案等について
  • 年末の生乳の需給動向について
  • 米国の中間選挙の影響について
  • 競馬法改正案について

冒頭発言

大臣

  本日は私から2点御報告があります。1点目でありますが、私は明後日、13日でありますけれども、「第41回全国豊かな海づくり大会 兵庫大会~御食国(みけつくに)ひょうご~」に出席いたします。本年の海づくり大会は「広げよう 碧く豊かな 海づくり」をテーマに、天皇皇后両陛下の御臨席を仰ぎ、兵庫県明石市で開催されます。本大会を契機に、豊かな海を育むことの大切さや、水産資源の維持培養に対する理解が深まることを期待しています。詳細はこの後プレスリリースいたします。
  2点目でありますが、同じく、明日12日と13日に、大分県豊後大野市及び大分市で開催される「第45回全国育樹祭」に、私は海の方に行きますので、山の方は野中農林水産副大臣が出席いたします。本年の全国育樹祭は「豊かなおおいた 森を育み 木と暮らし」をテーマに開催され、皇嗣同妃両殿下の御臨席を賜ります。全国育樹祭を契機に、より多くの方々が、森林に関心を持っていただくことを期待しております。海と山の祭典が明日、明後日開かれるということでございます。本日は私から以上であります。

質疑応答

  • 令和4年度第2次補正予算案等について(1)

記者

  火曜日閣議決定された補正予算なんですけれども、大臣の受け止めをお聞きしたいんですけれども、特に食料安保と銘打って新しい枠ができたわけですけれども、これまで農林水産省の予算はまさに食料安保と切っても切れないものだと思うんですけれども、今回のこの食料安保の強化の予算というのが、どうこれまでの農水省の予算と違ってですね、食料安保に資するのかというところを特にお伺いできればと思います。よろしくお願いいたします。

大臣

  今回の補正予算については、物価高騰等の影響の緩和なり、今お話がありました食料安全保障の強化に向けた構造転換などを進めるために、総額8206億円を措置しています。これらの対策を推進していくため、今後は補正予算の早期成立に向けてしっかりと対応していきたいと思います。今まだ閣議決定をしただけでありますので。それともう一つの質問ですけれども、今回のこの食料安全保障に関する予算として閣議決定した中身は、1642億円でございまして、今までもこういったことで予算計上しておりましたけれども、今回は、今までのにプラスアルファして、1600億円という大台に乗せたところであります。これまでも食料安全保障の中では生産基盤の強化、こういったようなことを中心に食料の安全保障に繋がる取組を予算上もやってきたわけですが、今回の補正予算で特徴的なのは、今までにプラスして、肥料の備蓄それから下水汚泥資源等の利用拡大、これが肥料対策なんですが、それから生産資材の利用効率(の向上)につながる新品種の開発、それから畑作(物)の本作化による麦・大豆等の生産拡大など、海外依存リスクが高い構造からの転換に向けた対策を食料安保構造転換対策として、新たに盛り込んだということが特徴だと思います。


  • 令和4年度第2次補正予算案等について(2)

記者

  酪農の関係で2つ伺います。1点目なんですが、幹事社質問に関連して補正予算なんですけれども、酪農関係ですと、経産牛の早期リタイアに奨励金を出す事業、乳製品の在庫対策、こういった事業を措置されましたけれども、この対策のねらいを教えてください。それとこの対策というのは生乳需給の改善が主眼であると思うんですけれども、これが酪農家の経営の安定にはどの程度効果があるのかと、その2点をまず伺います。

大臣

  1点目の酪農対策ですが、御承知のように生乳が10円、11月1日から値上がりしました。それに伴って、まだはっきりしたことは分かりませんが、小売りの牛乳が少し上がってきたのかなという思いがしておりますが、あんまり大きな影響はありません。据え置いたところもあるし、少し値上げをしたところもあります。それと、この酪農対策として50億円。50億円と言いますけれども、民間の方々が低能力牛の早期リタイアを奨励するために1頭当たり5万円、それにプラス国の方からは15万円ということで計20万円。これで50億円なんですが、50億円を使って低能力牛の早期リタイアを進めようと。そうして生産量が減ってくるということになりますと、需給バランスが取れていくと。これまでも生産者団体が自主的にされておりましたが、これを後押しするために、国としては団体の負担に15万円上乗せして、1頭当たり計20万円、リタイヤした牛に対する支援をしていくということでございまして、牛の中で低能力、低能力っていうのは乳量が少ないとか、あるいはなかなか種を付けても付かないとか、いろんな問題があるような牛がおりますので、こういったものを優先的にリタイアさせていくという取組でございまして、もちろんコストがかかってるわけですから、今申し上げたような、国が50億円の支援をしながら需給を引き締めていこうと。こんな考えでございます。


記者

  需給改善の効果っていうのは目的だと思うんですけど、酪農の経営安定に向けた貢献というかですね、その辺はいかがでしょうか。

大臣

  もちろん農家の皆さん方も牛乳の売れ行きが悪いということは分かっておられますので、牛乳の消費拡大をする一方ではこういったこともやりながら、できるだけ引き締めていこうというお考えの方も、酪農家の皆さん方は日常的にそういうことはもう分かっておられますので、必ず結果的にはこの効果は出てくるだろうというふうに思います。


  • 年末の生乳の需給動向について

記者

  生乳の年末の需給動向についても伺いたいんですけど、今週月曜日に、食料・農業・農村政策審議会の畜産部会で、委員の方からですね、年末に向けてですね、これまで以上に高い確率で処理不可能な生乳の発生が懸念されているというですね、需給の一層の緩和に懸念を示す声が出たんですけれども、大臣、今後のその生乳の需給動向についてどのように見ているかも、お願いいたします。

大臣

  この前の部会の時には、国のこういった仕組みというのはまだ補正が閣議決定しておりませんでしたから、役所の方からも、また私の方からもそういうことはまだ伝えていなかったんですが、国がこういった形で(この先の)需給調整に支援をし出したというのが分かってくれば、(現在自主的に行われている)低能力の牛等のリタイア等によって需給も引き締まっていくものだと思っております。一方ではこれは、そのリタイヤだけじゃ駄目なんで、やっぱり牛乳も飲んでいただかないとなりませんが、ただ、今の時期から12月に向けては、やっぱりあまり牛乳が出ていかないシーズンになるものですから、そこのバランスがどうなっていくのかというのは注視していく必要があると思いますが、可能な限り引き締まるような国の対策というのも今回の補正予算で措置したということだけは申し上げられると思います。どうなっていくかはまた今後注視したいと思います。


  • 令和4年度第2次補正予算案等について(3)

記者

  令和5年度の予算についてなんですけれども、特に食料安全保障の面で今年度の補正予算では、先ほど大臣からも御発言がありましたとおり、食料安保構造転換対策として、備蓄ですとか新しい項目を盛り込まれたと思うんですけれども、来年(当初予算)については事項要求ということでまだ詳細は示されていませんが、今回の補正で示したものを継続していくのか、さらに新しい食料安保のテーマというか、仕組みが必要なのか、その辺りのお考えをお聞かせいただければと思います。

大臣

  先ほど申し上げましたように、食料安全保障に関する補正予算は1600億円余でございますが、今回計上した中身は、今から国会審議をしていただかなければなりませんけれども、肥料なり飼料の国産化、生産資材の低減や省エネ技術の導入、そして生産の方では、麦・大豆等の生産拡大を推進する、こういったようなことでございまして、私がいつも言っております海外依存リスクが高い構造からの転換だと、ここに重点を置いた補正になっております。それで今回の補正予算にそれらを盛り込んだんですが、(令和5年度)当初予算についてはどうなるのかという御質問だと思いますけれども、当初予算につきましては年末に向けて今現在、調整の段階で、その内容についてまだコメントする段階にはないということでございまして、(概算)要求時の食料安全保障の確立と農林水産業の持続可能な成長の推進といった考え方の下で、引き続き調整をしていきたいと、こんなふうに思っています。とりあえずはこの補正予算に最大限、我が省としては力を注いでいきますので、当初予算についてはこれから詰めていきたいと思っております。


  • 米国の中間選挙の影響について

記者

  アメリカの中間選挙についてお伺いします。まだ結果は判明していないんですけれども、共和党が民主党を上回るというような見方も出ています。安全保障であったり、サプライチェーンへの影響についてどのように考えかお聞かせください。

大臣

  まだ最終的な投票結果も出ておりませんし、アメリカの選挙のことでありますので、私の方からはなかなかコメントしづらい。結果が出てからは言えるかということもあると思うんですが、アメリカのことですから、日本にとっては重要な選挙だということは認識しておりますけれども、それの結果についてのコメントというのは、これは差し控えたいと思います。


  • 競馬法改正案について

記者

  今日の参院本会議で競馬法の改正案が可決・成立する見通しとなりましたが、改めて地方競馬の抱える課題と累積債務を抱える団体もある中で、今回の改正によってどういった効果を期待されるか、お考えをお聞かせください。

大臣

  今日の参議院で、10時からの本会議で採決されますので、競馬法が何年ぶりかに改正されますけれど、一番の中心はですね、二つありまして、一つは、今まで地方競馬場に対する支援というのが5年間の期間の限定だったんですよ。それを延長してきましたけれども、今回はこれを恒久化したのが大きなミソですね。何で恒久化したのかというのは昨日の(農林水産)委員会でも質問が出ましたけど、要は、地方競馬場が14ありますけども、施設が老朽化していて、だいたい耐用年数をオーバーしたのが7割になっているんです。古くなっているものですから、これらの計画的な改修を進めていくと。そうすることによって新鮮な、また明るい雰囲気の競馬場になっていくということになってきますので、お客さんの入りも良くなってくるのではないかと。地方競馬が、中央競馬もあるんですけど、地方競馬がやっぱり赤字がまだ出ている競馬場もありますので、そういった収支の改善をしていかなきゃなりませんが、今回の法改正の中で、経営基盤の強化という言葉を使わせていただいたんですが、収支改善から経営基盤の強化という形で今回法改正をしていきたいと。だから今まで5年間だった地方競馬に対する支援を恒久化したと、恒久的にやりますということを据えてあります。


報道官

  よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。

以上